JP3175844U - 多芯式熱変色性筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦によって熱変色性インキによる筆跡を迅速に熱変色させることができ、しかも、開口部を開閉する際、蓋部の操作が容易な多芯式熱変色性筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒2内に複数の筆記体3を前後方向に移動可能に収容する。軸筒2の窓孔22から操作体4の操作部41を突出させる。軸筒2の前端孔21から択一的にペン先31を出没させる。軸筒2の後端に、窓孔22を後方に開口させる開閉自在の開口部を設ける。軸筒2の後端部に、前記開口部を開閉自在とする蓋部5を設ける。筆記体3の内部に熱変色性インキを収容する。蓋部5の外面に、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部7を設ける。
【選択図】図1

Description

本考案は、多芯式熱変色性筆記具に関する。
文献1には、筆記用芯体の内部に熱変色性インキを収容し、前記筆記用芯体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を設け、摩擦用芯体の前端に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能なチップを設け、前記筆記用芯体のペン先と前記摩擦用芯体のチップを択一的に軸筒の前端孔から出没可能にする出没機構を備えた熱変色性筆記具が記載されている。
また、文献1には、前記筆記用芯体を後方に付勢する弾発体と、前記摩擦用芯体を後方に付勢する弾発体とを軸筒内に収容し、前記筆記用芯体の後端に操作体を連結し、前記摩擦用芯体の後端に操作体を連結し、前記軸筒の側壁に前後方向に延びる複数の窓孔を径方向に貫設し、前記各々の窓孔から径方向外方に前記各々の操作体を突出させ、一つの操作体を窓孔に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体に対応した筆記用芯体のペン先または摩擦用芯体のチップを軸筒の前端孔から外部に突出させるとともに、先に突出状態にあった筆記用芯体のペン先または摩擦用芯体のチップを軸筒内に没入させてなる出没機構を備えた熱変色性筆記具が記載されている。
特開2008−247025号公報
前記従来の熱変色性筆記具の摩擦用芯体のチップでは、熱変色性インキによる筆跡が大きい場合、熱変色性インキによる筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることが困難である。また、前記従来の熱変色性筆記具は、開口部を開閉する際、蓋部を操作する部分が少ないため、蓋部の操作が容易ではない。
本考案は、前記従来の問題点を解決するものであって、熱変色性インキによる大きな筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることができ、しかも、開口部を開閉する際、蓋部の操作が容易な多芯式熱変色性筆記具を提供しようとするものである。尚、本考案で、「前」とはペン先側を指し、「後」とはその反対側を指す。
[1]本願の第1の考案は、軸筒2内に複数の筆記体3を前後方向に移動可能に収容し、前記各々の筆記体3の内部に熱変色性インキを収容し且つ前記各々の筆記体3の前端に前記熱変色インキが吐出可能なペン先31を備え、前記各々の筆記体3の後端に操作体4を取り付け、前記各々の操作体4を弾発体6により後方に付勢し、前記軸筒2の側壁に軸方向に延びる複数の窓孔22を径方向に貫設し、前記各々の窓孔22から径方向外方に前記各々の操作体4の操作部41を突出させ、一つの操作部41を窓孔22に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体4が取り付けられた筆記体3のペン先31を軸筒の前端孔21から突出させるとともに、先に突出状態にあった他の筆記体のペン先31を軸筒2内に没入させ、前記軸筒2の後端に、前記各々の窓孔22を後方に開口させる開閉自在の開口部23を設け、前記開口部23を介して筆記体3及び操作体4を連結状態で軸筒2内から取り外し可能且つ軸筒2内に挿入可能に構成し、前記軸筒2の後端部に、前記開口部23を開閉自在とする蓋部5を設けた多芯式熱変色性筆記具であって、前記蓋部5の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部7を設けたことを要件とする。
前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、摩擦部7を大きく形成でき、熱変色性インキによる大きな筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることができる。さらに、前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、開口部23を開閉する際、摩擦部7を操作でき、そのとき、蓋部5の開閉操作時、摩擦部7と指とが滑ることを防止でき且つ指に痛みを感じることがなく、蓋部5に力を加えやすいため、蓋部5の操作が容易となる。
[2]本願の第2の考案は、前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1において、蓋部5の後面に取付部54を形成し、摩擦部7に被取付部71を形成し、前記蓋部5の取付部54と前記摩擦部7の被取付部71とを係合させることを要件とする。
前記第2の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、前記蓋部5の取付部54と摩擦部7の被取付部71とを係合させることによって、摩擦部7と蓋部5との強固な取り付けが可能となり、摩擦時に摩擦部7が蓋部5から外れることを防止できる。
[3]本願の第3の考案は、前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1において、蓋部5と摩擦部7とが弾性材料により一体に形成されることを要件とする。
前記第3の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5と摩擦部7が一体に形成されることによって、部品点数を減少させ、安価に提供でき、且つ、摩擦時に摩擦部7が蓋部5から外れることがない。
・摩擦部
尚、本考案の摩擦部を構成する弾性材料は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)が好ましく、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦体4を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に摩耗カス(消しカス)が殆ど生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。
・熱変色性インキ
尚、本考案において、前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性顔料が好適に用いられる。
本考案では、図5に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、または完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用されることが好ましい。図5において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
本考案では、前記熱変色性インキの摩擦部の摩擦熱による変色温度は、25℃〜95℃(好ましくは36℃〜95℃)に設定される。即ち、本考案では、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができるとともに、可逆熱変色性インキによる筆跡を摩擦体4による摩擦熱で容易に変色することができる。
本考案の多芯式熱変色性筆記具は、熱変色性インキによる大きな筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることができ、しかも、開口部を開閉する際、蓋部の操作が容易となる。
本考案の第1の実施の形態の開口部の閉鎖状態の縦断面図である。 図1の開口部の開口状態の側面図及び蓋部の縦断面図である。 本考案の第2の実施の形態の開口部の閉鎖状態の縦断面図である。 図3の開口部の開口状態の側面図及び蓋部の縦断面図である。 熱変色性インキの変色挙動を示す説明図である。
<第1の実施の形態>
本考案の第1の実施の形態を図1及び図2に示す。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には2本)の筆記体3が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体3は、弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
(軸筒)
前記軸筒2は、先細状の円筒体からなる前軸2aと、該前軸2aの後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸2bとからなる。前記前軸2aの前端には、筆記体3のペン先31が突出可能な前端孔21が軸方向に貫設される。前記前軸2a及び後軸2bは、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)の射出成形により得られる。
前記後軸2bの後部の側壁には、複数本(具体的には2本)の前後方向に延びる細長状の窓孔22が、径方向に貫設される。前記2本の窓孔22は、互いに、軸線に対して対称の位置に形成される。また、前記後軸2bの後端部には、軸方向に貫通し且つ径方向外方に開口する開口部23が形成される。前記開口部23は、後軸2bの後端(即ち軸筒2の後端)において窓孔22と連通され、それにより、窓孔22後端が後方に切り欠かれ後方に開口されている。前記開口部23を通して、操作体4が取り付けられた状態の筆記体3を、軸筒2内に挿入可能且つ軸筒2内から取り出し可能に構成される。
また、前記後軸2bの窓孔22の相互間の側壁内面には、前後方向に延びるリブよりなる係止壁部(図示せず)が形成され、前記係止壁部に、ペン先31が突出した際の筆記体3の操作体4の後端が係止される。また、前記後軸2bの窓孔22の相互間の側壁外面には、クリップ25が設けられる。
(蓋部)
前記後軸2bの後端部には、前記開口部23を開閉自在にする蓋部5が回動自在に設けられる。前記蓋部5の一端部は、クリップ25基部に、ヒンジ部51により回動自在に接続される。前記蓋部5は、略前後方向に回動自在となる。前記蓋部5の前面には、当接壁部52が形成される。前記当接壁部52に、ペン先没入状態の筆記体3の後端に連結された各々の操作体4の後端が、当接される。尚、本考案において、前記当接壁部52は、蓋部5の前面に形成される構成以外にも、軸筒2(後軸2b)と一体に形成されてもよい。
前記蓋部5の他端部の前面には、凹部または孔部よりなる係合部53が設けられる。後軸2bの後端には、前記係合部53と係合可能な突部よりなる被係合部24が設けられる。前記係合部53の内面には、内向突起が形成され、一方、前記被係合部24の外面には、前記内向突起と乗り越え係止可能な外向突起が形成される。
(摩擦部)
蓋部5の後面には、取付部54(具体的には後方に突出する凸部)が形成される。前記取付部54が、摩擦部7の被取付部71(具体的には凹部)に係合される(具体的には凸部が凹部に圧入される)。それにより、摩擦部7が蓋部5の後面に固定される。尚、これ以外にも、前記取付部54が凹部であり、前記被取付部が凸部である構成でもよい。前記摩擦部7は、弾性材料からなる。前記摩擦部7は、後方に向かうに従い外径が小さくなる凸曲面状の表面を備える。尚、前記摩擦部7は、交換可能なように、蓋部5後面と着脱自在とすることもできる。
(筆記体)
前記各々の筆記体3は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先31)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管32とからなる。前記インキ収容管32の内部には、水性ゲルよりなる熱変色性インキと、インキの後端に配置され且つインキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
前記ボールペンチップは、前端に回転可能に抱持されたボールを弾発体等により前方に付勢し、前端縁部の内面にボールを密接させる構成が採用される。また、ボールペンチップは、インキ収容管32の前端開口部に圧入等により直接、取り付けてもよいが、本実施の形態ではペン先ホルダーを介してインキ収容管32の前端開口部に固着される。
(操作体)
前記各々の筆記体3の後端(即ちインキ収容管32の後端開口部)には、操作体4が取り付けられる。前記各々の操作体4は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔22から外部に突出する操作部41と、該操作部41の反対側に設けられる後側突出部43と、該操作部41の反対側の後側突出部43の前方に設けられる前側突出部42と、前端部に形成され且つインキ収容管32の後端開口部に嵌入される嵌入部44と、該嵌入部44の後方に形成される鍔部45とを備える。また、前記鍔部45の前面には、弾発体6の後端が係止される。また、前記操作体4の両方の側面には抜け止め突起46が形成される。前記抜け止め突起46は窓孔22の両方の側壁内面に係合可能である。
前記各々の操作体4は、合成樹脂(例えば、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂等)の成形体からなる。前記各々の操作体4は、連結される筆記体3の内部(即ちインキ収容管32内部)に収容されたインキの色と略同じ色に着色される。具体的には、前記操作体4の各々は、連結される筆記体3のインキ色と略同じ色に着色された合成樹脂の成形体からなる。
筆記体3のペン先31が没入状態のとき、その筆記体3に取り付けられた操作体4の後端部は、蓋部5の前面に形成された当接壁部52に当接される。一方、筆記体3のペン先31が突出状態のとき、その筆記体3に取り付けられた操作体4の後端部は、軸筒2の内壁に形成された係止壁部に係止される。
ペン先没入状態にある筆記体3の後端に連結された操作体4の前側突出部42は、その操作体4の操作部41を前方にスライド操作した際、先にペン先突出状態にある他の筆記体3の後端に連結された操作体4の後側突出部43と当接され、他の筆記体3のペン先突出状態が解除される。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、摩擦部7を大きく形成でき、熱変色性インキによる大きな筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることができる。さらに、前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、開口部23を開閉する際、摩擦部7を操作でき、そのとき、蓋部5の開閉操作時、摩擦部7と指とが滑ることを防止でき且つ指に痛みを感じることがなく、蓋部5に力を加えやすいため、蓋部5の操作が容易となる。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、前記蓋部5の取付部54と摩擦部7の被取付部71とを係合させることによって、摩擦部7と蓋部5との強固な取り付けが可能となり、摩擦時に摩擦部7が蓋部5から外れることを防止できる。
<第2の実施の形態>
本考案の第2の実施の形態を図3及び図4に示す。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には2本)の筆記体3が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体3は、弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
(軸筒)
前記軸筒2は、先細状の円筒体からなる前軸2aと、該前軸2aの後端部と螺合または圧入により取り付けられる円筒状の後軸2bとからなる。前記前軸2aの前端には、筆記体3のペン先31が突出可能な前端孔21が軸方向に貫設される。前記前軸2a及び後軸2bは、合成樹脂(例えば、ポリカーボネイト等)の射出成形により得られる。
前記後軸2bの後部の側壁には、複数本(具体的には2本)の前後方向に延びる細長状の窓孔22が、径方向に貫設される。前記2本の窓孔22は、互いに、軸線に対して対称の位置に形成される。また、前記後軸2bの後端部には、軸方向に貫通し且つ径方向外方に開口する開口部23が形成される。前記開口部23は、後軸2bの後端(即ち軸筒2の後端)において窓孔22と連通され、それにより、窓孔22後端が後方に切り欠かれ後方に開口されている。前記開口部23を通して、操作体4が取り付けられた状態の筆記体3を、軸筒2内に挿入可能且つ軸筒2内から取り出し可能に構成される。
また、前記後軸2bの窓孔22の相互間の側壁内面には、前後方向に延びるリブよりなる係止壁部(図示せず)が形成され、前記係止壁部に、ペン先31が突出した際の筆記体3の操作体4の後端が係止される。また、前記後軸2bの窓孔22の相互間の側壁外面には、クリップ25が設けられる。
(蓋部)
前記後軸2bの後端部には、前記開口部23を開閉自在にする蓋部5が回動自在に設けられる。前記蓋部5の一端部は、クリップ25基部に、ヒンジ部51により回動自在に接続される。前記蓋部5は、略前後方向に回動自在となる。前記蓋部5の前面には、当接壁部52が形成される。前記当接壁部52に、ペン先没入状態の筆記体3の後端に連結された各々の操作体4の後端が、当接される。尚、本考案において、前記当接壁部52は、蓋部5の前面に形成される構成以外にも、軸筒2(後軸2b)と一体に形成されてもよい。
前記蓋部5の他端部の前面には、凹部または孔部よりなる係合部53が設けられる。後軸2bの後端には、前記係合部53と係合可能な突部よりなる被係合部24が設けられる。前記係合部53の内面には、内向突起が形成され、一方、前記被係合部24の外面には、前記内向突起と乗り越え係止可能な外向突起が形成される。前記蓋部5は、弾性材料により形成される。
(摩擦部)
蓋部5の後面には、摩擦部7が一体に形成される。即ち、前記蓋部5及び摩擦部7は、同一の弾性材料からなる。前記摩擦部7は、後方に向かうに従い外径が小さくなる凸曲面状の表面を備える。尚、前記蓋部5は、交換可能なように、軸筒2のヒンジ部51と着脱自在とすることもできる。
(筆記体)
前記各々の筆記体3は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先31)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管32とからなる。前記インキ収容管32の内部には、水性ゲルよりなる熱変色性インキと、インキの後端に配置され且つインキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
前記ボールペンチップは、前端に回転可能に抱持されたボールを弾発体等により前方に付勢し、前端縁部の内面にボールを密接させる構成が採用される。また、ボールペンチップは、インキ収容管32の前端開口部に圧入等により直接、取り付けてもよいが、本実施の形態ではペン先ホルダーを介してインキ収容管32の前端開口部に固着される。
(操作体)
前記各々の筆記体3の後端(即ちインキ収容管32の後端開口部)には、操作体4が取り付けられる。前記各々の操作体4は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔22から外部に突出する操作部41と、該操作部41の反対側に設けられる後側突出部43と、該操作部41の反対側の後側突出部43の前方に設けられる前側突出部42と、前端部に形成され且つインキ収容管32の後端開口部に嵌入される嵌入部44と、該嵌入部44の後方に形成される鍔部45とを備える。また、前記鍔部45の前面には、弾発体6の後端が係止される。また、前記操作体4の両方の側面には抜け止め突起46が形成される。前記抜け止め突起46は窓孔22の両方の側壁内面に係合可能である。
前記各々の操作体4は、合成樹脂(例えば、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂等)の成形体からなる。前記各々の操作体4は、連結される筆記体3の内部(即ちインキ収容管32内部)に収容されたインキの色と略同じ色に着色される。具体的には、前記操作体4の各々は、連結される筆記体3のインキ色と略同じ色に着色された合成樹脂の成形体からなる。
筆記体3のペン先31が没入状態のとき、その筆記体3に取り付けられた操作体4の後端部の衝止部47は、蓋部5の前面に形成された当接壁部52に当接される。一方、筆記体3のペン先31が突出状態のとき、その筆記体3に取り付けられた操作体4の後端部は、軸筒2の内壁に形成された係止壁部に係止される。
ペン先没入状態にある筆記体3の後端に連結された操作体4の前側突出部42は、その操作体4の操作部41を前方にスライド操作した際、先にペン先突出状態にある他の筆記体3の後端に連結された操作体4の後側突出部43と当接され、他の筆記体3のペン先突出状態が解除される。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に、熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、摩擦部7を大きく形成でき、熱変色性インキによる大きな筆跡を摩擦によって迅速に熱変色させることができる。さらに、前記第1の考案の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5の外面に弾性材料からなる摩擦部7を設けたことにより、開口部23を開閉する際、摩擦部7を操作でき、そのとき、蓋部5の開閉操作時、摩擦部7と指とが滑ることを防止でき且つ指に痛みを感じることがなく、蓋部5に力を加えやすいため、蓋部5の操作が容易となる。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、蓋部5と摩擦部7が一体に形成されることによって、部品点数を減少させ、安価に提供でき、且つ、摩擦時に摩擦部7が蓋部5から外れることがない。
1 多芯式熱変色性筆記具
2 軸筒
2a 前軸
2b 後軸
21 前端孔
22 窓孔
23 開口部
24 被係合部
25 クリップ
3 筆記体
31 ペン先
32 インキ収容管
4 操作体
41 操作部
42 前側突出部
43 後側突出部
44 嵌入部
45 鍔部
46 抜け止め突起
5 蓋部
51 ヒンジ部
52 当接壁部
53 係合部
54 取付部
6 弾発体
7 摩擦部
71 被取付部

Claims (3)

  1. 軸筒内に複数の筆記体を前後方向に移動可能に収容し、前記各々の筆記体の内部に熱変色性インキを収容し且つ前記各々の筆記体の前端に前記熱変色インキが吐出可能なペン先を備え、前記各々の筆記体の後端に操作体を取り付け、前記各々の操作体を弾発体により後方に付勢し、前記軸筒の側壁に軸方向に延びる複数の窓孔を径方向に貫設し、前記各々の窓孔から径方向外方に前記各々の操作体の操作部を突出させ、一つの操作部を窓孔に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体が取り付けられた筆記体のペン先を軸筒の前端孔から突出させるとともに、先に突出状態にあった他の筆記体のペン先を軸筒内に没入させ、前記軸筒の後端に、前記各々の窓孔を後方に開口させる開閉自在の開口部を設け、前記開口部を介して筆記体及び操作体を連結状態で軸筒内から取り外し可能且つ軸筒内に挿入可能に構成し、前記軸筒の後端部に、前記開口部を開閉自在とする蓋部を設けた多芯式熱変色性筆記具であって、前記蓋部の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦部を設けたことを特徴とする多芯式熱変色性筆記具。
  2. 蓋部の後面に取付部を形成し、摩擦部に被取付部を形成し、前記蓋部の取付部と前記摩擦部の被取付部とを係合させる請求項1記載の多芯式熱変色性筆記具。
  3. 蓋部と摩擦部とが弾性材料により一体に形成される請求項1記載の多芯式熱変色性筆記具。
JP2012001354U 2012-03-12 2012-03-12 多芯式熱変色性筆記具 Expired - Lifetime JP3175844U (ja)

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JP2007015275A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Pilot Ink Co Ltd 多芯筆記具
WO2008105227A1 (ja) * 2007-02-26 2008-09-04 The Pilot Ink Co., Ltd. 熱変色性筆記具
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