JP3174232B2 - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

Info

Publication number
JP3174232B2
JP3174232B2 JP29205694A JP29205694A JP3174232B2 JP 3174232 B2 JP3174232 B2 JP 3174232B2 JP 29205694 A JP29205694 A JP 29205694A JP 29205694 A JP29205694 A JP 29205694A JP 3174232 B2 JP3174232 B2 JP 3174232B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
pair
rolling
base
rolling element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29205694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08130849A (ja
Inventor
宗弘 先生
茂 佐渡友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IAI Corp
Senjo Seiki Corp
Original Assignee
IAI Corp
Senjo Seiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IAI Corp, Senjo Seiki Corp filed Critical IAI Corp
Priority to JP29205694A priority Critical patent/JP3174232B2/ja
Publication of JPH08130849A publication Critical patent/JPH08130849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3174232B2 publication Critical patent/JP3174232B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/06Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転駆動部によってス
ライダを適宜の方向に移動させるアクチュエータに係
り、特に、スライダを移動させるための複数個の転動体
を無負荷循環させる循環路の構成を改良したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のアクチュエータは、例えば、次の
ような構成になっている。まず、基台があり、この基台
には送りネジとしてのボールネジが回転可能に配置され
ている。上記ボールネジは回転駆動部としてのサーボモ
ータの出力軸に連結されていて、サーボモータが適宜の
方向に回転することにより同方向に回転するようになっ
ている。又、上記ボールネジには送りナットとしてのボ
ールナットが螺合していて、このボールナットにはスラ
イダが固定されている。そして、上記サーボモータによ
ってボールネジを適宜の方向に回転させると、ボールナ
ット及びスライダが適宜の方向に移動する。それによっ
て、スライダに搭載される各種機器が同方向に移動する
ことになる。
【0003】上記スライダは基台に沿って移動するもの
である。すなわち、基台側には一対のガイド部が設けら
れていて、スライダはこの一対のガイド部の間に移動可
能に配置されている。上記一対のガイド部には夫々溝が
形成されている。一方、スライダ側にも上記溝に対応す
るように一対の溝が形成されているとともに、それら溝
に夫々連絡するボール無負荷循環路が形成されている。
そして、それらボール無負荷循環路内及びガイド部側の
溝とスライダ側の溝との間には転動体としての複数個の
ボールが転走・循環可能に収容されている。すなわち、
スライダは上記複数個のボールを転走・循環させなが
ら、一対のガイド部に沿って移動することになる。
【0004】ところで、従来は、基台、スライダ共にそ
の材質は鋼製であることが普通であり、当然、ボールも
鋼製ということになる。これに対して、装置の軽量化を
図るために、基台とスライダの本体部分をアルミニウム
合金等の軽金属或いは軽合金から構成し、基台側の溝の
部分及びスライダ側の溝の部分に、転動体転走溝を備え
た鋼製のレールを装着・固定する構成が考えられている
(それについては、本件の出願人が別途出願してい
る)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。すなわち、上記したよう
に、装置の軽量化を図るために、基台とスライダの本体
部分をアルミニウム合金等の軽金属或いは軽合金から構
成し、基台側の溝の部分及びスライダ側の溝の部分に、
転動体転走溝を備えた鋼製のレールを装着・固定した場
合には、それら転動体転走溝の部分においては鋼製のボ
ールが転走・循環する際に要する機械的強度を得ること
ができるが、スライダの本体部分に構成されている循環
路については、本体部分と同様に、アルミニウム合金等
の軽金属或いは軽合金から構成されているので、鋼製の
ボールが転走・循環する際の耐久性に乏しくて摩耗等が
予想され、長期にわたってその健全性を維持することが
できないという問題がある。又、鋼製のスライダの場合
において、機械加工で穴を生成する場合には、穴の直径
(D)と穴の深さ(L)の比(L/D)が大きく、加工
が困難であるという問題があるとともに、ボールの円滑
な転走・循環を実現するためには、穴の内面の表面を平
滑に仕上げなくてはならないという加工上の難しさがあ
った。又、アルミニウム合金等の軽金属或いは軽合金か
らスライダの本体部分を構成する場合には、押出加工の
特性を利用して塑性加工により循環路を形成することに
なるが、その際、所望の位置に循環路を正確に形成する
ことは極めて困難なことであった。
【0006】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、困難な加工作業を要す
ることなく、且つ、必要な耐久性を得ることができる転
動体無負荷循環路を備えたアクチュエータを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明によるアクチュエータは、底壁及び底壁の左右
両側より立設された一対の側壁からなっていて横断面形
状が略U字型をなすとともに上記一対の側壁の内側面に
夫々基台側転動体転走溝を備え少なくとも基台側転動体
転走溝の部分を鋼製とした基台と、上記基台の内側に基
台の長手方向に沿って移動可能に配置され上記一対の基
台側転動体転走溝に夫々対応する位置にスライダ側転動
体転走溝を備え少なくともスライダ側転動体転走溝の部
分を鋼製としたスライダと、上記スライダにおいて上記
一対のスライダ側転動体転走溝の間にスライダ側転動体
転走溝に対して平行に延長・形成された一対の挿入路
と、上記一対の挿入路内に隙間を在した状態で夫々配置
されその両端が挿入路より所定量だけ突出・配置され鋼
製の転動体の転走・循環に対して耐摩耗性を備えた材質
からなる一対の筒体と、相互に隣接する一方のスライダ
側転動体転走溝と一方の筒体とをその両端において夫々
連通させるとともに筒体受け部によって挿入路より突出
・配置された筒体の端部を位置決め・保持する一対のリ
ターンキャップと、相互に隣接する他方のスライダ側転
動体転走溝と他方の筒体とをその両端において夫々連通
させるとともに筒体受け部によって挿入路より突出・配
置された筒体の端部を位置決め・保持する一対のリター
ンキャップと、を具備したことを特徴とするものであ
る。その際、基台を軽金属或いは軽合金から構成し、一
対の側壁の内側面に基台側溝を夫々設け、該基台側溝に
転動体転走溝を備えた鋼製のレールを夫々装着・固定す
ることが考えられる。又、スライダを軽金属或いは軽合
金から構成し、一対の基台側溝に対応する位置にスライ
ダ側溝を夫々設け、該スライダ側溝に転動体転走溝を備
えた鋼製のレールを夫々装着・固定することが考えられ
る。さらに、リターンキャップを、転動体転走溝側に半
径(R)のリターン路を有するとともに、筒体側に上
記半径(R)より所定量だけ小さな半径(R)のリ
ターン路を連続して有するとともに、(R−R)の
長さの直線部を筒体受け部として有するものとすること
が考えられる。
【0008】
【作用】すなわち、スライダに形成される転動体無負荷
循環路を、耐摩耗性を備えた材質からなる一対の筒体か
ら構成し、且つ、これら一対の筒体をスライダに形成さ
れた挿入路に対して非接触の状態で挿入・配置するとと
もに、それをリターンキャップによって位置決めすると
ともに支持するようにしたものである。それによって、
まず、スライダにおける転動体無負荷循環路の耐摩耗性
を向上させて、転動体の転走・循環による損傷等を防止
し、長期にわたって安定した機能を維持できるようにし
たものである。又、筒体を挿入路に対して位置決めする
のではなく、リターンキャップとの関係で位置決めする
ようにしたので、挿入路の寸法精度等を緩和して、加工
・組立を容易にすることができる。又、基台とスライダ
はその転動体転走溝を少なくとも鋼製とするものである
が、例えば、本体部分をアルミニウム合金等の軽金属或
いは軽合金から構成し、転動転走溝を備えた鋼製のレー
ルを装着・固定することが考えられる。さらに、リター
ンキャップにおいて、転動体転走溝側に半径(R5 )の
リターン路を有するとともに、筒体側に上記半径
(R5 )より所定量だけ小さな半径(R6 )のリターン
路を連続して有するものとすることが考えられ、それに
よって、転動体の転走・循環をより円滑なものにするこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、図1乃至図17を参照して本発明の第
1実施例を説明する。まず、基台1があり、この基台1
は、図4に示すように、その横断面形状が略U字型をな
していて、底壁1aと、この底壁1aの左右両側より立
設された一対の側壁1b、1cとから構成されている。
基台1は、軽金属或いは軽合金、例えば、アルミニウム
合金の押出加工により形成されたものであり、その軽量
化が図られている。又、上記底壁1aは、図4に示すよ
うに、中空状になっていて、軽量化はもとよりその剛性
を高くできるように工夫されている。図中底壁1aの中
空部を符合3、5、7で夫々示す。又、底壁1aと側壁
1b、1cとの境界部は、傾斜面1d、1eとなってい
て、その部分における応力の集中を緩和させる構成にな
っている。尚、軽金属或いは軽合金としては、アルミニ
ウム合金以外に、例えば、マグネシウム合金、チタン合
金等が想定される。
【0010】上記基台1は、図1及び図2に示すよう
に、所定の長さの長尺物として構成されていて、図1及
び図2中右端にはハウジング9が連結されている。この
ハウジング9内には回転駆動部としてのサーボモータ1
1が収容・配置されている。上記サーボモータ11は、
ハウジング9の内周側に配置されたステータ(固定子)
13と、このステータ13の内側に回転可能に収容され
たロータ(回転子)15とから構成されている。上記ロ
ータ15はボールネジ一体型の出力軸17に固着されて
いる。上記出力軸17の図1及び図2中左側の外周部分
にはボールネジ19が設けられている。
【0011】上記ボールネジ19にはボールナット21
がその回転を規制された状態で螺合されていて、このボ
ールナット21にスライダ23が固定されている。この
スライダ23には、例えば、図示しない各種の機器が搭
載されることになる。そして、このスライダ23も、既
に説明した基台1と同じように、軽金属或いは軽合金、
例えば、アルミニウム合金製となっていて、装置の軽量
化に大きく寄与する構成になっている。上記出力軸17
は、サーボモータ11の両側において、軸受部材25、
27、軸受部材29により、夫々回転可能に支持されて
いるとともに、基台1の図1及び図2中左端において、
軸受部材33によって回転可能に支持されている。又、
軸受部材29の図1中右側には、サーボモータ11の回
転量を検出するための検出手段35が設置されている。
そして、ハウジング9の図1及び図2中右端にはカバー
37が被冠・固定されている。
【0012】基台1の一対の側壁1b、1cの内側面に
は、図5に示すように、基台側溝41、43が夫々形成
されている。これら基台側溝41、43は、その横断面
形状が矩形をなしている。上記基台側溝41、43に
は、鋼製の基台側レール45、47が装着・固定されて
いる。これら基台側レール45、47には、転動体とし
てのボール49が転走する転動体転走溝51、53が夫
々形成されている。
【0013】一方、スライダ23の左右両側面にも、一
対のスライダ側溝55、57が夫々形成されている。こ
れらスライダ側溝55、57は、既に説明した基台側溝
41、43に対応する位置に夫々形成されていて、その
形状、大きさ等は全て基台側溝41、43と同じになっ
ている。そして、これらスライダ側溝55、57には、
鋼製のスライダ側レール59、61が夫々装着・固定さ
れている。これらスライダ側レール59、61には、転
動体転走溝63、65が夫々形成されている。
【0014】又、スライダ23には、図4及び図5に示
すように、挿入路としての切欠部71、73が形成され
ている。これら切欠部71、73は、スライダ側溝5
5、57に平行に延長・形成されていて、底部(図4及
び図5中上側)が円弧状に形成されている。上記切欠部
71、73内には、筒体75、77が夫々挿入・配置さ
れている。これら筒体75、77の外径は、図5に示す
ように、切欠部71、73の内径に対して小さなものと
なっていて、切欠部71、73との間に隙間79、81
が形成されるようになっている。つまり、筒体75、7
7は、切欠部71、73に対して、非接触の状態で挿入
・配置されることになる。上記筒体75、77は、ステ
ンレス継目無鋼管製である。又、図1及び図3に示すよ
うに、上記筒体75、77の両端は、スライダ23側の
切欠部71、73の両端より所定量だけ突出・配置され
た状態になっている。
【0015】上記筒体75は、スライダ側レール59の
転動体転走溝63に対応しており、又、筒体77は、ス
ライダ側レール61の転動体転走溝65に対応してい
る。そこで、筒体75と転動体転走溝63側についてみ
てみると、筒体75と転動体転走溝63の両端には、図
1に示すように、夫々、リターンキャップ81、81が
取付けられていて(図1中仮想線で示す)、筒体75、
転動体転走溝63、リターンキャップ81、81とによ
って、ボール49が転走・循環するための循環路を構成
している。これは、筒体77と転動体転走溝65側につ
いても同様であり、その両端にはリターンキャップ8
1、81が取付けられていて(図6に示す)、筒体7
7、転動体転走溝65、リターンキャップ81、81と
によって、ボール49が転走・循環するための循環路を
構成している。
【0016】上記リターンキャップ81は、図3及び図
7に示すように、リターンキャップ本体83と、中駒8
5と、ゴムシール87とから構成されている。そして、
リターンキャップ本体83と中駒85とによって、ボー
ル49のリターン路を構成し、該リターン路を介して、
転動体転走溝63と筒体75側とを連通するものであ
る。尚、図7は、筒体75の一端側におけるリターンキ
ャップ81の構成のみを示したのであるが、筒体75の
他方、筒体77の両端においても、同様の構成になって
いる。リターンキャップ本体83は、図9乃至図13に
示すような形状になっている。又、図8に示すように、
リターンキャップ本体83は、半径R1 の円弧部89
と、それより所定量だけ小さな半径R2 の円弧部91と
を連続して備えていて、それら円弧部89、91の連続
した部分によって、リターン路の外側壁を構成するよう
になっている。又、円弧部89側の図8中右側端部はす
くい上げ部93となっている。
【0017】一方、中駒85は、図14乃至図17に示
すような形状になっている。又、図8に示すように、中
駒85は、半径R3 の円弧部95と、それより所定量だ
け小さな半径R4 の円弧部97とを連続して備えてい
て、それら円弧部95、97の連続した部分によって、
リターン路の内側壁を構成するようになっている。そし
て、既に述べたリターンキャップ本体83側の外側壁と
中駒85側の内側壁とによって、所定のリターン路を構
成するようにしている。このリターン路におけるボール
49の転走中心軌道をみてみると、図8中右側が半径R
5 になっているとともに、左側がそれより小径の半径R
6 になっている。又、図8中左側をみてみると、リター
ン路の端部には、筒体75(筒体77についても同様)
の端部を受けるための筒体受け部99が形成されてい
る。
【0018】又、中駒85とリターンキャップ本体83
との関係は、図7に示すように、まず、リターンキャッ
プ本体83側に一対の溝101、103が形成されてい
る。一方、中駒85側には一対の突起105、107が
突設されている。そして、上記突起105、107を溝
101、103内に挿入させていくことにより、中駒8
5がリターンキャップ本体83側の所定位置にセットさ
れることになる。又、リターンキャップ本体83のスラ
イダ23の端面に対する位置決めであるが、まず、リタ
ーンキャップ本体83側に位置決め突起109、111
が突設されている。一方、スライダ23側の端面には位
置決め穴113、115が穿孔されている。よって、上
記位置決め突起109、111を位置決め穴113、1
15内に挿入することにより、リターンキャップ81を
スライダ23に対して位置決めすることができる。尚、
筒体75及び転動体転走溝63の一端側におけるリター
ンキャップ81の構成、及びその取付構造のみを説明し
たが、残りの3箇所におけるリターンキャップ81の構
成、及びその取付構造についても同様になっている。
【0019】以上本実施例によると次のような効果を奏
することができる。まず、装置の軽量化を図るべくスラ
イダ23をアルミニウム合金等の軽金属或いは軽合金か
ら構成した場合において、循環路をスライダ23に直接
設けて、そこにボール49を転走・循環させるようにし
た場合には、ボール49が鋼製であるために、循環路の
摩耗が懸念されていた。それに対して、この実施例の場
合には、スライダ23に切欠部71、73を形成し、そ
こにステンレス継目無鋼管製の筒体75、77を挿入・
配置して、この筒体75、77内をボール49が転走・
循環するための循環路としたので、上記したようなスラ
イダ23の循環路の摩耗等の懸念は一掃され、長期にわ
たって安定した機能を維持できるようになった。 又、
循環路をスライダ23に直接加工・形成する場合のよう
に、高い寸法精度を要求されることもなく、加工・組立
が簡単になった。例えば、スライダ23に循環路になる
ための貫通孔を直接穿孔することを考えると、そのよう
な穴深さ(L)と穴直径(D)の比(L/D)が大きな
貫通孔を真っ直ぐに設けるためには困難な加工技術を要
してしまうことになる。これに対して、この実施例の場
合には、筒体75、77は、切欠部71、73に対して
位置関係の規制を受けない状態で挿入され、リターンキ
ャップ81、81の筒体受け部99、99に差し込まれ
ることにより所定の位置決めがなされるようになってい
る。つまり、切欠部71、73を使用して所望の位置決
めを行うわけではないので、切欠部71、73の寸法精
度もそれ程高いものである必要はなく、加工が極めて簡
単なものとなる。又、筒体75、77は先に記したよう
にステンレス継目無鋼管製であり、その内面は冷牽等の
冷間塑性加工により平滑に仕上げられている。この筒を
用いるため平滑な無負荷循環路の直線部分が簡単に得ら
れる。又、リターンキャップ81自体の構成をみてみる
と、リターン路の曲率が、例えば、転動体転走溝63側
と筒体75側とでは異なっている。それによって、転動
体転走溝63側においては、転走路と無負荷循環路の直
線部を単一曲線で結んだ場合より緩やかなすくい上げ部
93を提供し、かつ、筒体75側においては直線部を提
供するようになっており、それらによって、所定量だけ
切欠部71、73より突出配置された筒体75、77に
対応して、ボール49の円滑な転走・循環を実現するこ
とができる。それを図3を参照して説明すると、まず、
半径が小さい方(R6 )については、図3中右側、すな
わち、筒体75側に位置していて、丁度90°分の円弧
を延長したところに、筒体75の端部が位置することに
なる。この位置関係により曲線部終端接線は直線と一致
し、その結果、滑らかな軌道を得ることができる。又、
半径が大きい方(R5 )については、図3中左側に位置
していて、この場合にも90°分だけ延長したところ
に、転動体転走溝51、63の端部が位置することにな
る。ここで、半径(R5 )は転走路と無負荷循環路の直
線部を単一曲線、即ち、(R5 +R6 )/2で構成した
場合より大きく、その為、すくい上げ部93は、単一半
径で構成した場合より緩やかな形状が得られ、ボール4
9のすくい上げ、及び、無負荷循環路から走行溝へ戻る
際のボール49の走行方向の変化率を低く出来、その結
果、滑らかな作動を得ることができる。
【0020】次に、図18を参照して本発明の第2実施
例を説明する。すなわち、前記第1実施例においては、
筒体75、77を挿入・配置するための挿入路を、切欠
部71、73として提供したが、この第2実施例の場合
には、これを貫通孔101、103として提供するよう
にしたものである。その他の構成は前記第1実施例の場
合と同じである。よって、この実施例の場合にも、貫通
孔101、103に非接触の状態で配置されるため、貫
通孔101、103の位置、形状精度は粗くともよく、
前記第1実施例の場合と同様の効果を奏することができ
る。
【0021】尚、本発明は前記各実施例に限定されるも
のではない。まず、筒体75、77の材質としては、ス
テンレス継目無鋼管以外にも、例えば、自己潤滑性プラ
スチックス等があり、要は、鋼性のボール49の転走・
循環時に所望の機械的強度と耐摩耗性を備えているとと
もに、その内面が平滑であればよい。又、前記実施例で
は、基台1とスライダ23の本体部分をアルミニウム合
金等の軽金属或いは軽合金から構成し、転動体転走溝を
備えた鋼性のレールを装着・固定するタイプのアクチュ
エータに適用したが、全て鋼性のものにおいて、加工の
容易性、位置決めの容易性等を企図して本発明を適用し
てもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によるアクチ
ュエータによると、スライダにおける転動体無負荷循環
路の機械的強度を高めて、転動体の転走・循環による損
傷等を防止し、長期にわたって安定した機能を維持でき
るようになった。又、筒体を挿入路に対して隙間を存し
た状態で配置して挿入路に対して位置決めするのではな
く、リターンキャップとの関係で位置決めするようにし
たので、挿入路の寸法精度等を緩和して、加工・組立を
容易にすることができる。又、リターンキャップにおい
て、転動体転走溝側に半径(R)のリターン路を有す
るとともに、筒体側に上記半径(R)より所定量だけ
小さな半径(R)のリターン路を連続して有するもの
とした場合には、それによって、所定量だけ挿入路より
突出・配置された筒体に対応して、転動体の転走・循環
をより円滑なものにすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図でアクチュエータ
の一部を切欠いて示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図でアクチュエータ
の一部を切欠いて示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャッ
プ及びその近傍の構成を示す一部平面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す図で図1のIV-IV 断
面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す図で図1のV−V断
面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す図でアクチュエータ
の要部の斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャッ
プと筒体との関係を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャッ
プの横断面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャッ
プ本体の外形を示す背面図である。
【図10】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャ
ップ本体の外形を示す側面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャ
ップ本体の外形を示す側面図である。
【図12】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャ
ップの内側形状を示す正面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示す図でリターンキャ
ップの横断面図である。
【図14】本発明の第1実施例を示す図で中駒の平面図
である。
【図15】本発明の第1実施例を示す図で中駒の正面図
である。
【図16】本発明の第1実施例を示す図で中駒の正面図
である。
【図17】本発明の第1実施例を示す図で中駒の側面図
である。
【図18】本発明の第2実施例を示す図でアクチュエー
タの横断面図である。
【符合の説明】
1 基台 1a 底壁 1b 側壁 1c 側壁 23 スライダ 41 基台側溝 43 基台側溝 45 基台側レール 47 基台側レール 49 ボール(転動体) 51 ボール転走溝 53 ボール転走溝 55 スライダ側溝 57 スライダ側溝 59 スライダ側レール 61 スライダ側レール 63 ボール転走溝 65 ボール転走溝 71 切欠部(挿入路) 73 切欠部(挿入路) 75 筒体 77 筒体 81 リターンキャップ 83 リターンキャップ本体 85 中駒 87 シール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−136805(JP,A) 特開 昭50−6963(JP,A) 実開 平5−27407(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 7/06 F16H 25/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底壁及び底壁の左右両側より立設された
    一対の側壁からなっていて横断面形状が略U字型をなす
    とともに上記一対の側壁の内側面に夫々基台側転動体転
    走溝を備え少なくとも基台側転動体転走溝の部分を鋼製
    とした基台と、 上記基台の内側に基台の長手方向に沿って移動可能に配
    置され上記一対の基台側転動体転走溝に夫々対応する位
    置にスライダ側転動体転走溝を備え少なくともスライダ
    側転動体転走溝の部分を鋼製としたスライダと、 上記スライダにおいて上記一対のスライダ側転動体転走
    溝の間にスライダ側転動体転走溝に対して平行に延長・
    形成された一対の挿入路と、 上記一対の挿入路内に隙間を存した状態で夫々配置され
    その両端が挿入路より所定量だけ突出・配置され鋼製の
    転動体の転走・循環に対して耐摩耗性を備えた材質から
    なる一対の筒体と、 相互に隣接する一方のスライダ側転動体転走溝と一方の
    筒体とをその両端において夫々連通させるとともに筒体
    受け部によって挿入路より突出・配置された筒体の端部
    を位置決め・保持する一対のリターンキャップと、 相互に隣接する他方のスライダ側転動体転走溝と他方の
    筒体とをその両端において夫々連通させるとともに筒体
    受け部によって挿入路より突出・配置された筒体の端部
    を位置決め・保持する一対のリターンキャップと、 を具備したことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクチュエータにおい
    て、基台は軽金属或いは軽合金からなり、一対の側壁の
    内側面に基台側溝を夫々設け、該基台側溝に転動体転走
    溝を備えた鋼製のレールを夫々装着・固定したことを特
    徴とするアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のアクチュエータにおい
    て、スライダは軽金属或いは軽合金からなり、一対の基
    台側溝に対応する位置にスライダ側溝を夫々設け、該ス
    ライダ側溝に転動体転走溝を備えた鋼製のレールを夫々
    装着・固定したことを特徴とするアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のアクチュエータにおい
    て、リターンキャップは、転動体転走溝側に半径
    (R5 )を溝の中心半径とするリターン路を有するとと
    もに、筒体側に上記半径(R5 )より所定量だけ小さな
    半径(R6 )を溝の中心半径とするリターン路を連続し
    て有するとともに、(R5 −R6 )の長さの直線部を筒
    体受け部として有するものであることを特徴とするアク
    チュエータ。
JP29205694A 1994-10-31 1994-10-31 アクチュエータ Expired - Lifetime JP3174232B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29205694A JP3174232B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29205694A JP3174232B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08130849A JPH08130849A (ja) 1996-05-21
JP3174232B2 true JP3174232B2 (ja) 2001-06-11

Family

ID=17776973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29205694A Expired - Lifetime JP3174232B2 (ja) 1994-10-31 1994-10-31 アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3174232B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8465206B2 (en) 2010-08-27 2013-06-18 Nippon Thompson Co., Ltd. Linear motion guide unit

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001116100A (ja) 1999-10-18 2001-04-27 Smc Corp アクチュエータ
JP6190863B2 (ja) * 2011-07-13 2017-08-30 株式会社アイエイアイ アクチュエータ
CN109139848A (zh) * 2018-08-31 2019-01-04 江门市天功自动化科技有限公司 一种新型滑座结构及其加工工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8465206B2 (en) 2010-08-27 2013-06-18 Nippon Thompson Co., Ltd. Linear motion guide unit

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08130849A (ja) 1996-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2582328Y2 (ja) ボールねじ一体型直動案内ユニット
US4799803A (en) Ball spline linear motion rolling guide unit
JP3242487B2 (ja) 転がり案内ユニット
JPH05177488A (ja) 駆動装置
JP2003074551A (ja) リニアアクチュエータ
CN1144960C (zh) 滚珠丝杠
KR960000989B1 (ko) 직선 안내 장치
JPH02138547A (ja) ボールねじ
US6516680B1 (en) Power steering apparatus
JPH0527407U (ja) ボールねじ一体型直動案内ユニツト
JP2001295839A (ja) ローラ用リテーナ及びこれを用いたローラねじ並びに転がり案内装置
JPH11210858A (ja) 循環式ねじ装置
JP3174232B2 (ja) アクチュエータ
JPH0472085B2 (ja)
EP0896917B1 (en) Power steering device
EP1281894B1 (en) Ball screw apparatus
US5620259A (en) Linear Guide
JPH0753872Y2 (ja) ボールねじ一体型フィードユニット装置
JP2970051B2 (ja) ボールねじ一体型直動案内ユニット
JP2565424Y2 (ja) 直動転がり案内ユニット
JP2504812Y2 (ja) リニアベアリングのボ―ル保持器
US5207510A (en) Linear ball bearing assembly
JP4242630B2 (ja) テーブル可動型リニアアクチュエータ
JPH0613401Y2 (ja) 一軸テーブル送り装置
JPS5928776B2 (ja) サポ−トベアリング付ボ−ルスプライン

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090330

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100330

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100330

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140330

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term