JP3173313B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

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JP3173313B2
JP3173313B2 JP6434995A JP6434995A JP3173313B2 JP 3173313 B2 JP3173313 B2 JP 3173313B2 JP 6434995 A JP6434995 A JP 6434995A JP 6434995 A JP6434995 A JP 6434995A JP 3173313 B2 JP3173313 B2 JP 3173313B2
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健一 江川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステップモータを使用
して減衰力等のサスペンション特性を制御するサスペン
ション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサスペンション制御装置として
は、例えば特開平3−42319号公報に記載されてい
るものがある。この従来例は、制御信号の入力により、
伸側減衰力及び圧側減衰力を、夫々ステップモータ等の
ロータリアクチュエータによって絞り開度を調整するこ
とにより少なくとも低減衰力と高減衰力とに変更可能な
ショックアブソーバと、ばね上速度を計測するばね上速
度計測手段と、ばね上・ばね下間の相対速度を計測する
相対速度計測手段と、ばね上速度の符号と相対速度の符
号との一致,不一致を判定する符号判定手段と、両符号
が一致し、かつ、相対速度の符号が正である時、伸側を
高減衰力、圧側を低減衰力にし、また、両符号が一致
し、かつ、相対速度の符号が負である時、伸側を低減衰
力、圧側を高減衰力にする制御信号を出力し、一方、両
符号が不一致である時、伸側・圧側を共に低減衰力とす
る制御信号を出力する制御信号出力手段とを備えた構成
を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のサスペンシ
ョン制御装置にあっては、イグニッションスイッチのオ
フ状態ではアクチュエータの回転位置を検知できないた
め、制御終了時にアクチュエータの回転位置を記憶して
おき制御開始時にこれを用いるようにしている。しかし
ながら、イグニッションスイッチのオフ状態時に荷物の
積みおろし等で車体に大きな入力が加わりショックアブ
ソーバに高い圧力が生じるとこの圧力でアクチュエータ
が回転される場合があり、これを放置すると制御装置で
記憶しているアクチュエータの回転位置と実際の回転位
置にずれが生じ、アクチュエータ制御性能が悪化するこ
とから、制御開始時にロータリアクチュエータの制御原
点校正(イニシャライズ)を行う必要がある。
【0004】この制御原点校正を行う場合には、通常、
ロータリアクチュエータと一体に回転する係合片を制御
原点を表すストッパーに数回当接させる必要があり、ア
クチュエータの作動音、係合片及びストッパー間の当接
音及びこれらによる振動によるノイズが発生することに
なり、この騒音が乗員に不快感を与えるため、ロードノ
イズが大きくなる車速以上となったときに制御原点校正
を行うことにより、乗員に不快感を与えることを抑制す
るようにしている。
【0005】ところが、例えばアクチュエータの故障に
より整備工場等でアクチュエータを交換する必要が生じ
たときには、交換前のアクチュエータと交換後のアクチ
ュエータとでは制御位置が大きく相違している場合があ
り、交換後のアクチュエータの制御原点構成を行う機会
を設けないまま車の所有者に渡すとイグニッションスイ
ッチをオン状態として車両を走行させて、設定車速以上
となるまでの間は制御原点が狂ったままアクチュエータ
制御を継続することになるため、この間車の所有者には
整備工場で修理したにも拘わらずサスペンションの制御
性能が悪化したままという違和感を与えてしまうという
課題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、少なくともアクチ
ュエータ及び制御手段の何れか一方を交換した際の制御
原点校正を早い時期に行って、サスペンションの制御性
能を良好な状態に保持することができるサスペンション
制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係るサスペンション制御装置は、
図1(a)の基本構成図に示すように、車体側部材及び
車輪側部材間に介装された、入力される制御信号に応じ
て駆動されるステップモータによって弁体を回動制御す
ることにより、サスペンション特性を個別に制御可能な
アクチュエータと、車体の姿勢変化を検出してその姿勢
変化検出値に対応する前記制御信号を前記ステップモー
タに出力して駆動制御する制御手段とを備えたサスペン
ション制御装置において、車速を検出する車速検出手段
と、該車速検出手段の車速検出値が設定車速に達したと
きに前記制御手段で前記ステップモータの制御原点校正
を行う制御原点校正手段と、各制御機器が正常であるか
否かの自己診断を行った後に前記制御原点校正手段で制
御原点校正を行ったか否かを検出しその検出結果を保持
する校正状態検出手段とを備え、前記制御原点校正手段
は、前記制御手段による制御開始時に、前記校正状態検
出手段が制御原点校正前であることを検出している時に
は車速検出手段の車速検出値に拘わらずに制御原点校正
を行うように構成されていることを特徴としている。
【0008】また、請求項2の発明に係るサスペンショ
ン制御装置は、図1(b)の基本構成図に示すように、
車体側部材及び車輪側部材間に介装された、入力される
制御信号に応じて駆動されるステップモータによって弁
体を回動制御することにより、サスペンション特性を個
別に制御可能なアクチュエータと、車体の姿勢変化を検
出してその姿勢変化検出値に対応する前記制御信号を前
記ステップモータに出力してオープンループ制御する制
御手段とを備えたサスペンション制御装置において、車
速を検出する車速検出手段と、該車速検出手段の車速検
出値が設定車速に達したときに前記制御手段で前記ステ
ップモータの制御原点校正を行う制御原点校正手段と、
前記制御手段の制御終了時における前記ステップモータ
の制御位置を記憶保持する制御位置記憶手段と、各制御
機器が正常であるか否かの自己診断を行った後に前記制
御原点校正手段で制御原点校正を行ったか否かを検出し
その結果を保持する校正状態検出手段とを備え、前記制
御原点校正手段は、前記制御手段による制御開始時に、
前記制御位置記憶手段で制御位置を記憶していないとき
及び制御位置を記憶しており且つ前記校正状態検出手段
で制御原点校正前であることを検出している時には車速
検出手段の車速検出値に拘わらずに制御原点校正を行う
ように構成されていることを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1の発明においては、校正状態検出手段
で、各制御機器が正常であるか否かの自己診断を行った
後に制御原点の校正を行ったか否かを検出する。したが
って、通常走行状態では、制御原点校正手段で設定車速
に達したときに制御原点校正を行うので、校正状態検出
手段の検出結果は制御原点校正完了状態となっており、
その後車両を停車させて制御を終了した後に、制御を開
始したときには、設定車速異常となったときに始めて制
御原点校正を行う。ところが、各制御機器が正常である
か否かの自己診断を行った後に制御原点校正手段で制御
原点校正を行わないまま制御を終了すると、校正状態検
出手段では制御原点校正未了状態となっており、次に制
御を開始したときに直ちに制御原点の校正が行われる。
【0010】また、請求項2の発明においては、制御手
段によるアクチュエータの制御終了時にそのときの制御
位置を制御位置記憶手段で記憶保持し、次に制御を開始
したときに、制御位置記憶手段で制御位置を記憶保持し
ていないときには直ちに制御原点校正手段で制御原点を
校正し、制御位置を記憶保持しているときには、上記請
求項1と同様の作用を行う。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は、本発明の一実施例を示す概略構成図であ
って、各車輪1FL〜1RRと車体2との間に夫々サスペン
ション装置を構成するアクチュエータとしての減衰力可
変ショックアブソーバ3FL〜3RRが配設され、これら減
衰力可変ショックアブソーバ3FL〜3RRの減衰力を切換
えるステップモータ41FL〜41RRが後述するコントロ
ーラ4からの制御信号によって制御される。
【0012】減衰力可変ショックアブソーバ3FL〜3RR
は、図3〜図7に示すように、外筒5と内筒6とで構成
されるシリンダチューブ7を有するツインチューブ式ガ
ス入りストラット型に構成され、内筒6内がこれに摺接
するピストン8によって上下圧力室9U,9Lに画成さ
れている。ピストン8は、図4〜図7で特に明らかなよ
うに、外周面に内筒6と摺接するシール部材9がモール
ドされ内周面に中心開孔10を有する円筒状の下部半体
11と、この下部半体11に内嵌された上部半体12と
で構成されている。
【0013】下部半体11には、上下に貫通して穿設さ
れた伸側油流路13と、上面側から下方にシール部材9
の下側まで延長して穿設された前記伸側油流路13より
大径の孔部14a及び円筒体11の外周面から孔部14
aの底部に連通して穿設された孔部14bで構成される
圧側油流路14と、中心開孔10の上下開口端に形成さ
れた円環状溝15U,15Lと、上面側に形成され円環
状溝15Uと前記伸側油流路13とに夫々連通する長溝
16と、下面側に形成され円環状溝15Lと連通する長
溝17とが形成され、伸側油流路13の下端側及び長溝
17が伸側ディスクバルブ18によって閉塞され、圧側
油流路14の上端側が圧側ディスクバルブ19によって
閉塞されている。
【0014】また、上部半体12は、下部半体11の中
心開孔10内に嵌挿された小径軸部21と、この軸部2
1の上端に一体に形成された内筒6の内径より小径の大
径軸部22とで構成され、これら小径軸部21及び大径
軸部22の中心位置に、小径軸部21の下端面側から大
径軸部22の中間部まで達する孔部23aと、この孔部
23aの上端側に連通してこれより小径の孔部23b
と、この孔部23bの上端側に連通するこれより大径の
孔部23cとで構成される貫通孔23が形成され、小径
軸部21の円環状溝15U及び15Lに対向する位置に
夫々半径方向に内周面側に貫通する一対の貫通孔24
a,24b及び25a,25bが穿設され、且つ大径軸
部22の孔部23aの上端側にこれと連通する弧状溝2
6が形成されていると共に、この弧状溝26と下端面と
を連通するL字状の圧側油流路27が形成され、この圧
側油流路27の下端面開口部が圧側ディスクバルブ28
によって閉塞されている。
【0015】そして、下部半体11と上部半体12と
が、下部半体11の中心開孔10内に小径軸部21を嵌
挿した状態で、小径軸部21の下部半体11より下方に
突出した下端部にナット29を螺合させてナット締めす
ることにより、一体に連結されている。さらに、上部半
体12の孔部23a内に可変絞りを構成する上端部が閉
塞された円筒状の弁体31が回動自在に配設されてい
る。この弁体31には、図4に示すように、上部半体1
2における大径軸部22の弧状溝26に対向する位置に
半径方向に内周面に達する貫通孔32が形成されている
と共に、図5〜図7に示すように上部半体12の小径軸
部21の貫通孔24a及び24b間に対応する外周面に
これらを連通する連通溝33が形成され、さらに図6に
示すように上部半体12の小径軸部21の貫通孔25a
及び25b間に対応する外周面にこれらを内周面側に連
通させる軸方向に延長する長孔34が形成されている。
そして、貫通孔32、連通溝33及び長孔34の位置関
係が、図8に示す弁体31のポジション即ち後述するス
テップモータ41FL〜41RRのステップ角に対する減衰
力特性が得られるように選定されている。
【0016】すなわち、平面からみて例えば時計方向の
最大回転角位置である図8のポジションAでは、図4に
示すように、貫通孔32のみが弧状溝26に連通してお
り、したがって、ピストン8が下降する圧側移動に対し
ては、下圧力室9Lから圧側油流路14を通り、その開
口端と圧側ディスクバルブ19とで形成されるオリフィ
スを通って上圧力室9Uに向かう破線図示の圧側流路C
1と、下圧力室9Lから弁体31の内周面を通り、貫通
孔32、弧状溝26、圧側油流路27を通り、その開口
端と圧側ディスクバルブ28とで形成されるオリフィス
を通って上圧力室9Uに向かう破線図示の圧側流路C2
とが形成され、且つピストン8が上昇する伸側移動に対
しては、上圧力室9Uから長溝16、伸側流路13を通
り、その開口端と伸側ディスクバルブ18とで形成され
るオリフィスを通って下圧力室9Lに向かう破線図示の
伸側流路T1のみが形成され、伸側に対してはピストン
速度の増加に応じて急増する高減衰力を発生させて、圧
側に対してはピストン速度の増加に応じて微増する低減
衰力を発生させる。
【0017】このポジションAから弁体31を平面から
みて反時計方向に回動させることにより、図5に示すよ
うに、弁体31の連通溝33と小径軸部21の貫通孔2
4a,25aとが連通状態となり、回動角の増加に応じ
て連通溝33と貫通孔24a,25aとの開口面積が徐
々に増加する。このため、ピストン8の伸側移動に対し
ては、図5(a)に示すように、流路T1と並列に長溝
16、円環状溝15U、貫通孔24a、連通溝33、貫
通孔25a、円環状溝15L、長溝17を通り、長溝1
7と圧側ディスクバルブ18とで形成されるオリフィス
を通って下圧力室9Lに向かう流路T2が形成されこと
になり、減衰力の最大値が図8に示すように、連通溝3
3と小径軸部21の貫通孔24a,25aとの開口面積
の増加に応じて徐々に減少し、伸側移動に対しては、図
5(b)に示すように、流路C1及びC2が形成されて
いる状態を維持するため、最小減衰力状態を維持する。
【0018】さらに、弁体31を平面からみて反時計方
向に回動させてポジションB近傍となると、図6に示す
ように、弁体31の貫通孔25a,25b間が長孔34
によって連通される状態となる。このため、ピストン8
の伸側移動に対しては、図6(a)に示すように、流路
T1及びT2と並列に長溝16、円環状溝15U、貫通
孔25a、長孔34、孔部23aを通って下圧力室9L
に向かう流路T3が形成されることになり、伸側減衰力
が最小減衰力状態となると共に、ピストン8の圧側移動
に対しては、流路C1及びC2に加えて孔部23a、長
孔34、貫通孔25a、円環状溝15Uを通って長溝1
6に達する流路C3及び孔部23a、長孔34、貫通孔
25b、円環状溝15L、貫通孔24b、連通溝33、
貫通孔24a、円環状溝15Uを通って長溝16に達す
る流路C4が形成されるが、図8に示すように、最小減
衰力状態を維持する。
【0019】さらに、弁体31を平面からみて反時計方
向に回動させると、長孔34と貫通孔24b及び25b
との間の開口面積が小さくなり、回動角θB2で長孔34
と貫通孔24b及び25bとの間が図7に示すように遮
断状態となるが、貫通孔32と弧状溝26との間の開口
面積は回動角θB2から徐々に小さくなる。このため、回
動角θB2から反時計方向の最大回動角θC 迄の間では、
ピストン8の伸側移動に対しては、流路T1及びT2が
併存することから最小減衰力状態を維持し、逆にピスト
ン8の圧側移動に対しては、貫通孔32と弧状溝26と
の間の開口面積が徐々に減少することにより、最大減衰
力が徐々に増加し、弁体31が位置Cに到達したときに
図7に示すように、貫通孔32と弧状溝26との間が遮
断状態となることにより、ピストンの圧側移動に対し
て、下圧力室9Lから上圧力室9Uに達する流路が流路
C1のみとなり、圧側高減衰力状態となる。
【0020】一方、上部半体12の孔部23cには、円
筒状のピストンロッド35が嵌着され、このピストンロ
ッド35の上端が、図3に示すように、シリンダチュー
ブ7より上方に突出され、その上端側が車体側部材36
に取付けられたブラケット37にゴムブッシュ38U及
び38Lを介してナット39によって固定されていると
共に、ピストンロッド35の上端にブラケット40を介
してステップモータ41FL〜41RRがその回転軸41a
を下方に突出した関係で固定され、この回転軸41aと
前述した弁体31とがピストンロッド35内に緩挿され
た連結杆42によって連結されている。なお、43はバ
ンパーラバーである。また、シリンダチューブ7の下端
は車輪側部材(図示せず)に連結されている。
【0021】また、弁体31の上端部には、図9に示す
ように、直方体上の突当て体44が突設されており、ス
テップモータ41FL〜41RRの回転軸41aによる弁体
31の回動に伴って同期回動する。そして、上部半体1
2の、突当て体44を収容している内孔部には、ストッ
パプレート45が内装されており、突当て体44とスト
ッパプレート45とでストッパ機構が構成されている。
【0022】ストッパプレート45の内孔には、2つの
突当て突部45a,45bが突設されており、ステップ
モータ41の回転軸41a又は弁体31の回動に伴って
突当て体44が回動すると、弁体31が前述したポジシ
ョンA又はポジションCまで回動したときに、突当て体
44の2つの拘束端面44a又は44bが突当て突部4
5a又は45bに当接し、それ以上弁体31が回転しな
いようにして弁体31のポジションPに、正値の伸び側
最大ポジションPMAX や負値の圧側最大ポジション(−
MAX )を与える所謂リミッタの作用を発揮すると共
に、後述する制御原点構成処理即ち所謂イニシャライズ
処理によってステップモータ41の回転角と弁体31の
ポジションとの位置ずれを補正する際にも使用する。
【0023】コントローラ4には、その入力側に、図9
に示すように、各車輪位置に対応する車体側に設けられ
た上下加速度に応じて、上向きで正となり下向きで負と
なるアナログ電圧でなる上下加速度検出値X2FL ″〜X
2RR ″を出力する上下加速度検出手段としての上下加速
度センサ51FL〜51RRが接続されていると共に、車速
を検出する車速センサ52が接続され、出力側に各減衰
力可変ショックアブソーバ3FL〜3RRの減衰力を制御す
るステップモータ41FL〜41RRが接続されている。
【0024】そして、コントローラ4は、入力インタフ
ェース回路56a、出力インタフェース回路56b、演
算処理装置56c及び記憶装置56dを少なくとも有す
るマイクロコンピュータ56と、上下加速度センサ51
FL〜51RRの上下加速度検出値X2FL ″〜X2RR ″をデ
ィジタル値に変換して入力インタフェース回路56aに
供給するA/D変換器57FL〜57RRと、車速センサ5
2の車速検出値Vをディジタル値に変換して入力インタ
フェース56aに供給するA/D変換器58と、出力イ
ンタフェース回路56bから出力される各ステップモー
タ41FL〜41RRに対するステップ制御信号が入力さ
れ、これをステップパルスに変換して各ステップモータ
41FL〜41RRを駆動するモータ駆動回路59FL〜59
RRとを備えている。
【0025】ここで、マイクロコンピュータ56の演算
処理装置56cは、上下加速度検出値X2FL ″〜
2RR ″をもとにピストン速度VP を推定し、このピス
トン速度V P が予め設定した速度閾値VPT未満であると
きには、車体上下加速度検出値X2F L ″〜X2RR ″を積
分して車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′を算出し、この
車体上下速度に基づいて伸側及び圧側ポジションPT
びPC を算出し、これらと現在ポジションPP との差値
を算出して、これに応じたステップ制御量をモータ駆動
回路59FL〜59RRに出力する減衰力制御処理を行う
が、車速検出値Vが予め設定した設定車速VS 以上で且
つ路面入力や車体揺動が少ない、平坦な路面を走行中で
あるときに突当て体44を現在ポジションPP から反時
計方向に回動させて各突当て突部45a,45bに当接
させて原点復帰させることにより制御原点校正を行うイ
ニシャライズ処理を行う。
【0026】また、記憶装置56dは、演算処理装置5
6cの演算処理に必要なプログラムを予め記憶している
と共に、演算処理過程での必要な値及び演算結果を逐次
記憶する。なお、出力インタフェース回路56bには、
診断用コネクタ60が設けられ、この診断用コネクタ6
0に診断用テスタ61を接続することにより、自己診断
を行ったり、各センサの検出値やステップモータ41FL
〜41RRのステップ量等をモニターすることができる。
【0027】次に、上記実施例の動作をマイクロコンピ
ュータ56の演算処理装置56cの処理手順の一例を示
す図11〜図13を伴って説明する。すなわち、図11
の処理は、イグニッションスイッチ(図示せず)がオン
状態となったときにメインプログラムとして実行され、
先ずステップS1で、予めバックアップされている校正
状態フラグFS及び制御位置データCDはそのままで他
のイニシャライズ許可フラグINT、イニシャライズ完
了フラグEND、制御位置保持状態フラグFHを“0”
にリセットし、カウンタCNTを“0”にリセットする
と共に、その他必要な初期化を行う。
【0028】次いで、ステップS2に移行して、制御位
置データCDが保持されているか否かを判定し、これが
保持されているときには、ステップS3に移行して、制
御位置保持状態フラグFHを“1”にセットしてからス
テップS4に移行する。このステップS4では、校正状
態フラグFSが“1”にセットされているか否かを判定
する。この判定は、アクチュエータとしての減衰力可変
ショックアブソーバ3FL〜3RRの何れかを交換してから
自己診断を行った後であって、前回の制御終了前にイニ
シャライズ処理が実行されたか否かを判断するものであ
り、FS=0であるときには、自己診断後にイニシャラ
イズ処理が実行されているものと判断して、ステップS
5に移行して、図12に示す通常制御処理を起動する。
【0029】一方、前記ステップS2の判定結果が制御
位置データCDが保持されていないものであるときに
は、ステップS6に移行して、制御位置保持状態フラグ
FHを“0”にしてからステップS7に移行し、同様に
前記ステップS4の判定結果が校正状態フラグFSが
“1”にセットされているときには、前回の制御終了時
に自己診断が行われた後イニシャライズ処理を行うこと
なく処理を終了しているものと判断してステップS7に
移行する。
【0030】ステップS7では、制御原点校正を始動時
に行う始動時イニシャライズ処理を実行する。この始動
時イニシャライズ処理は、弁体31の最終ポジション
(イニシャライズ処理が実行される直前のポジション)
Pが図14に示すような位置にあるものとして、ステッ
プモータ41FL〜41RRに対して、反時計方向に回動さ
せ且つ次第に小さくなるステップ量Sを所定時間毎に制
御信号として出力し、これにより弁体31従って突当て
体44が反時計方向に段階的にその回動角を小さくしな
がら回動し、やがて圧側最大ポジション(−PMAX )ま
で回動して突当て体44がストッパプレート45の各突
当て突部45a,45bに当接し、それ以上回転しなく
なる。この状態からステップモータ41FL〜41RRに対
して所定ステップ量Sa を出力することにより、ステッ
プモータ41FL〜41RRを回転角aだけ時計方向に回動
させて突当て体44即ち弁体31のポジションPをポジ
ション値“0”に位置決めする。
【0031】なお、本実施例では、ステップモータ41
FL〜41RRを反時計方向に且つ段階的に所定回転角だけ
回動させると、その回転位置毎に所定時間ずつ保持する
と共に、そのうちの所定時間は供給電圧をオフ状態とし
て駆動力を“0”にする。つまり、イニシャライズ中
は、ステップモータ41FL〜41RRの駆動力が断続され
ることになる。また、図14に示すように、例えば最終
ポジションPから伸側最大ポジションPMAX までの角度
をγとし、且つイニシャライズ処理によって到達される
想定最大行き過ぎポジションPN から圧側最大ポジショ
ン(−PMAX )までの角度をδとすると、この角度δを
前記角度γよりも大きく設定することにより、最終ポジ
ションPが減衰力制御範囲のどこにあっても必ず圧側最
大ポジション(−PMAX )に到達するようにしている。
【0032】そして、始動時イニシャライズ処理が終了
すると、ステップS8に移行して、校正状態フラグFS
を制御原点校正済を表す“0”にリセットしてから前記
ステップS5に移行する。一方、ステップS5で起動さ
れる通常制御処理は、所定時間例えば10msec毎の
タイマ割込処理として実行され、図12に示すように、
先ず、ステップS11で減衰力制御で必要とする車速セ
ンサ52、上下加速度センサ51FL〜51RR、減衰力可
変ショックアブソーバ3FL〜3RR等が正常であるか否か
を自己診断する自己診断処理が開始されたか否かを判定
し、自己診断処理が開始されていないときには、ステッ
プS12に移行して、図13に示す減衰力制御処理を実
行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプロ
グラムに復帰し、自己診断処理が開始されているときに
は、ステップS13に移行して校正状態フラグFSを
“1”にセットしてからステップS14に移行する。
【0033】このステップS14では、所定の自己診断
解除条件が成立したか否かを判定する。この自己診断解
除条件としては、例えば車速検出値Vが設定車速V
1 (例えば30km/h)以上となったとき又はコント
ローラ4の診断用コネクタ60に診断用テスタ61が接
続されていて、この診断用テスタ61で診断データモニ
ター処理が実行されたとき等がある。そして、自己診断
解除条件が成立しないときには、前記ステップS12に
移行し、自己診断解除条件が成立したときにはステップ
S15に移行する。
【0034】このステップS15では、制御位置データ
が保持されておらず制御位置保持状態フラグFHが
“0”にリセットされているか否かを判定し、FH=0
であるときにはステップS16に移行して前述した図1
1におけるステップS7の始動時イニシャライズ処理と
同様の制御原点校正処理を行うイニシャライズ処理を実
行し、次いでステップS17に移行して、校正状態フラ
グFSを“0”にリセットしてから前記ステップS12
に移行する。
【0035】一方、ステップS15の判定結果が、制御
位置データが保持されていて制御位置保持状態フラグF
Hが“1”にセットされているときには、ステップS1
8に移行して、イニシャライズ完了フラグENDが
“1”にセットされているか否かを判定し、これが
“1”にセットされているときにはイニシャライズ処理
が完了しているものと判断して前記ステップS12に移
行し、イニシャライズ完了フラグENDが“0”にリセ
ットされているときにはイニシャライズ処理が完了して
いないものと判断してステップS19に移行する。
【0036】このステップS19では、車速センサ52
の車速検出値Vが予め設定したロードノイズによってイ
ニシャライズ処理で発生する騒音や振動によるノイズが
紛れて乗員が感知できなくなる前述した自己診断解除条
件の設定車速V1 よりは高い設定車速VS (例えば35
km/h)以上であるか否かを判定し、V<VS である
ときには、イニシャライズ処理のノイズが乗員に感知さ
れるおそれがあると判断してステップS20に移行し、
カウンタCNTを“0”にクリアしてから前記ステップ
S12に移行し、V≧VS であるときには、ステップS
21に移行する。
【0037】このステップS21では、イニシャライズ
許可フラグINTが“1”にセットされているか否かを
判定し、イニシャライズ許可フラグINTが“0”にリ
セットされているときには、イニシャライズ処理が許可
されていないものと判断してステップS22に移行す
る。このステップS22では、各上下加速度センサ51
i(i=FL,FR,RL,RR)の上下加速度検出値X2i″の
絶対値が予め設定した路面振動入力及び車体上下動が少
ない設定上下加速度X20″未満であるか否かを判定す
る。この判定は、イニシャライズ処理を行ったときにシ
ョックアブソーバのピストン速度の影響によるオリフィ
スを通過する流体力がステップモータ41iの駆動力に
影響ぜず正確なイニシャライズ処理を行える状態である
か否かを判定するものであり、|X2i″|≧X20″であ
るときには、正確なイニシャライズ処理を実行できない
ものと判断して前記ステップS20に移行し、|X2i
|<X20″であるときには正確なイニシャライズ処理が
実行可能であると判断してステップS23に移行する。
【0038】このステップS23では、カウンタCNT
を“1”だけインクリメントしてからステップS24に
移行し、カウンタCNTのカウント値が予め設定した設
定値CNT0 以上であるか否かを判定し、CNT<CN
0 であるときにはそのまま前記ステップS12に移行
し、CNT≧CNT0 であるときにはステップS25に
移行して、イニシャライズ許可フラグINTを“1”に
セットし、次いでステップS26に移行して、カウンタ
CNTを“0”にクリアしてから前記ステップS12に
移行する。
【0039】一方、前記ステップS21の判定結果がイ
ニシャライズ許可フラグINTが“1”にセットされて
いるものであるときには、ステップS27に移行して、
前述したステップS7及びステップS16のイニシャラ
イズ処理と同様の制御原点校正処理を行う通常イニシャ
ライズ処理を実行してからステップS28に移行して、
校正状態フラグFSを“0”にリセットし、次いでステ
ップS29に移行してイニシャライズ完了フラグEMD
を“1”にセットしてから前記ステップS12に移行す
る。
【0040】そして、ステップS12の減衰力制御処理
は、図13に示すように、先ず、ステップS31で、各
上下加速度検出値X2i″(i=FL,FR,RL,RR)を読込
み、次いでステップS32に移行して、ステップS1で
読込んだ各減衰力可変ショックアブソーバ3i位置にお
ける車体上下加速度X2i″に対してローパスフィルタ処
理を施すことにより積分して車体上下速度X2i′を算出
し、次いでステップS33に移行して、算出した車体上
下速度X2i′が零を含む正であるか否かを判定する。こ
の判定は、減衰力可変ショックアブソーバ3iのピスト
ンロッド35が伸側に移動しているか圧側に移動してい
るかを判定するものであり、X2i′≧0であるときに
は、伸側に移動しているものと判断して、ステップS3
4に移行し、車体上下速度X2i′を、予め設定された伸
側ポジションの真の最大値PTLMAXとなるときの車体上
下速度X2TM ′で除した値X2i′/X2TM ′が1を越え
ているか否かを判定し、X2i′/X2TM ′>1であると
きには、ステップS35に移行して、X2i′/X2TM
=1に設定してからステップS36に移行し、X2i′/
2TM ′≦1であるときには、そのままステップS36
に移行する。
【0041】ステップS36では、車体上下速度X2i
及びX2TM ′と伸側最大ポジションPTMAXとに基づいて
下記(2)式の演算を行って目標伸側ポジションPT
算出してからステップS37に移行する。 PT =(X2i′/X2TM ′)PTMAX …………(2) このステップS37では、記憶装置56dに格納されて
いる現在ポジションP P と目標ポジションPT (又は後
述するPC )との偏差を算出し、これをステップ制御量
Sとして記憶装置56dの所定記憶領域に更新記憶する
と共に、前記目標ポジションPT 又はPC を現在ポジシ
ョンPP として更新記憶し、次いで、ステップS38に
移行して、記憶装置56dの所定記憶領域に格納されて
いるステップ制御量Sをモータ駆動回路59iに出力
し、次いでステップS39に移行して、所定の制御終了
条件を満足したか否かを判定し、制御終了条件を満足し
ないときには、そのままタイマ割込処理を終了して所定
のメインプログラムに復帰し、制御終了条件を満足した
ときにはステップS40に移行して、現在ポジションP
P を記憶装置56dに内装されたイグニッションスイッ
チがオフ状態となってもバックアップ電源が供給されて
記憶内容を保持する半導体メモリ或いはバックアップ電
源を必要としない電気的に書換え可能な不揮発性メモリ
(E2 PROM)で構成される保持メモリ56eに格納
し、次いでステップS41に移行して校正状態フラグF
Sを同様に保持メモリ56eに格納してから処理を終了
する。ここで、所定の制御終了条件としては、例えばイ
グニッションスイッチがオフ状態となってから所定時間
の自己保持期間が経過したときに設定されている。
【0042】一方、ステップS33の判定結果がX2i
<0であるときには、減衰力可変ショックアブソーバ3
iのピストンロッド35が圧側に移動しているものと判
断してステップS42に移行し、車体上下速度X2i
を、予め設定された圧側ポジションの真の最大値PCMAX
となるときの車体上下速度X2CM ′で除した値X2i′/
2CM ′が1を越えているか否かを判定し、X2i′/X
2CM ′>1であるときには、ステップS43に移行し
て、X2i′/X2CM ′=1に設定してからステップS4
4に移行し、X2i′/X2CM ′≦1であるときには、そ
のままステップS44に移行する。
【0043】ステップS44では、車体上下速度X2i
及びX2CM ′と圧側最大ポジションPCMAXとに基づいて
下記(3)式の演算を行って目標圧側ポジションPC
算出してから前記ステップS37に移行する。 PC =(X2i′/X2CM ′)PCMAX …………(3) なお、図11〜図13の処理において、ステップS4,
S7,S15,S16,S18〜S27の処理が制御原
点校正手段に対応し、ステップS8,S11,S13,
S17,S28,S41の処理が校正状態検出手段に対
応し、ステップS12の処理及び図13の処理が制御手
段に対応し、ステップS40の処理及び保持メモリ56
eが制御位置保持手段に対応している。
【0044】したがって、今、イグニッションスイッチ
をオン状態とすると、これによってコントローラ4に電
源が投入され、これによってマイクロコンピュータ56
の演算処理装置56cで先ず図11の処理が実行開始さ
れる。このため、先ず、所定の初期化が行われ(ステッ
プS1)、次いで保持メモリ56eに前回の制御終了時
の制御ポジションデータPP が格納されているか否かを
判定し、保持メモリ56eに制御ポジションデータPP
が格納されているときには、前回の制御終了時に保持さ
れた校正状態フラグFSが“0”即ち自己診断を行って
いないか又は自己診断を行った後にイニシャライズ処理
を実行しているときにはそのままステップS5に移行し
て図12の通常制御処理を起動する。この場合には、車
両の始動時に制御原点を校正するイニシャライズ処理が
実行されることはないので、乗員に不快感を与えること
はない。
【0045】しかしながら、保持メモリ56eに現在の
ポジションを表す制御ポジションデータPP が格納され
ていないときには、現在の減衰力可変ショックアブソー
バ3iの制御ポジションが不定であり、このまま走行を
介して減衰力制御を実行したときには設定車速でのイニ
シャライズ処理が実行されるまで、正確な減衰力制御を
行うことができなくなるので、制御位置保持状態フラグ
FHを“0”にリセットした後直ちに始動時イニシャラ
イズ処理を実行する。この始動時イニシャライズ処理に
よって、ステップモータ41iを図14に示すように段
階的に回動量が少なくなるように反時計方向に回動させ
て突当て体44をストッパプレート45の突当て突部4
5a,45bに当接させ、次いで所定量aだけ時計方向
に回動させ、この状態で、現在制御ポジションPP
“0”にセットする。
【0046】この始動時イニシャライズ処理が完了する
と、制御原点が正しく校正されるので、校正状態フラグ
FSが“0”にリセットされて図12の通常制御処理が
起動される。また、前回の制御中に、何れかの減衰力可
変ショックアブソーバ3i及びコントローラ4を交換し
た後、自己診断処理を実行したときには、校正状態フラ
グFSが“1”にセットされるが、通常減衰力可変ショ
ックアブソーバ3iやコントローラ4の交換は整備工場
等で車両を停車させたまま行うので、設定車速V1 以上
という自己診断解除条件は成立せず、診断用コネクタ6
0に診断用テスタ61を接続して、診断結果をモニター
する場合の解除条件のみが成立することになるが、その
後車両を設定車速VS 以上で走行させない限りイニシャ
ライズ処理が実行されず、このため、自己診断を行った
後にイグニッションスイッチをオフ状態とする校正状態
フラグFSが“1”にセットされたまま保持メモリ56
eに保持されることになる。
【0047】したがって、この場合もイグニッションス
イッチをオン状態として図11の処理が実行されたとき
に、ステップS4からステップS7に移行して、始動時
イニシャライズ処理が実行されて、制御原点校正が行わ
れることになる。ここで、自己診断を行う場合には、イ
グニッションスイッチをオン状態とする際に特定の処理
を行うか又は診断用コネクタ60に診断用テスタ61を
接続することにより、自己診断開始条件が成立すると、
自己診断処理が実行され、これによって図12の処理が
実行されたときに、校正状態フラグFSが“1”にセッ
トされる(ステップS13)。
【0048】その後、車速Vが設定車速V1 に達するか
又は診断用テスタ61でデータモニター状態を設定する
ことにより自己診断解除条件が成立すると、ステップS
15に移行し、前述したように始動時に制御ポジション
データPP が保持されておらず、制御位置保持状態フラ
グFHが“0”にセットされているときには、自己診断
条件が解除されたときに直ちにステップS16でイニシ
ャライズ処理が実行されて制御原点校正が再度実行され
る。
【0049】そして、図12の通常制御処理が実行開始
されると、ステップS11で自己診断開始か否かが判定
されるが、通常状態では自己診断処理は実行されること
がないので、ステップS11からステップS12に移行
して、図13に示す減衰力制御処理を実行する。このと
き、車両が停車状態であるので、乗員の乗降や積載物の
積み降ろしがないものとすると、車体には揺動を生じる
ことがなく、上下加速度センサ51FL〜51RRから出力
される上下加速度検出値X2FL ″〜X2RR ″は略零とな
り、これに応じて車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′も略
零であるので、ステップS33からステップS34を経
てステップS36に移行し、伸側目標ポジションPT
車体上下速度X2i′が零であるため零となり、ステップ
モータ41FL〜41RRが伸側目標ポジションPT に一致
するように駆動される。このため、減衰力可変ショック
アブソーバ3FL〜3RRの弁体31が図6に示すポジショ
ンBにセットされ、これによって、ピストン8の伸側及
び圧側の減衰力が最小状態のソフト状態に設定される。
【0050】この停車状態から車両を緩発進させて平坦
な良路を直進走行する状態となると、この場合も車体の
上下動が殆どないので、各上下加速度センサ51FL〜5
1RRから出力される上下加速度検出値X2FL ″〜
2RR ″は略零となり、減衰力可変ショックアブソーバ
3FL〜3RRの弁体31が図6に示す位置Bを維持し、こ
れによって、ピストン8の伸側及び圧側の減衰力が最小
状態のソフト状態に設定されるため、車輪に路面の細か
な凹凸による振動が入力されても、これが減衰力可変シ
ョックアブソーバ3FL〜3RRで吸収されて車体に伝達さ
れず、良好な乗心地を確保することができる。
【0051】この良路走行状態で、例えば前上がりの段
差等の一過性の段部を通過するときには、この段部通過
によって車体が上下動しないときには、車体上下速度X
2FL′〜X2RR ′が零を維持するので、最小減衰力状態
を維持するため、車輪が段部に乗り上げたときの突き上
げ力を吸収することができるが、比較的大きな段部に乗
り上げて、その突き上げ力を吸収しきれないときには、
車体も上方に変位されることになり、このため車体上下
速度X2FL ′〜X2RR ′が正方向に増加することにな
る。このように、車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′が正
方向に増加すると、ステップS34を経てステップS3
6に移行して、図8の伸側ポジションPT1より目標最大
ポジションPTMAX側の伸側ポジションPT が算出される
ので、減衰力可変ショックアブソーバ3FL〜3RRの弁体
31が図5に示すように切換制御される。この結果、段
部乗り上げによって車体側の変位速度X2i′に対して車
輪側の変位速度X1i′が速くてピストン8が圧側に移動
するときには、圧側の最小減衰力を維持しているので、
車輪側への振動入力を吸収することができ、この状態か
ら段部を乗り越えることにより車輪側の上昇速度が車体
側の上昇速度より小さくなるとピストン8が伸側に移動
することになる。このときには、減衰力が大きな値とな
るので、車体の上昇を抑制する制振効果を発揮し、その
後車体の上昇が停止すると、車体上下速度X2FL ′〜X
2RR ′が零となることにより、前述したようにステップ
モータ41FL〜41RRが反時計方向に回動されてポジシ
ョンBに復帰され、これによって圧側及び伸側が共に最
小減衰力に制御され、次いで車体が下降を開始すると、
これに応じて車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′が負方向
に増加することにより、ステップS33からステップS
42を経てステップS44に移行して、圧側目標ポジシ
ョンPC を算出することにより、弁体31がさらに反時
計方向に回動されて、図7に示す回動位置に回動され
る。このため、車体が下降し、且つピストン8が圧側に
移動する状態では、減衰力が大きくなることにより、大
きな制振効果が発揮される。
【0052】逆に車輪が前下がりの段差を通過するとき
には、先ず車輪がリバウンドすることにより、相対速度
DFL ′〜XDRR ′が正方向に増加するが、このときに
は車体は上下動しないので、車体上下速度X2FL ′〜X
2RR ′は零であるため、減衰力可変ショックアブソーバ
3FL〜3RRの減衰係数は最小減衰力を維持し、車輪の下
降を許容し、その後、車体が下降を開始して、車体上下
速度X2FL ′〜X2RR′が負方向に増加すると、圧側目
標ポジションPC が大きな値となり、弁体31が図7に
示す位置に回動されるため、ピストン8の圧側の移動に
対しては大きな減衰力を与えて大きな制振効果を発揮す
ることができ、その後車体上下速度X2F L ′〜X2RR
が小さくなって圧側目標ポジションPC が小さくなるに
応じて、弁体31が時計方向に回動されて位置B側に戻
り、車体上下速度X2FL ′〜X2R R ′が零となると、弁
体31がポジションBとなって、最小減衰力状態に復帰
する。その後、車体が揺り戻しによって上昇を開始する
と、車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′が正方向に増加す
るので、伸側目標ポジションPT が増加し、弁体31が
時計方向に回動されて図5に示す位置となることによ
り、ピストン8の伸側の移動に対しては大きな減衰力を
与えて制振効果を発揮することができる。
【0053】このように、良路を走行している状態で一
過性の段差を通過する場合には、スカイフック制御によ
って良好な制振効果を発揮することができ、悪路を走行
する場合にも、車体上下速度X2FL ′〜X2RR ′の正
(又は負)によって伸側目標ポジションPT (又は圧側
目標ポジションPC )が算出されることにより、車体が
上昇してピストン8が伸側に移動する加振方向であると
きに減衰力を最小減衰力に制御し、逆に車体が上昇して
ピストン8が伸側に移動するとき及び車体が下降してピ
ストン8が圧側となる制振方向であるときに上下速度度
2FL ′〜X2RR′に応じた最適な減衰力に制御して、
良好な乗心地を確保することができる。
【0054】また、悪路を走行する状態でも、上記段差
通過時と同様に、車体が上昇してピストン8が伸側に移
動するとき及び車体が下降してピストンが圧側に移動す
るときでなる加振方向であるときに減衰力を最小減衰力
に制御し、逆に車体が上昇してピストン8が圧側に移動
するとき及び車体が下降してピストンが伸側に移動する
ときでなる制振方向であるときに減衰力が上下速度度X
2FL ′〜X2RR ′に応じた最適な値に制御されて、良好
な乗心地を確保することができる。
【0055】一方、始動時に制御ポジションデータPP
が保持されており、制御位置保持状態フラグFHが
“1”にセットされているときには、ステップS15か
らステップS18に移行して、車速Vが設定車速VS
上となったときに、ステップS21を経てステップS2
2に移行し、平坦な良路を走行していて、上下加速度セ
ンサ51iの上下加速度検出値の絶対値|X2i″|が設
定加速度X20″未満であるときには、ステップS23に
移行して、カウンタCNTが“1”だけインクリメント
され、これが繰り返されて、そのカウント値CNTが設
定値CNT0 に達すると、イニシャライズ許可フラグI
NTが“1”にセットされると共に、カウンタCNTが
“0”にクリアされる。
【0056】このため、次に図12の処理が実行された
ときに、ステップS21からステップS27に移行し
て、通常イニシャライズ処理が実行されて、制御原点校
正が行われる。この状態では、車両が設定車速VS 以上
で走行しており、ロードノイズによってイニシャライズ
処理に伴って発生する騒音や振動によるノイズがかき消
されることになり、乗員に不快感を与えることはない。
【0057】その後、車両を走行状態から停車させて、
イグニッションスイッチをオフ状態とすると、図13の
処理が実行されたときに、ステップS39からステップ
S40に移行して、現在の制御ポジションPP を制御位
置データとして保持メモリ56eに保持すると共に、校
正状態フラグFSが保持メモリ56eを保持して制御を
終了する。
【0058】このように、上記実施例によると、減衰力
可変ショックアブソーバ3iの交換等を行うことがな
い、通常走行状態では、制御終了時に、現在ポジション
P が保持メモリ56eに保持されると共に、“0”に
リセットされた校正状態フラグFSが保持メモリ56e
に保持されているので、次にイグニッションスイッチを
オン状態とした、始動時にイニシャライズ処理による制
御原点校正が実行されることはなく、設定車速VS 以上
でイニシャライズ処理による制御原点校正が実行される
ので、乗員に不快感を与えることを確実に防止すること
ができる。
【0059】しかしながら、減衰力可変ショックアブソ
ーバ3iを交換した後に自己診断処理を実行したまま
で、イグニッションスイッチをオフ状態としたときに
は、保持メモリ56eに保持される現在ポジションPP
と実際の減衰力可変ショックアブソーバ3iのポジショ
ンとが不一致状態となっているが、この場合には、校正
状態フラグFSが“1”にセットされたままで保持され
ることにより、始動時に直ちにイニシャライズ処理によ
って制御原点校正が実行されることにより、制御原点の
狂いによる減衰力制御性能の悪化を確実に防止すること
ができる。
【0060】同様に、イグニッションスイッチをオン状
態としたときに、保持メモリ56eに制御ポジションデ
ータが格納されていないときにも、制御原点の狂いを生
じるが、この場合も始動時に直ちにイニシャライズ処理
による制御原点校正が実行されて正確な減衰力制御を行
うことができる。なお、上記実施例においては、アクチ
ュエータとして減衰力可変ショックアブソーバ3FL〜3
RRを適用した場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、ロール剛性を可変することができるロ
ール剛性可変スタビライザやバネ定数を可変することが
できるエアサスペンション等であっても、オープンルー
プ制御されるステップモータを使用している場合に本発
明を適用し得るものである。
【0061】また、上記実施例においては、アクチュエ
ータ及び制御手段の交換を自己診断処理を実行するか否
かによって判断する場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、別途アクチュエータ及び制御手
段の交換をスイッチ等で設定して所定のフラグをセット
するようにしてもよい。さらに、上記実施例において
は、減衰力を制御する弁体31をロータリ形に構成した
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、スプール形に構成して、圧側と伸側とで異なる流路
を形成するようにしてもよく、この場合にはステップモ
ータ41FL〜41RRの回転軸41aにピニオンを連結
し、このピニオンに噛合するラックを連結杆42に取り
付けるか又は電磁ソレノイドを適用して弁体31の摺動
位置を制御すればよい。
【0062】さらに、上記実施例においては、ステップ
モータ41FL〜41RRの回転軸41aと連結する連結杆
42に突当て体44を、上部半体12にストッパプレー
ト45を設けた場合について説明したが、これらを逆関
係に連結杆42にストッパプレート45を、突当て体4
4を上部半体12にに設けるようにしてもよく、さらに
は、ストッパプレート45に代えて突当て体44に係合
するマイクロスイッチ等の位置検出手段を設けて、この
位置検出手段で突当て体44を検出したときにステップ
モータ41FL〜41RRの駆動を停止させて、原点校正を
より正確に行うようにしてもよい。
【0063】さらにまた、上記実施例においては、車体
の上下加速度を検出して、これに基づいて減衰力を制御
するようにしたスカイフック近似制御を行う場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、車体と
車輪との間の相対変位を検出するストロークセンサを別
設し、このストロークセンサの相対変位検出値XDiを微
分した相対速度XDi′と前述した車体上下速度X2i′と
に基づいて下記(3)式の演算を行って減衰係数Cを算
出し、この減衰係数Cに基づいて例えば図8に対応する
マップを参照して目標ポジションを算出して、スカイフ
ック制御を行うようにしてもよい。
【0064】 C=CS ・X2i′/XDi′ …………(3) ただし、CS は予め設定されたダンパ減衰係数である。
なおさらに、上記実施例においては、路面からの振動入
力による車体の姿勢変化を抑制する場合について説明し
たが、これに限らず車両のロール状態、制動状態等の走
行状態を検出して、これによる車体の姿勢変化を抑制す
る制御を併せて行うようにしてもよい。
【0065】また、上記実施例においては、設定車速V
S 以上で平坦な路面を走行しているときに通常イニシャ
ライズ処理による制御原点校正を行う場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、減衰力可変シ
ョックアブソーバ3iのピストン速度が速い場合にはオ
リフィスを通過する流体力の影響によって、ステップモ
ータ41iの駆動力によるステップ量が変動することに
より、脱調を生じる場合があり、この場合にもピストン
速度を推定して、脱調を生じるおそれがあるピストン速
度に達した後にイニシャライズ処理による制御原点校正
を行うようにしてもよい。
【0066】さらに、上記実施例においては、マイクロ
コンピュータ56を適用して制御する場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、上下加速度セ
ンサ51iの出力を積分して車体上下速度を算出する積
分器、目標ポジションを演算する演算回路等の電子回路
を組み合わせて構成することもできる。さらにまた、上
記実施例においては、車体2の各車輪1FL〜1RR位置に
上下加速度センサ51FL〜51RRを設けた場合について
説明したが、何れか1つの上下加速度センサを省略し
て、省略した位置の上下加速度を他の上下加速度センサ
の値から推定するようにしてもよい。
【0067】なおさらに、減衰力可変ショックアブソー
バとしては、上記構成に限定されるものではなく、ステ
ップモータによって減衰力を2段階以上に切換可能な他
の減衰力可変ショックアブソーバにも本発明を適用し得
る。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、車速を検出する車速検出手段と、該車速検
出手段の車速検出値が設定車速に達したときに前記制御
手段で前記ステップモータの制御原点校正を行う制御原
点校正手段と、前記アクチュエの交換後に前記制御原点
校正手段で制御原点校正を行ったか否かを検出しその検
出結果を保持する校正状態検出手段とを備え、前記制御
原点校正手段は、前記制御手段による制御開始時に、前
記校正状態検出手段で制御原点校正前であることを検出
したときにも制御原点校正を行うように構成したので、
アクチュエータ及び制御手段の少なくとも一方の交換を
伴わない通常状態では、ロードノイズによって制御原点
校正手段によるノイズが乗員に感知されない状況でのみ
制御原点校正を行うことにより、乗員に不快感を与える
ことを確実に防止することができ、且つアクチュエータ
及び制御手段等の交換で制御原点に狂いを生じている場
合には、始動時に直ちに制御原点の校正を行うことがで
きるため修理後、制御原点の校正のため車両を所定車速
以上で走行させる必要もなく、また制御原点の校正のた
め新たなスイッチを設ける必要もないという効果が得ら
れる。
【0069】また、請求項2に係る発明によれば、上記
請求項1の発明による効果に加えて、始動時に前回の制
御終了時の制御位置が保持されているか否かを判断し、
制御位置が保持されていないとき及び制御位置が保持さ
れていても制御原点狂いが生じているときに制御原点校
正を行うことができ、より良好なアクチュエータ制御を
行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図3】減衰力可変ショックアブソーバの一例を示す一
部を断面とした正面図である。
【図4】車体上昇時の最大減衰力状態での減衰力調整機
構を示す拡大断面図である。
【図5】車体上昇時の中間減衰力状態での減衰力調整機
構を示す拡大断面図であり、(a)は伸側、(b)は圧
側の作動油経路を夫々示している。
【図6】車体無変動時の減衰力調整機構を示す拡大断面
図であり、(a)は伸側、(b)は圧側の作動油経路を
夫々示している。
【図7】車体下降時の最大減衰力状態での減衰力調整機
構を示す拡大断面図であり、(a)は伸側、(b)は圧
側の作動油経路を夫々示している。
【図8】減衰力可変ショックアブソーバの弁本体のポジ
ションに対する減衰力特性を示す説明図である。
【図9】図3のA−A線上の拡大断面図である。
【図10】コントローラの一例を示すブロック図であ
る。
【図11】コントローラの処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図12】コントローラにおける通常制御処理の一例を
示すフローチャートである。
【図13】図12の処理における減衰力制御処理の一例
を示すフローチャートである。
【図14】図11及び図12のイニシャライズ(制御原
点校正)処理の作用の説明図である。
【符号の説明】
1FL〜1RR 車輪 2 車体 3FL〜3RR 減衰力可変ショックアブソーバ 4 コントローラ 8 ピストン 11 下部半体 12 上部半体 13 伸側油流路 14 圧側油流路 31 弁体 35 ピストンロッド T1〜T3 伸側流路 C1〜C4 圧側流路 41FL〜41RR ステップモータ 51FL〜51RR 上下加速度センサ 52 車速センサ 56 マイクロコンピュータ 59FL〜59RR モータ駆動回路 60 診断用コネクタ 61 診断用テスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015 F16F 9/46 F16F 9/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側部材及び車輪側部材間に介装され
    た、入力される制御信号に応じて駆動されるステップモ
    ータによって弁体を回動制御することにより、サスペン
    ション特性を個別に制御可能なアクチュエータと、車体
    の姿勢変化を検出してその姿勢変化検出値に対応する前
    記制御信号を前記ステップモータに出力して駆動制御す
    る制御手段とを備えたサスペンション制御装置におい
    て、車速を検出する車速検出手段と、該車速検出手段の
    車速検出値が設定車速に達したときに前記制御手段で前
    記ステップモータの制御原点校正を行う制御原点校正手
    段と、各制御機器が正常であるか否かの自己診断を行っ
    た後に前記制御原点校正手段で制御原点校正を行ったか
    否かを検出しその検出結果を保持する校正状態検出手段
    とを備え、前記制御原点校正手段は、前記制御手段によ
    る制御開始時に、前記校正状態検出手段が制御原点校正
    前であることを検出している時には車速検出手段の車速
    検出値に拘わらずに制御原点校正を行うように構成され
    ていることを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 【請求項2】 車体側部材及び車輪側部材間に介装され
    た、入力される制御信号に応じて駆動されるステップモ
    ータによって弁体を回動制御することにより、サスペン
    ション特性を個別に制御可能なアクチュエータと、車体
    の姿勢変化を検出してその姿勢変化検出値に対応する前
    記制御信号を前記ステップモータに出力してオープンル
    ープ制御する制御手段とを備えたサスペンション制御装
    置において、車速を検出する車速検出手段と、該車速検
    出手段の車速検出値が設定車速に達したときに前記制御
    手段で前記ステップモータの制御原点校正を行う制御原
    点校正手段と、前記制御手段の制御終了時における前記
    ステップモータの制御位置を記憶保持する制御位置記憶
    手段と、各制御機器が正常であるか否かの自己診断を行
    った後に前記制御原点校正手段で制御原点校正を行った
    か否かを検出しその結果を保持する校正状態検出手段と
    を備え、前記制御原点校正手段は、前記制御手段による
    制御開始時に、前記制御位置記憶手段で制御位置を記憶
    していないとき及び制御位置を記憶しており且つ前記校
    正状態検出手段で制御原点校正前であることを検出して
    いる時には車速検出手段の車速検出値に拘わらずに制御
    原点校正を行うように構成されていることを特徴とする
    サスペンション制御装置。
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