JP3172924B2 - 圧電振動ジャイロ - Google Patents

圧電振動ジャイロ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は船舶や自動車等の移動体
自身およびこれに搭載される機器の姿勢制御や自動車の
ナビゲーションシステムなどに用いられるジャイロスコ
ープの内、圧電振動子の超音波振動を用いた圧電振動ジ
ェイロに関し、特に圧電振動子の振動モードとしてエネ
ルギ閉じ込め厚みすべり振動モードを用いた、構造が簡
単で支持が容易な圧電振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動ジャイロは、振動している物体
に回転角速度が与えられると、その振動方向と直角な方
向にコリオリ力を生ずるという力学現象を利用したジャ
イロスコープである。一般に、直交する二つの異なる方
向の振動を励振可能に構成した複合振動系において、一
方の振動を励振した状態で振動子を回転させると、前述
のコリオリ力の作用により、この振動と直角な方向に力
が働き、他方の振動が励振される。この振動の大きさ
は、入力側の振動の大きさおよび回転角速度に比例する
ため、入力電圧を一定にした状態では、出力電圧の大き
さから回転角速度の大きさを求めることが出来る。
【0003】図5は、従来の圧電振動ジャイロの構造を
示す斜視図であり、正三角形断面形状を有する金属三角
柱510の三つの面のほぼ中央部に、それぞれ両面に電
極が形成され、厚さ方向に分極された圧電セラミックス
薄板511、512、513が接合されている。金属三
角柱510は、それぞれの辺とこれに向かい合う頂点を
結ぶ方向に、ほぼ同じ共振周波数で屈曲振動が可能であ
り、図6に示すように、一枚の圧電セラミックス薄板5
11にこの共振周波数にほぼ等しい周波数の電圧を印加
すると、圧電セラミックス薄板511を接合した面が凹
凸となる方向に屈曲振動する。また、図7に示すよう
に、隣合う2枚の圧電セラミックス薄板511、512
に同一振幅、同一位相の金属三角柱510の共振周波数
にほぼ等しい周波数の電圧を印加すると、金属三角柱5
10は、圧電セラミックス薄板511を接合した面が凹
凸となる方向の屈曲振動と圧電セラミックス薄板512
を接合した面が凹凸となる方向の屈曲振動とが合成され
て、残りの圧電セラミックス薄板513を接合した面が
凹凸となる方向に屈曲振動する。一方、図8に示すよう
に、隣合う2枚の圧電セラミックス薄板511、512
に同一振幅、逆位相の金属三角柱510の共振周波数に
ほぼ等しい周波数の電圧を印加すると、金属三角柱51
0は、圧電セラミックス薄板511を接合した面が凹凸
となる方向の屈曲振動と、圧電セラミックス薄板512
を接合した面が凹凸となる方向の屈曲振動とが合成され
て、残りの圧電セラミックス薄板513を接合した面と
平行な方向に屈曲振動する。
【0004】図7の状態で、金属三角柱510を長さ方
向の中心を軸にして回転させると、コリオリ力の作用に
より金属三角柱510には、図9に示すように圧電セラ
ミックス薄板513を接合した面が凹凸となる方向と直
角な方向に屈曲振動する。図8に示したように、金属三
角柱510の圧電セラミックス薄板513と平行な方向
の屈曲振動は、圧電セラミックス薄板511、512に
同一振幅、逆位相の電圧を印加することによって得られ
るため、逆の効果により、金属三角柱510を圧電セラ
ミックス薄板513と平行な方向に屈曲振動させた場合
には、圧電セラミックス薄板511、512に同一振
幅、逆位相の電圧が発生し、駆動のために圧電セラミッ
クス薄板511、512に印加されている電圧の一方が
その分減少し、他方がその分増加する。従って、圧電セ
ラミックス薄板511、512の端子電圧の差の電圧
は、金属三角柱510の回転角速度に比例した電圧とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5〜図9に示した従
来の圧電振動ジャイロにおいては、振動子の屈曲振動モ
ードを利用しているため、振動子の支持、固定は振動の
節の位置で行わなければならない。しかし、振動の節点
は理論的に、幅あるいは面積を持たない、点あるいは線
となるため、有限の寸法の線等で支持した場合、支持の
影響を受けることは避けられず、ジャイロ特性の劣化を
生じていた。さらに、支持の影響を少なくしようとし
て、支持線の線径を細くすると外部からの振動や衝撃に
対する耐久性が悪くなると言う欠点を有していた。
【0006】本発明の課題は、従来の圧電振動ジャイロ
における欠点を除去し、構造が簡単で、支持、固定によ
るジャイロ特性への影響が少なく、強固に支持すること
が可能で、耐振動、耐衝撃特性の優れた圧電振動ジャイ
ロを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、互いに
対向する主面の一方にそれぞれ電極が形成され、かつ、
前記主面に平行な方向に分極された2つの圧電板を有
し、該2つの圧電板は、前記電極と対向する位置に配さ
れた電極を介し、前記分極の方向を互いに直交させるよ
うに、前記主面の他方が互いに接合されていることを特
徴とする圧電振動ジャイロが得られる。
【0008】即ち、本発明によれば、分極方向が板面に
平行な圧電板のほぼ中央部に対向する部分電極を形成し
て構成した厚みすべりモードのエネルギ閉じ込め振動子
2個を前記分極方向が互いに直交するように接合して構
成したことを特徴とする圧電振動ジャイロが得られる。
【0009】
【作用】ところで、FMラジオやテレビの中間周波数フ
ィルタは、前述した屈曲振動モードとは異なる、エネル
ギ閉じ込め振動モードを利用したものである。エネルギ
閉じ込め振動モードは、振動のエネルギが駆動電極近傍
に集中している振動モードであり、圧電板の厚さ方向の
縦振動やすべり振動、圧電矩形板の幅方向の縦振動やす
べり振動など多くの振動モードに細分される。
【0010】図10は、FMラジオ用10.7MHz セラ
ミックフィルタに含まれるエネルギ閉じ込め型振動子の
構造を示す平面図(a)及び断面図(b)である。図1
0(a)および(b)において、この振動子は、6mm×
6mmで厚さ0.2mmの圧電板10のほぼ中央部の直径約
1.5mmの領域に、駆動電極11、11′及び12が形
成されている。
【0011】FMラジオ用10.7MHz セラミックフィ
ルタは、この振動子に樹脂等の被覆が施されて成る。こ
こで、前述したようにエネルギ閉じ込め振動は、振動の
エネルギが駆動電極の近傍に集中しているため、例え
ば、図11に示すように、駆動電極11、11′及び1
2を中心に直径3mmの領域の両面に空洞部分を形成すれ
ば、その他の部分を樹脂13で固定しても振動子特性に
ほとんど影響を与えない。即ち、リード端子の形成が自
由で支持による影響の無いフィルタが得られる。
【0012】本発明による圧電振動ジャイロは、このよ
うなエネルギ閉じ込め振動モードを利用している。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例による
圧電振動ジャイロを説明する。
【0014】まず、本圧電振動ジャイロに用いられる振
動子(圧電板)の動作を説明する。図3は、エネルギ閉
じ込め型厚みすべり振動子の構造を示す平面図(a)及
び断面図(b)である。図3(a)および(b)におい
て、分極方向が、面と平行な圧電板10′の中央部に、
対向する部分電極14、14′が形成されている。部分
電極14、14′の寸法を、使用する圧電材料の特性に
合わせて適当に設計すると、エネルギ閉じ込め型厚みす
べり振動子を構成することができる。尚、厚みすべり振
動とは、変位の方向が板面に平行で、波の進行方向が厚
さ方向の振動であり、例えば、半波長で共振している場
合の厚さ方向の変位分布は図4に示すようになる。特
に、図4に示す振動子の場合、変位方向は分極の方向と
一致してx方向となる。
【0015】図1は、本実施例による圧電振動ジャイロ
を示す斜視図である。図1において、本圧電振動ジャイ
ロは、圧電板15および16を有する。圧電板15およ
び16の板面の一方には、それぞれ駆動電極19および
検出電極20が形成されている。また、圧電板15およ
び16は、板面に平行な方向(図中、矢印で示す方向)
に分極されている。圧電板15と16とは、駆動電極1
9および検出電極20と対向する位置に配された共通ア
ース電極18を介し、それぞれの分極の方向を互いに直
交させるように、板面の他方が互いに接合されている。
【0016】次に、本ジャイロの動作を説明する。今、
駆動電極19に図示しない励振用電源から、厚さtに対
応した厚みすべりモードの1波長共振における共振周波
数にほぼ等しい周波数の交流電圧を印加すると、駆動電
極19の近傍のみに厚みすべり振動が励振される。この
時の変位の方向は、図2に示すように励振している圧電
板15の分極の方向と一致し、x方向となる。この状態
で、圧電板16も同じ方向に振動しているが、分極方向
が振動方向と直交しているため、この振動により、検出
用電極20には、ほとんど出力電圧が発生しない。
【0017】今、本ジャイロを圧電板の面と垂直な軸の
回りに回転させると、振動方向と直角な方向にコリオリ
力が発生し、図2に示すように、励振している振動方向
とは直角な方向(y方向)の振動が発生する。この振動
方向は圧電板16の分極方向と等しいため、検出用電極
20に回転角速度に比例した電圧が発生する。
【0018】本実施例による圧電振動ジャイロは、エネ
ルギ閉じ込めモードで振動するため、駆動電極19およ
び検出電極20部分の面積のおよそ2倍の径の部分に空
洞部を形成すれば、支持による振動特性の影響はほとん
ど無い。したがって、支持によるジャイロ特性の変化も
ほとんど無くなる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、互いに対向する主面の
一方にそれぞれ電極が形成され、かつ、前記主面に平行
な方向に分極された2つの圧電板を有し、該2つの圧電
板は、前記電極と対向する位置に配された電極を介し、
前記分極の方向を互いに直交させるように、前記主面の
他方が互いに接合されているため、構造が簡単で、支
持、固定によるジャイロ特性への影響が少なく、強固に
支持することが可能で、耐振動、耐衝撃特性に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による圧電振動ジャイロを示
す斜視図である。
【図2】図1に示す圧電振動ジャイロにおける変位分布
図である。
【図3】図1に示す圧電振動ジャイロに用いる厚みすべ
りモードエネルギ閉じ込め型振動子の構造例を示す図で
ある。
【図4】図3に示す厚みすべりモードエネルギ閉じ込め
型振動子の変位分布図である。
【図5】従来の圧電振動ジャイロを示す斜視図である。
【図6】図5に示す圧電振動ジャイロの動作原理の説明
図である。
【図7】図5に示す従来の圧電振動ジャイロの動作原理
の説明図である。
【図8】図5に示す従来の圧電振動ジャイロの動作原理
の説明図である。
【図9】図5に示す従来の圧電振動ジャイロの動作原理
の説明図である。
【図10】FMラジオ用10.7MHz セラミックフィル
タに含まれるエネルギ閉じ込め型振動子の構造図であ
る。
【図11】図10に示すエネルギ閉じ込め型振動子の支
持構造図である。
【符号の説明】
10 圧電板 11、11′、12 駆動電極 13 樹脂 14、14′ 部分電極 15、16 圧電板 18 共通アース電極 19 駆動電極 20 検出電極 510 金属三角柱 511、512、513 圧電セラミックス薄板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する主面の一方にそれぞれ電
    極が形成され、かつ、前記主面に平行な方向に分極され
    た2つの圧電板を有し、該2つの圧電板は、前記電極と
    対向する位置に配された電極を介し、前記分極の方向を
    互いに直交させるように、前記主面の他方が互いに接合
    されていることを特徴とする圧電振動ジャイロ。
JP06491192A 1992-03-23 1992-03-23 圧電振動ジャイロ Expired - Fee Related JP3172924B2 (ja)

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JP2780643B2 (ja) * 1994-06-03 1998-07-30 株式会社村田製作所 振動ジャイロ
US5887480A (en) * 1996-06-20 1999-03-30 Tokin Corporation Piezoelectric vibratory gyroscope utilizing an energy-trapping vibration mode

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