JP3170027B2 - 電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサInfo
- Publication number
- JP3170027B2 JP3170027B2 JP08150792A JP8150792A JP3170027B2 JP 3170027 B2 JP3170027 B2 JP 3170027B2 JP 08150792 A JP08150792 A JP 08150792A JP 8150792 A JP8150792 A JP 8150792A JP 3170027 B2 JP3170027 B2 JP 3170027B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic
- electrolytic capacitor
- raw material
- wool
- capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性電解コンデンサ
の製造を可能とし、安全性の強く要求される分野への利
用が可能となる。
の製造を可能とし、安全性の強く要求される分野への利
用が可能となる。
【０００２】
【従来の技術】従来より電解コンデンサの製造は、高純
度アルミニウム箔へエッチング処理を施して表面積を拡
大した陽極箔および陰極箔を、電解紙からなるセパレー
タを介在させて巻回してなるコンデンサ素子へ電解液を
含浸した後、このコンデンサ素子を端子付きラバ−ベ−
ク板等の封口部によって、アルミニウムケ−ス内へ封止
して製造している。
度アルミニウム箔へエッチング処理を施して表面積を拡
大した陽極箔および陰極箔を、電解紙からなるセパレー
タを介在させて巻回してなるコンデンサ素子へ電解液を
含浸した後、このコンデンサ素子を端子付きラバ−ベ−
ク板等の封口部によって、アルミニウムケ−ス内へ封止
して製造している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電解コンデンサは電解紙の原料としてマニラ麻等を用い
ているため燃えやすく、電解コンデンサにショ−トなど
の異常が発生した場合、それが火種となって電解紙およ
び電解液に引火して電解コンデンサの燃焼が発生し、火
災等の原因となる可能性があった。そこで、安全性の強
く要求されるものについては、電解液の溶質として自己
消火性を有する硼酸を主体としたものを用いることによ
って対処してきたが、硼酸系電解液は、高温雰囲気中に
おいてエステル化反応が促進され多量のエステル化水を
生じるため、１０５℃品への対応は不可能であり、高温
度雰囲気中においても高い安全性を有する電解コンデン
サの開発が強く望まれていた。
電解コンデンサは電解紙の原料としてマニラ麻等を用い
ているため燃えやすく、電解コンデンサにショ−トなど
の異常が発生した場合、それが火種となって電解紙およ
び電解液に引火して電解コンデンサの燃焼が発生し、火
災等の原因となる可能性があった。そこで、安全性の強
く要求されるものについては、電解液の溶質として自己
消火性を有する硼酸を主体としたものを用いることによ
って対処してきたが、硼酸系電解液は、高温雰囲気中に
おいてエステル化反応が促進され多量のエステル化水を
生じるため、１０５℃品への対応は不可能であり、高温
度雰囲気中においても高い安全性を有する電解コンデン
サの開発が強く望まれていた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するものである。すなわち、電解紙の主原料としてウ
−ル繊維を用い、副原料としてのマニラ麻・クラフト等
と共に混抄したセパレータを陽極箔と陰極箔との間に介
在させてコンデンサ素子を形成し、これに電解液を含浸
させ、ケースへ封止したことを特徴とする電解コンデン
サである。
決するものである。すなわち、電解紙の主原料としてウ
−ル繊維を用い、副原料としてのマニラ麻・クラフト等
と共に混抄したセパレータを陽極箔と陰極箔との間に介
在させてコンデンサ素子を形成し、これに電解液を含浸
させ、ケースへ封止したことを特徴とする電解コンデン
サである。
【０００５】
【作用】ウ−ルは、火種を近づけて引火させても、自身
の消火作用によって燃焼の拡大には至らない性質を有し
ている。本発明に係わる電解コンデンサに用いた電解紙
は、主成分がウ−ルであるため、ショ−トなどの異常に
よって電解液に引火した場合においても、ウ−ルの消火
作用によって、電解コンデンサの燃焼を防止する。
の消火作用によって燃焼の拡大には至らない性質を有し
ている。本発明に係わる電解コンデンサに用いた電解紙
は、主成分がウ−ルであるため、ショ−トなどの異常に
よって電解液に引火した場合においても、ウ−ルの消火
作用によって、電解コンデンサの燃焼を防止する。
【０００６】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
１は、今回試験を行った製品へ用いた電解液組成を示し
た。表２は、エッチング処理を施して表面積を拡大した
陽極箔と陰極箔を用いて表中に示した組み合わせにより
試作した、定格４００Ｖ，４７００μＦの電解コンデン
サへ、６００Ｖの過電圧を１分間連続印加した際の燃焼
の有無を観察した。なお、表中試料記号Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ
は従来例、Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈは本発明例である。また、表
２中の繊維混合割合は、電解紙繊維中におけるウ−ル・
マニラ麻の配合比を示してある。
１は、今回試験を行った製品へ用いた電解液組成を示し
た。表２は、エッチング処理を施して表面積を拡大した
陽極箔と陰極箔を用いて表中に示した組み合わせにより
試作した、定格４００Ｖ，４７００μＦの電解コンデン
サへ、６００Ｖの過電圧を１分間連続印加した際の燃焼
の有無を観察した。なお、表中試料記号Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ
は従来例、Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈは本発明例である。また、表
２中の繊維混合割合は、電解紙繊維中におけるウ−ル・
マニラ麻の配合比を示してある。
【０００７】
【表１】
【０００８】
【表２】
【０００９】表２から明らかなように、本発明に係わる
試料記号Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈの電解コンデンサは、過電圧印
加によってショ−トが発生しても、電解コンデンサの燃
焼には至らない。なお、電解紙中のウ−ルの混合割合が
３０重量％未満では発明の効果が得られないため、それ
以上の割合で混合する必要があるが、ウ−ルが１００重
量％では電解紙の強度等が低下するため、若干のマニラ
麻等の副成分を配合することが好ましい。
試料記号Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈの電解コンデンサは、過電圧印
加によってショ−トが発生しても、電解コンデンサの燃
焼には至らない。なお、電解紙中のウ−ルの混合割合が
３０重量％未満では発明の効果が得られないため、それ
以上の割合で混合する必要があるが、ウ−ルが１００重
量％では電解紙の強度等が低下するため、若干のマニラ
麻等の副成分を配合することが好ましい。
【００１０】
【発明の効果】以上のように、電解紙の主原料としてウ
−ル繊維を用い、副原料としてのマニラ麻・クラフト等
と共に混抄したセパレータを陽極箔と陰極箔との間に介
在させてコンデンサ素子を形成し、これに電解液を含浸
させた後、端子付きラバ−ベ−ク板等の封口部によって
アルミニウム製等のケ−ス内へ封止した電解コンデンサ
は、過電圧印加などによる異常が発生した場合において
も、電解コンデンサの燃焼を防止するため、高い安全性
を要求される分野への適用が可能となり、また、これは
有機酸系電解液を用いた高温度対応品への適用も可能で
あるため、工業的ならびに実用的価値の大なるものであ
る。
−ル繊維を用い、副原料としてのマニラ麻・クラフト等
と共に混抄したセパレータを陽極箔と陰極箔との間に介
在させてコンデンサ素子を形成し、これに電解液を含浸
させた後、端子付きラバ−ベ−ク板等の封口部によって
アルミニウム製等のケ−ス内へ封止した電解コンデンサ
は、過電圧印加などによる異常が発生した場合において
も、電解コンデンサの燃焼を防止するため、高い安全性
を要求される分野への適用が可能となり、また、これは
有機酸系電解液を用いた高温度対応品への適用も可能で
あるため、工業的ならびに実用的価値の大なるものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項１】 電解紙の主原料としてウ−ル繊維を用
い、副原料としてのマニラ麻・クラフトと共に混抄した
セパレータを陽極箔と陰極箔との間に介在させてコンデ
ンサ素子を形成し、これに電解液を含浸させ、ケ−スへ
封止したことを特徴とする電解コンデンサ。 - 【請求項２】 上記ウ−ル繊維の混合割合が３０重量％
以上であることを特徴とする、請求項１の電解コンデン
サ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08150792A JP3170027B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08150792A JP3170027B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05243089A JPH05243089A (ja) | 1993-09-21 |
| JP3170027B2 true JP3170027B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=13748280
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08150792A Expired - Fee Related JP3170027B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 電解コンデンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3170027B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6310848B2 (ja) | 2012-08-10 | 2018-04-11 | 日本ケミコン株式会社 | 難燃性電解コンデンサ |
-
1992
- 1992-03-02 JP JP08150792A patent/JP3170027B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05243089A (ja) | 1993-09-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US2535690A (en) | Fibrous dielectric compositions | |
| JP3170027B2 (ja) | 電解コンデンサ | |
| US3872579A (en) | Method of making electrolytic capacitors | |
| CN105938760A (zh) | 电解电容高压电解液及其制备方法 | |
| JP2010239062A (ja) | 電解コンデンサ用セパレータおよび電解コンデンサ | |
| JPH06120093A (ja) | 電解コンデンサ | |
| US2505545A (en) | Capacitor paper | |
| JP2741604B2 (ja) | 電解コンデンサ | |
| CN109712813B (zh) | 综合型高分子铝电解电容器用助碳剂及其使用方法 | |
| US3185906A (en) | Paligorskite dielectric capacitor | |
| KR100637122B1 (ko) | 리튬 2차전지용 전극 집전체 표면처리 조성물 | |
| JPH0220012A (ja) | 難燃性を有する電解コンデンサ | |
| JPH0360109A (ja) | 難燃性を有する電解コンデンサ | |
| US2264899A (en) | Electrolytic condenser | |
| JPH039319Y2 (ja) | ||
| JPH0513276A (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
| JP2961435B2 (ja) | アルミニウム電解コンデンサ | |
| SU628205A1 (ru) | Электропроводна бумага | |
| JP5008107B2 (ja) | 過塩素酸塩含有組成物の製造方法 | |
| JP2809436B2 (ja) | 電解コンデンサ | |
| JPH0629158A (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
| JPH0482173B2 (ja) | ||
| JPH06236831A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
| DE2444689A1 (de) | Dickschichtpaste zur herstellung detergentien- und abreibresistenter strukturen | |
| JPS584402B2 (ja) | 電気絶縁油を含浸した電気機器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090316 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100316 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110316 Year of fee payment: 10 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |