JP3164948B2 - 舶用機関の可逆転油圧式クラッチ機構 - Google Patents

舶用機関の可逆転油圧式クラッチ機構

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JP3164948B2
JP3164948B2 JP24179193A JP24179193A JP3164948B2 JP 3164948 B2 JP3164948 B2 JP 3164948B2 JP 24179193 A JP24179193 A JP 24179193A JP 24179193 A JP24179193 A JP 24179193A JP 3164948 B2 JP3164948 B2 JP 3164948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶に搭載した機関
回転を、前進・後進に切換える舶用機関の可逆転油圧式
クラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、舶用機関の可逆転油圧式クラ
ッチ機構に関する技術は公知とされているのである。例
えば、実開昭59−11943号公報や、実開昭48−
108035号公報や、特開昭63−43048号公報
に記載の技術の如くである。また、該舶用エンジンのフ
ライホィールと入力軸との連結部に防振弾性体を介装す
る技術としては、実公平4−7382号公報の如き技術
が公知とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、該エンジン
のフライホィールと、入力軸との間に衝撃緩和の為に介
装した防振弾性体がへたった場合において、防振弾性体
の点検補修交換を容易にすべく、ラバーブロックリング
をフライホィールの内部に配置して、フライホィールと
ラバーブロックリングとを重複状態として、舶用機関の
可逆転油圧式クラッチ機構の長さが長く成らないように
し、且つ防振弾性体の点検・交換を容易にしたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する為に次の如く構成したものである。即ち、請求項1
によれば、エンジンのフライホィール37に油圧式クラ
ッチ機構の入力軸1を連結すべく、フライホィール37
の後面にラバーブロックリング10を嵌装固定し、該ラ
バーブロックリング10の嵌装孔10aに防振弾性体4
4を嵌入し、該防振弾性体44の嵌装溝44aに、ラバ
ーブロックスパイダー9の係合突起9aを嵌装した構成
において、該ラバーブロックスパイダー9と防振弾性体
44を残した状態でラバーブロックリング10を後方へ
引出し可能とし、該フライホィール37の一部に取出切
欠部37aを穿設し、前記ラバーブロックスパイダー9
を取出切欠部37aの位置に回動させて、防振弾性体4
4を脱着可能としたものである。
【0005】請求項2によれば、ラバーブロックスパイ
ダー9を、入力軸1に固定した入力継手39の後面に固
定し、前記入力継手39からラバーブロックスパイダー
9を外して、防振弾性体44と共にフライホィール37
から後方へ引出し可能としたものである。
【0006】請求項3によれば、入力軸1と同一軸心上
に異回転可能に軸受支持した出力軸2をクラッチケース
50に軸受する構成において、該出力軸2の軸受を、前
部の小径円錐コロ軸受48と、後部の大径円錐コロ軸受
49により、複列円錐コロ軸受により構成したものであ
る。
【0007】
【作用】次に作用を説明する。即ち、請求項1によれ
ば、ラバーブロックリング10又はラバーブロックスパ
イダー9のどちらかを、後方に引き出すことにより、防
振弾性体44を取外し可能な状態に解放することが出来
るので、従来の如く、可逆転油圧式クラッチ機構を持ち
上げて後方へ移動したり、またはエンジンやフライホィ
ール37を持ち上げて前方へ移動して、防振弾性体44
を解放する必要がなく、点検補修が簡単となる。
【0008】また、ラバーブロックリング10を後方へ
引き出すことにより、防振弾性体44とラバーブロック
スパイダー9を自由にフライホィール37に対して回動
可能とすることができ、更にフライホィール37に取出
切欠部37aを設けているので、該取出切欠部37aの
位置に対向した位置の防振弾性体44を取外し、新品に
交換することが出来る。
【0009】請求項によれば、ラバーブロックスパイ
ダー9を入力継手39から外して後方へ退避させるだけ
で、ラバーブロックリング10とラバーブロックスパイ
ダー9との間の防振弾性体44を解放することができ、
簡単に防振弾性体44の点検交換が出来る。
【0010】請求項によれば、従来は、前進時の負荷
を計算して、後部の前進荷重を受ける円錐コロ軸受49
の大きさを決定し、前側の後進荷重を受ける円錐コロ軸
受は、後部の前進用と同じ大きさのものを使用していた
のであるが、後進時の荷重は小さく使用頻度も低いの
で、小径円錐コロ軸受48として小型のものを使用する
ことが可能となったのである。またこれにより、クラッ
チケース50の内部に小径円錐コロ軸受48の部分を突
出するスペースが少なくなったので、全長を短縮するこ
とが可能となった。
【0011】
【実施例】次に実施例を説明する。図1は本発明の舶用
機関の可逆転油圧式クラッチ機構の全体側面断面図、図
2は、前進油圧クラッチ装置と後進油圧クラッチ装置と
遊星歯車式逆転機構部分の拡大断面図、図3は図2のA
−A断面矢視図、図4はフライホィール37とラバーブ
ロックリング10とラバーブロックスパイダー9の部分
の構成を示す拡大断面図、図5はラバーブロックリング
10とラバーブロックスパイダー9の他の実施例を示す
図面、図6は可変ピッチプロペラ機構の場合において、
クラッチ機構のみと、可変ピッチプロペラ用給油筒52
を設けた場合の構成を示す図面、図7はクラッチケース
50の外側に可変ピッチプロペラ用給油筒55を設けた
構成を示す図面、図8は防振弾性体44の外形斜視図、
図9はラバーブロックスパイダー9に取り付けた状態の
防振弾性体44の断面図、図10は点検補修窓50aと
後進油圧クラッチ装置への圧油パイピング80の部分の
断面図、図11は図1のB−B断面矢視図、図12はキ
ャリアー8を前部キャリアー8cと後部キャリアー8d
に分割し、連結体83で一体化した実施例の前面断面
図、図13は同じく前部キャリアー8cと後部キャリア
ー8dの部分の側面断面図、図14はフライホィール3
7と取出切欠部37aの部分を示す後面図である。
【0012】図1において、舶用機関の可逆転油圧式ク
ラッチ機構の全体的な構成を説明する。エンジンのフラ
イホィール37からの動力を出力継手51に伝達する間
において、クラッチケース50の内部に、前進油圧クラ
ッチ装置と後進油圧クラッチ装置と遊星歯車式逆転機構
が配置されている。そして、前進油圧クラッチ装置は出
力軸2の外周に配置構成されて、該前進油圧クラッチ装
置の外周の位置に後進油圧クラッチ装置を重複配置して
いる。前進油圧クラッチ装置と後進油圧クラッチ装置
重複した部分に並列に配置し、出力軸2の後部の外周に
キャリアー8とピニオンにより構成された遊星歯車式逆
転機構が直列に配置されている。
【0013】フライホィール37の前面にはエンジンが
配置されており、フライホィール37の後面に、ラバー
ブロックリング10が固定されている。該ラバーブロッ
クリング10に、防振弾性体44を介してラバーブロッ
クスパイダー9が介装されている。該ラバーブロックリ
ング10とラバーブロックスパイダー9の間に防振弾性
44を介装することにより、衝撃緩和機構を構成して
いる。該ラバーブロックスパイダー9は入力継手39に
固定されている。該入力継手39は入力軸1に対して油
圧嵌めにより係止されており、該入力継手39と受継筒
38が密着されている。該受継筒38の周囲には、入力
蓋42が嵌合されており、該入力蓋42には油圧切換弁
から、潤滑油路と前進油路がパイピングにより連通され
ており、該入力蓋42の油路と受継筒38の油路とを回
転可能な状態で連通している。
【0014】そして、入力軸1と出力軸2とは軸受32
を介して、同一軸芯上で異回転可能に軸受支持されてい
る。該出力軸2の外周に前進油圧クラッチ装置がドーナ
ツ状に配置され、該前進油圧クラッチ装置の外周に後進
油圧クラッチ装置が並列してドーナツ状に配置されてい
る。また該出力軸2の後部に、前進油圧クラッチ装置と
後進油圧クラッチ装置の並列部分に対して、直列状態で
キャリアー8とピニオンにより構成された遊星歯車式逆
転機構が配置されている。該キャリアー8に架設した遊
星歯車軸15と逆転遊星歯車軸45により、遊星ピニオ
ン16と逆転ピニオン14を枢支しており、これらの遊
星歯車の点検補修交換を容易にする為にクラッチケース
50に、点検蓋50aが構成されている。
【0015】該出力軸2は入力軸1に対して、小径円錐
コロ軸受48でまず枢支され、次に後段の大径円錐コロ
軸受49で複列に支持されている。該大径円錐コロ軸受
49は出力軸蓋59により被覆されている。該出力軸2
がクラッチケース50から突出した部分に、出力継手5
1が固定されている。従来は、前進時の負荷を計算し
て、後部の前進荷重を受ける円錐コロ軸受49の大きさ
を決定し、前側の後進荷重を受ける円錐コロ軸受は、後
部の前進用と同じ大きさのものを使用していたのである
が、後進時の荷重は小さく使用頻度も低いので、小径円
錐コロ軸受48として小型のものを使用することが可能
となったのである。またこれにより、クラッチケース5
0の内部に小径円錐コロ軸受48の部分を突出するスペ
ースが少なくなったので、全長を短縮することが出来
る。
【0016】次に図4により、フライホィール37とラ
バーブロックリング10の部分の詳細について説明す
る。該フライホィール37の後面に、ラバーブロックリ
ング10が嵌装されている。該ラバーブロックリング1
0の内径部に防振弾性体44を嵌装する嵌装孔10aが
穿設されており、該防振弾性体44の内部の嵌装溝44
aに、ラバーブロックスパイダー9の係合突起9aが嵌
入している。該防振弾性体44の保守や点検交換が必要
であり、ラバーブロックスパイダー9は入力継手39に
固定したままで、ラバーブロックリング10だけを後方
へ軸方向に沿って引き出し可能としている。該ラバーブ
ロックリング10を、図4に示す10’のように取り外
すときには、ガイドボルトを使用する構成としている。
【0017】該ラバーブロックリング10をフライホイ
ール37から引き出すことにより、ラバーブロックスパ
イダー9の係合突起9aの部分に防振弾性体44が付設
されたままで、フライホィール37の内部に残るので、
該フライホィール37に設けた、取出切欠部37a内に
位置する該係合突起9a上の防振弾性体44を取り外し
て交換することを可能としている。該構成においては、
ラバーブロックリング10を後方へ引き出すことが出来
るので、ラバーブロックスパイダー9は入力継手39か
ら外す必要はなく、入力継手39のエンジン側の面にラ
バーブロックスパイダー9を固定している。
【0018】入力軸1にはまず受継筒38を嵌合し、次
に前部に入力継手39を油圧嵌めにより嵌入固定してい
る。そして受継筒38と入力継手39の外周に跨がって
入力蓋42が嵌装されている。該入力蓋42はクラッチ
ケース50と一体化されており、入力軸1と共に回転す
ることはなく、入力軸1と共に回転する受継筒38と入
力蓋42との間で、前進用油路60・62、及び潤滑用
油路61・63の受け継ぎが行われている。該潤滑用油
路61・63は、受継筒38と入力継手39の接合面に
構成した溝油路を接合面で閉鎖して構成している。
【0019】クラッチケース50の前面に作動油ポンプ
40が固定されている。該作動油ポンプ40はポンプ軸
41により駆動されている。該ポンプ軸41からの圧油
が、切換制御弁を介して、前進用油路60・62と潤滑
用油路61・63と、後進用油路65に供給されてい
る。
【0020】次に図2において、前進油圧クラッチ装置
と後進油圧クラッチ装置と遊星歯車式逆転機構の詳細な
構成について説明する。入力軸1が鍔状に構成され、内
部に軸受32を介して、出力軸2の前端を枢支した部分
の外周に、前進用アクチュエータ3が嵌装されている。
該前進用アクチュエータ3はドーナツ状に構成されてい
る。該入力軸1と前進用アクチュエータ3により構成さ
れたシリンダー内に、前述の受継筒38の前進用油路6
0・62から入力軸1に構成された前進用油路21を経
て圧油が供給される。
【0021】該前進用アクチュエータ3を突出すること
により、前進用摩擦板仕組6を押圧接触して、入力軸1
と一体化された前進クラッチハウジング11の回転が、
前進側摩擦板係止環7に伝達される。該前進側摩擦板係
止環7は出力軸2に対して、油圧嵌めにより固定されて
いるので、入力軸1の回転が前進用摩擦板仕組6を介し
て出力軸2に伝達されるのである。出力軸2に穿設され
た油路27は前進側摩擦板係止環7を油圧嵌めする為の
油路である。
【0022】前進時には、入力軸1から前進クラッチハ
ウジング11と前進用摩擦板仕組6を経て、前進側摩擦
板係止環7及び出力軸2を駆動することにより動力伝達
される。後進時には、前進用摩擦板仕組6が解除され
て、後進用摩擦板仕組5が後進用アクチュエータ4によ
り押圧接合されることにより得られる。即ち、前進クラ
ッチハウジング11に前進クラッチハウジングカバー1
8が固定されている。該前進クラッチハウジングカバー
18に後進駆動歯車17が一体化されている。
【0023】該後進駆動歯車17までは、入力軸1の回
転と共に一体的に回転する。該後進駆動歯車17に遊星
歯車軸15の遊星ピニオン16が噛合している。該遊星
ピニオン16は、逆転遊星歯車軸45の上の逆転ピニオ
ン14と常時噛合している。該逆転ピニオン14は更
、後進被駆動歯車13と噛合している。前進用摩擦板
仕組6が接合し、後進用摩擦板仕組5が離間されている
時には、後進駆動歯車17は遊星ピニオン16と係合
し、遊星ピニオン16が逆転ピニオン14を係合し、後
進被駆動歯車13は出力軸2が前進回転をしているの
で、後進駆動歯車17と後進被駆動歯車13の回転方向
は同じであり、遊星ピニオン16も逆転ピニオン14も
自転はせずに、キャリアー8は出力軸2の前進回転と同
方向へ回転している。
【0024】後進の場合には、前進用摩擦板仕組6が離
間されて、後進用摩擦板仕組5が接合されると、入力軸
1の回転は、前進クラッチハウジング11から前進クラ
ッチハウジングカバー18を介して、後進駆動歯車17
に伝達され、該後進駆動歯車17は遊星ピニオン16を
回転する。この時キャリアー8が後進用摩擦板仕組5に
より、後進クラッチハウジング12に固定されて、該後
進クラッチハウジング12はクラッチケース50と固定
されているので、キャリアー8が回転できなくなる。該
キャリアー8が公転しないので、遊星歯車軸15と逆転
遊星歯車軸45が公転しなくなり、自転を開始して、強
制的に後進被駆動歯車13を逆転方向に回転させるので
ある。
【0025】該後進被駆動歯車13の逆転により出力軸
後進回転が得られる。そして、本発明においては、
逆転機構を遊星歯車式逆転機構により構成したので、該
遊星ピニオン16と逆転ピニオン14の歯数を自由に設
計変更することにより、入力軸1の回転に対する逆転回
転の減速比を変更することが出来るのである。本発明
は、前進回転より、僅かに後進回転の方を遅くすべく、
減速比を1以上となるように構成している。これによ
り、前進から後進に切換えた場合に、慣性航行により、
後進時のプロペラに過剰負荷が掛かり、エンストが発生
するという不具合を解消することが出来るのである。該
後進クラッチハウジング12は、クラッチケース50と
一体的に固定されており、該後進クラッチハウジング1
2に設けた後進用油路65にパイピングにより作動油が
供給されている。該後進用アクチュエータ4は常時は離
間付勢バネ36により離間側に付勢されている。
【0026】該後進クラッチハウジング12には後進ク
ラッチハウジングカバー19が被覆されて、後進クラッ
チハウジング12とカバー19の間に後進用摩擦板仕組
5の抜け出しを阻止している。そして後進用摩擦板仕組
5の内径はキャリアー8から突出した後進側摩擦板係止
環8aの部分に係止している。該キャリアー8に後進側
摩擦板係止環8aを構成したことにより、本発明の如
く、前進油圧クラッチ装置と後進油圧クラッチ装置を並
列に、遊星歯車式逆転機構を直列に配置することが出来
たのである。
【0027】前進クラッチハウジングカバー18と後進
駆動歯車17との接合面の外周に軸受33を嵌装し、該
軸受33によりキャリアー8の前部を枢支している。キ
ャリアー8の後部は出力軸2に嵌装した軸受34により
枢支している。そして入力軸1の潤滑用油路61・63
より、入力軸1の潤滑用油路66を経て、入力軸1と出
力軸2との枢支部で受け継がれ、出力軸2の潤滑用油路
22から、油路23を経て、キャリアー8の油路24に
受け継がれている。該キャリアー8の油路24から遊星
歯車軸15と逆転遊星歯車軸45内の油路25・68を
経て、後進側摩擦板係止環8aの部分の油路26・47
に案内している。該油路26から、後進用摩擦板仕組5
の内径部分に潤滑油が吐出している。
【0028】また、図2の出力軸2に穿設した油路35
から前進側摩擦板係止環7の油路67を経て、前進用摩
擦板仕組6の内径部分に潤滑油が吐出され、前進用摩擦
板仕組6への潤滑を行っている。該油路67からの潤滑
油が、前進クラッチハウジング11の油路29を経て、
前進クラッチハウジング11の回転と共に噴出し、後進
側摩擦板係止環8aの内側に潤滑油が至り、この経路の
潤滑油によっても、後進用摩擦板仕組5への潤滑を行っ
ている。
【0029】次に図3において、キャリアー8の構成を
説明する。該キャリアー8は前後の部分を結合部8bに
より一体的に連結し、その間に、遊星ピニオン16と遊
星歯車軸15や、逆転ピニオン14と逆転遊星歯車軸4
をセットにして軸受枢支している。このようにキャリ
アー8を一体化することにより、キャリアー8の小型化
を図ることが出来るのである。
【0030】図5においては、ラバーブロックリング1
0とラバーブロックスパイダー9との別の機構を図示し
たものである。図4においては、ラバーブロックリング
10を引出し可能としていたが、図5においては、入力
継手39の後面にラバーブロックスパイダー9をボルト
により固定しており、該ラバーブロックスパイダー9の
方を取り外して、後方へ軸方向に沿って退避可能として
いる。そして9’に示したように、ラバーブロックスパ
イダー9を後方に下げると、係合突起9aの部分に防振
弾性体44が付いた状態で後方へ取り出せるので、この
状態で、防振弾性体44の交換をすることが出来るので
ある。このように構成することにより、該防振弾性体4
4の点検交換に際して、クラッチケース50の部分をク
レーンにより持ち上げたり、エンジンとフライホィール
37の部分を前方へ移動させる必要が無くなったのであ
る。
【0031】可変ピッチプロペラ機構は、プロペラ角を
変更することにより、前進と後進の切換が出来る機構で
あり、この場合には、クラッチケース50の内部に後進
油圧クラッチ装置を設ける必要がなくなるのである。本
発明においては、このような可変ピッチプロペラ機構を
設ける場合には、同じクラッチケース50でありなが
ら、前進油圧クラッチ装置の部分のみを残し、後進油圧
クラッチ装置と遊星歯車式逆転機構の部分を取り除い
て、このクラッチケース50の後部に可変ピッチプロペ
ラ用給油筒52を配置することができる。図7の場合に
は、出力継手51と連結したプロペラ軸の部分に可変ピ
ッチプロペラ用給油筒55を設ける必要があるのであ
る。
【0032】図10においては、後進油圧クラッチ装置
の後進用油路65に向けて、圧油パイピング80を連通
された部分が開示されている。該圧油パイピング80
は、蓋体82と一体的に構成されており、該蓋体82に
外部圧油パイピング81が連通されている。故に、該蓋
体82を脱着することにより内部の圧油パイピング80
も同時に脱着することが出来るのである。また図11に
示す如く、後進クラッチハウジング12は、クラッチケ
ース50の上部ケース50bと、下部ケース50cの接
合面において、下部ケース50cの側に設けた載置面5
0dの上に載置されて、固定ボルト88により固定され
ている。
【0033】また、図12と図13に示す如く、キャリ
アー8は前部キャリアー8cと後部キャリアー8dの別
体として構成し、該別体の前部キャリアー8cと後部キ
ャリアー8dの間を、連結体83により連結して一体的
にキャリアー8とすることも出来るのである。図14に
おいては、図4の実施例の場合の、フライホィール37
の取出切欠部37aの部分と防振弾性体44との関係位
置が図示されている。ラバーブロックリング10をフラ
イホイール37から取り外すと防振弾性体44の上方が
開放されるので、取出切欠部37に手を差し入れて、こ
こからラバーブロックリング10の取出を容易にするこ
とが出来るのである。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1の如く構
成したので、ラバーブロックリング10又はラバーブロ
ックスパイダー9のどちらかを、後方に引き出すことに
より、防振弾性体44を取外し可能な状態に解放するこ
とが出来るので、従来の如く、可逆転油圧式クラッチ機
構を持ち上げて後方へ移動したり、またはエンジンやフ
ライホィール37を持ち上げて前方へ移動して、防振弾
性体44を解放する必要がなく、点検補修が簡単となる
のである。また、ラバーブロックリング10を後方へ引
き出すことにより、防振弾性体44とラバーブロックス
パイダー9を自由にフライホィール37に対して回動可
能とすることができ、更にフライホィール37に取出切
欠部37aを設けているので、該取出切欠部37aの位
置に対向した位置の防振弾性体44を取外し、新品に交
換することが出来るのである。
【0035】請求項2の如く、ラバーブロックスパイダ
ー9を、入力軸1に固定した入力継手39の後面に固定
し、前記入力継手39からラバーブロックスパイダー9
を外して、防振弾性体44と共にフライホィール37か
ら後方へ引出し可能としたので、ラバーブロックスパイ
ダー9を入力継手39から外して後方へ退避させるだけ
で、ラバーブロックリング10とラバーブロックスパイ
ダー9との間の防振弾性体44を解放することができ、
簡単に防振弾性体44の点検交換が出来るのである。
【0036】請求項3の如く、入力軸1と同一軸心上に
異回転可能に軸受支持した出力軸2をクラッチケース5
0に軸受する構成において、該出力軸2の軸受を、前部
の小径円錐コロ軸受48と、後部の大径円錐コロ軸受4
9により、複列円錐コロ軸受により構成したので、従来
は、前進時の負荷を計算して、後部の前進荷重を受ける
円錐コロ軸受49の大きさを決定し、前側の後進荷重を
受ける円錐コロ軸受は、後部の前進用と同じ大きさのも
のを使用していたのであるが、後進時の荷重は小さく使
用頻度も低いので、小径円錐コロ軸受48として小型の
ものを使用することが可能となったのである。またこれ
により、クラッチケース50の内部に小径円錐コロ軸受
48の部分を突出するスペースが少なくなったので全長
を短縮することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舶用機関の可逆転油圧式クラッチ機構
の全体側面断面図。
【図2】前進油圧クラッチ装置と後進油圧クラッチ装置
と遊星歯車式逆転機構部分の拡大断面図。
【図3】図2のA−A断面矢視図。
【図4】フライホィール37とラバーブロックリング1
0とラバーブロックスパイダー9の部分の構成を示す拡
大断面図。
【図5】ラバーブロックリング10とラバーブロックス
パイダー9の他の実施例を示す図面。
【図6】可変ピッチプロペラ機構の場合において、クラ
ッチ機構のみと、可変ピッチプロペラ用給油筒52を設
けた場合の構成を示す図面。
【図7】クラッチケース50の外側に可変ピッチプロペ
ラ用給油筒55を設けた構成を示す図面。
【図8】防振弾性体44の外形斜視図。
【図9】ラバーブロックスパイダー9に取り付けた状態
防振弾性体44の断面図。
【図10】点検補修窓50aと後進油圧クラッチ装置へ
の圧油パイピング80の部分の断面図。
【図11】図1のB−B断面矢視図。
【図12】キャリアー8を前部キャリアー8cと後部キ
ャリアー8dに分割し、連結体83で一体化した実施例
の前面断面図。
【図13】同じく前部キャリアー8cと後部キャリアー
8dの部分の側面断面図。
【図14】フライホィール37と取出切欠部37aの部
分を示す後面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 5 後進用摩擦板仕組 6 前進用摩擦板仕組 8 キャリアー 9 ラバーブロックスパイダー 10 ラバーブロックリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 尚 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株 式会社神崎高級工機製作所内 (72)発明者 久保 ▲まさ▼之 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マーディーゼル株式会社内 (72)発明者 水野 幸保 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マーディーゼル株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−295792(JP,A) 特開 昭60−237248(JP,A) 特開 平5−215145(JP,A) 実開 昭60−162737(JP,U) 実開 昭59−94632(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/10 - 15/36 B63H 23/08 B63H 23/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのフライホィール37に油圧式
    クラッチ機構の入力軸1を連結すべく、フライホィール
    37の後面にラバーブロックリング10を嵌装固定し、
    該ラバーブロックリング10の嵌装孔10aに防振弾性
    体44を嵌入し、該防振弾性体44の嵌装溝44aに、
    ラバーブロックスパイダー9の係合突起9aを嵌装した
    構成において、該ラバーブロックスパイダー9と防振弾
    性体44を残した状態でラバーブロックリング10を後
    方へ引出し可能とし、該フライホィール37の一部に取
    出切欠部37aを穿設し、前記ラバーブロックスパイダ
    ー9を取出切欠部37aの位置に回動させて、防振弾性
    体44を脱着可能としたことを特徴とする舶用機関の可
    逆転油圧式クラッチ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の舶用機関の可逆転油圧式
    クラッチ機構において、ラバーブロックスパイダー9
    を、入力軸1に固定した入力継手39の後面に固定し、
    前記入力継手39からラバーブロックスパイダー9を外
    して、防振弾性体44と共にフライホィール37から後
    方へ引出し可能としたことを特徴とする舶用機関の可逆
    転油圧式クラッチ機構。
  3. 【請求項3】 入力軸1と同一軸心上に異回転可能に軸
    受支持した出力軸2をクラッチケース50に軸受する構
    成において、該出力軸2の軸受を、前部の小径円錐コロ
    軸受48と、後部の大径円錐コロ軸受49により、複列
    円錐コロ軸受により構成したことを特徴とする舶用機関
    の可逆転油圧式クラッチ機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102592645B1 (ko) * 2016-01-12 2023-10-23 프리지오 아게 음료 또는 식품 카트릿지용 카트릿지 하우징

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