JP3163580U - 締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具 - Google Patents

締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具 Download PDF

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Abstract

【課題】締結装置締結時におけるセンター出しを容易にして締結作業性を向上させ、かつ締結後における締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制する機能を備えた締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具を提供する。【解決手段】締結ボルト2・ナット3からなる締結用部材4の軸線C方向で互いに対向する被締結部材5,6が、締結用部材4の締付けによって締結された締結装置1において、相対変位抑制具15の先端筒部15aを、被締結部材5に形成されているボルト挿通孔11に嵌入するとともに、先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線Cの直角変位を不能に挿通する。【選択図】図2

Description

本考案は、締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具に係り、より詳しくは、締結ボルト・ナットからなる締結用部材の軸線方向で互いに対向する複数の被締結部材が、締結用部材の締付けによって締結された締結装置において、該締結装置締結時におけるセンター出しを容易にし、かつ締結後における締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制する機能を備えた締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具に関するものである。
従来、締結ボルト・ナットからなる締結用部材の軸線方向で互いに対向する複数の被締結部材が、締結用部材の締付けによって締結された締結装置として、一般に、図9、図10、図11、図12、図13、図14および図15に示す構造、あるいはそれ以外の構造など様々なものが知られている。なお、前記図9,図10,図11および図13に示す締結装置は、フランジ付き締結ボルトとフランジ付き締結ナットを使用して、ワッシャの使用を省略し、図12,図14に示す締結装置は、フランジ付き締結ボルトを使用して、ワッシャの使用を省略し、図15に示す締結装置は、ずん切りボルトとフランジ付き締結ナットを使用して、ワッシャの使用を省略した構成としている。
図9,図10に示す締結装置1は、締結ボルト2と締結ナット3とからなる締結用部材4の軸線C方向で互いに対向して結合された一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とが、締結用部材4の締付けによって締結ボルト2の軸部8に発生したボルト軸力Fと、締結ボルト2の頭部9の座面9aと締結ナット3の座面3aとの間で被締結部材5,6に発生した圧縮力Pにより締結されたものであり、図11に示す締結装置1は、締結ナット3をウェルディングナットとして他の一つの被締結部材6に溶接によって固着したものである。
また、図12に示す締結装置1は、他の一つの被締結部材6にプレスによる剪断と曲げの複合加工を施して下側から上側に向かって内径が縮径される円筒部10を設け、この円筒部10の内周面にタップ加工により雌ねじ10aを形成することにより、円筒部10に締結ナット3としての機能をもたせて、締結ボルト2の頭部9の座面9aと締結ナット3の座面3aに相当する他の一つの被締結部材6の下面6aとの間で被締結部材5,6を締結したものであり、図13に示す締結装置1は、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6との間に、中間の被締結部材7を介在させて、締結ボルト2の頭部9の座面9aと締結ナット3の座面3aとの間で被締結部材5,6および中間の被締結部材7を締結したものである。
さらに、図14に示す締結装置1は、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6との間に中間の被締結部材7を介在させるとともに、他の一つの被締結部材6に締結ナット3として機能する雌ネジ6bを形成し、締結ボルト2の頭部9の座面9aと締結ナット3の座面3aに相当する他の一つの被締結部材6の下面6aとの間で一つの被締結部材5および中間の被締結部材7を締結したものである。
一方、図15に示す締結装置1は、締結ボルト2として機能するずん切りボルト2Aを、他の一つの被締結部材6の下面6aに、たとえばアプセット溶接によって接合垂設し、締結ボルト2の頭部9の座面9aに相当する他の一つの被締結部材6の下面6aと締結ナット3の座面3aとの間で一つの被締結部材5および中間の被締結部材7を締結したものである。
前記図9〜図11に示す締結装置1の締結は、一つの被締結部材5に形成した大径のボルト挿通孔11をボルト初期挿通孔として、該ボルト挿通孔11に締結ボルト2の軸部8を挿通したのち、ボルト挿通孔11に連通して他の一つの被締結部材6に形成されている大径のボルト挿通孔12をボルト終期挿通孔として、該ボルト挿通孔12に締結ボルト2の軸部8を挿通して、その軸端部を他の一つの被締結部材6から突出させ、ここにウェルディングナットを含む締結ナット3を螺合して、両者2,3を所定の締付けトルクで締結する手順によってなされ、図12に示す締結装置1の締結は、一つの被締結部材5に軸線C方向で互いに対向する大径のボルト挿通孔11a,11bを形成し、大径のボルト挿通孔11aをボルト初期挿通孔として、該ボルト挿通孔11aに締結ボルト2の軸部8を挿通し、ボルト挿通孔11bをボルト終期挿通孔として、該ボルト挿通孔11bに締結ボルト2の軸部8を挿通して、その軸端部を締結ナット3として機能する円筒部10の雌ねじ10aに螺合して、締結ボルト2を所定の締付けトルクで締結する手順によってなされる。
また、図13に示す締結装置1の締結は、一つの被締結部材5に形成した大径のボルト挿通孔11をボルト初期挿通孔として、該ボルト挿通孔11に締結ボルト2の軸部8を挿通したのち、ボルト挿通孔11に連通して中間の被締結部材7に形成した大径のボルト挿通孔13に締結ボルト2の軸部8を挿通し、つづいてボルト挿通孔13に連通して他の一つの被締結部材6に形成されている大径のボルト挿通孔12をボルト終期挿通孔として、該ボルト挿通孔12に締結ボルト2の軸部8を挿通して、その軸端部を他の一つの被締結部材6から突出させ、ここに締結ナット3を螺合して、両者2,3を所定の締付けトルクで締結する手順によってなさる。
さらに、図14に示す締結装置1の締結は、一つの被締結部材5に形成した大径のボルト挿通孔11をボルト初期挿通孔として、該ボルト挿通孔11に締結ボルト2の軸部8を挿通したのち、ボルト挿通孔11に連通して中間の被締結部材7に形成した大径のボルト挿通孔13をボルト終期挿通孔として、該ボルト挿通孔13に締結ボルト2の軸部8を挿通して、その軸端部を締結ナット3として機能する他の一つの被締結部材6の雌ネジ6bに螺合し、締結ボルト2を所定の締付けトルクで締結する手順によってなさる。
また、図15に示す締結装置1の締結は、中間の被締結部材7に形成した大径のボルト挿通孔13をボルト初期挿通孔として、該ボルト挿通孔13にずん切りボルト2Aを挿通したのち、ボルト挿通孔13に連通して一つの被締結部材5に形成した大径のボルト挿通孔11をボルト終期挿通孔として、該ボルト挿通孔11にずん切りボルト2Aを挿通して、その軸端部を一つの被締結部材5から突出させ、ここに締結ナット3を螺合して、両者2A,3を所定の締付けトルクで締結する手順によってなさる。
特になし
ところで、前記図9〜図15で説明した締結装置1では、一つの締結装置1のみで被締結部材5と他の一つの被締結部材6を締結したり、あるいは中間の被締結部材7を介在させて一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6を締結する場合には問題がない。しかし、通常は、図9〜図15に示す締結装置1を個別に複数使用し、各締結装置1を所定の間隔を隔てて配置して、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結したり、中間の被締結部材7を介在させて一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結する締結構造が採られたり、図9〜図15に示す締結装置1を適宜組み合わせた複合使用により、各締結装置1を所定の間隔を隔てて配置して、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結したり、中間の被締結部材7を介在させて一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結する締結構造が採られる。
その一例として、前部クロスメンバーと左右一対のサイドメンバーとを有し、平面形状がコ字形を呈する自動車のフロントサブフレームの剛性を高めるために、左右一対のサイドメンバーの後端部に後部クロスメンバーや補強メンバーの両端部を複数箇所で締結する締結構造、あるいは、前記高剛性化されたフロントサブフレームを車体のメインフレームに対して複数箇所で締結する締結構造などを挙げることができる。
このように、各締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、各締結装置1の締結時にセンター出しが要求される。たとえば、図9,図10に示す締結装置1を複数使用し、各締結装置1を所定の間隔を隔てて配置して、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを複数箇所で締結する締結構造において、各締結装置1締結時のセンター出しは、一つの被締結部材5に所定の間隔を隔てて形成した複数の大径のボルト挿通孔11をボルト初期挿通孔として、これら複数のボルト挿通孔11のそれぞれに締結ボルト2の軸部8を順次挿通しながら、締結ボルト2個々の軸端部で複数のボルト挿通孔11のそれぞれに対応する他の一つの被締結部材6に形成されている複数のボルト挿通孔12を探り出して、これら探り出した複数のボルト挿通孔12を終期挿通孔として、各締結ボルト2の軸部8を順次挿通して、その軸端部を他の一つの被締結部材6から突出させ、ここに締結ナット3を順次仮螺合し、そののちに、各締結ボルト2と各締結ナット3を所定の締付けトルクで締結する手順によってなされる。
すなわち、図9,図10に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、複数の締結ボルト2個々の軸端部で複数の終期挿通孔を順次探り出す第1の煩雑な作業および複数の締結ボルト2個々の軸端部と締結ナット3とを順次仮螺合する第2の煩雑な作業を必要とするので、複数の締結装置1を使用した場合の締結作業性が悪い。特に、図10に示す締結装置1は、ボルト挿通孔11とボルト挿通孔12との軸線C方向の距離が大きくなるので、そのセンター出しに際して、前記第1の煩雑な作業が一層煩雑になる。
また、図11に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、前記第1,第2の煩雑な作業において、第2の煩雑な作業の直前に、複数の締結ボルト2個々の軸端部により複数のウェルディングナットからなる締結ナット3の雌ねじを順次探り出す煩雑な前段作業が要求される。
さらに、図12に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、前記第1,第2の煩雑な作業において、第1の煩雑な作業は、ボルト挿通孔11aとボルト挿通孔11bとの軸線C方向の距離が大きくなることで一層煩雑になり、第2の煩雑な作業の直前に、複数の締結ボルト2個々の軸端部で複数の円筒部10の雌ねじ10aを順次探り出す煩雑な前段作業が要求される。
一方、図13に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、前記第1、第2の煩雑な作業の間に、複数の締結ボルト2個々の軸端部で中間の被締結部材7に形成されている大径複数のボルト挿通孔13を順次探り出して挿通する第3の煩雑な作業が必要になる。
また、図14に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、前記第1、第2の煩雑な作業の間に、複数の締結ボルト2個々の軸端部で中間の被締結部材7に形成されている大径複数のボルト挿通孔13を順次探り出して挿通する第3の煩雑な作業が必要であるとともに、第2の煩雑な作業の直前に、複数の締結ボルト2個々の軸端部で複数の雌ネジ6bを順次探り出す煩雑な前段作業が要求される。
さらに、図15に示す締結装置1が所定の間隔を隔てて複数配置された締結構造では、そのセンター出しに際して、前記第1、第2、第3の煩雑な作業が必要である。
すなわち、図9〜図15に示す従来の締結装置1を個別に複数使用し、各締結装置1を所定の間隔を隔てて配置して、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結したり、中間の被締結部材7を介在させて一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結する締結構造では、センター出しに際して前記第1〜、第3の煩雑な作業や煩雑な前段作業が必要になるので、締結作業性が悪い問題点を有している。また、前記従来の締結装置1を適宜組み合わせた複合使用により、各締結装置1を所定の間隔を隔てて配置して、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結したり、中間の被締結部材7を介在させて一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6とを締結する締結構造であると、センター出しに際して前記の煩雑な作業が複合し合うので締結作業性がより一層悪くなる。
そのため、たとえば、前述した左右一対のサイドメンバーの後端部に後部クロスメンバーや補強メンバーの両端部を複数箇所で締結して、自動車のフロントサブフレームの剛性を高めるためになされる締結作業や、高剛性化されたフロントサブフレームを車体のメインフレームに対して複数箇所で締結する締結作業などの締結作業性が悪いといえる。
他方、図9〜図15に示す締結装置1のように、締結用部材4の締付けによってずん切りボルトを含む締結ボルト2の軸部8に発生したボルト軸力Fと、締結ボルト2の頭部9の座面9aと、ウェルディングナットを含む締結ナット3の座面3aや該座面3aに相当する他の一つの被締結部材6の下面6aとの間で、被締結部材5,6に発生した圧縮力Pや被締結部材5,6と中間の被締結部材7に発生した圧縮力Pにより締結されている締結構造では、それらが所定の締付けトルクで締結された締結直後においてボルト軸力Fと圧縮力Pとが互いにつり合っていることにより、締結ボルト2と、被締結部材5,6および中間の被締結部材7との間に生じる締結ボルト2の軸線C直交方向(前記各図における水平方向)の相対変位を抑制している。
ところが、前記各締結装置1に振動等の外力が長期間変動して負荷されると、たとえば、締結用部材4における負荷ねじ面(図示省略)、締結ボルト頭部9の座面9a、締結ナット3の座面3a、被締結部材5,6と中間の被締結部材7同士の接触面などの加工の際にできた微小な凹凸に局部的なへたりが生じ、このへたりが進行すると締付け長さが減少して圧縮力Pの低下を招くことになる。しかも、締結ボルト2の軸部8外径よりも、各ボルト挿通孔11,12,13の内径は十分大きく設定されているので、締結後において締結用部材4と被締結部材5,6,7とに、締結用部材4の軸線C直交方向の相対変位(図面、左右方向の相対変位)が生じるおそれを有している。
そのため、たとえば、前述した左右一対のサイドメンバーの後端部に後部クロスメンバーや補強メンバーの両端部を複数箇所で締結するための締結装置や、高剛性化されたフロントサブフレームを車体のメインフレームに対して複数箇所で締結する締結装置にも、締結後、経時による締結用部材と被締結部材とに、締結用部材の軸線直交方向の相対変位を生じるおそれがある。
本考案は上記の実情に鑑みてなされたものであって、締結装置締結時におけるセンター出しを容易にして締結作業性を向上させ、かつ締結後における締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制する機能を備えた締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具は、締結ボルト・ナットからなる締結用部材の軸線方向で互いに対向する複数の被締結部材が、締結用部材の締付けによって締結された締結装置において、該締結装置締結時のセンター出しと締結後の締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制する締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具であって、
前記被締結部材に形成されているボルト初期挿通孔と、該ボルト初期挿通孔に連通して形成されているボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔に嵌入されるとともに、締結ボルトの軸部を軸線直角変位不能に挿通する先端筒部と、該先端筒部の後端部に拡径連設されて締結ボルトの頭部座面またはナット座面を着座させるフランジ部と、
を備えていることを特徴としている。
前記構成によれば、締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具の先端筒部がボルト初期挿通孔とボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔に嵌入され、該先端筒部に締結ボルトの軸部が軸線直角変位不能に挿通されることで、自動的にセンター出しがなされる。そのため、センター出しに際して従来の締結装置で要求されていた第1と第3の煩雑な作業や煩雑な前段作業が不要になるので、それだけセンター出しが容易になって締結作業性を向上させることができる。
また、前記構成によれば、自動的にセンター出しがなされることによって、従来の締結装置で要求されていた第2の煩雑な作業を省略した締結用部材の締付けが可能になるので、これによっても、締結作業性を向上させることができる。
さらに、前記構成によれば、振動等の外力が長期間変動して負荷されることで、たとえば、締結用部材における負荷ねじ面、締結ボルト頭部の座面、締結ナットの座面、被締結部材と中間の被締結部材同士の接触面などの加工の際にできた微小な凹凸に局部的なへたりが生じ、このへたりの進行によって締付け長さが減少して圧縮力が僅かに低下したとしても、締結ボルトの軸部を軸線直角変位不能に挿通した先端筒部がボルト初期挿通孔とボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔に嵌入されることで、ボルトの軸部の外径と前記少なくともいずれか一方のボルト挿通孔の内径との差が吸収されるので、締結後の締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制することが可能である。
本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具は、前記先端筒部の表面を、フランジ部側の基端部から先端に向かって縮径するテーパ面で構成することが望ましい。これによると、ボルト初期挿通孔とボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔への先端筒部の嵌入を容易に行うことができる。
本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具は、前記フランジ部の締結ボルトの頭部座面またはナット座面が着座する面の反対側の面を、前記一つの被締結部材と他の一つの被締結部材との、少なくともいずれか一方の被締結部材の表面に着座させることが望ましい。これによると、締結装置締結時のセンター出しと締結後の安定性がよくなる。
本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具は、センター出しに際して従来の締結装置で要求されていた第1と第3の煩雑な作業や煩雑な前段作業が不要になるので、それだけセンター出しが容易になって締結作業性を向上させることができ、自動的にセンター出しがなされることによって、従来の締結装置で要求されていた第2の煩雑な作業を省略した締結用部材の締付けが可能になるので、これによっても、締結作業性を向上させることができるとともに、締結ボルトの軸部を軸線直角変位不能に挿通した先端筒部がボルト初期挿通孔とボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔に嵌入されることで、ボルトの軸部の外径と前記少なくともいずれか一方のボルト挿通孔の内径との差が吸収されることによって、締結後の締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制することが可能である。
本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具の一実施形態を拡大して示す半截断面図である。 本考案を適用した締結装置の第1実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第2実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第3実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第4実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第5実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第6実施形態を一部断面にして示す正面図である。 本考案を適用した締結装置の第7実施形態を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第1従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第2従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第3従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第4従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第5従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第6従来例を一部断面にして示す正面図である。 締結装置の第7従来例を一部断面にして示す正面図である。
以下、本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具の好ましい実施形態と、本考案を適用した締結装置の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、前記図9〜図15で説明した従来の締結装置と同一部分には同一符号を付して、重複する構造説明は省略する。
図1は、本考案に係る締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具の一実施形態を拡大して示す半截断面図、図2は、本考案を適用した締結装置の第1実施形態を一部断面にして示す正面図であり、これらの図において、締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具15(以下の説明では、相対変位抑制具15という)は、ステンレス製のもので、先端筒部15aと、該先端筒部15aの後端部に拡径連設されて締結ボルト2における頭部9の座面9aを着座させるフランジ部15bとを備えており、先端筒部15aの表面はフランジ部15b側の基端部から先端に向かって縮径するテーパ面で構成されている。
図2に示すように、相対変位抑制具15は、その先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11に嵌入して、フランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させるとともに、前記先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通してある。
このように、相対変位抑制具15の先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11に嵌入して、フランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させるとともに、前記先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通することで、自動的にセンター出しがなされる。そのため、センター出しに際して従来の締結装置で要求されていた第1と第3の煩雑な作業や煩雑な前段作業が不要になるので、それだけセンター出しが容易になって締結作業性を向上させることができる。
また、自動的にセンター出しがなされることによって、従来の締結装置で要求されていた第2の煩雑な作業を省略した締結用部材の締付けが可能になるので、これによっても、締結作業性を向上させることができる。
さらに、振動等の外力が長期間変動して負荷されることで、たとえば、締結用部材4における負荷ねじ面(図示省略)、締結ボルト頭部9の座面9a、締結ナット3の座面3a、被締結部材5,6同士の接触面などの加工の際にできた微小な凹凸に局部的なへたりが生じ、このへたりの進行によって締付け長さが減少して圧縮力Pが僅かに低下したとしても、締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通した先端筒部15aが大径のボルト挿通孔11に嵌入されることで、ボルトの軸部8の外径とボルト挿通孔11の内径との差が吸収されるので、締結後の締結用部材4と被締結部材5,6との軸線C直交方向の相対変位を抑制することが可能である。
図3は、本考案を適用した締結装置の第2実施形態を一部断面にして示す正面図である。図3に示す第2実施形態では、相対変位抑制具15が上下に振り分けて一対使用され、下側の相対変位抑制具15の先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11に嵌入して、そのフランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させ、前記先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通するとともに、上側の相対変位抑制具15の先端筒部15aを、他の一つの被締結部材6に形成したボルト終期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔12に嵌入して、そのフランジ部15bを他の一つの被締結部材6の上面に着座させ、先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通してある。
このような構成の第2実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、ボルト挿通孔11とボルト挿通孔12との軸線C方向の距離が大きくても、自動的にセンター出しがなされることによって、従来の締結装置で要求されていた第1の煩雑な作業を省略した締結用部材4の締付けが可能になって、締結作業性を向上させることができる。
図4は、本考案を適用した締結装置の第3実施形態を一部断面にして示す正面図である。図4に示す第3実施形態と前記図2の第1実施形態との相違点は、締結ナット3として、他の一つの被締結部材6の上面に固着したウェルディングナットを適用している。このような構成の第3実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図5は、本考案を適用した締結装置の第4実施形態を一部断面にして示す正面図である。図5に示す第4実施形態では、相対変位抑制具15は、その先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11aに嵌入して、フランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させるとともに、前記先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通してある。
このような構成の第4実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、ボルト挿通孔11aとボルト挿通孔11bとの軸線C方向の距離が大きくても、自動的にセンター出しがなされることによって、従来の締結装置で要求されていた円筒部10の雌ねじ10aを探り出す煩雑な前段作業が不要になって、締結作業性を向上させることができる。
図6は、本考案を適用した締結装置の第5実施形態を一部断面にして示す正面図である。図6に示す第5実施形態では、前記図3の第2実施形態と同様に、相対変位抑制具15が上下に振り分けて一対使用される。
このような構成の第5実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、締結ボルト2の軸端部で中間の被締結部材7に形成されている大径複数のボルト挿通孔13を探り出して挿通する第3の煩雑な作業が不要になって、締結作業性を向上させることができる。
図7は、本考案を適用した締結装置の第6実施形態を一部断面にして示す正面図である。図7に示す第6実施形態では、相対変位抑制具15は、その先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11aに嵌入して、フランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させるとともに、前記先端筒部15aに締結ボルト2の軸部8を軸線直角変位不能に挿通してある。
このような構成の第6実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、前記図6の第5実施形態と同様に、締結ボルト2の軸端部で中間の被締結部材7に形成されている大径のボルト挿通孔13を探り出して挿通する第3の煩雑な作業が不要になり、かつ締結ボルト2の軸端部で雌ネジ6bを探り出す煩雑な前段作業も不要になって、締結作業性を向上させることができる。
図8は、本考案を適用した締結装置の第7実施形態を一部断面にして示す正面図である。図8に示す第7実施形態では、相対変位抑制具15は、その先端筒部15aを、一つの被締結部材5に形成したボルト初期挿通孔として機能する大径のボルト挿通孔11aに嵌入して、フランジ部15bを一つの被締結部材5の下面に着座させるとともに、前記先端筒部15aにずん切りボルト2Aを軸線直角変位不能に挿通してある。このような構成の第7実施形態でも前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本考案に係る相対変位抑制具15は、先端筒部15aの表面を、フランジ部15b側の基端部から先端に向かって縮径するテーパ面で構成しているので、ボルト初期挿通孔として機能するボルト挿通孔11とボルト終期挿通孔として機能するボルト挿通孔12との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔への先端筒部15aの嵌入を容易に行うことができる。
また、本考案に係る相対変位抑制具15は、フランジ部15bの締結ボルト2の頭部9座面9aまたは締結ナット3の座面3aが着座する面の反対側の面を、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6との、少なくともいずれか一方の被締結部材の表面に着座させているので、前記反対側の面を、一つの被締結部材5と他の一つの被締結部材6との、少なくともいずれか一方の被締結部材の表面から少し離間させた構成よりも、締結装置1締結時のセンター出しと締結後の安定性がよくなる。
前記第1〜第7実施形態の説明は、本考案の好ましい具体的な実施例の説明および図面に過ぎず、本考案の実用新案登録請求の範囲を制限するものではない。そして、当該分野における通常の知識を有する当業者が適当に変更や改良などを実施できるが、それらの実施形態は本考案の主張する技術的範囲に収まると言える。
前部クロスメンバーと左右一対のサイドメンバーとを有し、平面形状がコ字形を呈する自動車のフロントサブフレームの剛性を高めるために、左右一対のサイドメンバーの後端部に後部クロスメンバーや補強メンバーの両端部を複数箇所で締結する締結構造、あるいは、前記高剛性化されたフロントサブフレームを車体のメインフレームに対して複数箇所で締結する締結構造などに好適である。
1 締結装置
2 締結ボルト
2A ずん切りボルト
3 締結ナット
3a 座面
4 締結用部材
5 一つの被締結部材
6 他の一つの被締結部材
7 中間の被締結部材
8 締結ボルトの軸部
9 締結ボルトの頭部
9a 座面
10 円筒部
10a 雌ねじ
11 ボルト挿通孔(ボルト初期挿通孔)
12 ボルト挿通孔(ボルト終期挿通孔)
13 ボルト挿通孔(ボルト終期挿通孔)
15 相対変位抑制具
15a 先端筒部
15b フランジ部

Claims (3)

  1. 締結ボルト・ナットからなる締結用部材の軸線方向で互いに対向する複数の被締結部材が、締結用部材の締付けによって締結された締結装置において、該締結装置締結時のセンター出しと締結後の締結用部材と被締結部材との軸線直交方向の相対変位を抑制する締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具であって、
    前記被締結部材に形成されているボルト初期挿通孔と、該ボルト初期挿通孔に連通して形成されているボルト終期挿通孔との、少なくともいずれか一方のボルト挿通孔に嵌入されるとともに、締結ボルトの軸部を軸線直角変位不能に挿通する先端筒部と、該先端筒部の後端部に拡径連設されて締結ボルトの頭部座面またはナット座面を着座させるフランジ部と、
    を備えていることを特徴とする締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具。
  2. 請求項1に記載した締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具において、
    前記先端筒部の表面は、フランジ部側の基端部から先端に向かって縮径するテーパ面である締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具。
  3. 請求項1に記載した締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具において、
    前記フランジ部の締結ボルトの頭部座面またはナット座面が着座する面の反対側の面が、前記一つの被締結部材と他の一つの被締結部材との、少なくともいずれか一方の被締結部材の表面に着座する締結装置締結時のセンター出しと締結後の相対変位抑制具。
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