JP3162150B2 - プレスの駆動開始位置調整装置 - Google Patents

プレスの駆動開始位置調整装置

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JP3162150B2 JP03330492A JP3330492A JP3162150B2 JP 3162150 B2 JP3162150 B2 JP 3162150B2 JP 03330492 A JP03330492 A JP 03330492A JP 3330492 A JP3330492 A JP 3330492A JP 3162150 B2 JP3162150 B2 JP 3162150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランク機構で駆動さ
れるプレスの駆動開始位置調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クランク機構で駆動されるプレスは、偏
心部を有するクランク軸を機体に回転可能に保持し、こ
のクランク軸にクラッチ装置,フライホイールを介して
メインモータを連結し、かつブレーキ装置が設けられて
いる。そして、偏心部にコンロッドの上端部を被嵌装着
し、かつその下端部をスライドに回転連結させている。
【0003】したがって、ブレーキ装置を解放しかつク
ラッチ装置を結合動作させれば、クランク軸はメインモ
ータからの回転動力によって回転駆動される。つまり、
スライドを上下ストローク運動できる。一方、クラッチ
装置を解放しかつブレーキ装置をブレーキ動作させるこ
とによって、クランク軸を回転停止できる。つまり、プ
レス停止できる。
【0004】ところで、かかるプレスでは、金型交換便
宜等のためにクランク軸を常に所定位置で停止させるよ
うにブレーキ装置を働かせている。このために、プレス
速度が高速となる程にブレーキ装置を大型化しなければ
ならない。なお、所定位置は、クランク角度が0度近辺
つまり上死点近辺とされるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造によると、大型化,コスト高を受忍しつつブレー
キ装置をいかに慎重に選定してもかつその選定によって
クランク軸を固定的な上記所定位置に停止できたとして
も、製品精度および生産能率の一層の向上が求められる
現今ではその要請を満すことができなくなってきた。特
に、プレス速度が1000Spmを越えるような高速プ
レスでは、大きな問題となりつつある。
【0006】すなわち、プレス速度が例えば1350S
pmの場合、クランク軸を所定位置(上死点)から回転
駆動開始しても、クランク機構,スライド等の慣性さら
にはクラッチ装置の性能が大きく影響するので、1回目
の下死点通過時までにプレス速度が設定値まで到達でき
ない。したがって、スライドの下死点位置は、図6に示
すように、定常回転中は一定範囲内で安定しかつプレス
停止時の最終1回のバラツキが例えば20μmであるの
に対して、駆動1回目は倍以上の43μmと大きくなっ
てしまう。よって、所定精度の製品を生産することがで
きないばかりか、プレス駆動毎に不良品を発生してしま
う。
【0007】かかる問題は、高速プレスにおいて、プレ
ス速度を切替選択して運転する場合には、一段と厄介で
ある。
【0008】本発明の目的は、スライドが第1回目の下
死点を通過する際の不良品発生を防止することのできる
プレスの駆動開始位置調整装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、メイ
ンモータ,クランク軸に回転動力を伝達するクラッチ装
置,クランク軸に制動力を加えるブレーキ装置を有し、
クランク軸を所定方向に回転させてスライドを上下スト
ローク運動させるプレスの駆動開始位置調整装置であっ
て、前記クランク軸にクランク軸を逆方向に回動させる
ための外力を受ける外力受面を形成し、クランク軸が回
転停止中でかつ前記ブレーキ装置が解放されたことを条
件に該外力受面に予め設定された角度だけクランク軸を
逆方向に回動させる外力を付与する回転外力付与手段を
設けたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、メインモータ,
クランク軸に回転動力を伝達するクラッチ装置,クラン
ク軸に制動力を加えるブレーキ装置を有し、クランク軸
を所定方向に回転させてスライドを上下ストローク運動
させるプレスの駆動開始位置調整装置であって、プレス
速度を設定するプレス速度設定手段と、設定されたプレ
ス速度に基づいて前記クランク軸の駆動開始位置を求め
る駆動開始位置算出手段と、前記クランク軸を緩速で回
動させる緩速回転駆動手段と、前記クランク軸の現在位
置を検出する現在位置検出手段と、算出された駆動開始
位置と検出された現在位置とを比較しつつ該緩速回転駆
動手段をコントロールして前記クランク軸を当該算出駆
動開始位置に停止させる駆動開始位置調整制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記構成による請求項1の発明では、クランク
軸が常法により上死点等の所定位置に停止されると、そ
の後にブレーキ装置が解放されたことを条件に回転外力
付与手段が働いて、その外力受面に所定方向の外力を付
与する。したがって、クランク軸は設定された角度だけ
逆方向に回動される。よって、クランク軸を逆方向に回
動させる角度を当該Spmに応じた適宜な値に予めセッ
トしておけば、次のプレス運転に対するクランク軸の駆
動開始位置を自動的に調整できるから、1回目の下死点
通過時もスライド下死点位置を設定位置とすることがで
き、第1回目パンチから製品を生産でき不良品発生を防
止できる。
【0012】また、請求項2の発明では、プレス速度設
定手段を用いてプレス速度を予めセットしておき、手動
または自動的に位置調整指令を行う。すると、駆動開始
位置算出手段は、設定プレス速度に応じた駆動開始位置
を求める、とともに現在位置検出手段はクランク軸の現
在位置を自動検出する。ここに、駆動開始位置調整制御
手段は、クランク軸の算出駆動開始位置と検出現在位置
とを比較しつつ緩速回転駆動手段をコントロールして、
検出現在位置が算出駆動開始位置と等しくなるようにク
ランク軸を逆方向に回動しかつそこで停止する。よっ
て、プレス速度の切替運転を行う場合にも当該プレス速
度に最適な駆動開始位置からプレス起動できるので、第
1回目の下死点通過時つまり第1回目パンチから高精度
製品を生産することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (第1実施例)本駆動開始位置調整装置は、図1に示す
如く、クランク軸1にブラケット1B(1F)を設ける
とともに回転外力付与手段(40,50)を設け、所定
位置(クランク角度0度)に停止されたクランク軸1を
所定角度(θc)だけ逆方向に回動させて、クランク軸
1の駆動開始位置(θ)を自動的に調整できるように構
成されている。
【0014】まず、本プレスは、メインモータの回転動
力をフライホイール,クラッチ装置を介してクランク軸
1に連結し、このクランク軸1を図1に示す所定方向
(R方向)に回転してスライドを上下ストローク運動さ
せる、とともにクラッチ装置を分離動作させかつブレー
キ装置をブレーキ動作させることによりプレス停止でき
る。また、プレス運転制御装置(図示省略)によって、
クランク軸1が所定位置つまりクランク角度が0度とな
るようにしてプレス停止されるものと形成されている。
さらに、プレス速度(Spm)の切替運転ができ、例え
ば1000Spm以上の設定高速運転もできる。
【0015】さて、クランク軸1には、図1に示す如
く、外力受面1Fが形成されている。この実施例では、
クランク軸1に被嵌固着したブラケット1Bの図で右側
面をもって、外力受面1Fを形成している。すなわち、
この外力受面1Fに外力を加えれば、クランク軸1をプ
レス運転時の所定方向(R方向)と逆方向に回動させる
ことができる。
【0016】次に、回転外力付与手段は、クランク軸1
が回転停止中でかつブレーキ装置が解放されたことを条
件に該外力受面1Fに予め設定された角度だけクランク
軸1を逆方向に回動させる外力を付与する手段で、この
実施例の場合、外力発生手段50とプレス運転制御装置
40の一部を兼用した制御装置(40)とから形成され
ている。
【0017】外力発生手段50は、図1に示すように、
シリンダ装置(シリンダ51,ピストン52,ピストン
ロッド53)と油圧切替弁55とからなる。両者51,
55は、配管57,58で連結され、油圧切替弁55に
は供給管56と戻り管59が接続されている。
【0018】この油圧切替弁55は、制御装置(40)
から調整信号Sが入力されると、配管57を通してシリ
ンダ51の一方室51Rに油圧を給送してピストンロッ
ド53を図で2点鎖線で示すように左方向に突出(図2
のST10)させ、外力受面1Fに外力を付与できる。
一方、調整信号Sが消滅されると、配管58を通して他
方室51Lに油圧を給送しピストンロッド53を右方向
に引戻(ST12)すことができる。
【0019】このピストンロッド53が引戻された状態
では、クランク軸1が回転してもブラケット1Bと衝突
しない位置として配設されている。また、ピストンロッ
ド53の突出量は適宜に決定でき、さらに可変形として
実施できるが、この実施例では設定プレス速度が100
0Spm以上にセットされた場合に、クランク軸1を所
定位置(0度)から図1に示す角度θcだけ逆方向に回
動させることができるものと形成されている。
【0020】すなわち、クランク軸1を角度θcだけ逆
回動させた所(クランク角度θ)を駆動開始位置とすれ
ば、その後に例えば1000Spmでプレス起動しても
第1回目の下死点通過時にはクランク軸1が所定回転速
度(1000Spm)に到達でき、スライド下死点を通
常運転時のそれと同じにすることができるわけである。
【0021】一方、制御装置(40)は、この実施例の
場合、上記の通りにCPU,ROM,RAM等を含むプ
レス運転制御装置40をもって構成されており、クラン
ク軸1が回転停止中でかつその後にブレーキ装置が解放
されたことを条件に、調整信号Sを出力するものとされ
ている。また、ピストンロッド53が突出限になると、
調整信号Sを消滅するものと形成されている。具体的に
は、図2に示す駆動開始位置調整制御を行う。
【0022】なお、この駆動開始位置調整に先立って、
プレス運転制御装置40は、クラッチ装置およびブレー
キ装置をともに解放するものと形成されている。
【0023】次に、この第1実施例の作用を説明する。
常法によって、クラッチ装置が解放されかつブレーキ装
置がブレーキ動作され、プレス停止される。この場合、
クランク軸1は目標たる所定位置つまりクランク角度0
度(上死点)に停止される。そして、次のプレス運転に
おけるプレス速度が1000Spmと設定されている
と、回転外力付与手段を形成する制御装置(40)がブ
レーキ装置が解放されたことを条件に調整信号Sを出力
する(図2のST10)。
【0024】すると、油圧切替弁55が切替わり、シリ
ンダ51の一方室51Rに油圧を給送する。ここに、ピ
ストンロッド53は、図1に2点鎖線で示すように左方
向に突出され、外力受面1Fに外力を付与する。したが
って、クランク軸1は逆方向に所定角度θcだけ回動
し、1000Spmに対応する駆動開始位置θに自動調
整される(ST10)。
【0025】この自動調整が終了するつまりピストンロ
ッド53が突出限となったことをリミットスイッチ等に
よって確認する(ST11のYES)と、ブレーキ動作
後に制御装置(40)は調整信号Sを消滅し、ピストン
ロッド53を引戻す(ST12)。
【0026】かくして、調整後の駆動開始位置θからプ
レス運転を開始すると、第1回目の下死点通過時にはク
ランク軸1を1000Spmの回転速度に到達させるこ
とができるから、第1回目パンチによる不良品の発生を
防止できる。
【0027】しかして、この第1実施例によれば、クラ
ンク軸1に外力受面1Fを形成しかつ回転外力付与手段
(40,50)を設け、常法により所定位置(上死点)
に停止されたクランク軸1をプレス速度(1000Sp
m)に対応した駆動開始位置θに自動的に調整できる構
成であるから、第1回目の下死点通過時にクランク軸1
を設定プレス速度(1000Spm)に確実に到達させ
ることができる。よって、不良品の発生を未然防止でき
る。
【0028】また、外力受面1Fはブラケット1Bから
形成され、かつ回転外力付与手段は外力発生手段50と
プレス運転制御装置40を兼用する制御装置とから形成
されているので、構造簡単で円滑な調整ができる。
【0029】(第2実施例)この第2実施例は、図3,
図4に示される。この第2実施例は、第1実施例が10
00Spm以上のプレス速度設定された場合に不良品の
発生を防止できる1つの駆動開始位置θに調整する構成
であったのに対し、設定プレス速度(Spm)に応じて
最適な駆動開始位置θsに自動調整し第1回目パンチの
製品精度を一段と向上できるように構成している。
【0030】すなわち、本駆動開始位置調整装置は、図
3に示す如く、プレス速度設定手段(Spm設定器4
2)と駆動開始位置算出手段(プレス運転制御装置4
0)と緩速回転駆動手段30と現在位置検出手段(エン
コーダ8)と駆動開始位置調整制御手段(制御装置4
0)とを設け、プレス速度(Spm)を設定すればそれ
に最適な駆動開始位置に自動調整できるように形成され
ている。
【0031】第1実施例では図示省略したが、クラッチ
装置10は、シリンダ室11に所定空気圧を供給すると
摩擦板13を介して、フライホイール4とクランク軸1
(右端1R)とを連結でき、所定空気圧を引抜けばバネ
12の付勢力で分離(クラッチ解放)させることができ
る。所定空気圧の供給・引抜きは、クラッチ用ソレノイ
ド10SをON−OFFさせることにより行われる。
【0032】一方、ブレーキ装置20は、常態ではバネ
22の付勢力によって摩擦板23を押付けてブレーキ動
作し、クランク軸1(左端1L)を機体7に固定でき
る。そして、ブレーキ用ソレノイド20SをONさせシ
リンダ24のシリンダ室21に所定空気圧を加えると、
摩擦板23がフリーつまりブレーキ装置20が解放とな
りクランク軸1の回転を許容する。
【0033】これらクラッチ装置10とブレーキ装置2
0とは、反対動作されるものである。なお、両者10,
20の一体型としてもよい。また、両者10,20は独
立的かつ同時的に解放できるものとされている。特に、
緩速回転の際は、駆動開始位置調整制御手段(40)に
よって自動的に行われるものとされている。
【0034】また、フライホイール4には、メインモー
タ6(ドライバ6M)から回転動力が付与される。した
がって、プレス運転釦45を押操作によって運転信号S
TRが出力され、プレス運転制御装置40はクラッチ用
ソレノイド10Sとブレーキ用ソレノイド20SをON
させてクラッチ装置10を結合動作、ブレーキ装置20
をブレーキ解放動作させる。ここに、フライホイール4
の回転動力はクラッチ装置10を介してクランク軸1に
伝達される。プレス停止釦46を押操作した場合には、
停止信号STPが出力され、クラッチ装置10とブレー
キ装置20とは、上記場合とは反対動作される。なお、
図3中の2は偏心部、3はスライドである。
【0035】さて、プレス速度設定手段を形成するSp
m設定器42は、これから運転しようとするプレス速度
(Spm)を設定する手段である。設定プレス速度(S
pm)は、プレス運転制御装置40によって回転制御さ
れるメインモータ6の回転数を定めるものである。
【0036】また、駆動開始位置算出手段は、このよう
にして設定されたプレス速度(Spm)に基づいて、設
定プレス速度で駆動開始する場合に最適なクランク軸1
の駆動開始位置(θs)を算出する。この実施例の場
合、プレス運転制御装置40を構成するCPU,RO
M,RAM等から形成され、図4のST20,21で実
行される。すなわち、駆動開始位置(θs)は、ROM
に格納された演算式〔θs=f(Spm)〕に則りCP
Uが自動演算するものと形成されている。但し、函数演
算方式でなく、各プレス速度(Spm)と各駆動開始位
置(θs)とを対比記憶させたテーブルから検索するも
のとして形成しても実施することができる。
【0037】ここに、駆動開始位置θsとは、その位置
(θs)からクラッチ装置10を結合動作させてプレス
運転に入ると、スライド3が下死点近辺に下降した場合
にクランク軸1の回転速度を当該Spmに到達させるこ
とのできる位置である。つまり、常法のプレス停止位置
より先行させるわけである。したがって、その先行量は
Spmが大きい程に大きくなる。
【0038】次に、緩速回転駆動手段30は、低速モー
タ32(ドライバ32M)とウォームねじ軸31とブレ
ーキ装置20に組込まれたウォームホイール24とから
なり、ウォームねじ軸31を回転することによりブレー
キ装置20ごとクランク軸1を低速回転できるように形
成されている。なお、ブレーキ装置20(シリンダ24
等)は、通常ウォームねじ軸31を介して機体7にロッ
クされている。また、その回転方向は、プレス運転制御
装置40つまり駆動開始位置調整制御手段(40)から
出力される前進信号Vfと後退信号Vrによって決る。
前進信号Vfはクランク軸1を所定方向(R方向)に回
動し、後退信号Vrはその逆方向に回動させる。
【0039】現在位置検出手段を形成するエンコーダ8
は、クランク角度を0.5度の分解能で検出するアブソ
リュートエンコーダからなり、その角度(位置)信号θ
fを駆動開始位置調整制御手段(40)に出力する。
【0040】ここに、駆動開始位置調整制御手段(4
0)は、CPU,ROM41,RAM等を含むプレス運
転制御装置40の構成要素とそれらの持つ機能を利用し
て構築されており、図4のST22〜27で実行され
る。つまり、算出駆動開始位置(クランク角度)θsと
検出現在位置(クランク角度)θiとを比較しつつ緩速
回転駆動手段30(32M)をコントロールして、クラ
ンク軸1を算出駆動開始位置θsに停止させる。
【0041】かかる構成の第2実施例では、これから運
転しようとするプレス速度(Spm)をプレス速度設定
器42にセットして自動調整指令を行うと、まず、駆動
開始位置算出手段(40)が当該プレス速度(Spm)
に対応する最適なクランク軸1の駆動開始位置θsを算
出する(図4のST20,21)。
【0042】ここに、駆動開始位置調整制御手段(4
0)は、この算出駆動開始位置θsとエンコーダ8が検
出した現在位置θiとを読取(ST22)って、両者θ
s,θiを比較しつつ緩速回転駆動手段30(32M)
をコントロールする。すなわち、θi>θsの場合(S
T23のYES)には、クランク軸1の停止位置が進み
過ぎているので、後退信号Vrを出力(ST24)しク
ランク軸1を低速で逆方向に回転する。そして、クラン
ク軸1を算出駆動開始位置θsに位置づけしかつそこで
停止させる(ST27)。θi<θsの場合には、前進
信号Vfを出力(ST25)して所定方向に回転(ST
26)して行う。
【0043】なお、この駆動開始位置調整制御を実行す
るに先立ち、プレス運転制御装置40は、クラッチ装置
10を解放している。
【0044】しかして、この第2実施例によれば、プレ
ス速度設定手段(42)と駆動開始位置算出手段(4
0)と緩速回転駆動手段(30)と現在位置検出手段
(8)と駆動開始位置調整制御手段(40)とを設け、
プレス速度(Spm)をセットするだけでクランク軸1
を対応する最適な駆動開始位置(θs)に自動調整する
構成とされているので、所望のプレス速度(Spm)に
切替えて運転しても、1回目の下死点通過時にクランク
軸1を当該所定速度とすることができるから、不良品の
発生を未然防止できることはもとより第1回目パンチか
ら一段と高精度の製品を生産できる。
【0045】(第3実施例)この第3実施例は、先のプ
レス停止時に次のプレス運転に備えた駆動開始位置θs
1にクランク軸1を自動停止させることができるように
構成されている。
【0046】すなわち、この第3実施例の構成は、基本
的に第2実施例(図3)と同じ構成とされているが、プ
レス速度設定手段(42)を次のプレス運転時のプレス
速度(Spm)もセット可能に形成しかつ駆動開始位置
調整制御手段(40)を常法によるプレス停止(図5の
ST30,31)が行われた場合に、直ちに自動調整
(ST32〜38)を実行できるように形成している。
なお、ST32〜38は、図4のST21〜27と同様
なので、その動作説明は省略する。
【0047】したがって、この第3実施例も第2実施例
の場合と同様の作用効果を奏することができる他、さら
にプレス運転に先立って駆動開始位置調整作業を行わな
くてよいから、プレス作業能率を一段と高めることがで
きる。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、クランク軸に
外力受面を形成するとともにこの外力受面にクランク軸
を設定角度だけ逆方向に回動させる外力を加える回転外
力付与手段を設けた構成であるから、例えば1000S
pmを越えるような高速プレス運転時においても第1回
目の下死点通過による不良品発生を防止できる。
【0049】また、請求項2の発明によれば、プレス速
度設定手段と駆動開始位置算出手段と緩速回転駆動手段
と現在位置検出手段と駆動開始位置調整制御手段とを設
け、クランク軸を設定されたプレス速度に対応する最適
な駆動開始位置に自動的に調整する構成とされているの
で、プレス速度を高速かつ任意な値としてプレス運転し
ても第1回目パンチから高精度製品を生産することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す構成図である。
【図2】同じく、動作を説明するためのフローチャート
である。
【図3】第2および第3実施例を示す構成図である。
【図4】第2実施例の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】第3実施例の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図6】従来例の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 クランク軸 1B ブラケット 1F 外力受面 2 偏心部 3 スライド 4 フライホイール 6 メインモータ 7 機体 8 エンコーダ(現在位置検出手段) 10 クラッチ装置 10S クラッチ用ソレノイド 20 ブレーキ装置 20S ブレーキ用ソレノイド 24 ウォームホイール 30 緩速回転駆動手段 31 ウォームねじ軸 32 モータ 32M ドライバ 40 プレス運転制御装置(回転外力付与手段,駆動開
始位置算出手段,駆動開始位置調整制御手段) 41 ROM 42 Spm設定器(プレス速度設定手段) 45 運転釦 46 停止釦 50 外力発生手段(回転外力付与手段) 51 シリンダ 53 ピストンロッド 55 油圧切替弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインモータ,クランク軸に回転動力を
    伝達するクラッチ装置,クランク軸に制動力を加えるブ
    レーキ装置を有し、クランク軸を所定方向に回転させて
    スライドを上下ストローク運動させるプレスの駆動開始
    位置調整装置であって、 前記クランク軸にクランク軸を逆方向に回動させるため
    の外力を受ける外力受面を形成し、クランク軸が回転停
    止中でかつ前記ブレーキ装置が解放されたことを条件に
    該外力受面に予め設定された角度だけクランク軸を逆方
    向に回動させる外力を付与する回転外力付与手段を設け
    たことを特徴とするプレスの駆動開始位置調整装置。
  2. 【請求項2】 メインモータ,クランク軸に回転動力を
    伝達するクラッチ装置,クランク軸に制動力を加えるブ
    レーキ装置を有し、クランク軸を所定方向に回転させて
    スライドを上下ストローク運動させるプレスの駆動開始
    位置調整装置であって、 プレス速度を設定するプレス速度設定手段と、 設定されたプレス速度に基づいて前記クランク軸の駆動
    開始位置を求める駆動開始位置算出手段と、 前記クランク軸を緩速で回動させる緩速回転駆動手段
    と、 前記クランク軸の現在位置を検出する現在位置検出手段
    と、 算出された駆動開始位置と検出された現在位置とを比較
    しつつ該緩速回転駆動手段をコントロールして前記クラ
    ンク軸を当該算出駆動開始位置に停止させる駆動開始位
    置調整制御手段と、を備えてなるプレスの駆動開始位置
    調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017030025A (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 株式会社栗本鐵工所 クランクプレスの制御方法

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