JP3160513B2 - 履帯駆動用遊星歯車減速装置 - Google Patents

履帯駆動用遊星歯車減速装置

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JP3160513B2
JP3160513B2 JP31855895A JP31855895A JP3160513B2 JP 3160513 B2 JP3160513 B2 JP 3160513B2 JP 31855895 A JP31855895 A JP 31855895A JP 31855895 A JP31855895 A JP 31855895A JP 3160513 B2 JP3160513 B2 JP 3160513B2
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gear
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planetary gear
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裕二 井川
信夫 鵜沢
忍 山本
猛 栗原
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル,油圧クレーン等の履帯駆動装置として用いられる
帯駆動用遊星歯車減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による遊星歯車減速装置を図6
に基づいて、3段の減速歯車機構を備えた油圧ショベル
等の履帯駆動装置に用いた場合を例に挙げて説明する。
【0003】図中、1は油圧ショベルのサイドフレーム
等に固着される円筒状の支持部材で、該支持部材1の一
端側には、回転源としての油圧モータ2が内周側に固着
され、他端側には後述のハウジング3が回転自在に支持
されている。
【0004】3は内側が内部空間4となった有蓋筒状の
ハウジングを示し、該ハウジング3は後述するドラム
6、リングギヤ9,10からなる筒体5と、該筒体5の
端部を施蓋する後述の蓋体11とから構成されている。
【0005】6は支持部材1の外周側に配設された円筒
状のドラムを示し、該ドラム6は一端側6Aが支持部材
1の外周側に軸受7を介して回転自在に支持され、他側
端面が衝合面6Bとなると共に、該衝合面6B側にはね
じ穴6Cが形成されている。また、ドラム6の外周側に
は油圧ショベルの履帯(図示せず)が巻装されるスプロ
ケット8が一体的に固定されている。9は一端側の衝合
面9Aがドラム6の衝合面6Bに衝合された円筒状のリ
ングギヤを示し、該リングギヤ9は他側端面が衝合面9
Bとなり、該衝合面9Bから衝合面9Aへと貫通してボ
ルト挿通穴9Cが形成されている。
【0006】10はリングギヤ9の衝合面9Bに衝合さ
れた他のリングギヤを示し、該リングギヤ10はドラム
6およびリングギヤ9と共に筒体5を構成している。ま
た、リングギヤ10は一端側が段付き状に大径となって
フランジ部が形成され、このフランジ部の一側端面がリ
ングギヤ9との衝合面10Aとなり、該衝合面10Aに
はフランジ部を軸方向に貫通するボルト挿通穴10Bが
形成されている。また、リングギヤ10の他側端面は衝
合面10Cとなり、該衝合面10Cにはねじ穴10Dが
形成されている。そして、リングギヤ9,10の内周面
には内歯車9D,10Eが形成されている。
【0007】11は筒体5を他端側で施蓋する略円板状
の蓋体を示し、該蓋体11は一側面の外周側が衝合面1
1Aとなってリングギヤ10の衝合面10Cに衝合され
ると共に、該衝合面11Aには他側面に貫通するボルト
挿通穴11Bが形成されている。
【0008】12,13は締着部材としてのボルトを示
し、該ボルト12はリングギヤ10,リングギヤ9のボ
ルト挿通穴10B,9Cを介してドラム6のねじ穴6C
に螺着され、これらを筒体5として一体的に固着すると
共に、ボルト13は蓋体11のボルト挿通穴11Bを介
してリングギヤ10のねじ穴10Dに螺着され、筒体5
と蓋体11とを一体的に固着することによってハウジン
グ3を構成している。
【0009】14はハウジング3の内部空間4を外部と
遮断する環状のシール部材を示し、該シール部材14は
支持部材1とドラム6との間から内部の潤滑油が外部へ
と漏洩したり、外部から土砂等の異物が内部に侵入した
りするのを防止している。
【0010】15は一端側が油圧モータ2に固定され、
該油圧モータ2によって回転駆動される回転軸を示し、
該回転軸15はハウジング3の内部空間4を蓋体11に
向けて伸長し、他端側には後述の太陽歯車17が一体形
成されている。
【0011】16は1段目の減速歯車機構を示し、該減
速歯車機構16は太陽歯車17と、該太陽歯車17とリ
ングギヤ10の内歯車10Eとに噛合し、該太陽歯車1
7の周囲を自転しつつ公転する遊星歯車18と、該遊星
歯車18を回転自在に支持し、該遊星歯車18の公転を
後述する次段の太陽歯車21に伝達するキャリア19と
から構成される。
【0012】また、20は中間段の減速段となる2段目
の減速歯車機構で、該減速歯車機構20は回転軸15に
遊嵌され、1段目のキャリア19と一体的に回転する太
陽歯車21と、該太陽歯車21とリングギヤ10の内歯
車10Eとに噛合し、該太陽歯車21の周囲を自転しつ
つ公転する遊星歯車22と、該遊星歯車22を回転自在
に支持し、該遊星歯車22の公転を後述の太陽歯車25
に伝達するキャリア23とから構成されている。
【0013】そして、24は最終段の減速段となる3段
目の減速歯車機構を示し、該減速歯車機構24は回転軸
15に遊嵌され、2段目のキャリア23と一体的に回転
する太陽歯車25と、該太陽歯車25とリングギヤ9の
内歯車9Dとに噛合し、該太陽歯車25の周囲を自転す
る遊星歯車26と、該遊星歯車26を回転自在に支持
し、一端側が支持部材1に固定されたキャリア27とか
ら構成されている。
【0014】このように構成される従来技術の遊星歯車
減速装置では、油圧モータ2を回転駆動すると、その回
転出力は各減速歯車機構16,20,24によって順次
減速され、大きなトルクとなってハウジング3に伝達さ
れる。そして、該ハウジング3は伝達された回転出力に
よりスプロケット8を介して前記履帯を駆動し、これに
よって油圧ショベル等を走行させるようになっている。
【0015】一方、ハウジング3を構成するドラム6,
リングギヤ9,10,蓋体11が互いに当接する3対の
衝合面6B,9A間、9B,10A間および10C,1
1A間には、液体パッキンからなるシール膜(図示せ
ず)等が全周に亘って環状に形成され、このシール膜で
ハウジング3の内部空間4と外部とを遮断することによ
り、内部空間4の潤滑油等が外部に漏洩するのを防止し
ている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、例えば筒体5(リングギヤ10)と蓋体1
1の間をシールする工程で、平坦な衝合面10C,11
A間に液体パッキンとしてのシール剤を塗布した後に、
これらを密着させた状態で筒体5と蓋体11とをボルト
13を介して一体的に固定することにより、このシール
剤が衝合面10C,11A間で延びて極めて薄い膜を形
成し、シール膜として作用するようになっている。
【0017】しかし、従来技術では、シール剤を塗布す
るときに、シール剤に僅かでも塗りむら等があると、部
分的にシール膜が形成されない場合があり、ハウジング
3内の潤滑油が外部に漏洩してしまうという問題があ
る。
【0018】また、例えば油圧ショベルの履帯駆動装置
等のようにハウジング3が外部に露出された状態の場
合、例えば岩石等が作業中にハウジング3に衝突する
と、その衝撃で前記衝合面10C,11A間のシール膜
が部分的に切れてしまうことがあり、その部分のシール
性が損なわれるという問題がある。
【0019】そして、油圧ショベル等は、山や川、平
地、田畑等の自然環境の中で使用される場合が多く、潤
滑油の油洩れ等に対して特別な配慮を行う必要があると
いう問題もある。
【0020】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はハウジングの衝合面間のシール
性を向上でき、内部の潤滑油が外部に漏洩してしまうの
を確実に防止できるようにした履帯駆動用遊星歯車減速
装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、回転源としての油圧モータが設けられ
た支持部材と、該支持部材に回転自在に支持され、外周
側に履帯が巻装されるスプロケットを有したドラム、該
ドラムに衝合して設けられるリングギヤおよび該リング
ギヤの端部を施蓋する蓋体からなる有蓋筒状のハウジン
グと、該ハウジング内に設けられ前記リングギヤの内歯
車に噛合する遊星歯車を含んだ減速歯車機構と、前記
ウジングに設けられ、前記リングギヤと蓋体とをそれぞ
れの衝合面で互いに衝合して固着する複数の締着部材
を備えてなる履帯駆動用遊星歯車減速装置に適用され
る。
【0022】そして、請求項1に記載の発明では、前記
ハウジングのリングギヤと蓋体とを互いに衝合させる各
衝合面のうち少なくとも一方の衝合面には、前記締着部
材よりもリングギヤの径方向内側に位置し該衝合面の全
周に亘って延びる周溝を形成し、該周溝内には前記各衝
合面間をシールするための液体パッキンを設けたことを
特徴としてなる構成を採用している。
【0023】このように構成することにより、リングギ
と蓋体とを衝合させた状態では、少なくとも一方の衝
合面に全周に亘って延びる周溝内に液体パッキンを封入
でき、この液体パッキンによってリングギヤと蓋体との
衝合面間を全周に亘りシールできると共に、周溝内に液
体パッキンを長期に亘って捕捉し続けることができる。
【0024】また、請求項2に記載の発明では、互いに
衝合される前記リングギヤと蓋体との衝合面には、互い
に対向するように前記周溝をそれぞれ形成している。
【0025】これにより、リングギヤと蓋体とを衝合さ
せた状態で、両側の衝合面に形成した周溝内に液体パッ
キンを設けることができるから、液体パッキンの捕捉量
を増大でき、各衝合面間をシールするシール寿命を延ば
すことができる。
【0026】さらに、請求項3に記載の発明では、互い
に衝合される前記リングギヤと蓋体との衝合面のうち少
なくとも一方の衝合面には、複数本の前記周溝を前記
ングギヤの径方向に離間させて形成している。
【0027】これにより、リングギヤと蓋体とを衝合さ
せた状態では、各周溝内に封入した液体パッキンをリン
グギヤの径方向に離間した位置で各衝合面間に配設でき
るから、該各液体パッキンによってリングギヤと蓋体と
の衝合面間を全周に亘り二重または三重にシールするこ
とができ、シール寿命を確実に延ばすことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。なお、実施例において
は、従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0029】ここで、図1は第1の実施例を示してい
る。
【0030】図中、31は本実施例による遊星歯車減速
装置のハウジングを示し、該ハウジング31は従来技術
のハウジング3とほぼ同様に構成され、ドラム6、リン
グギヤ9および後述のリングギヤ33からなる筒体32
と、該筒体32を他端側で施蓋する後述の蓋体35から
構成されている。
【0031】33は筒体32の他端側をなす円筒状のリ
ングギヤを示し、該リングギヤ33は従来技術とほぼ同
様に、衝合面33A側にねじ穴33Bが形成され、内周
側には内歯車33Cが形成されているものの、本実施例
のリングギヤ33にはその衝合面33Aに周溝34が形
成されている。
【0032】ここで、周溝34はねじ穴33Bよりもリ
ングギヤ33の径方向内側に位置して衝合面33Aの全
周に亘り形成され、断面略V字状をなす環状溝として形
成されている。そして、例えば周溝34は1.0〜2.
0mm程度の幅寸法w1 を有し、深さ寸法t1 は0.5〜
1.0mm程度となっている。
【0033】35は衝合面35Aがリングギヤ33の衝
合面33Aに衝合された従来技術と同様の蓋体を示し、
該蓋体35の衝合面35Aにはボルト挿通穴35Bが形
成されている。そして、締着部材としてのボルト36が
ボルト挿通穴35Bを介してリングギヤ33のねじ穴3
3Bに螺着されることにより、リングギヤ33と蓋体3
5とは一体的に固着され、内側に内部空間37を画成し
ている。
【0034】38はリングギヤ33の周溝34内に封入
される液体パッキンを示し、該液体パッキン38は例え
ばシリコン系,アクリル系等の液状シール剤(例えばス
リーボンド社製の液状ガスケット1100,1200シリーズ
等)等から構成されている。そして、該液体パッキン3
8は周溝34内で相手方の衝合面35Aに接触した状態
に捕捉され、衝合面33A,35A間を全周に亘ってシ
ールするものである。また、液体パッキン38はハウジ
ング31の組立工程で予め周溝34内を完全に埋めるよ
うに塗布され、その後にリングギヤ33と蓋体35とを
衝合した状態では、衝合面33A,35A間で周溝34
内に封入されるようになっている。
【0035】本実施例による遊星歯車減速装置は上述の
如き構成を有するもので、その基本的動作については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0036】然るに、本実施例では、リングギヤ33の
衝合面33A上に全周に亘って環状の周溝34を形成
し、該周溝34内には液体パッキン38を全周に塗布
(充填)した状態でリングギヤ33と蓋体35とを衝合
させる構成としたから、リングギヤ33の衝合面33A
と蓋体35の衝合面35Aとの間を、周溝34内に封入
した液体パッキン38によりリングギヤ33の全周で確
実にシールすることができ、内部空間37側の潤滑油等
が外部に漏洩するのを防止でき、減速歯車機構16,2
0,24等を潤滑する潤滑油が失われてこれらが早期に
摩耗したり、遊星歯車減速装置の機械効率が低下したり
するのを効果的に防止することができる。
【0037】また、周溝34をねじ穴33B,ボルト挿
通穴35B(ボルト36)よりも径方向内側に形成した
から、該ねじ穴33B,ボルト挿通穴35Bよりも径方
向内側位置において衝合面33A,35A間をシールで
き、該ねじ穴33B,ボルト挿通穴35Bから内部空間
37側の潤滑油が外部に漏洩するのを確実に防止するこ
とができる。
【0038】そして、衝合面33A,35A間で周溝3
4内に液体パッキン38を封入しているから、岩石等の
衝突によって衝合面33A,35A間に衝撃的な外力が
加えられた場合でも、液体パッキン38を周溝34内に
確実に保持(捕捉)することができ、外部からの衝撃等
により液体パッキン38が周溝34の途中で途切れたり
する等の問題を解決でき、これによって内部の潤滑油等
が外部に漏洩するのを効果的に防止することができる。
【0039】また、周溝34の形状は断面略V字状に限
らず、旋盤等のカッター(刃物)形状により任意でよい
から、リングギヤ33の衝合面33A加工時に周溝34
を容易に設けることができる。
【0040】そして、ハウジング31の組立工程では、
液体パッキン38を衝合面33A(35A)の全面に均
一に塗布する必要がなく、周溝34内を完全に埋め、僅
かに盛り上げて充填するように塗布すればよいから、液
体パッキン38の塗布作業を効率的に行うことができる
と共に、液体パッキン38の塗布量を確実に削減するこ
とができ、塗布作業に要する労力や時間を大幅に減らす
ことができる。
【0041】さらに、周溝34内に塗布した液体パッキ
ン38によって衝合面33A,35A間をシールするか
ら、従来技術のように衝合面33A(35A)に塗布し
たシール剤を延ばすことによってシール膜を形成する必
要がなく、シール剤の塗布むら等の問題を容易に解決す
ることができる。
【0042】次に、図2および図3は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例では、前記第1の実施例と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。し
かし、本実施例の特徴は、蓋体35の衝合面35Aに周
溝41を形成したことにある。
【0043】ここで、周溝41は前記第1の実施例で述
べた周溝34と同様に幅寸法w1 ,深さ寸法t1 を有す
る断面略V字状をなし、蓋体35のボルト挿通穴35B
よりも径方向内側に配設されている。そして、周溝41
は、リングギヤ33側の周溝34と対向するように衝合
面35Aの全周に亘って環状に延び、衝合面33A,3
5Aを互いに衝合した状態では周溝34,41間で断面
菱形状のシール溝を形成するようになっている。
【0044】また、周溝34,41内にはそれぞれ液体
パッキン38が図3に示す如く、その表面張力を利用し
て周溝34,41内から衝合面33A,35A側に盛り
上げるように予め塗布され、ハウジング31の組立工程
でリングギヤ33と蓋体35とを衝合したときには、周
溝34,41内に多量の液体パッキン38が封入される
ものである。
【0045】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、衝合面33A,35
A上に互いに対向するように周溝34,41をそれぞれ
形成したから、該周溝34,41内に液体パッキン38
を多量に封入でき、該液体パッキン38によって衝合面
33A,35A間を長期に亘って確実にシールし続ける
ことができる。
【0046】次に、図4は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例においては、前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。しか
し、本実施例の特徴は、リングギヤ33の衝合面33A
に2本の周溝51,52を径方向に離間させて形成した
ことにある。
【0047】ここで、周溝51,52は第1の実施例で
述べた周溝34とほぼ同様に形成され、ねじ穴33Bよ
りも径方向内側に配設されているものの、該周溝51と
周溝52とはリングギヤ33の径方向内側と外側とに離
間した状態で、衝合面33Aの全周に亘って同心円状に
形成されている。そして、該周溝51,52内には、前
記第1の実施例と同様の液体パッキン38,38がそれ
ぞれ充填されている。
【0048】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、衝合面33A上に2
本の周溝51,52を全周に亘って同心円状に形成した
から、該各周溝51,52内に塗布した各液体パッキン
38により、衝合面33A,35A間を径方向の2箇所
において確実にシールすることができ、衝合面33A,
35A間のシール性を大幅に向上させることができる。
【0049】次に、図5は本発明の第4の実施例を示
し、本実施例の特徴は、ハウジングを構成するドラム,
各リングギヤおよび蓋体にそれぞれの衝合面間に位置し
て液体パッキンを封入する周溝を形成したことにある。
なお、本実施例においては、前記第1の実施例と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0050】図中、61は本実施例によるハウジングを
示し、該ハウジング61は従来技術とほぼ同様に構成さ
れ、ドラム63,リングギヤ64,65からなる筒体6
2と蓋体66とが、締着部材としてのボルト67,68
等を介して固着されることにより構成され、内側には内
部空間69が画成されている。
【0051】そして、ドラム63は衝合面63A,ねじ
穴63B等を有し、リングギヤ64は衝合面64A,6
4B,ボルト挿通穴64Cおよび内歯車64Dを、リン
グギヤ65は衝合面65A,65B,ボルト挿通穴65
C,ねじ穴65Dおよび内歯車65Eを、蓋体66は衝
合面66A,ボルト挿通穴66Bを有している。
【0052】しかし、本実施例では、ドラム63の衝合
面63Aにはねじ穴63Bよりも径方向内側に位置して
周溝70が形成され、リングギヤ64の衝合面64Bに
はボルト挿通穴64Cよりも径方向内側に位置して周溝
71が形成されると共に、リングギヤ65の衝合面65
Bにはねじ穴65Dよりも径方向内側に位置して周溝7
2が形成されている。そして、これらの周溝70,7
1,72は前記第1の実施例で述べた周溝34とほぼ同
様に断面略V字状の環状溝として形成され、該周溝7
0,71,72内には、前記第1の実施例と同様の各液
体パッキン38がそれぞれ塗布(充填)されている。
【0053】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、衝合面63A,64
B,65B上に周溝70,71,72をそれぞれ形成
し、該周溝70,71,72内には液体パッキン38を
塗布したから、筒体62(ドラム63,リングギヤ6
4,65)および蓋体66が有する全ての衝合面63
A,64A間、64B,65A間、65B,66A間に
対して、液体パッキン38を確実に配設でき、ハウジン
グ61全体のシール性を確実に向上させることができ
る。
【0054】なお、前記第1,第3および第4の実施例
では、周溝34(51,52,70,71,72)を一
方の衝合面33A(63A,64B,65B)のみに形
成するものとして述べたが、これに替えて、相手方とな
る衝合面35A(64A,65A,66A)側に周溝を
形成してもよく、前記第2の実施例と同様に各衝合面の
両方に周溝をそれぞれ形成してもよい。
【0055】一方、前記第3の実施例では、例えば2本
の周溝51,52をリングギヤ33の径方向に離間させ
て形成したが、本発明はこれに限らず、3本以上の周溝
を同心円状に形成してもよい。
【0056】また、前記第1〜第3の実施例では、ハウ
ジング31(61)を、ドラム6(63),リングギヤ
9,33(64,65)からなる筒体32(62)と、
蓋体35(66)とによって構成するものとして述べた
が、本発明はこれに限るものではなく、筒体側をリング
ギヤ等から一体構造に形成してもよく、蓋体側にリング
ギヤ等を一体形成し、蓋体自体を円板状ではなく有底筒
状(有蓋筒状)に成形したものにも適用できるものであ
る。
【0057】さらにまた、前記各実施例においては、3
段の減速歯車機構を備えた遊星歯車減速装置を油圧ショ
ベルの履帯駆動装置に適用した場合を例に挙げて述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば1段,2段または4
段以上の減速歯車機構を備えた遊星歯車減速装置に適用
することもでき、また履帯駆動装置に限らず、例えば上
部旋回体の旋回装置等に適用してもよい。さらに、油圧
ショベル以外の他の建設機械や農業用,産業用等の種々
の機械に用いられる遊星歯車減速装置に適用することも
できる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、リングギヤと蓋体との衝合面のうち少なく
とも一方の衝合面に、締着部材よりも径方向内側に位置
して該衝合面の全周に亘って延びる周溝を形成し、該周
溝内には前記各衝合面間をシールするための液体パッキ
ンを設ける構成としたから、リングギヤと蓋体を衝合さ
せた状態では、リングギヤ等の全周に亘って延びる周
内に液体パッキンを封入し続けることができ、リングギ
と蓋体との衝合面間を全周に亘り確実にシールするこ
とができる。
【0059】また、請求項2に記載の発明によれば、互
いに衝合されるリングギヤと蓋体との衝合面間に互いに
対向するように周溝を形成したから、該各周溝内に封入
する液体パッキンの量を増やしてシール寿命を延ばすこ
とができ、液体パッキンによってリングギヤと蓋体との
衝合面間を長期に亘って効果的にシールすることができ
る。
【0060】そして、請求項3に記載の発明によれば、
リングギヤと蓋体との衝合面のうち少なくとも一方の衝
合面に複数本の周溝を径方向に離間させて形成したか
ら、該各周溝に設けた液体パッキンによって各衝合面間
を径方向の複数位置で確実にシールすることができ、各
衝合面間のシール寿命を大幅に延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による遊星歯車減速装置
のハウジングを構成するリングギヤと蓋体の要部を拡大
して示す要部断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による遊星歯車減速装置
のハウジングを構成するリングギヤと蓋体の要部を拡大
して示す要部断面図である。
【図3】図2中のリングギヤと蓋体との周溝に液体パッ
キングを塗布した状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例による遊星歯車減速装置
のハウジングを構成するリングギヤと蓋体の要部を拡大
して示す要部断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例による遊星歯車減速装置
のハウジング等を示す部分拡大断面図である。
【図6】従来技術による遊星歯車減速装置を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 支持部材 2 油圧モータ(回転源) 16,20,24 減速歯車機構 31,61 ハウジング 32,62 筒体 34,41,51,52,70,71,72 周溝 35,66 蓋体 36,67,68 ボルト(締着部材) 38 液体パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 猛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 平5−33541(JP,A) 特開 昭60−73170(JP,A) 実開 平1−125444(JP,U) 実開 昭62−32262(JP,U) 実開 平4−114164(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/04 B62D 55/125 F16H 1/28 B66D 1/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転源としての油圧モータが設けられた
    支持部材と、 該支持部材に回転自在に支持され、外周側に履帯が巻装
    されるスプロケットを有したドラム、該ドラムに衝合し
    て設けられるリングギヤおよび該リングギヤの端部を施
    蓋する蓋体からなる有蓋筒状のハウジングと、 該ハウジング内に設けられ前記リングギヤの内歯車に噛
    合する遊星歯車を含んだ減速歯車機構と 前記 ハウジングに設けられ、前記リングギヤと蓋体とを
    それぞれの衝合面で互いに衝合して固着する複数の締着
    部材とを備えてなる履帯駆動用遊星歯車減速装置におい
    て、 前記ハウジングのリングギヤと蓋体とを互いに衝合させ
    る各衝合面のうち少なくとも一方の衝合面には、前記締
    着部材よりもリングギヤの径方向内側に位置し該衝合面
    の全周に亘って延びる周溝を形成し 周溝内には前記各衝合面間をシールするための液体パ
    ッキンを設ける構成としたことを特徴とする履帯駆動用
    遊星歯車減速装置。
  2. 【請求項2】 互いに衝合される前記リングギヤと蓋体
    との衝合面には、互いに対向するように前記周溝をそれ
    ぞれ形成してなる請求項1に記載の履帯駆動用遊星歯車
    減速装置。
  3. 【請求項3】 互いに衝合される前記リングギヤと蓋体
    との衝合面のうち少なくとも一方の衝合面には、複数本
    の前記周溝を前記リングギヤの径方向に離間させて形成
    してなる請求項1または2に記載の履帯駆動用遊星歯車
    減速装置。
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