JP3159208B2 - 中空状の衝撃吸収体の固定構造 - Google Patents

中空状の衝撃吸収体の固定構造

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JP3159208B2
JP3159208B2 JP22251499A JP22251499A JP3159208B2 JP 3159208 B2 JP3159208 B2 JP 3159208B2 JP 22251499 A JP22251499 A JP 22251499A JP 22251499 A JP22251499 A JP 22251499A JP 3159208 B2 JP3159208 B2 JP 3159208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空状の衝撃吸収体
の固定構造に関する。前記衝撃吸収体は、自動車のピラ
ー、ルーフサイドレール、ヘッダのような車体の構造部
材の車室内方に配置され、ピラーガーニッシュ、ルーフ
ライニングのような衝撃吸収体を覆う内装材を経て加わ
る衝撃エネルギを吸収する。
【0002】
【従来の技術】自動車、特に乗用車の車体の構造部材と
内装材との間の間隔内に衝撃吸収体を配置し、内装材か
ら構造部材に向く衝撃荷重が加わったとき、前記衝撃吸
収体を変形させて衝撃荷重が持つ衝撃エネルギを吸収さ
せている。通常、前記衝撃吸収体として格子状のリブや
ウレタンパッド、薄い鋼板を断面がハット状を呈するよ
うに折り曲げたものなどが使用される。しかし、別途特
許出願されたように、押し出し成形可能な金属材料で作
った金属パイプを使用したり(特願平9-176594号:特開
平11-5503号公報)、金属箔の芯材と、この芯材の表裏
にそれぞれ重ね合わされる金属以外の材料のシートとか
らなり、前記芯材と前記表裏のシートとを軸線方向へ連
続的に凹凸状に変形して形成された、いわゆるハイブリ
ッドパイプを使用したり(特開平10-29482号公報)する
こともある。
【0003】金属パイプは押し出し成形によって、また
ハイブリッドパイプは成形後に必要な変形を加えること
によって、所望の断面形状のものを容易に得ることがで
きる。さらに、金属パイプの板厚、又はハイブリッドパ
イプの凸部の外周面最外部から凹部の内周面最内部に至
る径方向の厚み、いわゆる見掛け厚み(板厚)を変えた
り、ハイブリッドパイプの場合には隣り合って位置する
凸部間(凹部間)のピッチを変えたりすることにより、
吸収すべきエネルギ特性を調整することができる。この
ように、押し出し成形された金属パイプやハイブリッド
パイプのような中空状の衝撃吸収体には衝撃吸収体とし
ての優れた性質がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体の構造
部材はそれが設置される場所によっては、強度的及び意
匠的要請を満たすべく三次元的な曲げ形状に形成され
る。そのため、成形時には実質的に真っ直ぐである衝撃
吸収体を構造部材の三次元的な曲げ形状に適合させるべ
く衝撃吸収体を曲げ加工することが好ましいが、この曲
げ加工には時間がかかり、コスト的に不利である。そこ
で、同じ断面形状又は寸法の複数の衝撃吸収体を、個々
の衝撃吸収体の両端部を構造部材にねじ止めし、全体に
一連として使用することがある。
【0005】また、構造部材とこの構造部材の車室内方
に配置される内装材との間のエネルギ吸収に必要な間隔
の大きさが構造部材の長手方向において区々となること
がある。この場合には、個々の衝撃吸収体の断面形状又
は寸法は同じであるが、その断面形状又は寸法の異なる
複数の衝撃吸収体を、個々の衝撃吸収体の両端部を構造
部材にねじ止めし、全体に一連として使用する。
【0006】いずれの場合にも複数の衝撃吸収体を個々
に構造部材に固定する作業が煩雑である。
【0007】本発明は、中空状の衝撃吸収体としてのハ
イブリッドパイプの優れた性質を活用でき、構造部材へ
の固定を簡単にすることができる、中空状の衝撃吸収体
の固定構造を提供する。
【0008】本発明はまた、三次元的に曲がった箇所、
又はエネルギ吸収に必要な間隔の大きさが変わる箇所に
適用できる、中空状の衝撃吸収体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車体の構造部
材に固定する構造であって、隣り合って位置する2つの
衝撃吸収体の互いに対向する端部のそれぞれと嵌まり合
う嵌合端部を有し、前記構造部材に取り付けられるジョ
イント材を備える。前記衝撃吸収体は、金属箔の芯材
と、この芯材の表裏にそれぞれ重ね合わされた金属以外
の材料のシートとからなるハイブリッドパイプであり、
このハイブリッドパイプは、前記芯材と前記表裏のシー
トとを軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して形成されて
いる。前記ジョイント材と前記衝撃吸収体とは、衝撃吸
収体の軸線方向へ滑動可能に嵌まり合っている。
【0010】隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互
いに対向する端部の一方にジョイント材の2つの嵌合端
部のうちの一方を嵌め合わせ、衝撃吸収体の互いに対向
する端部の他方にジョイント材の2つの嵌合端部のうち
の他方を嵌め合わせる。そして、ジョイント材を構造部
材に取り付けることにより、衝撃吸収体は構造部材に固
定され、使用可能となる。
【0011】ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端
部とを嵌め合わせることによって隣り合って位置する2
つの衝撃吸収体を連結できることと、ジョイント材を構
造部材に取り付けることによって連結した2つの衝撃吸
収体を構造部材に固定できることから、衝撃吸収体に固
定用の孔開け、接着剤の塗布のようないわゆる後加工を
施す必要がなく、複数の衝撃吸収体を簡単、かつ、速や
かに構造部材に固定でき、固定の作業性を大幅に向上で
きる。
【0012】ジョイント材の嵌合端部の長さは任意に選
定できるため、衝撃荷重が加わってある衝撃吸収体が変
形しても、この衝撃吸収体がジョイント材の嵌合端部か
ら外れるのを防ぐことができ、複数の衝撃吸収体を構造
部材への固定状態に保持できる。
【0013】ハイブリッドパイプはその軸線に交差する
向きの衝撃荷重を受けると、圧縮変形しながら軸線方向
へ伸びる性質がある。ところが、ハイブリッドパイプと
ジョイント材とが軸線方向へ滑動可能に嵌まり合ってい
るため、任意のハイブリッドパイプに軸線に交差する向
きの衝撃荷重が加わってこのハイブリッドパイプが圧縮
変形しても、このハイブリッドパイプの軸線方向の伸び
はジョイント材で吸収され、隣り合って位置している別
のハイブリッドパイプには影響が及ぼされない。従っ
て、異なる部位に衝撃荷重が再び加わるような事態が生
じても、異なる部位にあるハイブリッドパイプが当初の
機能を発現し、衝撃吸収する。
【0014】別の発明では、隣り合って位置する前記2
つの衝撃吸収体の互いに対向する端部の軸線に直交する
断面形状が異なっており、前記ジョイント材の各嵌合端
部は、この嵌合端部が嵌まり合うこととなる各衝撃吸収
体の端部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有す
る。
【0015】ジョイント材の嵌合端部が衝撃吸収体の端
部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有するため、
ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端部とを密着性
を保ちつつ、簡単に嵌め合わせることができる。従っ
て、隣り合って位置することとなる2つの衝撃吸収体の
端部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有する嵌合
端部を持つジョイント材を予め準備しておくだけで、衝
撃吸収体相互を精度よく連結できる。その結果、長手方
向に連なる複数の衝撃吸収体を、ある部位にあるものは
別の部位にあるものと比べて断面形状又は寸法が大きく
なるように配列することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】固定構造は、斜視状態の図1と、
車体の構造部材を模式的に示した図9とを参照すると、
中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車体の構造部材に
固定する構造である。図示の実施例では3つの衝撃吸収
体20,22,24を構造部材である車体のフロントピ
ラー26とルーフサイドレール28とに固定している。
【0017】ジョイント材30が隣り合って位置する2
つの衝撃吸収体20,22の間に、またジョイント材3
2が隣り合って位置する2つの衝撃吸収体22,24の
間に配置されていている。各ジョイント材30,32は
2つの衝撃吸収体の互いに対向する端部のそれぞれと嵌
まり合う嵌合端部を有し、構造部材26,28に取り付
けられる。
【0018】ジョイント材30は、分解斜視状態の図2
を参照すると、2つの嵌合端部34,35を有する。ジ
ョイント材30によって相互に連結すべき2つの衝撃吸
収体20,22は断面寸法が異なっている。そこで、ジ
ョイント材30の嵌合端部34は衝撃吸収体20の端部
と嵌まり合うように、またジョイント材30の嵌合端部
35は衝撃吸収体22の端部と嵌まり合うように形成さ
れている。
【0019】図1に示した実施例では、嵌合端部34が
衝撃吸収体20の端部21内に嵌まり、嵌合端部35が
衝撃吸収体22の端部23内に嵌っている。これに代え
て、ジョイント材30を中空状とすることにより、衝撃
吸収体20の端部21が嵌合端部34内に嵌まり、衝撃
吸収体22の端部23が嵌合端部35内に嵌る関係とす
ることもできる。嵌まり合うとはこの両者を意味する。
【0020】ジョイント材を中空状に形成する場合、こ
のジョイント材と衝撃吸収体との内部にワイヤハーネス
やダクトのような付属品を通すことができ、この付属品
を通したときには衝撃吸収体及びジョイント材が付属品
のプロテクタの機能をも果たす。そして、ジョイント材
が衝撃吸収可能である場合、連続性のある効率のよい衝
撃吸収構造を得ることができる。
【0021】図示の実施例のように、隣り合って位置す
る2つの衝撃吸収体20,22の互いに対向する端部の
軸線に直交する断面形状が異なっている場合、ジョイン
ト材30の各嵌合端部34,35は、この嵌合端部が嵌
まり合うこととなる各衝撃吸収体の端部の断面形状と実
質的に相似な断面形状に形成する。すなわち、嵌合端部
34は端部21の断面形状と、また嵌合端部35は端部
23の断面形状と実質的に相似な断面形状にする。衝撃
吸収体20,22は全体に四角形の断面形状を有する中
空体であり、端部21,23の断面形状も四角形であ
る。これに対し、ジョイント材30の嵌合端部34,3
5は断面がコ字状を呈している。しかし、コ字状の開口
部を仮想面で接続すると四角形となり、この四角形が各
端部21,23の断面形状と相似となっている。実質的
に相似とは、図2のような場合をも含む意味である。
【0022】ジョイント材30は、結局、2つの衝撃吸
収体20,22の互いに対向する端部21,23を連結
するものであるから、2つの衝撃吸収体20,22の端
部21,23と嵌まり合う断面形状及び寸法を有する。
同様に、ジョイント材32は、2つの衝撃吸収体22,
24の互いに対向する端部を連結できるように、端部と
嵌まり合う断面形状及び寸法に定める。
【0023】ジョイント材30,32は、それ自体が衝
撃吸収できるものであっても、衝撃吸収できないもので
あってもよいが、2つの衝撃吸収体の連結部の衝撃吸収
を図る意味で前者が好ましい。この場合、ジョイント材
30,32は、樹脂リブ又は発泡ウレタンとすることが
できる。
【0024】図2に示した実施例では、ジョイント材3
0は樹脂リブである。すなわち、複数のリブ部36が基
部37から一体に突出された形態であり、ABSのよう
な硬質樹脂を射出成形して作ることができる。ジョイン
ト材30は両端をリブ部36で閉じた中空状であるが、
必要とするエネルギ吸収量に応じて1又は複数の追加リ
ブ部39を中空内に設けるようにする。
【0025】ジョイント材30は、隣り合って位置する
2つの衝撃吸収体20,22を連結した後、またジョイ
ント材32は、隣り合って位置する2つの衝撃吸収体2
2,24を連結した後、それ自体に設けられた貫通穴3
8に例えばタッピングねじを通し、車体の構造部材にね
じ込んで取り付けられる。これによって、衝撃吸収体2
0,22,24は構造部材に固定される。
【0026】本発明は、複数の衝撃吸収体をジョイント
材で連結し、このジョイント材を車体の構造部材に取り
付けることにより複数の衝撃吸収体を固定するものであ
るから、各衝撃吸収体は、衝撃吸収体を配置すべき部位
に応じた長さと、断面形状及び寸法とを取ることがで
き、さらに適当な中空体を選定できる。
【0027】図1に示した実施例では、衝撃吸収体22
は、衝撃吸収体20,24と比べて大きな断面寸法を有
する。そして、3つの衝撃吸収体20,22,24はハ
イブリッドパイプからなる。
【0028】斜視状態の図3では、2つの衝撃吸収体4
0,42をジョイント材46によって、また2つの衝撃
吸収体42,44をジョイント材48によって連結して
ある。衝撃吸収体42は、衝撃吸収体40,44と比べ
て大きな断面寸法を有する。そして、3つの衝撃吸収体
40,42,44は金属パイプからなる。
【0029】図1及び図3の実施例において、衝撃吸収
体20、40にジョイント材50を介して別の衝撃吸収
体を連結することができる。また衝撃吸収体24,44
にジョイント材52を介して別の衝撃吸収体を連結する
ことができる。
【0030】ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端
部とは嵌め合わせた後、相互を接着する必要はなく、一
方が他方から抜けることがないように摩擦によって滑り
が防止される程度の係合で嵌め合わせればよい。ジョイ
ント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端部とは実質的に相似
形であるため、嵌め合わせた状態では密着性が高く、十
分な摩擦が得られる。
【0031】正面状態の図4では、同じ断面形状及び寸
法の2つの衝撃吸収体54,56はジョイント材58に
よって連結されている。2つの衝撃吸収体54,56は
金属パイプからなる。ジョイント材58の嵌合端部59
は差し込み寸法Lで嵌合され、滑動可能である。ここ
で、Lの長さを適当に選定することにより、衝撃吸収体
54,56が圧縮変形するときの軸線方向への伸び又は
たわみを嵌合端部59の出入によって吸収できる。
【0032】断面状態の図5に示した実施例では、同じ
断面形状及び寸法の2つの衝撃吸収体60,62と、こ
れより大きな寸法の衝撃吸収体64と、2つのジョイン
ト材66とを備えている。3つの衝撃吸収体60,6
2,64はハイブリッドパイプからなる。衝撃吸収材6
4はその両端部を先細状に絞り、端部65の軸線に直交
する断面形状及び寸法が衝撃吸収体60,62の断面形
状及び寸法と等しくなっている。そのため、ジョイント
材66の2つの嵌合端部67は同じ形状及び寸法であ
り、端部65に差し込み寸法Lで嵌合され、滑動可能で
ある。
【0033】断面状態の図6に示した実施例では、断面
寸法の異なる2つのハイブリッドパイプからなる衝撃吸
収体70,72はジョイント材74で連結されている
が、ジョイント材74は特殊な形態となっている。すな
わち、ジョイント材74の2つの嵌合端部76,77は
それぞれ肩部78,79に連なり、直径を縮小されてい
る。その結果、嵌合端部76を衝撃吸収体70の端部7
1に嵌合すると、肩部78が衝撃吸収体70の端面に突
き当たる。また、嵌合端部77を衝撃吸収体72の端部
73に嵌合すると、肩部79が衝撃吸収体72の端面に
突き当たる。
【0034】衝撃吸収体70,72の別の端部をジョイ
ント材74と同様な肩部を持つジョイント材で連結し、
車体の構造部材に固定すると、衝撃吸収体70,72の
軸線方向の伸びがジョイント材によって規制される。従
って、衝撃吸収体70,72が図示のようにハイブリッ
ドパイプである場合、ジョイント材によってハイブリッ
ドパイプのエネルギ吸収特性を調整することができる。
【0035】衝撃吸収体は、前述のように、ハイブリッ
ドパイプ又は押し出し成形可能な金属材料からなる金属
パイプとすることができる。金属パイプはアルミニウム
又はアルミニウム合金で押し出し成形により容易に作る
ことができる。なお、前述したところは、金属パイプ相
互を、またハイブリッドパイプ相互をジョイント材によ
って連結しているが、これに代えて、金属パイプとハイ
ブリッドパイプとをジョイント材によって連結すること
もできる。
【0036】ハイブリッドパイプ80は、斜視状態の図
7と、断面状態の図8とに示すように、金属箔の芯材8
2と、芯材82の表裏にそれぞれ重ね合わされ、芯材8
2に接着された金属以外の材料のシート84とからな
る。ハイブリッドパイプ80は、芯材82と表裏のシー
ト84とを軸線方向において凹部86と凸部88とが交
互に出現するように(例えば、らせん状に)変形して形
成されている。
【0037】図示の実施例では、芯材82は硬質のアル
ミニウム箔であり、シート84はクラフト紙である。ア
ルミニウム箔は、厚みが0.05 mm以上で幅が30 mm以上と
し、クラフト紙は、厚みが0.2 mm以上で幅が30 mm以上
とする。芯材82はステンレス箔、マグネシウム合金箔
とすることもでき、シート84は樹脂とすることもでき
る。図7では凹凸状の変形はらせん状となっている。こ
れに代えて、1つの凹部86が周方向で連なり、この1
つの凹部86に隣り合わせてそれぞれ独立した2つの凸
部88が周方向で連なる、いわゆる波状又は蛇腹状とす
ることもできる。
【0038】図9に示すように、フロントピラー26と
ルーフサイドレール28とが連結される部位では、フロ
ントピラー26は図示のように二次元的に曲がり、さら
に図の紙面に垂直な方向に曲がり、結局、三次元的に曲
がっている。そこで、本発明に従って2つの衝撃吸収体
20,22をジョイント材30によって連結し、さらに
2つの衝撃吸収体22,24をジョイント材32によっ
て連結し、ジョイント材30,32に設けた貫通穴38
にタッピングねじを通してこれをフロントピラー26と
ルーフサイドレール28とに取り付け、衝撃吸収体2
0,22,24を固定する。このようにすれば、フロン
トピラー26からルーフサイドレール28にわたる長さ
の衝撃吸収体を準備してこれを三次元的に曲げる必要が
ない。
【0039】また、衝撃吸収体20,22,24の断面
形状及び寸法を各衝撃吸収体が配置される部位に応じて
適当に定めることにより、各衝撃吸収体とフロントピラ
ー26又はルーフサイドレール28との間のすきま、又
は各衝撃吸収体とピラーガーニッシュ又はルーフライニ
ング(図示せず)との間のすきまを埋めることができる
ため、衝撃吸収を効率的に行うことができる。
【0040】なお、衝撃吸収体20,22,24の長さ
が長い場合は、例えば衝撃吸収体20にジョイント材3
0を嵌合してフロントピラー26に固定する。次いで、
衝撃吸収体22の一方の端部をジョイント材30に嵌合
して他方の端部に予め嵌合させたジョイント材32をル
ーフサイドレール28に固定する。さらに、衝撃吸収体
24の端部をジョイント材32に嵌合させる、というよ
うに衝撃吸収体とジョイント材とを連結し、ジョイント
材を固定することを繰り返すのが作業性の点から好まし
い。
【0041】前述の実施例では、ジョイント材は、断面
形状がコ字状を呈し、両端をリブ部で閉じた樹脂リブの
形態である。これに代えて、ジョイント材を軸線方向に
貫通した中空状に形成することもできる。
【0042】斜視状態の図10と断面状態の図11で
は、衝撃吸収体100,102は金属パイプからなり、
衝撃吸収体102は衝撃吸収体100より大きな断面寸
法を有する。ジョイント材104は、衝撃吸収可能に樹
脂を成形して作られたもので、中空状であり、軸線方向
へ貫通している。ジョイント材104は、構造部材10
6に対面する部位にグロメット108を一体に有する。
したがって、嵌合端部110,111をそれぞれ衝撃吸
収体100,102の対向する端部に嵌め込んで、2つ
の衝撃吸収体100,102を連結し、グロメット10
8を構造部材106の孔に差し込むことにより、2つの
衝撃吸収体100,102とジョイント材104とは構
造部材106に固定される。
【0043】断面状態の図12に示したジョイント材1
12は、樹脂を成形して作られており、構造部材106
に対面する部位に取付座113を一体に有する。この取
付座113に別個に成形した樹脂製のクリップ114を
取り付け、クリップ114によって構造部材106に固
定するようにしている。クリップ114は、一般に、内
装材の取付けに使用されているものであるため、量産品
の使用が可能ある。
【0044】再び、図8を参照すると、ハイブリッドパ
イプ80の実厚み(実板厚)dは、芯材82と表裏のシ
ート84とを合わせた厚みである。これに対して、見掛
け厚みRは、凸部88の外周面最外部から凹部86の内
周面最内部に至る径方向の距離である。ハイブリッドパ
イプの製造過程において、まず実厚みdの中間パイプを
作り、その後、中間パイプに連続的に凹凸を付け、見掛
け厚みRのハイブリッドパイプを作る。
【0045】衝撃吸収体は、2つの端部のうち一方を中
間部よりも拡大して形成することができ、また一方の端
部を中間部よりも縮小し、他方の端部を中間部よりも拡
大して形成することができる。縮小又は拡大は、中空状
の衝撃吸収体が四角筒である場合に、1つの辺部を縮小
又は拡大したり、対向している2つの辺部を縮小又は拡
大したり、3つ又は4つの辺部を縮小又は拡大したりす
ることによって行うことができる。少なくとも一方の端
部が縮小又は拡大された衝撃吸収体は、ジョイント材を
介して別の衝撃吸収体と連結して衝撃吸収構造を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した固定構造の一部を分解した斜視図
である。
【図3】衝撃吸収体として中空の金属パイプを使用した
固定構造を示す斜視図である。
【図4】衝撃吸収体として中空の金属パイプを使用した
固定構造の別の例を示す正面図である。
【図5】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
別の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
さらに別の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造に
使用するハイブリッドパイプの斜視図である。
【図8】図7に示したハイブリッドパイプの一部を長手
方向に切断した拡大断面図である。
【図9】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造を
適用した車体の一部を示す模式図である。
【図10】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造
に使用できるジョイント材を示す斜視図である。
【図11】図10の11−11線で切断した断面図であ
る。
【図12】図11と同様な断面図であるが、別の態様を
示している。
【符号の説明】
20,22,24,60,62,64,70,80 衝
撃吸収体 30,32,46,48,50,52,58,66,7
4 ジョイント材 104,112 ジョイント材 21,23,65,71,73 端部 34,35,59,67,76,77,110,111
嵌合端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−29482(JP,A) 特開 平9−67657(JP,A) 実開 昭53−17199(JP,U) 特公 昭47−2567(JP,B1) 実公 昭38−22152(JP,Y1) 実公 昭46−23533(JP,Y1) 実公 昭46−5718(JP,Y1) 実公 昭41−20942(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/02 - 21/04 B62D 25/02 - 25/06 F16F 7/00 - 7/14 F16B 7/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車
    体の構造部材に固定する構造であって、 隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互いに対向する
    端部のそれぞれと嵌まり合う嵌合端部を有し、前記構造
    部材に取り付けられるジョイント材を備え、前記衝撃吸収体は、金属箔の芯材と、この芯材の表裏に
    それぞれ重ね合わされた金属以外の材料のシートとから
    なるハイブリッドパイプであり、このハイブリッドパイ
    プは、前記芯材と前記表裏のシートとを軸線方向へ連続
    的に凹凸状に変形して形成され、 前記ジョイント材と前記衝撃吸収体とは、衝撃吸収体の
    軸線方向へ滑動可能に嵌まり合っている、中空状の衝撃
    吸収体の固定構造。
  2. 【請求項2】 隣り合って位置する前記2つの衝撃吸収
    体の互いに対向する端部の軸線に直交する断面形状は異
    なっており、前記ジョイント材の各嵌合端部は、この嵌
    合端部が嵌まり合うこととなる各衝撃吸収体の端部の断
    面形状と実質的に相似な断面形状を有する、請求項1
    記載の中空状の衝撃吸収体の固定構造。
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