JP3148722B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

油圧駆動装置

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JP3148722B2
JP3148722B2 JP29042098A JP29042098A JP3148722B2 JP 3148722 B2 JP3148722 B2 JP 3148722B2 JP 29042098 A JP29042098 A JP 29042098A JP 29042098 A JP29042098 A JP 29042098A JP 3148722 B2 JP3148722 B2 JP 3148722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械等で使用
される1つ又は複数の油圧ポンプの吐出油を複数のアク
チュエータに供給する油圧駆動装置において、少なくと
も1の特に大きな慣性負荷を有するアクチュエータと、
少なくとも1の比較的小さな負荷を有するアクチュエー
タと、を同時に駆動するのに好適な油圧駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧駆動装置は建設機械や農業
機械用に主として用いられ、負荷圧力に応じて可変容量
ポンプ吐出量を制御するものが使用されている。また、
複数のアクチュエータを駆動するにあたって、それぞれ
のアクチュエータの負荷圧力等の差により互いに干渉し
てアクチュエータの速度変化を生じないように、各回路
に圧力補償弁を設けることにより、ポンプ吐出量を分流
するようにされている。さらにポンプ吐出量が複数の駆
動アクチュエータの所定要求流量を下まわった場合に
は、各アクチュエータに適切な比でポンプ吐出量を分配
させる機能いわゆるアンチサチュレーション機能を備え
たものも使用されている。
【0003】かかる従来の油圧駆動装置としては、例え
ば、図5に示す第1の従来の油圧駆動装置の油圧回路図
が、U.S.P. 5,347,811、特開平5-172112号公報又は特開
平8-254201号公報に開示されている。図5に示す油圧回
路図は通称アフターオリフィス式と呼ばれるロードセン
シング機能を備えた油圧駆動装置で、第1と第2のアク
チュエータ12,13 に流入するポンプ吐出油をそれぞれ制
御可能にされた流量調整機能を有する第1と第2の方向
制御弁14,15 と、第1と第2の方向制御弁の圧力補償を
する第1と第2の圧力補償弁50,51 が各方向制御弁と対
応するアクチュエータとの間に配置され、かつ各方向制
御弁の絞り部の下流側の圧力を圧力補償弁の開き方向に
作用させる第1の制御室50a,51a 受圧面積と、複数のア
クチュエータの最高負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に
作用させる第2の制御室50b,51b 受圧面積を有し、第1
の受圧面積と第2の受圧面積をほぼ等しくされている。
【0004】かかる構成によれば、夫々のアクチュエー
タ12,13 への流量が比較的少なく、その流量の合計が可
変容量ポンプ2 の最大吐出流量に達しない場合は、夫々
の方向制御弁14,15 絞り部前後の方向制御弁差圧は、ポ
ンプ吐出圧力Ppと最高負荷圧力Pmとの差圧、言いかえれ
ば流量調整弁17のスプリング18であらかじめ設定された
差圧に等しくなる。従って、夫々のアクチュエータの負
荷圧力に差があっても負荷圧力の影響を受けず、夫々の
アクチュエータへの流量は、夫々の方向制御弁14,15 の
絞り開度と、スプリング18であらかじめ設定された差圧
で決まり、所定の速度制御が可能となるいわゆるロード
センシング機能を有することになる。さらに、ライン5
の最高負荷圧力Pmを可変容量ポンプ2 の押しのけ容積変
更手段6 を駆動するための流量調整弁17に作用させて、
ポンプ吐出圧力Ppと、最高負荷圧力Pmとの差圧を流量調
整弁17のスプリング18で設定される圧力に制御するよう
にされている。
【0005】さて図5において、アクチュエータ12は例
えば油圧ショベルの上部旋回体を旋回動作する慣性の大
きい負荷を有する旋回モータであり、アクチュエータ13
はブームを回動させるための負荷が比較的小さいブーム
シリンダであるとし、アクチュエータ12,13 は旋回モー
タ及びブームシリンダ用の方向制御弁14,15 の操作レバ
ーを操作しストロークさせて、同時に作動されるものと
する。この操作レバーのストローク量は通常かなり大き
くフルストロークか、それに近いストローク量である。
すると、可変容量ポンプ2 の吐出油は、方向制御弁14,1
5,圧力補償弁50,51 を介して、アクチュエータ12,13 へ
流入しアクチュエータを動かそうとするが、旋回モータ
12の慣性負荷が過大であるため、すぐには動かない。そ
のため、旋回モータ12の流入側のアクチュエータポート
12a 又は12b に過大な圧力が発生し、流入側アクチュエ
ータポートに設置されている図示しないオーバロードリ
リーフ弁の設定圧力まで負荷圧力が上昇し、アクチュエ
ータポート12a 又は12b へ流入した圧油のほとんどがア
クチュエータポート12a 又は12bに設けた図示しないオ
ーバロードリリーフ弁よりタンクT へ流出する。
【0006】また、図示しないオーバロードリリーフ弁
の設定圧力まで上昇した負荷圧力は、シャトル弁4 を経
てライン5 を経由してポンプ装置の流量調整弁17へ作用
するので、ロードセンシング機構が働き、可変容量ポン
プ2 の吐出流量を増加させるように働く。しかし、可変
容量ポンプ2 の吐出圧力が、予め設定された値まで上昇
すると、定馬力制御弁19の定馬力制御機構が優先して働
くようにされているので、逆に吐出流量が減少する。こ
のように吐出流量が減少した状態であっても、前述のア
ンチサチュレーション機能により各圧力補償弁は、各圧
力補償弁50,51 の上流側の圧力ライン7 を等しい圧力に
するように作用することから、それぞれの圧力補償弁5
0,51 の開度は小さく絞られた状態となる。従ってブー
ムシリンダ13の駆動速度はブームシリンダ13を単独で操
作した場合より極端に遅くなり、トラック積みの作業が
著しくやりにくく作業効率が悪くなると同時にオペレー
タの疲労を増大させてしまうという問題があった。同時
に旋回モータ12へ流入した圧油の図示しないオーバロー
ドリリーフによる原動機のエネルギー損失が大きくなる
という問題が生じる。
【0007】次に、旋回モータ12の加速が終了し、定常
速度による旋回となると、旋回モータの駆動トルクが急
激に減少、即ち旋回負荷圧力が急激に低下して、ブーム
シリンダ13の負荷圧力の方が大きくなる。そのためライ
ン5 の最高負荷圧力Pmは急激に低下しそれに伴なってポ
ンプ吐出ライン3 の圧力も低下して、前述の定馬力制御
機構の働きが緩和されることによりポンプ吐出流量が増
加しブームシリンダは急激に加速し、これらアクチュエ
ータ12,13 の同時運転中は、全体としてぎくしゃくした
動きをすることになる。
【0008】かかる課題を解決するため、例えば特開平
8-254201号公報においては、旋回用圧力補償弁の下流側
とブームシリンダ用アクチュエータの上げ側の流入ポー
トを合流通路で連通し、該連通路に連通弁及び旋回用圧
力補償弁の下流側からブームシリンダ用アクチュエータ
の流入ポートへの流入を許容するチェック弁を順次設
け、方向制御弁を操作するために設けた操作量に応じて
パイロット圧力が高くなる圧力制御弁のパイロット圧力
のうち、ブーム上げ用のパイロット圧力を前記連通弁に
作用させて、該パイロット圧力により連通弁が開くと前
記チェック弁が順次開いて、旋回用圧力補償弁の下流側
からブームシリンダ用アクチュエータの流入ポートへ圧
油が流れ旋回負荷圧力の急上昇を防ぐと同時にブームシ
リンダの上昇速度の低下を防止したものが提案されてい
る。
【0009】しかしながら、特開平8-254201号公報のも
のは、旋回負荷圧力の急上昇を防ぎブームシリンダの上
昇速度の低下を防止するために本来の圧力補償弁の他
に、連通弁やチェック弁などの付属のバルブを設けて、
それらの付属バルブに外部のパイロット圧力を作用さ
せ、付属バルブそのものがある条件になると作動するよ
うにしている。このため、当然のことながら本来の圧力
補償弁の他に各種の付属バルブを設けていることから、
バルブの全体の寸法が大きく、また外部のパイロット圧
力が必要であり複雑でコストが高いという問題があっ
た。また付属バルブそのものがある条件になると作動す
ることから、ブームシリンダの作動が不連続になるとい
う問題もあった。
【0010】上述した第1の従来の油圧駆動装置の油圧
回路図の課題は、例えば、図6(特開平7-324355号公報
に図示)に示す第2の従来の油圧駆動装置の油圧回路図
のものにおいても該当する。図6に示す油圧回路図はア
ンチサチュレーシヨン機能を備えたロードセンシング機
能を有する油圧駆動装置である。図6において可変容量
ポンプ2の吐出油路3 にチェック弁26,27 を介して複数
の方向制御弁24,25 を並列に接続し、各方向制御弁にお
いて絞り部を通過した後、各方向制御弁24,25 の出力側
をアクチュエータ12,13 にそれぞれ接続し、各アクチュ
エータ12,13 からの戻り油を再び方向制御弁24,25 を経
た後に、複数の圧力補償弁60,61 をそれぞれ介してタン
クライン16を介してタンクT へ戻すようにされている。
圧力補償弁60,61 は、対応する方向制御弁24,25 とタン
クライン16との間に配置され、かつ方向制御弁の絞り部
の下流側の圧力即ち各アクチュエータ12,13 の負荷圧力
PLを圧力補償弁の開き方向に作用させる第1の制御室60
a,61a 受圧面積と、シャトル弁4 で検出される複数のア
クチュエータの最高負荷圧力Pmを圧力補償弁の閉じ方向
に作用させる第2の制御室60b,61b 受圧面積と、を有
し、各第1と第2の受圧面積は等しくされている。かか
る構成により、上述した図5に示す第1の従来の油圧駆
動装置の油圧回路図のものと同様の作動をし、同様の課
題を有する。
【0011】この課題を解決するため、特開平7-324355
号公報では、図6の油圧回路に対して、可変ポンプ吐出
ラインに、各方向制御弁と並列にポンプ吐出油と連通し
タンクT に通ずるバイパスラインを追加し、該バイパス
ラインにブリードオフ弁と圧力発生手段を直列に配置
し、該圧力発生手段の上流側の圧力を可変ポンプの押し
のけ容積制御装置に導いてネガティブポンプ制御を行う
ようにし、さらに全てのアクチュエータのうちの最高負
荷圧力を前記ブリードオフ弁と旋回モータ用の圧力補償
弁のみに旋回モータ用の圧力補償弁とブリードオフ弁と
を閉じる方向に作用させ、旋回モータ以外の負荷圧力が
比較的小さいアクチュエータのうちの最高負荷圧力を旋
回モータ用以外の圧力補償弁を閉じる方向に作用させる
ようにすることによって、過大な旋回モータ用アクチュ
エータの負荷圧力によって旋回モータ用以外の圧力補償
弁が過度に閉じられることによる、旋回モータ用以外の
負荷圧力が比較的小さいアクチュエータの速度低下を防
ぐようにしたものが提案されている。このため回路構成
が複雑となり、かつバルブの全体の大きさが大きくな
り、コスト高ともなった。さらに旋回モータの加速が終
わり旋回モータの負荷圧力が低下すると、ブーム側のア
クチュエータの負荷圧力が高くなり旋回モータの圧力補
償弁がブーム側の負荷圧力で閉じられて旋回モータの速
度が急激におそくなる不具合も出た。
【0012】さらに、上述した第1の従来の油圧駆動装
置の油圧回路図の課題は、例えば、U.S.P. 5,622,206、
特開平5-332310号公報又は特開平5-332311号公報に開示
する図7及び図8に示す、第3の従来の油圧駆動装置の
油圧回路図のものにおいても該当する。図7に示す油圧
回路図では各圧力補償弁70,71 は、ポンプ2と該方向制
御弁24,25 との間に配置され、かつ前記圧力補償弁は複
数のアクチュエータからポンプ圧油ライン3への逆流を
防止し該アクチュエータへの流量を絞ることのできるチ
ェック弁部76,78 及び該チェック弁部を閉じるスプール
72を有しかつポンプ圧油ライン3からのポンプ吐出圧力
を複数のアクチュエータの最高負荷圧力まで減圧できる
減圧弁部77,79 からなり、各方向制御弁の絞り部の下流
側の圧力を圧力補償弁の開き方向に作用させる第1の制
御室77a,79a 受圧面積と、複数のアクチュエータ最高負
荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第2の制御
室77b,79b 受圧面積と、を有し、各第1と第2の受圧面
積は等しくされている。図8は図7に示す油圧回路図の
圧力補償弁70の断面構造を示すブロック図である。かか
る構成により上述した図5に示す第1の従来の油圧駆動
装置の油圧回路図のものと同様の作動をし、同様の課題
を有する。
【0013】この課題を解決するため、特開平5-332311
号公報では、負荷圧力の比較的小さいブームシリンダー
用アクチュエータ13等の速度低下を防止するため本来の
方向制御弁と圧力補償弁の他に、比較的小さい負荷を有
するブームシリンダー用アクチュエータ13側の方向制御
弁25を切り換えるパイロット圧力が導かれ、このパイロ
ット圧力で開閉するパイロットチェック弁を、大きい負
荷を有する旋回モータ用アクチュエータ12側の圧力補償
弁の減圧弁部77の手前に、ポンプ吐出圧油を遮断するよ
うにし、複数のアクチュエータ最高負荷圧力の上昇を抑
制したものが提案されている。このため、回路構成が複
雑となり、かつバルブの全体の大きさが大きくなり、コ
スト高ともなった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
技術のかかる問題点を鑑みなされたもので、少なくとも
1の極端に慣性負荷の大きなアクチュエータと少なくと
も1の比較的小さな負荷のアクチュエータを同時に操作
しても、小さな負荷側アクチュエータへも、充分に圧油
を供給することができ、かつ、慣性負荷が大きい方のア
クチュエータの負荷圧力が急激に低下した場合でも、夫
々のアクチュエータの速度が急変せずにショックなくス
ムースな操作を可能とする。また、オーバーロードリリ
ーフ弁からの無駄なリリーフ吐出油に起因するエネルギ
ー損失や原動機の負担を減少することができ、さらには
圧力補償弁以外の特別な追加的な付属バルブや外部パイ
ロット圧力が不要な安価な油圧駆動装置を提供すること
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の発明によると、吐出油によって駆動
されそれぞれ負荷圧力を有する少なくとも第1と第2の
油圧アクチュエータと、前記第1と第2の油圧アクチュ
エータに流入する前記吐出油をそれぞれ制御可能にされ
た流量調整機能を有する第1と第2の方向制御弁と、前
記第1の方向制御弁に連結されて前記第1の方向制御弁
の圧力補償をする第1の圧力補償弁であって、 前記第1
の圧力補償弁は対応する前記第1の方向制御弁の絞り部
の下流側の圧力を前記第1の圧力補償弁の第1の制御室
受圧面積に開き方向に作用させ、複数のアクチュエータ
のうちの最高負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の第2の
制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前記第1のアク
チュエータの負荷圧力に連通する圧力を第1の圧力補償
弁の第3の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前記
第1の制御室受圧面積と第2の制御室受圧面積をほぼ等
しくし、第3の制御室受圧面積はそれらの制御室受圧受
圧面積に対してほんの僅かな面積とされており、それに
より前記第1のアクチュエータの負荷圧力の増加に対応
して前記第1の圧力補償弁の出口流量を減少するように
した第1の圧力補償弁と、 前記吐出油を前記第1と第2
のアクチュエータに吐出する可変容量ポンプと、前記可
変容量ポンプに設けられた定馬力制御装置と、前記定馬
力制御装置と協働する前記吐出油流量変更装置と、を有
することを特徴とする油圧駆動装置、好ましくは、前記
第1の圧力補償弁の前記第3の受圧面積は前記第1の圧
力補償弁の前記第1の受圧面積の0.03〜0.07であること
を特徴とする油圧駆動装置を提供することにより解決し
た(請求項1及び2)。 前記第1と第2の油圧アクチュ
エータがそれぞれ異なる負荷圧力を有するときは、吐出
油によって駆動されそれぞれ負荷圧力を有する少なくと
も一の低負荷側第1の油圧アクチュエータと、該アクチ
ュエータより大きな慣性負荷を有する少なくとも一の高
負荷側第2の油圧アクチュエータと、前記第1と第2の
アクチュエータに流入する前記吐出油をそれぞれ制御可
能にされた流量調整機能を有する第1と第2の方向制御
弁と、前記第1と第2の方向制御弁にそれぞれ連結され
て前記第1と第2の方向制御弁の圧力補償をする第1と
第2の圧力補償弁であって、各前記圧力補償弁はそれぞ
れ対応する前記方向制御弁の絞り部の下流側の圧力を該
圧力補償弁の第1の制御室受圧面積に開き方向に作用さ
せ、複数のアクチュエータのうちの最高負荷圧力を該圧
力補償弁の第2の制御室受圧面積に閉じ方向に作用さ
せ、対応する前記アクチュエータの負荷圧力に連通する
圧力を該圧力補償弁の第3の制御室受圧面積に閉じ方向
に作用させ、前記第1の制御室受圧面積と第2の制御室
受圧面積をほぼ等しくし、第3の制御室受圧面積はそれ
らの制御室受圧受圧面積に対してほんの僅かな面積とさ
れており、それにより対応するアクチュエータの負荷圧
力の増加に対応して該圧力補償弁の出口流量を減少する
ようにした第1と第2の圧力補償弁と、前記吐出油を前
記第1と第2のアクチュエータに吐出する可変容量ポン
プと、前記可変容量ポンプに設けられた定馬力制御装置
と、前記定馬力制御装置と協働する前記吐出油流量変更
装置と、を有することを特徴とする油圧駆動装置を提供
することにより解決した(請求項3)。
【0016】好ましくは、前記高負荷側油圧アクチュエ
ータに連通する圧力補償弁の出口流量を減少する割合を
前記該低負荷側油圧アクチュエータに連通する圧力補償
弁の出口流量を減少する割合より大きくされている。
(請求項4) さらに好ましくは、前記高負荷側油圧アクチュエータの
圧力補償弁の第3の受圧面積は該圧力補償弁の第1の受
圧面積の0.03〜0.07、前記低負荷側油圧アクチュエータ
の圧力補償弁の第3の受圧面積は該圧力補償弁の第1の
受圧面積の 0〜0.02とされている(請求項5)。
【0017】さらに、本発明の第2の発明によると、吐
出油によって駆動されそれぞれ負荷圧力を有する少なく
とも一の低負荷側第1の油圧アクチュエータと、該アク
チュエータより大きな慣性負荷を有する少なくとも一の
高負荷側第2の油圧アクチュエータと、前記第1と第2
のアクチュエータに流入する前記吐出油をそれぞれ制御
可能にされた流量調整機能を有する第1と第2の方向制
御弁と、前記第1と第2の方向制御弁にそれぞれ連結さ
れて前記第1と第2の方向制御弁の圧力補償をする第1
と第2の圧力補償弁であって、対応する方向制御弁とタ
ンクとの間に配置され、各前記圧力補償弁はそれぞれ対
応する前記方向制御弁の絞り部の下流側の圧力を該圧力
補償弁の第1の制御室受圧面積に開き方向に作用させ、
複数のアクチュエータのうちの最高負荷圧力を該圧力補
償弁の第2の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前
記高負荷側第2のアクチュエータ側の圧力補償弁の第1
の受圧面積は第2の受圧面積の0.93〜0.97とし、前記低
負荷側第1のアクチュエータ側の圧力補償弁の第1の受
圧面積は第2の受圧面積の0.98〜1.00とした圧力補償弁
とし、それにより前記高負荷側第2のアクチュエータ
の圧力補償弁の対応する前記高負荷側第2のアクチュエ
ータの負荷圧力の増加に対応して該圧力補償弁の出口流
量を前記低負荷側第1のアクチュエータ側の圧力補償弁
の出口流量に比べてより多く減少するようにした第1と
第2の圧力補償弁と、前記吐出油を前記第1と第2のア
クチュエータに吐出する可変容量ポンプと、前記可変容
量ポンプに設けられた定馬力制御装置と、前記定馬力制
御装置と協働する前記吐出油流量変更装置と、を有する
ことを特徴とする油圧駆動装置を提供することにより上
記した課題を解決した(請求項10)。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の発明の実施の形態
である第一の実施形態について、実施形態の油圧回路図
を示す図1を参照して説明する。図1は本発明におい
て、エンジン等の原動機1で駆動される可変容量ポンプ
2の吐出油路3 に複数の方向制御弁14,15 を並列に接続
し各方向制御弁14,15 において絞り部を通過した後、中
間油路7,7 及びチェック弁8,9 を介して複数の圧力補償
弁10,11 にそれぞれ接続し、再び方向制御弁14,15 を経
た後に、各方向制御弁14,15 の出力側をアクチュエータ
12,13 にそれぞれ接続し、各アクチュエータ12,13 から
の戻り油を再び方向制御弁14,15 を介してタンクライン
16からタンクT へ戻すようにされている。ここで、アク
チュエータ13は、比較的軽い負荷を有する低負荷側アク
チュエータ(例えば油圧ショベルのブームを上下させる
ブームシリンダや、アームシリンダ、バッケトシリンダ
などのフロント機構用アクチュエータ)で、アクチュエ
ータ12は大きな慣性負荷を有する高負荷側アクチュエー
タ(例えば油圧ショベルの旋回モータ)等とする。
【0019】圧力補償弁10,11 はアンチサチュレーショ
ン機能を持ち、各圧力補償弁10,11 の上流側の圧力を圧
力補償弁を開く方向に第1の制御室10a,11a 受圧面積に
作用するようにされ、シャトル弁4 で検出される最高負
荷圧力ライン5 の最高負荷圧力Pmで閉じ方向に第2の制
御室10b,11b 受圧面積に作用するようにされている。通
常は、これらの第1と第2の受圧面積は等しくなるよう
にされている。また、圧力補償弁10,11 を閉じる方向に
スプリング10d,11d が設けられている。ここまでは図5
の従来実施例と同様であるが、さらに図1に示す本発明
に於いては、各圧力補償弁10,11 の下流側の圧力、すな
わち各アクチュエータの負荷圧力PLに連通する圧力を圧
力補償弁を閉じる方向に第3の制御室10c,11c受圧面積
に作用させる。そして、各第1及び第2の受圧面積はほ
ぼ等しく、第3の受圧面積は前記第1の受圧面積に対
し、ほんの僅かな面積(0 〜0.07程度)としている。そ
れにより対応するアクチュエータの負荷圧力の増加に対
応して該圧力補償弁の出口流量を減少するようにされて
いる。
【0020】可変容量ポンプ2 の吐出圧力が予め設定し
た圧力を超えると、流量調整弁17が押しのけ容積変更手
段6 を流量が減少する方向に作用させ原動機1 の定格ト
ルクを超えないように流量を規制するいわゆる定馬力制
御弁19が用いられており、さらに定馬力制御弁19は前述
のロードセンシング用の流量調整弁17よりも優先して作
用するようにされている。すなわちロードセンシング制
御よりも定馬力制御の方を優先して働くようにされてい
る。従って、最高負荷圧力Pmが比較的高い状態において
は定馬力制御が作用している場合が多く、ポンプ2の最
大吐出流量は規制されているので前述のアンチサチュレ
ーション機能は必要不可欠な機能となっている。
【0021】さらに、高負荷側アクチュエータ12の前記
第3の受圧面積と第1又は第2の受圧面積の比率を、低
負荷側アクチュエータ13の第3の受圧面積と第1又は第
2の受圧面積の比率より大きくしている。すなわち、高
負荷側アクチュエータ12では、前記比率を0.03〜0.07程
度とし、低負荷側アクチュエータ13では0 〜0.02程度と
している。
【0022】なお、方向制御弁14,15 は建設機械で広く
使用されている操作量に応じてパイロット圧力が高くな
る圧力制御弁のパイロット圧力で操作されるものであっ
てもよいし、電磁比例弁やパルス幅制御される高速オン
・オフ切換電磁弁で操作されるものであってもよい。ま
た、アクチュエータは低負荷側、高負荷側それぞれ一つ
ずつ記載されているが、本発明の説明の為のものであ
り、実際には同様な回路で構成される複数のアクチュエ
ータが設けられるていることはいうまでもない。なお本
実施例では各1台の吐出油を複数のアクチュエータに吐
出する可変容量ポンプと、可変容量ポンプに設けられた
定馬力制御弁19と、定馬力制御装置と協働する吐出油流
量変更装置である流量調整弁17を使用しているが、複数
台の可変容量ポンプ、定馬力制御弁19及び流量調整弁17
を使用してもよく、さらに、図1(b) に示すような吐出
油流量変更装置である流量調整弁17の代わりに定馬力制
御装置19,6とブリードオフ弁 17'を使用したものであっ
てもよい。なおブリードオフ弁 17'はバルブ装置側に設
置してもよい。
【0023】ここで、かかる油圧駆動装置についてその
作用を説明する。図1において、圧力補償弁10,11 に作
用する力のバランスを考える。まず、圧力補償弁10,11
を開く方向に作用する力F1は、圧力補償弁上流側(方向
制御弁絞り部下流側)の圧力をPdとし、圧力補償弁の第
1の第1の制御室10a,11a の受圧面積をAaとすると F1=(Pd・ Aa) ......(1) 逆に、圧力補償弁を閉じる方向に作用する力F2は、最高
負荷圧力をPmとし、圧力補償弁の制御室10b,11b の第2
受圧面積をAbとし、さらに圧力補償弁下流側のアクチュ
エータの負荷圧力をPLとし、圧力補償弁の第3の制御室
10c,11c の受圧面積をAcとすると F2=(Pm・ Ab + PL ・ Ac) ......(2)
【0024】ここで、圧力補償弁の制御時は、両方向の
力がつり合っているので、(1) 式と(2) 式は等しくなる
ので F1= F2 となり、 (Pd ・ Aa) = (Pm ・ Ab + PL ・ Ac) ......(3) なる関係が成立する。但し、スプリング10d,11d の作用
力は、弱いものとして無視する。一方、方向制御弁絞り
部の上流側の圧力、すなわち可変容量ポンプ2 の吐出油
路3 のポンプ吐出圧力Ppは、前述の可変容量ポンプ2 と
流量調整弁17の作用により、Psp を流量調整弁17のスプ
リング18によりあらかじめ設定されるポンプ吐出圧力と
最高負荷圧力の差圧とすると、 Pp = Pm + Psp ......(4) (4) 式より Pm = Pp - Psp ......(5) を得る。
【0025】(5) 式を(3) 式に代入すると (Pd ・ Aa) = (Pp - Psp)・ Ab + PL ・ Ac ......(6) ここで、第1の受圧面積Aaと第2の受圧面積Abが等しい
ものとし A = Aa = Ab ......(7) とおくと(6) 式は、 Pd = Pp - Psp + PL ・ Ac/ A ......(8) となる。(8) 式より方向制御弁の絞り部前後の方向制御
弁差圧ΔP = Pp - Pd を求めると ΔP = Pp - Pd = Psp - PL ・ Ac/ A ......(9) または、(9) 式に(5) 式より得られる Psp = Pp - Pm
の関係を代入すると、 ΔP = Pp - Pm - PL ・ Ac/ A ......(10) を得る。
【0026】(9) 式によれば、方向制御弁の絞り部前後
の方向制御弁差圧ΔP は、流量調整弁17のスプリング18
によりあらかじめ設定された圧力Psp と圧力補償弁下流
側のアクチュエータの負荷圧力PLの一次式になり、かつ
アクチュエータの負荷圧力PLの増加に伴い減少すること
になる。すなわち、アクチュエータの負荷圧力PLの増大
に応じて、アクチュエータの流量が減少する右下がりの
圧力補償特性が得られる。また、式(10)によれば、方向
制御弁差圧ΔP は、ポンプ吐出圧力Ppと最高負荷圧力Pm
の差圧と圧力補償弁下流側のアクチュエータの負荷圧力
PLの一次式になり、同様にアクチュエータの負荷圧力PL
の増加に伴い減少すること、すなわち、アクチュエータ
の負荷圧力PLの増大に応じて、アクチュエータの流量が
減少する右下がりの圧力補償特性が得られることにな
る。
【0027】ここで、本発明においては、第3の受圧面
積Acは、第1及び第2の受圧面積の数% (0 〜0.07)
の面積としているため、(9) 式の第二項及び(10)式の第
三項のAc/ A の値はごく小さな値となる。従って、圧力
補償弁下流側のアクチュエータの負荷圧力PLが比較的低
い場合は、(9) 式の第二項及び(10)式の第三項の値はご
く小さな値となるので無視すると、方向制御弁差圧ΔP
は(9) 式より ΔP = Psp ......(11) または、(10)式より ΔP = Pp - Pm ......(12) を得る。従って、負荷圧力PLが比較的低い場合において
は、前述した図5の従来実施例のように、方向制御弁差
圧ΔP は流量調整弁17のスプリング18であらかじめ設定
される圧力Psp 、言い換えれば、ポンプ吐出圧力Ppと最
高負荷圧力Pmの差圧に一致した差圧となる。よって、負
荷圧力によらず所定の速度制御が可能となると同時にア
ンチサチュレーション機能を有することになる。
【0028】さらに本発明においては、前述したように
高負荷側アクチュエータの圧力補償弁では第3の受圧面
積を第1及び第2の受圧面積に対し0.03〜0.07とし、低
負荷側の圧力補償弁では第3の受圧面積を第1及び第2
の受圧面積に対し0 〜0.02として、上記の受圧面積の比
Ac/Aを低負荷側の圧力補償弁に対し、高負荷側の圧力補
償弁では大きくするようにしている。
【0029】今、説明を容易にするため、高負荷側アク
チュエータ12を旋回モータとし、旋回モータ側の圧力補
償弁10の前記第3の制御室受圧面積と第1の制御室受圧
面積の比率をAc/Aとして、低負荷側アクチュエータ13を
ブームシリンダーとし、ブームシリンダー側の圧力補償
弁11の受圧面積の比をAc/A = 0とした場合を考える。こ
の場合は旋回モータでは、(9) 及び(10)式が成立し、ブ
ームシリンダでは(11)及び(12)式が成立する。そこで、
ブームシリンダ13と旋回モータ12の複合操作において、
仮にポンプ吐出流量が十分にあり、サチュレーション状
態に至っていない場合であれば、低負荷側であるブーム
シリンダ13の方向制御弁15の方向制御弁差圧は、(11)及
び(12)式に示すようにブームの負荷圧力に依らず一定の
値となる。従って負荷圧力が変動しても流量は一定のま
まとなる。一方、高負荷側である旋回モータ12の方向制
御弁14の方向制御弁差圧は、(9) 及び(10)式に示すよう
に旋回モータの負荷圧力に依存して、小さくなる。この
ため負荷圧力の上昇に伴い、流量が減少する。
【0030】ところが、このような複合操作においては
旋回モータの負荷圧力が過大であるため、前述したよう
にポンプ装置の定馬力制御機構が優先して働き、ポンプ
吐出流量そのものが低下し、サチュレーション状態に至
ってしまう。この状態ではポンプ吐出圧力Ppは、最高負
荷圧力Pmに対して流量調整弁17のスプリング18であらか
じめ設定される圧力Psp 分だけ高く保つことができなく
なる。この時のポンプ圧力をPp' としPp' - Pm = Psp'
とすると、このPsp'の大きさはその時の流量不足の度合
いにより左右され一定の値にはならないが、各々の方向
制御弁の上流側には、それぞれ等しいポンプ吐出圧力P
p' が作用している。この時の各々の方向制御弁差圧Δ
P'は次のようになる。
【0031】ブームシリンダー側の方向制御弁差圧をΔ
Pb' とすると ΔPb'= Psp'= Pp'- Pm .......(13) 旋回モータ側の方向制御弁差圧をΔPs' とすると ΔPs'= Psp'- PLs ・ Ac / A = Pp'- Pm - PLs ・ Ac / A .......(14) を得る。但し、ここでPLs は旋回モータの自己負荷圧力
とする。(14)式によれば旋回モータ側の方向制御弁差圧
ΔPs' は、最高負荷圧力Pmと最高負荷圧力Pmに対しPsp'
分だけ上昇しているポンプ吐出圧力Pp' と自己負荷圧力
PLs に依存し、サチュレーション状態になっても依然と
して自己負荷圧力のPLs上昇に伴い減少する。一方(13)
式によればブームシリンダ側の方向制御弁差圧ΔPb'
は、ブームの自己負荷圧力に依存せず最高負荷圧力Pmと
最高負荷圧力Pmに対しPsp'分だけ上昇しているポンプ吐
出圧力Pp' のみに依存する。
【0032】従って、ブーム上げと旋回の同時操作の初
期段階において、急上昇した旋回負荷圧力の上昇に伴
い、ポンプ吐出流量が減少しサチュレーション状態にな
っても旋回負荷圧力の上昇に伴い旋回側へ供給される流
量が少なくなることから、全体として流量に余剰が生
じ、ポンプ吐出圧力Pp' が高目になる。よって(13)式に
よりブーム側の方向制御弁差圧ΔPb' は大きくなり、ブ
ーム側の流量は増加する。言い換えれば旋回側の流量が
減少した分ブーム側の流量が増加するのである。さら
に、旋回モータ側に供給される流量が減少するので、旋
回モータの図示しないオーバーロードリリーフバルブか
らの無駄なリリーフ流量が少なくなると同時に、旋回モ
ータの負荷圧力そのものの上昇も抑制する。従って、ポ
ンプ吐出圧力の上昇が低く押さえられ、定馬力制御機構
による流量規制も緩和されて、吐出流量そのものが増加
する。そこで、ブームの流量はさらに増加する。このよ
うにして複合同時操作の初期段階における、ブーム速度
の低下と旋回モータのオーバロードリリーフからの圧油
のリリーフによる原動機のエネルギ損失を防止できる。
また旋回モータに流入する流量は、旋回動作の初期段階
で旋回モータの過大な慣性により旋回側の負荷圧力PLs
が増大し(14)式に示すように方向制御弁差圧ΔPs' が減
少、即ち方向制御弁の流量が小さくなるようにされてい
る。その状態から、その後旋回速度が増加し加速度が減
少するに従い負荷圧力PLs も徐々に減少するので方向制
御弁差圧ΔPs' が増加し方向制御弁の流量が徐々に大き
くなる。いいかえれば、流量は旋回負荷圧力の減少に伴
い徐々に増加していくことになるので、緩やかな旋回モ
ータの加速が得られることになる。
【0033】その後、旋回モータの加速が終了し、定常
速度による旋回となると、旋回負荷圧力が急激に低下
し、ブームシリンダの負荷圧力の方が大きくなる。この
際従来実施例においては、ポンプ吐出圧力の急激な減少
に伴い、定馬力機構の働きが緩和されることによりポン
プ吐出流量が急激に増加することから、ブームシリンダ
ーを加速することになったが、本実施例におては、ブー
ムシリンダの速度は、前述したように、旋回動作の当初
から確保されているので、ショックを伴って加速すると
いうことはない。なお、以上の作動は旋回モータの負荷
圧力の減少に伴い連続的に作用し、前述した従来例のよ
うに不連続ではないのでショックの発生はより一層少な
い。
【0034】図2に示す油圧回路図は本発明の第1発明
の第2の実施の形態を示し、上述した図6に示す第2の
従来の油圧駆動装置の油圧回路図の改良に関する。図1
と同じ部材は同じ符号を付けて説明を省略する。図6と
同様に、図2に示す油圧回路図はアンチサチュレーシヨ
ン機能を備えたロードセンシング機能を有する油圧駆動
装置である。図2において可変容量ポンプ2のポンプ吐
出油ライン3 にチェック弁26,27 を介して複数の方向制
御弁24,25 が並列に接続され、ポンプ吐出油は各方向制
御弁の絞り部を通過した後、各方向制御弁24,25 の出力
側からアクチュエータ12,13 にそれぞれ供給され、各ア
クチュエータ12,13 からの戻り油はそれぞれ再び方向制
御弁24,25 を経た後に、複数の圧力補償弁20,21 を介し
てタンクライン16を介してタンクT へ戻すようにされて
いる。圧力補償弁20,21 は、それぞれ方向制御弁24,25
とタンクライン16との間に配置され、かつ方向制御弁の
絞り部の下流側の圧力即ち各アクチュエータ12,13 の負
荷圧力PLを圧力補償弁の開き方向に第1の制御室20a,21
a 受圧面積に作用させ、シャトル弁4 で検出される複数
のアクチュエータの最高負荷圧力Pmを圧力補償弁の閉じ
方向に第2の制御室20b,21b 受圧面積に作用させ、対応
するアクチュエータの負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向
に第3の制御室20c,21c 受圧面積に作用させる。そし
て、各第1及び第2の受圧面積はほぼ等しく、各第3の
受圧面積は前記第1の受圧面積に対し、ほんの僅かな数
%の面積(0 〜0.07程度)としている。
【0035】さらに、高負荷側アクチュエータ12の前記
第3の受圧面積と第1又は第2の受圧面積の比率を、低
負荷側アクチュエータ13の第3の受圧面積と第1又は第
2の受圧面積の比率より大きくしている。すなわち、高
負荷側アクチュエータ12では、前記比率を0.03〜0.07程
度とし、低負荷側アクチュエータ13では0 〜0.02程度と
している。
【0036】かかる構成により、図2に示す本発明の第
1発明の第2の実施の形態の油圧駆動装置は、図1に示
した本発明の第1発明の第1の実施の形態と同様の作用
効果を奏する。図2において、圧力補償弁20,21 に作用
する力のバランスを考えると、まず、圧力補償弁20,21
を開く方向に作用する力F1は、方向制御弁絞り部下流側
の負荷圧力PLと連通する圧力をPLとし、圧力補償弁の第
1の制御室20a,21a の受圧面積をAaとすると F1=(PL・ Aa) ......(21)
【0037】逆に、圧力補償弁を閉じる方向に作用する
力F2は、最高負荷圧力をPmとし、圧力補償弁の第2の制
御室20b,21b の受圧面積をAbとし、方向制御弁絞り部下
流側の負荷圧力をPLとし、圧力補償弁の第3の制御室20
c,21c 受圧面積をAcとすると F2=(Pm・ Ab + PL ・ Ac) ......(22)
【0038】ここで、圧力補償弁の制御時は、両方向の
力がつり合っているので、(21)式と(22)式は等しくなる
ので F1= F2 となり、 (PL ・ Aa) = (Pm ・ Ab + PL ・ Ac) ......(23) なる関係が成立する。但し、スプリング20d,21d の作用
力は、弱いものとして無視する。一方、方向制御弁の絞
り部の上流側の圧力、すなわち可変容量ポンプ2 の吐出
油路3 のポンプ吐出圧力Ppは、前述の可変容量ポンプ2
と流量調整弁17の作用により、Psp を流量調整弁17のス
プリング18によりあらかじめ設定されるポンプ吐出圧力
と最高負荷圧力の差圧とすると、 Pp = Pm + Psp ......(24) (24)式より Pm = Pp - Psp ......(25) を得る。
【0039】(25)式を(23)式に代入すると (PL ・ Aa) = (Pp - Psp)・ Ab + PL ・ Ac ......(26) ここで、第1の受圧面積Aaと第2の受圧面積Abが等しい
ものとし A = Aa = Ab ......(27) とおくと(26)式は、 PL = Pp - Psp + PL ・ Ac/ A ......(28) となる。(28)式より方向制御弁の絞り部前後の方向制御
弁差圧ΔP = Pp - PL を求めると ΔP = Pp - PL = Psp - PL ・ Ac/ A ......(29) または、(29)式に(25)式より得られる Psp = Pp - Pm
の関係を代入すると、 ΔP = Pp - Pm - PL ・ Ac/ A ......(210) を得る。
【0040】(29)式によれば、方向制御弁の絞り部前後
の方向制御弁差圧ΔP は、流量調整弁17のスプリング18
によりあらかじめ設定された圧力Psp と方向制御弁下流
側のアクチュエータの負荷圧力PLの一次式になり、かつ
アクチュエータの負荷圧力PLの増加に伴い減少すること
になる。すなわち、アクチュエータの負荷圧力PLの増大
に応じて、流量が減少する右下がりの圧力補償特性が得
られる。また、式(210) によれば、方向制御弁差圧ΔP
は、ポンプ吐出圧力Ppと最高負荷圧力Pmの差圧と方向制
御弁下流側のアクチュエータの負荷圧力PLの一次式にな
り、同様にアクチュエータの負荷圧力PLの増加に伴い減
少すること、すなわち、アクチュエータの負荷圧力PLの
増大に応じて、アクチュエータの流量が減少する右下が
りの圧力補償特性が得られることになる。それ故に図1
に示した本発明の第1発明の第1の実施の形態と同様の
作用効果を奏する。
【0041】図3に示す油圧回路図は本発明の第2発明
の実施の形態を示し、上述した図2に示す本発明の第1
発明の第2の実施形態の油圧駆動装置の油圧回路図に対
して改良した圧力補償弁30,31 を有する。図2と同様
に、図3に示す油圧回路図はアンチサチュレーシヨン機
能を備えたロードセンシング機能を有する油圧駆動装置
である。図1及び図2と同じ部材は同じ符号を付けて説
明を省略する。図3において改良した本発明の第2発明
の圧力補償弁30,31 は、それぞれ方向制御弁24,25 とタ
ンクライン16との間に配置され、かつ方向制御弁の絞り
部の下流側の圧力即ち各アクチュエータ12,13 の負荷圧
力PLを圧力補償弁の開き方向に作用させる第1の制御室
30a,31a 受圧面積と、シャトル弁4 で検出される複数の
アクチュエータの最高負荷圧力Pmを圧力補償弁の閉じ方
向に作用させる第2の制御室30b,31b 受圧面積とを有す
る。そして高負荷側油圧アクチュエータ12の圧力補償弁
30の第1の受圧面積Baは第2の受圧面積Abの0,93〜0,97
とし、低負荷側油圧アクチュエータ13の圧力補償弁31の
第1の受圧面積Caは第2の受圧面積Abの0.98〜1.00と
し、それにより高負荷側油圧アクチュエータ12の圧力補
償弁30の対応するアクチュエータの負荷圧力の増加に対
応して圧力補償弁30の出口流量、ひいてはアクチュエー
タ12への流入流量、を低負荷側油圧アクチュエータ13の
圧力補償弁31の出口流量、ひいてはアクチュエータ13へ
の流入流量、に比べてより多く減少するようにしたもの
である。要するに、図2では対応するアクチュエータの
負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第3の制
御室20c,21c 受圧面積Acを設けたが、図3では第1の制
御室30a,31a 受圧面積Ba,Ca を、第2の受圧面積Abから
図2の第3の受圧面積Ac分を差し引いた大きさとしたも
のである。
【0042】かかる構成により、図3に示す本発明の第
2発明の実施の形態の油圧駆動装置は、図1に示した本
発明の第1発明の第1の実施の形態又は図2に示した本
発明の第1発明の第2の実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
【0043】図3において、圧力補償弁30に作用する力
のバランスを考えると、まず、圧力補償弁30を開く方向
に作用する力F1は、方向制御弁絞り部下流側の負荷圧力
をPLとし、圧力補償弁の第1の制御室30a の受圧面積を
Baとすると F1 = (PL ・ Ba) ......(31) 逆に、圧力補償弁を閉じる方向に作用する力F2は、最高
負荷圧力をPmとし、圧力補償弁の第2の制御室30b の受
圧面積をAbとすると、 F2 = (Pm ・ Ab) ......(32)
【0044】ここで、圧力補償弁の制御時は、両方向の
力がつり合っているので、(31)式と(32)式は等しくなる
ので F1= F2 となり、 (PL ・ Ba) = (Pm ・ Ab) ......(33) なる関係が成立する。但し、スプリング30d の作用力
は、弱いものとして無視する。一方、方向制御弁の絞り
部の上流側の圧力、すなわち可変容量ポンプ2 の吐出油
路3 のポンプ吐出圧力Ppは、前述の可変容量ポンプ2 と
流量調整弁17の作用により、Psp を流量調整弁17のスプ
リング18によりあらかじめ設定されるポンプ吐出圧力と
最高負荷圧力の差圧とすると、 Pp = Pm + Psp ......(34) (34)式より Pm = Pp - Psp ......(35) を得る。
【0045】(35)式を(33)式に代入すると (PL ・ Ba) = (Pp - Psp)・ Ab ......(36) ここで、第1の受圧面積Ba <第2の受圧面積Ab としBa
/ Ab = k (k < 1) とおくと k ・ PL = Pp - Psp ......(37) とおく、ここで、 k = [1 - (1-k)] とおくと、と(37)
式は、 PL・ [1 - (1-k)] = Pp - Psp PL - PL ・ (1-k) = Pp - Psp ......(38) となる。(38)式より方向制御弁の絞り部前後の方向制御
弁差圧ΔP = Pp - PL を求めると ΔP = Pp - PL = Psp - PL・(1-k) ......(39) または、(39)式に(35)式より得られる Psp = Pp - Pm
の関係を代入すると、 ΔP = Pp - Pm - PL ・(1-k) ......(310) を得る。
【0046】k < 1 であるから、 (39) 式によれば、方
向制御弁の絞り部前後の方向制御弁差圧ΔP は、流量調
整弁17のスプリング18によりあらかじめ設定された圧力
Psp と方向制御弁下流側のアクチュエータの負荷圧力PL
の一次式になり、かつアクチュエータの負荷圧力PLの増
加に伴い減少することになる。すなわち、アクチュエー
タの負荷圧力PLの増大に応じて、アクチュエータの流量
が減少する右下がりの圧力補償特性が得られる。
【0047】また、式(310) によれば、方向制御弁差圧
ΔP は、ポンプ吐出圧力Ppと最高負荷圧力Pmの差圧と方
向制御弁下流側のアクチュエータの負荷圧力PLの一次式
になり、同様にアクチュエータの負荷圧力PLの増加に伴
い減少すること、すなわち、アクチュエータの負荷圧力
PLの増大に応じて、アクチュエータの流量が減少する右
下がりの圧力補償特性が得られることになる。それ故
に、図3に示す本発明の第2発明の実施の形態の油圧駆
動装置は、図1に示した本発明の第1発明の第1の実施
の形態又は図2に示した本発明の第1発明の第2の実施
の形態と同様の作用効果を奏する。
【0048】図4は上述したU.S.P. 5,622,206、特開平
5-332310号公報又は特開平5-332311号公報に開示する図
7に示す従来の油圧駆動装置の油圧回路図に使用できる
改良した圧力補償弁40,41 の断面構造を示すブロック図
である。図1と同様に、改良した圧力補償弁40,41 を含
む図7に示す油圧回路図はアンチサチュレーシヨン機能
を備えたロードセンシング機能を有する油圧駆動装置で
あり、図1乃至図7と同じ部材は同じ符号を付けて説明
を省略する。
【0049】図4において改良した本発明の第2発明の
圧力補償弁40,41(以下代表して圧力補償弁40で示す)
は、ポンプ吐出圧油ライン3 と各方向制御弁24,25 との
間に配置され、かつ圧力補償弁40は、アクチュエータへ
のポンプ吐出油流量を絞ることのできかつアクチュエー
タ12からポンプ吐出圧力ライン3 への逆流を防止するチ
ェック弁部74、及びチェック弁部74を閉じるスプール43
を有しかつポンプ吐出圧力圧油ライン3 からのポンプ吐
出圧力Pdを複数のアクチュエータのうちの最高負荷圧力
Pmまで減圧する減圧弁部42からなり、方向制御弁24の絞
り部の下流側の圧力であるアクチュエータの負荷圧力PL
を圧力補償弁40の開き方向に作用させる第1の制御室44
a 受圧面積と、複数のアクチュエータの最高負荷圧力Pm
を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第2の制御室44b
受圧面積と、を有し、第1と第2の受圧面積はほぼ等し
くされている。減圧弁部42の第2の制御室44b は複数の
アクチュエータの最高負荷圧力Pmライン5 を介して他の
圧力補償弁の第2の制御室に相互に連通されているの
で、図7ではシャトル弁を必要としない。かつチェック
弁部74は方向制御弁24の上流側圧力Pzがポンプ吐出圧力
Pdより高いとチェック弁部74を閉じるので、複数のアク
チュエータの負荷圧力の変動で負荷圧力が下ったアクチ
ュエータの下降を防止することは、図7に示す従来の圧
力補償弁70,71 と同じである。
【0050】図4の圧力補償弁40では、減圧弁部42のス
プール43は中径部72g より延在する小径部72h を有し、
小径部72h 先端はチェック弁部74と当接するようにさ
れ、かつスプール43の中径部72g と小径部72h との連結
段部はタンクT へ通ずるタンクライン16に連通されてい
る。いま減圧弁部42のスプール43の中径部72g の外径を
d 、小径部72h の外径をd'とすると、チェック弁部74を
閉じる方向制御弁24の上流側圧力Pzが作用するチェック
弁部74の受圧面積は、スプール43の中径部外径d 面積か
ら小径部72h の外径d'面積を引いた面積分(π(d -
d'))となり、これが第3の制御室受圧面積を形成す
る。以下第3の制御室受圧面積という)だけ大きくする
結果となる。チェック弁部74のチェック弁スプール74e
の受圧面積の第3の制御室受圧面積にかかる圧力Pzは、
圧力補償弁40が作動しているときはアクチュエータの負
荷圧力PLに方向制御弁24絞り部前後の差圧を加えた圧力
となり、実質的にアクチュエータの負荷圧力PLとなる。
【0051】詳説すると、図4の圧力補償弁40のチェッ
ク弁部74は弁穴74j に挿入されたチェック弁スプール74
e で形成され、大切欠き部74b 、小切欠き部74c 、スプ
ール軸穴74k に通じる絞りを形成する半径穴74d が設け
られている。ポンプ吐出圧力Pdは半径穴74d を通りスプ
ール軸穴74k に通じ、チェック弁スプール74e 左側面に
作用する。方向制御弁24の上流側圧力Pzがポンプ吐出圧
力Pdより高いと上流側圧力Pzがチェック弁スプール74e
を押してチェック弁スプール74e は閉じられる。圧力補
償弁40の減圧弁部42は、減圧弁スプール43、減圧弁スプ
ール43に設けた穴72i に挿入されたピン73、減圧弁スプ
ール43をチェック弁部74に向けて押すスプリング 77d、
からなる。減圧弁スプール43の穴72i に挿入されたピン
73の左側面には絞りを形成する半径穴72a を通りポンプ
吐出圧力Pdが常時作用するようにされ、それにより、ピ
ン73の右側面は弁の左側面に当接する。ピン73の外径は
中径部72g の外径d と同じにされている。スプリング77
d は弱い力であるが、アクチュエータの負荷圧力PLと最
高負荷圧力Pmとがないときは、減圧弁スプール43の小径
部72h 左側面がチェック弁スプール74e を閉じるよう押
圧する。減圧弁スプール43の大経部72m と中径部72g と
の連結段部は段差面積A2分にアクチュエータの負荷圧力
PLが導びかれ、減圧弁スプール43を右方向に押すように
されている。最高負荷圧力Pmは絞りを形成する半径穴72
c を通り減圧弁部42の第2の制御室44b に入り、減圧弁
スプール43の右側面に作用して減圧弁スプール43を左方
向に押圧する。
【0052】かかる構成により、改良した圧力補償弁4
0,41 を含む図7に示す油圧回路図は図1に示した本発
明の第1発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を奏
する。
【0053】図4において、圧力補償弁40に作用する力
のバランスを考えると、まず、圧力補償弁40(チェック
弁部74と減圧弁部42)を開く右方向に作用する力F1は、
チェック弁スプール74e 左側面積をA1、減圧弁スプール
43の大径部72m と中径部72g との連結段部の段差面積を
A2として、 F1= Pd・ A1 + PL ・ A2 ......(41) 逆に、圧力補償弁を閉じる左方向に作用する力F2は、チ
ェック弁スプール74e右側面積から減圧弁スプール43の
小径部72h 断面積を引いた面積をA4、ピン73の断面積を
A3として F2= Pz・ A4 + Pm ・ A2 + Pd ・ A3 ......(42)
【0054】ここで、圧力補償弁の制御時は、両方向の
力がつり合っているので、(41)式と(42)式は等しくなる
ので F1= F2 となり、 Pd ・ A1 + PL ・ A2 = Pz・ A4 + Pm ・ A2 + Pd ・ A3 ......(43) なる関係が成立する。(43)式を整理して、 Pz ・ A4 - PL ・ A2 = Pd ・ (A1 - A3) - Pm ・ A2 ......(44) ここで、図4より明らかなように、 A2 = A1 - A3 、ま
た A2 = k ・ A4 (k<1)とおき、(44)式に代入し、両辺を
A4で割ると、 Pz - k ・ PL = k ・ (Pd - Pm) ......(45) (45)式のPLの係数k を k = [1 - (1 - k)] とおき整理
し、方向制御弁差圧ΔPを求めると、 ΔP = Pz - PL = k ・ (Pd - Pm) - PL ・(1 - k) ......(46) を得る。なお、Psp = Pd - Pm であるから、(46)式は ΔP = k ・ Psp - PL ・(1 - k) ......(47) と表される。
【0055】(46)式及び(47)式によれば、方向制御弁下
流側の自己の負荷圧力PLの増加に伴いアクチュエータ
への流量が減少することを意味している。すなわち、図
4の圧力補償弁40を図7の油圧回路に使用することによ
って、図1乃至図3の油圧回路で使用される圧力補償弁
と同様に、アクチュエータの負荷圧力PLの増大に応じ
て、アクチュエータへの流量が減少する右下がりの圧力
補償特性が得られる。それ故に、改良した圧力補償弁4
0,41 を含む図7に示す油圧回路図は、図1に示した本
発明の第1発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
【0056】好ましくは、k の値(k = A2 / A4) を、高
負荷側アクチュエータ(旋回モータ用)の圧力補償弁で
は0.93〜0.97、低負荷側アクチュエータ(ブーム用)の
圧力補償弁では0.97〜1.00、とするように、圧力補償弁
40の減圧弁スプール43の小径部72h の外径d'を選択する
とよい。
【0057】以上、本発明の実施形態を示したが、他に
も様々な構成が可能であり、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変が可能であるが、本発明は該改変された
ものに及ぶことは当然である。
【0058】
【発明の効果】以上、本発明の第1及び第2の発明によ
れば、高負荷側油圧アクチュエータに連通する圧力補償
弁の出口流量を減少する割合を前記該低負荷側油圧アク
チュエータに連通する圧力補償弁の出口流量を減少する
割合より大きくしたことによって、高負荷側アクチュエ
ータの負荷圧力が急上昇した際には、高負荷側アクチュ
エータへの流量が減少しその減少した分の流量が低負荷
側アクチュエータに供給され低負荷側アクチュエータの
速度低下を防止することができるので、負荷が極端に異
なった高負荷側アクチュエータと低負荷側アクチュエー
タを同時に操作しても、さらに、高負荷側アクチュエー
タの負荷圧力が急激に減少した場合においても、アクチ
ュエータの速度の急激な変化や、ショックの発生がなく
スムースなものとすることができた。また、低負荷側ア
クチュエータの速度低下をも解消できるものとなった。
その後、高負荷側アクチュエータの加速が終了し、定常
速度となっても、低負荷側アクチュエータの速度は、高
負荷側アクチュエータの動作の当初から高負荷側アクチ
ュエータへの流量が減少した分の流量が低負荷側アクチ
ュエータに供給され低負荷側アクチュエータの速度が確
保されているので、ショックを伴って加速するというこ
とはない。
【0059】さらに、高負荷側アクチュエータの動作の
当初から高負荷側アクチュエータの負荷圧力が急上昇し
た際には、高負荷側アクチュエータの供給流量が減少す
るので、可変容量ポンプの定馬力制御による流量規制を
緩和し、吐出流量の低下を押えるとともに、オーバロー
ドリリーフからの無駄なリリーフ流量を少なくして、エ
ネルギ損失を少なくすることができるものとなった。
【0060】また、かかる目的を達成するための手段と
して、従来のように圧力補償弁の他に各種の付属バルブ
を設けたり、外部のパイロット圧力を必要としないた
め、バルブ全体の寸法が大きくならないとともに、コス
トも安く、同時に、使い勝手も良いという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は本発明の第1発明の第1の実施の形
態を示す油圧回路図、(b) は図1(a) とは異なる実施形
態の吐出油流量変更装置である流量調整弁17の代わりに
定馬力制御装置19,6とブリードオフ弁 17'を使用した部
分油圧回路図である。
【図2】本発明の第1発明の第2の実施の形態を示す油
圧回路図である。
【図3】本発明の第2発明の実施の形態を示す油圧回路
図である。
【図4】図7の第3の従来の油圧駆動装置の油圧回路図
に使用できる、本発明の第1発明の第3の実施の形態を
示す、改良された圧力補償弁の断面構造を示すブロック
図である。
【図5】第1の従来の油圧駆動装置の油圧回路図であ
る。
【図6】第2の従来の油圧駆動装置の油圧回路図であ
る。
【図7】第3の従来の油圧駆動装置の油圧回路図であ
る。
【図8】図7の第3の従来の油圧駆動装置の油圧回路図
に使用される圧力補償弁の断面構造を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
2 可変容量ポンプ 10,11,20,21,30,31,40,41 圧力補償弁 12 高負荷側油圧アクチュエータ 13 低負荷側油圧アクチュエータ 14,15,24,25 方向制御弁 19 定馬力制御弁(定馬力制御装置) 17 流量制御弁(吐出油流量変更装置) 42 減圧弁部 43 減圧弁スプール 74 チェック弁部 74e チェック弁スプール ΔP 方向制御弁差圧 PL アクチュエータ負荷圧力 Pm アクチュエータの最高負荷圧力 Pp 可変容量ポンプ吐出圧力

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吐出油によって駆動されそれぞれ負荷圧力
    を有する少なくとも第1と第2の油圧アクチュエータ
    と、 前記第1と第2の油圧アクチュエータに流入する前記吐
    出油をそれぞれ制御可能にされた流量調整機能を有する
    第1と第2の方向制御弁と、 前記第1の方向制御弁に連結されて前記第1の方向制御
    弁の圧力補償をする第1の圧力補償弁であって、前記第
    1の圧力補償弁は対応する前記第1の方向制御弁の絞り
    部の下流側の圧力を前記第1の圧力補償弁の第1の制御
    室受圧面積に開き方向に作用させ、複数のアクチュエー
    タのうちの最高負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の第2
    の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前記第1のア
    クチュエータの負荷圧力に連通する圧力を第1の圧力補
    償弁の第3の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前
    記第1の制御室受圧面積と第2の制御室受圧面積をほぼ
    等しくし、第3の制御室受圧面積はそれらの制御室受圧
    受圧面積に対してほんの僅かな面積とされており、それ
    により前記第1のアクチュエータの負荷圧力の増加に対
    応して前記第1の圧力補償弁の出口流量を減少するよう
    にした第1の圧力補償弁と、 前記吐出油を前記第1と第2のアクチュエータに吐出す
    る可変容量ポンプと、 前記可変容量ポンプに設けられた定馬力制御装置と、 前記定馬力制御装置と協働する前記吐出油流量変更装置
    と、を有することを特徴とする油圧駆動装置
  2. 【請求項2】前記第1の圧力補償弁の前記第3の受圧面
    積は前記第1の圧力補償弁の前記第1の受圧面積の0.03
    〜0.07であることを特徴とする請求項1記載の油圧駆動
    装置。
  3. 【請求項3】吐出油によって駆動されそれぞれ負荷圧力
    を有する少なくとも一の低負荷側第1の油圧アクチュエ
    ータと、該アクチュエータより大きな慣性負荷を有する
    少なくとも一の高負荷側第2の油圧アクチュエータと、 前記第1と第2のアクチュエータに流入する前記吐出油
    をそれぞれ制御可能にされた流量調整機能を有する第1
    と第2の方向制御弁と、 前記第1と第2の方向制御弁にそれぞれ連結されて前記
    第1と第2の方向制御弁の圧力補償をする第1と第2の
    圧力補償弁であって、各前記圧力補償弁はそれぞれ対応
    する前記方向制御弁の絞り部の下流側の圧力を該圧力補
    償弁の第1の制御室受圧面積に開き方向に作用させ、複
    数のアクチュエータのうちの最高負荷圧力を該圧力補償
    弁の第2の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、対応
    する前記アクチュエータの負荷圧力に連通する圧力を該
    圧力補償弁の第3の制御室受圧面積に閉じ方向に作用さ
    せ、前記第1の制御室受圧面積と第2の制御室受圧面積
    をほぼ等しくし、第3の制御室受圧面積はそれらの制御
    室受圧面積に対してほんの僅かな面積とされており、そ
    れにより対応するアクチュエータの負荷圧力の増加に対
    応して該圧力補償弁の出口流量を減少するようにした第
    1と第2の圧力補償弁と、 前記吐出油を前記第1と第2のアクチュエータに吐出す
    る可変容量ポンプと、 前記可変容量ポンプに設けられた定馬力制御装置と、 前記定馬力制御装置と協働する前記吐出油流量変更装置
    と、を有することを特徴とする油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】前記該高負荷側油圧アクチュエータに連通
    する圧力補償弁の出口流量を減少する割合を前記該低負
    荷側油圧アクチュエータに連通する圧力補償弁の出口流
    量を減少する割合より大きくしたことを特徴とする請求
    項3記載の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】前記高負荷側油圧アクチュエータの圧力補
    償弁の第3の受圧面積は該圧力補償弁の第1の受圧面積
    の0.03〜0.07、前記低負荷側油圧アクチュエータの圧力
    補償弁の第3の受圧面積は該圧力補償弁の第1の受圧面
    積の 0〜0.02、であることを特徴とする請求項4記載の
    油圧駆動装置。
  6. 【請求項6】前記第1の圧力補償弁は、前記第1の方向
    制御弁と対応する前記第1のアクチュエータとの間に配
    置され、かつ前記第1の方向制御弁の絞り部の下流側の
    圧力を前記第1の圧力補償弁の開き方向に作用させる第
    1の制御室受圧面積と、複数のアクチュエータのうちの
    最高負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の閉じ方向に作用
    させる第2の制御室受圧面積と、前記第1のアクチュエ
    ータの負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の閉じ方向に作
    用させる第3の制御室受圧面積と、を有することを特徴
    とする請求項2記載の油圧駆動装置。
  7. 【請求項7】各前記圧力補償弁は、前記方向制御弁と対
    応するアクチュエータとの間に配置され、かつ該方向制
    御弁の絞り部の下流側の圧力を圧力補償弁の開き方向に
    作用させる第1の制御室受圧面積と、複数のアクチュエ
    ータのうちの最高負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作
    用させる第2の制御室受圧面積と、対応するアクチュエ
    ータの負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第
    3の制御室受圧面積と、を有することを特徴とする請求
    項5記載の油圧駆動装置。
  8. 【請求項8】前記第1の圧力補償弁は、前記第1の方向
    制御弁と対応する前記第1のアクチュエータとタンクと
    の間に配置され、かつ前記第1の方向制御弁の絞り部の
    下流側の圧力を前記第1の圧力補償弁の開き方向に作用
    させる第1の制御室受圧面積と、複数のアクチュエータ
    のうちの最高負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の閉じ方
    向に作用させる第2の制御室受圧面積と、対応するアク
    チュエータの負荷圧力を前記第1の圧力補償弁の閉じ方
    向に作用させる第3の制御室受圧面積と、を有すること
    を特徴とする請求項2記載の油圧駆動装置。
  9. 【請求項9】各前記圧力補償弁は、対応する方向制御弁
    とタンクとの間に配置され、かつ該方向制御弁の絞り部
    の下流側の圧力を圧力補償弁の開き方向に作用させる第
    1の制御室受圧面積と、複数のアクチュエータのうちの
    前記最高負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる
    第2の制御室受圧面積と、対応するアクチュエータの負
    荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第3の制御
    室受圧面積と、を有することを特徴とする請求項5記載
    の油圧駆動装置。
  10. 【請求項10】吐出油によって駆動されそれぞれ負荷圧
    力を有する少なくとも一の低負荷側第1の油圧アクチュ
    エータと、該アクチュエータより大きな慣性負荷を有す
    る少なくとも一の高負荷側第2の油圧アクチュエータ
    と、 前記第1と第2のアクチュエータに流入する前記吐出油
    をそれぞれ制御可能にされた流量調整機能を有する第1
    と第2の方向制御弁と、 前記第1と第2の方向制御弁にそれぞれ連結されて前記
    第1と第2の方向制御弁の圧力補償をする第1と第2の
    圧力補償弁であって、対応する方向制御弁とタンクとの
    間に配置され、各前記圧力補償弁はそれぞれ対応する前
    記方向制御弁の絞り部の下流側の圧力を該圧力補償弁の
    第1の制御室受圧面積に開き方向に作用させ、複数のア
    クチュエータのうちの最高負荷圧力を該圧力補償弁の第
    2の制御室受圧面積に閉じ方向に作用させ、前記高負荷
    側第2のアクチュエータ側の圧力補償弁の第1の受圧面
    積は第2の受圧面積の0.93〜0.97とし、前記低負荷側第
    1のアクチュエータ側の圧力補償弁の第1の受圧面積は
    第2の受圧面積の0.98〜1.00とした圧力補償弁とし、そ
    れにより前記高負荷側第2のアクチュエータ側の圧力補
    償弁の対応する前記高負荷側第2のアクチュエータの負
    荷圧力の増加に対応して該圧力補償弁の出口流量を前記
    低負荷側第1のアクチュエータ側の圧力補償弁の出口流
    量に比べてより多く減少するようにした第1と第2の圧
    力補償弁と、 前記吐出油を前記第1と第2のアクチュエータに吐出す
    る可変容量ポンプと、 前記可変容量ポンプに設けられた定馬力制御装置と、 前記定馬力制御装置と協働する前記吐出油流量変更装置
    と、を有することを特徴とする油圧駆動装置。
  11. 【請求項11】前記第1の圧力補償弁は、前記ポンプと
    前記第1の方向制御弁との間に配置され、かつ前記第1
    の圧力補償弁は前記第1のアクチュエータから前記ポン
    プへの逆流を防止し前記第1のアクチュエータへの流量
    を絞ることのできるチェック弁部及び該チェック弁部を
    閉じるスプールを有しかつ前記ポンプ吐出油圧力を前記
    最高負荷圧力まで減圧できる減圧弁部からなり、該方向
    制御弁の絞り部の下流側の圧力を圧力補償弁の開き方向
    に作用させる第1の制御室受圧面積と、前記最高負荷圧
    力を圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第2の制御室受
    圧面積と、該アクチュエータの負荷圧力と連通した圧力
    である該圧力補償弁の出口圧力を圧力補償弁の閉じ方向
    に作用させる第3の制御室受圧面積と、を有することを
    特徴とする請求項2記載の油圧駆動装置。
  12. 【請求項12】各前記圧力補償弁は、前記ポンプと各前
    記方向制御弁との間に配置され、かつ前記圧力補償弁は
    該アクチュエータから前記ポンプへの逆流を防止し該ア
    クチュエータへの流量を絞ることのできるチェック弁部
    及び該チェック弁部を閉じるスプールを有しかつ前記ポ
    ンプ吐出油圧力を前記最高負荷圧力まで減圧できる減圧
    弁部からなり、該方向制御弁の絞り部の下流側の圧力を
    圧力補償弁の開き方向に作用させる第1の制御室受圧面
    積と、前記最高負荷圧力を圧力補償弁の閉じ方向に作用
    させる第2の制御室受圧面積と、該アクチュエータの負
    荷圧力と連通した圧力である該圧力補償弁の出口圧力を
    圧力補償弁の閉じ方向に作用させる第3の制御室受圧面
    積と、を有することを特徴とする請求項5記載の油圧駆
    動装置。
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