JP3147519B2 - ターボ圧縮機のインペラ - Google Patents

ターボ圧縮機のインペラ

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JP3147519B2 JP22245492A JP22245492A JP3147519B2 JP 3147519 B2 JP3147519 B2 JP 3147519B2 JP 22245492 A JP22245492 A JP 22245492A JP 22245492 A JP22245492 A JP 22245492A JP 3147519 B2 JP3147519 B2 JP 3147519B2
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大策 加藤
脩好 佐治
博志 大矢
啓 朝倉
俊二 長井
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ圧縮機のインペ
ラに係わり、更に詳しくは、液化ヘリウム冷凍システム
などに用いる超高速ターボ圧縮機のインペラ形状に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液化ヘリウム冷凍システムなどに用いる
ターボ圧縮機は、10万rpm程度の超高速回転で一般
に使用される。かかる超高速ターボ圧縮機は、図3に軸
対称な半分の部分を示すように、軸心を中心に回転可能
であり一端12aから外周部12bまで漸増する子午面
11を有するインペラ12と、子午面11との間に流路
13を形成するシュラウドリング14とを備えている。
また、子午面11には流体の流れを案内するベーン15
(羽根)がインペラ12と一体に形成されている。
【0003】かかるターボ圧縮機のインペラは、回転軸
系の危険速度が使用する回転速度に近接することを防ぐ
ために、軽量化と軸方向長さの短縮化が図られ、このた
め、かかるインペラの子午面11の形状は適切なガス流
路形状を得るように定められるが、インペラの背面16
の形状は軸線に垂直な平面になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のインペラ形状で
は、図3に点線で示すように、超高速回転による遠心力
によりインペラ12の外周部12bがシュラウドリング
14の方に撓む問題があった。このため、運転中にイン
ペラの外周部12bのベーン15がシュラウドリング1
4に接触するのを避けるため、設計時にこの歪を織り込
んだシュラウドクリアランス(シュラウドリング14と
ベーン15との間隙)とする必要があった。しかし、か
かる設計によっても、インペラは半径方向に対して一様
には撓まないため、全体としてシュラウドクリアランス
が大きくなり、圧縮ガスの漏洩量が増加して効率が低下
する問題があった。また、設計速度より低速で運転する
場合には、シュラウドクリアランスが大きいままとなり
効率が著しく低くなる問題があった。
【0005】一方、図3に示すように遠心力による撓み
はインペラのボス17の端部にも現れ、その撓みにより
軸との嵌合が緩くなる問題があった。すなわち超高速イ
ンペラではインペラが軸を確実に把持していることが重
要であり、これが確保されなくなりインペラが偏心し振
動が増大する問題があった。本発明は上記の問題点を解
決するために創案されたものである。すなわち、本発明
の目的は、インペラ外周部のシュラウドリング側への撓
みが少なく、同時にインペラのボス端部の撓みの少ない
ターボ圧縮機のインペラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、軸心を
中心に回転可能であり、一端から外周部まで漸増する子
午面を有し、該子午面とシュラウドリングとの間に流路
を形成するターボ圧縮機のインペラであって、前記イン
ペラは、その外周部から他端にかけて前記子午面と軸方
向に対称な別の子午面を有し、当該別の子午面を有する
部分は、インペラ外周部の直径の1/2以上の部分であ
る、ことを特徴とするターボ圧縮機のインペラが提供さ
れる。
【0007】本発明の好ましい実施例によれば、前記対
称な別の子午面を有する部分は、外周部の直径の1/2
以上の部分である。
【0008】
【作用】インペラ12の外周部12aがシュラウドリン
グ14の方に撓む原因は、遠心力自体は半径方向外方に
作用するが、インペラの中間部の肉厚分布がシュラウド
リング側にのみ片寄っているためシュラウドリング側の
引張応力は低く、反対側の引張応力が高くなるためであ
る。すなわち、インペラ内部の応力分布は図4に示すよ
うになり、シュラウドリング側の引張応力は低く、反対
側の引張応力が高くなっていることが解析によっても明
らかである。この図において数字1〜6は応力の大きさ
を低い順に示している。本発明はこの応力分布を改善す
ることにより上記問題を解決するものである。
【0009】すなわち、上記本発明の構成によれば、イ
ンペラがシュラウドリングとの間に流路を形成する子午
面と、この子午面と軸方向に対称な別の子午面とを外周
部に有するので、インペラの外周部に作用する遠心力は
インペラの半径方向のみに作用するようになる。また、
インペラの中間部は肉厚が大きいので外周部のように対
称な別の子午面を設けなくても引張応力は低く、歪みに
よる撓みは少ない。従って、かかるインペラを10万r
pm以上の超高速で回転させても遠心力が軸方向には作
用しないのでインペラ外周部のシュラウドリング側への
撓みは大幅に減少する。
【0010】同時に、上記本発明の構成によれば、流路
を形成する子午面と反対側にも別の子午面を有するの
で、インペラ端部はインペラ外周部より軸方向に離れる
ことになりインペラ外周部の遠心力の影響が弱まり、イ
ンペラのボスの端部の撓みも少なくなる。従って、イン
ペラが軸を確実に把持することができ、インペラの偏心
や振動増大のおそれがなくなる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を図面を参照
して説明する。図1は本発明によるターボ圧縮機のイン
ペラを示している。この図はインペラの横断面のうち軸
対称な半分のみを示している。この図において、インペ
ラ2は、軸心を中心に回転可能であり一端2aから外周
部2bまで漸増する子午面1を有し、この子午面1とシ
ュラウドリング4(一部のみを示す)との間に流路3を
形成するようになっている。インペラ2は更に、子午面
1と軸方向に対称な別の子午面6を外周部2bから他端
2cまでの一部に有する。また、子午面1には流体の流
れを案内するベーン5がインペラ2と一体に形成されて
いる。
【0012】なお対称な別の子午面6を有する部分は、
外周部2bの直径の1/2以上の部分である、のが好ま
しい。これにより、インペラ2の全長を十分短くするこ
とができる。
【0013】図1に示すインペラを回転させると、遠心
力により円周方向及び半径方向の引張応力が発生する。
この応力はインペラの中間部から外周にかけて子午面形
状が対称であるので、応力分布は表裏ともほぼ同等とな
り、図4に示したような応力分布の不均衡がほとんどな
くなり先端部のシュラウドリング側への撓みはほとんど
生じない。なお、ベーン(羽根)の存在と、中間部から
ボスにかけての形状の非対称性のため表裏の応力は全く
同一ではないが、ベーンの厚みが薄いこと、中間部から
ボスにかけて肉厚が増加する(従って平均応力が減少す
る)ことからインペラ先端の撓みは極めて少なくなる。
【0014】また、インペラ外周部2bから軸心に下ろ
した垂線からディスクのボスの端面までの距離が離れて
いるのでボスの端面におけるディスクの遠心力の影響が
弱まり、従ってボスの端部の応力が小さくなるのでボス
両端部で軸の把持が保たれ、インペラの偏心が防がれ
る。
【0015】図2は図3のインペラのボス部形状のみを
変えた場合のボス部の応力分布を示している。この図に
おいて数字1〜10は応力の大きさを低い順に示してい
る。この図から明らかなように、インペラの先端部2b
と軸方向の位置が一致するインペラのボス部の応力は高
い(約10)が、インペラの先端部2bから軸方向に距
離が離れることによりインペラの遠心力の影響が弱ま
り、従ってボス端部の応力は小さくなる(約9)ことが
わかる。
【0016】すなわち、上記本発明の構成によれば、イ
ンペラ2がシュラウドリング4との間に流路3を形成す
る子午面1と、この子午面1と軸方向に対称な別の子午
面6とを外周部に有するので、インペラの外周部2bに
作用する遠心力はインペラの半径方向のみに作用する。
また、インペラの中間部は肉厚が大きいので外周部のよ
うに対称な別の子午面を設けなくても引張応力は低く、
歪みによる撓みは少ない。従って、かかるインペラを超
高速で回転させても遠心力が軸方向には作用しないので
インペラ外周部のシュラウドリング側への撓みがほとん
どなくなる。
【0017】同時に、上記本発明の構成によれば、流路
を形成する子午面と反対側にも別の子午面を有するの
で、インペラ端部がインペラ外周部より軸方向に離れる
ことになりインペラ外周部の遠心力の影響が弱まり、イ
ンペラのボス端部の撓みも少なくなる。従って、インペ
ラが軸を確実に把持することができ、インペラの偏心や
振動増大のおそれがなくなる。
【0018】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、1.シ
ュラウドクリアランスを小さく維持でき、圧縮ガスの漏
洩が減少するので、効率が高まる。例えば、従来のイン
ペラでは先端部の撓みが0.2mm程度あるため、シュ
ラウドクリアランスは少なくとも0.5mm程度が必要
であったが、本発明によれば、シュラウドクリアランス
を0.3mm程度に減らすことができる。これにより圧
縮機の効率が約65%から67%に高めることができる
ことがわかった。
【0019】また、2.超高速回転時、インペラがシュ
ラウドリングに接触する機会を減らせるので、損傷予
防、信頼性向上につながる、3.超高速回転時において
もインペラと軸間の嵌合が保たれるので、振動増加の要
因が減少し、信頼性が向上する、等の種々の効果を有す
る。従って、本発明によれば、インペラ外周部のシュラ
ウドリング側への撓みが少なく、同時にインペラのボス
端部の撓みの少ないターボ圧縮機のインペラを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインペラの部分断面図である。
【図2】インペラのボス部形状の異なる場合のボス部応
力分布図である。
【図3】従来の超高速インペラの部分断面図である。
【図4】従来の超高速インペラに生ずる応力分布図であ
る。
【符号の説明】
1 子午面 2 インペラ 2a 一端 2b 外周部 2c 他端 3 流路 4 シュラウドリング 5 ベーン 6 子午面 11 子午面 12 インペラ 13 流路 14 シュラウドリング 15 ベーン 16 インペラの背面 17 ボス部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大矢 博志 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社 豊洲総合事務所 内 (72)発明者 朝倉 啓 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社 豊洲総合事務所 内 (72)発明者 長井 俊二 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社 豊洲総合事務所 内 (56)参考文献 特開 昭59−211795(JP,A) 実開 昭61−155696(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心を中心に回転可能であり、一端から
    外周部まで漸増する子午面を有し、該子午面とシュラウ
    ドリングとの間に流路を形成するターボ圧縮機のインペ
    ラであって、 前記インペラは、その外周部から他端にかけて前記子午
    面と軸方向に対称な別の子午面を有し、当該別の子午面
    を有する部分は、インペラ外周部の直径の1/2以上の
    部分である、ことを特徴とするターボ圧縮機のインペ
    ラ。
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