JP3146899B2 - 自動車の車体前部構造 - Google Patents
自動車の車体前部構造Info
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Description
に関するものである。
向に適宜の間隔を存して、夫々車幅方向に延在する第1
及び第2のクロスメンバを並設し、これら各クロスメン
バの両端をボルトにより車体前後方向に延在して配置さ
れた左右一対のサブフレームに連結して方形枠状の支持
体を形成し、同支持体のサブフレーム上にエンジンマウ
ントブラケットを設けたものが、既に公開特許公報平4
−118325号に開示されている。この既提案のエン
ジン支持構造は、上記サブフレームを車体前後方向に2
分割し、分割された前方サブフレームと後方サブフレー
ムとを、エンジンマウントブラケットにより着脱自在に
連結することを特徴とするものであるが、左右のサブフ
レームが前後方向に分割されているため、特に結合部分
で強度上の欠陥が生じ易い不具合があり、またエンジン
マウントブラケットの構造が著しく複雑で精密な機械加
工を施す必要があり、また結合されるサブフレームの結
合端も高精度が必要となるため製造コストが極めて高く
なる不都合がある。さらに、方形枠状支持体のサブフレ
ームが、上記のように強度的に弱いため、車輪を支持す
るサスペンションのロワアームの平面形状をV字状とし
て、そのV脚端を夫々第1及び第2のクロスメンバによ
り枢支する必要があるため、サスペンション構造が複雑
高価となり、重量が増大する欠点がある。
鑑み創案されたもので、構造簡単で強度が著しく高く、
しかも軽量で安価に製造することができると共に、車体
への組付作業性も良く、同時に、サスペンション構造の
簡素化及びコスト低減を図ることができる自動車の車体
前部構造を提供することを目的とするものである。
め、本発明は、車体前後方向に延在する左右の車体フレ
ーム、車幅方向に延在して配設されその両端を上記車体
フレームに着脱自在に固着された第1のクロスメンバ、
同第1のクロスメンバの後方に所要の車体前後方向の間
隔を存して車幅方向に配設されその両端を上記車体フレ
ームに着脱自在に固着された第2のクロスメンバ、ほぼ
車体前後方向に延在して配置され夫々の前端を上記第1
のクロスメンバに着脱自在に固着されかつ後端を上記第
2のクロスメンバに着脱自在に固着された左右の支持部
材、上記第2のクロスメンバと間隔を有して車体前後方
向後方に配設され上記車体フレームに装着された第3ク
ロスメンバ、上記支持部材に弾性的に支持され縦置きさ
れたエンジンと同エンジンに結合され上記第3クロスメ
ンバに支持された変速機とからなるエンジンミッション
体を有し、同エンジンがその左右両端部において左右支
持部材に二点で支持され、これら支持点を結ぶ線がエン
ジンの重心位置近傍を通ることを特徴とする自動車の車
体前部構造を提案するものである。
端部において左右支持部材に二点で支持され、これら支
持点を結ぶ線がエンジンの重心位置近傍を通る構成とし
たため、車両前後方向の揺動力がエンジンに加わった時
に上記左右の支持部材から第1及び第2クロスメンバを
介して上記力が車体フレームに加わり、上記揺動力が効
果的に分散されるので車体フレームが変形することなく
確実に支持される。さらに、その前端部分エンジンと剛
結合された変速機もその後端付近を第3クロスメンバを
介して車体フレームに弾性支持されているので上記第1
及び第2クロスメンバとも共同して揺動力を確実に車体
フレームに分散伝達しこれを支持する。
的に説明する。図中符号10は車体前後方向に延在する
左右の車体フレーム、12は車幅方向に延在して配設さ
れその両端をボルト等により着脱自在に上記車体フレー
ム10の下側に固着された第1クロスメンバ又はシャシ
クロスメンバである。同第1クロスメンバ12は、図2
の正面図及び図3の斜視図に良く示されているように、
正面形状が浅いU字状をなしていて、車幅方向両端の立
上った左右脚端部を上記車体フレーム10に固着され
る。また同第1クロスメンバ12は、全体として下方が
開口したハット状断面を有し、好ましくは鋼板をスタン
ピング加工して形成される。
体前後方向の間隔を存して第2クロスメンバ又はデフク
ロスメンバ14が車幅方向に延在して配設される。同第
2クロスメンバ14は、パイプ材の両端部に、左右の車
体フレーム10の下側にボルト等により着脱自在に固着
される取付ブラケット16を溶接等により固着して形成
される。
隣接して同クロスメンバ上側に夫々左右の前方マウント
ブラケット18が溶接、ボルト等適宜の固着手段によっ
て突設され、さらに上記前方マウントブラケット18の
内方におけるクロスメンバ上側に、パワーステアリング
用のプースタシリンダを装架する2個のシリンダブラケ
ット20が取付けられており、さらに同クロスメンバの
上記左右のシリンダブラケット20の中間部分に、図1
に2点鎖線で示されているフロントディフアレンシャル
22(この明細書においては、フロントディフアレンシ
ャル及びフロントアクスルを内蔵したフロントアクスル
ハウジングを代表して、便宜的にフロントディフアレン
シャルと称する。以下同じ)の略中央前部分を支持する
デフ支持座24が形成されている。
端部の取付ブラケット16に隣接して同クロスメンバ上
側に夫々左右の後方マウントブラケット26が溶接等に
より突設され、また同後方マウントブラケット26の下
側には、上記フロントディフアレンシャル22の左右両
側部から後方に延びた左右の支持腕28(図4参照)の
後端部を支持する左右のデフブラケット30が垂設され
ている。
と、対応する左右の後方マウントブラケット26とにわ
たって略車体前後方向に延在する左右のエンジンマウン
ト装置支持部材32(以下場合により支持部材と略称す
る)が橋架され、これら支持部材32は、夫々ボルト3
4により前方及び後方マウントブラケット18及び26
に着脱自在に固着される。また、上記支持部材32の上
側に夫々ゴムバット36を具えた自体公知のエンジンマ
ウント装置38がボルト等により固着される。図2に良
く示されているように、上記左右のエンジンマウント装
置38は、縦置されたエンジン40の両側部から突設さ
れたマウント脚42を支持する。エンジン40の後端
に、図1に1点鎖線で示されているようにトランスミッ
ション44が装着され、同トランスミッション44に連
結されたトランスファ(図示せず)から上記フロントデ
ィフアレンシャル22の入力端46に、エンジン40の
駆動力が伝達される。上記エンジン40を支持する支持
部材32は、同エンジン40の重心を通る車幅方向の平
面を横切るように、又はその近傍に配置されている。
2を除去して示した図4の部分的平面図及び図5の部分
的正面図、並びに同図5のVI−VI線に沿う断面図で
ある図6に示されているように、フロントディフアレン
シャル22の半幅方向両端部からフロントアクスル48
が外方に延出して前輪(図示せず)のナックル50に達
している。一方、第1クロスメンバ12の車幅方向の両
端部分には、下方に垂下したコルゲートプレート52が
固着され、同コルゲートプレート52には、枢軸54及
びゴムブッシュ56を介してロワアーム58の内方端が
枢支されている。同ロワアーム58は棒状をなし(ここ
で棒状とは、中実の棒のみを意味するものではなく、平
面形状がV型或いはU型等をなし、2個以上の脚端部を
車体側に枢支される形状のものを排除し、略直線的に延
び、或いは多少のわん曲部はあるとしても一本の部材と
して延びたものを意味する。従って、中実の棒材は勿
論、断面形状がハット型、溝型をなす部材も含まれるも
のである。)上記フロントアクスル48と略同方向即ち
車幅方向に延び、その車体外方の端部はボールジョイン
ト等を介して上記ナックル50に枢着される。また、同
ナックル50は、図5にその一部のみが図示されている
サスペンションストラット60を介して車体に連結され
る。
に、車体前後方向の適宜間隔を存して第3のクロスメン
バ62が配設され、同クロスメンバ62は、その両端を
ボルト及びナットにより車体フレーム10に対し着脱自
在に装着される。第3クロスメンバ62の車幅方向略中
央部分の上方に、トランスミッション支持用ブラケット
64が突設され、同ブラケット64によりトランスミッ
ション44の後端付近がゴムブッシュ66及び支持軸6
8を介して弾性的に支持されている。
対比において、左右の車体フレーム10及びエンジン装
架用の左右の支持部材32と、車体前後方向に配置され
た第1及び第2クロスメンバ12及び14によって、左
右各2個の縦部材を有する極めて剛強な方形のエンジン
支持枠体が形成されるので、悪路走行に十分耐え得る走
行安定性及び耐久性を確保することができる。また、上
記方形のエンジン支持枠体の剛性が高いため、単純な棒
状のロワアーム58を採用することができ、従来広く採
用されているV字型ロワアームと較べ、サスペンション
装置を簡素化し、重量の軽減及び製造コストの低減を図
ることができる。さらに上記構成では、フロントディフ
アレンシャル22が、その中央前方部分を第1クロスメ
ンバ12の略中央部に支持され、かつ車幅方向の両端後
部を第2クロスメンバ14に連結されて、平面形状が三
角形の筋かいの役目をなすので、本質的に剛強な上記方
形エンジン支持枠体の強度一層増大する補強材となる利
点がある。また、エンジン装架用の左右の支持部材32
が、夫々着脱自在に構成されているので、車両装置時に
おけるフロントディフアレンシャル22の装着性が良
く、また市場での整備性が良い利点がある。また、エン
ジン装架用の支持部材32のみの形状、寸度を変えるだ
けで、種々の異る種別のエンジンに容易に対応すること
ができる利点がある。さらに、前述した既提案の装置と
比較した場合、エンジン装架用の支持部材として、高度
の機械加工を必要とする特別な精密部品を使用しないの
で、上記強度上の格段の優位性のみならず、製造コスト
を大幅に低減し得る利点がある。
車体前後方向に延在する左右の車体フレーム、車幅方向
に延在して配設されその両端を上記車体フレームに着脱
自在に固着された第1のクロスメンバ、同第1のクロス
メンバの後方に所要の車体前後方向の間隔を存して車幅
方向に配設されその両端を上記車体フレームに着脱自在
に固着された第2のクロスメンバ、ほぼ車体前後方向に
延在して配置され夫々の前端を上記第1のクロスメンバ
に着脱自在に固着されかつ後端を上記第2クロスメンバ
に着脱自在に固着された左右の支持部材、上記第2クロ
スメンバと間隔を有して車体前後方向後方に配設され上
記車体フレームに装着された第3クロスメンバ、上記支
持部材に弾性的に支持され縦置きされたエンジンと同エ
ンジンに結合され上記第3クロスメンバに支持された変
速機とからなるエンジンミッション体を有し、同エンジ
ンがその左右両端部において左右支持部材に二点で支持
され、これら支持点を結ぶ線がエンジンの重心位置近傍
を通ることを特徴とし、走行中車体前後方向及び左右方
向の揺動力がエンジントランスミッション体に作用した
とき、同揺動力が左右の支持部材を介して車体フレーム
に分散して伝達されるため、車体フレームに大きな捩り
変形や曲げ変形を生起することがなく、悪路走行性を向
上しかつ乗心地を改善し得る利点がある。また、本発明
に係る車体前部構造によれば、車幅方向に延在して配設
される第1のクロスメンバと同第1クロスメンバの後方
に所要の間隔を存して車幅方向に配設される第2のクロ
スメンバとほぼ車体前後方向に延在して配置され夫々の
前端を上記第1のクロスメンバに着脱自在に固着されか
つ後端を上記第2クロスメンバに着脱自在に固着された
左右の支持部材とを組立て、次にエンジンミッション体
を縦置きにしてエンジンを上記左右の支持部材に弾性的
に取付け変速機を上記第2クロスメンバと間隔を有して
車体前後方向後方に配設された第3クロスメンバに装着
し、続いて上記第1及び第2第3のクロスメンバを車体
フレームに装着することができるので、組立作業性が優
れている利点がある。以上を要約して本発明によれば、
構造簡単かつ軽量で強度及び耐久性が著しく優れてお
り、またフロントディファレンシャル、エンジン及びサ
スペンション装置等の組付け作業性及び整備性が優れた
車体前部構造及び組立を提供し得る効果がある。
示した部分的平面図である。
示した正面図である。
クロスメンバ)、14…第2クロスメンバ(デフクロス
メンバ)、18…前方マウントブラケット、22…フロ
ントディフアレンシャル、24…デフ支持座、26…後
方マウントブラケット、32…エンジンマウント装置支
持部材、34…ボルト、38…エンジンマウント装置、
40…エンジン、42…マウント脚、44…トランスミ
ッション、48…フロントアクスル、50…ナックル、
58…ロワアーム、60…サスペンションストラット、
62…第3クロスメンバ、66…ゴムブッシュ。
Claims (1)
- 【請求項1】 車体前後方向に延在する左右の車体フレ
ーム、車幅方向に延在して配設されその両端を上記車体
フレームに着脱自在に固着された第1のクロスメンバ、
同第1のクロスメンバの後方に所要の車体前後方向の間
隔を存して車幅方向に配設されその両端を上記車体フレ
ームに着脱自在に固着された第2のクロスメンバ、ほぼ
車体前後方向に延在して配置され夫々の前端を上記第1
のクロスメンバに着脱自在に固着されかつ後端を上記第
2クロスメンバに着脱自在に固着された左右の支持部
材、上記第2クロスメンバと間隔を有して車体前後方向
後方に配設され上記車体フレームに装着された第3クロ
スメンバ、上記支持部材に弾性的に支持され縦置きされ
たエンジンと同エンジンに結合され上記第3クロスメン
バに支持された変速機とからなるエンジンミッション体
を有し、同エンジンがその左右両端部において左右支持
部材に二点で支持され、これら支持点を結ぶ線がエンジ
ンの重心位置近傍を通ることを特徴とする自動車の車体
前部構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33678294A JP3146899B2 (ja) | 1994-12-11 | 1994-12-11 | 自動車の車体前部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=18302648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33678294A Expired - Fee Related JP3146899B2 (ja) | 1994-12-11 | 1994-12-11 | 自動車の車体前部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
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---|---|---|---|---|
JP3089472B2 (ja) | 1999-02-19 | 2000-09-18 | 本田技研工業株式会社 | フロントサブフレーム構造 |
DE19920052C2 (de) * | 1999-05-03 | 2002-06-06 | Porsche Ag | Lagerung für ein frontseitig angeordnetes Antriebsaggregat eines Kraftfahrzeugs, insbesondere für einen Geländewagen |
JP6052122B2 (ja) * | 2013-09-20 | 2016-12-27 | マツダ株式会社 | 車体前部構造 |
JP6119790B2 (ja) | 2015-04-09 | 2017-04-26 | トヨタ自動車株式会社 | 保持機構、電気自動車、前輪駆動の電気自動車、及び後輪駆動の電気自動車 |
-
1994
- 1994-12-11 JP JP33678294A patent/JP3146899B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08164752A (ja) | 1996-06-25 |
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