JP3141620B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3141620B2 JP05122457A JP12245793A JP3141620B2 JP 3141620 B2 JP3141620 B2 JP 3141620B2 JP 05122457 A JP05122457 A JP 05122457A JP 12245793 A JP12245793 A JP 12245793A JP 3141620 B2 JP3141620 B2 JP 3141620B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両走行用駆動源と連
結される可変容量形コンプレッサを備えた車両用空調装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両走行用駆動源としてモータを
用いた電気自動車が供されつつある。この電気自動車の
空調装置は、冷凍サイクル用のコンプレッサを走行用駆
動源としてのモータと直結するように構成されており、
モータの回転に応じてコンプレッサが回転されて駆動さ
れるようになっている。従って、電気自動車が高速運転
されるときは、コンプレッサも高回転で駆動されるの
で、必要以上の冷房能力となってしまうと共に、コンプ
レッサの駆動のために大きな消費動力が必要となること
から消費電力が極めて大きくなる。
【0003】一方、特に排気量が小さなエンジンを駆動
源として搭載した自動車では、空調のためにコンプレッ
サがエンジンと直結されると、エンジンによる駆動力の
一部がコンプレッサの駆動に費やされてしまうので、エ
ンジン出力が低下して駆動能力が低下してしまう。
【0004】これらの欠点を解決するには、コンプレッ
サと駆動源との間にレギュレータを設け、駆動源の回転
が上昇するにしても、コンプレッサの回転が設定回転数
以上上昇しないように構成することが考えられるが、斯
様な構成では、レギュレータが複雑化してコストが大幅
に上昇してしまう。
【0005】これに対して、日本電装公開技報 整理番
号70−020に示される自動車用空調装置のように、
可変容量形コンプレッサを設け、エンジンの回転数が設
定回転数に達したら、エンジンと同一回転する可変容量
形コンプレッサを小容量の低能力運転で駆動することが
提案されている。このものによれば、簡単な構成で省動
力運転を実現することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成のものでは、可変容量形コンプレッサが小容量の
低能力運転に切換わる回転数は固定されているので、コ
ンプレッサによる冷房能力よりも省動力運転を優先した
い場合であっても、駆動源の回転数が設定回転数に達し
なければ省動力運転を実現できないという欠点がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、可変容量形コンプレッサを用いること
により省動力運転を実行する構成において、任意に省動
力運転を実行することができる車両用空調装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両走行用駆
動源と連結可能に設けられ定格能力運転から小容量の低
能力運転に切換可能な冷凍サイクル用の可変容量形コン
プレッサと、このコンプレッサの回転数に相当する物理
量を検出する検出手段と、この検出手段による検出物理
量が設定値以上となったときは前記コンプレッサを定格
能力運転から低能力運転に切換える制御装置とを備えた
車両用空調装置において、車室内乗員が前記設定値を変
更する変更手段を設けると共に、前記制御装置を、前記
変更手段による設定値に応じて前記コンプレッサの運転
状態を切換えるように構成したものである。
【0009】
【作用】車両用駆動源に可変容量形コンプレッサが連結
されると、駆動源の回転に伴ってコンプレッサの回転が
上昇し、それに伴ってコンプレッサによる冷房能力が上
昇すると共に消費動力も上昇する。そして、制御装置
は、コンプレッサの回転数に相当する物理量を検出する
検出手段により検出された検出物理量が設定値以上とな
ったところで、コンプレッサを小容量の低能力運転に切
換える。この結果、コンプレッサによる冷房能力が低下
すると共に消費動力も低下する。
【0010】このとき、コンプレッサによる冷房能力は
飽和状態にあることから、その低下率は消費動力の低下
率よりも小さい。従って、冷房能力は大きく低下しない
のに対して消費動力は大きく低下するので、コンプレッ
サによる冷房能力を確保しながら、駆動源による駆動力
を優先することができる。
【0011】ここで、車室内乗員が変更手段により設定
回転数を変更すると、コンプレッサが定格能力運転から
低能力運転に切換わる回転数を任意に変更することがで
きるので、車両の走行状態或いは所望に応じて省動力運
転を実行することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を電気自動車の空調装置に適用
した第1実施例を図1乃至図8を参照して説明する。図
2は冷凍サイクルの構成を示している。この図2におい
て、可変容量形コンプレッサ1は、駆動状態で高温高圧
の気化冷媒を吐出する。コンデンサ2は、コンプレッサ
1からの高温高圧の気化冷媒を凝縮することにより冷媒
を液化する。レシーバ3は、コンデンサ2からの液化冷
媒を一時的に貯留すると共に冷媒に含まれる水分を除去
する。エキスパンションバルブ4は、レシーバ3からの
液化冷媒を膨脹させることにより霧化してからエバポレ
ータ5に送る。このエキスパンションバルブ4は、エバ
ポレータ5の出口温度に応じて冷媒の通過量を調整する
温度作動式として構成されている。エバポレータ5は、
エキスパンションバルブ4からの霧化冷媒を蒸発せさて
周囲の熱を吸収することにより液化してからコンプレッ
サ1に吐出する。
【0013】図3は電気自動車を走行させるための駆動
源たるモータと冷凍サイクル用のコンプレッサ1との連
結構造を示している。この図3において、モータ6はク
ラッチ7を介して電気自動車の駆動系8と接続されてい
る。モータ6の回転軸に設けられたプーリ9はタイミン
グベルト10を介してコンプレッサ1のマグネットクラ
ッチ11と連結されている。従って、クラッチ7の連結
状態では、モータ6の回転に応じて駆動系8が駆動され
ることにより電気自動車が走行すると共に、マグネット
クラッチ11の通電状態では、モータ6の回転に応じて
コンプレッサ1が駆動されるようになっている。
【0014】ここで、コンプレッサ1にはマグネットバ
ルブ12が設けられており、そのマグネットバルブ12
の通電状態でコンプレッサ1の容量は定格容量の100
%から例えば20%である小容量に切換えられる。つま
り、コンプレッサ1は、定格能力運転と小容量の低能力
運転とに切換可能に設けられている。また、コンプレッ
サ1には回転数検出手段たる回転センサ13が設けられ
ており、その回転センサ13からコンプレッサ1の回転
数を示す交流信号が出力されるようになっている。
【0015】図4は空調装置の構成を概略的に示してい
る。この図4において、空調用ダクト14の始端部には
ブロアファン15が配設されていると共にそれに対向し
て内外気切換ダンパ16が配設されており、内外気切換
ダンパ16の切換位置に応じて外気若しくは内気が空調
用ダクト14内に吸入される。エバポレータ5は、ブロ
アファン15からの空気を通過状態で冷却する。エバポ
レータ5の後方側にはエアミックスダンパ17aにより
閉鎖可能なヒータ17が設けられている。このヒータ1
7は、PTCヒータのような電気ヒータから成る。空調
用ダクト14の終端部に設けられた各吹出口に対応して
フットダンパ18,デフロスタダンパ19及びフェース
ダンパ20が設けられている。
【0016】図1はコンプレッサ1の動作を制御するた
めの制御装置を示している。この図1において、制御装
置21は給電制御回路22と容量切換回路23とから成
る。給電制御回路22は車両用バッテリ24の正端子と
ヒューズ25を介して接続された正電源端子26を有し
ていると共にバッテリ24の負端子と接続される0V端
子27を有し、さらに給電端子28を有している。正電
源端子26にはリレーコイル29の一端が接続されてい
る。トランジスタ30のコレクタはリレーコイル29の
他端と接続され、エミッタは0V端子と接続されてい
る。正電源端子26及び給電端子28間にはリレースイ
ッチ31が接続されている。
【0017】この場合、トランジスタ30のベースには
図示しないエアコンディショナスイッチからハイレベル
のエアコンオン信号が与えられるようになっている。従
って、エアコンディショナスイッチがオンしたときは、
トランジスタ30のオンに応じてリレースイッチ31が
オンすることにより給電端子28からはバッテリ24の
電源電圧が出力される。
【0018】上記容量切換回路23において、電源入力
端子32は給電制御回路22の給電端子28と接続され
ていると共に出力用の給電端子33と接続されており、
その給電端子33にコンプレッサ1のマグネットコイル
11が接続されている。信号入力端子34,35にはコ
ンプレッサに設けられた回転センサ13が接続されてお
り、その回転センサ13からの交流信号は制御主回路3
6に与えられる。尚、信号入力端子35は0V端子37
を通じてバッテリ24の負端子と接続されている。
【0019】トランジスタ38のエミッタは電源入力端
子32と接続され、コレクタは給電端子39を通じてコ
ンプレッサ1に設けられたマグネットバルブ12と接続
されている。このトランジスタ38のベースには制御主
回路36の出力が与えられている。
【0020】制御主回路36は、通常はトランジスタ3
8のベースにハイレベル信号を与えており、回転センサ
13からの交流信号の周波数、つまりコンプレッサ1の
回転数が設定回転以上となったときはトランジスタ38
のベースにローレベル信号を出力する。
【0021】図5は容量切換回路23の制御主回路36
の構成を概略的に示している。即ち、制御主回路36に
おいて、波形増幅回路40はオペアンプ41を主体とし
て成り、ノイズフィルタ42を通じて入力した回転セン
サ13からの交流信号を増幅する。F−V変換回路43
は、波形整形回路44を通じて入力した交流信号をその
周波数に応じた電圧に変換して出力する。判定回路45
はコンパレータ46を主体として成り、コンパレータ4
6の反転入力端子にはF−V変換回路43からの電圧信
号が与えられる。抵抗器47及び可変抵抗器48の直列
回路から成る分圧回路49はコンパレータ46の非反転
入力端子に基準電圧を与える。尚、コンパレータ46に
はヒステリシス抵抗50が接続されており、コンパレー
タ46からの出力レベルに応じて分圧回路49からの基
準電圧が変更されるようになっている。そして、コンパ
レータ46からの出力はバッファ51を通じてトランジ
スタ38のベースに与えられる。
【0022】図6は車両のインストルメントパネルに設
けられた調整摘みを示している。この図6において、変
更手段たる調整摘み52は、容量切換回路23の判定回
路45に設けられた可変抵抗器48の抵抗値ひいては分
圧回路49からコンパレータ46に与える基準電圧を調
整するためのものであり、「Max」位置から「Ec
o」位置までの範囲で回転操作できるようになってい
る。この場合、調整摘み52が「Max」に位置された
状態では、分圧回路49からの基準電圧は、F−V変換
回路43からコンプレッサ1が2500rpm で回転した
ときに出力する電圧信号の信号レベルに設定される。ま
た、調整摘み52が「Eco」に位置された状態では、
分圧回路43からの基準電圧は、F−V変換回路43か
らコンプレッサ1が1700rpm で回転したときに出力
する電圧信号の信号レベルに設定される。
【0023】次に上記構成の作用について説明する。ア
クセルのオフ状態であるアイドリング状態ではモータ6
は所定回転数で回転している。そして、クラッチ7を連
結させると、モータ6の回転に応じて電気自動車が走行
する。
【0024】さて、車室内を空調するために図示しない
エアコンディショナスイッチをオンすると、給電制御回
路22のトランジスタ30がオンしてリレースイッチ3
1がオンすることにより容量切換回路23を通じてバッ
テリ24の電源電圧がマグネットコイル11に給電され
る。これにより、マグネットコイル11の通電に応じて
コンプレッサ11が駆動し、それに伴って冷凍サイクル
内を冷媒が循環してエバポレータ5が冷却される。そし
て、ブロアファン15の駆動に応じて空気が空調用ダク
ト14内に吸入されると、空気はエバポレータ5を通過
する際に冷却されると共に、その冷気の一部がエアミッ
クスダンパ17aの角度に応じてヒータ17を通過する
際に暖められて空調風が生成される。この空調風は各ダ
ンパ18,19,20の開度に応じて所定の吹出口から
車室内に送風される。
【0025】一方、コンプレッサ1の駆動状態では、コ
ンプレッサ1に設けられた回転センサ13からコンプレ
ッサ1の回転数を示す交流信号が容量切換回路23に出
力されており、F−V変換回路43からはコンプレッサ
1の回転数に応じた電圧信号が判定回路45に出力され
る。
【0026】このとき、コンプレッサ1による冷房能力
を最大限に発揮させたいときは、調整摘み52を「Ma
x」位置に回転操作する。すると、容量切換回路23の
判定回路45に設けられた分圧回路49から出力される
基準電圧はコンプレッサ1の回転数が2500rpm とな
ったときにF−V変換回路43から出力される電圧信号
の信号レベルに設定されるので、モータ6の回転数が低
くてコンプレッサ1の回転数が低いときは、F−V変換
回路43から出力された電圧信号は分圧回路49から出
力される基準電圧を下回っている。従って、コンパレー
タ46からはハイレベル信号が出力されてトランジスタ
38はオフしているので、マグネットバルブ12にバッ
テリ24の電源電圧が給電されることはなく、以てコン
プレッサ1は容量100%の定格能力で運転される。
【0027】そして、アクセルに応じてモータ6の回転
が上昇してコンプレッサ1が2500rpm 以上で回転す
ると、F−V変換回路43から出力される電圧信号はコ
ンパレータ46に与えられている基準電圧を上回るよう
になるので、コンパレータ46からはローレベル信号が
出力される。これにより、トランジスタ38がオンして
バッテリ24の電源電圧がトランジスタ38を通じてマ
グネットバルブ12に与えられるので、マグネットバル
ブ12が通電し、それに応じてコンプレッサ1は定格能
力運転から容量が20%の低能力運転に切換わる。この
結果、コンプレッサ1が2500回転以上となったとき
は、コンプレッサ1による冷房能力が低下するものの、
コンプレッサ1の消費動力も低下するので、コンプレッ
サ1による冷房能力を確保しながらコンプレッサ1によ
る消費動力を低下させ、以て省電力運転を実行すること
ができる。
【0028】一方、コンプレッサ1による冷房能力より
も省電力運転を一層優先したいときは、調整摘み52を
「Eco」位置に回転操作する。すると、分圧回路49
からの基準電圧は、コンプレッサ1の回転数が1700
rpm となったときにF−V変換回路43から出力される
電圧信号の信号レベルに設定されるので、モータ6の回
転が上昇してコンプレッサ1の回転が1700rpm 以上
となると、マグネットバルブ12に通電されてコンプレ
ッサ1は容量が20%の低能力運転に切換わる。従っ
て、コンプレッサ1が1700回転以上となったとき
は、コンプレッサ1による冷房能力が低下するものの、
コンプレッサ1の消費動力も低下するので、上述の場合
に比べて、コンプレッサ1の消費動力を低回転から低下
して一層の省電力運転を実行することができる。
【0029】ここで、図7及び図8はコンプレッサ1の
容量(100%,20%)をパラメータとしてコンプレ
ッサ1の回転に対する冷房能力Q及び消費動力Lを表し
たものである。この場合、図7はコンプレッサ1の容量
が100%から20%に2500rpm で切換わり、図8
はコンプレッサ1の容量が1700rpm で切換わるとき
の特性を示している。これらの図7及び図8から、コン
プレッサ1が1700rpm 以上の高回転状態では、消費
馬力Lは回転数に比例して上昇するのに対して、冷房能
力Qは飽和状態となってその上昇度合いは低下すること
が分る。従って、コンプレッサ1が1700rpm 以上の
高回転時に、コンプレッサ1を定格能力運転から小容量
の低能力運転に切換えた場合には、冷房能力Qの低下率
よりも消費動力Lの低下率の方が大きくなる。換言すれ
ば、冷房能力Qを余り損なうことなく、消費動力Lを低
下させることができる。
【0030】上記構成のものによれば、調整摘み52に
より可変容量形コンプレッサ1が定格能力運転から低能
力運転に切換わる回転数を所定回転数範囲内で任意に調
整できるようにしたので、可変容量形コンプレッサの容
量が変更される回転数が一定である従来例のものと違っ
て、電気自動車の走行状態或いは所望に応じてコンプレ
ッサ1を任意回転で小容量に切換えることにより、コン
プレッサ1による冷房能力を確保しながら、コンプレッ
サ1の消費動力を効果的に低下して省電力運転を実行す
ることができる。
【0031】尚、上記実施例では、調整摘み52により
コンプレッサ1が小容量に切換わる回転数として170
0rpm から2500rpm までの範囲に設定したが、その
範囲は任意に設定することができる。つまり、一例とし
て、コンプレッサ1が小容量に切換わる最小回転数とし
てモータ6のアイドリング回転数を設定した場合、調整
摘み52を「Eco」位置に設定したときは、コンプレ
ッサ1はモータ6のアイドリング状態で容量が20%の
低能力運転となっているので、省電力運転を常時実行で
きることになる。この場合、調整摘み52の「Eco」
表示を「アイドル」或いは「Idol」と表示するよう
にしてもよい。
【0032】図9及び図10は本発明の第2実施例を示
しており、第1実施例と同一部分には同一符号を付して
説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図9
は空調装置に係わる操作ボタンを示しており、エアコン
ディショナボタン53の側方に変更手段たるECOボタ
ン54が設けられている。
【0033】図10は容量切換回路23を示している。
この図10において、容量切換回路23の分圧回路55
は、抵抗器47,スイッチ56及び抵抗器57,58を
図示のように接続して成り、接点47とスイッチ56と
の共通接続点がコンパレータ46の非反転入力端子と接
続されている。このスイッチ56は、ECOボタン54
に対する押圧操作に応じてスイッチ56がオンしたとき
に抵抗57への接続状態から抵抗58への接続状態に切
換わるようになっている。この場合、スイッチ56のオ
フ状態では、分圧回路55からの基準電圧は、F−V変
換回路43からコンプレッサ1が2500rpm で回転し
たときに出力する電圧信号の信号レベルに設定される。
また、スイッチ56のオン状態では、分圧回路55から
の基準電圧は、F−V変換回路43からコンプレッサ1
が1700rpm で回転したときに出力する電圧信号の信
号レベルに設定される。
【0034】さて、エアコンディショナボタン53が押
圧操作されると、コンプレッサ1がモータ6により駆動
される。このとき、ECOボタン54の非操作状態で
は、分圧回路55のスイッチ56はオフしているので、
コンパレータ46の非反転入力端子には分圧回路55か
らコンプレッサ1の回転数が2500rpm 時に相当する
基準電圧が出力されている。従って、F−V変換回路4
3からの電圧信号の信号レベルにかかわらずコンパレー
タ46からはハイレベル信号が出力されているので、マ
グネットバルブ12に通電されることはなく、コンプレ
ッサ1は定格能力で運転される。
【0035】そして、モータ6の回転の上昇に伴ってコ
ンプレッサ1の回転数が2500rpm 以上となったとこ
ろで、F−V変換回路43からの電圧信号の信号レベル
が分圧回路55からの基準電圧を上回ってトランジスタ
38にローレベル信号が出力されるので、マグネットバ
ルブ12に通電されてコンプレッサ1は容量が20%の
低能力運転に切換わり、以て省電力運転を実行すること
ができる。
【0036】さて、コンプレッサ1による冷房能力より
も省電力運転を優先したいときは、ECOボタン54を
押圧操作する。すると、分圧回路55のスイッチ56が
オンして分圧回路55からはコンプレッサ1の回転数が
1700rpm に相当する基準電圧が出力されるので、モ
ータ6の回転の上昇に伴ってコンプレッサ1の回転数が
1700rpm 以上となると、F−V変換回路43から出
力される電圧信号の信号レベルが分圧回路55による基
準電圧を上回るようになる。すると、コンパレータ46
からローレベル信号が出力されてトランジスタ38がオ
ンするので、マグネットバルブ12に通電されてコンプ
レッサ1は容量が20%の低能力運転に切換わる。この
結果、コンプレッサ1による冷房能力が低下するもの
の、それ低下率以上にコンプレッサ1の消費動力を効果
的に低下して省電力運転を実行することができる。
【0037】尚、ECOボタン54の表示として「Ec
o」に代えて、図11に示すように「節電」という文字
を表示するようにしてもよい。また、上記各実施例で
は、給電制御回路22と容量切換回路23とを独立に構
成したが、これに代えて、両方の回路を一体で構成する
ようにしてもよい。さらに、本発明をエンジンを駆動源
とする自動車に適用するように構成してもよい。
【0038】加えて、コンプレッサ1の回転数をコンプ
レッサ1自体の回転から検出したが、モータ6の回転信
号を入力しても同一機能を有することは勿論である。こ
の場合、コンプレッサ1或いはモータ6の回転を直接入
力することなく、例えばコンプレッサ1からの冷媒の吐
出流量のようにコンプレッサ1の回転数に比例して変化
する物理量を検出する手段を設けるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の車両用空調装置によれば、車両走行用駆動源と連結さ
れる可変容量形コンプレッサを設け、制御装置によりそ
のコンプレッサを回転数に相当する物量に応じて定格能
力運転から小容量の低能力運転に切換えるものにおい
て、前記コンプレッサを定格能力運転から低能力運転に
切換える設定値を変更する変更手段を設けると共に、制
御装置を、車室内乗員による操作に応じて変更された
記変更手段による設定値に応じて前記コンプレッサの運
転状態を切換えるように構成したので、可変容量形コン
プレッサを用いることにより省動力運転を実行する構成
において、任意に省動力運転を実行することができると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体の電気回路図
【図2】冷凍サイクルの概略図
【図3】モータとコンプレッサとの連結構造を示す模式
【図4】空調用ダクトの構成を示す模式図
【図5】容量切換回路を示す電気回路図
【図6】調整摘みの正面図
【図7】コンプレッサの回転数と冷房能力及び消費馬力
との関係を示す特性図
【図8】コンプレッサの回転数と冷房能力及び消費馬力
との関係を示す特性図
【図9】本発明の第2実施例を示す操作ボタンの正面図
【図10】図5相当図
【図11】本発明のその他の実施例を示す図9相当図
【符号の説明】
1はコンプレッサ、12はマグネットバルブ、13は回
転センサ(回転数検出手段)、21は制御装置、52は
調整摘み(変更手段)、54はECOボタン(変更手
段)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 624

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行用駆動源と連結可能に設けられ
    定格能力運転から小容量の低能力運転に切換可能な冷凍
    サイクル用の可変容量形コンプレッサと、このコンプレ
    ッサの回転数に相当する物理量を検出する検出手段と、
    この検出手段による検出物理量が設定値以上となったと
    きは前記コンプレッサを定格能力運転から低能力運転に
    切換える制御装置とを備えた車両用空調装置において、車室内乗員が 前記設定値を変更する変更手段を設けると
    共に、 前記制御装置を、前記変更手段による設定値に応じて前
    記コンプレッサの運転状態を切換えるように構成したこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
JP05122457A 1993-05-25 1993-05-25 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3141620B2 (ja)

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