JP3139599B2 - キャニスターの配設構造 - Google Patents

キャニスターの配設構造

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JP3139599B2
JP3139599B2 JP30012794A JP30012794A JP3139599B2 JP 3139599 B2 JP3139599 B2 JP 3139599B2 JP 30012794 A JP30012794 A JP 30012794A JP 30012794 A JP30012794 A JP 30012794A JP 3139599 B2 JP3139599 B2 JP 3139599B2
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canister
engine
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fuel vapor
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清 月村
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関において燃料
タンク内に発生する燃料蒸気の外気への拡散を防止する
キャニスターの配設構造に関する。
【0002】
【従来技術】蒸発した燃料が大気に拡散するのを防止す
るために設けられるキャニスターは、内部に詰められた
活性炭が燃料蒸気に触れると燃料蒸気を表面に吸着し、
空気を流すと離脱する性質を利用しており、燃料タンク
から延出された導管をキャニスターに接続し燃料タンク
内で発生した燃料蒸気を吸着して一時貯溜し、キャニス
ターから延出したパージ管をエンジンの吸気系に接続し
吸気負圧によりキャニスターの大気導入口よりパージエ
アを導入すると吸着していた燃料蒸気を離脱してパージ
管を介して吸気系にパージするようになっている。
【0003】活性炭は温度が高い程自己発熱を促進して
燃料蒸気を離脱させ易くなりパージ能力を向上させるこ
とができ、パージが進めば燃料蒸気の吸着能力も回復す
るので、エンジン運転時にエンジンの排熱を利用してキ
ャニスターを温める例が提案されている。例えば実開昭
58−144051号公報に記載されたものは、キャニ
スターに隣接して熱交換器を設け、エンジンを冷却して
ラジエータに戻る冷却水通路を分岐して途中ウォータポ
ンプを介して前記熱交換器に導き、熱交換器内の冷却水
をラジエータからエンジンへの冷却水通路に戻す循環路
を構成したものである。
【0004】エンジン運転時にエンジンで昇温された冷
却水の一部を熱交換器に導き循環させることによりキャ
ニスターが内部の活性炭とともに温められパージを促進
し吸着能力を高めることができる。このようにキャニス
ターとしての機能を向上させることでキャニスターの容
量を増大させることなく小型軽量としてエンジンルーム
内の狭い場所への取付けに支障を来さない。
【0005】また同公報にはエンジンの排気をキャニス
ターに設けられた熱交換器に循環させる例や潤滑油を循
環させる例が開示されている。その他に加熱ヒータをキ
ャニスターの内部または外周に装着して必要に応じて作
動させる例がある。特別キャニスターを昇温させる装置
を有しないものにあっては、キャニスターをエンジンル
ーム内に配置することによりエンジン運転時エンジン本
体からの放熱によりキャニスターを温めるのが一般的に
おこなわれている。
【0006】
【解決しようとする課題】しかし前記公報に記載された
例は、キャニスターに熱交換器を設け冷却水の循環路を
形成し、ポンプや循環制御手段等を必要とし、システム
が複雑化してレイアウト,コスト上問題があり、軽量化
も妨げられる。ヒータを使用する場合も配線、制御回路
等を必要として同じような問題がある。
【0007】またエンジン停止後もキャニスターがなお
高い温度にあると、活性炭は燃料蒸気を離脱傾向にあっ
て吸着ができないので、特にエンジン停止直後の燃料の
蒸発が激しいときにこの燃料蒸気を吸着できないのは問
題であるので、エンジン停止後はできるだけ早く温度が
低下するのが望ましい。しかるにキャニスターに設けら
れた熱交換器を冷却水が循環するようなものであるとエ
ンジン停止後冷却水の余熱ですぐには温度は下がらない
ので、盛んに蒸発する燃料を吸着処理できない。
【0008】同じ事がエンジンルーム内にキャニスター
を配置するものについても言える。すなわちエンジンル
ーム内のキャニスターは、エンジン運転中はエンジンか
らの放熱で温められパージ効率は向上するが、エンジン
停止後もエンジンルーム内の余熱によりキャニスターの
温度が下がらないため燃料蒸気の吸着処理が十分できな
い。
【0009】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的とする処は、エンジン運転中はキャニスターを
昇温させパージを促進しエンジン停止後はすぐに降温し
て燃料蒸気の吸着を十分行える簡単な構成のキャニスタ
ー配設構造を供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は、燃料タンクに発生した燃料蒸
気を一時吸着しエンジンの吸気系にパージし燃料の大気
への拡散を防止するキャニスターをエンジンルーム内と
は隔絶したフロントフェンダー内に配置し、車体前部に
配設されたラジエータファンの後方でキャニスター寄り
に取入口を有しラジエータ排出風を前記キャニスターま
で導くダクト部材を備えるとともに、前記ダクト部材は
バッテリーベースとフロントホイールハウスの水平板部
との間に挟まれ、前記ダクト部材の底板が傾斜していて
上流側より下流側の方が高い位置にあるキャニスターの
配設構造とした。
【0011】したがってエンジン運転中はラジエータで
温められたラジエータ排出風をダクト部材でキャニスタ
ーに導くので、キャニスターが温められパージを促進す
ることができ、かつ燃料蒸気の吸着能力も回復する。そ
してキャニスターがエンジンルーム内とは隔絶したフロ
ントフェンダー内に配置されているので、エンジンが停
止した後は、キャニスターはエンジンルーム内の余熱の
影響を受けず外気により温度が低下して燃料蒸気を効率
良く吸着することができる。
【0012】またフロントフェンダー内の空間を利用し
てキャニスターを配置しているのでスペース上有利でレ
イアウトの自由度も高く、さらにダクト部材を配設する
だけの簡単な構成でありコストの低減を図ることができ
る。ダクト部材がバッテリーベースとフロントホイール
ハウスの水平板部との間に挟まれて配設されるので、必
要以上に湾曲させたりすることなく短尺で足り、かつラ
ジエータ排出風の取入口をラジエータファンの後方でキ
ャニスター寄りに位置するので益々短尺にでき、ラジエ
ータ排出風を僅かな温度低下で効率良くキャニスターに
導くことができる。 ダクト部材がバッテリーベースとフ
ロントホイールハウスの水平板部との間に挟まれて固定
されるので、ダクト部材を固定するのに取付け点数や工
数が削減できる。さらにダクト部材の底板が傾斜してい
て上流側より下流側の方が高い位置にあるので、上流側
取入口からからの水の侵入を防止できる。
【0013】前記キャニスターを覆うキャニスターカバ
ーを設け、前記ダクト部材の下流端を前記キャニスター
カバーに接続することで、キャニスターカバーにより泥
や水の侵入を防止でき、ダクト部材をキャニスターカバ
ーに接続してラジエータ排出風を効率よくキャニスター
に導くことができパージ効率をより向上させることがで
きる。
【0014】
【0015】
【実施例】以下図1ないし図12に図示した本発明の一
実施例について説明する。図1は自動四輪車のラジエー
タから左側前輪のフェンダーにかけての車体左前側を一
部省略して示した概略見取り図であり、図2は同平面
図、図3は同正面図、図4は同側面図である。
【0016】車体中央前面に位置したラジエータ1の後
方にラジエータファン2が配設され、さらにその後方に
エンジン3が搭載されていて、これらの左側方はフロン
トホイールハウス4が形成されている。フロントホイー
ルハウス4はエンジン3が搭載される前後位置が円弧板
部4aを形成して盛り上がり、その頂部あたりが内側に
膨出してダンパーハウジング4bを形成している。
【0017】フロントホイールハウス4の円弧板部4a
は前方に延出して水平板部4cを形成し、円弧板部4a
および水平板部4cの内側縁は下方へ屈曲して垂直板部
4dを形成し、垂直板部4dの下端は内側に屈曲して上
方に開口したチャンネル部4eを形成している。このチ
ャンネル部4eにはL字に屈曲されたフレーム部材5が
被せられ前後方向に指向した断面矩形のサイドフレーム
6が構成されて垂直板部4dとともにエンジンルーム7
を画成している。
【0018】このフロントホイールハウス4の円弧板部
4aと水平板部4cの下方に円弧板部8aと水平板部8
cからなるインナーフェンダー8が設けられ、かかる上
下両者間にフェンダー空間9が形成され、同フェンダー
空間9はフロントホイールハウス4の垂直板部4dおよ
びサイドフレーム6によってエンジンルーム7と隔絶し
ている。フロントホイールハウス4の水平板部4cから
サイドフレーム6にかけての上方に略直方体状をしたバ
ッテリー10がバッテリーベース11に載せられて配設され
ている。
【0019】そして前記エンジンルーム7と隔絶された
フェンダー空間9にキャニスター20が搭載され、キャニ
スター20にはキャニスターカバー21が被せられている。
キャニスター20は角筒状をなす本体ケーシング20a内に
活性炭を内蔵するもので、フロントホイールハウス4の
垂直板部4dにブラケット19を介して取付けられる。
【0020】図5および図6に示すようにキャニスター
20は、本体ケーシング20aの上部に左側に寄って円筒頭
部20bが膨出していて同円筒頭部20bの後面から吸気系
に連結される接続管20cと燃料タンクに連結される接続
管20dとが上下に位置して後方へ突出している。
【0021】円筒頭部20bの右側の膨出部20eからは大
気に連通する接続管20fが後方へ突出している。本体ケ
ーシング20aの右側面には係合膨出部20gが設けられて
おり、同係合膨出部20gは図6に示す側面視で台形をな
し前後側縁が下方にいく程徐々に前後幅を小さくして、
その傾斜した前後側縁に溝条20h,20hが形成されてい
る。
【0022】本体ケーシング20aの角筒後面には左右一
対のホースクランプ20iが2本のホースを挟持できるよ
うに突設されている。したがって円筒頭部20bから突出
した上側の接続管20cにはパージホース22が接続され下
方へ屈曲したパージホース22を一方のホースクランプ20
iが挟持して固定し、円筒頭部20bから突出した下側の
接続管20dには燃料蒸気導入ホース23が接続され下方へ
屈曲した燃料蒸気導入ホース23を他方のホースクランプ
20iが挟持して固定し、パージホース22,燃料蒸気導入
ホース23はフロントホイールハウス4の垂直板部4dと
インナーフェンダー8との間を通ってパージホース22は
エンジン3の吸気系に連結され、燃料蒸気導入ホース23
は燃料タンクに連結される。
【0023】円筒頭部20bの右側の膨出部20eから突出
した接続管20fには大気導入ホース24が接続され、下方
へ屈曲した大気導入ホース24は下端開口を大気に開放し
ている。
【0024】かかるキャニスター20に被せられるキャニ
スターカバー21は、図7ないし図9に図示するように、
キャニスター20の角筒状本体ケーシング20aの前面と左
側面を覆う前壁と側壁の2壁からなる本体カバー部21a
と、キャニスター20の円筒頭部20bおよび膨出部20eを
前後左右の側壁と上壁とで覆う上部カバー部21bと、同
上部カバー21bの上壁開口より上方へ突出した断面長円
状をした連結筒部21cとからなる。
【0025】該キャニスターカバー21は上部カバー部21
bの右側壁の下端縁に前後に係合突起21dが突設され、
本体カバー部21aの前壁の右側縁には係合突起21eが突
設され、係合突起21d,21eを前記ブラケット19に係合
して支持される。
【0026】ブラケット19は図10および図11に図示
するように、略矩形のブラケット本体板部19aの上部の
前後角部が内側に屈曲しながら放射方向に延出して取付
部19b,19cを形成し、下部後方の角部もさらに後方に
延出して取付部19dを形成している。ブラケット本体板
部19aには前後対称に外側に切り起こされた突条片19
e,19eが形成されていて、同突条片19e,19eは前記
キャニスター20の係合膨出部20gの前後側縁の溝条20
h,20hに対応して下方にいく程前後間隔が小さくなっ
ている。
【0027】ブラケット本体板部19aの上辺は内側に屈
曲されて水平フランジ19fを形成し、その水平フランジ
19fの前後にキャニスターカバー21を係合する係合孔19
g,19gが穿設され、ブラケット本体板部19aの下部前
方の角部にも係合孔19hが穿設されている。
【0028】ブラケット19の前後の突条片19e,19e間
にキャニスター20の右側面の係合膨出部20gを上方より
嵌入し、突条片19e,19eと溝条20h,20hを嵌合して
ブラケット19にキャニスター20は支持され(図12参
照)、またキャニスター20にキャニスターカバー21を被
せられると、キャニスター20の上部は上部カバー部21b
が覆い、本体ケーシング20aは前面と左側面をキャニス
ターカバー21の本体カバー部21aが覆うことになり、そ
の際キャニスターカバー21の係合突起21d,21dをブラ
ケット19の水平フランジ19fの係合孔19g,19gに係合
し、もう1つの係合突起21eをブラケット19の下部前方
の係合孔19hに係合してキャニスターカバー21も支持さ
れる。
【0029】ブラケット19自体は3つの延出した取付部
19b,19c,19dをフロントホイールハウス4の垂直板
部4dにボルトにより固着されて支持される。したがっ
てキャニスター20はフェンダー空間9内にブラケット19
を介して支持され、キャニスター20を覆うキャニスター
カバー21もブラケット19に固定される。
【0030】キャニスター本体は前面と左側面をキャニ
スターカバー21の本体カバー部21aが覆い、右側面をフ
ロントホイールハウス4の垂直板部4dが覆い、後面を
インナーフェンダー8の円弧板部8aが覆っている。
【0031】キャニスター20の円筒頭部20aおよび膨出
部20dはキャニスターカバー21の上部カバー部21bによ
り覆われ、上部カバー部21bの上壁の上方はフロントホ
イールハウス4の水平板部4cが覆っており、同水平板
部4cには連結筒部21cに対向して長円状開口4fが形
成されている。
【0032】そしてラジエータファン2の後方に上流端
取入口30aを有するダクト管30が、取入口30aから左側
方に屈曲して管本体部30bがバッテリーベース11とフロ
ントホイールハウス4の水平板部4cとの間を上下から
挟まれて通り水平板部4cの長円状開口4fに向けて下
方へ屈曲して長円状開口4fを貫通しキャニスターカバ
ー21の連結筒部21cに下流端開口30cを嵌入している。
このようにダクト管30は管本体部30bがバッテリーベー
ス11とフロントホイールハウス4の水平板部4cとの間
を略水平に配設されるので必要以上に湾曲させたりする
ことなく短尺で足りラジエータ排出風を僅かな温度低下
で効率良くキャニスター20に導くことができる。
【0033】ダクト管30の上流端取入口30aは前方に向
いた矩形開口がラジエータファン2の後方で外周部近傍
のキャニスター20寄りに位置しており、ダクト管30は管
本体部30bの上流側前後側面より突設されたブラケット
31が上方のバッテリーベース11の下面にネジ32により固
着されて支持されるとともにバッテリーベース11とフロ
ントホイールハウス4の水平板部4cとに挟まれ、ダク
ト管30の下流端開口30cがキャニスターカバー21の連結
筒部21cに嵌入接続されて固定されている。
【0034】したがってダクト管30を固定するのに取付
け点数や工数が削減されている。図3に図示するように
ダクト管30の管本体部30bは特に底板が傾斜していて下
流に行くに従い徐々に高くなるよう配設されている。
【0035】ダクト管30が上記のように配設されている
ので、ラジエータファン2の回転でラジエータ1で温め
られたラジエータ排出風はダクト管30の取入口30aに取
り入れられ管本体部30bに案内されて下流端開口30cか
らキャニスターカバー21内に排出されるので、キャニス
ター20を効率良く温めることができる。
【0036】ダクト管30の上流端取入口30aは矩形開口
がラジエータファン2の後方で外周部近傍に位置してい
るので、ラジエータ排出風を効率良く取り入れることが
でき、また取入口30aはキャニスター20寄りに位置して
いるので、管本体部30bは短くてすみラジエータ排出風
の温度を略維持してキャニスター20まで送ることができ
る。
【0037】したがってエンジン運転中はラジエータで
温められたラジエータ排出風をダクト管30でキャニスタ
ー20に効率良く導きキャニスターカバー21で効率良く温
めることができるので、キャニスター20は内部の活性炭
の自己発熱を促進して活性炭に吸着された燃料蒸気を離
脱させエンジン吸気系に送るパージを盛んにすることが
でき、同時にパージが促進されることで燃料蒸気の吸着
能力を回復させることができる。
【0038】またキャニスター20がエンジンルーム7と
はフロントホイールハウス4の垂直壁4dおよびサイド
フレーム6により隔絶されたフェンダー空間9内に配設
されているので、エンジン停止後はエンジンルーム7内
の余熱の影響をキャニスター20が受けることなく外気に
よりキャニスター20は速やかに温度を低下させ、燃料タ
ンク内に発生した燃料蒸気を効率良く吸着することがで
きる。
【0039】フェンダー空間9を利用してキャニスター
20を配置しているので、エンジンルーム7等の空間を有
効に利用することができスペース的に有利である。また
キャニスターカバー21はダクト管30の下流端開口30cと
接続され、ラジエータ排出風を効率良くキャニスター20
に導くので、キャニスター20を効率良く温めパージ能力
を向上させることができる。
【0040】またキャニスターカバー21は泥や水等のキ
ャニスター20への侵入を防止する役割も果たすことがで
きる。なおダクト管30の管本体部30bの底板が傾斜して
いて上流側より下流側の方が高い位置にあるので、取入
口30aからの水の侵入も防止できる。さらにはキャニス
ター20を温めるのにラジエータ排出風を利用しているた
め、熱源の最高温度に限界があり、部品を熱で傷めるこ
とがなく、部品保護のため特別の手段を必要とせず簡単
な構成でコストの低減を図ることができる。
【0041】次にエアコン装着車において、ラジエータ
ファン2をエンジンコントロールユニットECUからの
信号により回転制御する例を説明する。この制御手順を
図13のフローチャートに従って説明すると、まずエン
ジン水温TW が所定水温TW1(例えば30℃)以上か否
かを判別し(ステップ1)、TW1に満たなければステッ
プ5に飛び、ステップ5ではエンジン水温TW が所定水
温TW2(例えば80℃)以上か否かを判別しているの
で、この場合当然TW2以下なので、ステップ7に進みラ
ジエータファン2を停止状態とする。
【0042】ステップ1でエンジン水温TW が所定水温
W1を越えているときは、ステップ2でアイドル状態か
否かを判断し、アイドル状態でなければステップ3でエ
アコン駆動中か否かを判断し、エアコン駆動中ならばス
テップ4で減速中か否かを判断し、減速中でなければス
テップ6に進みエンジン運転中か否かを判断し、エンジ
ン運転中ならばステップ8に進んでラジエータファン2
を正転駆動し、エンジンが停止しているときはステップ
9に進みラジエータファン2を逆転駆動する。
【0043】すなわちエアコンが駆動していて定速また
は加速走行している場合はラジエータファン2を正転駆
動して高い温度のラジエータ排出風をキャニスター20に
送りパージを促進させるが、エンジン停止後はラジエー
タファン2を逆転駆動してキャニスター20周りの熱気を
ダクト管30を介して吸収し外気を取り入れキャニスター
20を速やかに冷やすことができ燃料蒸気の吸着効率を向
上させる。
【0044】そしてアイドル状態のとき(ステップ
2),エアコンが駆動していないとき(ステップ3),
減速中のとき(ステップ4)は、ステップ5に飛んでエ
ンジン水温TW が所定水温TW2以上かの判断をし、所定
水温TW2に満たなければステップ7に進んでラジエータ
ファン2を停止して不必要なラジエータファン2の駆動
による余計な騒音の発生を回避し高品性を向上させるこ
とができる。
【0045】ステップ5でエンジン水温TW が所定水温
W2以上であればステップ6に進みエンジン運転中か否
かを判断してエンジン運転中ならばラジエータファン2
を正転駆動し(ステップ8)、エンジン停止していると
きはラジエータファン2を逆転駆動する(ステップ
9)。
【0046】すなわちアイドル状態または減速中でもエ
ンジン水温TW が所定水温TW2以上の場合はラジエータ
ファン2を正転駆動してパージを促進し、エアコンおよ
びエンジンが停止しているがエンジン水温TW が所定水
温TW2以上の場合はラジエータファン2を逆転駆動して
キャニスター20を速やかに冷やし燃料蒸気の吸着効率を
向上させる。
【0047】以上のようにラジエータファン2を駆動制
御することで、必要な場合に限ってラジエータファン2
を駆動し、回転頻度を最小に抑えラジエータファン2の
耐久性を向上させるとともに不必要な騒音の発生を防止
し高品性を向上させることができる。
【0048】そして夏場等外気温度が高く燃料タンク内
の蒸発燃料の盛んに発生する場合にエンジン運転中はラ
ジエータファン2を正転駆動してパージを促進し、エン
ジン停止後はラジエータファン2を逆転駆動してキャニ
スター20を速やかに冷やし燃料蒸気の吸着効率を向上さ
せることができる。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【発明の効果】本発明は、フェンダー内のキャニスター
にラジエータ排出風をダクト管により送るので、エンジ
ン運転中はラジエータで温められたラジエータ排出風を
ダクト部材でキャニスターに導くので、キャニスターが
温められパージを促進することができ、かつ燃料蒸気の
吸着能力も回復することができる。そしてキャニスター
がエンジンルーム内とは隔絶したフロントフェンダー内
に配置されているので、エンジンが停止した後は、キャ
ニスターはエンジンルーム内の余熱の影響を受けず外気
により温度が低下して燃料蒸気を効率良く吸着すること
ができる。
【0054】またフロントフェンダー内の空間を利用し
てキャニスターを配置しているのでスペース上有利でレ
イアウトの自由度も高く、さらにダクト部材を配設する
だけの簡単な構成でありコストの低減を図ることができ
る。
【0055】前記キャニスターを覆うキャニスターカバ
ーを設け、前記ダクト部材の下流端を前記キャニスター
カバーに接続することで、キャニスターカバーにより泥
や水の侵入を防止でき、ダクト部材をキャニスターカバ
ーに接続してラジエータ排出風を効率よくキャニスター
に導くことができパージ効率をより向上させることがで
きる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動四輪車のラジエー
タから左側前輪のフェンダーにかけての車体左前側を一
部省略して示した概略見取り図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同正面図である。
【図4】同側面図である。
【図5】キャニスターの上面図である。
【図6】同側面図である。
【図7】キャニスターカバーの上面図である。
【図8】同側面図である。
【図9】同正面図である。
【図10】ブラケットの上面図である。
【図11】同ブラケットの側面図である。
【図12】キャニスターの取付け状態を示す一部省略し
た上面図である。
【図13】ラジエータファンの駆動制御の手順を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…ラジエータ、2…ラジエータファン、3…エンジ
ン、4…フロントホイールハウス、5…カバー板部材、
6…サイドフレーム、7…エンジンルーム、8…インナ
ーフェンダー、9…フェンダー空間、10…バッテリー、
11…バッテリーベース、19…ブラケット、20…キャニス
ター、21…キャニスターカバー、22…パージホース、23
…燃料蒸気導入ホース、24…大気導入ホース、30…ダク
ト管、31…ブラケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 安雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 平4−24652(JP,U) 実開 平3−92549(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 311 F02M 25/08 B60K 15/077 F01P 5/06 505 F01P 5/06 511

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクに発生した燃料蒸気を一時吸
    着しエンジンの吸気系にパージし燃料の大気への拡散を
    防止するキャニスターをエンジンルーム内とは隔絶した
    フロントフェンダー内に配置し、車体前部に配設された
    ラジエータファンの後方でキャニスター寄りに取入口を
    有しラジエータ排出風を前記キャニスターまで導くダク
    ト部材を備えるとともに、前記ダクト部材はバッテリー
    ベースとフロントホイールハウスの水平板部との間に挟
    まれ、前記ダクト部材の底板が傾斜していて上流側より
    下流側の方が高い位置にあることを特徴とするキャニス
    ターの配設構造。
  2. 【請求項2】 前記キャニスターを覆うキャニスターカ
    バーを設け、前記ダクト部材の下流端を前記キャニスタ
    ーカバーに接続したことを特徴とする請求項1記載のキ
    ャニスターの配設構造。
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