JP3137380B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JP3137380B2
JP3137380B2 JP03247338A JP24733891A JP3137380B2 JP 3137380 B2 JP3137380 B2 JP 3137380B2 JP 03247338 A JP03247338 A JP 03247338A JP 24733891 A JP24733891 A JP 24733891A JP 3137380 B2 JP3137380 B2 JP 3137380B2
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magnetic
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雅彦 畑中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴(MR:magn
etic resonance)現象を利用して被検体(生体)の形態
情報やスペクトロスコピ―等の機能情報を得る磁気共鳴
イメ―ジング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴現象は、静磁場中に置かれた零
でないスピン及び磁気モ―メントを持つ原子核が特定の
周波数の電磁波のみを共鳴的に吸収・放出する現象であ
り、この原子核は次式に示す角周波数ωo (ωo =2π
νo ,νo ;ラ―モア周波数)で共鳴する。 ωo =γBo ここで、γo は原子核の種類に固有の磁気回転比であ
り、また、Boは静磁場強度である。
【0003】以上の原理を利用して生体診断を行う装置
は、上述の共鳴吸収の後に誘起される上記と同じ周波数
の電磁波を信号処理して、原子核密度,縦緩和時間T1
,横緩和時間T2 ,流れ,化学シフト等の情報が反映
された診断情報例えば被検体のスライス像等を無侵襲で
得るようにしている。
【0004】そして、磁気共鳴による診断情報の収集
は、静磁場中に配置した被検体の全部位を励起し且つ信
号収集することができるものであるが、装置構成上の制
約やイメ―ジング像の臨床上の要請から、実際の装置と
しては特定の部位に対する励起とその信号収集とを行う
ようにしている。
【0005】この場合、イメ―ジング対象とする特定部
位は、一般にある厚さを持ったスライス部位であるのが
通例であり、このスライス部位からのエコ―信号やFI
D信号の磁気共鳴信号(MR信号)を多数回のデ―タエ
ンコ―ド過程を実行することにより収集し、これらデ―
タ群を、例えば2次元フ―リエ変換法により画像再構成
処理することにより前記特定スライス部位の画像を生成
するようにしている。このような画像は、プロトンやリ
ンの如き核種毎に得ることができるが、一般には、プロ
トンに関するイメージングが主である。
【0006】一方、近時、サセプティビリティー(磁気
感受率)・イメージング法(Susceptibility Imaging M
ethod)なる臨床実験が行われている。このサセプティビ
リティー・イメージング法は、例えば、骨髄内のカルシ
ウムに起因する磁気感受率の情報としてカルシウム濃度
に関する情報を得る手法であって、H.Rosenthalらによ
り、Investigative Radiology Vol.25,P.173〜P.178(19
90年2月)にて報告されている。
【0007】このH.Rosenthalらの報告によると、脱脂
した標本の骨髄を、図12に示す非対・スピン・エコ
ー法パルスシーケンスや図13に示すグラディエント・
フィールド・エコー法パルスシーケンスによりイメージ
ングし、その画像の信号強度の変化から磁気感受率の情
報を得ることができる、と述べている。
【0008】なお、図12に示す、サセプティビリティ
ー・イメージング法を実現する非対・スピン・エコー
法パルスシーケンス(ASE法パルスシーケンス)は、
90°パルスの印加から180°パルスの印加までの時
間がTe/2(Teはエコー時間)で、180°パルス
の印加からエコー信号のピークまでの時間がTe/2で
あることによる対性の通常のスピン・エコー法パルス
シーケンスに対し、180°パルスの印加時刻をτだけ
早めか又は遅らせることにより、非対化したスピン
・エコー法パルスシーケンスとしたものである。ここ
に、早め時間τは、任意に設定し得る。
【0009】また、図13に示す、サセプティビリティ
ー・イメージング法を実現するグラディエント・フィー
ルド・エコー法パルスシーケンス(FE法パルスシーケ
ンス)におけるエコー時間Te は任意に設定し得る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した方法では次の
ような問題点がある。すなわち、データ収集に際して
は、ボクセル内に水と脂肪との化学シフトによる信号減
衰の影響が作用して、磁気感受率に関する情報以外の情
報が混入してしまい、高精度にして磁気感受率に関する
情報を得ることができない、という問題があった。そこ
で本発明の目的は、高精度にして磁気感受率に関する情
報を得ることが可能な磁気共鳴イメージング装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し且つ目的を達成するために次のような手段を講じた構
成としている。すなわち、請求項1に係る発明は、静磁
場中の被検体に対して励起用高周波パルスを照射するこ
とにより当該被検体の特定領域に磁気共鳴現象を生じせ
しめ、該現象に伴って生じる磁気共鳴信号を収集して前
記特定領域についての診断情報を得る磁気共鳴イメージ
ング装置において、
【0012】水からのプロトンイメージングに係る磁気
共鳴信号と脂肪からのプロトンイメージングに係る磁気
共鳴信号との位相差が360°の整数倍となり、かつ、
脂肪からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴信号が
極小になるようにパラメータを設定したパルスシーケン
スを実行するデータ収集手段と、このシーケンス実行手
段を実行することにより得られる複数の磁気共鳴画像間
における信号強度の変化に基づき磁気感受率情報を得る
データ処理手段と、を具備する磁気共鳴イメージング装
置、である。
【0013】
【0014】さらに、請求項に係る発明は、請求項
おける前記データ処理手段が、前記パルスシーケンス
を繰返す毎に、当該パルスシーケンスを規定するパラメ
ータを、水からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴
信号と脂肪からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴
信号とが同相となるように変化させることを特徴とする
ものである。
【0015】またさらに、請求項4に係る発明は、請求
項1における前記データ処理手段が、磁気感受率情報を
Lorenzモデル及びGauss モデルのうち少なくとも一方の
形式にて得ることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1,2,3に係る発明によれば、水と脂
肪との化学シフトに依存する信号減衰が小さくなる同相
(インフェーズ)条件下でイメージングした複数の画像
の信号強度乗り変化を知ることができるので、高精度に
して磁気感受率の情報を得ることができるものである。
【0017】
【実施例】以下本発明に係る磁気共鳴イメージング装置
の実施例を図面を参照して説明する。すなわち、図1に
示すように、本装置は、被検者Pを内部に収容すること
ができるようになっているマグネットアッセンブリとし
て、永久磁石又は常電導磁石又は超電導磁石のいずれ
か、或いはその組合せに係る静磁場発生装置(静磁場補
正用シムコイルが付加されていることもある。)1と、
磁気共鳴信号の誘起部位の位置情報付与のための傾斜磁
場を発生するためのX,Y,Z軸の傾斜磁場コイル2
と、回転高周波磁場を送信すると共に誘起された磁気共
鳴信号(MR信号)を検出するための送受信系である例
えば送信コイル及び受信コイルからなるRFコイル3と
を内部に備えたガントリ4を有している。
【0018】一方、本装置は、RFパルスの送信制御を
行う送信器5、誘起MR信号の受信制御を行う受信器6
を備えており、これらはRFコイル3に対して送信信号
を与え、また誘起MR信号を収集するものとなってい
る。
【0019】また、本装置は、X,Y,Z軸の傾斜磁場
コイル2のそれぞれの励磁制御を行う傾斜磁場電源7、
スライス画像生成のためのパルスシ―ケンスやスペクト
ロスコピー生成のためのパルスシ―ケンスを実施するこ
とができるシ―ケンサ8、これらを制御すると共に検出
信号の信号処理を行うコンピュータ9、再構成画像等の
表示を行うディスプレイ10、及びマンマシーンインー
タフェースを司るコンソール11を有している。
【0020】ここで、シーケンサ8には、サセプティビ
リティー・イメージング実行器(SI実行器)12が接
続されている。SI実行器12は、本発明で実行される
図12に示すASE法パルスシーケンス、図13に示す
FE法パルスシーケンス、図5に示すIR・ASE法
(インバーション・リカバリー・アシンメトリック(非
)・スピン・エコー法)パルスシーケンス、図6に
示すIR・FE法(インバーョン・リカバリー・フィ
ールド・エコー法)パルスシーケンスコンピュータプ
ログラムの形式にて保存しており、また、これらパルス
シーケンスを所定の条件で繰返し実行する。
【0021】また、コンピュータ9には、サセプティビ
リティー・イメージング処理器(SI処理器)13が接
続されている。SI処理器13は、本発明により提示さ
れる、例えば図2に示すサセプティビリティー表示を得
るための処理が行われる。
【0022】本発明の第1実施例に係るSI実行器12
及びSI処理器13が実行されることにより、水と脂肪
との間の化学シフト効果により生じる、ボクセル内での
水からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴信号と、
脂肪からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴信号と
の位相差が360°の整数倍となるように、τ(ASE
法に適用)又はTe (FE法に適用)の如きパラメータ
を設定した図12を基本とするASE法パルスシーケン
ス、又は図13を基本とするFE法パルスシーケンスの
如きパルスシーケンスを実行する。上述したパルスシー
ケンスの実行はSI実行器12が司る。このパルスシー
ケンスの実行により、同一スライス面についての複数の
磁気共鳴画像を得る。
【0023】そして、この複数の磁気共鳴画像間の同一
部位のROI(関心領域)における信号強度の変化に基
づき、図2に示すような磁気感受率情報(T2 * 効果情
報)を得るようにしている。このT2 * 効果情報の取得
はSI処理器13が司る。
【0024】本発明の第1実施例に係るSI実行器12
及びSI処理器13の動作を詳細に説明する。先ず、S
I実行器12には、図12に示すASE法パルスシーケ
ンスによるスキャンを実行することができる。当該スキ
ャンは、被検体の同一スライス面について、τ値を収集
すべき例えば4つのスライス画像毎に異ならせた条件の
下でのASE法パルスシーケンスを実行する。
【0025】すなわち、τをτ1 に設定してASE法パ
ルスシーケンスを所定回数繰返すことによりMR信号群
を得る。コンピュータ9により、τ1 に係るMR信号群
を例えばフーリエ変換処理してスライス像IM1 を得
る。次に、τをτ2 に設定してASE法パルスシーケン
スを所定回数繰返すことによりMR信号群を得る。コン
ピュータ9により、τ2 に係るMR信号群を例えばフー
リエ変換処理してスライス像IM2 を得る。次に、τを
τ3 に設定してASE法パルスシーケンスを所定回数繰
返すことによりMR信号群を得る。コンピュータ9によ
り、τ3 に係るMR信号群を例えばフーリエ変換処理し
てスライス像IM3 を得る。次に、τをτ4 に設定して
ASE法パルスシーケンスを所定回数繰返すことにより
MR信号群を得る。コンピュータ9により、τ4 に係る
MR信号群を例えばフーリエ変換処理してスライス像I
4 を得る。
【0026】ここで、Te を80msecとし、脂肪の化学
シフトを3.6ppm とした場合にあって、τ1 ,τ2
τ3 ,τ4 を、水と脂肪との信号が逆相、同相となるよ
うに順次変化させている。ここで、τ1 は1〜3msec程
度であり、τ2 は3〜5msec程度であり、τ3 は5〜7
msec程度であり、τ4 は7〜9msec程度である。
【0027】コンピュータ9内には、ASE法パルスシ
ーケンスの下でのτ1 に係るスライス像IM1 、τ2
係るスライス像IM2 、τ3 に係るスライス像IM3
τ4に係るスライス像IM4 が記憶される。
【0028】SI処理器13は、コンピュータ9から、
ASE法パルスシーケンスの下でのτ1 に係るスライス
像IM1 、τ2 に係るスライス像IM2 、τ3 に係るス
ライス像IM3 、τ4 に係るスライス像IM4 を呼出し
て、図2に示す表示を作成する。
【0029】すなわち、スライス像IM1 、IM2 、I
3 、IM4 の同一位置にROI1,ROI2 を設定す
る。そして、スライス像IM1 におけるROI1での信
号強度値、スライス像IM2 におけるROI1 での信号
強度値、スライス像IM3 におけるROI1 での信号強
度値、スライス像IM4 におけるROI1 での信号強度
値を求める。横軸をτ、縦軸を信号強度として、これら
4つの信号強度値をカーブフィットすることにより、図
2に示すROI1 カーブが描かれる。
【0030】また、スライス像IM1 におけるROI2
での信号強度値、スライス像IM2におけるROI2
の信号強度値、スライス像IM3 におけるROI2 での
信号強度値、スライス像IM4 におけるROI2 での信
号強度値を求める。この場合も、横軸をτ、縦軸を信号
強度として、これら4つの信号強度値をカーブフィット
することにより、図2に示すROI2 カーブが描かれ
る。
【0031】以上において、縦軸は信号強度を示してい
るが、これは磁気感受率情報(T2 * 効果情報)を表現
していることに他ならない。そして、これは、水と脂肪
との化学シフトに依存する信号減衰が小さくなるインフ
ェーズ条件下でイメージングした複数の画像の信号強度
乗り変化を知ることができるので、高精度にして磁気感
受率の情報を得ることができるものである。
【0032】上記の例は、複数画像間でτを変更したA
SE法パルスシーケンスを実行することにより、磁気感
受率の情報を得るものであるが、上述の例と同様に複数
画像間でTe を変更したFE法パルスシーケンスを実行
することによっても、磁気感受率の情報を得ることがで
きる。
【0033】次に、複数画像間でτを変更したASE法
パルスシーケンスを実行することにより、又は、複数画
像間でTe を変更したFE法パルスシーケンスを実行す
ることにより、磁気感受率の情報を得る本発明の第1実
施例の作用を説明する。すなわち、通常のSE法では、
磁場不均一性の効果を補償するので、磁気感受率の小さ
な変化の情報を得ることができないため、ASE法やF
E法を使用する。また、磁気感受率の効果を含めた磁場
不均一性によるMR信号の減衰は、一般に、次のように
表される。 ASE法の場合は次のようになる。 S(τ)=So(τ=0)・exp (−τ/T2 * ) FE法の場合は次のようになる。 S(Te ) =So(Te =0)・exp (−Te /T2 * )・exp (−Te /T2
【0034】ここで、T2 * は、静磁場の不均一性によ
って決まる信号減衰の時定数であって、磁気感受率に関
する情報を示している。また、T2 は横緩和時定数を示
している。
【0035】さらに、上述したように磁気感受率の効果
によって生ずるMR信号の減衰度は、τ,Te によって
変化するので、複数の画像を測定することにより、時定
数T2 * の情報を得ることができる。但し、FE法の場
合は、T2 >>T2 * の条件が必要であり、この条件が
許される範囲で、T2 * の情報が得られる。しかし、ボ
クセル内に水と脂肪とが存在すると、化学シフト効果に
よる共鳴周波数の差から、水と脂肪とから生ずるMR信
号の間に位相差が生じる。
【0036】化学シフトによるMR信号の位相ずれを補
償するためには、τ又はTe には制限ができる。化学シ
フト量をδとし、磁気回転比をBoとすると、化学シフ
トによる周波数差δωは、次のように与えられる。 δω=γ(δ・Bo) そして、τ又はTe の間に生ずる位相ずれ量φは次のよ
うになる。 φ=δω・τ=γ(δ・Bo)τ φ=δω・Te =γ(δ・Bo)Te
【0037】今、静磁場強度が0.5Tの磁気共鳴イメ
ージング装置における水と脂肪の化学シフト(シフト量
δwfを約3.6ppm とする)について計算する。この場
合、τ又はTe は、6.7msecで、水と脂肪との位相ず
れ量φwfは、180°、13.4msecで、360°とな
る。ここで、図3は、水と脂肪との磁化の位相ずれの様
子を示している。そして、図3において、Mw は水の磁
化を示し、Mf は脂肪の磁化を示している。
【0038】水と脂肪との位相ずれφwfが約180°の
場合、水と脂肪との信号(図3の水の磁化Mw と脂肪の
磁化Mf )の差分が画像化されるので、水素原子核密度
を正しく反映した画像が得られない。SE法で求められ
た画像と同質の画像を得るためには、水と脂肪との位相
ずれφwfが360°の整数倍(0.5Tの磁気共鳴イメ
ーシング装置の場合は、13.4msecの整数倍のτ又は
Te )となる時間を選ばなければならない。
【0039】ASE法におけるτ、FE法におけるTe
を連続的に変化させたときの信号強度は、図4のように
示される。図4において、2π/γ(δ・Bo)の整数
倍の周期で生ずる信号変化は、水と脂肪との化学シフト
効果により生ずるMR信号値の変化である。
【0040】本発明の第1実施例では、ASE法におけ
るτ、FE法におけるTe を、2π/γ(δ・Bo)の
整数倍の条件で、同一スライス面を複数回撮影し、これ
により得られた画像における各ROIの信号強度からT
2 * の値又は磁気感受率の効果を評価するものである。
【0041】次に、本発明の第2実施例を、図5,図
6,図7,図8を参照して説明する。第2実施例におい
てはASE法やFE法に代えて、図5に示すIR・AS
E法、図6に示すIR・FE法を使用する。これらパル
スシーケンスが、図1のSI実行器12にコンピュータ
・プログラム形式で保存されていることは、既に述べ
た。 図5に示すIR・ASE法は、前半が180°パ
ルスとスライス用傾斜磁場とによるIR法であり、後半
がτが可変のASE法である。また、図6に示すIR・
FE法は、前半が180°パルスとスライス用傾斜磁場
とによるIR法であり、後半がTe が可変のFE法であ
る。SPは飽和処理のためのスポイラーパルスである。
【0042】そして、図5に示すIR・ASE法を使用
する場合にあっては、同一スライス面について、異なる
τを持つ複数のIR・ASE法を実行することにより、
少なくとも2枚以上の複数の画像を得、当該画像に設定
した一つ以上のROIにおけるMR信号値の変化を調べ
て、T2 * の値又は磁気感受率の効果を評価する(図7
参照)。
【0043】また、図6に示すIR・FE法を使用する
ならば、同一スライス面について、異なるTe を持つ複
数のIR・FE法を実行することにより、少なくとも2
枚以上の複数の画像を得、当該画像に設定した一つ以上
のROIにおけるMR信号値の変化を調べて、T2 *
値又は磁気感受率の効果を評価する(図8参照)。
【0044】ここで、ASE法やFE法に、IR法を付
加することは、スピンの縦磁化成分を極小化することに
寄与する。これは、脂肪の化学シフトによる影響が緩和
されるためである。そして、水からの信号と脂肪からの
信号とが同相になる条件にてIR・ASE法におけるパ
ラメータτ、IR・FE法におけるパラメータTeを選
定する。そして、特に、脂肪の縦磁化成分が極小化さ
れ、水から信号が十分に大きくなるように、両法にお
けるパラメータとしてパルス繰返し間隔Tr、TI時
間、RFパルスのフリップ角も宜選定するものとす
る。
【0045】上記の例では、ASE法パルスシーケン
ス、FE法パルスシーケンス、IR・ASE法パルスシ
ーケンス、IR・FE法パルスシーケンスのいずれかを
単独で実行する例であるが、通常のIR法(STIR
法)と、ASE法パルスシーケンス、FE法パルスシー
ケンス、IR・ASE法パルスシーケンス、IR・FE
法パルスシーケンスのうち少なくとも一つとを、組合わ
せて実行し、通常のスライス画像と、磁気感受率情報と
を同時に取得するようにしてもよい。
【0046】また、上記における通常のIR法(STI
R法)と、ASE法パルスシーケンス、FE法パルスシ
ーケンス,IR・ASE法パルスシーケンス,IR・F
E法パルスシーケンスのうち少なくとも一つとの組合わ
せは、エンコード毎に交互に実行するようにしてもよ
い。
【0047】さらに、磁気感受率情報は、図9に示すLo
renzモデル及び図10に示すGaussモデルのうち少なく
とも一方の形式にて得ることができる。すなわち、AS
E法でのサセタビリティー成分のモデル式は、一般に次
のように表される。 S(τ)/S(τ=0)=exp(−(1/T2 *)τ)
【0048】しかし、厳密な解析及び実験によれば、特
にボクセルでの磁場分布が十分にランダムに分布してい
る場合として、例えば、椎体でのサセプタバリティーの
場合はこのモデルで仮定できる。Gauss モデルが、理論
的にも実験的にも適合する。Gauss モデルの場合は次の
ように表される。 S(τ)/S(τ=0)=exp(−(δf 2/2)×τ2 ) δf は、ボクセル内の信号の図11に示す周波数分布が
Gauss関数となり、この標準偏差を表すことになる。こ
の場合、δf がサセプタバリティーの大きさを表すパラ
メータであり、δfをピクセルに求めて表示すればよ
い。本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる
ものである。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高精度
にして磁気感受率に関する情報を得ることが可能な磁気
共鳴イメージング装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気共鳴イメージングのブロック
図。
【図2】本発明に係る磁気感受率に関する情報の表示例
を示す図。
【図3】水と脂肪との位相関係を示す図。
【図4】τと信号強度との関係を示す図。
【図5】本発明で使用されるにIR・ASE法パルスシ
ーケンスを示す図。
【図6】本発明で使用されるにIR・FE法パルスシー
ケンスを示す図。
【図7】IR・ASE法パルスシーケンスを実行したと
きに得られるτと信号強度との関係を示す図。
【図8】IR・FE法パルスシーケンスを実行したとき
に得られるTe と信号強度との関係を示す図。
【図9】磁気感受率情報をLorenzモデルにて得る場合の
Lorenz関数を示す図。
【図10】磁気感受率情報をGauss モデルにて得る場合
のGauss 関数を示す図。
【図11】ボクセル内の周波数文武を示す図。
【図12】ASE法パルスシーケンスを示す図。
【図13】FE法パルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
1…静磁場発生装置、2…傾斜磁場コイル、3…RFコ
イル、4…ガントリ、5…送信器、6…受信器、7…傾
斜磁場電源、8…シーケンサ、9…コンピュータ、10
…ディスプレイ、11…コンソール、12…SI実行
器、13…SI処理器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−109850(JP,A) 特開 昭63−73944(JP,A) 特開 平4−312445(JP,A) 特開 昭62−34549(JP,A) H.Rosenthal,et.a l.,”Magnetic Susce ptibility Effects of Trabecular Bone on Magnetic Reson ance Imaging of Bo ne Marrow”,Investi gative Radiology, (1990),Vol.25,p173−p178 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中の被検体に対して励起用高周波
    パルスを照射することにより当該被検体の特定領域に磁
    気共鳴現象を生じせしめ、該現象に伴って生じる磁気共
    鳴信号を収集して前記特定領域についての診断情報を得
    る磁気共鳴イメージング装置において、 水からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴信号と脂
    肪からのプロトンイメージングに係る磁気共鳴信号との
    位相差が360°の整数倍となり、かつ、脂肪からのプ
    ロトンイメージングに係る磁気共鳴信号が極小になるよ
    うにパラメータを設定したパルスシーケンスを実行する
    データ収集手段と、 このシーケンス実行手段を実行することにより得られる
    複数の磁気共鳴画像間における信号強度の変化に基づき
    磁気感受率情報を得るデータ処理手段と、 を具備する磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】 前記データ処理手段は、前記パルスシー
    ケンスを繰返す毎に、当該パルスシーケンスを規定する
    パラメータを、水からのプロトンイメージングに係る磁
    気共鳴信号と脂肪からのプロトンイメージングに係る磁
    気共鳴信号とが同相となるように変化させることを特徴
    とする請求項1の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記データ処理手段は、磁気感受率情報
    をLorenzモデル及びGaussモデルのうち少なくとも一方
    の形式にて得ることを特徴とする請求項1の磁気共鳴イ
    メージング装置。
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