JP3135670B2 - フライホイール - Google Patents

フライホイール

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JP3135670B2
JP3135670B2 JP04105058A JP10505892A JP3135670B2 JP 3135670 B2 JP3135670 B2 JP 3135670B2 JP 04105058 A JP04105058 A JP 04105058A JP 10505892 A JP10505892 A JP 10505892A JP 3135670 B2 JP3135670 B2 JP 3135670B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エンジン等の
変動トルクを吸収するフライホイール、とりわけ、可変
速度形ダイナミックダンパーを備えたフライホイールに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等に用いられるエンジン
は間欠的に発生する爆発のエネルギーをクランクシャフ
トを介して駆動トルクとして外部に伝達するようになっ
ている。このため、この種のエンジンは、動力伝達系に
駆動トルクばかりでなく爆発に起因した変動トルクまで
もが伝達され、この変動トルクが動力伝達系の捩り振動
を誘起し易いという問題をかかえている。
【0003】そこで従来では、この問題に対処するもの
として、図6に示すようなフライホイールが開発されて
いる。
【0004】このフライホイールは、クランクシャフト
の端部に取り付けられるもので、フライホイール本体1
に半円状の空間2が周方向等間隔に複数個設けられ、こ
の各空間2に略扇状の単振り子3が収容された構造とな
っている。この単振り子3は可変速度形ダイナミックダ
ンパーを構成するもので、その固有円振動数が、フライ
ホイール本体1に入力されるエンジンの変動トルク(励
振トルク)の円振動数と等しくなるように設定されてい
る。即ち、単振り子3の設定は以下の(1)式を満たす
ようになっている。
【0005】 ω√(R/r)=nω …(1) ω;エンジンの回転角速度、R;フライホイール本体1
の回転中心Oから単振り子3の揺動中心O’までの距
離、r;単振り子3の揺動中心O’から単振り子3の重
心Gまでの距離、n;エンジンの回転に対する変動トル
クの振動次数。
【0006】尚、対象とする変動トルクの振動次数nは
最も低いもの(振動エネルギーが最も大きい。)に設定
され、例えば、4気筒4サイクルエンジンではn=2
に、6気筒4サイクルエンジンではn=3に設定されて
いる。
【0007】したがって、このフライホイールの場合、
エンジンの回転速度が変化すると単振り子3の固有円振
動数がこの変化に伴って変化し、対象とする振動次数の
変動トルクが常時単振り子3の共振作用によって吸収さ
れる。
【0008】尚、この技術は、例えば実開平1−115
039号公報等に示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のフ
ライホイールの場合、エンジンの停止時に、各単振り子
3が夫々の重心位置に応じた方向に動いてから停止する
ため、エンジンの再始動時における回転バランスが悪く
なるうえ、始動直後に一部の単振り子3がフライホイー
ル本体1と激しく衝突して打音や振動を生じ易いという
不具合がある。
【0010】そこで本発明は、エンジンの再始動時にお
ける回転のアンバランスや、エンジンの始動直後の単振
り子とフライホイール本体の衝突を無くすことが出来る
フライホイールを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するための手段として、単振り子による可変速度形
ダイナミックダンバーを有するフライホイールにおい
て、フライホイール本体上の固定点に枢支された単振り
子と、この単振り子の外周のピッチ円に沿う円弧状制動
面を有すると共に、同単振り子の振り子軌道の径方向外
側で同単振り子に常時臨む位置に配置された制動部材
と、この制動部材の制動面を単振り子に接触させる方向
に付勢するばね部材と、所定値以上の遠心力が働くとこ
のばね部材の付勢力に打ち勝って前記制動部材を単振り
子から離反させる質量体と、を備えた構成とした。
【0012】
【作用】フライホイール本体の回転速度が小さい間は、
ばね部材の付勢力によって制動部材の制動面が単振り子
に押し付けられ、単振り子が揺動を停止した状態となっ
ている。この状態からフライホイール本体の回転速度が
大きくなって質量体に働く遠心力が所定値以上になる
と、この遠心力がばね部材の付勢力に打ち勝って制動部
材を単振り子から離反させる。これにより単振り子の揺
動は自由になり、フライホイール本体に入力された変動
トルクは単振り子の共振作用によって吸収される。さら
に、この状態からエンジンの停止等によってフライホイ
ール本体の回転速度が低下し、質量体に働く遠心力が所
定値よりも小さくなると、再び制動部材がばね部材の付
勢力によって各単振り子に接触し、単振り子の揺動が停
止させられる。このとき、各単振り子は制動部材によっ
て一斉に停止させられるため、すべての単振り子は同じ
揺動姿勢のまま停止する。そして、制動部材は単振り子
に常時臨む位置に配置されているため、単振り子の振れ
角に拘らず単振り子を常時確実に停止させることができ
る。
【0013】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図1〜図5に基づ
いて説明する。
【0014】図面において、10は、本発明にかかるフ
ライホイールのフライホイール本体である。このフライ
ホイール本体10は、略円盤状に形成された第一ホイー
ル11と第二ホイール12とによって構成されており、
両ホイール11、12は互いの側面を接触させた状態
で、内周縁部と外周縁部が、フライホイール本体10を
クランクシャフト5に取り付けるためのボルト21と、
フライホイール本体10にクラッチカバー22を取り付
けるためのボルト23とによって結合されている。
【0015】フライホイール本体10には、半円状の複
数個の空間部13が同一円周上に等間隔に並んで設けら
れていて、この各空間部13には、略扇状の単振り子1
4がピン15に揺動可能に支持されてた状態で収容され
ている。この単振り子14は可変速度形ダイナミックダ
ンパーを構成するもので、フライホイール本体10に入
力されるエンジンの変動トルクTを有効に吸収出来るよ
う各部が以下の(2)、(3)式を満たすように設定さ
れている。
【0016】 R/r=n2 …(2) MR2ω2B=T …(3) R;フライホイール本体10の回転中心Oから単振り子
14の揺動中心O’までの距離、r;単振り子14の揺
動中心O’から重心Gまでの距離、n;エンジンの回転
に対する変動トルクの振動次数、M;単振り子14の質
量、ω;エンジンの回転各速度、B;単振り子14の揺
動角度、T;振動次数nの変動トルク。
【0017】また、フライホイール本体10の前記各空
間部13の径方向外方位置には略コ字状の別の空間部1
6が設けられていて、この空間部16に、略コ字状の質
量体17が径方向変位可能に嵌合されている。また、径
方向で互いに隣接する各空間部13と16は開口18に
よってつながっており、この開口18には質量体17の
底部に形成された突部17aが挿入されている。そし
て、この突部17aには、単振り子14の外周面に沿う
曲面をもった制動部材としての摩擦材19が接合されて
いて、質量体17が径方向内方に所定量変位すると、こ
の摩擦材19が単振り子14の外周面に接触してその揺
動を停止させるようになっている。尚、摩擦材19の
置と周方向長さは、単振り子14の揺動角度に関係なく
摩擦材の内周面(制動面)が常時単振り子14の外周面
臨むように、つまり常時確実に接触出来るように設定
されている。また、各空間部16に臨むフライホイール
本体10の周壁10aと、質量体17の凹状部17bの
間には、ばね部材としての板ばね20が介装されてい
て、この板ばね20が質量体17を常時径方向内方に付
勢するようになっている。ここで、質量体17と板ばね
20は、フライホイール本体10の回転速度がアイドル
回転速度以上になったときに質量体17に働く遠心力が
板ばね20による付勢力に打ち勝って摩擦板19を単振
り子14から離反させるように設定されている。
【0018】尚、図2中24は、フライホイール本体1
0(第二ホイール12)の外周面に圧入や焼きばめ等の
手段によって固定されたエンジン始動用のリングギヤで
あり、25は、クラッチ接続時にフライホイール本体1
0(第二ホイール12)の側面に押し当てられるクラッ
チ組立体Cのフェーシング部である。
【0019】このフライホイールは以上のような構成で
あるため、フライホイール本体10の回転速度がアイド
ル回転速度よりも低い間(停止状態も含む。)は、各質
量体17に働く遠心力が板ばね20による付勢力よりも
小さいため、図1、図2に示すように摩擦板19が単振
り子14に接触して単振り子14の揺動を停止させた状
態となっている。
【0020】また、この状態からフライホイール本体1
0の回転速度がアイドル回転速度以上になると、各質量
体17に働く遠心力が所定値以上になり、この遠心力が
板ばね20による付勢力に打ち勝って質量体17を径方
向外方に変位させる。これにより、摩擦材19は、図4
に示すように質量体17と共に径方向外方に変位して単
振り子14から離反する。この結果、単振り子14は自
由な揺動が可能となるため、エンジンの変動トルクと共
振してその変動トルクを吸収するようになる。
【0021】さらに、この状態からエンジンの停止等に
よってフライホイール本体10の回転速度がアイドル回
転速度よりも低くなると、板ばね20による付勢力が再
び各質量体17に働く遠心力に勝るようになって、各質
量体17を径方向内方に変位させるようになる。これに
より、摩擦材19は質量体17と共に径方向内方に変位
し、単振り子14に接触してその揺動を停止させる。こ
のとき、すべての単振り子14は同期した揺動を続けて
いるときに摩擦材19によってその揺動を一斉に停止さ
せられるため、単振り子14はすべて図5に示すような
同じ揺動姿勢(角度)となって停止する。したがって、
エンジンが再始動される際には、各単振り子14の位置
にばらつきがなく、フライホイールの回転バランスは良
好になる。また、摩擦材19はその内周面(制動面)が
常時単振り子14の外周面に臨む位置及び長さに設定さ
れているため、各単振り子14がいすれの振れ角にある
場合であっても、フライホイール本体10が設定角度以
下になるとこれらの振れを即時にかつ確実に停止させる
ことができる。
【0022】また、このフライホイールの場合、各単振
り子14は、フライホイール本体10の回転速度がアイ
ドル回転速度に達するまで摩擦材19によって揺動を停
止させられているため、エンジンの始動直後には単振り
子14の揺動は全く生じない。このため、エンジン始動
時の衝撃によって単振り子14とフライホイール本体1
0が衝突する等の不具合も起こらない。
【0023】尚、本発明の実施例は以上で説明したもの
に限るものでなく、例えば、摩擦材19を単振り子14
方向に付勢するばね部材は、板ばね20に変えてコイル
スプリングを用いるようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明は、単振り子に接触
してその揺動を停止させる制動部材と、この制動部材を
単振り子に接触させる方向に付勢するばね部材と、所定
値以上の遠心力が働くとこのばね部材の付勢力に打ち勝
って前記制動部材を単振り子から離反させる質量体とを
設けることにより、エンジンの停止時にすべての単振り
子が同じ揺動姿勢のまま停止させられるようにしたた
め、エンジンの再始動時における回転のアンバランスが
無くなる。また、エンジンの回転速度が高まって質量体
に働く遠心力が所定値以上にならないと単振り子の自由
な揺動が開始されないため、エンジンの始動直後に単振
り子とフライホイール本体が衝突することが無くなり、
この衝突に起因した打音や振動が生じなくなる。さらに
本発明は、単振り子をフライホイール本体上の固定点に
枢支し、単振り子の外周のピッチ円に沿う円弧状制動面
を有する制動部材を、単振り子の振り子軌道の径方向外
側で同単振り子に常時臨む位置に配置するようにしたこ
とから、単振り子がいかなる振れ角にある場合であって
も単振り子の振れを即時にかつ確実に停止させることが
できる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図2のC矢視正面図。
【図2】同実施例を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施例を示す図1のB矢視側面図
【図4】同実施例を示す図1の要部の正面図
【図5】同実施例を示す図2のC矢視正面図。
【図6】従来の技術を示す正面図。
【符号の説明】
10…フライホイール本体、 14…単振り子、 17…質量体、 19…摩擦材(制動部材)、 20…板ばね(ばね部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−83429(JP,A) 特開 昭60−13930(JP,A) 特開 平1−182651(JP,A) 実開 平1−65965(JP,U) 実開 昭61−160343(JP,U) 実開 昭64−4942(JP,U) 実開 昭56−162338(JP,U) 実開 平1−115039(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/30 - 15/31 F16F 15/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単振り子による可変速度形ダイナミック
    ダンバーを有するフライホイールにおいて、フライホイール本体上の固定点に枢支された単振り子
    と、この単振り子の外周のピッチ円に沿う円弧状制動面
    を有すると共に、同単振り子の振り子軌道の径方向外側
    で同単振り子に常時臨む位置に配置された制動部材と、
    この制動部材の制動面を単振り子に接触させる方向に付
    勢するばね部材と、所定値以上の遠心力が働くとこのば
    ね部材の付勢力に打ち勝って前記制動部材を単振り子か
    ら離反させる質量体と、を備えたことを特徴とするフラ
    イホイール。
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