JP3135609B2 - 燃料吸収体 - Google Patents

燃料吸収体

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JP3135609B2
JP3135609B2 JP03163700A JP16370091A JP3135609B2 JP 3135609 B2 JP3135609 B2 JP 3135609B2 JP 03163700 A JP03163700 A JP 03163700A JP 16370091 A JP16370091 A JP 16370091A JP 3135609 B2 JP3135609 B2 JP 3135609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,燃料蒸発防止装置に用
いる燃料吸収体に関する。
【0002】
【従来技術】自動車の燃料タンク内に,給油ガンにより
燃料を供給する際には,比較的多くの燃料が蒸発する。
また,自動車の走行時,停止時のいずれにおいても,燃
料タンク,気化器フロート室内の燃料が一部気化する。
そこで,これら蒸発燃料を大気中に漏らさないようにす
るため,これらタンク等に,燃料吸収体を充填したキャ
ニスタ(燃料蒸発防止装置)が連結されている。この燃
料吸収体は,蒸発燃料を捕捉するためのものである。ま
た,自動車に限らず燃料貯蔵タンク等からの蒸発燃料,
更には漏洩した燃料液を捕捉するため,同様に燃料吸収
体を充填した燃料蒸発防止装置が用いられている。そし
て,上記燃料吸収体としては,従来活性炭が用いられて
いる。活性炭に吸着された燃料は,パージ(離脱)時に
活性炭から放出される。そのため,活性炭は燃料の吸
着,離脱を繰り返して使用される。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記活性炭を
用いたキャニスタでは,しばしば,蒸発燃料を捕捉しき
れず,蒸発燃料が大気に放出されてしまうことが起こ
る。この原因の1つには,一旦蒸発した蒸発燃料が,キ
ャニスタへの配管等の壁面で再び凝縮して液体となり,
該液体が燃料吸収体と接触した場合に,活性炭の上記捕
捉能が著しく低下することが明らかとなった。また,活
性炭に代えてポリプロピレン,スチレン−ブタジエン共
重合体等の有機高分子を燃料吸収体として用いることも
提案されている(特開平1−67222,特開平1−2
27861)。しかしながら,該燃料吸収体は燃料の吸
収,離脱のサイクル(吸脱サイクル)を繰り返す間に,
燃料吸収能力が低下するおそれがある。
【0004】この原因は次のように考えられる。即ち,
1次粒子の強度,1次粒子同士の結合力(2次粒子の強
度)が弱いため,吸収時の膨潤と離脱時の収縮の繰り返
し,更には振動等により1次粒子の破壊,2次粒子の崩
壊が起こる。この様に微細化された粒子は飛散し易く燃
料吸収体の偏りの原因となり,吸収能が低下する。な
お,上記1次粒子は例えば0.1〜300μmの粒子
を,2次粒子は上記1次粒子の凝集体(粒径0.1〜1
0mm)である。また,燃料吸収体として,親油性高分
子ゲルを利用したものも知られている(特開平1−67
222号公報)。このものの製造方法は,高分子を多量
の溶剤中に溶解させると共に該溶剤中において架橋反応
させ,その後乾燥させて燃料吸収体とする方法である。
【0005】しかし,この方法で得られる燃料吸収体
は,架橋反応物が溶剤を含んでいるため,繊維状,フィ
ルム状等の一定形状に成形することが困難である。ま
た,架橋反応後に乾燥して成形する場合には,その際に
大きな収縮を伴うため,繊維状,フィルム状等に成形す
ることが困難である。また,ポリノルボルネンのごと
く,架橋反応されていない熱可塑性高分子を燃料吸収体
として用いることも知られている。しかし,熱可塑性高
分子の場合には,成形性は良いものの,燃料吸収の後に
膨潤して,変形流動を生ずる。そのため,パージ時に燃
料吸収体からの燃料の離脱性が悪い。また,高分子が燃
料に溶解し,キャニスタの配管やチェックバルブなどの
周辺部品に,付着,或いは目づまりを生ずるという悪影
響を及ぼす。即ち,燃料の吸脱着耐久性が悪い。本発明
は,かかる従来の問題点に鑑み,繊維状,フィルム状等
の任意の形状に容易に成形することができ,また優れた
燃料吸収能力及び吸脱着耐久性を有する燃料吸収体を提
供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は,溶剤の非存在下でパーカ
ーボネート系又はイソシアネート系の架橋剤を用いて
橋反応された高分子であって,トルエン膨潤度が500
重量%以上で,かつトルエン不溶分が70重量%以上で
あることを特徴とする燃料吸収体にある。本発明におい
て,上記トルエン膨潤度,トルエン不溶分は,燃料吸収
能力,上記の燃料吸脱着耐久性を示すもので,その値が
大きい程これらの性能が優れていることを示す。なお,
上記トルエン膨潤度及びトルエン不溶分は,上記高分子
の架橋密度を示す一種の指標値であり,例えば高分子ゴ
ムの分野では常用されている測定法である。測定法は実
施例に示した。
【0007】また,上記架橋反応された高分子として
は,例えば下記のものがある。 ・エチレン−プロピレン−ジエン系重合体 ・エチレン−酢酸ビニル共重合体 ・エチレン−プロピレン系重合体 ・アクリル系重合体 ・シリコーン系重合体(例えば,メチルシリコーン,ビ
ニル−メチルシリコーン,フェニル・メチルシリコー
ン) ・クロロスルホン化ポリエチレン系重合体
【0008】・塩素化ポリエチレン系重合体 ・エピクロルヒドリン系重合体(例えば,エピクロルヒ
ドリン−エチレンオキシド) ・ウレタン系重合体 ・オキシプロピレン系重合体 ・オキシテトラメチレングリコール系重合体 ・オレフィングリコール系重合体 ・ε−カプロラクトン系重合体 ・ノルボルネン系重合体 ・スチレン系重合体 ・イソプレン系重合体 ・クロロプレン系重合体 ・ブタジエン系重合体
【0009】また,特に耐熱性を考慮する場合には,エ
チレン−酢酸ビニル共重合体,アクリル系重合体,シリ
コーン系重合体等の耐熱性を有するポリマー,または,
これらのブレンドポリマー(例えば,EVA/アクリル
系等)を用いることが好ましい。次に,溶剤の非存在下
で架橋反応させる方法としては,例えば次の方法がある
(具体的には実施例参照)。即ち,原料としてのEPD
Mポリマー(エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合
体)を溶剤に一旦溶解すると共に,その溶液中に室温下
パーカーボネート系の架橋剤を添加し,溶解する。そ
の後,この溶液を開口面積の大きい容器,例えばステン
レス鋼製のバット中に入れて,溶剤を揮散させる。これ
により,「溶剤の非存在下」の条件が達せられる。次
に,この溶剤の非存在下にある未架橋反応シートを加熱
(例えば70℃)し,架橋反応を行わせ,シート状の架
橋体を得る。
【0010】また,他の方法としては,例えば酸変性E
PM(無水マレイン酸グラフトエチレン・プロピレン・
共重合体)に対して,イソシアネート系架橋剤のトルエ
ン溶液を添加混合し,該混合物を押出機に供給して可塑
化,均一混合して,未架橋反応ペレットにする。その
後,該未架橋反応ペレットを高温(例えば150℃)に
おいてプレスすると共に,その加熱加圧下で架橋反応さ
せ,シート状の燃料吸収体を得る。
【0011】また,上記架橋剤としては,ビス−(t−
ブチル−シクロヘキシル)−パ−オキサイドジカルボネ
ート等のパーカーボネート系,イソシアネート系が
る。架橋剤は,ポリマー(架橋反応前の高分子)100
重量部に対して,例えば0.1〜10重量部用いる。
【0012】また,燃料吸収体の形状としては,粉末,
粒子,シート,繊維,含浸体などがある。上記粉末,粒
子の場合には,上記の重合体状燃料吸収体を粉砕又は切
断して製造する。または,前記の未架橋反応ペレットを
加熱して製造する。また,シートの場合には,前記方法
で製造する。また,繊維の場合には,前記押出機を用い
る方法で造られた未架橋反応状態の混練物を,更に延伸
して,細径の繊維状物とする。そして,その後加熱し
て,架橋反応させる。また含浸体の場合には,前記のご
とく調整した原料ポリマーと溶剤と架橋剤との混合溶液
中に,繊維,糸,不織布,網等の基材を浸漬する。そし
て,これを引き上げ,乾燥後,加熱して,上記基材に付
着した原料ポリマーを架橋反応させることにより製造す
る。
【0013】なお,前記のごとく,押出機を用いて未架
橋反応ペレットを製造する場合において,イソシアネー
系の架橋剤を用いる場合は,押出混練中に著しい架橋
反応が生じないように,混練温度と反応開始温度とのバ
ランスを考慮して適切な臨界温度を持つものを選定す
る。
【0014】また,上記高分子は,トルエン膨潤度が1
000重量%以上で,かつトルエン不溶分が80重量%
以上であることが好ましい。これにより,一層燃料吸収
能力が向上する。また,上記高分子は,実質的に飽和結
合の分子鎖から構成され,分子鎖中または側鎖中に架橋
点を形成した官能基が,高分子100g中に0.001
モルないし0.5モル含有されていることが好ましい。
即ち,上記官能機を有するポリマー成分が上記モル量含
有されていることが好ましい。0.001モル未満の場
合には架橋度合が低く,トルエン不溶分が低下するおそ
れがある。一方0.5モルを越えると架橋度合が高くな
りすぎ,トルエン膨潤度が低下する。
【0015】
【作用及び効果】本発明の燃料吸収体は,溶剤の非存在
下でパーカーボネート系又はイソシアネート系の架橋剤
を用いて架橋反応された高分子であって,かつ上記特定
のトルエン膨潤度及びトルエン不溶分を有している。そ
のため,本発明の燃料吸収体は,前記従来のごとく,多
量の溶剤中で架橋反応された場合のごとく,その内部に
架橋反応時の溶剤を内包していない。即ち,燃料吸収体
の内部には溶剤が残存していない。そのため,本発明の
燃料吸収体は,その内部に燃料を吸収できる空隙を多量
に有していることになる。また,燃料の吸収を妨げる上
記溶剤が燃料吸収体中に存在していない。それ故,燃料
吸収体は,その燃料吸収能力が大きい。
【0016】また,本発明の燃料吸収体は,上記のごと
く,その内部に上記溶剤を含有していないので,粉末,
粒子,シート,繊維,含浸体等任意の形状に容易に成形
することができる。そのため,パージ時における燃料の
離脱も容易であり,燃料の吸脱着耐久性に優れている。
以上のごとく,本発明によれば,任意の形状に容易に成
形することができ,また優れた燃料吸収能力及び吸脱着
耐久性を有する燃料吸収体を提供することができる。
【0017】
【実施例】以下,本発明の実施例にかかる燃料吸収体,
及び比較例につき,下記の各表を用いて説明する。同表
には,架橋反応前の原料(ポリマー)と架橋剤の各成分
及び溶剤の非存在における架橋反応条件,即ち成形条件
〔温度(℃),時間(Hr)〕と,得られた燃料吸収体
のトルエン膨潤度,及びトルエン不溶分につき示した。
架橋剤は,上記ポリマー100重量部に対する,重量部
で示した。
【0018】また,表1〜表4は,下記のごとくポリマ
ーと架橋剤との組合わせを異にするものである。 ・表1;EPDM+パーカーボネート系 ・表2;EVA+パーカーボネート系 表3;酸変性EPR+イソシアネート系 ・表4;(EVA+AENB)+パーカーボネート系
【0019】また,各表において,各ポリマー及び架橋
剤は次のものを用いた。 「ポリマー」 ・EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合
体);日本合成ゴム(株)社製,EP33,プロピレン
含量43重量%,ENB(エチリデンノルボルネン)量
0.1モル/ポリマー100g(前記分子鎖中又は側鎖
中に架橋点を形成せしめる官能基が高分子100g中に
占める割合),ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)4
5。 ・EVA(エチレン・酢酸ビニルゴム);バイエルAG
社製,LEVAPRENE450,酢酸ビニル含量45
重量%。
【0020】・酸変性EPR(酸変性エチレン・プロピ
レンゴム);日本合成ゴム(株)製,T7741P,無
水マレイン酸量0.005モル/ポリマー100g,ム
ーニー粘度82。 ・AENB(アクリル・エチリデンノルボルネン・ゴ
ム);日本合成ゴム(株),AR201,ムーニー粘度
40。
【0021】「架橋剤」 ・パーカーボネート系;ビス−(t−ブチル−シクロヘ
キシル)−パーオキシ−ジカーボネート,化薬アクゾ
(株)パーカドックス16。 ・イソシアネート;ポリメチレン・ポリフェニル・ポ
リイソシアネート,日本ポリウレタン(株),MR−2
00,NCO含有量136g/1モルNCO。
【0022】次に,表1,表2に示す燃料吸収体は,次
に示す溶媒キャストフィルムを加熱する方法により作製
した。これを,表1の実施例1の場合を例にとり説明す
る。即ち,まず,EPDMポリマー1gをトルエン溶剤
9gに溶解して10重量%溶液を作成した。次に,該溶
液に室温下にてパーカーボネート系架橋剤0.04g
(ポリマー100重量部に対して4重量部)を溶解させ
た。その後,15×17cm深さ3cmのステンレス製
バットにPTFE(ポリ四フッ化エチレン)フィルムを
敷き,その上に上記配合溶液を流し込んだ。
【0023】その後,室温下で,上記配合溶液中のトル
エンを揮発させた。このようにして,溶剤の非存在下の
条件を形成し,上記バット中の配合物を,70℃,3時
間,熱風循環加熱炉に入れ,加熱し,架橋反応させた。
これにより,厚み0.1〜0.2mmのシート状の架橋
体を得た。次いで,これを後述するごとく,測定用燃料
吸収体となし,燃料吸収能力を測定した。
【0024】また,表3に示す燃料吸収体は,ポリマー
を可塑化混練後,加熱する方法により作製した。これを
表3の実施例36の場合を例にとり説明する。即ち,ま
ず酸変性EPR1kgを準備する。一方,イソシアネー
ト系架橋剤21gをトルエン溶剤に溶解して10重量%
溶液とする。次に,該架橋剤溶液を,上記ポリマーに均
一になるように,攪拌しながら添加し,混合する。次
に,上記混合物を100℃の押出機に供給し,これを可
塑化させ,更に均一混合した。この時点では,架橋反応
を殆ど生じさせないように,混練温度と混練時間とのバ
ランスを考慮することが重要である。
【0025】次に,押出機のダイスより押出された混練
物をペレタイザーにて,約3mmの長さに切断し,ペレ
ットとした。その後,該ペレットを,150℃のシート
プレス機にてプレスし,その加圧,加熱下に1時間放置
し,架橋反応させた。放冷後,厚み約0.3mmのシー
ト状の架橋体を得た。次に,上記のごとくして作製し
た,各実施例,比較例のシート状架橋体は,これを約
0.2gに切断して,燃料吸収能力の測定に供した。
【0026】上記測定に当たっては,まず100メッシ
ュのステンレス金網からなる試料セル(重量W)に,燃
料吸収体を入れて秤量する(試料重量W1)。その後,
これらをトルエン中に入れ,24時間浸漬後取り出し
た。試料セル周りのトルエンを軽く拭き取り,秤量する
(試料セル+試料重量W2)。更に,24時間風乾後,
100℃温調の熱風循環乾燥機に1時間入れ,充分に乾
燥した後,重量を測定する(試料セル+試料重量W
3)。上記の各重量W,W1,W2,W3より, トルエン膨潤度(%)=〔W2−(W1+W)〕×10
0/W1,トルエン不溶分(%)=(W3−W)×10
0/W1,を算出した。その結果を各表に示した。
【0027】次に,表1〜表4における実施例及び比較
例の測定結果につき説明する。まず,表1は,ポリマー
としてEPDMを,架橋剤としてパーカーボネート系
用いた例を示している。本発明にかかる,反応温度70
℃の実施例1〜3はトルエン膨潤度が820〜1490
%,トルエン不溶分が74〜85%と高い。即ち,優れ
た燃料吸収能力,燃料の吸脱着耐久性を有している。
【0028】これに比して,実施例1〜3と同じポリマ
ー,成形条件であるが,架橋剤が少ない比較例C1及び
C2は,トルエン不溶分が31,66%と低く,燃料吸
収能力が悪い。また,反応温度が100℃の実施例4〜
7は650〜1180%の高いトルエン膨潤度,71%
以上のトルエン不溶分を有している。一方,実施例4〜
7に比して,架橋剤が少量すぎるか又は多すぎる比較例
C3,C4は,トルエン膨潤度が低い。
【0029】次に,表2は,ポリマーとしてEVAを,
架橋剤として表1と同じくパーカーボネート系を用いた
例である。本発明の実施例11〜15は,830〜11
90%のトルエン膨潤度,75%以上のトルエン不溶分
を示している。これに比して,架橋剤量が少ない比較例
C11〜C13は高いトルエン膨潤度を示しているもの
の,トルエン不溶分が低い。
【0030】表3は,ポリマーとして酸変性EPRを,
架橋剤としてイソシアネートを用いた例である。実施
例31〜33と比較例C31とを比較すると,前者はト
ルエン膨潤度,トルエン不溶分とも高い。一方,後者は
トルエン膨潤度が高いがトルエン不溶分が低い。また,
実施例34〜36と比較例C32と比較すると,前者は
トルエン膨潤度,トルエン不溶分とも高いが,後者はト
ルエン膨潤度が低い。
【0031】
【0032】表4は,ポリマーとして,EVAとAEN
Bとのブレンド物を用い,架橋剤として表1と同じく
ーカーボネート系を用いた例である。実施例61,6
2,63は,980〜1450%トルエン膨潤度,77
%以上のトルエン不溶分を示している。これに対し,架
橋剤量の少ない比較例C61は高いトルエン膨潤度を示
しているものの,トルエン不溶分が低い。また,耐熱性
に関しては,実施例61,62,63は,いずれも15
0℃×70時間加熱後のトルエン膨潤度および不溶分
は,初期品と大差はない。しかし,耐熱性を有しないE
PDMの場合(比較例C62)には,加熱前と後とでの
膨潤度の差が著しく低下している。
【0033】また,比較のために,上記とは別に,前記
従来の溶剤中反応により燃料吸収体を作成した。即ち,
ポリマーとしてEPDM(前記EP33)を用い,これ
を15重量%溶液となるようにトルエン溶剤に溶解する
と共に,架橋剤としてパーカーボネート系(前記P−1
6)をポリマー100重量部に対し20重量部添加し,
70℃,3時間の反応を行った。得られた高分子を,上
記実施例と同様にして,その燃料吸収能力を測定した。
その結果,トルエン膨潤度は400%,トルエン不溶分
は10%であり,共に低い燃料吸収能力,燃料吸脱着耐
久性しか示さなかった。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【0037】
【表3】
【0038】
【0039】
【0040】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 伸司 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 佐々木 鴻治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 太田 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 佐藤 紀夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平3−130570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 311

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤の非存在下でパーカーボネート系又
    はイソシアネート系の架橋剤を用いて架橋反応された高
    分子であって,トルエン膨潤度が500重量%以上で,
    かつトルエン不溶分が70重量%以上であることを特徴
    とする燃料吸収体。
  2. 【請求項2】 請求項1において,トルエン膨潤度が1
    000重量%以上で,かつトルエン不溶分が80重量%
    以上であることを特徴とする燃料吸収体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において,上記高
    分子が実質的に飽和結合の分子鎖から構成され,分子鎖
    中又は側鎖中に架橋点を形成した官能基が,高分子10
    0g中に0.001モル〜0.5モル含有されているこ
    とを特徴とする燃料吸収体。
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