JP3135149B2 - 都市ごみ焼却灰溶融炉 - Google Patents
都市ごみ焼却灰溶融炉Info
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Description
関する。都市ごみ焼却灰の処理にこれを電気で溶融処理
する溶融炉が利用されている。該溶融炉には電極が装備
されており、焼却灰の投入口、排気口及び溶融スラグの
排出口等が開設されていて、その炉殻には耐火レンガや
不定形耐火物が内張りされている。本発明はかかる都市
ごみ焼却灰溶融炉の改良に関するものである。
の炉壁に耐火レンガが内張りされて成るものが使用され
ている。ところが、該都市ごみ焼却灰溶融炉は、その炉
床に不定形耐火物であるキャスタブルやスタンプ材が打
設されているか、耐火レンガが偏平状に施工されている
かのいずれかである。そして炉材材質としてはマグネシ
ア質や高アルミナ質が主体で使用されている。従来技術
では、溶融されたメタル及びスラグが不定形耐火物中に
浸入し変質層を形成し、剥離損傷を起こす。また耐火レ
ンガに於いても偏平状に施工されており、熱膨張により
目地の開口が生じる。その目地開口部からメタルが侵入
し全体を浮き上がらせる現象が発生する。
にスタンプ材やキャスタブル等の不定形耐火物が内張り
されて成るものも使用されている。ところが、不定形耐
火物は現場施工を必須とするため不均質になり易く、ま
た加熱により焼結強度を発揮するという特性から層状に
強度差が生じ、それに伴う熱膨張率の差等によりクラッ
クが発生し易くスラグの浸潤も多く大型炉の場合では構
造的スポーリングにより浮上することもあり、また溶融
スラグは酸性であり、使用炉材を侵食損耗し短命となる
欠点を有していた。
する課題は、従来の都市ごみ焼却灰溶融炉では、耐火レ
ンガの目地開口部よりメタルが侵入し、炉床全体を浮き
上がらせたり、或いは不定形耐火物に於いては侵食及び
浸潤が大きく、変質層を形成し剥離損傷する点を防止す
ると共に酸性の溶融スラグに対し、耐用性のある炉材及
び構造を提供することにある。
発明は、都市ごみ焼却灰を電気で溶融処理する溶融炉で
あって、炉内の溶融物と接する炉床全面が不定形耐火物
上に全体として逆アーチ状に敷設されたAl2O3−Si
C系又はAl2O3−SiC−C系の耐火レンガで形成さ
れて成ることを特徴とする都市ごみ焼却灰溶融炉に係
る。
耐火物上に敷設された耐火レンガがAl2O3−SiC系
又はAl2O3−SiC−C系のもので、且つ該耐火レン
ガが溶融スラグ排出口に連なる湯道を除き全体として、
逆アーチ状になっている処にある。
5〜65%(重量%、以下同じ)、SiC35〜45%
の組成からなるもの及びAl2O370〜85%、SiC
10〜20%、C5〜10%の組成からなるものが好ま
しい。かかるAl2O3−SiC系又はAl2O3−SiC
−C系の耐火レンガは、Al2O3−Cr2O3系やMgO
−Cr2O3系の耐火レンガに比べ、都市ごみ焼却灰を溶
融処理する際に発生する酸性の溶融スラグによる侵食及
び浸潤が小さい。
iC−C系の耐火レンガは溶融スラグ面近傍を含み、そ
れよりも下方に位置する炉壁相当の炉殻部分にも内張り
するのが好ましい。但し、これらAl2O3−SiC系や
Al2O3−SiC−C系の耐火レンガは、炉内ガス条件
や、メタル、スラグ中の含有酸素により、該耐火レンガ
中のC及びSiCが酸化されて脆弱化する懸念がある。
操業初期は、スクラップを投入し溶解するのでFeO、
Fe2O3が多く発生し、これらが耐火レンガ中のCと反
応するためである。かかる懸念を未然に解消する方法と
しては、炉壁面、更には炉床面の耐火レンガを、酸化し
難く、またメタル及びスラグに対してある程度の耐食
性、耐浸潤性を有するAl2O3−Cr2O3やAl2O3−
SiO2系の耐火レンガ又は不定形耐火物から成る保護
壁で覆うのが好ましい。
成を示す。表2は炉殻に耐火レンガ又はキャスタブルを
内張りした炉内に表1の組成のメタル及びスラグを投入
し、1550℃で5時間誘導加熱したときの溶融メタル
及び溶融スラグによる侵食深さ及び浸潤深さを例示する
ものである。この表2からも、Al2O3−SiC系の耐
火レンガが他の耐火レンガに比べ、また不定形に於いて
もAl2O3−SiC−C系が他の不定形耐火物より優れ
ている事が明らかである。
中の酸素が耐火レンガ中のCと反応することを防止する
目的で保護壁用耐火物適応材質選定のためにテストを行
ったスラグ組成を示し、表4は耐火レンガ又は不定形耐
火物を内張りした炉内に表3のFeOを含むスラグを投
入し、1550℃で5時間誘導加熱した時の侵食深さ及
び浸潤深さを例示するものである。この表4からFeO
の多いスラグ及びメタルに対してはAl2O3−Cr2O3
系やAl2O3−SiO2系の耐火レンガ及び不定形耐火
物がAl2O3−SiC系より優れていることが明らかで
ある。したがって操業初期には酸化鉄を多く含むスラグ
が発生することがあるため、Al2O3−SiC、Al2
O3−SiC−C系耐火レンガの採用においては保護壁
が有効となる。
亘り不定形耐火物上に耐火レンガが全体として逆アーチ
状に敷設されているため、該耐火レンガが熱膨張により
相互に押し合っても、その押圧力は下部の不定形耐火物
方向に働き、浮き上がることはない。またかかる熱膨張
による相互の押圧力により逆アーチ状に敷設されている
耐火レンガ相互間には隙間が形成されないため、該耐火
レンガ相互間に溶融メタルや溶融スラグは侵入せず、し
たがってこれらの侵入により該耐火レンガが持ち上げら
れることもない。そしていうまでもないが、耐火レンガ
は均質であり、不定形耐火物に比べ、気孔、通気率共に
小さく、溶融メタルや溶融スラグによる侵食及び浸潤が
小さい。酸性を呈する溶融スラグに対しては、Al2O3
−SiC系やAl2O3−SiC−C系の耐用性が大き
く、操業初期のレンガ中のCの酸化損耗を防止する保護
壁を採用することにより本発明に係る都市ごみ焼却灰溶
融炉は、優れた耐用性を有するのである。
である。この一実施例では、焼却灰の投入口、排気口及
び溶融スラグ排出口等を省略している。炉本体11の上
部に炉蓋12が開閉可能に被着されており、炉蓋12に
は電極21が装備されている。炉本体11の炉殻31に
はその炉床にスタンプ材41が突き固められており、ス
タンプ材41の上部にAl2O3−SiC系又はAl2O3
−SiC−C系の耐火レンガ51が全体として逆アーチ
状に敷設されている。また炉本体11の炉殻31にはそ
の炉壁にAl2O3−SiC系又はAl2O3−SiC−C
系の耐火レンガ52,61が内張りされており、耐火レ
ンガ52にはAl2O3−Cr2O3系又はAl2O3−Si
O2系の不定形耐火物から成る保護壁71が内張りされ
ている。図示した状態において、炉内の溶融メタルAは
炉床の耐火レンガ51に接触しており、溶融メタルAの
上層に位置する溶融スラグBは保護壁71に接触してい
る。
断面図である。炉本体13、炉蓋14、電極22、炉殻
32、スタンプ材42及びAl2O3−SiC系又はAl
2O3−SiC−C系の耐火レンガ53,54,62の相
互関係は図1の場合と同様になっているが、図2の一実
施例では、炉床の耐火レンガ53にAl2O3−Cr2O3
系又はAl2O3−SiO2系の不定形耐火物から成る保
護壁72が内張りされており、炉壁の耐火レンガ54に
同様の保護壁73が内張りされている。図示した状態に
おいて、炉内の溶融メタルCは炉床の保護壁72に接触
しており、溶融メタルCの上層に位置する溶融スラグD
は炉壁の保護壁73に接触している。
明には、優れた耐用性を有するという効果がある。
1,22・・・電極、31,32・・・炉殻、41,4
2・・・スタンプ材、51〜54,61,62・・・耐
火レンガ、71〜73・・・保護壁、A,C・・・溶融
メタル、B,D・・・溶融スラグ
Claims (3)
- 【請求項1】 都市ごみ焼却灰を電気で溶融処理する溶
融炉であって、炉内の溶融物と接する炉床全面が不定形
耐火物上に全体として逆アーチ状に敷設されたAl2O3
−SiC系又はAl2O3−SiC−C系の耐火レンガで
形成されて成ることを特徴とする都市ごみ焼却灰溶融
炉。 - 【請求項2】 溶融スラグ近傍を含み、それより下方の
炉壁面を保護壁で覆った請求項1記載の都市ごみ焼却灰
溶融炉。 - 【請求項3】 溶融スラグ近傍を含み、それより下方の
炉壁面及び炉床面を保護壁で覆った請求項1記載の都市
ごみ焼却灰溶融炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03306707A JP3135149B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 都市ごみ焼却灰溶融炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03306707A JP3135149B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 都市ごみ焼却灰溶融炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05118522A JPH05118522A (ja) | 1993-05-14 |
JP3135149B2 true JP3135149B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=17960341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03306707A Expired - Lifetime JP3135149B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 都市ごみ焼却灰溶融炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3135149B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300412A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Daido Steel Co Ltd | 灰の溶融処理方法 |
-
1991
- 1991-10-24 JP JP03306707A patent/JP3135149B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05118522A (ja) | 1993-05-14 |
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