JP3133988B2 - 廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置 - Google Patents

廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄ガス中に含ま
れる希薄なガス状炭化水素の処理装置に関し、特に、大
気汚染の原因である有害なガス状炭化水素を含む廃棄ガ
スから、該炭化水素を効率よく分離し、無害化処理する
方法を実施するための処理装置に関する。具体的には、
有害なガス状炭化水素として、例えば、発がん性があ
り、大気公害の原因物質の一つであるベンゼンやトルエ
ン,メチルエチルケトン,トリクロロエチレン,フロン
等のガス状炭化水素を含む廃棄ガスの処理に係り、該炭
化水素の濃度を100ppm 以下(好ましくは10pp
m以下)にして、大気中に排出するための上記処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】大気公害の元凶物質の一つであるベンゼ
ンやトルエン,メチルエチルケトン,トリクロロエチレ
ン,フロンなどのガス状炭化水素については、米国,欧
州,日本をはじめとする先進国では、大気中に放散する
濃度を法的に厳しく規制している。規制値の水準は、各
国の事情によつて異なるが、日本を除く先進諸国では、
例えばベンゼンについては「5ppm以下」であり、日
本に於いても環境庁告示第5号(平成9年2月6日)によ
れば「30ppm以下」に規制されるようになった。
【0003】ところで、かかるガス状炭化水素の発生源
として特に問題視されているのは、例えば、印刷工場や
クリーニング工場,塗装工場等で発生する大量でしかも
約5000ppm以下の希薄な廃棄ガスであり、工場の
みならず、それ等を貯蔵するタンクから荷揚げする時や
積み卸しする時に発生する廃棄ガスである。
【0004】「廃棄ガスの処理方法に係る従来技術」前
述のようなガス状炭化水素を含む廃棄ガスの無害化処理
方法として、従来から広く用いられている方法は、 (1) ガス分離膜法+吸着法 (2) 活性炭やゼオライト,疎水性シリカゲル等を用い
る吸着法などである。
【0005】上記方法のうち(1)の方法は、欧州では主
流の技術であつて、廃棄ガスが大量の場合、ガス分離膜
法(加圧膜法)を施した後の処理にポリッシング工程と
して吸着法を用いるものである。日本においても、特公
平4−23568号公報や特開平7−284623号公
報にみられるように、この分野に属する技術が開示され
ている。一方、米国でもっとも広く採用されている方法
は、前記(2)の吸着法であって、特に活性炭を用いる吸
着法である。この方法については、特開昭57−146
87号公報,特開昭57−42319号公報,特公昭5
9−50715号公報,特公昭59−50716号公
報,特公平2−46630号公報に開示されている。
【0006】現在の技術水準では、希薄なガス状炭化水
素を含む大量の廃棄ガスを処理して、大気中に放散する
クリーンなガス中の炭化水素濃度を1000ppm以下
にするには、上記した活性炭を用いる吸着法が最もすぐ
れた工業的手段である。(なお、触媒燃焼法も簡便で有
効な手段であるが、廃棄ガス中のガス状炭化水素濃度の
如何によっては、爆発の危険性も危惧され、居住地付近
での設置には拒否反応が強い。)
【0007】しかし、従来の上記活性炭による吸着法で
は、脱着時のパージガスとして、通常、“スチーム”を
使用している。そして、脱着に必要なスチームの量とし
ては、使用する吸着剤量の約3倍にものぼり、大量を必
要とする。しかも、このスチームが凝縮して水になる際
に炭化水素を巻き込み混入するので、厳しい水質基準を
クリヤーするには、活性汚泥法のような排水処理設備に
かなりの負担がかかるという欠点があった。このため、
脱着時のパージガスとして、スチームの代わりに“高温
に加熱された窒素”を用い、これを循環使用する方法も
提案されているが、循環窒素に蓄積される希薄なガス状
炭化水素の分離には大型の冷凍機を必要とし、0℃以下
の低温に冷却しなければならなず、寧ろ不経済であると
言える。
【0008】上記問題点を解決する手段として、特許第
2823835号明細書に開示されているように、 パ
ージ排ガスからガス状炭化水素を回収するに先立って、
カスケード方式による濃縮吸着塔(アダプター)を介し
て、パージ排ガス中の希薄なガス状炭化水素を濃縮し、
この濃縮吸着塔(アダプター)から取り出すのも解決手
段の一つである。また、吸着塔を脱着塔に切り替えて真
空ポンプで吸引する際、予め置換パ−ジ手段を脱着塔に
適用して、パージ排ガス中のガス状炭化水素を濃縮せし
めた状態でこのガスを排出し、得られたパージ排ガスを
冷却して液化分離する方法も解決手段の一つである。
【0009】上述の何れの手段も、パージ排ガス中のガ
ス状炭化水素の液化は、このパージ排ガスを冷却するだ
けで可能であるけれども、パージ排ガス中のガス状炭化
水素を濃縮する手段を伴うものであり、しかも、この濃
縮手段それ自体煩雑であると言うことができる。また、
上述の何れの手段も、沸点の低い炭化水素の場合は、容
易に冷却せず、強力な冷凍機を必要とするがために、希
薄なガス状炭化水素を濃縮する手段としては煩雑であ
る。
【0010】従って、上記欠点を解消するために、従来
から多用されている活性炭吸着法においては、毎分数百
という多量なガスを処理する場合、主として繊維状
活性炭が使われており、一方、装置としては、この繊維
状活性炭からなる吸着剤層を数cm〜十数cmの厚さで
薄く囲った“円筒または箱を多数内部に配置した吸着装
置”が使われてきた。例えば「K−フィルター(東洋紡
社製の商品名)」あるいは「パイロメックス(東邦レーヨ
ン社製の商品名)」などが使用されている。
【0011】この方法は、後に詳述する本発明のように
希薄な炭化水素を濃縮せずに、数十分〜数時間という長
い時間をかけて吸着させ、その後は、スチームで脱着す
るだけである。しかし、この方法の特徴は、大量のガス
を処理できるように「吸着剤層を有する吸着装置」に工
夫を凝らしているが、大気中に排出されるガス中の炭化
水素濃度を“100ppm以下”にすることは困難であ
る。
【0012】「吸・脱着の切換え手段に係る従来技術」
一方、前記吸着法によるガス状炭化水素を含む廃棄ガス
の処理方法において、吸着と脱着の切換えは、電磁弁を
介して時間制御で操作されている。しかしながら、時間
制御で切り換える場合、吸着塔が破過するに至る時間を
予め実験や経験で把握しておく必要がある。また、時間
制御による切換えは、安直であるけれども、吸着塔入口
のガス状炭化水素の量と濃度が絶えず大きく変動する場
合、吸着剤を必要量以上に多量充填し、そして、早めに
切り換えることが余儀なくされる。そのため、吸着剤が
有効に使用されないという問題が生じることもあった。
【0013】上記問題点を解消するため、吸着塔の「破
過の検知」を種々の測定器を用いて行い、破過が検知し
うる濃度になった時に脱着に切り換える方法が以前から
行われてきた。しかしながら、破過する時の濃度は、昨
今の厳しい大気汚染防止法に従えば、数10ppm以下
という微量濃度が問題になるので、それ以前に検知を必
要とする濃度は1〜2ppm以下のオーダーになり、相
当に大がかりで精密な測定器を必要とする。
【0014】また、上記検知方法についても古くから種
々提案がなされてきた。例えば、特開昭55−3599
6号公報には、「吸着,脱着の二塔式PSA精製装置を
用い、真空ポンプを使わずに吸着塔を5〜10kg/c
に加圧した状態で湿つたガスの吸着を行い、塔頂か
ら乾いたガスを放散させ、一方、脱着は、塔の圧力を常
圧に戻すことによって、吸着ガスを吐き出させて再生す
る脱湿方法において、刻々に変わる吸着塔を通るガス流
量,吸着塔の入口及び出口温度,吸着塔の入口及び出口
圧力,脱着塔の再生圧力を含む各部位の運転状態をデー
タとしてマイクロコンピューターに記憶させ、物質収支
と熱収支の計算を瞬時に行わしめ、その結果に基づい
て、脱着時間を制御し、間接的に吸着と脱着の切り換え
時期を自動制御する方法。」が開示されている。
【0015】上記特開昭55−35996号公報に開示
されている方法は、吸着,脱着の切り換えを、時間制御
ではなく、装置の運転状況を記憶させたマイクロコンピ
ューターの指示に任せるという点で画期的な提案ではあ
るが、当時は、現在のように優れた吸着モデルが無かっ
たため、シミュレーシヨン手法を用いることができなか
った。即ち、「破過濃度を吸着モデルのシミュレーショ
ンによって予測する」という発想には至らなかった。
【0016】その後、破過に至る前に、吸着剤層内に埋
め込んだ測定ポートからガス中の被吸着成分の濃度をい
ち早く検知し、或るレベルの濃度に達した時に自動的に
電磁弁を切り換える方法が提案されている。しかしなが
ら、吸着剤が粒状活性炭やシリカゲルのように、吸着孔
径が5Åから100Åの広がりを持つ場合、局所的に濃
度も温度も変動するので、「吸着帯層がガスの流れに沿
つて片寄らず、一様な巾で出口に向かつて上昇する」と
いう保証はなく、そのため、測定する位置を特定するこ
とが困難である。頂部から余り深い位置に測定ポートを
差し込むのであれば、時間制御に勝る方法とは言い難
い。このため、現在では、吸・脱着の切換え手段として
は、簡便な時間制御で行うのが主流の技術になってい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記「廃棄
ガスの処理方法に係る従来技術」「吸・脱着の切換え手
段に係る従来技術」の項で記述した従来技術の問題点,
欠点に鑑み成されたものであり、前記従来技術の更なる
改良を試みたものである。そして、本発明は、大量の廃
棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素を濃縮し、全
体として極めて小量なガスとして取り出し、それを焼却
または産廃処理、もしくは液化させる際の経済的負担を
著しく軽減することを目的(技術課題)とする。
【0018】また、本発明は、希薄なガス状炭化水素を
含む大量の廃棄ガスを無害化処理する装置において、疎
水性シリカゲルや活性炭,合成ゼオライト等の固体吸着
剤を用いて、該廃棄ガスを、安全に、しかも容易に、か
つ効率よく有害な炭化水素を分離すると共に、処理後
に、大気中に放出する廃棄ガス中の残存ガス状炭化水素
濃度を100ppm以下にし得る「廃棄ガス中に含まれ
る希薄なガス状炭化水素の処理方法を実施するための装
置」を提供することにある。更に、本発明の他の目的
は、上記方法を装置化する際に、システムを一体化して
スキツドに載せられるように、可搬可能なように成し得
る装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、「吸着と脱着を交互に行う“吸着剤層を有する
吸着装置”を用い、一方の吸着装置にガス状炭化水素を
含む廃棄ガスを通過せしめ、該吸着装置内の吸着剤層に
ガス状炭化水素を吸着させ、実質的にガス状炭化水素を
含まない廃棄ガスを大気中に放出し、その間に、他方の
吸着装置を脱着に切り換え、該吸着装置内の吸着剤層に
吸着したガス状炭化水素を、真空ポンプで吸引して離脱
せしめ、パージ排ガスに移行させることから成る廃棄ガ
ス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法であっ
て、前記パージ排ガスの全量もしくは大部分を被処理廃
棄ガスに戻し、これによって、吸着剤層内の炭化水素濃
度を高め、該吸着剤層が破過する前に脱着に切り換える
ことからなり、前記パージ排ガス中のガス状炭化水素の
一部が液化した場合、該液状炭化水素を燃焼処理し、ま
たは、産業廃棄物として無害化処理することからなる、
廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法
を実施するための装置として、該装置中の前記“吸着剤
層を有する吸着装置”が、吸着剤層を囲い、かつ、吸着
剤層の外筒から吸着剤層に向けて横方向に廃棄ガスを
気できるコンポーネントを多重に内蔵する吸着装置から
なることを特徴とする廃棄ガス中に含まれる希薄なガス
状炭化水素の処理装置。」を特徴(発明を特定する事
項)とする。
【0020】そして、本発明の請求項1に係る発明は、
上記したように、 ・パージ排ガスの全量もしくは大部分を被処理廃棄ガス
に戻し、吸着剤層内の炭化水素濃度を高めること(第1
の特徴点)、 ・吸着剤層が破過する前に脱着に切り換えること(第2
の特徴点)、からなる、廃棄ガス中に含まれる希薄なガ
ス状炭化水素の処理方法を実施するための装置であり、
これによって、廃棄ガスから安全に、しかも容易に、か
つ効率よく炭化水素を処理すると共に、処理後に、大気
中に放出するガス中の残存炭化水素濃度を100ppm
以下、特に“20ppm以下”にすることができる。
【0021】また、本発明の請求項1に係る発明は、 ・パージ排ガス中のガス状炭化水素の一部が液化した場
合、該液状炭化水素を燃焼処理し、または、産業廃棄物
として無害化処理すること(第3の特徴点)、からなる、
廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法
を実施するための装置であり、これにより、ガス状炭化
水素の回収に伴う煩雑な手段を回避できる。
【0022】更に、本発明の請求項1に係る発明は、・
前記“吸着剤層を有する吸着装置”が、吸着剤層を囲
い、かつ、吸着剤層の外筒から吸着剤層に向けて横方向
に廃棄ガスを通気できるコンポーネントを多重に内蔵す
る吸着装置からなること(第4の特徴点)、を特徴とし、
このようなコンポーネントを多重に内臓する吸着装置と
することにより、後に詳記するとおり、1分間に数百m
3という大量の廃棄ガスを処理する場合にも適用できる
吸着装置を提供することができる。
【0023】本発明の請求項2に係る発明は、前記コン
ポーネントが、円筒型コンポーネント,箱型コンポーネ
ントまたはハニカム型コンポーネントであって、該コン
ポーネントを多重に内蔵する吸着装置であることを特徴
とし、また、本発明の請求項3に係る発明は、前記吸着
剤層が、径が0.1〜1mmの微粒の吸着剤を充填した
層からなることを特徴とし、これらにより、特に、1分
間に数百mという大量の廃棄ガスを処理する場合に、
より好適な吸着装置を提供することができる。
【0024】本発明の請求項4に係る発明は、前記吸着
剤層が、活性炭および/または疎水性シリカゲルの層か
ら成り、その頂部に合成ゼオライトからなる吸着層を配
することを特徴とし、このような吸着剤を組み合わせる
ことにより、吸着剤層内の温度を容易に、かつ速やか
に、常温近くに一定させることができ、吸着剤の性能を
無駄なく、フルに発揮させることができる。
【0025】本発明の請求項5に係る発明は、吸着装置
に充填する吸着剤または充填した吸着剤層に、ガス状炭
化水素でプレコートすることを特徴とし、これにより、
本来優先的に吸着される廃棄ガス中の窒素ガスや酸素ガ
ス,更には水分の吸着を防止し、廃棄ガス中のガス状炭
化水素を有効に吸着させることができ、吸着剤層を極め
て有効に活用することができる。
【0026】本発明の請求項6に係る発明は、吸着装置
内の吸着剤層に吸着したガス状炭化水素を離脱せしめる
手段として、被吸着炭化水素の沸点以上に加熱した空気
または液体の“水”を使用することを特徴とする。ただ
し、加熱空気を使用する場合は、活性炭以外の吸着剤を
使用する場合である。活性炭以外の例えば不燃性の疎水
性シリカゲルを用いる場合は、最高250℃という高温
の空気をパージガスとして用いることができる。また、
特に液体の“水”を使用すると、この水は、真空ポンプ
との併用によって脱着装置の内部で気化させ、パージガ
スと同様な作用効果を発揮させ得るばかりでなく、気化
したガス量は、従来のスチーム使用の場合の“数十分の
一”という少ないガス量でパージできるという顕著な作
用効果が生じる。
【0027】本発明の請求項7に係る発明は、吸着剤層
が破過する前に脱着に切り換える手段として、吸着剤層
内の頂部に温度検知ポートを配設し、該温度検知ポート
からの温度がその上昇を停止した時点をもって、自動的
に電磁弁を切り換えることを特徴とし、また、本発明の
請求項8に係る発明は、同じく吸着剤層が破過する前に
脱着に切り換える手段として、吸着運転時に得られる吸
着装置の「入口のガス流量」,「入口ガス中の炭化水素
濃度」及び「出口ガス中の所望の炭化水素濃度(仮定
値)」を数値データとしてチップに読み込ませ、該チッ
プ内に組み込んだ制御を目的としたシミュレーションモ
デルを用いて切り換え時間を予め設定することを特徴と
し、これらの手段を採用することにより、吸着剤層の破
過時点を自動的に検知でき、吸着・脱着の切り換えを自
動的に行うことができる。
【0028】そして、本発明の請求項1〜請求項8に係
る発明によれば、吸着装置から大気に排出されるクリー
ンなガス中の炭化水素濃度を100ppm以下にするこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明に係る装置(以下、単に
“本発明”という)は、前記したとおり、 ・パージ排ガスの全量もしくは大部分を被処理廃棄ガス
に戻し、吸着剤層内の炭化水素濃度を高めること(第1
の特徴点)、 ・吸着剤層が破過する前に脱着に切り換えること(第2
の特徴点)、 ・パージ排ガス中のガス状炭化水素の一部が液化した場
合に、該液状炭化水素を燃焼処理し、または、産業廃棄
物として無害化処理すること(第3の特徴点)、からな
る、廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理
方法を実施するための装置である。このように、本発明
は、上記第1〜第3の特徴点を技術的構成とする“廃棄
ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法”を
実施するための装置である。以下、本発明で前提とする
上記第1〜第3の特徴点について、その作用効果と共
に、その実施形態を詳細に説明する。
【0030】(作用効果の概要) 本発明で前提とする上記第1の特徴点および第2の特徴
点の技術的構成によって、廃棄ガスから安全に、しかも
容易に、かつ効率よく炭化水素を処理すると共に、処理
後に、大気中に放出するガス中の残存炭化水素濃度を1
00ppm以下、特に“20ppm以下”にすることが
できる。また、本発明で前提とする上記第3の特徴点の
技術的構成により、廃棄ガス中のガス状炭化水素の回収
を目的としないことから、この回収に伴う煩雑な手段を
回避することができる。
【0031】まず、本発明で前提とする上記第1の特徴
点について説明すると、その一実施形態としては、パー
ジ排ガスの全量を被処理廃棄ガスに戻すが、パージ排ガ
ス中の炭化水素濃度が極端に高い場合、吸着剤層が極め
て短時間に破過するようになり、これでは、廃棄ガスの
処理に悪影響を与えことになる。そのため、本発明の他
の実施形態としては、炭化水素濃度が極端に高い場合
に、パージ排ガスの一部を取り出し、これを無害化処
理、例えば燃焼処理に付し、残部のパージ排ガスを被処
理廃棄ガスに戻し、また、パージ排ガス中のガス状炭化
水素の一部が液化した場合に、該液状炭化水素を分取
し、これを燃焼処理し又は産業廃棄物として無害化処理
する(→第3の特徴点)。
【0032】次に、本発明で前提とする第2の特徴点で
ある「吸着装置が破過する前に脱着に切り換える」点に
ついて説明すると、本発明における破過の検知手段は、
基本的には、装置に組み込んだ回路チツプによるもので
あるが、最近めざましく進歩してきた超小型のチツプを
用いるため、前記公知技術(前掲の特開昭55−359
96号公報に開示されている技術)に記載されているよ
うな演算を目的とする大型マイクロプロセッサーを必要
としない。そのうえ、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、運転時に得られたデータを拾ってきて、物質収支と
熱収支の計算だけをさせるのではなく、吸着モデルをR
OMに打ち込んで、一方刻々に変化する運転時のデータ
ーをロガ信号としてパソコンに読み込ませ、シミュレー
シヨンさせることによって、破過濃度を好ましくは秒の
単位で予測し、吸着系を制御しようとする点で、前記従
来技術とは全く異なる。つまり、本発明の好ましい実施
形態である「破過濃度を吸着モデルのシミュレーション
によって予測する」という発想と明らかに相違する。
【0033】ところで、“吸着モデル”としては、種々
提案されているが、その中でも、・吸着剤の物性、即
ち、“吸着等温曲線および吸着塔内部の吸着圧力,真空
ポンプの真空度,塔内ガス流速,吸着剤層の高さ,パー
ジ係数”を固定(frozen)し、そして、時々刻々に変化す
る“入口ガス流量と濃度”を変数にして、切り換え時間
か、若しくは、吸着剤層の出口濃度(破過濃度)を仮定値
としてチツプに入力して演算させる、いわゆる“Frozen
Model”が著名である。この他に、時間がかかるが精度
において優れた“平衡モデル”も知られているが、本発
明で用いる「吸着モデル」としては、特にこれらに限定
するものではない。
【0034】本発明の第2の特徴点である「吸着装置が
破過する前に脱着に切り換える」点を必須の構成要件と
する理由は、前記本発明の第1の特徴点である「パージ
排ガスの全量もしくは大部分を被処理廃棄ガスに戻し、
吸着剤層内の炭化水素濃度を高める」点と密接に関連す
る。即ち、処理すべき廃棄ガスの量と含まれるガス状炭
化水素濃度が一定せずに刻々と変化し、破過する迄の時
間を予め想定することが困難である場合において、更に
加えて、該廃棄ガスに未凝縮パージ排ガスを混入するこ
とにより(第1の特徴点を採用することにより)、吸着
装置入口ガスの炭化水素濃度および吸着装置内の吸着剤
層中の炭化水素濃度が、共により一層変化し、そのた
め、破過する迄の時間を予め想定することがより一層困
難になるからである。従って、この問題点を解消するた
めに、上記第2の特徴点を必須の構成要件とするもので
ある。
【0035】もっとも、本発明は、従前から行われてい
る時間制御による切り換え手段を排除するものではな
い。何故ならば、吸着塔の入口ガス(廃棄ガス+前記未
凝縮パージ排ガス)に含まれるガス状炭化水素の濃度が
時間の経過においてほぼ一定の場合は、吸着塔の運転を
開始して破過する迄の時間を予め求めておき、次回の吸
着操作では、この時間を目安にして切り換えることも便
法の一つであるからである。
【0036】前述のように、入口ガスの流量と濃度とが
刻々変動する場合、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、吸着剤層に吸着されるガス状炭化水素の濃度を破過
寸前にまで自動的に高濃度に濃縮することができる。そ
して、これを僅かなパージ排ガス量として取り出した後
は、前記したとおり、このパージ排ガスの一部を取り出
し、これを例えば燃焼処理に付すことができ、また、パ
ージ排ガス中のガス状炭化水素を液状炭化水素として分
取し、これを燃焼処理し、または、産業廃棄物として無
害化処理する(→第3の特徴点)。
【0037】ただし、このような利点がある反面、欠点
としては、吸着に要する時間と脱着に要する時間とが余
りにも違い過ぎる場合、例えば、吸着して破過寸前にな
るまでに数日かかり、一方、脱着工程は数時間で済むと
いった場合、作業を管理する者の立場からすれば、必ず
しも好ましい方法とは言い難い。
【0038】そこで、「適正な吸着剤」が適正に充填さ
れている場合には、吸着剤層の頂部付近では、吸着すべ
きガス状炭化水素の量が極端に少なくなっており、この
ために発生する吸着熱量が極端に少なくなり、しかも、
それを上回る熱量が冷却水や吸着塔の塔壁から外に放散
されるようになる。その結果、チツプにデータを取り込
むために頂上付近に差し込んだ測定ポートからの信号、
即ち、指示温度が停止し、そのうちに次第に温度が下が
ってくる。この時点を見計らって自動的に吸・脱着の切
り換え弁(電磁弁)を切り換える手段を併用すれば、前
述の欠点は解消でき、これも本発明に包含されるもので
ある。
【0039】「適正な吸着剤」とは、吸着孔径が或る大
きさにコントロールされ、局部的に吸着量にムラが生じ
難い、しかも、廃棄ガス中の相対湿度が約50%以上と
高い領域でも、水分を吸着し難い吸着剤であり、例えば
合成ゼオライトのような吸着剤が最適である。そこで、
本発明の好ましい実施形態の一例としては、吸着剤層の
頂部に合成ゼオライトからなる吸着剤層を配することで
あり、そして、この合成ゼオライトからなる吸着剤層内
に温度検知ポートを配設し、該温度検知ポートからの温
度がその上昇を停止した時点をもって、自動的に電磁弁
を切り換える手段を採用することである。そして、この
合成ゼオライトからなる吸着剤層の下部に充填する吸着
剤としては、プレコートされた活性炭、または、同じく
プレコートされた疎水性シリカゲルが好適である。
【0040】ここで、本発明の好ましい実施形態である
上記“プレコート”の技術的意義について説明する。吸
着剤層にガス状炭化水素が濃縮される程度は、理論的に
は、真空度が25mmHgの場合、炭化水素だけが吸着
されるのであれば“760/25”、すなわち“約25
倍”の濃さになるが、通常、多量の空気が共存してお
り、そして、この空気中の窒素ガスや酸素ガスの分子径
は、炭化水素の分子径よりも極めて小さく、このため、
窒素ガスや酸素ガスが炭化水素ガスに優先して吸着され
ることになる。その結果として、入口の炭化水素濃度の
4倍の濃さにしか濃縮できないことが経験的に知られる
ている。
【0041】また、本発明で使用する活性炭や合成ゼオ
ライト,疎水性シリカゲル等の固体吸着剤では、全く水
分を吸着しないという吸着剤ではなく、図6に示すよう
に、被吸着ガス中の水分の相対的濃度によって、吸水率
は大きく変化する。被吸着ガスが湿った空気の場合、関
係湿度が約40%以下では殆ど水分を吸着しないが、5
0%を超えると急激に水を吸着するようになる(図6参
照)。なお、図6は、活性炭の水分吸着等温線を示した
が、他の疎水性の吸着剤についても同様なことが言え
る。
【0042】そこで、本来優先的に吸着される廃棄ガス
中の窒素ガスや酸素ガス,水分の吸着を妨げるために、
吸着剤層を予めプレコートするのが望ましい。プレコー
ト手段としては、例えば、処理すべき廃棄ガスに液状炭
化水素を滴下することにより、具体的には、処理すべき
廃棄ガスの導管に液状炭化水素をスプレーすることによ
り、吸着剤層をプレコートすることができる。また、プ
レコート剤としては、上記液状炭化水素以外に、例え
ば、水と親和性があって沸点が水より高い炭化水素のよ
うな物質を使用することができる。
【0043】前記したように、本発明者は、ガス状炭化
水素を含む大量の廃棄ガスを処理する手段の開発にあた
って、データを取り込む手段である“ロガ信号”という
ハード面における要素技術をこのシステムに巧みに組み
込み、さらに、制御システムに組み込んだ“ROM化し
た吸着モデルのシミュレーション”という、いわゆるソ
フト面における新規な手段を併用することによって、入
口の炭化水素濃度が刻々変化するに関わらず短時間内に
破過濃度を容易に推定でき、更に適切な吸着剤を選定す
ることにより、吸着剤層内の温度を容易に、かつ、速や
かに、常温近くに一定させることに成功した。
【0044】その結果、吸着から脱着への切り替え時期
を、単に時間のサイクルで設定するのではなく、“吸着
モデル”を組み込んだパソコン(ソフト)の判断に任せ
ることによって、吸着剤の性能を無駄なく、フルに発揮
させることができるようになった。このため、パージ排
ガス中の希薄な炭化水素を破過する寸前にまで濃縮し、
そして、極めて少量のパージ排ガスで、且つ、極めて濃
厚な炭化水素として取り出すことが可能となった。
【0045】(吸着剤について) 本発明において使用する吸着剤としては、素材が可燃
性,不燃性を問わず、廃棄ガス中の炭化水素ガスと親和
性のある固体吸着剤であれば任意に使用することができ
る。しかし、廃棄ガス中の炭化水素の濃度が5000p
pm程度と希薄な場合は、望ましくは、安価で入手が容
易な疎水性シリカゲルが望ましい。その理由は、パージ
ガスの温度を約250℃まで高めて使用することができ
るためである。
【0046】不燃性のシリカゲルを用いる場合は、トリ
メチルクロロシラン等のシランカップリング剤で疎水化
処理したものや、高温で長時間処理して疎水性,親油性
を持たせたもの、或いは、エチレングライコールやヘプ
タンのような高沸点の炭化水素でプレコートした吸着剤
が好適である。もつとも、最適な吸着剤はと言えば、R
Hが50%以上であつても、数%の水しか吸はない個体
吸着剤である。そもそも、吸着剤として用いられる活性
炭,合成ゼオライト,シリカゲル,活性アルミナ等の固
体吸着剤は、ガス状炭化水素と強い親和性を持つ一方、
断熱剤としても重用されているものである。また、合成
ゼオライトは別として、それ以外の吸着剤は、吸着孔径
の分布が広いため、吸着箇所の濃度が一様ではなく、ロ
ーカルヒーテイングを起こし易い。
【0047】一般的に云つて、疎水性シリカゲルや粒状
活性炭の場合は、粒径や上昇温度にもよるが、約4イン
チ以上の厚みでは、吸着熱を冷却水層にまで短期間に移
動させることができないとされている。従つて、4イン
チ以上の厚みでは、円周方向の熱移動にそれ程期待でき
ず、縦方向に流れるガスが持ち出す熱移動に頼ることに
なる。このため、吸着塔内の温度分布に影響されて、或
る幅をもつ吸着帯層が均一に、かつ、一様に吸着塔出口
に向かつて移動するかどうかが問題になる。即ち、破過
時点の濃度を吸着塔の出口で検知する場合は問題になら
ないが、吸着剤の中に埋め込んだ位置に配した検知ポー
トで見る場合は問題になる。
【0048】これを避けるために推奨される手段は、吸
着剤層の最上段、即ち、出口にもつとも近い位置に合成
ゼオライトを載せることである。例えば、Y型ゼオライ
ト“360HUD(東ソー社の製品名)”等である。合成
ゼオライトは、疎水性シリカゲルや粒状活性炭と違っ
て、孔径が或る大きさに厳密にコントロールされ、選択
する素材によっては、ガス状炭化水素の分子径のほぼ全
部をカバーしている品種もある。しかも、ガス状炭化水
素を吸着する割合は、重量比で15〜20%であるのに
も関わらず、RHが50%以上の状態のガスに対しても
水の吸着量は10%以下である。このため、この層を移
動する或る巾を持つた吸着帯には片寄りが生じないから
である。
【0049】また、データロガ信号として取り込む濃度
並びに温度の検知用ポートは、合成ゼオライト層の中心
部に配する必要がある。このようにすれば、破過時点を
検出する上記の手段に併せて、その中心部での温度の指
示が、吸着熱による温度の上昇を停止した時点を切り換
えの目安にすることができる。かかる合成ゼオライト
は、SiO2/Al23の比が20以上で、約8オング
ストロームの孔径をもつものが望ましい。
【0050】(吸着装置について) 次に、本発明で用いる“吸着剤層を有する吸着装置”の
実施形態について説明するが、それに先立って、該吸着
装置の参考例について、まず説明する。
【0051】(吸着装置の参考例) 参考例である“吸着剤層を有する吸着装置”としては、
吸着剤層の温度と濃度を局所的に均一化するために、上
記の吸着剤層中で発生した吸着熱を横方向に吸着剤層か
ら速やかに移動させ、除去する手段として、ガス状炭化
水素を吸着するための吸着剤層と、この吸着剤層を冷却
するための冷却水層とが、隣接して構成される“2重円
筒または多重円筒型の吸着塔”を挙げることができる。
そして、吸着剤層内に発生する静電気が該層の中心部に
集まる傾向を考慮して、冷却を兼ねて静電気を逃がすた
めに、金属製の円筒を中心部に配した構造の吸着塔の使
用することができる。
【0052】上記参考例の具体的な吸着塔について、図
3を参照して説明すると、この吸着塔1a(1b)は、外
筒2a(2b),吸着剤層3a(3b),内筒4a(4b),
冷却水5により構成される。なお、この吸着塔1a(1
b)は、後記する比較例で使用する吸着塔であり、図中
の3-1a(3-1b)は活性炭であり、3-2a(3-2b)はY
型合成ゼオライトである。
【0053】また、上記吸着塔1a(1b)として付記す
べき点の一つは、吸着塔の内部の圧力を高めれば、吸着
剤に吸着される炭化水素の有効吸着量が格段に増加する
ことはPSA法の理論から言って当然のことであるの
で、吸着塔1a(1b)の内圧を「高圧法規」に抵触しな
いゲージ圧“1kg/cm以下”で操作することは極
めて望ましい。
【0054】(本発明の吸着装置の実施形態) 次に、本発明の吸着装置およびその実施形態について説
明するが、それに先立って、従来型吸着塔と比較して、
本発明の吸着装置について更に詳細に説明する。
【0055】従来から汎用されている「塔式であって、
内部に密に吸着剤を充填した吸着装置(従来型吸着塔)」
では、処理すべき廃棄ガスの量が多量の場合に問題が生
じる。 この問題点を詳細に説明すると、例えば1時間
に“36000m”の廃棄ガスを処理しようとする場
合、従来型吸着塔では、塔径が約10m必要になる。
【0056】その理由は、吸着効率の面から吸着剤層を
通過する廃棄ガスの通過速度[即ち吸着剤と接触する時
間(SV値)]に制限があるためである。一般にこの速度
は、吸着剤粒子が流動しない値以下に定められており、
通常“10〜20cm/sec”である。このガス通過
速度の平均値“15cm/sec(0.15m/sec)”を
とって算出すると、次式で示すように“10m”とな
る。 ・式:πR×0.15=36,000/3,600=
10 本発明では、このような塔径の吸着塔を用いることは現
実的ではない。
【0057】一方、吸着効率は、吸着剤粒子の大きさに
密に関係する。例えば、同じ容量の吸着剤層に粒径の大
きな吸着剤と粒径の小さな吸着剤を詰め込んだ場合を比
較してみると、当然のことながら粒径の小さい方が効率
は良くなるけれども、流動し易くなるので、小さすぎて
も問題がある。このため、従来使用されている吸着剤
は、その径としては、吸着剤の種類や形状等にもよる
が、2〜3mmが適当とされている。吸着剤の流動を避
け、かつ密に充填した吸着装置としては、繊維状活性炭
のクロスを吸着装置の内部に配位させ、このクロスを横
切る方向に廃棄ガスを流すような構造のものであり、こ
の具体例としては、前述の「K−フィルター(東洋紡社
製の商品名)」,「パイロメックス(東邦レーヨン社製の
商品名)」である。
【0058】上記構造の吸着装置では、ガスの通過面積
を大きく取れる利点がある反面、吸着剤層が薄いため、
接触時間が短く、廃棄ガス中の希薄な炭化水素を充分に
捕集できないという欠点を有している。しかも、この装
置における脱着手段としては、スチームの使用以外に考
えられず、真空ポンプの併用ができないものである。
【0059】吸着理論から言えば、吸着効率は、“Kf
av”、即ち、“総括物質移動容量係数(1/sec)の
値”で示される。本発明者が行った実験および本発明者
が建設した工業装置での運転実績の解析から、Kfav
の値は、粒径が2〜3mmの吸着剤を使用した場合は、
ガス状炭化水素の性状にもよるが、ほぼ“3〜6”の範
囲にある。これに対して、繊維状活性炭を使用した場合
は、“15〜25”の範囲にあって、吸着性能が数倍優
れていることになる。具体的に言えば、ガスと吸着剤の
接触時間が“約1/5”で済むということになる。
【0060】本発明者は、この点に着目して、処理すべ
き廃棄ガスが大量である場合にも適応できる、新規で且
つ経済的な吸着装置を開発したものである。本発明の新
規で且つ経済的な吸着装置(実施形態に係る吸着塔)は、
前記したとおり、吸着剤層を囲い、かつ、吸着剤層の外
筒から吸着剤層に向けて横方向に廃棄ガスを通気できる
コンポーネントを多重に内蔵する吸着装置からなること
を特徴とし、また、該コンポーネントが、円筒型コンポ
ーネント,箱型コンポーネントまたはハニカム型コンポ
ーネントであることを特徴とする。
【0061】そして、本発明の吸着装置に充填する吸着
剤として、0.1〜1mmの微粒(望ましくは0.2〜
0.5mmの微粒)を用い、これによってガスとの接触
時間を短縮し、かつ、ガスの通過面積を広げるべく吸着
装置内の吸着剤層の配位を多重にしたものである。この
ように、吸着剤として0.1〜1mmの微粒を用いるこ
とによって、接触時間が従来の手段に比べて“約1/
5”に短縮し得るという優れた作用効果が生じる。しか
も、このように“約1/5”に短縮することができると
言うことは、吸着剤層の厚みも“約1/5”になると言
うことである。
【0062】従来の商業プラントは全て一塔式であっ
て、この厚み(層高)は“1〜2m”であるが、本発明の
吸着装置では、吸着剤層の厚みが“約1/5”となると
ころから、その厚みは“20cm〜40cm”となり、
その結果として、原則として吸着剤層を冷却する必要が
なくなると言う優れた作用効果が生じる。その理由は、
吸着剤層を通過する多量な廃棄ガス中に含まれる炭化水
素ガスは極めて希薄であり、殆どが空気であるため、空
気の持ち出す熱量を上回るほどの吸着熱が吸着剤層に留
まることはないからである。
【0063】しかも、前記した従来の繊維状活性炭層を
用いる吸着装置では、廃棄ガスはこの吸着剤層を一回の
通過で終わるため、吸着した炭化水素の濃度が極めて薄
く、脱着の手段としてはスチーム以外には考えられなか
った。しかし、本発明の吸着装置では、パージ排ガスの
全量もしくは大部分を被処理廃棄ガスに戻すことによ
り、吸着剤層内の炭化水素濃度を高めることができるる
ため、従来の吸着装置では成し得なかった真空ポンプの
併用を可能にしたものである。また、真空ポンプを併用
することによって、脱着の際のパージ媒体に水を用いる
ことが可能になったものである。(“真空ポンプの併
用”“パージ媒体として水の使用”については、後記参
照)
【0064】本発明の上記した顕著な作用効果を奏する
新規で且つ経済的な吸着装置の具体的な吸着塔につい
て、図4および図5(A),(B)を参照して説明すると、
この吸着塔41a(41b)は、吸着剤層43a(43b)
を充填した外筒42a(42b)および42a’(42
b’)の二重円筒で構成される。そして、廃棄ガスは、
図4および図5の(B)の矢印線に示すように、吸着剤層
43a(43b)内を通過し、このように、ガスの通過面
積を広げるように構成したものである。なお、この吸着
塔41a(41b)は、後記する本発明の実施例で使用す
る吸着塔であり、図中の43-1a(43-1b)は破砕活性
炭,43-2a(43-2b)はY型合成ゼオライトである。
【0065】(システムの一体化について) 更にまた、本発明者は、本発明の吸着装置をシステムと
して一体化し、スキツドに載せられるような可搬性を持
たせた装置にするべく鋭意研究の結果、本発明に至つた
ものである。即ち、本発明者が既に取得した特許第28
40563号,特許第2766793号,特許第282
3835号に開示したアダプター方式や置換パージ方式
によるのではなく、また、パージ排ガスのガス状炭化水
素を回収するにあたって、同質の炭化水素液体で洗浄す
る方法を用いることなく、さらには、脱着ガスをリサイ
クルさせて吸着塔内の炭化水素濃度を濃くした後に煩瑣
な冷却手段を用いて該ガスからガス状炭化水素を液体と
して回収するものではなく、回収手段を省略した簡潔
な、かつ、経済性のある方法を実施するための吸着装置
を提供したものである。
【0066】(脱着手段について) 本発明において、吸着剤層に吸着したガス状炭化水素を
離脱せしめる手段として、被吸着炭化水素の沸点以上に
加熱した空気または水を用いることができる。このう
ち、特に“水”の使用が好ましい(後記参照)。(なお、
この空気としては、吸着剤層から大気中に排出されるク
リーンなガスの一部を用いることができる。)
【0067】従来、本発明の適用分野である“大量の廃
棄ガス中に含まれる希薄な炭化水素の無害化処理手段”
においては、もつぱら吸着法が用いられてきた。使用さ
れる吸着剤は、例外を除いて、粒状の活性炭もしくは繊
維状の活性炭である。しかしながら、この種の活性炭
は、他の吸着剤に比して吸着能力は抜群に優れているも
のの、極めて脱着し難い欠点を有している。このため
に、前述したような脱着に際しては、充填した活性炭量
の約3倍もの大量のスチームを用いているのが現状であ
る。しかも、スチームに同伴された炭化水素は、水と一
緒に活性汚泥処理装置のような廃水処理手段で無害化し
ているのが現状である。
【0068】スチームの代わりに加熱した空気をパージ
ガスとして大量に用いて脱着することは、活性炭が燃え
る危険性があり、常温の空気以外もしくは不燃性の窒素
以外は、活性炭の使用は消防法で許可されていない。し
かしながら、吸着剤に不燃性の疎水性シリカゲルを用い
る場合は、かような危険性は全くない。このために、最
高250℃という高温の空気をパージガスとして用いる
ことが可能になった。(なお、ガス状炭化水素の濃度
は、爆発下限値以下に定められている。従って、望まし
くは約5000ppm以下でなければならない。)
【0069】本発明において、加熱されたパージガスに
同伴して脱着されたガス状炭化水素は、パージ排ガスと
してそのまま燃焼させるには好適なガスである。更に、
脱着の際の補助的手段として、真空ポンプを併用する場
合、加熱空気の量、即ちパージ係数が大きい程真空ポン
プの負荷が軽減されるばかりではなく、脱着が充分に遂
行され、このため、吸引する真空度は“60〜150T
orr”で充分である。真空ポンプが高価であるが故に
本発明適用の著しい効果であると言うことができる。
【0070】一方、吸着剤として活性炭を使用する場
合、脱着の際のパージガスとしては、前記したとおり、
従来は大量のスチーム(ないしは窒素ガス)以外に選択
肢がなかったが、本発明では、液体の“水”を用いるこ
とを見い出した。水を脱着塔に注入することにより、真
空ポンプの助けを借りて脱着塔の内部で気化させ、パー
ジガスと同様な作用効果を発揮させ得るばかりでなく、
気化したガス量は、従来のスチーム使用の場合の“数十
分の一”という少ないガス量でパージできる、という顕
著な作用効果が生じるものである。
【0071】そして、本発明において“水”を用いた場
合、その際に使用する真空ポンプとしては、水封式真空
ポンプが望ましい。その理由は、濃縮された炭化水素ガ
スが水封の水に混じって産廃処理に好適な廃水および廃
水量になるためである。
【0072】本発明の実施の形態は、以上に詳述したと
おりであるが、本発明で前提とする“廃棄ガス中に含ま
れる希薄なガス状炭化水素の処理方法”において、公知
のPSA法やPTSA法を適用することができ、その
他、VSA法,VTSA法などにも適用することがで
き、これらの適用も本発明に包含されるものである。ま
た、本発明は、廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化
水素を濃縮して分離させる処理方法を実施するための装
置を提供したものであつて、塗装時に発生する希薄な多
成分系の炭化水素ガスに限らず、ベンゼンやトルエン,
トリクロロエチレン,メチルエチルケトン、更には、フ
ロンのような単一成分の希薄なガスに対しても広く適用
されるものである。
【0073】
【実施例】次に、比較例および本発明の実施例を挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0074】図1は、本発明で前提とする“廃棄ガス中
の希薄なガス状炭化水素の処理方法”を説明するための
フローシート図であり、図2は、図1に示すフローシー
トにおける「運転状況を把握し制御するための制御盤」
の一例を示す図である。また、図3は、図1に示すフロ
ーシートにおいて使用した吸着塔(比較例)を示す縦断
面図である。
【0075】(比較例) 比較例では、図3に示すように、冷却水5が循環する内
筒4a(4b)及びその外側に吸着剤層3a(3b)を充填
した外筒2a(2b)の二重円筒で構成される吸着塔1a
(1b)を用いた。なお、内筒4a(4b)を流れる冷却水
5は、乱流にして吸着剤層3a(3b)を流れる廃棄ガス
と向流に流すようにした。また、吸着剤として粒状活性
炭(粒状白鷺一号:武田薬品工業社製の商品名)およびY
型合成ゼオライト(360 HUD:東ソ−社製の商品
名)を用いた。そして、図3に示すように、粒状活性炭
3-1a(3-1b)の上部にY型合成ゼオライト3-2a(3-
2b)を吸着塔1a(1b)に充填し、吸着剤層3a(3b)
として実施に供した。なお、上記粒状活性炭は、予めベ
ンゼン蒸気でプレコートしたものを用いた。
【0076】以下、図3に示す吸着塔を用い、図1に示
す“本発明で前提とする“廃棄ガス中の希薄なガス状炭
化水素の処理方法”を実施する比較例について、詳細に
説明する。廃棄ガス発生源(図示せず)から発生した廃棄
ガス(約5000ppmのベンゼンを含む廃棄ガス:2
0リットル/分のガス量)を、ゲ−ジ圧1kg/cm
以下に圧縮するブロアー(図示せず)又は自圧で廃棄ガ
ス送気管11より、吸着塔1aに送気する。この際、吸
着剤層3a(3b)を通過するガス速度は“約10cm/
秒”であった。吸着工程を終えた処理済み廃棄ガスは、
吸着塔1a(脱着工程に切り換えた後は吸着塔1b)の
頂部から、排出管12を介して、20ppm以下のベン
ゼンベーパーを含む空気(クリーンなガス)として大気
中に放出する。
【0077】また、吸着塔1a,1bは、上記の吸着工
程と後記する脱着工程とを交互に切り換えながら運転す
るが、この切り換え時点は、吸着塔1a,1b内の吸着
剤層が破過する前に行い、そして、図1に示す弁(ニ),
(ニ)を自動的に開閉することにより行う。即ち、吸・脱
着の切り換え用弁(ホ),(ホ)の開閉は、 ・吸着塔1a,1bの「入口ガス流量」“J”と「入口
ガス濃度」“H”とを図2に示すメモリー21に読み込
ませ、予めメモリー(吸着モデル)23に記入した吸着モ
デルのCPU(演算)22による演算結果を示す“破過予
想時間”と、 ・吸着剤層の上部に配した温度検知ボ−ド(図示せず)に
よって、Y型合成ゼオライト3-2a(3-2b)[前掲の図
3参照]から取りだした吸着剤層内の「温度」“F”,
“G”がその上昇を停止した時点と、を併用して自動的
に切り換える。
【0078】一方、吸着工程を終えた後の吸着塔1a
(脱着工程に切り換えた後は吸着塔1b)には、送水管
13を介して、水を吸着塔1a(脱着に切り換えた塔)
に供給し、併せて水封式真空ポンプ14(ナッシュポン
プ:栗村制作所製の商品名)を用いて、吸引することに
より脱着させる。本比較例では、上記水封式真空ポンプ
14を約60Torrで運転し、吸着塔1a(脱着に切
り換えた塔)内を低圧(真空)にする。これにより、供給
した水は、この吸着塔1a内で蒸気となってパージガス
となる。そして、パージ排ガス送気管15から水封式真
空ポンプ14を経て、パージ排ガスとして取り出す。
【0079】水封式真空ポンプ14で吸引したパージ排
ガスの冷却には、室温の工業用水を用いた。即ち、パー
ジ排ガスは、気液分離器16に送気される。気液分離器
16は、内部に配した冷却管(図示せず)を流れる工業用
水によって、冷やされる。この際、パージ排ガス中のベ
ンゼンベーパーは、下部に連結した気液分離器16に、
水封の水に混じって凝縮液化し、未凝縮ガスと分けられ
る。溜まった水とベンゼンは、系外に取り出し、産業廃
棄物処理装置17で産廃処理する。
【0080】気液分離器16で凝縮しなかった排気ガス
中には、尚、ベンゼンベーパーが残存するので、リター
ンガス送気管18を介して、再度廃棄ガス送気管11に
戻し、廃棄ガスと一緒にして吸着処理を行う。未凝縮ガ
スには、高濃度の残存ベンゼンが含まれており、この全
量を廃棄ガス送気管11に戻すことにより吸着塔内のベ
ンゼン濃度が益々濃くなる。そして、前記の手段を用い
て、この吸着塔内の吸着剤層が破過する時点を予測して
弁(ホ)の切り換え時期を設定し、脱着操作に自動的に切
り換える。
【0081】なお、図1中に示した“A〜J”は、運転
状況を把握するために設けた計器の位置を示したもので
あり、一方、(イ)〜(ニ)は、運転制御のために設けた弁
の位置を示したものである。また、図2は、図1に示し
たフローにおいて、運転状況を把握し制御するための制
御盤20を示したものであり、メモリ21,メモリ(吸
着モデル)23およびCPU(演算)22から構成されて
いるものである。なお、図2において、メモリ21に読
み込ませるデ−タ信号として、吸・脱着切り換え時に必
要なものだけを“X”として挙げた。(その他のデ−タ
信号の読み込みを省略した。)
【0082】本比較例では、前記したように、吸着・脱
着の切り換えを吸着塔が破過する前にデータロガ信号で
検知して行うため、ガス状炭化水素が希薄な場合は、そ
の濃度を吸着塔で数倍に濃縮することができ、且つ吸着
剤層の発熱を除去する冷却手段を工夫したことにより
(前掲の図3参照)、局部加熱が避けられており、運転期
間中の吸着剤層の温度はほぼ常温であった。また、排出
管12から大気中に放出されるガス中のベンゼン濃度
は、実質的に20ppm以下であった。
【0083】(実施例) 図4は、本発明の実施例で使用する吸着塔の縦断面図で
ある。また、図5は、図4の吸着塔を更に説明する図で
あって、そのうち、(A)は図4のA−A断面図、(b)は
図4の部分拡大詳細図である。本実施例では、図4およ
び図5(A),(B)に示すように、吸着剤層43a(43
b)を充填した外筒42b(42b)および42a’(42
b’)の二重円筒で構成される吸着塔41a(41b)を
用いた。
【0084】また、吸着剤として、粒径が0.4mmの
破砕活性炭(HC42:ツルミコール社製の商品名)およ
び粒径が1.0mmのY型合成ゼオライト(360HU
D:東ソー社製の商品名)を用いた。そして、図4およ
び図5の(B)に示すように、破砕活性炭43-1a(43-
1b)の上部にY型合成ゼオライト43-2a(43-2b)を
吸着塔41a(41b)に充填し、吸着剤層43a(43
b)として実施に供した。なお、上記破砕活性炭は、予
めベンゼン蒸気でプレコートしたものを用いた。
【0085】本実施例では、上記した図4および図5
(A),(B)に示す吸着塔41a(41b)を用い、上記し
た破砕活性炭およびY型合成ゼオライトを使用した以外
は、前記比較例と同様の条件,手段で、廃棄ガス(約5
000ppmのベンゼンを含む廃棄ガス:300リット
ル/分のガス量)を処理した。なお、この際に吸着剤層
43a(43b)を円周方向に通過するガス速度は、
“1.5cm/秒”であった。
【0086】本実施例では、排出管12(図1参照)から
大気中に放出されるガス中のベンゼン濃度は、市販され
ているポータブルのHC濃度検知管(イソブタン換算)で
検知できないないほどの微量な量であった。
【0087】前記比較例では、大気中に放出されるガス
中のベンゼン濃度が20ppm以下であるのに対して、
本実施例では、上記したように、検出検知できないない
ほどの微量な量であり、前記比較例に比し優れているこ
とが理解できる。また、本実施例では、“300リット
ル/分(18m/時)”という大量の廃棄ガスを有効に
処理できることが理解できる。
【0088】以上、本発明の実施例として、前掲の図
4,図5に示した多重円筒の吸着塔を用いたが、本発明
は、このような多重円筒に限定されるものではなく、例
えば吸着剤をハニカム状のコアーに充填し、それを束ね
て構成される吸着装置、ないしは、吸着剤を箱に詰めて
それを重ねて構成される吸着装置などを用いることもで
きる。その他の要件についても、上記実施例に限定され
るものではなく、前記した本発明の特徴(発明を限定す
る事項)の範囲内で種々の態様が可能である。
【0089】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、本発明
で前提とする“廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化
水素の処理方法”において、 ・離脱したガス状炭化水素を含むパージ排ガスの全量ま
たは大部分を被処理廃棄ガスに戻し、これによって吸着
剤層内の炭化水素濃度を高め(第1の特徴点) ・この吸着剤層が破過する前に脱着に切り換える(第2
の特徴点)ことを特徴とし、これにより、廃棄ガスから
安全に、しかも容易に、かつ効率よく炭化水素を処理す
ると共に、処理後に、大気中に放出するガス中の残存炭
化水素濃度を100ppm以下、特に「20ppm以
下」にすることができる。
【0090】従って、本発明によれば、大気汚染物質で
あるガス状炭化水素の除去処理において、大気汚染防止
法の改正で定められた(平成9年2月6日に官報告示)ベン
ゼン濃度の排出基準「30ppm以下」を完全にクリヤ
ーできるのみならず、更にこの数値が半分以下の厳しさ
になつても充分対応できるものである。
【0091】また、本発明で前提とする“廃棄ガス中に
含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法”において、 ・パージ排ガス中のガス状炭化水素の一部が液化した場
合に、該液状炭化水素を燃焼処理し、または、産業廃棄
物として無害化処理する(第3の特徴点)、ことを特徴と
し、このように、廃棄ガス中のガス状炭化水素の回収を
目的としないことから、この回収に伴う煩雑な手段を回
避することができる。
【0092】さらに、本発明は、“吸着剤層を有する吸
着装置”として、吸着剤層を囲い、かつ、吸着剤層の外
筒から吸着剤層に向けて横方向に廃棄ガスを通気できる
コンポーネントを多重に内蔵する吸着装置からなること
を特徴とし、このように、ガスの通過面積を広げるべく
吸着装置内の吸着剤層の配位を多重にしたことにより、
特に、1分間に数百m3という大量の廃棄ガスを処理す
る場合にも適用できる吸着装置を提供することができ、
しかも、原則として、該吸着剤層を冷却する必要がなく
なるという優れた効果が生じる。
【0093】そのうえ、本発明で前提とする前記方法を
装置化する際、システムを一体化してスキツドに載せら
れるように、可搬可能なように成し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で前提とする「廃棄ガス中の希薄なガス
状炭化水素の処理方法」を説明するためのフローシート
図である。
【図2】図1に示すフローシートにおける「運転状況を
把握し制御するための制御盤」の一例を示す図である。
【図3】比較例で使用する吸着塔の縦断面図である。
【図4】本発明の実施例で使用する吸着塔の縦断面図で
ある。
【図5】図4の吸着塔を更に説明する図であって、図5
の(A)は、図4のA−A断面図であり、同(B)は、図4
の部分拡大詳細図である。
【図6】「活性炭の水分吸着等温線」を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b 吸着塔 2a,2b 外筒 3a,3b 吸着剤層 3-1a,3-1b 活性炭 3-2a,3-2b Y型合成ゼオライト 4a,4b 内筒 5 冷却水 10 廃棄ガス発生源 11 廃棄ガス送気管 12 排出管 13 送水管 14 水封式真空ポンプ 15 パージ排ガス送気管 16 気液分離器 17 産業廃棄物処理装置 18 リターンガス送気管 20 制御盤 21 メモリ 22 CPU(演算) 23 メモリ(吸着モデル) 41a(41b) 吸着塔 42a(42b),42a’(42b’) 外筒 43a(43b) 吸着剤層 43-1a(43-1b) 破砕活性炭 43-2a(43-2b) Y型合成ゼオライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 秀喜 神奈川県横浜市磯子区新磯子町27−5 新潟工事株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−156127(JP,A) 特開 平4−114697(JP,A) 特開 平9−57060(JP,A) 特開 昭51−35675(JP,A) 特開 平11−71584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/72,53/04 D06F 43/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着と脱着を交互に行う“吸着剤層を有
    する吸着装置”を用い、一方の吸着装置にガス状炭化水
    素を含む廃棄ガスを通過せしめ、該吸着装置内の吸着剤
    層にガス状炭化水素を吸着させ、実質的にガス状炭化水
    素を含まない廃棄ガスを大気中に放出し、その間に、他
    方の吸着装置を脱着に切り換え、該吸着装置内の吸着剤
    層に吸着したガス状炭化水素を、真空ポンプで吸引して
    離脱せしめ、パージ排ガスに移行させることから成る廃
    棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法で
    あって、 前記パージ排ガスの全量もしくは大部分を被処理廃棄ガ
    スに戻し、これによって、吸着剤層内の炭化水素濃度を
    高め、該吸着剤層が破過する前に脱着に切り換えること
    からなり、 前記パージ排ガス中のガス状炭化水素の一部が液化した
    場合、該液状炭化水素を燃焼処理し、または、産業廃棄
    物として無害化処理することからなる、 廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理方法
    を実施するための装置として、 該装置中の前記“吸着剤層を有する吸着装置”が、吸着
    剤層を囲い、かつ、吸着剤層の外筒から吸着剤層に向け
    て横方向に廃棄ガスを通気できるコンポーネントを多重
    に内蔵する吸着装置からなることを特徴とする廃棄ガス
    中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記コンポーネントが、円筒型コンポー
    ネント,箱型コンポーネントまたはハニカム型コンポー
    ネントであって、該コンポーネントを多重に内蔵する吸
    着装置であることを特徴とする請求項1に記載の廃棄ガ
    ス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着剤層が、径が0.1〜1mmの
    微粒の吸着剤を充填した層からなることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の廃棄ガス中に含まれる希
    薄なガス状炭化水素の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記吸着剤層が、活性炭および/または
    疎水性シリカゲルの層から成り、その頂部に、合成ゼオ
    ライトからなる吸着剤層を配することを特徴とする請求
    項1〜請求項3のいずれかに記載の廃棄ガス中に含まれ
    る希薄なガス状炭化水素の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着装置に充填する吸着剤または充
    填した吸着剤層に、ガス状炭化水素でプレコートするこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記吸着装置内の吸着剤層に吸着したガ
    ス状炭化水素を離脱せしめる手段として、被吸着炭化水
    素の沸点以上に加熱した空気または水を使用することを
    特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の廃棄
    ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装置。
  7. 【請求項7】 前記吸着剤層が破過する前に脱着に切り
    換える手段として、前記吸着剤層内の頂部に温度検知ポ
    ートを配設し、該温度検知ポートからの温度がその上昇
    を停止した時点をもって、自動的に電磁弁を切り換える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    の廃棄ガス中に含まれる希薄なガス状炭化水素の処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記吸着剤層が破過する前に脱着に切り
    換える手段として、吸着運転時に得られる吸着装置の
    「入口のガス流量」,「入口ガス中の炭化水素濃度」及
    び「出口ガス中の所望の炭化水素濃度(仮定値)」を数値
    データとしてチップに読み込ませ、該チップ内に組み込
    んだ制御を目的としたシミュレーションモデルを用いて
    切り換え時間を予め設定することを特徴とする請求項1
    〜請求項6のいずれかに記載の廃棄ガス中に含まれる希
    薄なガス状炭化水素の処理装置。
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