JP3133271B2 - 収納装置 - Google Patents

収納装置

Info

Publication number
JP3133271B2
JP3133271B2 JP09057980A JP5798097A JP3133271B2 JP 3133271 B2 JP3133271 B2 JP 3133271B2 JP 09057980 A JP09057980 A JP 09057980A JP 5798097 A JP5798097 A JP 5798097A JP 3133271 B2 JP3133271 B2 JP 3133271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
rotation
rotating
opening
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09057980A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10167300A (ja
Inventor
正司 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kojima Industries Corp filed Critical Kojima Industries Corp
Priority to JP09057980A priority Critical patent/JP3133271B2/ja
Publication of JPH10167300A publication Critical patent/JPH10167300A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3133271B2 publication Critical patent/JP3133271B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、開口部を有する収納装置本体
と、該開口部を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納
装置に係り、特に蓋体が自動開閉され得るように構成さ
れた収納装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、所定の物品を収納するために、
各種の収納装置が用いられている。そして、この収納装
置は、収納品の大きさ等に応じて、全体的な大きさが種
々異なるものの、一般に、開口部を有する収納装置本体
と、該開口部を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えてい
る。
【0003】ところで、そのような収納装置にあって
は、使用の利便性の向上を図るべく、様々な工夫が為さ
れたものがある。例えば、自動車のコンソールボックス
等の収納装置には、収納装置本体の内部に、乗員の身の
回りの小物等が収納される内側ボックスを収容配置する
と共に、この内側ボックスが、蓋体の開閉に伴って昇降
移動させられるように構成して、該内側ボックスから、
収納品を取り出し易くしたものがある。
【0004】しかしながら、かかるコンソールボックス
を始めとする従来の収納装置にあっては、一般に、蓋体
の開閉が手動で行なわれるようになっていることから、
上述の如き工夫が為されていても、優れた使用の利便性
が十分に発揮され得るとは言い難かった。
【0005】そのため、収納装置において、より一層優
れた使用の利便性を実現させる上で、また、特に自動車
のコンソールボックス等の収納装置については、近年の
自動車に対する高級化志向に則した高級感の向上のため
に、蓋体の開閉を自動化させることが望まれている。
【0006】なお、そのような要求を満足させるには、
従来の収納装置に、所定の駆動手段を有する蓋体の自動
開閉機構を設けて、該駆動手段の駆動力によって、蓋体
を自動的に開閉させるようにすることが容易に考えられ
るが、そうすると、以下に示す如き幾つかの問題が惹起
されることとなる。
【0007】すなわち、単に、駆動手段の駆動力によっ
て、蓋体が自動的に開閉されるように構成した場合、蓋
体の開閉作動時において、蓋体と収納装置本体との間等
に、収納品や乗員の手指或いはその他の異物が挟まる等
して、蓋体の正常な自動開閉作動が阻害された際に、そ
れらの異物が、蓋体と収納装置本体との間で、駆動手段
の駆動力にてより強く挟圧されることとなるために、蓋
体と収納装置本体との間等に挟まった収納品や乗員の手
指が損傷乃至は負傷したり、場合によっては、蓋体の自
動開閉機構を構成する部材が破損したりする恐れが大き
いのであり、また、そのような蓋体の正常な自動開閉作
動の阻害時に、蓋体が、突然、開閉不能となる等の作動
異常が生じるため、使用者が、そのような作動異常の発
生原因が何であるのか、例えば、電気的または構造的な
故障か、それとも、異物の挟み込みによる一時的なもの
であるか認識出来ず、それ故に、次にどのような操作を
して良いのかを即座に判断することが出来ないといった
不具合もあるのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、開口部を有する収納装置本体と、該開口部
を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納装置におい
て、蓋体の開閉が自動化され得ると共に、蓋体の自動的
な開閉途中で、蓋体と収納装置本体との間等に、乗員の
手指や収納物、或いはその他の異物が挟まる等して、蓋
体の正常な自動開閉作動が阻害された場合に、それら蓋
体と収納装置本体との間等に挟まれた乗員の手指や収納
品、更には蓋体を自動開閉させるための部材が、簡略で
且つ安価な構成をもって効果的に保護され得る構造を提
供することにある。また、本発明にあっては、蓋体と収
納装置本体の間等に異物が挟まって、蓋体の正常な自動
開閉作動が阻害された際に生ずる作動異常の発生原因
が、そのような蓋体と収納装置本体との間等での異物の
挟み込みによるものであることを、使用者に対して、迅
速に且つ正確に認識させ得る構造を提供することをも、
その課題とするものである。
【0009】
【解決手段】そして、そのような課題の解決のために、
本発明のうち、請求項1に記載の発明は、開口部を有す
る収納装置本体と、該開口部を開閉可能に覆蓋する蓋体
とを備えた収納装置において、(a)前記蓋体の開閉を
行なうための駆動手段と、(b)該駆動手段にて回転軸
回りの一方向に回転させられる回転体と、(c)前記蓋
体の開閉方向に往復動可能に設けられた往復動部材と、
(d)前記回転体と前記往復動部材との間において、そ
れら回転体と往復動部材とに係合乃至は連結せしめられ
た状態で配設され、前記駆動手段による該回転体の一方
向への回転運動を往復運動に変換して、該往復動部材を
前記蓋体の開閉方向に往復動させるようにした運動変換
機構と、(e)前記往復動部材と前記蓋体の少なくとも
一方に摩擦力をもって当接する状態で、それら往復動部
材と蓋体とを連結し、かかる摩擦力にて、該往復動部材
の前記往復動に伴って、該蓋体を、その開閉方向に一体
的に往復動させる一方、該摩擦力よりも大きな力が作用
したときに、それら往復動部材と蓋体との一体的な往復
動を解除するクラッチ手段とを含み、前記駆動手段にて
前記往復動部材を往復動させることにより、前記蓋体を
開閉させるように構成したことを、その特徴とするもの
である。
【0010】要するに、この請求項1に記載の発明に従
う収納装置にあっては、駆動手段の駆動力によって、回
転体が一方向に回転させられると共に、該回転体の回転
運動が運動変換機構にて往復運動に変換せしめられて、
往復動部材と、クラッチ手段にてそれに連結された蓋体
とが、該回転体の回転に伴って、該蓋体の開閉方向に一
体的に往復動させられるようになっているところから、
そのような駆動手段の駆動力が、回転体や往復動部材、
クラッチ手段を通じて蓋体に確実に伝達され得、以て蓋
体の開閉が、かかる駆動手段の駆動力によって自動的に
行なわれ得ることとなるのである。
【0011】また、かかる収納装置においては、往復動
部材と蓋体とを連結するクラッチ手段が、それら往復動
部材と蓋体の少なくとも一方に摩擦力をもって当接する
状態で配設されており、そしてその摩擦力にて、往復動
部材と蓋体とが、該蓋体の開閉方向に一体的に往復動さ
せられるようになっている一方、該摩擦力よりも大きな
力が作用したときに、往復動部材と蓋体との一体的な往
復動が解除されるようになっているところから、往復動
部材と蓋体との一体的な往復動による蓋体の開閉時に、
該蓋体の開閉作動を阻害する作用力が、往復動部材や蓋
体に対するクラッチ手段の当接部位における摩擦力より
も大きな力をもって蓋体に作用せしめられた際に、該ク
ラッチ手段の往復動部材や蓋体に対するクラッチ滑りに
より、往復動部材から蓋体への前記駆動手段の駆動力の
伝達が遮断されるものの、往復動部材の往復動は、蓋体
の正常な自動開閉作動時と同様な状態で、継続させしめ
られるようになっているのである。
【0012】すなわち、換言すれば、かかる収納装置に
おいては、異物の挟込みによって、蓋体の正常な自動開
閉作動が阻害された際に、往復動部材から蓋体への前記
駆動手段の駆動力の伝達を遮断する一方、該駆動力によ
る往復動部材の往復動を通常通り継続させる機構が、例
えば、蓋体の自動開閉作動時における異常を検知する検
知手段や、それに基づいて駆動手段の駆動を停止させる
駆動制御手段等の複雑で且つ高価な部材を何等付加する
ことなく、単に、蓋体と、その開閉方向に蓋体を往復動
させる往復動部材との間に、構造が簡単で、比較的部品
点数の少ない摩擦クラッチ構造を有するクラッチ手段を
設けるだけで実現されているのである。
【0013】それ故に、この請求項1に記載の発明に係
る収納装置にあっては、簡単で且つ安価な構造を有する
クラッチ手段の存在によって、蓋体の開閉途中で、蓋体
と収納装置本体との間等に、収納品や乗員の手指、或い
はその他の異物が挟まる等して、蓋体の正常な自動開閉
作動が阻害された場合にも、駆動手段を初めとして、蓋
体を自動開閉させるための部材に、何等負荷をかけるこ
となく、蓋体と収納装置本体との間等に挟まれた物が、
それらの間で、駆動手段の駆動力にて、より強く挟圧さ
れようなことが皆無ならしめられ得、それによって、蓋
体と収納装置本体との間等に挟まれた収納品や乗員の手
指の損傷乃至は負傷が効果的に回避され得ると共に、蓋
体を自動開閉させるための部材が破損するようなことも
有利に防止され得るのである。
【0014】従って、本発明のうち、請求項1に記載の
発明に従う収納装置にあっては、駆動手段の駆動力によ
って、蓋体の開閉が有利に自動化され得ているのであ
り、またそのような蓋体の自動的な開閉途中で、蓋体と
収納装置本体との間等に、乗員の手指や収納物、或いは
その他の異物が挟まる等して、蓋体の正常な自動開閉作
動が阻害された場合にも、それら蓋体と収納装置本体と
の間等に挟まれた乗員の手指や収納品、更には蓋体を自
動開閉させるための部材が、簡略で且つ経済的な構成を
もって、効果的に保護され得ることとなるのである。
【0015】また、かかる収納装置においては、前述の
如く、蓋体と収納装置本体の間等への異物の挟込みによ
って、蓋体の正常な自動開閉作動が阻害された際に、ク
ラッチ手段のクラッチ滑りによって、往復動部材から蓋
体への前記駆動手段の駆動力の伝達が遮断されるもの
の、往復動部材の往復動は、通常通り継続されるところ
から、例えば、閉蓋時に蓋体と収納装置本体の間等に異
物が挟まった場合、蓋体の閉蓋方向への作動は停止させ
られる一方、往復動部材は、かかる蓋体の作動停止位置
から更に往復動させられ、蓋体を全閉状態と為す往復動
位置を経て、その往復動方向が、蓋体を全開させる方向
に逆転されることとなり、それによって、蓋体が、その
停止位置から再び開蓋方向に作動させられるようになっ
ているのである。一方、開蓋時に蓋体と収納装置本体の
間等に異物が挟まった場合には、蓋体の開蓋方向への作
動が停止させられる一方、往復動部材が、上述の如き挙
動とは反対の挙動を示し、それによって、蓋体が、その
停止位置から再び閉蓋方向に作動させられるのである。
即ち、かかる収納装置においては、異物の挟込みによっ
て蓋体の自動開閉作動が阻害された場合、蓋体の開閉作
動が、一旦、停止させられるものの、一定時間経過後
に、当初の作動方向とは逆の方向(開蓋作動時には閉蓋
方向に、また閉蓋作動時には開蓋方向)に、蓋体の開閉
作動が再開されるようになっているのである。
【0016】従って、本発明のうち、請求項1に記載の
発明に従う収納装置にあっては、蓋体の正常な自動開閉
作動が何らかの理由で阻害されて、該蓋体の作動異常が
惹起された際に、それが、蓋体と収納装置本体の間等へ
の異物の挟み込みによるものであれば、上述の如き蓋体
の挙動によって、その作動異常の発生原因が、使用者に
対して迅速に且つ正確に知らしめられ得るのであり、そ
の結果として、使用者が、次に行なうべき操作(例え
ば、蓋体と収納装置本体の間に挟まった異物を取り除く
等の操作)を即座に判断出来ることとなるのである。
【0017】加えて、かかる収納装置にあっては、上述
の如き摩擦クラッチ構造を有するクラッチ手段が設けら
れていることから、手動操作によっても、蓋体の開閉が
スムーズに行なわれ得るといった利点があるのである。
【0018】また、本発明のうち、請求項2に記載の発
明は、開口部を有する収納装置本体と、該開口部を開閉
可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納装置において、
(a)前記蓋体の開閉を行なうための駆動手段と、
(b)該駆動手段にて回転軸回りの一方向に回転させら
れる回転体と、(c)該回転体とは離隔して、回動可能
に設けられた第一の回動部材と、(d)前記蓋体に係合
乃至は連結せしめられた状態で、前記第一の回動部材の
回動軸回りに回動可能に設けられ、その回動に伴って前
記蓋体を開閉させる第二の回動部材と、(e)前記回転
体と前記第一の回動部材との間において、それら回転体
と第一の回動部材とに係合乃至は連結せしめられた状態
で配設され、前記駆動手段による該回転体の一方向への
回転運動を往復運動に変換して、該第一の回動部材を回
動させるようにした運動変換機構と、(f)前記第一の
回動部材と前記第二の回動部材の少なくとも一方に摩擦
力をもって当接する状態で、それら第一の回動部材と第
二の回動部材とを連結し、かかる摩擦力にて、該第一の
回動部材の前記回動に伴って該第二の回動部材を一体的
に回動させる一方、該摩擦力よりも大きな力が作用した
ときに、それら第一及び第二の回動部材の一体的な回動
を解除するクラッチ手段とを含み、前記駆動手段にて前
記第二の回動部材を回動させることにより、前記蓋体を
開閉させるように構成したことを、その特徴とするもの
である。
【0019】すなわち、この請求項2に記載の発明に従
う収納装置にあっては、駆動手段の駆動力によって、回
転体が一方向に回転させられると共に、そのような回転
体の回転に伴って、第一の回動部材と、蓋体に係止乃至
は連結された第二の回動部材とが一体的に回動させら
れ、それによって、蓋体が開閉させられるようになって
おり、また、特に、第一の回動部材と第二の回動部材と
が、それらの少なくとも一方に摩擦力をもって当接する
クラッチ手段にて連結され、該摩擦力よりも大きな力が
作用した時にのみ、該第一の回動部材と該第二の回動部
材の一体回動が解除されるようになっているのである。
【0020】それ故、かかる収納装置においては、駆動
手段の駆動力が、回転体と第一及び第二の回動部材とを
介して、蓋体に伝達され、それによって、蓋体の開閉作
動が駆動手段の駆動力により自動的に行なわれ得るよう
になっているのであり、また蓋体に対して、その自動的
な開閉作動を阻害する、前記クラッチ手段の摩擦力より
も大きな作用力が作用した際に、駆動手段の駆動力の伝
達が、第一の回動部材と第二の回動部材との間で遮断さ
れるものの、第一の回動部材の回動は、通常通り、継続
せしめられ、以て蓋体を自動開閉させるための部材に、
何等負荷をかけることなく、蓋体と収納装置本体との間
等に挟まれた物が、それらの間で、駆動手段の駆動力に
て、より強く挟圧されようなことが皆無ならしめられ得
ると共に、蓋体の開閉作動が、一旦、停止させられた
後、一定時間経過後に、当初の作動方向とは逆の方向
に、再開されるようになっているのである。
【0021】従って、かくの如き請求項2に記載の発明
に従う収納装置にあっても、前述した請求項1に記載の
発明と同様に、蓋体の開閉が有利に自動化され得ている
のであり、また、蓋体と収納装置本体との間等に、収納
品や乗員の手指、或いはその他の異物が挟まる等して、
蓋体の正常な自動開閉作動が阻害された場合において、
蓋体と収納装置本体との間等に挟まれた収納品や乗員の
手指、更には収納装置の構成部材が、簡略で且つ安価な
構成をもって、効果的に保護され得ると共に、蓋体の挙
動によって、蓋体の作動異常の発生原因が、そのような
異物の挟み込みによるものであることが、使用者に対し
て直ちに且つ正確に知らしめられ得るのである。
【0022】そして、特に、かかる構成の収納装置にあ
っては、駆動手段の駆動力による回転体の回転に伴っ
て、第一の回動部材と、蓋体に係合乃至は連結された第
二の回動部材とが一体的に回動させられ、それによっ
て、蓋体の開閉が行なわれるようになっていることか
ら、蓋体を開閉させるための部材が、開蓋及び閉蓋に伴
う蓋体の移動に応じて往復移動させられるようなことが
なく、それ故に、そのような部材の配設スペースの省ス
ペース化が有利に図られ得て、蓋体の自動開閉を行なわ
しめる機構が、効果的にコンパクト化され得るといった
利点が得られるのである。
【0023】さらに、本発明のうち、請求項3に記載の
発明は、上述した請求項2に記載の発明に従う収納装置
において、前記駆動手段の駆動状態を停止状態に切り換
えると共に、該停止状態を該駆動状態に切り換える切換
手段を設けたことを、特徴としている。そして、このよ
うな構成によれば、蓋体の開閉作動を、蓋体の任意の開
閉位置にて停止させ、またその任意の停止位置から再開
させることが出来るのである。
【0024】更にまた、本発明のうち、請求項4に記載
の発明は、上述した請求項2又は請求項3に記載の発明
に従う収納装置において、前記蓋体の全開時に前記第二
の回動部材の開蓋方向への更なる回動を阻止する第一の
ストッパ手段と、該蓋体の全閉時に該第二の回動部材の
閉蓋方向への更なる回動を阻止する第二のストッパ手段
とを設けて、前記駆動手段による第二の回動部材の回動
が、該蓋体を全開、全閉状態と為す範囲内においてのみ
行なわれるように構成したことを、特徴としている。こ
のような構成の収納装置にあっては、蓋体が、全開状態
から更に開蓋方向に、また全閉状態から更に閉蓋方向
に、それぞれ動かされることが有利に阻止され得るので
あり、それによって、収納装置本体の開口部の全開状態
と全閉状態が効果的に確保され得、特に、蓋体の開閉が
スライド方式によって行なわれる場合等に、蓋体の全閉
時において、収納装置本体の開口部に隙間が生ずるよう
なことが効果的に回避され得るのである。
【0025】また、本発明のうち、請求項5に記載の発
明は、上述した請求項2乃至請求項4の何れかに記載の
発明に従う収納装置において、前記蓋体の全開時と全閉
時とにおける前記第二の回動部材のそれぞれの回動位置
を検出する検出手段と、該検出手段からの検出信号に基
づいて、該蓋体の全開、全閉時に、前記駆動手段の駆動
を停止させる駆動制御手段とを設けたことを、特徴とし
ている。
【0026】このような構成を有する収納装置にあって
は、駆動手段が、蓋体を全開から全閉状態に、或いはそ
の逆の状態に為す範囲内においてのみ駆動せしめられ得
るのであり、それによって、駆動手段の効率的な駆動が
確保され得て、収納装置のランニングコストの低下が効
果的に図られ得るのである。
【0027】また、特に、かかる収納装置にあっては、
蓋体と収納装置本体との間等に異物が挟まって、蓋体の
正常な自動開閉作動が阻害された場合、蓋体の開閉作動
が、一旦、停止させられた後、当初の作動方向とは逆の
方向に再開されて、蓋体が全開若しくは全閉状態となっ
た状態で、駆動手段の駆動が停止させられることとなる
のであり、それによって、異物が蓋体と収納装置本体の
間等に挟まったままの状態で、蓋体の自動開閉作動が停
止させられる従来装置とは異なって、蓋体の自動的な開
閉作動を行なわしめる各種の部材等を何等損傷させるこ
となく、かかる異物が、それら蓋体と収納装置本体の間
等から極めて容易に取り除かれ得るのである。
【0028】さらに、本発明のうち、請求項6に記載の
発明は、上記した請求項2乃至請求項4の何れかに記載
の収納装置において、前記蓋体の開放時と閉塞時とにお
ける前記第二の回動部材の回動位置を検出する第一の検
出手段と、該第二の回動部材と一体回動せしめられる前
記第一の回動部材の、開蓋方向から閉蓋方向への回動方
向の変更時と、閉蓋方向から開蓋方向への回動方向の変
更時とにおける前記回転体のそれぞれの回転位置を検出
する第二の検出手段と、それら第一及び第二の検出手段
の両方からの検出信号に基づいて、前記駆動手段の駆動
を制御する駆動制御手段とを設けて、前記蓋体が開放
し、且つ前記第一の回動体の回動が開蓋方向から閉蓋方
向への回動方向の変更点に達した際と、該蓋体が閉塞
し、且つ該第一の回動体の回動が閉蓋方向から開蓋方向
への回動方向の変更点に達した際とにおいて、前記駆動
制御手段にて、前記駆動手段の駆動を停止させるように
構成したことを、特徴としている。
【0029】このような発明に従う収納装置にあって
は、蓋体と収納装置本体との間等に異物が挟まって、蓋
体の正常な自動開閉作動が阻害された場合、蓋体の開閉
作動が、一旦、停止させられた後、当初の作動方向とは
逆の方向に再開されて、蓋体が開放若しくは閉塞し、し
かも、該蓋体を開閉させる第二の回動体と一体回動せし
められる第一の回動部材が、蓋体の開放時に、開蓋方向
から閉蓋方向へ回動方向が変更せしめられる回動位置
に、また閉塞時には、その逆の、閉蓋方向から開蓋方向
へ回動方向が変更せしめられる回動位置に、それぞれ到
達した際に、駆動手段が停止させられることとなるので
あり、それによって、前記異物が蓋体と収納装置本体の
間から簡単に取り除かれ得るばかりでなく、異物を取り
除いた後、改めて、蓋体の開閉操作を行なう際に、その
操作の開始と同時に、第一の回動部材が、閉蓋方向若し
くは開蓋方向に回動せしめられ得て、蓋体の開閉作動が
即座に再開され得、その結果、蓋体の自動開閉作動の障
害が復旧せしめられた後においても、蓋体の正常な自動
開閉作動が継続せしめられている場合と同様に、蓋体の
開閉操作に対する迅速な応答性が効果的に発揮され得る
こととなるのである。
【0030】また、かかる収納装置において、特に、全
開状態となる直前から全開状態となるまでの蓋体の開放
時と、全閉状態となる直前から全閉状態となるまでの蓋
体の閉塞時とにおける第二の回動部材の回動位置が、第
一の検出手段にて検出されるように構成されている場合
にあっては、蓋体の全開時や全閉時は勿論、その全開直
前の時点や全閉直前の時点においても、第一の回動部材
の回動が、開蓋方向から閉蓋方向への回動方向の変更点
に達した際と、それとは逆の方向への回動方向の変更点
に達した際とに、駆動手段の駆動が停止させられ得るの
であり、それによって、例えば、何等かの原因で、蓋体
が全開され得なくなったり、全閉され得なくなったりし
た際にも、そのような蓋体の不完全な開放時と閉塞時と
における第二の回動部材の回動位置が、第一の検出手段
にて検出され得る範囲内であれば、駆動手段が、蓋体を
開放状態から閉塞状態に、或いはその逆の状態に為す範
囲内においてのみ駆動せしめられ得、その結果として、
駆動手段の効率的な駆動が、可及的に確保され得ること
となるのである。
【0031】また、本発明のうち、請求項7に記載の発
明にあっては、上述した請求項2乃至請求項6の何れか
に記載の収納装置において、前記第一の回動部材と前記
第二の回動部材との間に、前記クラッチ手段にて作用せ
しめられる摩擦力よりも大きな力が作用して、該第一の
回動部材と該第二の回動部材とが相対回動せしめられた
ときに、その相対回動の開始時において、それら第一及
び第二の回動部材の間に、前記摩擦力とは別の、該相対
回動の継続時よりも大きな摩擦力を作用せしめることに
より、該相対回動の開始時に節度荷重を生じさせる節度
手段を設けたことを、特徴としている。
【0032】要するに、かかる構成を有する収納装置に
あっては、節度手段が設けられていることによって、第
一の回動部材と第二の回動部材との相対回動の開始時、
即ち、蓋体と収納装置本体との間等に異物が挟まる等し
て、蓋体の正常な自動開閉作動が阻害された直後や、該
自動開閉停止状態における蓋体の全閉時や全開時に該蓋
体を手動で開閉操作させる際に、第一及び第二の回動部
材の間で、クラッチ手段の摩擦抵抗に加えて、節度手段
の節度荷重に由来する摩擦抵抗も生ぜしめられるもの
の、かかる相対回動が継続せしめられている状態では、
前述の如き、単に、第一及び第二の回動部材との間にク
ラッチ手段のみが配設されてなる装置と略同様に、第一
の回動部材と第二の回動部材との間で、主に、クラッチ
手段の摩擦抵抗だけが生ぜしめられるようになっている
のである。
【0033】従って、前記請求項7に記載の収納装置に
おいては、第一の回動部材と第二の回動部材との相対回
動の継続時における該第一の回動部材と該第二の回動部
材との間の摩擦抵抗を増大させることなく、該相対回動
の開始時における該摩擦抵抗のみを有利に大きく為すこ
とが可能となっているのであり、それによって、それら
第一及び第二の回動部材の相対回動の継続時において、
第一の回動部材を回動せしめる駆動手段に対して特別に
大きな負担を課すようなことなしに、例えば、自動開閉
停止状態における蓋体の全閉時や全開時に、収納装置全
体に対して振動が加えられたり、蓋体に手指や所定の物
品等がぶつかったりしても、蓋体がガタついたり、安易
に開閉したりするようなことが、前述の如き、単に、第
一及び第二の回動部材との間にクラッチ手段のみが配設
される場合に比して、効果的に抑制され得ることとなる
のである。
【0034】さらに、本発明のうち、請求項8に記載の
発明は、上記した請求項2乃至請求項6の何れかに記載
の収納装置において、前記第一の回動部材の回動ストロ
ークが、前記第二の回動部材の回動ストロークよりも大
きくなるように構成されて、前記駆動手段による第一の
回動部材の回動が、前記蓋体を全開、全閉状態と為す範
囲を越えて行なわれるようになっていることを、特徴と
している。
【0035】このような構成によれば、第一の回動部材
が、第二の回動部材の回動ストロークを上回って回動せ
しめられて、かかる第一の回動部材の回動が、蓋体を全
開、全閉状態と為す範囲を越えて行なわれている際に、
該蓋体を、全開状態から更に開蓋させる方向や、全閉状
態から更に閉蓋させる方向に動かす作用力が、クラッチ
手段を介して、第一の回動部材から第二の回動部材、更
には蓋体に作用せしめられ、それによって、蓋体の全開
状態と全閉状態とが、より確実に得られることとなるの
である。
【0036】また、本発明のうち、請求項9に記載の発
明は、上記した請求項7に記載の収納装置において、前
記第一の回動部材の回動ストロークが、前記第二の回動
部材の回動ストロークよりも大きくなるように構成され
て、前記駆動手段による第一の回動部材の回動が、前記
蓋体を全開、全閉状態と為す範囲を越えて行なわれるよ
うになっていると共に、該蓋体の全開乃至は全閉状態に
おいて、該第一の回動部材の回動が行なわれている間
は、前記節度荷重が生じないように構成されていること
を、特徴としている。
【0037】かかる構成を有する収納装置にあっては、
蓋体の全開状態と全閉状態とが、より確実に得られると
共に、そのような確実な全開乃至は全閉状態下で、節度
手段の節度荷重の発生可能な状態が確保され得て、自動
開閉停止時における蓋体のガタツキや安易な開閉が有利
に防止され得、以てより良好な蓋体の全開乃至は全閉状
態が得られることとなるのである。
【0038】さらに、本発明のうち、請求項10に記載
の発明は、上述した請求項8又は請求項9に記載の収納
装置において、前記第一の回動部材の開蓋方向と閉蓋方
向の回動に伴う前記第二の回動部材の回動により開閉作
動させられる前記蓋体の開放時と閉塞時とにおいて、該
第一の回動部材の回動が、開蓋方向から閉蓋方向の回動
方向の変更点と閉蓋方向から開蓋方向の回動方向の変更
点とに達するよりも早く、該蓋体の周縁部に当接して該
蓋体の開閉作動を停止させる開閉作動停止手段を設け
て、前記第二の回動部材の回動による該蓋体の開閉作動
の開閉ストロークを、前記第一の回動部材の回動ストロ
ークよりも小さく為すことにより、該第一の回動部材の
回動ストロークが、前記第二の回動部材の回動ストロー
クよりも大きくなるように構成したことを、特徴として
いる。
【0039】このような構成によれば、第一の回動部材
が、確実に、第二の回動部材の回動ストロークを上回っ
て回動せしめられ得て、かかる第一の回動部材の、前述
の如き、蓋体を全開、全閉状態と為す範囲を越えての回
動が、より安定して行なわれ得、それによって、該第一
の回動部材のかかる範囲を越えての回動時に、蓋体を、
全開状態から更に開蓋させる方向や、全閉状態から更に
閉蓋させる方向に動かす作用力が、第一の回動部材から
第二の回動部材、更には蓋体に対して、より安定的に加
えられ得て、蓋体の全開状態と全閉状態とが更に一層確
実に得られるのであり、また、そのような全開状態と全
閉状態とにおいて、前記作用力に基づいて、蓋体が、開
閉作動阻止手段に対して押圧状態下で当接せしめられ
得、以て全開乃至は全閉状態下での蓋体のガタツキが有
利に防止され得ることとなるのである。
【0040】さらに、本発明のうち、請求項11に記載
の発明は、上述した請求項2乃至請求項10の何れかに
記載の発明に従う収納装置において、前記駆動手段の駆
動開始から一定時間経過後に、該駆動手段の駆動を停止
させるタイマー手段を設けたことを、特徴としている。
このような構成によれば、蓋体の自動開閉作動が何等か
の理由で阻害されて、蓋体が開閉途中で強制的に停止さ
せられた際にも、駆動手段が駆動し続けるといったこと
が効果的に防止され得て、駆動手段の効率的な駆動が、
更に一層有利に確保され得るのである。
【0041】また、本発明のうち、請求項12に記載の
発明は、上記した請求項2乃至請求項11の何れかに記
載の発明に従う収納装置において、前記運動変換機構
が、一端部において前記回転体に、また他端部において
前記第一の回動部材に、それぞれ回動可能に係合乃至は
連結されたリンク部材を含み、該リンク部材の一端部に
おける、前記回転体の回転に伴う回転運動を、該リンク
部材の他端部において往復運動に変換して、該第一の回
動部材を回動させるようにしたリンク機構にて、構成さ
れていることを、その特徴としている。そして、この収
納装置にあっては、単に、回転体と第一の回動部材に対
して、リンク部材を回動可能に取り付けるだけの、簡単
な構造と少ない部品点数にて、運動変換機構が有利に構
成され得るのである。
【0042】さらに、本発明のうち、請求項13に記載
の発明は、上記した請求項2乃至請求項12の何れかに
記載の発明に従う収納装置において、前記クラッチ手段
が、前記第一の回動部材における前記第二の回動部材と
の対向面に突出形成された第一の突出部と、該第二の回
動部材における該第一の回動部材との対向面に突出形成
された第二の突出部と、それら第一及び第二の回動部材
の対向面間において前記回動軸を挟んで対向位置せしめ
られると共に、その対向方向外方側にて前記第一及び第
二の突出部に当接する複数のクラッチ部材と、それら複
数のクラッチ部材をその対向方向外方にそれぞれ付勢す
る付勢部材とを含み、該付勢部材の付勢力に基づいて、
該複数のクラッチ部材を該第一及び第二の突出部にそれ
ぞれ摩擦力をもって当接させた状態で、該第一の回動部
材と該第二の回動部材とを連結して、構成されているこ
とを、その特徴としている。このような構成によれば、
複数のクラッチ部材を付勢する付勢部材の付勢力の大き
さや、該複数のクラッチ部材の第一及び第二の突出部に
対する当接面積等を種々変化させることによって、クラ
ッチ手段の第一の回動部材や第二の回動部材に対する当
接部位の摩擦力を簡単に調節することが出来るといった
利点が得られることとなる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に従う収納装置の構成につい
て、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0044】先ず、図1乃至図2には、本発明に従う構
造を有する収納装置の一例として、自動車のコンソール
ボックス、特に、車室内の運転席と助手席との間に配置
され、蓋体を引き起こすことによって、本体が上方に向
かって開口せしめられるように構成されてなるものが、
概略的に示されている。そして、それらの図からも明ら
かなように、コンソールボックス10は、上方に向かっ
て開口する、収納装置本体としてのコンソールボックス
本体12と、該本体12の開口部を覆蓋する蓋体14と
を含んで、構成されている。
【0045】より具体的には、このコンソールボックス
10を構成する本体12は、長手矩形状の開口部を有す
る枠体16と、該枠体16の開口部と略同一の形状及び
大きさの開口部を有する外筐18とから成っている。そ
して、枠体16は、全体として、略厚肉平板形形状を呈
しており、その下面側の外周部には、コンソールボック
ス本体12を自動車の運転席と助手席との間における所
定の取付部位に取り付けるための取付突起19が、複数
設けられて、構成されている。
【0046】また、図3乃至図5からも明らかなよう
に、かかるコンソールボックス本体12の外筐18にあ
っては、幅方向一方側の部位において、その開口部側
に、開口縁部を周方向に沿って連続して、コ字状に切除
してなる切除部20が設けられていると共に、底壁部側
に、側方に向かって開口する開口部22が形成されてい
る。そして、それによって、外筐18の幅方向に対向す
る二つの側壁のうちの一方の側壁が、該外筐18の深さ
方向中間部において、帯状形態をもって、構成されてい
るのである。
【0047】さらに、そのような外筐18の四つの側壁
の内面には、所定の深さを有し、外筐18の深さ方向
(上下方向)に連続して延びる縦溝28が、複数(ここ
では、外筐18の幅方向に対向する二つの側壁に二つず
つ、またその長さ方向に対向する二つの側壁には一つず
つ)設けられている。また、かかる外筐18の四つの側
壁のうち、該外筐18の長さ方向に対向する二つの側壁
の内面には、外筐18の深さ方向に連続し、且つ該縦溝
28に平行して延びる凹部32が、該縦溝28よりも深
い深さを有する溝形態をもって、その底壁部と側壁部と
が、外筐18の外面に突出する状態で、それぞれ、一つ
ずつ形成されている。更に、この凹部32にあっては、
外筐18の下方側における底壁部と一方の側壁部の一部
が、所定長さにわたって切り欠かれており、かかる部位
が、切欠部34として、構成されている。
【0048】そして、そのような構成を有する外筐18
が、前記枠体16の開口部を通じて上方に開口させられ
るように、該枠体16に対してビス止めされており、そ
れによって、コンソールボックス本体12が、それら外
筐18と枠体16とからなる一体品として、構成されて
いるのである。
【0049】一方、蓋体14は、図6及び図7からも明
らかなように、全体として、略長手矩形平板形状を呈し
ており、前記コンソールボックス本体12の枠体16と
略同一の厚さと、該枠体16の開口部よりも一回り小さ
な大きさとを有している。また、この蓋体14にあって
は、上面側の幅方向一端部において、その長さ方向中央
に、手指が引っ掛けられて、蓋体14が引き起こされる
引っ掛け部40が一体的に設けられている一方、該蓋体
14の下面側の長さ方向両端部において、幅方向中央か
ら、前記引っ掛け部40が設けられる側とは反対の側に
偏倚した位置には、段付円柱状の段付突起44と丸棒状
の丸棒突起46とを有する取付金具42,42が、それ
ら段付突起44と丸棒突起46とを、該蓋体14の長さ
方向両端縁から、その幅方向外方に所定寸法延び出すよ
うに位置させた状態で、それぞれ、ビス止めされて、固
定されている。
【0050】そして、図2に示される如く、そのような
蓋体14が、コンソールボックス本体12の開口部を閉
塞するように配されていると共に、コンソールボックス
本体12における外筐18の前記切除部20,20にそ
れぞれ嵌合され、該コンソールボックス本体12の取り
付けられた、後述するブラケット38に接着固定された
案内プレート50,50の各案内溝52内に、各取付金
具42の丸棒突起46を挿通せしめた状態で、位置せし
められている。なお、この案内プレート50の案内溝5
2は、コンソールボックス本体12の深さ方向(上下方
向)に向かって、略逆L字形状に延びるように形成され
ており、その長さ方向に沿って、取付金具42の丸棒突
起46が摺動され得るように構成されている。
【0051】かくして、蓋体14が、各案内プレート5
0,50を介して、コンソールボックス本体12に取り
付けられているのであり、また、そのような取付状態下
において、各丸棒突起46が、各案内プレート50,5
0の案内溝52に案内されつつ、該案内溝52内を摺動
させられ、該案内溝52の水平方向に延びる部分の端部
に位置する際には、蓋体14が、コンソールボックス本
体12の開口部上において横転せしめられる一方、鉛直
方向に延びる部分の端部に位置する際には、蓋体14
が、コンソールボックス本体12の側方において引き起
こされ、以てコンソールボックス本体12の開口部が、
蓋体14にて開閉させられるようになっているのであ
る。即ち、ここでは、かかる丸棒突起46が、案内溝5
2の水平部分の端部に当接させられることによって、コ
ンソールボックス本体12が全閉状態とされる一方、そ
の鉛直部分の端部に当接させられることによって、コン
ソールボックス本体12が全開状態とされるようになっ
ているのである。(図20及び図24参照)。
【0052】また、そのように、蓋体14にて開閉可能
に覆蓋されるコンソールボックス本体12の外筐18内
には、該外筐18よりも浅底の内筐24が、収容配置さ
れている。この内筐24にあっては、図8及び図9に示
される如く、開口周縁部に対して、外方に所定寸法延び
出す外向きフランジ部48が一体的に周設されており、
また、該開口部を構成する四つの側壁の外面に、所定の
高さを有し、内筐24の深さ方向(上下方向)に連続し
て延びる突条26が、複数(ここでは、内筐24の幅方
向に対向する二つの側壁に二つずつ、またその長さ方向
に対向する二つの側壁には一つずつ)設けられている。
更に、かかる内筐24の四つの側壁部のうち、該内筐2
4の長さ方向に対向する二つの側壁の外面には、内筐2
4の深さ方向に連続し、且つ前記突条26に平行して延
びる凸部29が、該突条26よりも高い突出高さを有す
る平板状形態をもって、それぞれ、一つずつ、一体的に
形成されている。なお、この凸部29にあっては、その
長さ寸法が、内筐24の深さ寸法よりも所定寸法大きく
され、上下端部が、内筐24の上下端縁部よりも上下方
向にそれぞれ突出して位置せしめられている。また、各
凸部29の厚さ方向一方の面には、その全長にわたっ
て、ラック歯が、多数形成されており、それら多数のラ
ック歯の形成部位が、ラック部30として、構成されて
いる。
【0053】そして、図2からも明らかなように、かか
る内筐24にあっては、前記コンソールボックス本体1
2の外筐18内に収容された状態下において、各突条2
6が、外筐18の各縦溝28内に収容配置されていると
共に、外向きフランジ部48が、外筐18の内面に一体
形成された係止部49上に載置された状態で、係止され
ている。これによって、内筐24が、各突条26にて、
外筐18の各縦溝28に案内されつつ、外筐18内にお
いて、該外筐18の開口部側(上方)に向かって移動し
得るようになっていると共に、内筐24が、前記外向き
フランジ部48の前記係止部49への係止位置から、そ
れよりも下方に移動せしめられることが阻止され得るよ
うになっている。また、そのような内筐24において
は、各凸部29のラック部30が、外筐18における各
凹部32の切欠部34を通じて外部に露出させられた状
態で、各凸部29が各凹部32内に収容配置されてお
り、それによって、上述の如き内筐24の外筐18内で
の昇降移動に伴って、各凸部29のラック部30が、外
筐18の各凹部32内を上下移動させられるようになっ
ている。
【0054】ところで、図10乃至図13に示される如
く、本具体例に係るコンソールボックス10にあって
は、長手矩形状の鉄板からなる二つのブラケット38,
38が、コンソールボックス本体12の長さ方向に対向
位置する二つの側壁の外側に、それぞれ、対向配置させ
られており、それら二つの側壁の外面に一体形成された
三つのビス取付突起36,36,36(図3乃至図5参
照)に対して、それぞれビス止めされて、固定されてい
る。
【0055】そして、この二つのブラケット38,38
には、コンソールボックス本体10との対向面とは反対
側の面において、その中央位置から、長さ方向一方側に
偏倚した位置に、平歯車形態を有する、回転体としての
受動ギヤ54,54がそれぞれ取り付けられており、ま
た、各受動ギヤ54の斜め下方には、該受動ギヤ54よ
り十分に小径の平歯車形態を有する連動ギヤ56,56
が、該受動ギヤ54に歯合せしめられた状態で、各ブラ
ケット38にビス止めされた連動ギヤ取付金具58に
て、それぞれ取り付けられている。なお、それら二つの
ブラケット38,38に各々取り付けられた連動ギヤ5
6,56は、該二つのブラケット38,38間に一直線
に延びるシャフト60にて互いに連結せしめられてお
り、それによって、一体回転し得るように構成されてい
る。
【0056】また、二つのブラケット38,38のう
ち、コンソールボックス本体12の右側面に対向配置さ
れたブラケット38においては、駆動手段としてのモー
タ62が、コンソールボックス本体12との対向面側
に、位置固定に取り付けられており、更に、該ブラケッ
ト38を貫通して、前記連動ギヤ56の下方に突出位置
せしめられた、該モータ62の駆動軸64の先端には、
連動ギヤ56よりも更に小径の平歯車形態を有する駆動
ギヤ66が、該連動ギヤ56に歯合せしめられた状態
で、取り付けられている。
【0057】これにより、モータ62の駆動による駆動
ギヤ66の一方向への回転に伴って、連動ギヤ56,5
6が該駆動ギヤ66とは相対的な方向に一体回転させら
れ、更に各連動ギヤ56,56に歯合された受動ギヤ5
4,54が、駆動ギヤ66と同一方向に回転させられる
ようになっているのである。
【0058】また、前記二つのブラケット38,38に
は、コンソールボックス本体12との対向面側におい
て、その中央位置から、前記受動ギヤ54が取り付けら
れる側とは反対側に偏倚した位置に、第一の回動部材と
しての受動ギヤ連結側回動アーム68,68と、第二の
回動部材としての蓋体連結側回動アーム70,70と
が、前者を各ブラケット38側に位置せしめた状態で、
それぞれ、同軸的に、且つ回動可能に取り付けられてい
る。
【0059】この受動ギヤ連結側回動アーム68は、図
14乃至図16に示される如く、略薄肉円板形形状を呈
する基板72と、該基板72に対して一体形成された受
動ギヤ連結アーム74とから成っている。そして、かか
る受動ギヤ連結側回動アーム68を与える基板72にあ
っては、その中心部に、厚さ方向に貫通する軸孔76が
設けられており、また、受動ギヤ連結アーム74が一体
形成される側とは反対側の面の内周部には、該軸孔76
を取り囲む状態で連続して延びる内側円環突部78が、
更にその外周部には、外周縁部にそって連続して延びる
外側円環突部80が、それぞれ、一体的に立設せしめら
れている。加えて、この基板72においては、それら内
側円環突部78と外側円環突部80の間に、略コ字形形
状を呈する二つのコ字形突部82,82が、内側円環突
部78を間に挟んで、コ字形の開口部側を互いに対向さ
せた状態で、一体的に突出形成されている。
【0060】また、受動ギヤ連結アーム74は、基板7
2の一方側の面の外周縁部から、所定の幅をもって、該
基板72の厚さ方向に所定寸法延び出し、更に該基板7
2の径方向外方に向かって延び出す、縦断面略L字形態
を有して、構成されている。なお、図14乃至図16
中、84は、後述するリンク110を取り付けるための
取付孔である。
【0061】一方、図17乃至図19からも明らかなよ
うに、蓋体連結側回動アーム70は、全体として、略段
付円板形形状を呈する基板86と、該基板86に一体形
成された蓋体連結アーム87とから成っている。また、
この蓋体連結側回動アーム70を構成する基板86は、
前記受動ギヤ連結側回動アーム68の基板72よりも大
径の大径部88と、該基板72の外周縁部にそって周設
された前記外側突部80よりも小径の小径部90とを有
しており、更に、その中心部には、それら大径部88と
小径部90とを貫通する軸孔91が、形成されている。
なお、この軸孔91は、前記受動ギヤ連結側回動アーム
68の内周部に周設された内側円環突部78の外径より
も僅かに大きな径をもって、構成されている。
【0062】また、かかる基板86の大径部88にあっ
ては、その外周縁部の略2/3周分の部位に対して、前
記内筐24のラック部30に歯合する係合歯が多数設け
られている一方、残りの略1/3周分の部位の周方向両
端部には、該基板86の径方向に所定高さ突出する山形
突起92,92がそれぞれ一体形成されており、以て該
大径部88の外周縁部の略2/3周分部位が、ピニオン
部94として、また残りの1/3周分の部位が、カム部
96として、それぞれ、構成されている。一方、かかる
基板86の小径部90においては、その内周部に、前記
軸孔91を取り囲む状態で連続して延びる内側円環突部
98が、またその外周部に、外周縁部にそって連続して
延びる外側円環突部100が、それぞれ、一体的に立設
せしめられている。
【0063】そして、そのような基板86の小径部90
の外周縁部において、前記大径部88のカム部96の形
成部位に対応する部位に、前記蓋体連結アーム87が、
該小径部90の径方向外方に向かって所定寸法延び出す
ようにして、一体形成されているのであるが、この蓋体
連結アーム87は、長尺な平板形状を有している。ま
た、かかる蓋体連結アーム87の先端部には、その両面
の対応する位置において、厚さ方向両側に円筒形状をも
って所定寸法延び出し、且つ該蓋体連結アーム87を貫
通する内孔102を有する円筒突部104が一体的に設
けられている。
【0064】而して、図20からも明らかなように、上
述の如き構造とされた受動ギヤ連結側回動アーム68と
蓋体連結側回動アーム70とが、各々の基板72,86
にて対向させられ、且つ各々の内側円環突部78,98
同士と、外側円環突部80,100同士とにおいて、そ
れぞれ嵌め合わされて、各軸孔76,91を互いに連通
させつつ、同軸的に組み付けられているのであり、ま
た、そのようにして組み付けられた二組の受動ギヤ連結
側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70とが、前
記ブラケット38,38とコンソールボックス本体12
の長さ方向に対向位置する両側壁との間に、それぞれ配
されると共に、コンソールボックス本体12に向かって
延び出すようにして、各ブラケット38に配設された回
動軸106を、各軸孔76,91内に挿通させた状態
で、位置せしめられているのである(図12及び図13
参照)。なお、回動軸106は、各ブラケット38の中
央位置から、その長さ方向において、前記受動ギヤ54
が取り付けられる側とは反対側に所定寸法偏倚した位置
に、設けられている。
【0065】これによって、各受動ギヤ連結側回動アー
ム68と各蓋体連結側回動アーム70とが、各ブラケッ
ト38のコンソールボックス本体12との対向面側にお
いて、その中央位置から、前記受動ギヤ54が取り付け
られる側とは反対側に偏倚した位置、換言すれば、該受
動ギヤ54から離隔した位置で、同軸的に且つ回動軸1
06回りに回動可能に取り付けられているのである。
【0066】また、そのような配設形態を有する受動ギ
ヤ連結側回動アーム68にあっては、図12及び図13
に示される如く、受動ギヤ連結アーム74が、各ブラケ
ット38に形成された窓部108を通じて、各ブラケッ
ト38の前記受動ギヤ54が取り付けられる側の面に延
び出して、該受動ギヤ54の側方に位置せしめられてい
る。更に、そのような側方に並んで配された受動ギヤ連
結アーム74と受動ギヤ54との間には、該受動ギヤ5
4の径よりも長尺なロッド状のリンク110が配されて
いる。そして、かかるリンク110が、一端部におい
て、受動ギヤ54の外周部に回動可能に取り付けられて
いる一方、その他端部において、受動ギヤ連結アーム7
4の前記取付孔84に対して回動可能に取り付けられて
いる。
【0067】かくして、受動ギヤ54が前記モータ62
の駆動にて一方向に回転せしめられた際に、リンク11
0が、前記一端部において、受動ギヤ54と共に一体回
転させられる一方、前記他端部において、受動ギヤ連結
アーム74と共に往復動せしめられ、以て受動ギヤ連結
側回動アーム68全体が、前記回動軸106回りに回動
させられるようになっているのである。このことから明
らかなように、本具体例においては、往復動部材が、受
動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム7
0とにて構成されていると共に、駆動手段による回転体
の一方向への回転運動を往復運動に変換して、往復動部
材を往復動させる運動変換機構が、受動ギヤ連結側回動
アーム68の受動ギヤ連結アーム74と受動ギヤ54と
を連結するリンク110によって、該受動ギヤ54のモ
ータ62による一方向への回転を受動ギヤ連結アーム7
4の往復動に変換して、受動ギヤ連結側回動アーム68
を回動させるようにしたリンク機構にて、構成されてい
るのである。
【0068】一方、そのような受動ギヤ連結側回動アー
ム68と同軸的に配された蓋体連結側回動アーム70に
あっては、図20に示される如く、蓋体連結アーム87
が、前記蓋体14に向かって延び出し、更に、該蓋体連
結アーム87の先端部に設けられた前記円筒突部104
の内孔102内に、蓋体14の前記取付金具42におけ
る段付突起44の先端を突入させた状態で、位置せしめ
られている。また、かかる蓋体連結側回動アーム70に
おいては、基板86の前記ピニオン部94が、コンソー
ルボックス本体12の外筐18における凹部32の切欠
部34を通じて外部に露呈せしめられた、内筐24のラ
ック部30の上端部に歯合せしめられて、配置されてい
る。
【0069】かくして、蓋体連結側回動アーム70が回
動軸106回りに回動させられた際に、蓋体連結アーム
87の回動に伴って、蓋体14の取付金具42の段付突
起44が円運動させられ、それによって、該取付金具4
2の前記丸棒突起46が、前記案内プレート50の案内
溝52内を摺動させられて、蓋体14が、開閉されるよ
うになっている一方、基板86の回動に応じて、内筐2
4のラック部30が上下動させられ、それに伴って内筐
24が昇降移動させられるようになっているのである。
即ち、かかる蓋体連結側回動アーム70が回動せしめら
れることによって、蓋体14が開閉させられると共に、
内筐24が昇降移動させられる(開蓋時に上昇させら
れ、閉蓋時に下降させられる)ようになっているのであ
る。
【0070】なお、ここでは、前述の如く、案内溝52
の長さ方向両端部に、丸棒突起46が当接せしめられる
ことによって、コンソールボックス本体12が全開若し
くは全閉状態とされるようになっていることから、コン
ソールボックス本体12の全開時において、蓋体連結側
回動アーム70の開蓋方向への更なる移動が阻止される
ようになっている一方、その全閉時において、蓋体連結
側回動アーム70の閉蓋方向への更なる移動が阻止され
るようになっている。このことから明らかなように、本
具体例では、案内溝52の長さ方向両端部において、第
一及び第二のストッパ手段が、構成されているのであ
る。また、図11及び図20からも明らかなように、本
具体例では、特に、コンソールボックス本体12の長さ
方向に対向する両側面の外側にそれぞれ配された蓋体連
結側回動アーム70,70が、帯状の連結金具111に
より、互いに連結されて、一体回動させられるようにな
っている。
【0071】そして、上述の如く、モータ62による受
動ギヤ54の一方向への回転によって回動軸106回り
に回動せしめられる受動ギヤ連結側回動アーム68と、
該回動軸106回りの回動によって、蓋体14を開閉さ
せると共に内筐24を昇降移動させる蓋体連結側回動ア
ーム70との間には、二つのクラッチ板112,112
が配されている。
【0072】このクラッチ板112は、それを拡大して
示す図21及び図22からも明らかなように、全体とし
て、所定厚さを有する円環板の一部を切り出してなる如
き形状をもって、構成されている。そして、かかるクラ
ッチ板112においては、特に、外側円弧面114が、
前記蓋体連結側回動アーム70の外側円環突部100の
内径と同一の径を有して構成されており、また、長さ方
向に対向する二つの側面の内側円弧面116側には、そ
の対向方向外方に突出する係合突部118,118が、
それぞれ一体的に設けられている。更に、そのような係
合突部118,118の形成部位において、内側円弧面
116との連続面には、所定深さを有する矩形孔12
0,120が、それぞれ、形成されている。
【0073】そして、図20に示される如く、かかるク
ラッチ板112,112が、同軸的に配された受動ギヤ
連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70との
対向面間において、回動軸106を挟んで、内側円弧面
116,116を互い対向させつつ、各外側円弧面11
4を、蓋体連結側回動アーム70の外側円環突部100
の内周面に当接させ、更に、受動ギヤ連結側回動アーム
68のコ字状突部82におけるコ字形の各脚部の内側面
に、各係合突部118の外側面を当接させた状態で、配
置されている。また、そのような配置状態とされたクラ
ッチ板112,112の間には、伸長方向に付勢力を発
揮する、二つのコイルバネ122,122が、圧縮状態
下において、軸方向両端部を各クラッチ板112の矩形
孔120に突入位置せしめた状態で配置されている。
【0074】かくして、クラッチ板112,112が、
各外側円弧面114を蓋体連結側回動アーム70の外側
円環突部100の内周面に、また各係合突部118の外
側面を受動ギヤ連結側回動アーム68のコ字状突部82
におけるコ字形の各脚部の内側面に、二つのコイルバネ
122,122の付勢力に基づく摩擦力をもって、それ
ぞれ、当接、係合させられており、以てそれら受動ギヤ
連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と
が、一体回動可能に連結されている一方、クラッチ板1
12,112の各外側円弧面114と蓋体連結側回動ア
ーム70の外側円環突部100の内周面との間におい
て、それらを摺動させる方向に、前記摩擦力よりも大き
な力が作用せしめられた際には、それら両回動アーム6
8,70の一体回動が解除されるようになっているので
ある。
【0075】そして、それによって、クラッチ板11
2,112の各外側円弧面114と蓋体連結側回動アー
ム70の外側円環突部100の内周面との間に作用す
る、それらを互いに摺動させる方向への作用力が、前記
摩擦力以下である限りにおいて、モータ62の駆動によ
る受動ギヤ連結側回動アーム68の回動に伴って、蓋体
連結側回動アーム70が一体回動させられ、以て蓋体1
4が開閉させられると共に、内筐24が昇降移動させら
れるようになっているのであり、該作用力が前記摩擦力
を越えた際には、クラッチ板112,112と蓋体連結
側回動アーム70との間でクラッチ滑りが生じて、モー
タ62の駆動による受動ギヤ連結側回動アーム68の回
動は持続されるものの、蓋体連結側回動アーム70の回
動が停止させられ、以て蓋体14の開閉及び内筐24の
昇降移動が停止させられるようになっているのである。
【0076】ところで、本具体例に係るコンソールボッ
クス10にあっては、図10及び図11に示される如
く、コンソールボックス本体12の枠体16に、切換手
段としてのメインスイッチ124が取り付けられてお
り、また、コンソールボックス本体12の外筐18の外
側に取り付けられた各ブラケット38において、前記受
動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム7
0とが設けられる側に、リミットスイッチ126が、取
り付けられている。
【0077】なお、メインスイッチ124は、プッシュ
スイッチ式の構造を有しており、プッシュ操作されるこ
とによって、一旦、ON状態とされ、その後、直ちに、
OFF状態に自動復元されるようになっている。また、
リミットスイッチ126は、蓋体14を全開若しくは全
閉させる蓋体連結側回動アーム70の回動位置におい
て、作用アーム部128が、該蓋体連結側回動アーム7
0における前記カム部96の山形突起92,92により
押圧される一方、蓋体14の開閉途中では、そのような
作用アーム部128に対する押圧状態が解除されるよう
になっており(図20、図24及び図25参照)、それ
によって、蓋体14の全開時と全閉時のみに、ON状態
となるように構成されている。このことから明らかなよ
うに、本具体例においては、蓋体14の全開時と全閉時
とにおける、第二の回動部材たる蓋体連結側回動アーム
70の回動位置を検出する検出手段が、リミットスイッ
チ126によって構成されている。
【0078】さらに、図示されてはいないものの、コン
ソールボックス10には、メインスイッチ124とリミ
ットスイッチ126のON・OFFによって、モータ6
2の通電を制御して、その駆動を制御する、駆動制御手
段としての通電制御回路が設けられており、また、この
通電制御回路には、モータ62の駆動開始から一定時間
経過後に、該モータ62の駆動を停止させる、公知の構
造を有するタイマー装置(図示せず)が設けられてい
る。
【0079】そして、そのような通電制御回路において
は、モータ62への通電が、図23に示される如きタイ
ムチャートに基づいて制御されて、該モータ62の駆動
が制御されるようになっている。
【0080】すなわち、図23中、アの領域にて示され
る如く、メインスイッチ124をプッシュ操作して、O
N状態とすると、モータ62への通電が開始されて、モ
ータ62が駆動させられる。なお、その際、メインスイ
ッチ124は、ON状態とされた後、即座にOFF状態
に自動復元させられることとなる。そして、そのような
モータ62の駆動時において、リミットスイッチ126
がON状態となると、モータ62への導通がなくなっ
て、該モータ62が停止させられるようになっている。
【0081】また、図23中、イの領域に示されるよう
に、メインスイッチ124をプッシュ操作して、ON状
態と為すことにより、モータ62を駆動せしめた際に、
OFF状態に自動復元されたメインスイッチ124を再
度プッシュ操作して、ON状態と為すと、モータ62が
停止させられる。そして、その後、メインスイッチ12
4を今一度プッシュ操作して、ON状態とすると、モー
タ62の駆動が再開させられるようになっている。ま
た、このモータ62の駆動は、リミットスイッチ126
がON状態となることによって、停止させられることと
なる。
【0082】さらに、図23中、ウの領域にて示される
如く、メインスイッチ124のプッシュ操作によるモー
タ62の駆動は、予め、前記タイマー装置に対して設定
された時間:Tになると、停止させられるようになって
いる。なお、この場合、改めて、メインスイッチ124
をON状態と為すことによって、モータ62の駆動が再
開されることとなる。そして、その後、リミットスイッ
チ126がONとなることによって、モータ62が停止
させられるようになっている。
【0083】而して、このような通電制御回路を有する
コンソールボックス10にあっては、図20に示される
如き閉蓋状態において、メインスイッチ124をプッシ
ュ操作して、モータ62を駆動させることにより、受動
ギヤ54が時計回りの一方向(図20中、矢印方向)に
回転させられるようになっている。
【0084】そして、図24に示される如く、そのよう
な受動ギヤ54の前記一方向への回転に伴って、リンク
110を介して該受動ギヤ54に連結された受動ギヤ連
結側回動アーム68と、それと同軸的に配された蓋体連
結側回動アーム70とが、回動軸106回りに、受動ギ
ヤ54の回転方向と同一方向(図24中、矢印方向)に
一体回動させられるようになっている。また、それによ
って、蓋体連結側回動アーム70に連結された、蓋体1
4の取付金具42の丸棒突起46が、前記案内溝52内
を、その水平部位から鉛直部位に向かって摺動させら
れ、その結果、蓋体14がコンソールボックス本体12
の側方に引き起こされて、コンソールボックス本体12
が開蓋させられるようになっているのであり、更に、蓋
体連結側回動アーム70のピニオン部94に歯合された
ラック部30を有する内筐24が、コンソールボックス
本体12の開蓋量に応じて、上昇移動させられるように
なっているのである。
【0085】なお、ここでは、蓋体14が全開状態とさ
れた際に、丸棒突起46の、案内溝52の端部への当接
によって、蓋体連結側回動アーム70の開蓋方向への回
動が阻止されるようになっている。また、その際には、
リミットスイッチ126の作用アーム部128が、蓋体
連結側回動アーム70のカム部96における山形突起9
2に当接して押圧されるようになっており、それによっ
て、該リミットスイッチ126がON状態となって、モ
ータ62の駆動、及びそれに伴う受動ギヤ54、受動ギ
ヤ連結側回動アーム68、蓋体連結側回動アーム70の
回動が、それぞれ、停止させられるようになっている。
【0086】また、かかるコンソールボックス10にあ
っては、図24に示される如き開蓋状態から、メインス
イッチ124をプッシュ操作することによって、モータ
62の駆動が開始されて、受動ギヤ54が、時計回りの
一方向に再び回転させられ、リンク110にて、受動ギ
ヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と
が、開蓋時とは逆の方向(時計回りとは反対の方向)に
一体回動させられて、図25に示される如き状態を経
て、図20に示されるように、閉蓋されると共に、内筐
24が下降移動させられるようになっているのである。
【0087】さらに、かかるコンソールボックス10に
あっては、蓋体14の開閉途中において、例えば、図2
5に示される如き閉蓋途中において、蓋体14とコンソ
ールボックス本体12との間に異物が挟まる等して、閉
蓋作動が阻害された場合、蓋体連結側回動アーム70の
外側円環突部100の内周面と、二つのクラッチ板11
2,112の各外側円弧面114との間で、クラッチ滑
りが生じて、モータ62の駆動による受動ギヤ54の時
計回りの方向への回転と、それとは逆の方向への受動ギ
ヤ連結側回動アーム68の回動は持続されるものの、蓋
体連結側回動アーム70の回動が停止させられて、閉蓋
方向への蓋体14の作動と内筐24の下降移動とが、共
に停止させられるようになっている。
【0088】そして、上述の如き場合においては、図2
6に示される如く、該受動ギヤ連結側回動アーム68
が、正常な閉蓋時の回動位置に達した後に、かかる回動
位置から、それまでとは逆の、時計回りの方向に回動さ
せられ、それによって、蓋体14が、上述の如き停止位
置から、開蓋方向に向かって再び作動させられると共
に、内筐24も、上昇移動させられるようになってい
る。
【0089】また、そのような蓋体14の開蓋作動と内
筐24の上昇移動は、図27に示されるように、蓋体1
4が全開状態とされて、蓋体連結側回動アーム70の回
動が阻止させられることによって、停止させられ、更
に、モータ62の駆動及びそれに伴う受動ギヤ54の回
転と受動ギヤ連結側回動アーム68の回動も、蓋体14
の全開時に、リミットスイッチ126の作用アーム部1
28が、蓋体連結側回動アーム70のカム部96におけ
る山形突起92に当接して押圧されて、該リミットスイ
ッチ126がON状態とされることによって、停止させ
られるようになっている。
【0090】すなわち、閉蓋途中において、蓋体14と
コンソールボックス本体12との間に異物が挟まる等し
て、閉蓋作動が阻害された場合には、蓋体14の開閉両
方向への作動が、一旦、停止させられ、そして、所定時
間経過後に、開蓋作動せしめられて、蓋体14が全開さ
せられるようになっているのである。
【0091】なお、かくして全開状態とされた場合に
は、図27からも明らかなように、受動ギヤ連結側回動
アーム68が、正常な開蓋時の回動位置とは異なる位置
に停止させられることとなる。そのため、再び、メイン
スイッチ124をプッシュ操作した際には、受動ギヤ連
結側回動アーム68が、正常な開蓋時の回動位置に達す
るまで、時計回りの方向に回動させられる。その際、蓋
体連結側回動アーム70は、蓋体14が全開状態とされ
ていることによって、時計回りの方向への回動が阻止さ
れることとなる。そして、受動ギヤ連結側回動アーム6
8が正常な開蓋時の回動位置に到達した後に、換言すれ
ば、図24に示される如き開蓋状態になった後に、前述
の如き正常な開蓋が行なわれるようになっているのであ
る。
【0092】また、このような蓋体の作動構造を有する
コンソールボックス10にあっては、前述の如く、メイ
ンスイッチ124のプッシュ操作によって、モータ62
の駆動状態と停止状態とを任意に切り換えることが出来
るようになっていることから、かかるメインスイッチ1
24のプッシュ操作により、蓋体14の開閉途中におい
て、その開閉作動が自在に停止させられると共に、再開
させられ得るようになっているのである。
【0093】さらに、かかるコンソールボックス10に
おいては、前記通電制御回路に組み付けられたタイマー
装置の設定時間を種々変更することによって、モータ6
2の駆動継続時間を変化させることが出来るようになっ
ており、以て外力にて、蓋体14の正常な開閉作動が阻
害されて、該蓋体14の作動異常が生じた際等に、所定
時間経過後に、モータ62が停止させられ得るようにな
っているのである。
【0094】このように、本具体例に係るコンソールボ
ックス10にあっては、モータ62の駆動力によって、
蓋体14の開閉が自動で行なわれ得るのであり、また、
そのような蓋体14の自動的な開閉途中で、蓋体14の
コンソールボックス本体12との間等に異物が挟まる等
して、その開閉作動が阻害された場合にも、受動ギヤ連
結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と間に
位置する二つのクラッチ板112,112の存在によっ
て、それら両回動アーム68,70を始めとして、蓋体
14を自動的に開閉させるための全べての部材に対して
何等余分な負荷をかけることなく、蓋体14とコンソー
ルボックス本体12との間等において、該異物が、モー
タ62の駆動力にて強く挟圧されるようなことが有利に
回避され得るのである。
【0095】従って、かかるコンソールボックス10に
おいては、蓋体14とコンソールボックス本体12との
間に、コンソールボックス10内に収納される収納品や
乗員の手指等が挟まった場合等にも、それら収納品や乗
員の手指等が損傷乃至は負傷するようなことが、効果的
に防止され得ると共に、蓋体14を自動開閉させるため
の全べての部材が破損するようなことも、有利に回避さ
れ得るのである。
【0096】また、かかるコンソールボックス10にあ
っては、上述の如き蓋体14とコンソールボックス本体
12との間の異物の挟込み等によって、蓋体14の正常
な開閉作動が阻害された際に、該蓋体14の開閉作動
が、一旦、停止させられた後、所定時間経過後に、当初
の開閉作動とは逆の開閉作動、即ち開蓋作動時には閉蓋
作動が、また閉蓋作動時には開蓋作動が再開されて、蓋
体14が、使用者の意図とは逆に、全開若しくは全閉さ
れるようになっているところから、そのような蓋体14
の挙動によって、蓋体14の作動異常の原因が、蓋体1
4とコンソールボックス本体12との間の異物の挟み込
みであることが、使用者に対して、明確且つ迅速に知ら
され得、その結果として、使用者が、次に行なうべき操
作を即座に判断することが出来るのである。
【0097】しかも、かかるコンソールボックス10に
あっては、全開状態と全閉状態とにおいて、リミットス
イッチ126がONとされて、メインスイッチ124を
操作することなく、モータ62の駆動が停止させられる
ようになっていることから、モータ62の効率的な駆動
が確保され得て、蓋体14の自動開閉機構におけるラン
ニングコストが効果的に低減され得るばかりでなく、蓋
体14とコンソールボックス本体12との間に異物が挟
まった際等にも、かかる異物が、蓋体14の自動開閉機
構を構成する各部材を損傷することなく、容易に取り除
かれ得るのである。
【0098】さらに、本具体例に係るコンソールボック
ス10においては、上述の如き優れた効果が、単に、受
動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム7
0の間に位置せしめられた二つのクラッチ板112,1
12によって、簡略で且つ安価な構造をもって、確実に
実現され得ているのである。
【0099】更にまた、かかるコンソールボックス10
にあっては、そのような二つのクラッチ板112,11
2の存在によって、蓋体14の開閉が、手動操作でも、
極めてスムーズに行なわれ得るのである。
【0100】また、かかるコンソールボックス10にお
いては、モータ62の駆動による受動ギヤ54の回転に
伴って、受動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回
動アーム70とが、回動軸106回りに一体回動させら
れることによって、蓋体14が開閉されるようになって
いることから、蓋体14の開閉時に、それら両回動アー
ム68,70が移動させられるようなことがなく、それ
によって、蓋体14を開閉させるための部材たる両回動
アーム68,70の配設スペースが有利に省スペース化
され得、以て蓋体14の自動開閉を行なわしめるための
機構が、効果的にコンパクト化され得るのである。
【0101】さらに、かかるコンソールボックス10に
あっては、メインスイッチ124のプッシュ操作によっ
て、蓋体の開閉作動を自在に停止したり、再開させたり
することが出来るようになっていることから、より優れ
た使用性が発揮され得るのである。
【0102】また、本具体例に係るコンソールボックス
10にあっては、蓋体14の全開時と全閉時とにおい
て、蓋体連結側回動アーム70の開蓋方向への更なる回
動と閉蓋方向への更なる回動とが、それぞれ、阻止され
るようになっていることから、コンソールボックス本体
12の全開状態と全閉状態とが、極めて効果的に確保さ
れ得るのである。
【0103】さらに、かかるコンソールボックス10に
おいては、モータ62への通電を制御して、該モータ6
2の駆動を制御する通電制御回路に、モータ62の駆動
開始から一定時間経過後に、モータ62を停止させるタ
イマー装置が設けられているところから、蓋体14の開
閉が強制的に停止させられた際等に、何等かの理由で、
リミットスイッチ126が作動しないようなことがあっ
ても、モータ62が駆動し続けるといった不具合が、効
果的に防止され得るのである。
【0104】また、かかるコンソールボックス10にあ
っては、蓋体14の開閉に伴って、コンソールボックス
本体12内に収容された内筐24が昇降移動させられる
ようになっていることから、コンソールボックス本体1
2内に収納された収納品が、開蓋時に取り出し易いとい
った利点も有るのである。
【0105】次に、図28乃至図31には、本発明の別
の具体例としてのコンソールボックスの縦断面説明図と
右側面の一部を切り欠いた要部断面説明図とが示されて
いる。それらの図に示されたコンソールボックスは、前
記第一の具体例におけるコンソールボックス10に対し
て、クラッチ手段の構造と、駆動手段の駆動制御方式と
が異なり、また、蓋体の開放時と閉塞時とにおいて該蓋
体に当接せしめられて、該蓋体の開閉作動を停止させる
開閉作動停止手段と、第一の回動部材と第二の回動部材
との相対回動の開始時に、節度荷重を生じさせる節度手
段とを新たに設けてなる構造を有するものである。それ
故、かかるコンソールボックスにあっては、それら開閉
作動停止手段、クラッチ手段、節度手段、及び駆動手段
の駆動制御方式に関する構造以外の部分については、前
記第一の具体例と同一の構造が採用されている。従っ
て、図28乃至図31においては、前記第一の具体例と
同様な構造とされた部材及び部位については、図中、そ
れぞれ、前記第一の具体例と同一の符号を付すことによ
り、その詳細な説明は省略することとする。
【0106】すなわち、図28からも明らかなように、
本具体例に係るコンソールボックス130にあっては、
外筐18の開口部側と底壁部側とに、前記開閉作動停止
手段としての開口部側ストッパ132と底壁部側ストッ
パ134とが、それぞれ、配設されている。
【0107】より詳しくは、それら開口部側ストッパ1
32と底壁部側ストッパ134は、何れも、所定の幅を
有する、厚肉のゴム板から構成されている。そして、開
口部側ストッパ132は、外筐18の上方に向かって開
口する開口部の周縁部に一体形成された内向フランジ部
135上に配されて、蓋体14の全閉時に、該蓋体14
の引っ掛け部40が形成される側の端部の下面が当接せ
しめられる状態で、固着されている。一方、底壁部側ス
トッパ134は、外筐18の底壁部側に形成された、側
方に向かって開口する前記開口部22の下部側を覆うよ
うにして、該底壁部から一体的に延び出すストッパ取付
部136の外面上に配され、そして蓋体14の全開時
に、該蓋体14の引っ掛け部40の形成側とは反対側の
端部の下面が当接せしめられるようにして、固着されて
いる。
【0108】かくして、かかるコンソールボックス13
0にあっては、蓋体14の全閉時に、蓋体14の引っ掛
け部40の形成側端部が開口部側ストッパ132に当接
せしめられて、蓋体14の閉蓋方向への更なる回動が阻
止され、また、蓋体14の全開時には、蓋体14の引っ
掛け部40の形成側とは反対側の端部が底壁部側ストッ
パ134に当接せしめられて、蓋体14の開蓋方向への
更なる回動が阻止されるようになっており、以て蓋体1
4の全開、全閉時において、その開閉作動が停止させら
れるようになっているのである。
【0109】なお、そのような開口部側ストッパ132
と底壁部側ストッパ134とが設けられてなるコンソー
ルボックス130にあっても、図29乃至図31に示さ
れる如く、前記具体例と同様に、モータの駆動による受
動ギヤ54の回転に伴って、受動ギヤ連結側回動アーム
68が回動せしめられ、そして蓋体連結側回動アーム7
0が該受動ギヤ連結側回動アーム68と一体回動せしめ
られることによって、蓋体14が開閉作動せしめられる
ようになっているのであるが、ここでは、特に、前記開
口側ストッパ132と底壁部側ストッパ134の配設位
置が考慮されて、受動ギヤ連結側回動アーム68が閉蓋
方向から開蓋方向に回動方向を変更する回動位置に達す
るよりも早く、蓋体14が開口部側ストッパ132に当
接せしめられるようになっていると共に、受動ギヤ連結
側回動アーム68が開蓋方向から閉蓋方向に回動方向を
変更する回動位置に達するよりも早く、蓋体14が底壁
部側ストッパ134に当接せしめられるようになってい
る。これによって、コンソールボックス130において
は、受動ギヤ連結側回動アーム68の回動ストローク
が、蓋体14の開閉ストローク、換言すれば、蓋体連結
側回動アーム70の回動ストロークよりも大きくされ
て、該受動ギヤ連結側回動アーム68の回動が、該蓋体
14を全開、全閉状態と為す範囲を越えて行なわれるよ
うに構成されているのである。
【0110】また、図29からも明らかなように、かか
るコンソールボックス130にあっては、それら受動ギ
ヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と
の間を連結するクラッチ手段が、前記具体例におけるク
ラッチ板112とは構造の異なる一対のクラッチ部材1
38,138を含んで構成されている。
【0111】すなわち、このクラッチ部材138は、全
体として、略T字形形状を呈しており、該T字形状の脚
部部分が、湾曲形態を有するアーム状の取付部142と
されている一方、その頭部部分がブロック状の摺動部1
44とされている。また、かかるクラッチ部材138に
あっては、摺動部144の長さ方向の一方側の端面に、
所定深さを有し、底面に突起が設けられてなるコイルバ
ネ収容孔146が形成されている一方、その他方側の端
面が、蓋体連結側回動アーム70の外側円環突部100
の径と同一径の円弧を描く摺動面148とされており、
更に、取付部142の摺動部144側とは反対側の端部
に、該取付部142を厚さ方向に貫通する取付孔150
が設けられている。
【0112】そして、そのようなクラッチ部材138の
一対が、同軸的に対向配置された受動ギヤ連結側回動ア
ーム68と蓋体連結側回動アーム70との対向面間にお
いて、回動軸106を挟んで、各摺動部144のコイル
バネ収容孔146が形成される側の面を互いに対向させ
つつ、摺動面148をそれぞれ蓋体連結側回動アーム7
0の外側円環突部100の内周面に当接させて配され、
更に、各取付部142の取付孔150に挿通された取付
ピン152にて、該取付ピン152の中心軸周りに回動
可能な状態で、受動ギヤ連結側回動アーム68に固定さ
れている。また、そのような配置状態とされた一対のク
ラッチ部材138,138の間には、伸長方向に付勢力
を発揮するコイルバネ140が、圧縮状態下で、軸方向
両端部を各クラッチ部材138のコイルバネ収容孔14
6内に突入位置せしめて、配置されている。
【0113】かくして、一対のクラッチ部材138,1
38が、受動ギヤ連結側回動アーム68に取り付けられ
た状態で、各摺動面148を蓋体連結側回動アーム70
の外側円環突部100の内周面に、コイルバネ140の
付勢力に基づく摩擦力をもって、それぞれ、当接、係合
させられており、以てそれら受動ギヤ連結側回動アーム
68と蓋体連結側回動アーム70とが、一体回動可能に
連結されている一方、クラッチ部材138,138の各
摺動面148と蓋体連結側回動アーム70の外側円環突
部100の内周面との間において、それらを摺動させる
方向に、前記摩擦力よりも大きな力が作用せしめられた
際には、それら両回動アーム68,70の一体回動が解
除されるようになっている。
【0114】そして、それによって、クラッチ部材13
8,138の各摺動面148と蓋体連結側回動アーム7
0の外側円環突部100の内周面との間に作用する、そ
れらを互いに摺動させる方向への作用力が、前記摩擦力
以下である限りにおいて、モータ62の駆動による受動
ギヤ連結側回動アーム68の回動に伴って、蓋体連結側
回動アーム70が一体回動させられ、また該蓋体連結側
回動アーム70の回動量に応じて、蓋体14が開閉させ
られるようになっている一方、該作用力が前記摩擦力を
越えた際には、クラッチ部材138,138と蓋体連結
側回動アーム70との間でクラッチ滑りが生じて、モー
タ62の駆動による受動ギヤ連結側回動アーム68の回
動は持続されるものの、蓋体連結側回動アーム70の回
動が停止させられ、以て蓋体14の開閉が停止させられ
るようになっているのである。
【0115】なお、かかるコンソールボックス130に
おいては、前述の如く、蓋体14の全開時と全閉時と
に、該蓋体14が底壁部側ストッパ134と開口部側ス
トッパ132とに当接せしめられることによって、受動
ギヤ連結側回動アーム68の回動ストロークが、蓋体1
4の開閉ストロークと蓋体連結側回動アーム70の回動
ストロークよりも大きくなるように構成されていること
から、蓋体14の全開時と全閉時において、該蓋体14
の開閉が停止せしめられても、クラッチ部材138,1
38と蓋体連結側回動アーム70との間でクラッチ滑り
が生ぜしめられて、受動ギヤ連結側回動アーム68の回
動が、その回動方向の変更点に達するまで継続されるよ
うになっている。
【0116】また、図29に示される如く、そのような
受動ギヤ連結側回動アーム68には、各クラッチ部材1
38を固定する各取付ピン152,152の配設部位間
に、バネ収容部154が一体形成されている。このバネ
収容部154は、受動ギヤ連結側回動アーム68を蓋体
連結側回動アーム70に対向させて、組み付けた状態に
おいて、該蓋体連結側回動アーム70の前記外側円環突
部100の径方向に沿って延び、且つその内側面に向か
って開口する略コ字状の全体形状と、該外側円環突部1
00と前記内側円環突部98との間に位置せしめられ得
る大きさとを有して、構成されている。
【0117】そして、かかるバネ収容部154の内部に
は、コ字形状の底部側に、伸長方向に付勢力を発揮する
コイルバネ156が、非圧縮状態若しくは僅かに圧縮せ
しめられた状態で、収容、配置せしめられており、ま
た、その開口部側には、底壁部側に向かって自由に出入
り可能な大きさを有する、金属等の剛性材料からなるボ
ール部材164が、その略半分の部位を突入せしめ、且
つその突入部位において、前記コイルバネ156の端部
に当接せしめられた状態で、配置されている。
【0118】一方、蓋体連結側回動アーム70の外側円
環突部100には、その一部の部位が径方向外方に向か
って山形状に膨出せしめられてなる山形膨出部158が
形成されている。また、この山形膨出部158は、その
山形状の頂上部分の内側面が、外側円環突部100より
も大径の円弧を描いて延びる、前記ボール部材164が
転がり得る大きさの円弧面160とされており、更に、
山形状の両側裾部分の内側面が、該山形膨出部158の
中心軸に対して、対照的に、且つ同一の傾斜角度を為し
て傾斜する傾斜面162a,162bとされている。
【0119】そして、それら受動ギヤ連結側回動アーム
68と蓋体連結側回動アーム70との対向組付状態下に
おいて、前記バネ収容部154内に、略半分だけ突入位
置せしめられたボール部材164が、残りの略半分の部
位を蓋体連結側回動アーム70の山形膨出部158の内
側部位に突入せしめ、且つその突入部位において、山形
膨出部158の前記円弧面160に当接せしめられた状
態で、配置されている。
【0120】これによって、図29及び図30に示され
る如く、受動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回
動アーム70の一体回動時には、ボール部材164が、
山形膨出部158内部において、円弧面160に対して
点接触せしめられつつ、非摺動状態下で、それら受動ギ
ヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と
共に、一体回動させられるようになっている。
【0121】一方、それら受動ギヤ連結側回動アーム6
8と蓋体連結側回動アーム70の相対回動時には、図3
1からも明らかなように、ボール部材164が、バネ収
容部154が形成される受動ギヤ連結側回動アーム68
と一体回動せしめられる一方、蓋体連結側回動アーム7
0に対して相対回動せしめられるようになっている。そ
して、かかるボール部材164にあっては、そのような
蓋体連結側回動アーム70に対する相対回動によって、
山形膨出部158の二つの傾斜面162a,162bの
うち、受動ギヤ連結側回動アーム68の回動方向の前方
側、若しくは蓋体連結側回動アーム70の回動方向の後
方側に位置する傾斜面162(図31においては、受動
ギヤ連結側回動アーム68の右回りの回動方向の前方側
に位置する傾斜面162a)を乗り越えて、該山形膨出
部158内から離脱せしめられ、更に、蓋体連結側回動
アーム70の外側円環突部100の内周面上を、点接触
状態下で、摺動せしめられるようになっているのであ
る。なお、かかる摺動時には、ボール部材164が、該
外側円環突部100の内周面にて、その径方向内方に押
圧されるが、それに応じて、バネ収容部154内のコイ
ルバネ156が圧縮されることにより、外側円環突部1
00のボール部材164に対する押圧力が吸収せしめら
れることとなる。
【0122】また、特に、受動ギヤ連結側回動アーム6
8と蓋体連結側回動アーム70とが相対回動せしめられ
る場合には、その相対回動の初期段階において、ボール
部材164が、受動ギヤ連結側回動アーム68の回動方
向の前方側、若しくは蓋体連結側回動アーム70の回動
方向の後方側に位置する、前記山形膨出部158の傾斜
面162(図31においては傾斜面162a)を乗り越
える際に、該傾斜面162と、それに対向するバネ収容
部154のコ字形状の側壁部の内面との間で、ボール部
材164が、外側円環突部100の周方向に挟圧された
状態で、該傾斜面162の傾斜によって、該バネ収容部
154内のコイルバネ156を圧縮しながら、徐々に、
該バネ収容部154内に押し込まれることとなる。
【0123】すなわち、受動ギヤ連結側回動アーム68
と蓋体連結側回動アーム70との相対回動の開始時に
は、バネ収容部154のコ字形状の側壁部の内面と山形
膨出部158の傾斜面162との間で、ボール部材16
4に対して挟圧力が作用せしめられ、それによって、ボ
ール部材164が、かかる挟圧力に対抗する押圧力をも
って、山形膨出部158の傾斜面162に押圧せしめら
れ、以てボール部材164と前記山形膨出部158の傾
斜面162との間に、かかる押圧力に基づく摩擦力が生
ぜしめられることとなるのである。
【0124】かくして、本具体例に係るコンソールボッ
クス130にあっては、受動ギヤ連結側回動アーム68
に取り付けられた前記クラッチ部材138,138と、
蓋体連結側回動アーム70の外側円環突部100との間
でクラッチ滑りが生じて、それら受動ギヤ連結側回動ア
ーム68と蓋体連結側回動アーム70とが相対回動せし
められた際に、その相対回動の開始時において、前記ボ
ール部材164と山形膨出部158の傾斜面162との
間の押圧力に基づく摩擦力の発生により、両回動アーム
68,70の相対回動の継続時よりも大きな摩擦力が生
ぜしめられ、以て受動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体
連結側回動アーム70の一体回動から相対回動の変更時
に、かかる摩擦力に由来する節度荷重が負荷されるよう
になっているのである。このことから明らかなように、
本具体例においては、受動ギヤ連結側回動アーム68に
一体形成されたバネ収容部154と、その内部に収容、
配置されたコイルバネ156及びボール部材164と、
蓋体連結側回動アーム70の外側円環突部100に設け
られた山形膨出部158とによって、節度手段が構成さ
れているのである。
【0125】なお、前述した如く、かかるコンソールボ
ックス130においては、受動ギヤ連結側回動アーム6
8の回動ストロークが、蓋体連結側回動アーム70の回
動ストロークよりも大きくなるように構成されて、蓋体
14の全開時と全閉時において、蓋体連結側回動アーム
70の回動が停止せしめられても、受動ギヤ連結側回動
アーム68の回動位置が、開蓋方向から閉蓋方向に、ま
たその逆の方向に変更する変更点に達するまで、該受動
ギヤ連結側回動アーム68の回動が継続せしめられて、
その間、受動ギヤ連結側回動アーム68が、蓋体連結側
回動アーム70に対して相対回動せしめられるようにな
っているが、ここでは、前記山形膨出部158の円弧面
160の周方向長さが長くされて、蓋体14の全閉時と
全開時とにおける前記両回動アーム68,70の相対回
動時に、前記ボール部材164が、該山形膨出部158
の円弧面160上を摺動乃至は転動せしめられて、該山
形膨出部158内から離脱されないように構成されてお
り、以てそのような相対回動時には、前記節度荷重が生
ぜしめられないようになっている。
【0126】また、特に、かかるコンソールボックス1
30にあっては、図29からも明らかなように、蓋体1
4の全閉時に、ボール部材164が、蓋体連結側回動ア
ーム70の閉蓋方向への回動方向前方側に位置する、山
形膨出部158の傾斜面162aに当接して配置せしめ
られるようになっている一方、図30に示される如く、
蓋体14の全開時には、ボール部材164が、蓋体連結
側回動アーム70の開蓋方向への回動方向前方側に位置
する、山形膨出部158の傾斜面162bに当接して配
置せしめられるようになっている。
【0127】ところで、そのようなコンソールボックス
130においては、受動ギヤ連結側回動アーム68にリ
ンク110を介して連結せしめられ、モータ(図示せ
ず)の駆動に伴って一方向(図29中、右回りの方向)
に回転せしめられることにより、該受動ギヤ連結側回動
アーム68を回動せしめる受動ギヤ54の外周部に、二
つのカム突起166,166が、設けられている。そし
て、それら二つのカム突起166,166は、それぞ
れ、略厚肉の山形平板形形状を呈しており、受動ギヤ5
4の前記リンク110の取付側の面において、該山形状
の頂部部位167を、該受動ギヤ54の外周縁部から径
方向外方に突出位置させた状態で、周方向に所定間隔を
おいて、一体的に形成されている。
【0128】また、そのような受動ギヤ54の下方に
は、受動ギヤ側リミットスイッチ168が配されてい
る。更に、この受動ギヤ側リミットスイッチ168は、
その上部側に設けられた作用アーム部170の先端を該
受動ギヤ54の外周延部に向かって延び出すように位置
せしめた状態で、受動ギヤ54が回転可能に取り付けら
れる前記ブラケット38に対して固定されている。
【0129】そして、かかる受動ギヤ側リミットスイッ
チ168にあっては、図29乃至図31に示される如
く、受動ギヤ54の一方向への回転により、受動ギヤ連
結側回動アーム68の回動が、蓋体14を全開、全閉さ
せる所定の回動位置、即ち、開蓋方向から閉蓋方向への
回動方向の変更点と、閉蓋方向から開蓋方向への回動方
向の変更点とに達した際に、作用アーム部170が、前
記受動ギヤ54に一体形成されたカム突起166,16
6の各頂部部位167にて押圧される一方、蓋体14の
開閉途中、換言すれば、受動ギヤ連結側回動アーム68
の開蓋方向と閉蓋方向の回動途中では、そのような作用
アーム部170に対する押圧状態が解除されるようにな
っており、それによって、蓋体14の全開時と全閉時と
に、ON状態となるように構成されている。
【0130】また、そのような受動ギヤ側リミットスイ
ッチ168が設けられてなるコンソールボックス130
においては、前記具体例と同様に、前記ブラケット38
の蓋体連結側回動アーム70が設けられる側に、リミッ
トスイッチ126が配設されていると共に、該蓋体連結
側回動アーム70における前記基板86の外周縁部に、
周方向両端部が山形突起92,92とされたカム部96
が設けられ、該カム部96の各山形突起92,92に
て、リミットスイッチ126の作用アーム部128が押
圧されるようになっているが、ここでは、特に、それら
山形突起92,92の周方向長さが、前記具体例のそれ
よりも、カム部96の周方向内方に向かって長くされ
て、前記リミットスイッチ126の作用アーム部128
が、蓋体14の全開時と全閉時とに、各山形突起92の
長さ方向中間部において押圧されるようになっている。
【0131】すなわち、かかるコンソールボックス13
0にあっては、蓋体14が、全開となる直前から全開と
なるまでの間の開放時と、全閉となる直前から全閉とな
るまでの間の閉塞時とにおいて、リミットスイッチ12
6の作用アーム部128が、前記山形突起92,92に
て継続的に押圧されて、該リミットスイッチ126のO
N状態が、維持せしめられるように構成されているので
ある。
【0132】さらに、かかるコンソールボックス130
にあっては、図示されていはいないものの、前記コンソ
ールボックス本体12の枠体16に、プッシュスイッチ
式構造のメインスイッチ124が設けられており、ま
た、該メインスイッチ124と前記受動ギヤ側リミット
スイッチ168及びリミットスイッチ128のON・O
FFによって、モータ62の通電を制御して、その駆動
を制御する、駆動制御手段としての通電制御回路が、設
けられている。
【0133】そして、この通電制御回路は、メインスイ
ッチ124をプッシュ操作する度に、モータ62の駆動
と停止が交互に行なわれるように、モータ62への通電
が制御されるようになっており、また、モータ62の駆
動時において、リミットスイッチ126がON状態とな
り、且つ受動ギヤ側リミットスイッチ168もON状態
となったときに限って、モータ62への導通がなくなっ
て、該モータ62が停止させられるようになっている。
【0134】かくして、コンソールボックス130にあ
っては、蓋体14が開放し、且つ受動ギヤ連結側回動ア
ーム68の回動が、開蓋方向から閉蓋方向への回動方向
の変更点に達した際と、蓋体14が閉塞し、且つ受動ギ
ヤ連結側回動アーム68の回動が、閉蓋方向から開蓋方
向への回動方向の変更点に達した際とにおいて、モータ
62の駆動が停止せしめられるようになっているのであ
る。このことから明らかなように、本具体例では、リミ
ットスイッチ126と山形突起92,92とにて、蓋体
14の開放時と閉塞時とにおける第二の回動部材たる蓋
体連結側回動アーム70の回動位置を検出する第一の検
出手段が、また受動ギヤ側リミットスイッチ168とカ
ム突起166,166とにて、第一の回動部材たる受動
ギヤ連結側回動アーム68の開蓋方向から閉蓋方向への
回動方向の変更時と、閉蓋方向から開蓋方向への回動方
向の変更時とにおける回転体たる受動ギヤ54のそれぞ
れの回転位置を検出する第二の検出手段が、各々構成さ
れているのである。
【0135】而して、かくの如き構成とされたコンソー
ルボックス130においては、図29に示される如き閉
蓋状態において、メインスイッチ124(図示せず)を
プッシュ操作して、図示しないモータ62を駆動させる
ことにより、受動ギヤ54が時計回りの一方向(図29
中、矢印方向)に回転させられ、それに伴って、受動ギ
ヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回動アーム70と
が、受動ギヤ54の回転方向と同一方向に一体回動させ
られて、蓋体14が、開放作動せしめられることとな
る。そして、かかる蓋体14の開放作動時において、蓋
体14が全開となる直前に、リミットスイッチ126が
ON状態となり、また、蓋体14の周縁部が底壁部側ス
トッパ134に当接せしめられることにより、蓋体14
が全開状態となって、その開放作動が停止せしめられる
と共に、蓋体連結側回動アーム70の開蓋方向への回動
も停止せしめられる。一方、受動ギヤ連結側回動アーム
68は、更に回動が継続せめしられ、その回動方向前方
側に位置するカム突起166の作用アーム部170に対
する押圧作用により、受動ギヤ側リミットスイッチ16
8がON状態となった時点で、モータ62が停止せしめ
られて、該受動ギヤ連結側回動アーム68の回動も停止
せしめられる。その結果、図30に示される如き開蓋状
態が得られるようになっているのである。
【0136】また、図30に示される如き開蓋状態か
ら、蓋体14を閉蓋させる際には、再び、メインスイッ
チ124をプッシュ操作して、モータを駆動させて、受
動ギヤ54を時計回りの方向に更に回転させる。それに
よって、受動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側回
動アーム70とが、該受動ギヤ54の回転方向とは逆の
方向に回動させられて、蓋体14が閉塞作動せしめられ
る。そして、その際には、蓋体14が全閉状態となる直
前に、リミットスイッチ126がON状態となり、ま
た、蓋体14の周縁部が開口部側ストッパ132に当接
せしめられることにより、蓋体14が全閉状態となっ
て、その閉塞作動が停止せしめられると共に、蓋体連結
側回動アーム70の閉蓋方向への回動も停止せしめられ
る。一方、受動ギヤ連結側回動アーム68は、更に回動
を続け、その回動方向前方側に位置するカム突起166
にて受動ギヤ側リミットスイッチ168がON状態とな
った時点で、モータ62が停止せしめられて、該受動ギ
ヤ連結側回動アーム68の回動も停止せしめられる。そ
の結果、図29に示される如き閉蓋状態が得られるよう
になっているのである。
【0137】さらに、かかるコンソールボックス130
にあっては、上述の如き蓋体14の開閉作動中におい
て、例えば、図31に示される如き閉蓋途中において、
蓋体14とコンソールボックス本体12との間に、手指
や所定の物品等の異物が挟まる等して、閉蓋作動が阻害
された場合、前記クラッチ部材138,138と蓋体連
結側回動アーム70との間でクラッチ滑りが生じて、蓋
体連結側回動アーム70の閉蓋方向への回動と蓋体14
の閉塞作動が停止させられるものの、受動ギヤ連結側回
動アーム68の閉蓋方向への回動は継続せしめられ、該
受動ギヤ連結側回動アーム68の回動の、閉蓋方向から
開蓋方向への変更に伴って、それら蓋体連結側回動アー
ム70と蓋体14とが、上述の如き停止位置から、開蓋
方向に向かって再び作動せしめられる。そして、蓋体1
4の周縁部が、前記底壁部側ストッパ134に当接せし
められることにより、該蓋体14の全開状態において、
蓋体14の開放作動と蓋体連結側回動アーム70の開蓋
方向への回動が停止せしめられる。一方、受動ギヤ連結
側回動アーム68は、それら蓋体14の開放作動と蓋体
連結側回動アーム70の開蓋方向への回動の停止後も、
開蓋方向への回動が継続せしめられ、該受動ギヤ54の
カム突起166にて受動ギヤ側リミットスイッチ168
がON状態となった時点で、受動ギヤ54の回転の停止
に伴って、開蓋方向への回動が停止せしめられる。
【0138】すなわち、かかるコンソールボックス13
0にあっては、閉蓋(開蓋)途中において、蓋体14と
コンソールボックス本体12との間に異物が挟まる等し
て、閉蓋(開蓋)作動が阻害された場合には、蓋体14
の開閉両方向への作動が、一旦、停止させられ、そし
て、所定時間経過後に、開蓋(閉蓋)作動せしめられ
て、蓋体14が全開(全閉)させられるようになってい
るのである。
【0139】なお、このような蓋体14の開閉作動の阻
害状態が発生した場合には、図31に示される如く、蓋
体連結側回動アーム70の閉蓋(開蓋)方向への回動停
止直後における、受動ギヤ連結側回動アーム68の蓋体
連結側回動アーム70に対する相対回動時に、ボール部
材164が山形膨出部158内から離脱せしめられるこ
ととなるが、その後、蓋体14の全開(全閉)状態での
蓋体連結側回動アーム70の開蓋(閉蓋)方向への回動
停止直後における、受動ギヤ連結側回動アーム68の蓋
体連結側回動アーム70に対する相対回動時に、ボール
部材164が、山形膨出部158内に、再び収容せしめ
られることとなる。
【0140】このように、本具体例に係るコンソールボ
ックス130においては、蓋体14の正常な自動開閉作
動時にも、また、該蓋体14とコンソールボックス本体
12との間に異物が挟まる等して、蓋体14の正常な自
動開閉作動が阻害された際にも、蓋体14が、前記具体
例と同様な挙動を示すようになっているのである。
【0141】従って、かかるコンソールボックス130
にあっては、前記具体例において奏される効果が、悉
く、有利に享受され得ることとなるのである。
【0142】また、かかるコンソールボックス130に
おいては、特に、蓋体14の正常な自動開閉作動が行な
われている間は勿論、蓋体14とコンソールボックス本
体12との間に異物が挟まる等して、かかる蓋体14の
正常な自動開閉作動が阻害された際にも、蓋体14が全
開し、且つ受動ギヤ連結側回動アーム68の回動位置
が、閉蓋方向から開蓋方向への回動方向の変更点に達し
た際と、蓋体14が全閉し、且つ受動ギヤ連結側回動ア
ーム68の回動位置が、開蓋方向から閉蓋方向への回動
方向の変更点に達した際とに、モータ62が停止せしめ
られるようになっていることから、蓋体14とコンソー
ルボックス本体12との間の異物を除去する等して、蓋
体14の自動開閉作動の阻害状態を解消せしめた後、改
めて、蓋体14の自動開閉作動を再開した際に、その作
動の開始と同時に、受動ギヤ連結側回動アーム68が、
蓋体14の全開時には、閉蓋方向に、またその全閉時に
は、開蓋方向に、それぞれ回動せしめられ得て、蓋体1
4の正常な自動開閉作動が即座に再開され得るのであ
る。そして、その結果として、蓋体14の自動開閉作動
時における、蓋体14の開閉操作に対する該蓋体14の
迅速な応答性が、極めて有利に確保され得ることとなる
のである。
【0143】さらに、かかるコンソールボックス130
にあっては、蓋体14が、全開となる直前から全開とな
るまでの間の開放時と、全閉となる直前から全閉となる
までの間の閉塞時とにおいて、リミットスイッチ126
がON状態となるように構成されているところから、例
えば、何等かの原因で、蓋体14が全開、全閉となる直
前で、該蓋体14の開閉が阻止されるような事態が生じ
ても、該リミットスイッチ126と前記受動ギヤ側リミ
ットスイッチ168との共働作用による蓋体14の開放
時や閉塞時におけるモータ62の停止機能が有利に確保
され得、その結果として、上述の如き事態の発生によ
り、モータ62の効率的な駆動が阻害されるようなこと
が効果的に回避され得るのである。
【0144】また、本具体例に係るコンソールボックス
130にあっては、前述の如く、受動ギヤ連結側回動ア
ーム68と蓋体連結側回動アーム70の相対回動の開始
時に、該受動ギヤ連結側回動アーム68のバネ収容部1
54内に配置されるボール部材164が、該蓋体連結側
回動アーム70の外側円環突部100に設けられた山形
膨出部158の傾斜面162を乗り越えるように構成さ
れていることによって、かかる両回動アーム68,70
の相対回動開始時のみに、節度荷重が生ぜしめられ得る
ようになっているところから、該受動ギヤ連結側回動ア
ーム68に固定されたクラッチ部材138,138と該
蓋体連結側回動アーム70の前記外側円環突部100と
の間において、それら両回動アーム68,70の相対回
動の継続時に生ずる摩擦力を増大せしめることなく、換
言すれば、受動ギヤ連結側回動アーム68と蓋体連結側
回動アーム70の相対回動の継続時に、モータ62に対
して余分な負担を課すようなことなしに、自動開閉停止
状態において、例えば、蓋体14に振動が加えられた
り、手指や所定の物品等がぶつかったりしても、蓋体1
4がガタついたり、簡単に開閉したりするようなこと
が、効果的に阻止され得るのである。
【0145】しかも、かかるコンソールボックス130
にあっては、蓋体14が、自動開閉停止状態における蓋
体14の全閉時に、コンソールボックス本体12の外筐
18に設けられた開口側ストッパ132に、またその全
開時に、底壁部側ストッパ134に、それぞれ当接せし
められて、蓋体14の全閉状態から閉蓋方向への更なる
回動と、全開状態から開蓋方向への更なる回動とが阻止
せしめられ得るようになっていると共に、蓋体14の全
閉時に、前記ボール部材164が、前記山型膨出部15
8の、蓋体連結側回動アーム70の開蓋方向後方側に位
置する傾斜面162aに当接せしめられて、配置されて
いる一方、蓋体14の全開時に、前記ボール部材164
が、山形膨出部158の、蓋体連結側回動アーム70の
閉蓋方向後方側に位置する傾斜面162bに当接して、
配置されているところから、自動開閉停止状態での蓋体
14の全閉時と全開時における蓋体14のガタツキや安
易な開閉が、より一層効果的に防止され得ることとなる
のである。
【0146】さらに、かかるコンソールボックス130
においては、上述の如き蓋体14のコンソールボックス
本体12に設けられた開口側ストッパ132と底壁部側
ストッパ13への当接によって、受動ギヤ連結側回動ア
ーム68の回動ストロークが、蓋体14の開閉ストロー
ク、即ち、蓋体連結側回動アーム70の回動ストローク
よりも大きくされて、該受動ギヤ連結側回動アーム68
の回動が、蓋体14を全開、全閉状態と為す範囲を越え
て行なわれるようになっていることから、そのような受
動ギヤ連結側回動アーム68の蓋体14を全開、全閉状
態と為す範囲を越える回動時に、蓋体14を全開状態か
ら更に開蓋させる方向や蓋体14を全閉状態から更に閉
蓋させる方向に回動させる作用力が、受動ギヤ連結側回
動アーム68から蓋体連結側回動アーム70に、クラッ
チ部材138,138を介して作用せしめられ、それに
よって、蓋体14の全閉時に、前記開口側ストッパ13
2が、また、その全開時に、前記底壁部側ストッパ13
4が、それぞれ蓋体14に押圧せしめられ得、以て蓋体
14の全閉状態と全開状態とが、ガタツキなく、より確
実に得られることとなるのである。
【0147】加えて、かかるコンソールボックス130
にあっては、蓋体14の全開時と全閉時とにおいて、受
動ギヤ連結側回動アーム68が、蓋体14を全開、全閉
状態と為す範囲を越えて回動せしめられる際に、前記ボ
ール部材164が、前記山形膨出部158内から離脱さ
せられないように構成されて、前記節度荷重が生ぜしめ
られないようになっているところから、そのような受動
ギヤ連結側回動アーム68の、蓋体14を全開、全閉状
態と為す範囲を越えての回動が、よりスムーズに行なわ
れ得て、蓋体14の確実な全開状態と全閉状態とが、よ
り有利に確保され得るのである。
【0148】ところで、前記二つの具体例では、駆動手
段たるモータ62により一方向に回転させられる回転体
が、受動ギヤ54にて構成されていたが、そのような回
転体の構造や形状は、何等これに限定されるものではな
く、例えば、かかる回転体をロッド状のクランク部材等
に構成することも、可能である。
【0149】また、前記二つの具体例では、往復動部材
が、第一の回動部材としての受動ギヤ連結側回動アーム
68と、第二の回動部材たる蓋体連結側回動アーム70
とにて構成され、それら両回動アーム68,70が、モ
ータ62の駆動力によて一軸回りに回動させられること
によって、蓋体14が開閉させられるようになっていた
が、かかる往復動部材の構造は、決してこれに限定され
るものではなく、例えば、蓋体14の開閉方向にスライ
ド移動させられるスライド部材にて往復動部材を構成し
ても、何等差し支えないのである。
【0150】さらに、それら往復動部材の形状や構造
も、前記二つの具体例に示される如きものに何等限定さ
れるものでないことは、言うまでもないところである。
【0151】更にまた、前記二つの具体例では、駆動手
段による回転体の一方向への回転運動を往復運動に変換
して、往復動部材を往復動させる運動変換機構が、受動
ギヤ連結側回動アーム68の受動ギヤ連結アーム74と
受動ギヤ54とを連結するリンク110によって、該受
動ギヤ54のモータ62による一方向への回転を受動ギ
ヤ連結アーム74の往復動に変換して、受動ギヤ連結側
回動アーム68を回動させるようにしたリンク機構に
て、構成されているが、そのような運動変換機構の構造
も、何等これに限定されるものではなく、往復動部材の
構造や形状等に応じて、公知のリンク機構やその他の変
換機構が適宜に採用され得るのである。
【0152】また、クラッチ手段の構造も、前記二つの
具体例に示される如きものに、決して限定されるもので
はなく、公知の摩擦クラッチ構造等が、何れも有利に採
用され得るのである。
【0153】さらに、前記二つの具体例では、蓋体14
の開閉作動に伴って、コンソールボックス本体12内の
内筐24が昇降移動せしめられ得るように構成されてい
たが、そのような内筐24を、必ずしも設ける必要はな
い。
【0154】また、前記第二の具体例では、第一の回動
部材としての受動ギヤ連結側回動アーム68に一体形成
されたバネ収容部154と、該バネ収容部154内に配
されたコイルバネ156及びボール部材164と、第二
の回動部材たる蓋体連結側回動アーム70の外側円環突
部100に設けられた山形膨出部158とにて、節度手
段が構成されていたが、かかる節度手段の構造は、何等
これに限定されるものではなく、第一の回動部材と第二
の回動部材の相対回動開始時に、節度荷重を生じさせ得
るものであれば、如何なる構造のものも、有利に採用さ
れ得るのである。なお、かかる節度手段として、前記第
二の具体例に示される如き構造を採用する場合にあって
も、各構成部材の具体的な構造や形状が、前記第二の具
体例に示される如きものに、決して限定されるものでは
なく、例えば、ボール部材164は、山形膨出部158
の内側面を与える円弧面160や傾斜面162a,16
2bに対する当接部位が球面形状を有していれば良いの
であり、全体がボール形状を有していなくとも、何等差
し支えないのである。
【0155】さらに、前記第二の具体例では、収納装置
本体たるコンソールボックス本体12の外筐18に開口
部側ストッパ132と底壁部側ストッパ134とが設け
られ、蓋体14の閉塞作動時において、第一の回動部材
たる受動ギヤ連結側回動アーム68の回動が、閉塞方向
から開蓋方向への回動方向の変更点に達する前に、蓋体
14が開口部側ストッパ132に当接せしめられる一
方、蓋体14の開放作動時において、受動ギヤ連結側回
動アーム68の回動が、開蓋方向から閉塞方向への回動
方向の変更点に達する前に、蓋体14が底壁部側ストッ
パ134に当接せしめられるように構成することによっ
て、受動ギヤ連結側回動アーム68の回動ストローク
が、蓋体14の開閉ストロークや蓋体連結側回動アーム
70の回動ストロークよりも大きくなるようになってい
たが、そのような蓋体及び各回動部材の開閉乃至は回動
ストロークの調節機構は、特にこれに限定されるもので
ないことは、勿論である。
【0156】更にまた、蓋体の開放時と閉塞時とにおけ
る第二の回動部材の回動位置を検出する検出手段の構造
や、第一の回動部材の、開蓋方向から閉蓋方向への回動
方向の変更時と、閉蓋方向から開蓋方向への回動方向の
変更時とにおける回転体のそれぞれの回転位置を検出す
る検出手段の構造も、前記具体例に示される如きもの
に、何等限定されるものでないことは、言うまでもない
ところである。
【0157】加えて、前記二つの具体例では、本発明を
自動車のコンソールボックスに適用したものの具体例を
示したが、本発明は、その他、グラブボックス、灰皿、
カップホルダ、コインケース等の自動車用内装部品や、
自動車用以外の、開口部を有する収納装置本体と、該開
口部を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納装置の何
れに対しても、有利に適用され得るものであることは、
勿論である。
【0158】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、そのような記載によって、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないと
ころである。また、本発明には、上記の具体例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
【0159】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う収納装置にあっては、蓋体の開閉が有利に自動
化され得ると共に、蓋体の自動的な開閉途中で、蓋体と
収納装置本体との間等に、乗員の手指や収納物、或いは
その他の異物が挟まる等して、蓋体の正常な自動開閉作
動が阻害された場合に、それら蓋体と収納装置本体との
間等に挟まれた乗員の手指や収納品、更には蓋体を自動
開閉させるための部材が、簡略で且つ安価な構造もっ
て、効果的に保護され得るのである。
【0160】また、かかる収納装置においては、蓋体の
正常な自動開閉作動が何らかの理由で阻害されて、該蓋
体の作動異常が惹起された際に、それが、蓋体と収納装
置本体の間等への異物の挟み込みによるものであれば、
蓋体の開閉作動が、一旦、停止させられた後、所定時間
経過後に、当初の作動方向とは逆方向に再開させられる
こととなり、そのような蓋体の挙動によって、その作動
異常の発生原因が、蓋体と収納装置本体の間等への異物
の挟み込みによるものであることが、使用者に対して迅
速に且つ正確に知らされ得るのである。そして、その結
果として、使用者が、次に行なうべき操作(例えば、蓋
体と収納装置本体の間に挟まった異物を取り除く等の操
作)を即座に判断出来ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う収納装置の一例を示す上面説明図
である。
【図2】図1に示された収納装置のII−II断面拡大説明
図である。
【図3】図1に示された収納装置を構成する収納装置本
体の、図1におけるA矢視説明図である。
【図4】図3に示された収納装置本体の、図1における
B矢視説明図である。
【図5】図3に示された収納装置本体の、図1における
C矢視説明図である。
【図6】図1に示された収納装置を構成する蓋体の上面
説明図である。
【図7】図6に示された蓋体の下面説明図である。
【図8】図1に示された収納装置内に装備される内筐
の、図1におけるA矢視説明図である。
【図9】図8に示された内筐の、図1におけるD矢視説
明図である。
【図10】図1に示された収納装置のA矢視説明図であ
る。
【図11】図1に示された収納装置のB矢視説明図であ
る。
【図12】図1に示された収納装置のC矢視拡大説明図
である。
【図13】図1に示された収納装置のD矢視拡大説明図
である。
【図14】図1に示された収納装置に装備される第一の
回動部材の正面説明図である。
【図15】図14に示された第一の回動部材の背面説明
図である。
【図16】図14に示された第一の回動部材における X
VI−XVI 断面説明図である。
【図17】図1に示された収納装置に装備される第二の
回動部材の正面説明図である。
【図18】図17に示された第二の回動部材の背面説明
図である。
【図19】図18に示された第二の回動部材における X
IX−XIX 断面説明図である。
【図20】図1に示された収納装置における蓋体の開閉
作動を説明するための作動説明図であり、蓋体の全閉状
態において、該収納装置の右側面の一部を切り欠き、且
つ要部を切断して示す図である。
【図21】図1に示された収納装置に装備されるクラッ
チ手段の構成部材たるクラッチ板の正面説明図である。
【図22】図21に示されたクラッチ板のE矢視説明図
である。
【図23】図1に示された収納装置に装備される切換手
段と検出手段からの制御信号に基づく、制御手段による
駆動手段の駆動制御状態を説明するための説明図であ
る。
【図24】図1に示された収納装置における蓋体の開閉
作動を説明するための別の作動説明図であり、蓋体の全
開状態を示す、図20に対応する図である。
【図25】図1に示された収納装置における蓋体の開閉
作動を説明するための更に別の作動説明図であり、閉蓋
途中の状態を示す、図20に対応する図である。
【図26】図1に示された収納装置における蓋体の開閉
作動を説明するための他の作動説明図であり、閉蓋途中
において、正常な閉蓋作動が阻害されて、回転体のみが
回転させられた状態を示す、図20に対応する図であ
る。
【図27】図1に示された収納装置における蓋体の開閉
作動を説明するための更に他の作動説明図であり、正常
な閉蓋作動が阻害されて、蓋体の作動異常が生ぜしめら
れることにより、該蓋体が全開させられた状態を示す、
図20に対応する図である。
【図28】本発明に従う収納装置の別の例を示す図2に
対応する図である。
【図29】図28に示された収納装置における蓋体の開
閉作動を説明するための作動説明図であり、図20に対
応する図である。
【図30】図28に示された収納装置における蓋体の開
閉作動を説明するための別の作動説明図であり、図24
に対応する図である。
【図31】図28に示された収納装置における蓋体の開
閉作動を説明するための更に別の作動説明図であり、図
25に対応する図である。
【符号の説明】
10,130 コンソールボックス 12 コンソール
ボックス本体 14 蓋体 16 枠体 18 外筐 24 内筐 38 ブラケット 52 案内溝 54 受動ギヤ 56 連動ギヤ 62 モータ 66 駆動ギヤ 68 受動ギヤ連結側回動アーム 70 蓋体連結側
回動アーム 106 回動軸 110 リンク 112 クラッチ板 124 メインス
イッチ 126 リミットスイッチ 132 開口部側
ストッパ 134 底壁部側ストッパ 138 クラッチ
部材 154 バネ収容部 156 コイルバ
ネ 158 山形膨出部 164 ボール部
材 166 受動ギヤ側リミットスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 43/26 B60R 7/04 F16H 21/16

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する収納装置本体と、該開口
    部を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納装置におい
    て、 前記蓋体の開閉を行なうための駆動手段と、 該駆動手段にて回転軸回りの一方向に回転させられる回
    転体と、 前記蓋体の開閉方向に往復動可能に設けられた往復動部
    材と、 前記回転体と前記往復動部材との間において、それら回
    転体と往復動部材とに係合乃至は連結せしめられた状態
    で配設され、前記駆動手段による該回転体の一方向への
    回転運動を往復運動に変換して、該往復動部材を前記蓋
    体の開閉方向に往復動させるようにした運動変換機構
    と、 前記往復動部材と前記蓋体の少なくとも一方に摩擦力を
    もって当接する状態で、それら往復動部材と蓋体とを連
    結し、かかる摩擦力にて、該往復動部材の前記往復動に
    伴って、該蓋体を、その開閉方向に一体的に往復動させ
    る一方、該摩擦力よりも大きな力が作用したときに、そ
    れら往復動部材と蓋体との一体的な往復動を解除せしめ
    て、該蓋体の自動的な開閉作動を停止させるクラッチ手
    段とを、 含み、前記駆動手段にて前記往復動部材を往復動させる
    ことにより、前記蓋体を開閉させるように構成したこと
    を特徴とする収納装置。
  2. 【請求項2】 開口部を有する収納装置本体と、該開口
    部を開閉可能に覆蓋する蓋体とを備えた収納装置におい
    て、 前記蓋体の開閉を行なうための駆動手段と、 該駆動手段にて回転軸回りの一方向に回転させられる回
    転体と、 該回転体とは離隔して、回動可能に設けられた第一の回
    動部材と、 前記蓋体に係合乃至は連結せしめられた状態で、前記第
    一の回動部材の回動軸回りに回動可能に設けられ、その
    回動に伴って前記蓋体を開閉させる第二の回動部材と、 前記回転体と前記第一の回動部材との間において、それ
    ら回転体と第一の回動部材とに係合乃至は連結せしめら
    れた状態で配設され、前記駆動手段による該回転体の一
    方向への回転運動を往復運動に変換して、該第一の回動
    部材を回動させるようにした運動変換機構と、 前記第一の回動部材と前記第二の回動部材の少なくとも
    一方に摩擦力をもって当接する状態で、それら第一の回
    動部材と第二の回動部材とを連結し、かかる摩擦力に
    て、該第一の回動部材の前記回動に伴って該第二の回動
    部材を一体的に回動させる一方、該摩擦力よりも大きな
    力が作用したときに、それら第一及び第二の回動部材の
    一体的な回動を解除せしめて、前記蓋体の自動的な開閉
    作動を停止させるクラッチ手段とを、 含み、前記駆動手段にて前記第二の回動部材を回動させ
    ることにより、前記蓋体を開閉させるように構成したこ
    とを特徴とする収納装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段の駆動状態を停止状態に切
    り換えると共に、該停止状態を該駆動状態に切り換える
    切換手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の収
    納装置。
  4. 【請求項4】 前記蓋体の全開時において前記第二の回
    動部材の開蓋方向への更なる回動を阻止する第一のスト
    ッパ手段と、該蓋体の全閉時において該第二の回動部材
    の閉蓋方向への更なる回動を阻止する第二のストッパ手
    段とを設けて、前記駆動手段による第二の回動部材の回
    動が、該蓋体を全開、全閉状態と為す範囲内においての
    み行なわれるように構成したことを特徴とする請求項2
    又は請求項3に記載の収納装置。
  5. 【請求項5】 前記蓋体の全開時と全閉時とにおける前
    記第二の回動部材のそれぞれの回動位置を検出する検出
    手段と、該検出手段からの検出信号に基づいて、該蓋体
    の全開、全閉時に、前記駆動手段の駆動を停止させる駆
    動制御手段とを設けたことを特徴とする請求項2乃至請
    求項4の何れかに記載の収納装置。
  6. 【請求項6】 前記蓋体の開放時と閉塞時とにおける前
    記第二の回動部材の回動位置を検出する第一の検出手段
    と、該第二の回動部材と一体回動せしめられる前記第一
    の回動部材の、開蓋方向から閉蓋方向への回動方向の変
    更時と、閉蓋方向から開蓋方向への回動方向の変更時と
    における前記回転体のそれぞれの回転位置を検出する第
    二の検出手段と、それら第一及び第二の検出手段の両方
    からの検出信号に基づいて、前記駆動手段の駆動を制御
    する駆動制御手段とを設けて、前記蓋体が開放し、且つ
    前記第一の回動体の回動が開蓋方向から閉蓋方向への回
    動方向の変更点に達した際と、該蓋体が閉塞し、且つ該
    第一の回動体の回動が閉蓋方向から開蓋方向への回動方
    向の変更点に達した際とにおいて、前記駆動制御手段に
    て、前記駆動手段の駆動を停止させるように構成したこ
    とを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の
    収納装置。
  7. 【請求項7】 前記第一の回動部材と前記第二の回動部
    材との間に、前記クラッチ手段にて作用せしめられる摩
    擦力よりも大きな力が作用して、該第一の回動部材と該
    第二の回動部材とが相対回動せしめられたときに、その
    相対回動の開始時において、それら第一及び第二の回動
    部材の間に、前記摩擦力とは別の、該相対回動の継続時
    よりも大きな摩擦力を作用せしめることにより、該相対
    回動の開始時に節度荷重を生じさせる節度手段を設けた
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項6の何れかに記載
    の収納装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の回動部材の回動ストローク
    が、前記第二の回動部材の回動ストロークよりも大きく
    なるように構成されて、前記駆動手段による第一の回動
    部材の回動が、前記蓋体を全開、全閉状態と為す範囲を
    越えて行なわれるようになっていることを特徴とする請
    求項2乃至請求項6の何れかに記載の収納装置。
  9. 【請求項9】 前記第一の回動部材の回動ストローク
    が、前記第二の回動部材の回動ストロークよりも大きく
    なるように構成されて、前記駆動手段による第一の回動
    部材の回動が、前記蓋体を全開、全閉状態と為す範囲を
    越えて行なわれるようになっていると共に、該蓋体の全
    開乃至は全閉状態において、該第一の回動部材の回動が
    行なわれている間は、前記節度荷重が生じないように構
    成されていることを特徴とする請求項7に記載の収納装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第一の回動部材の開蓋方向と閉蓋
    方向の回動に伴う前記第二の回動部材の回動により開閉
    作動させられる前記蓋体の開放時と閉塞時とにおいて、
    該第一の回動部材の回動が、開蓋方向から閉蓋方向の回
    動方向の変更点と閉蓋方向から開蓋方向の回動方向の変
    更点とに達するよりも早く、該蓋体の周縁部に当接して
    該蓋体の開閉作動を停止させる開閉作動停止手段を設け
    て、前記第二の回動部材の回動による該蓋体の開閉作動
    の開閉ストロークを、前記第一の回動部材の回動ストロ
    ークよりも小さく為すことにより、該第一の回動部材の
    回動ストロークが、前記第二の回動部材の回動ストロー
    クよりも大きくなるように構成したことを特徴とする請
    求項8又は請求項9に記載の収納装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動手段の駆動開始から一定時間
    経過後に、該駆動手段の駆動を停止させるタイマー手段
    を設けたことを特徴とする請求項2乃至請求項10の何
    れかに記載の収納装置。
  12. 【請求項12】 前記運動変換機構が、一端部において
    前記回転体に、また他端部において前記第一の回動部材
    に、それぞれ回動可能に係合乃至は連結されたリンク部
    材を含み、該リンク部材の一端部における、前記回転体
    の回転に伴う回転運動を、該リンク部材の他端部におい
    て往復運動に変換して、該第一の回動部材を回動させる
    ようにしたリンク機構にて、構成されていることを特徴
    とする請求項2乃至請求項11に記載の収納装置。
  13. 【請求項13】 前記クラッチ手段が、前記第一の回動
    部材における前記第二の回動部材との対向面に突出形成
    された第一の突出部と、該第二の回動部材における該第
    一の回動部材との対向面に突出形成された第二の突出部
    と、それら第一及び第二の回動部材の対向面間におい
    て、該第一及び第二の回動部材の回動軸を挟んで対向位
    置せしめられると共に、その対向方向外方側にて前記第
    一及び第二の突出部に当接する複数のクラッチ部材と、
    それら複数のクラッチ部材をその対向方向外方にそれぞ
    れ付勢する付勢部材とを含み、該付勢部材の付勢力に基
    づいて、該複数のクラッチ部材を該第一及び第二の突出
    部に対してそれぞれ摩擦力をもって当接させた状態で、
    該第一の回動部材と該第二の回動部材とを連結するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項
    12の何れかに記載の収納装置。
JP09057980A 1996-10-11 1997-03-12 収納装置 Expired - Fee Related JP3133271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09057980A JP3133271B2 (ja) 1996-10-11 1997-03-12 収納装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27012996 1996-10-11
JP8-270129 1996-10-11
JP09057980A JP3133271B2 (ja) 1996-10-11 1997-03-12 収納装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10167300A JPH10167300A (ja) 1998-06-23
JP3133271B2 true JP3133271B2 (ja) 2001-02-05

Family

ID=26399069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09057980A Expired - Fee Related JP3133271B2 (ja) 1996-10-11 1997-03-12 収納装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3133271B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4969295B2 (ja) * 2007-04-05 2012-07-04 株式会社ニフコ 蓋体開閉装置
JP5294893B2 (ja) * 2009-01-15 2013-09-18 小島プレス工業株式会社 車両用収納装置
JP7309286B2 (ja) * 2019-12-18 2023-07-18 アルパイン株式会社 車両用収納装置
CN115320137B (zh) * 2022-10-12 2022-12-20 四川省简阳空冷器制造有限公司 一种热压罐

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10167300A (ja) 1998-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4249818B2 (ja) 外部バック・ミラー
US4850466A (en) Clutch for power door lock actuator
JP2010014274A (ja) 駆動装置
KR20040096104A (ko) 자동차용 암레스트
JP2004003594A (ja) 回動部材と被回動部材との回動機構
JP4010940B2 (ja) 窓操作装置
JP4785246B2 (ja) シートベルト装置
JP3133271B2 (ja) 収納装置
JP3662847B2 (ja) ブラインド装置
JP3683073B2 (ja) 開閉装置の蓄勢機構
JP2616598B2 (ja) モータ式アクチュエータ
JPH08219251A (ja) 駆動力伝達機構
JP4280620B2 (ja) クラッチ
CN114273530A (zh) 模具限位装置
JP2902300B2 (ja) 炊飯器等の蓋の自動閉止装置
JP2007285326A (ja) 2ウェイクラッチユニット
JP3289034B2 (ja) 車両用可動ステップの駆動装置
JP3393206B2 (ja) 車両スライド扉の動力スライド装置
JP2888329B2 (ja) 手動操作機構
JPH11166361A (ja) クラッチ装置
KR102493499B1 (ko) 구동장치
JP3452496B2 (ja) 車両スライド扉の動力スライド装置
JP3912081B2 (ja) 便座・便蓋閉止装置
JP2599639Y2 (ja) 電子機器の駆動装置
JPS6113379Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121124

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees