JP3132145B2 - 車両用サスペンション制御装置 - Google Patents

車両用サスペンション制御装置

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JP3132145B2
JP3132145B2 JP04126234A JP12623492A JP3132145B2 JP 3132145 B2 JP3132145 B2 JP 3132145B2 JP 04126234 A JP04126234 A JP 04126234A JP 12623492 A JP12623492 A JP 12623492A JP 3132145 B2 JP3132145 B2 JP 3132145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各車輪の車輪速に応じ
て、車両の輪荷重を制御する車両用サスペンション制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用サスペンション制御装置と
しては、例えば、本出願人が先に提案した特開平2−3
511号公報(以下、第1従来例と称す)及び実開昭6
2−191511号公報(以下、第2従来例と称す)に
記載されているものがある。
【0003】第1従来例は、車両の4輪のサスペンショ
ンを、車輪側及び車体側間に介挿した流体圧シリンダ
と、該流体圧シリンダに対する流体供給量を制御する流
体制御弁とで構成し、前記流体制御弁を制御することに
より前後の左右輪荷重移動量を変化可能なサスペンショ
ン装置において、各車輪の回転速度を検出して、駆動輪
にスリップが発生して非駆動輪よりも回転速度が上がる
時に、比例ゲイン設定手段が、前輪のロールモーメント
に対する後輪のロールモーメントの比率を小さくして、
旋回時に後輪の荷重移動量が前輪のそれよりも相対的に
小さくなるようにサスペンションの流体圧シリンダを制
御することにより、後輪の横方向のグリップ力を充分確
保でき、旋回加速時の走行安定性を向上させるものであ
る。
【0004】又、第2従来例は、上記第1従来例と同様
な構成において、駆動輪における左右輪の回転速度をそ
れぞれ検出して、左右の駆動輪の内、高速側駆動輪即ち
スリップが発生している駆動輪を検出し、その検出結果
に基づき制御部で、高速側駆動輪に対応するサスペンシ
ョンの流体圧シリンダを制御することにより、当該駆動
輪の縦荷重を増加させて、路面に対する駆動力を増加さ
せ、走行安定性を向上させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のような従来の車両用サスペンションにおいては、車輪
の回転速度の検出量のみに基づき輪荷重の制御を行って
いたため、駆動トルクの大きさを左右させる変速段毎
に、適量な力をアクチュエータに発生させることはでき
なかった。つまり、第1従来例の場合は、例えば、旋回
加速時に駆動スリップが発生した時のステア特性は、ギ
ヤ位置が低速ギヤ側位置になる程オーバステア側に変化
する。そこで、駆動スリップに基づき調整する比例ゲイ
ンの調整量を比較的小さく設定すると、駆動トルクが小
さくステア特性の変化が小さい高速ギヤでの走行中は、
旋回加速時の内輪スリップによる挙動を防止することは
できるが、駆動トルクが大きくステア特性の変化が大き
い低速ギヤでの走行中の操縦安定性は前記比例ゲインの
調整量が小さすぎて十分に確保することができず、逆に
前記比例ゲインの調整量を比較的大きく設定すると、駆
動トルクが大きくステア特性の変化が大きい低速ギヤで
の走行中は、旋回加速時の内輪スリップによる挙動を防
止することはできるが、駆動トルクが小さくステア特性
の変化が小さい高速ギヤでの走行中の操縦安定性は前記
比例ゲインの調整量が大きすぎて不要に車両をアンダス
テア化するといった問題点があった。
【0006】又、第2従来例の場合は、例えば、スリッ
プが発生している駆動輪の縦荷重の増加量を比較的小さ
く設定すると、駆動トルクが小さい高速ギヤでの走行中
は、路面に対する駆動力を確保してスリップによる挙動
を防止することはできるが、駆動トルクが大きい低速ギ
ヤでの走行中では前記縦荷重の増加量が小さすぎて駆動
力を十分に確保することができず、逆に前記縦荷重の増
加量を比較的大きく設定すると、駆動トルクが大きい低
速ギヤでの走行中は、路面に対する駆動力を確保してス
リップによる挙動を防止することはできるが、駆動トル
クが小さい高速ギヤでの走行中では必要以上に縦荷重の
増加させるだけであり、該縦荷重の増加制御に伴い車両
の姿勢変化が発生してしまうといった問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたもので、トランスミッション装置
の変速段に基づき車両の輪荷重を制御することが可能な
車両用サスペンション制御装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の内、請求項1に係る車両用サスペンショ
ン制御装置は、前輪側及び後輪側の少なくとも一方に配
設され、旋回走行時の車体のロールに対する抗力を所定
のロール剛性に基づき発生させるアクチュエータと、各
車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、該車輪速検
出手段の検出信号を入力し、これに基づいて駆動輪がス
リップ状態であると判断された場合には、該駆動輪スリ
ップに起因した車両のステア特性の変化を抑制する方向
に前記アクチュエータのロール剛性の前後配分を調整し
てロール制御を行う制御手段とを備えた車両用サスペン
ション制御装置において、トランスミッション装置の変
速ギアのギヤ位置を判断するギア位置判断手段と、該ギ
ア位置判断手段により判断されたギヤ位置がロー側位置
になる程、前記制御手段で前記ステア特性変化を抑制す
る方向へのロール剛性の前後配分の調整量を増加させる
補正手段とを備えることを特徴とする車両用サスペンシ
ョン装置ことを特徴とする。
【0009】又、本発明の内、請求項2に係る車両用サ
スペンション制御装置は、車体側部材と各車輪と共に揺
動する車輪側部材との間に配置され、各車輪に縦荷重を
付与するアクチュエータと、左右の駆動輪の車輪速を検
出する車輪速検出手段と、車輪速検出手段の検出信号を
入力し、これに基づき車輪速が速い側の駆動輪に対する
縦荷重を増加させるようアクチュエータを制御する制御
手段とを備えた車両用サスペンション制御装置におい
て、トランスミッション装置の変速ギヤのギヤ位置を判
断するギヤ位置判断手段と、該ギア位置判断手段により
判断されたギヤ位置がロー側位置になる程、前記制御手
段で車輪速が速い側の駆動輪に対する縦荷重の前記増加
量を増加させる補正手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記構成により、本発明の内、請求項1に係る
車両用サスペンション制御装置は、トランスミッション
装置の変速ギヤのギヤ位置に応じて、ロール剛性の前後
配分の調整量を、制御手段によってギヤ位置が低速ギヤ
側位置になる程増加させて、駆動スリップに起因した車
両のステア特性の変化を抑制するよう制御する。
【0011】又、本発明の内、請求項2に係る車両用サ
スペンション制御装置は、トランスミッション装置の変
速ギヤのギヤ位置に応じて、スリップが発生している駆
動輪の縦荷重の増加量を、制御手段によってギヤ位置が
低速ギヤ側位置になる程増加させて、路面に対する駆動
力を増加させ、走行安定性を向上させるよう制御する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に基づき説明する。図1
乃至図4に本発明の第1実施例を示す。
【0013】図1は本発明の第1実施例を示す構成図で
ある。本実施例は駆動輪がスリップ状態であると判断さ
れたときに、駆動スリップに起因して車両のステア特性
の変化を抑制するために、駆動輪と非駆動輪との車輪速
差の増加に応じて後輪側のロール剛性ゲインに対して前
輪側のロール剛性ゲインを相対的に高める制御を行う能
動型サスペンションに本発明を適用した例である。図1
において、10FL〜10RRは前左〜後右車輪、12
は車輪側部材、14は車体側部材を各々示し、16は能
動型サスペンションを示す。
【0014】能動型サスペンション16は、車体側部材
14と各車輪側部材12との間に個別に配置されたアク
チュエータとしての油圧シリンダ18FL〜18RR
と、該油圧シリンダ18FL〜18RRの作動油圧を各
々調整する圧力制御弁20FL〜20RRと、本油圧系
の油圧源22と、この油圧源22及び圧力制御弁20F
L〜20RR間に介挿された蓄圧用のアキュムレータ2
4、24と、車体の横方向に作用する横加速度を検出す
る横加速度センサ26と、各車輪の車輪速を検出する前
左〜後右車輪速センサ(車輪速検出手段)27FL〜2
7RRと、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数
センサ28と、圧力制御弁20FL〜20RRの出力圧
を個別に制御するコントローラ30(制御手段)とを有
している。又、この能動型サスペンション16は、油圧
シリンダ18FL〜18RRに対して車輪側部材12及
び車体側部材14間に個別に並列装備されたコイルスプ
リング36、・・・、36と、油圧シリンダ18FL〜
18RRの後述する圧力室Lに個別に連通した絞り弁3
2及び振動吸収用のアキュムレータ34とを含む。ここ
で、各コイルスプリング36は、比較的低いバネ定数で
あって車体の静荷重を支持するようになっている。
【0015】油圧シリンダ18FL〜18RRの各々
は、シリンダチューブ18aを有し、このシリンダチュ
ーブ18aには、ピストン18cにより閉塞された上側
圧力室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ
18aの上端が車体側部材14に、ピストンロッド18
bの下端が車輪側部材12に取り付けられている。
【0016】又、圧力制御弁20FL〜20RRの各々
は、円筒状の挿通孔内に摺動可能に収容されたスプール
を有する弁ハウジングと、該弁ハウジングに一体に設け
られた比例ソレノイドとを有するパイロット操作形に形
成されている。前記圧力制御弁20FL〜20RRの作
動油に対する供給ポート及び戻りポートが油圧配管3
8、39を介して油圧源22の作動油供給側及び作動油
戻り側に連通され、出力ポートが油圧配管40を介して
油圧シリンダ18FL〜18RRの圧力室Lの各々に連
通されている。
【0017】このため、比例ソレノイドに供給する励磁
電流iの値を制御することにより、該励磁電流による推
力と出力ポート側の制御圧PCに基づき形成されたフィ
ードバック圧とを平衡させて調圧し、励磁電流iに応じ
た制御圧PCを出力ポートから油圧シリンダ18FL
(〜18RR)の圧力室Lに供給できるようになってい
る。制御圧PCは、図2に示すように、励磁電流iが零
近傍であるときにPMINを出力し、この状態から励磁電
流iが正方向に増加すると、所定の比例ゲインK1をも
って増加し、油圧源22のライン圧PMAXに達すると飽
和する。
【0018】又、横加速度センサ26は、図3に示すよ
うに、直進走行状態から右操舵した時に正となり、反対
に左操舵した時に負となる横加速度に比例した電圧値で
なる横加速度検出値YGを出力するようになっている。
【0019】コントローラ30は、図4の制御ブロック
図に示すように、横加速度センサ26の横加速度検出値
Gと、前左〜後右車輪速センサ27FL〜27RRの
車輪速検出値WFL〜WRRと、エンジン回転数センサ28
のエンジン回転数検出値WEが入力される。その内、前
記前左〜後右車輪速検出値WFL〜WRRとエンジン回転数
検出値WEに応じて、前輪側及び後輪側可変ゲイン調整
器52F及び52Rで後述する前輪側及び後輪側ロール
剛性ゲインKF、KRを算出し、該前輪側及び後輪側ロー
ル剛性ゲインKF、KRに横加速度検出信号YGを掛けた
出力電圧VFL及びVRLを出力する。該出力電圧VFL及び
RLは符号反転器54F及び54Rで個別に符号を反転
させられ出力電圧VFR及びVRRを出力する。これらの出
力電圧VFL〜VRRは個別に駆動回路56FL〜56RR
に入力される。ここで、駆動回路56FL〜56RR
は、例えばフローティング形定電圧回路で構成されてい
て、各圧力制御弁20FL〜20RRの比例ソレノイド
に対する励磁電流iFL〜iRRに変換して出力する。
【0020】次に、上記第1実施例の制御動作を図5の
フローチャートに基づき説明する。
【0021】まず、ステップS101で横加速度検出値
G、前左〜後右車輪速検出値WFL〜WRR、エンジン回
転数検出値WEを読み込む。続くステップS102では
駆動輪、非駆動輪各々の車輪速の平均値から前後輪車輪
速差ΔNを算出し、ステップS103に移行する。ステ
ップS103では図6(a)、(b)に示すようなエン
ジン回転数検出値WEと駆動輪車輪速の平均値との関係
からギヤ位置GPを判定する。図6において、(a)は
マニュアルトランスミッション車、(b)はオートマチ
ックトランスミッション車の場合である。次に、ステッ
プS104で図7に示すようなギヤ位置GPによって予
め適正化された制御マップで前後輪車輪速差ΔNに基づ
いてロール剛性ゲインの前輪側配分αの調整量を算出す
る。図7において、ロール剛性ゲインの前輪側配分αは
初期設定値α0から前後車輪速差ΔNの増加に伴い増加
するものである(ここでα0は例えば0.5に設定され
ている)。更に、低速ギヤでの走行中は高速ギヤでの走
行中に比べ駆動トルクが大きいため、旋回加速時のステ
ア特性の変化が大きいのでロール剛性ゲインの前輪側配
分αの調整量も大きく設定する必要がある。よって、ギ
ヤ位置GPが2速以下の時は3速以上の時と比べ前後輪
車輪速差ΔNに対して前輪側配分αの調整量が大きくな
るように設定されている。次いで、ステップS105で
前輪側配分αにロール剛性のトータルゲインK(=KF
+KR)を掛けて前輪側ロール剛性ゲインKFを算出し、
(1−α)にトータルゲインKを掛けて後輪側ロール剛
性ゲインKRを算出する。
【0022】次いで、ステップS106に移行して、横
加速度検出信号YGに前輪側ロール剛性ゲインKFを掛け
て前左輪側圧力指令値VFLを算出し、続くステップS1
07で前左輪側圧力指令値VFLに(−1)を掛けて前右
輪側圧力指令値VFRを算出する。ステップS108で
は、横加速度検出信号YGに後輪側ロール剛性ゲインKR
を掛けて後左輪側圧力指令値VRLを算出し、続くステッ
プS109で後左輪側圧力指令値VRLに(−1)を掛け
て後右輪側圧力指令値VRRを算出する。そして、ステッ
プS110で、圧力指令値VFL〜VRRを駆動回路56F
L〜56RRに出力し、ステップS111で、圧力指令
値VFL〜VRRを各圧力制御弁20FL〜20RRの比例
ソレノイドに対する励磁電流iFL〜iRRに変換して出力
する。
【0023】したがって、車両が旋回加速時の内輪スリ
ップに起因してステア特性がオーバステア側へ変化しよ
うとした場合には、前左〜後右車輪速検出値WFL〜WRR
とエンジン回転数検出値WEに基づきトランスミッショ
ン装置の変速ギヤのギヤ位置GPを判断し、低速ギヤ走
行時にはロール剛性ゲインの前輪側配分αの調整量を大
きく、逆に高速ギヤ走行時には前輪側配分αの調整量を
小さくすることで、旋回加速中、駆動スリップに起因し
た車両のステア特性の変化をギヤ位置に関わらず、最適
に抑制することができるので、車両の旋回特性を向上す
ることができる。 次に、本発明の第2実施例のフロー
チャートを図8に示す。本実施例は、非駆動輪の前左右
車輪速センサWFL、WFRが必要なくなった以外は、先の
第1実施例と同様の構成図、制御ブロック図であるの
で、その説明は省略する。
【0024】本実施例は、駆動輪の左右車輪速差からロ
ール剛性ゲインの前輪側配分の調整量を算出するもので
あり、その制御動作を図8のフローチャートに基づき説
明する。まず、ステップS201で横加速度検出信号Y
G、駆動輪の左右車輪速検出値WRL、WRR、エンジン回
転数検出値WEを読み込む。続くステップS202では
駆動輪の左右輪車輪速差の絶対値ΔNを算出し、ステッ
プS203に移行する。以下、ステップS203〜ステ
ップS211は図5の第1実施例のフローチャートにお
けるステップS103〜ステップS111までと同様の
制御を行うので説明は省略する。
【0025】本実施例によれば、車両が旋回加速時に駆
動輪のスリップに起因してステア特性がオーバステア側
へ変化しようとした場合には、後右車輪速検出値WRL
RRとエンジン回転数検出値WEに基づきトランスミッ
ション装置の変速ギヤのギヤ位置GPを判断し、低速ギ
ヤ走行時にはロール剛性ゲインの前輪側配分αの調整量
を大きく、逆に高速ギヤ走行時には前輪側配分αの調整
量を小さくすることで、旋回加速中、駆動スリップに起
因した車両のステア特性の変化をギヤ位置に関わらず、
最適に抑制することができるので、車両の旋回特性を向
上することができる。
【0026】尚、前記第1及び第2実施例では本発明を
能動型サスペンションに適用した例を示したが、能動型
サスペンションに限られるものではなく、例えば特開昭
63−57309号公報に記載されているような剛性可
変スタビライザに適用してもよい。
【0027】次に、図9乃至図10に本発明の第3実施
例を示す。本実施例は、走行中に左右駆動輪の一方がス
リップによる挙動を防止するために、駆動輪の左右車輪
速差の増加に応じて、高速側駆動輪即ちスリップが発生
している駆動輪の縦荷重を増加させ、路面に対する駆動
力を増加させる制御を行う能動型サスペンションに本発
明を適用した例であり、先の第2実施例と同様の構成で
あるので、その説明は省略する。
【0028】本第3実施例の制御動作を図9のフローチ
ャートに基づき説明する。まず、ステップS301で駆
動輪の左右の車輪速検出値WRL、WRR、エンジン回転数
検出値WEを読み込む。続くステップS302では駆動
輪の左右輪車輪速差ΔNを算出し、ステップS303に
移行する。ステップS303では図6(a)、(b)に
示すようなエンジン回転数検出値WEと駆動輪車輪速の
平均値との関係からギヤ位置GPを判定する。次に、ス
テップS304で図10に示すようなギヤ位置GPによ
って予め適正化された制御マップで駆動輪の左右輪車輪
速差ΔNに基づいて縦荷重増加量ΔIを求める。図10
の制御マップは駆動トルクが大きい低速ギヤ(2速以
下)での走行中は高速ギヤ(3速以上)での走行中に比
べ縦荷重増加量ΔIが大きくなるように設定されてい
る。次いで、ステップS305〜ステップS308にお
いて、各輪の圧力制御弁20FL〜20RRの比例ソレ
ノイドに対して出力する励磁電流iFL〜iRRを中立圧指
令値iFL0〜iRR0から縦荷重増加量ΔIだけ変化させ
て、ステップS309で励磁電流iFL〜iRRを出力す
る。
【0029】したがって、直進加速時、左右駆動輪の
内、一方の駆動輪にスリップが発生してたときに、駆動
輪の左右車輪速差とトランスミッション装置の変速ギヤ
のギヤ位置に応じて、スリップの発生している駆動輪の
縦荷重の増加量を増加させて、挙動を防止し路面に対す
る駆動力を増加させることで、車両の加速性能を向上さ
せることができる。また、スプリットμ路での加速性能
も向上する。
【0030】以上、各実施例では、エンジン回転数と前
後輪車輪速或いは駆動輪車輪速の平均値との関係からギ
ヤ位置GPを判定する例を示したが、これに限られるも
のではなく、シフトレバーの位置から判定してもよい。
【0031】尚、図7及び図10では、2種類の制御マ
ップによる制御の例を示したが、全てのギヤ位置で異な
る制御マップを設定してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の内、
請求項1に係る車両用サスペンション制御装置は、トラ
ンスミッション装置の変速ギヤのギヤ位置即ち駆動トル
クに応じてロール剛性の前後配分の調整量をギヤ位置が
低速ギヤ側位置になる程大きくなるように調整したた
め、旋回加速時に旋回内輪で駆動スリップが発生して、
ステア特性がオーバステア側に変化することをギヤ位置
に関わらず、最適に抑制することができる。
【0033】又、本発明の内、請求項2に係る車両用サ
スペンション制御装置は、トランスミッション装置の変
速ギヤのギヤ位置即ち駆動トルクに応じて高速駆動輪側
の縦荷重の増加量を、ギヤ位置が低速ギヤ側位置になる
程大きくなるように調整したため、ギヤ位置に関わら
ず、路面に対して駆動力を十分確保して、車両の挙動を
防止し、加速性能を向上させることができる。特にスプ
リットμ路では、その加速性能を著しくも向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す構成図である。
【図2】本発明に適用し得る圧力制御弁の出力特性線図
である。
【図3】本発明に適用し得る横加速度センサの出力特性
線図である。
【図4】本発明の第1実施例のコントローラの構成を示
す制御ブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例のコントローラの制御動作
を示すフローチャートである。
【図6】ギヤ位置を判断する関数を示す図である。
【図7】ギヤ位置別に適正化された車輪速−ロール剛性
ゲインの前輪側配分の制御マップを示す図である。
【図8】本発明の第2実施例のコントローラの制御動作
を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施例のコントローラの制御動作
を示すフローチャートである。
【図10】ギヤ位置別に適正化された車輪速−縦荷重の
制御マップを示す図である。
【符号の説明】
10FL〜10RR 車輪 12 車輪側部材 14 車体側部材 16 能動型サスペンション 18FL〜18RR 油圧シリンダ(アクチュエータ) 20FL〜20RR 圧力制御弁 26 横加速度センサ 27FL〜27RR 前左〜後右車輪速センサ(車輪速
検出手段) 28 エンジン回転数センサ 30 コントローラ(制御手段) 50F 前輪側可変ゲイン調整器 50R 後輪側可変ゲイン調整器 52FL〜52RR 駆動回路 53F、53R 符号反転器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪側及び後輪側の少なくとも一方に配設
    され、旋回走行時の車体のロールに対する抗力を所定の
    ロール剛性に基づき発生させるアクチュエータと、 各車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、 該車輪速検出手段の検出信号を入力し、これに基づいて
    駆動輪がスリップ状態であると判断された場合には、該
    駆動輪スリップに起因した車両のステア特性の変化を抑
    制する方向に前記アクチュエータのロール剛性の前後配
    分を調整してロール制御を行う制御手段とを備えた車両
    用サスペンション制御装置において、 トランスミッション装置の変速ギアのギヤ位置を判断す
    るギア位置判断手段と、 該ギア位置判断手段により判断されたギヤ位置がロー側
    位置になる程、前記制御手段で前記ステア特性変化を抑
    制する方向へのロール剛性の前後配分の調整量を増加さ
    せる補正手段とを備えることを特徴とする車両用サスペ
    ンション装置。
  2. 【請求項2】車体側部材と各車輪と共に揺動する車輪側
    部材との間に配置され、各車輪に縦荷重を付与するアク
    チュエータと、 左右の駆動輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、 車輪速検出手段の検出信号を入力し、これに基づき車輪
    速が速い側の駆動輪に対する縦荷重を増加させるようア
    クチュエータを制御する制御手段とを備えた車両用サス
    ペンション制御装置において、 トランスミッション装置の変速ギヤのギヤ位置を判断す
    るギヤ位置判断手段と、 該ギア位置判断手段により判断されたギヤ位置がロー側
    位置になる程、前記制御手段で車輪速が速い側の駆動輪
    に対する縦荷重の前記増加量を増加させる補正手段とを
    備えることを特徴とする車両用サスペンション制御装置
    であります。
JP04126234A 1992-05-19 1992-05-19 車両用サスペンション制御装置 Expired - Fee Related JP3132145B2 (ja)

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