JP3131339B2 - 陰極、陰極線管および陰極線管の作動方法 - Google Patents

陰極、陰極線管および陰極線管の作動方法

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JP3131339B2
JP3131339B2 JP32414493A JP32414493A JP3131339B2 JP 3131339 B2 JP3131339 B2 JP 3131339B2 JP 32414493 A JP32414493 A JP 32414493A JP 32414493 A JP32414493 A JP 32414493A JP 3131339 B2 JP3131339 B2 JP 3131339B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/04Cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J3/00Details of electron-optical or ion-optical arrangements or of ion traps common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J3/02Electron guns
    • H01J3/021Electron guns using a field emission, photo emission, or secondary emission electron source

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷陰極および冷陰極
を使用して構成する陰極線管およびその作動方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図8はモノクローム(単色発光)の陰極
線管の構造を示す断面図である。一般に陰極線管はガラ
スにより形成されたパネル部28とファンネル部16か
ら成る真空外囲器で構成される。パネル部28のフェー
ス・プレート部17内面には蛍光体層18とメタル・バ
ック層19等が形成され蛍光面を構成する。叉、ファン
ネル部16の一部を構成するネック部2には電子銃1が
封入されている。この図では電子銃1の詳細構造につい
ては示していないが、通常陰極線管15用の電子銃1
は、電子源となるカソード(陰極)と、陰極から電子線
を取り出し加速するための電極と、取り出した電子線を
蛍光面上で集束させる為の電極等により構成される。
叉、この電子銃1から放出された電子線21はファンネ
ル部16とネック部2の接合部近辺の陰極線管15の外
部に取り付けた偏向ヨーク22が発生する磁界により、
電磁的に偏向され、外部高圧電源からアノード・ボタン
20を介して供給される約20〜30KVの高電圧により
加速され蛍光面に射突し蛍光体層18を励起発光させ
る。
【0003】この陰極線管15の動作においては、真空
外囲器内の真空度が陰極線管15の動作特性及び寿命特
性上重要である。この為、陰極線管15の製造時には真
空外囲器全体を外部から加熱(約400℃)して十分に
脱ガスしながら排気を行なう。この様にして真空外囲器
内の排気を行なった後、真空外囲器内の真空度を5×1
0-5Torr台まで向上させる。このは金属製バネ24を
介して取り付けられているゲッター23を陰極線管15
の外部からの高周波加熱により飛ばして、更に真空度を
10-8Torrまで向上させる。このゲッター23は金属製
のリング内にバリウム(Ba)等の金属が充填されたもの
であり、真空外囲器内に飛散、蒸着される。この場合、
ゲッター材が真空外囲器内に飛散、蒸着された直後は真
空外囲器内の真空度は若干低下するが、その後真空外囲
器内に飛散蒸着された活性なゲッター材に真空外囲器内
の残留ガス分子が吸着されて真空外囲器内の真空度は除
々に向上していく。この時電子銃1から電子線を照射し
ながら電流エージングを行なうと真空外囲器内の残留ガ
ス分子がイオン化して活性化するためゲッター材への吸
着が促進され急激に真空外囲器内の真空度が向上する。
このゲッター効果により真空外囲器内の真空度は最終的
に10-8Torr台に入る。真空外囲器内の真空度が10-8
Torr台に入れば、陰極線管15の動作特性及び寿命特性
共に何等問題は生じない。
【0004】図9は電子銃1の更に詳細な構造を説明す
るための概略断面図である。電子銃1の電極構成に関し
ては種々の方式があるが、代表的な例として、バイポテ
ンシャル方式の電子銃の電極構成を示す。ベース・メタ
ル26の上部には酸化バリウム(Ba2O3)等から成るカ
ソード材25が塗布されている。このカソード材25は
ベース・メタル26の内部に設置されたヒータ27によ
り約750〜800℃に加熱され熱電子を放出する。こ
の放出された熱電子は第1グリッド電極3、第2グリッ
ド電極9、第3グリッド電極10により、制御加速され
た後、第3グリッド電極10と第4グリッド電極11の
間に形成された主電子レンズにより集束されて蛍光面の
蛍光体層18上にスポット状に射突して蛍光体層18を
励起発光させて蛍光面上に映像を映し出す。コンタクタ
ー12は電子銃1をネック部2内壁に固定すると共に、
アノード・ボタン20からの高電圧を陰極線管15内部
に塗布された導通ダッグ102を介して、第4グリッド
電極11に導く役目をする。第4グリッド電極11に印
加する電圧以外は全てネック部2底面の導入端子101
から印加される。
【0005】この様な熱陰極を使用した電子銃1では、
放出電流量がカソード材25の特性により制限されてし
まい、最近の陰極線管15の大型化、高輝度化に対して
十分な対応が困難になってきている。また、この方式で
は、カソード材25をかなりの高温に加熱必要があるた
めに周囲電極に対しても熱に対する配慮(例えば電極の
熱変形等の防止)が必要となる。叉、カソード材25を
高温に加熱した結果、カソード材25が一部蒸発して、
周囲電極に付着して耐電圧上の問題を生じる場合もあ
る。
【0006】この様な熱陰極を使用した電子銃1の問題
点を解決する方策として冷陰極を使用する事が特開昭48
-90467号公報で述べられている。図10はこの様な冷陰
極を用いた電子銃1の構造を示す概略断面図である。構
造としては、陰極部以外は図で示した従来の熱陰極の
電子銃1と全く同じである。この冷陰極5で例えば、
シリコン(Si)基板をフォトリソグラフィーを使用して
加工したマイクロコーンから成る微小突起部7を多数
(マイクロコーンのピッチとしては1〜10μm)設け
てある。この微小突起部7の上部には微小突起部7の先
端に近接させて、電子引出し電極6が同様のフォトリソ
グラフィー・プロセスを利用して形成されている。この
様な冷陰極5が冷陰極支持台4上に固定されている。図
中8は電子引出し電極6用のリード線であり、他の多く
の電極と同様にネック部2底面の導入端子101に接合
され電圧が印加される。
【0007】この様な冷陰極では、電子引出し電極6と
マイクロコーンから成る微小突起部7との距離が非常に
近接しているために、電子引出し電極6に数10V〜1
00V程度の電圧を印加しただけで、微小突起部7の先
端に電界が集中し、その先端から電子を放出させること
ができる。電子引出し電極6により引き出された電子線
は従来の熱陰極の場合と同様に第1グリッド電極3、第
2グリッド電極9、第3グリッド電極10、により、制
御加速された後、第3グリッド電極10と第4グリッド
電極11の間に形成された主電子レンズにより集束され
て蛍光面の蛍光体層18上にスポット状に射突して蛍光
体層18を励起発光させて蛍光面上に映像を映し出す。
【0008】図11はこの様な冷陰極を応用した平板型
陰極線管の概略断面図を示すものである。最***板型デ
ィスプレーの有望な方式として、冷陰極を使用したもの
が提案されている。平板型陰極線管29は前面ガラス3
0と背面ガラス14により真空外囲器を構成している。
前面ガラス30内面には、カラー表示の場合はG(緑
色)蛍光体ドット31、B(青色)蛍光体ドット32、R
(赤色)蛍光体ドット33がモザイク状に形成されてお
り、これらモザイク状蛍光面上には陽極電極及び光反射
膜としての、Al(アルミニウム)からなる、メタルバッ
ク膜34が配設されている。叉背面ガラス14の内面に
は、上記G、B、Rの各蛍光体ドットに対応して、G(緑
色)蛍光体ドット励起用冷陰極群36、B(青色)蛍光
体ドット励起用冷陰極群37、R(赤色)蛍光体ドット
励起用冷陰極群35が形成されている。この様な冷陰極
群は電子引出し電極6をX-Yのマトリクス状に配設する
ことにより、個々の蛍光体ドットに対応して、放出する
電子線の量をコントロール出来るようになっている。蛍
光面を設けた前面ガラス30と冷陰極群を設けた背面ガ
ラス14の間には、何等内蔵物を必要としないため、間
隔としては非常に小さくする事ができ、超薄型の平板型
陰極線管を実現できる。蛍光面を設けた前面ガラス30
と冷陰極群を設けた背面ガラス14により形成される真
空外囲器内の真空度は冷陰極の電子放出特性上重要であ
り、前述のゲッターを用いることにより、真空外囲器内
を高真空に維持することがなされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この様な電界放出によ
る冷陰極5を使用した電子銃1や冷陰極5を蛍光体ドッ
トに対応してモザイク状に配設した冷陰極応用平板型陰
極線管29では、前述のごとく真空外囲器の内部をかな
りの高真空に保っても、微小な内部残留ガス分子によ
る、冷陰極5の微小突起部7からの電子線放出への影響
が無視できない。これは前述した如く、この冷陰極5が
微小なマイクロコーン(例えば1〜3μmの大きさ)を
非常に多数(例えば数μmの配列ピッチで)配列した構
造となっており、全体として非常に電極表面積が大きく
なる為に、ガス分子等を吸着しやすい事にも起因してい
る。
【0010】図10で示す電界放出による冷陰極5を使
用した電子銃1の場合、前述したゲッター等の効果によ
り、真空外囲器内の真空度を10ー8Torr台の高真空に保
っていても、陰極線管動作時に、電子線で叩かれる蛍光
面や真空外囲器のガラス内表面や電子銃1の各電極周り
から徐々に吸着ガス分子が出てきて、冷陰極5の微小突
起部7の先端部に再吸着する。特に微小突起部7の先端
部の電子放出部分は原子レベルに近い迄先鋭化してお
り、例え数分子レベルのガス分子吸着によっても大きな
影響を受ける可能性がある。この為、電子銃1から放出
される電子線の量が不安定になると共に、放出量そのも
のも低下し、結果として、蛍光面での電子線による発光
が不安定になると共に蛍光面の発光輝度も低下してしま
う。図11で示す冷陰極を応用した平板型陰極線管29
の場合も前述の電子銃1の場合と同様に陰極線管動作時
に電子線で叩かれる蛍光面や真空外囲器のガラス内表面
から徐々に吸着ガス分子が出てきて、冷陰極5の微小突
起部7の先端部に再吸着する事により前述したのと同様
の理由により、冷陰極群35〜37から放出される電子
線の量が不安定になると共に、放出量そのものも低下
し、結果として、蛍光面での電子線による発光が不安定
になるとともに蛍光面の発光輝度も低下してしまう。
【0011】この発明は上記の様な問題点を解決するた
めになされたもので吸着ガス分子による、放出電子線の
量の不安定化や放出電子線の量の減少を防止することを
目的とする。
【0012】さらに、この発明は、上記吸着ガス分子の
影響を防止するための熱源を備えた陰極をコンパクトに
構成することを目的とする。
【0013】さらに、この発明は、吸着ガス分子の影響
を防止し、蛍光面での発光が安定し、発光輝度も向上す
る陰極線管を得ることを目的とする。
【0014】さらにこの発明は、熱源を備えてもコンパ
クトな陰極を用いることにより、厚みの薄い陰極線管を
得ることを目的とする。
【0015】さらにこの発明は、微小突起部の温度を制
御することにより、確実にかつ効率よく吸着ガス分子の
影響を防止することができることを目的とする。
【0016】さらにこの発明は放出電子線の量を一定に
することができる陰極線管を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る陰極は、
複数の微小突起部とその微小突起部の先端に電界をかけ
て電子を取り出すための電子引出し電極とを有する冷陰
極と、該冷陰極の裏面全体を表面で支持する支持台と、
該支持台の裏面全体を加熱する熱源とを具備するもので
ある
【0018】この発明に係る陰極線管は、複数の微小突
起部とその微小突起部の先端に電界をかけて電子を取り
出すための電子引出し電極とを有する冷陰極と、該冷陰
極の裏面全体を表面で支持する支持台と、該支持台の裏
面全体を加熱する熱源とを具備する陰極と、上記電子引
出し電極により引き出された電子を加速する加速電極
と、該加速電極により加速された電子を射突させる蛍光
体層とを備えたものである。
【0019】また、この発明に係る陰極線管は、上記冷
陰極と上記熱源とがマトリックス状に配置され、外形が
平板形であるものである。
【0020】さらに、上記冷陰極全体を動作開始時に約
500℃に加熱し、その後、作動期間に応じて上記冷陰
極を100℃乃至500℃の範囲となるように上記熱源
を制御する制御手段を有するものである。
【0021】さらにまた、上記制御手段が、上記微小突
起部から上記蛍光体層に放出された電子の蛍光面電流を
計測する計測手段と、該計測手段の出力に応じて、熱源
の出力を調整する調整手段とを備えるものである。
【0022】加えて、この発明に係る陰極線管の作動方
法は、複数の微小突起部とその微小突起部の先端に電界
をかけて電子を取り出すための電子引出し電極とを有す
る冷陰極と、該冷陰極全体を表面で支持する支持台と、
該支持台の裏面全体を加熱する熱源とを具備する陰極
と、上記電子引出し電極により引き出された電子を加速
する加速電極と、該加速電極により加速された電子を射
突させる蛍光体層とを備えた陰極線管の作動方法におい
て、上記冷陰極全体を動作開始時に約500℃に加熱す
る工程と、上記加速された電子の蛍光面電流を計測する
工程と、上記計測された蛍光面電流に応じて、100℃
乃至500℃の範囲となるように上記熱源を制御する工
程とを備えたものである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【作用】この発明における陰極は、微小突起部を加熱す
ることにより微小突起部先端に付着した吸着ガス分子を
追い出す。
【0027】この発明における陰極は、熱源を微小突起
部の基底部近傍に配置する。
【0028】この発明における陰極線管は、吸着ガス分
子を微小突起部先端から追い出すことにより吸着ガス分
子の影響を蛍光面におよぼさない。
【0029】この発明における陰極線管は平板型の真空
外囲器内の微小突起部の基底部近傍に熱源を配置する。
【0030】この発明における陰極は微小突起部に吸着
しているガス分子の状態により熱源で微小突起部の温度
を制御し、吸着ガス分子を追い出す。
【0031】この発明における陰極線管は、微小突起部
から放出する電子線の量を制御手段により一定にする。
【0032】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の一実施例のマイクロコーン配
列電界放出型の冷陰極をカソードとして用いた電子銃の
概略断面図を示しており、図2は本発明の構成を平板型
陰極線管に適用した他の実施例を示している。これらの
実施例に於ては、冷陰極加熱ヒータ13以外は図6及び
図7で示した電界型の冷陰極をカソードとして用いたも
のと同じ構成である。図1及び図2において、この冷陰
極加熱ヒータ13は、ヒータの導入端子40にヒータ電
源を接続することにより、冷陰極5を直接加熱出来る構
造になっている。陰極線管の動作時に蛍光面等から分離
したガス分子が冷陰極5の微小突起部7の先端に再吸着
するのを防止するには微小突起部7の先端が約100℃
程度になれば十分であり、あまり強い加熱は不要であ
る。叉、積極的に冷陰極5の微小突起部7の先端に吸着
したガス分子を追い出し、電極先端をクリーンにする目
的の場合も通常は約200℃乃至300℃に加熱すれば
十分である。冷陰極5の微小突起部7の先端が極端に汚
染されている場合でも約500℃迄加熱を行なえば先端
に吸着したガス分子を追い出すことができる。叉この様
な加熱は従来の熱陰極を使用した場合の陰極の加熱温度
(750〜800℃)よりも大幅に低いので、前述した
様な電極の熱変形等の問題も解消できる。加熱温度と相
対ガス放出量との関係は図3の通りである。
【0033】図2は平板型陰極線管であるため、平面図
では図4のように導入端子46がマトリクス状に外部に
出ており、これらの導入端子46と電子引出し電極6が
接続されている。冷陰極加熱ヒータ13も上記導入端子
46とは別の導入端子に例えばマトリクス状に接続さ
れ、平板型陰極線管に設けられているマイクロコーンの
全てを加熱することができるようになっている。
【0034】実施例2.図5は冷陰極5からの放出電流
が一定になるように冷陰極5の微小突起部7の先端の温
度をコントロールするようになしたものである。図5に
おいて、42は蛍光面導通バネ、43は高圧電源、44
はヒータ電源である。高圧電源43は蛍光面導通バネ4
2と接続され、蛍光面導通バネ42はメタルバック膜3
4に接続されている。このような構成によりメタルバッ
ク膜34に高電圧が印加され、電子引出し電極6により
微小突起部7から引き出された電子を蛍光体ドット31
〜33に向けて加速する。この過程に於て蛍光面電流が
流れるのでこれを電流計45で計測し、この値が一定に
なるようにヒータ電源内にある電子放出量調整手段10
6によりフィードバック制御を行い、冷陰極加熱ヒータ
にかける電圧をコントロールする。これにより冷陰極か
らの放出電流の安定化をはかることができる。図5は平
板型陰極線管に付いてのものであるがこれを電子銃に適
用すると図6のようになる。
【0035】実施例3.冷陰極加熱ヒータはヒータ電源
内の制御手段105により、マイクロコーン配列電界放
出型陰極の動作開始時に短時間で約500℃程度の比較
的高い温度で冷陰極5の微小突起部7の先端の加熱を行
い、先端に吸着したガス分子を追い出してしまい、その
後は動作の停止まで加熱を行なわないか、またはガス分
子の吸着を防止するために500℃以下の温度で、一定
の時間間隔で間欠的に行なうようにして、微小突起部7
の先端にガス分子を付着しにくくすることも可能であ
る。この際、温度の制御をより正確にしようとすれば、
熱電対等の検出器により微小突起部またはその近傍の温
度を確実に検出したり、ヒータに与える電流値から温度
を推測するテーブル等を制御手段105にもたせる等に
より実現することができる。また、図7のように陰極動
作の開始からの時間の経過によって、ガス分子を付着し
にくいような温度制御のパターンを制御手段に記憶させ
ておき、これにより上述のような温度制御を行なっても
よい。
【0036】前述の実施例1〜3ではモノクローム(単
色発光)の陰極線管の電子銃についてのみ述べたが本発
明はこれに限られるものではなく、複数個のカソードを
有するカラー陰極線管についても同様に適用できる。ま
た、電子銃の構造に関してもバイポテンシャルの場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限られるものではなく
他の電子銃構造にも同様に適用出来る。
【0037】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば吸着ガス
分子による放出電子線の量の不安定化や放出電子線の量
の減少を防止することができる。
【0038】さらに、この発明は、上記吸着ガス分子の
影響を防止するための熱源を備えた陰極をコンパクトに
構成することができる。
【0039】さらに、この発明は、吸着ガス分子の影響
を防止し、蛍光面での発光が安定し、発光輝度も向上す
る陰極線管を得ることができる。
【0040】さらにこの発明は、熱源を備えてもコンパ
クトな陰極を用いることにより、厚みの薄い陰極線管を
得ることができる。
【0041】さらにこの発明は、微小突起部の温度を制
御することにより、確実にかつ効率よく吸着ガス分子の
影響を防止することができる。
【0042】さらにこの発明は放出電子線の量を一定に
することができる陰極線管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のマイクロコーン配列電界
放出型の冷陰極をカソードとして用いた電子銃の概略断
面図である。
【図2】この発明の一実施例のマイクロコーン配列電界
放出型の冷陰極をカソードとして用いた電子銃を平板型
陰極線管に適用した概略断面図である。
【図3】加熱温度と相対ガス放出量との関係を示す説明
図である。
【図4】平板型陰極線管の概略平面図である。
【図5】この発明の他の実施例である放出電流を一定に
するシステムを平板型陰極線管において説明する説明図
である。
【図6】この発明の他の実施例である放出電流を一定に
するシステムを単色発光の陰極線管において説明する説
明図である。
【図7】この発明の温度制御アルゴリズムを示す説明図
である。
【図8】従来の単色発光の陰極線管の概略構成図であ
る。
【図9】従来の単色発光の陰極線管の電子銃の概略構成
図である。
【図10】従来の単色発光の陰極線管の電子銃に冷陰極
を適用した概略構成図である。
【図11】従来の平板型陰極線管に冷陰極を適用した概
略構成図である。
【符号の説明】
13 冷陰極加熱ヒータ 44 ヒータ電源 45 電流計 105温度制御手段 106電子線放出量調整手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/304

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の微小突起部とその微小突起部の先
    端に電界をかけて電子を取り出すための電子引出し電極
    とを有する冷陰極と、該冷陰極の裏面全体を表面で支持
    する支持台と、該支持台の裏面全体を加熱する熱源
    具備することを特徴とする陰極。
  2. 【請求項2】 複数の微小突起部とその微小突起部の先
    端に電界をかけて電子を取り出すための電子引出し電極
    とを有する冷陰極と、該冷陰極の裏面全体を表面で支持
    する支持台と、該支持台の裏面全体を加熱する熱源とを
    具備する陰極と、 上記電子引出し電極により引き出された電子を加速する
    加速電極と、 該加速電極により加速された電子を射突させる蛍光体層
    とを備えたことを特徴とする陰極線管。
  3. 【請求項3】 上記冷陰極と上記熱源とがマトリックス
    状に配置され、外形が平板形であることを特徴とする請
    求項2に記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 上記冷陰極を動作開始時に約500℃に
    加熱し、その後、作動期間に応じて上記冷陰極を100
    ℃乃至500℃の範囲となるように上記熱源を制御する
    制御手段を有することを特徴とする請求項2または請求
    項3に記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 上記制御手段が、上記微小突起部から上
    記蛍光体層に放出された電子の蛍光面電流を計測する計
    測手段と、該計測手段の出力に応じて、熱源の出力を調
    整する調整手段とを備えることを特徴とする請求項4に
    記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 複数の微小突起部とその微小突起部の先
    端に電界をかけて電子を取り出すための電子引出し電極
    とを有する冷陰極と、該冷陰極の裏面全体を表面で支持
    する支持台と、該支持台の裏面全体を加熱する熱源とを
    具備する陰極と、 上記電子引出し電極により引き出された電子を加速する
    加速電極と、 該加速電極により加速された電子を射突させる蛍光体層
    とを備えた陰極線管の作動方法において、 上記冷陰極を動作開始時に約500℃に加熱する工程
    と、 上記加速された電子の蛍光面電流を計測する工程と、 上記計測された蛍光面電流に応じて、100℃乃至50
    0℃の範囲となるように上記熱源を制御する工程とを備
    えたことを特徴とする陰極線管の作動方法。
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