JP3127040B2 - 防滑性水性印刷インキ組成物 - Google Patents

防滑性水性印刷インキ組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、段ボール、カートン等
の紙器及び種々の紙袋に印刷される水性印刷インキに関
し、より詳しくは、紙器、紙袋等の荷崩れ等を防止する
ための防滑性水性印刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】農産物、水産物その他の種々の食品、各
種工業製品等は、段ボール、カートン等の紙器あるいは
種々の紙袋でもって包装され輸送されている。近年、こ
れらの輸送等においても各種包装ラインの自動化、輸送
ラインのパレット化等、物流の効率化が進んでいるが、
その際、段ボールケース等の滑りによる荷崩れが発生し
易く、非常に危険である等の大きな問題となっている。
そこで、パレット積みされた段ボールケース等の荷崩れ
は、バンディング処理(バンドで固定する)やシュリン
ク処理(収縮性のフイルムで固定する)を行うことによ
り防止することが可能であるが、作業者効率の低下によ
りコスト高を招く。そこで、これらの処理を不要に、あ
るいは簡易化できるような、しかも低コストで防滑性の
高い荷崩れ防止用印刷物が望まれていた。
【0003】従来、このような印刷物としては、粘着タ
イプ(紙器等の表面に塗工後の乾燥状態においても粘着
性を保持しており、この粘着力でもって滑り防止効果を
発揮するもの)及び、非粘着タイプ(紙器等の表面に塗
工し、必要に応じて更に加熱発泡等の適当な処理を行う
ことによって、表面に微妙な凹凸を形成せしめ、この凹
凸が物理的にかみ合って摩擦係数が向上し滑り防止を行
うもの)の滑り止めニスが使用されていた。これらの滑
り止めニスは、紙器、紙袋に用いられ、例えば段ボール
ケースに水性印刷インキで図柄印刷した後、全面あるい
は積層面となる天面及び/又は地面に部分的に塗工され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、紙器、
紙袋に水性印刷インキで図柄印刷した後、滑り止めニス
が塗工された場合には、光沢の低下、ブロッキングの発
生、インキが滑り止めニスヘブリードする等の印刷適正
の低下が起こる。また、水性印刷インキの乾燥性の遅い
ものは、水性印刷インキと滑り止めニスの同時印刷が充
分でなく、二工程に分けて印刷せざるをえない等の問題
が生じ、このため、機械ユニット数が多くなり、作業性
が煩雑で、時間がかかりコスト高を招く等の問題を有し
ていた。そこで、近年、滑り止めニスを使用せずに、水
性印刷インキ自体に防滑性、耐摩擦性を有する防滑性水
性印刷インキが当業界で要望されている。
【0005】しかし、水性印刷インキ自体において、防
滑性を良好にする方法と耐摩擦性を良好にする方法とは
それぞれ相反する性能を有するものである。即ち、例え
ば水性印刷インキ自体に、防滑性を有するものは、塗膜
がもろく耐摩擦性が低下し、耐摩擦性を有するものは、
滑り角度が小さくなり防滑性が低いものになる。従っ
て、これらを両立させるのは困難であり、水性印刷イン
キ自体に、防滑性、耐摩擦性を両立させた防滑性水性印
刷インキは、未だ見い出されていない。
【0006】本発明は、このような従来技術の課題を解
決するためになされたものであり、その目的は、滑り止
めニスを使用せずに、水性印刷インキ自体が防滑性、耐
摩擦性を有している新規な防滑性水性印刷インキ組成物
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
主として着色剤、水性バインダー、皮膜強化成分、粘着
性成分及び水から構成される水性印刷インキ組成物であ
って、(1)水性バインダー成分として、ガラス転移温
度が40℃以上であるアルカリ可溶型樹脂を固形分とし
て5〜15重量%、(2)皮膜強化成分として、ガラス
転移温度が40℃以下である水性スチレン−アクリル系
共重合体エマルジョンを固形分として3〜15重量%、
および(3)粘着性成分として、ガラス転移温度が10
℃以下である水性樹脂エマルジョンを固形分として5〜
15重量%をそれぞれ含有し、且つ、該水性スチレン−
アクリル系共重合体エマルジョンの該水性樹脂エマルジ
ョンに対する固形分重量比が0.6以上であることを特
徴とする防滑性水性印刷インキ組成物に関する。
【0008】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物に含
有される水性バインダーとしては、従来よりフレキソ印
刷に使用されているアルカリ可溶型樹脂が使用される。
これらのアルカリ可溶型樹脂の具体例としては、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル共重合
体、ロジン変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、マレイ
ン酸樹脂等が挙げられ、これらは単独で又は二種以上を
併用して使用することができる。
【0009】これらアルカリ可溶型樹脂は、ガラス転移
温度が40℃以上であることが必要であり、ガラス転移
温度が40℃より低いと充分なブロッキング防止効果並
びに耐熱性を得ることが困難になる。なお、本発明にお
けるガラス転移温度の調整はwoodの近似式に従いそ
の重合割合設定をすることにより計算することができ
る。また分子量が5000〜60000の範囲のものが
使用でき、分子量が5000未満の場合はブロッキング
防止効果が劣り、60000を越えると溶解性及び印刷
適性に問題が生じる。また、酸価が80〜300の範囲
のものが使用でき、酸価が80未満の場合は水溶化が困
難となり、逆に300を越えると耐水性あるいは滑り効
果において劣る結果となる。これらアルカリ可溶型樹脂
は水性印刷インキ組成物中に固形分として、通常5〜1
5重量%、好ましくは7〜12重量%配合させることが
できる。配合量が5重量%未満では顔料の分散が充分で
なく、15重量%を越えると滑り止め効果が問題とな
る。
【0010】また、光沢、乾燥性を付与するために、こ
れらのアルカリ可溶型樹脂と併用する形で従来よりフレ
キソ印刷に使用されている水分散型樹脂を水性バインダ
ーの成分として使用することができる。これらの水分散
型樹脂の具体例としては、アクリル系、スチレン系、そ
の他のビニルモノマーを乳化重合せしめて得られたもの
が挙げられる。これらの水分散型樹脂は、ガラス転移温
度が40℃以上であることが必要であり、ガラス転移温
度が40℃より低いと充分なブロッキング防止効果並び
に耐熱性を得ることが困難になる。
【0011】また水分散型樹脂を併用する場合、アルカ
リ可溶型樹脂および水分散型樹脂は水性印刷インキ組成
物中に固形分として、アルカリ可溶型樹脂と水分散型樹
脂の合計量で通常5〜15重量%配合させることができ
る。
【0012】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物に含
有される皮膜強化成分としては、ガラス転移温度が40
℃以下である水性スチレン−アクリル系共重合体エマル
ジョンが使用される。このような共重合体エマルジョン
のうち、水溶性アクリル樹脂を高分子乳化剤として用い
て、(メタ)アクリル酸系モノマーとスチレン系モノマ
ーを共重合させて得られる共重合体エマルジョンであっ
て、常温で造膜する性質を有するものが柔軟で、皮膜強
化をすることから、好適に使用される。なお、このよう
な樹脂のガラス転移温度の調整は、woodの近似式に
従いその重合割合を設定することにより行うことができ
る。
【0013】上記の共重合体エマルジョンの製造に用い
られる、高分子乳化剤として使用される水溶性アクリル
樹脂は、モノマーとしてアクリル酸又はメタクリル酸と
比較的低いガラス転移温度のポリマーを得ることができ
るアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルを共
重合したものが挙げられる。ここでアルキルエステルと
しては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシ
ル、ラウリル等の直鎖又は側鎖のアルキル基を有するエ
ステルが使用できる。また、水性スチレン−アクリル系
共重合体エマルジョンを得るための乳化重合に用いられ
るモノマーとしては、スチレン及びその誘導体とアクリ
ル酸、メタクリル酸及び上記のアクリル酸又はメタクリ
ル酸のアルキルエステル等が使用できる。水性スチレン
−アクリル系共重合体エマルジョンは、水性印刷インキ
組成物中に固形分として通常3〜15重量%、好ましく
は3〜10重量%配合させることができる。3重量%未
満では、得られた印刷物の耐摩擦性が充分でなく、15
重量%を越えると、耐ブロックング性、耐熱性が充分で
なくなる。
【0014】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物に含
有される粘着性成分としては、ガラス転移温度が10℃
以下である水性樹脂エマルジョンが挙げられる。このよ
うな水性樹脂エマルジョンとしては、例えばエチレン−
酢酸ビニルエマルジョン、エチレン─酢酸ビニル−アク
リルエマルジョン、ブタジエン系エマルジョン、スチレ
ン−ブタジエン系エマルジョン、酢酸ビニルエマルジョ
ン、塩化ビニル−酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−
酢酸ビニル−塩化ビニルエマルジョン、酢酸ビニル−ア
クリルエマルジョン、アクリル系エマルジョン、ウレタ
ンエマルジョン、ゴムラテックス等の水性樹脂エマルジ
ョン等の群より選ばれる少なくとも1種が使用できる。
好ましくは、エチレン−酢酸ビニルエマルジョン、塩化
ビニル−酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジ
ョンが使用できる。
【0015】また、粘着性成分としての水性樹脂エマル
ジョンは、紙器等に印刷された後の乾燥状態においても
粘着性を付与する性状を必要とし、前記の水性バインダ
ーと充分な相溶性を有するもので、woodの近似式に
従いガラス転移温度が10℃以下、より好ましくは、−
40〜0℃を有するものが使用できる。ガラス転移温度
が10℃を越えると、滑り防止効果が充分でなく、−4
0℃未満の場合はブロッキングが発生しやすくなる等の
問題が生じる。また、このような目的に適応できる水性
樹脂エマルジョンとしては、粘度が300〜5000セ
ンチポイズで、常温で造膜するものが好適に使用でき
る。水性樹脂エマルジョンの粘度が上記範囲外にある場
合は印刷適性が充分でなく、常温で造膜しないものは、
水性樹脂エマルジョンを造膜させるのに特別な加熱装置
を必要とし、作業工程上好ましいものではない。使用す
る粘着性成分としての水性樹脂エマルジョンは、水性印
刷インキ組成物中に固形分として通常5〜15重量%、
好ましくは5〜10重量%の範囲にあることが必要であ
る。水性樹脂エマルジョンの含有量が15重量%より高
い場合は、耐ブロックング性、耐熱性が問題になり、5
重量%より低い場合は、滑り止め効果が問題となる。
【0016】本発明においては、水性スチレン−アクリ
ル系共重合体エマルジョン(皮膜強化成分)の水性樹脂
エマルジョン(粘着性成分)に対する固形分重量比(水
性スチレン−アクリル系共重合体エマルジョン/水性樹
脂エマルジョン)が0.6以上である。固形分重量比が
0.6未満の場合には耐摩擦性が問題となる。
【0017】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物にお
いては、更に、防滑性を付与する点から防滑性水性印刷
インキ組成物中に更に無機系微粒子を配合することがで
きる。配合される無機系微粒子としては、セライト、シ
リカ粉末、シリカゲル、ガラス粉末、タルク、クレー、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、亜鉛華、硫酸バリ
ウム等が挙げられる。尚、防滑性の優れた印刷物が得ら
れる見地より、セライト、シリカ粉末が好適である。こ
れらの無機系微粒子の平均粒子径としては、0.05〜
15μm、より好ましくは、0.1〜10μmの範囲の
ものが使用できる。平均粒子径が0.05μmより小さ
い場合は、防滑性、ブロッキング防止効果が得られず、
15μmより大きい場合は、印刷適性、耐摩擦性におい
て問題となる。このような無機系微粒子は、防滑性水性
印刷インキ組成物に対して通常1〜10重量%、好まし
くは3〜7重量%配合することができる。1重量%未満
であると防滑性の効果が不充分であり、10重量%を越
えると得られた印刷物の耐摩擦性の低下及び水性印刷イ
ンキの流動性の低下等の問題も生じるものである。
【0018】着色剤としては、水性インキに従来から一
般的に使用されている染料、無機、有機及び体質顔料等
が使用でき、特に限定されるものではない。また、これ
らの成分以外にも、必要に応じて種々の添加剤が使用で
き、消泡剤、水混和性溶剤、顔料分散剤、可塑剤、ワッ
クス等の水性インキに従来から一般的に使用されている
各種のものが例示できる。
【0019】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物は、
前記の水性バインダーに着色剤を混合してビーズミル等
で練肉し、前記の皮膜強化成分、粘着性成分、および必
要に応じて無機系微粒子、各種の添加剤を配合し混合す
ることにより調製することができる。混合手段としては
特に限定されるものではなく、水性印刷インキ組成物を
調製するのに通常使用される攪拌機等を用いて容易に行
うことができる。本発明の防滑性水性印刷インキ組成物
を使用するにあたっては、段ボール、カートン等の紙器
及び種々の紙袋に、フレキソ印刷機、グラビア印刷機等
の印刷機により印刷すればよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例、比較例及び試験例でもって本
発明をより具体的に説明するが、本発明はこれにより何
ら限定されるものではない。ここで、まず実施例および
比較例で使用した防滑性水性印刷インキ組成物の各成
分、即ち水性バインダー、皮膜強化成分としての水性樹
脂エマルジョン、粘着性成分としての水性樹脂エマルジ
ョン、無機系微粒子、顔料、消泡剤、水混和性溶剤につ
いてそれぞれ説明する。
【0021】(1)水性バインダー: アルカリ可溶型樹脂エマルジョン:メタクリル酸32
重量%、メチルメタクリレート23重量%、ブチルアク
リレート25重量%、スチレン20重量%を共重合して
得られるアクリル系樹脂(酸価180、分子量4000
0、ガラス転移温度51.6℃)30.0重量%、28
%アンモニア水7.1重量%、水62.9重量%を90
℃で加熱溶解させて合成した。得られた樹脂のガラス転
移温度は51.6℃であった。 水分散型樹脂エマルジョン:スチレン−アクリル−シ
エラックエマルジョン、ハイロスE−80、星光化学
(株)社製(粘度500cps、固形分80%、ガラス
転移温度92℃(但し、シエラックのガラス転移温度を
30℃として計算を行った。))
【0022】(2)皮膜強化成分としての水性樹脂エマ
ルジョン:ジョンクリル74J、スチレン−アクリルエ
マルジョン、ジョンソンポリマー(株)社製(固形分4
5%、ガラス転移温度28℃) (3)粘着性成分としての水性樹脂エマルジョン:エチ
レン−酢酸ビニルエマルジョン:ポリゾールEVA P
−20、昭和高分子(株)社製(粘度1500cps、
固形分58%、ガラス転移温度−15℃)
【0023】(4)無機系微粒子:サイロイド、富士デ
ビソン(株)社製(シリカ粉末、平均粒子径5μm) (5)顔料:ファストゲンブルーTGR、大日本インキ
化学工業(株)社製 (6)消泡剤:シリコン系消泡剤、FSアンチフォーム
013B、ダウコーニング(株)社製 (7)水混和性溶剤:イソプロピルアルコール
【0024】実施例1〜13 前記の水性バインダー、皮膜強化成分としての水性樹脂
エマルジョン、粘着性成分としての水性樹脂エマルジョ
ン、無機系微粒子、顔料、消泡剤、水混和性溶剤をそれ
ぞれ表1の配合になるように練肉、混合し、本発明の防
滑性水性印刷インキ組成物を調製した。なお、表中の配
合量は溶剤を除き、すべて固形分としての量(重量%)
を示す。
【0025】比較例1〜9 実施例1と同様にして前記の各成分を用いて表1の配合
になるように、防滑性水性印刷インキ組成物を調製し
た。
【0026】試験例 (1)滑り角度 実施例、比較例で得たそれぞれの防滑性水性印刷インキ
組成物をハンドプルーファーでもってKライナーに塗工
し、20℃、湿度60%で一日調湿し、TAPPIに規
定されている傾斜法試験に従い印刷面同士の滑り角度を
測定し、滑り角度が30°以上のものをA、滑り角度が
30〜20°のものをB、滑り角度が20°以下のもの
をCとして評価した。
【0027】(2)耐ブロッキング性 前記と同様に塗工後、高温多湿40℃、湿度90%で同
様に調湿し、印刷面同士を重ね合わせ、荷重500g/
cm2 の条件で、抵抗なくはがれるものをA、抵抗はあ
るが印刷物が破れないではがれるものをB、印刷物がは
がれるものをCとして評価した。
【0028】(3)耐摩擦性 Kライナーに防滑性水性印刷インキ組成物を塗工し、学
振型耐摩擦試験機(大栄化学精器製作所製)で500g
荷重、500回の条件で、あて紙が全く汚れなく印刷物
に傷がつかないものをA、あて紙は汚れるが印刷物に傷
がつかないものをB、あて紙が汚れ印刷物に傷がつくも
のをCとして評価した。
【0029】(4)光沢 Kライナーに防滑性水性印刷インキ組成物を塗工し、目
視にて評価し、光沢の高いものをA、光沢の普通のもの
をB、光沢の低いものをCとして評価した。上記各評価
の結果を表1に示す。なお、評価のうちA〜Bが実用化
における許容範囲である。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果が示すように、本発明の防滑性
水性印刷インキ組成物を塗工した実施例1〜13はいず
れの評価項目においても良好な結果を示した。これに対
し本発明の防滑性水性印刷インキ組成物の成分が特許請
求の範囲より外れている比較例1〜9は、滑り角度、耐
ブロッキング性、耐摩擦性、光沢のいずれか1つ以上の
評価項目が市場性を有していない結果を示した。
【0032】
【発明の効果】本発明の防滑性水性印刷インキ組成物
は、水性印刷インキ組成物自体が防滑性および耐摩擦性
を有しているため、これを使用することにより、従来の
滑り止めニスを使用しなくても、20度以上の滑り角度
を得ることが出来る。また、従来の滑り止めニスを使用
した場合に比べ、光沢の低下、ブロッキングの発生、イ
ンキの滑り止めニスへのブリード等の印刷適性が改善で
きる。従って、荷崩れ防止の作業性が良好になり、コス
トが低下することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 C09D 5/00 D21H 19/20 D21H 19/36 - 19/64

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として着色剤、水性バインダー、皮膜
    強化成分、粘着性成分及び水から構成される水性印刷イ
    ンキ組成物であって、(1)水性バインダー成分とし
    て、ガラス転移温度が40℃以上であるアルカリ可溶型
    樹脂を固形分として5〜15重量%、(2)皮膜強化成
    分として、ガラス転移温度が40℃以下である水性スチ
    レン−アクリル系共重合体エマルジョンを固形分として
    3〜15重量%、および(3)粘着性成分として、ガラ
    ス転移温度が10℃以下である水性樹脂エマルジョンを
    固形分として5〜15重量%をそれぞれ含有し、且つ、
    該水性スチレン−アクリル系共重合体エマルジョンの該
    水性樹脂エマルジョンに対する固形分重量比が0.6以
    上であることを特徴とする防滑性水性印刷インキ組成
    物。
  2. 【請求項2】 水性スチレン−アクリル系共重合体エマ
    ルジョンが、水溶性アクリル樹脂を高分子乳化剤とし
    て、(メタ)アクリル酸系モノマーとスチレン系モノマ
    ーを共重合させて得られる共重合体エマルジョンであっ
    て、常温で造膜する性質を有するものである請求項1記
    載の防滑性水性印刷インキ組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の防滑性水性印刷イ
    ンキ組成物に対して、更に平均粒子径0.05〜15μ
    mの無機系微粒子を1〜10重量%配合してなることを
    特徴とする防滑性水性印刷インキ組成物。
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