JP3126894B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

作業車の走行変速構造

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JP3126894B2 JP07049421A JP4942195A JP3126894B2 JP 3126894 B2 JP3126894 B2 JP 3126894B2 JP 07049421 A JP07049421 A JP 07049421A JP 4942195 A JP4942195 A JP 4942195A JP 3126894 B2 JP3126894 B2 JP 3126894B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業車の走行変速構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】作業車においては例えば図1に示すよう
に、エンジン1からの動力を油圧多板式の主クラッチ
5,6、主変速装置10及び第1副変速装置11に伝達
するように構成し、主変速装置10及び第1副変速装置
11を、複数の油圧クラッチのうちの一つに作動油を供
給して伝動側に操作することにより変速操作する油圧ク
ラッチ型式に構成しているものがある。
【0003】この場合、例えば図1に示すように第1副
変速装置11の下手側に、シフト部材53のスライド操
作により変速操作するギヤ変速型式の第2副変速装置1
2、及び第3副変速装置63を配置することがある。こ
れにより、第2副変速装置12によって主変速装置10
及び第1副変速装置11を補い、主変速装置10及び第
1副変速装置11の変速範囲を広げるのであり、第3副
変速装置63の変速操作により超低速での走行を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1に示すような構成
において、第3変速装置63により超低速の走行状態を
設定した状態で第2副変速装置12を変速操作する場合
は、一般に機体を停止させた状態で行うことが多い。こ
の場合、一般に主クラッチ5,6を伝動遮断側に操作し
機体を停止させた状態で、変速レバーによりシフト部材
53をスライド操作して第2副変速装置12の変速操作
を行うことになる。
【0005】この場合、第3変速装置63により超低速
の走行状態を設定していれば、低回転高トルクの動力が
流れているので、主クラッチ5,6を伝動遮断側に操作
しても、第2副変速装置12のシフト部材53の咬合部
分の面圧は高いものになっている。そして、主クラッチ
5,6を伝動遮断側に操作していても、油圧多板式の主
クラッチ5,6ではいわゆる摩擦板の連れ回り現象が生
じて、エンジン1の動力が主クラッチ5,6を介して下
手側の第2副変速装置12に少しずつに伝達されてい
き、この動力によって第2副変速装置12のシフト部材
53の咬合部分の面圧はさらに高いものになる。
【0006】従って、前述の状態において変速レバーに
より第2副変速装置のシフト部材をスライド操作して変
速操作する場合、前述の面圧の高さによって先ずシフト
部材の咬合を抜くスライド操作が重いものになることが
ある。又、第2副変速装置の下手側の伝動軸は停止して
いるのに(機体の停止による)、第2副変速装置の上手
側の伝動軸はエンジンから少しずつ伝達されてくる動力
によって回転していると言う状態となっている。これに
よって、第2副変速装置の上手側と下手側の伝動軸の回
転数差により、シフト部材を別の変速位置に咬合させる
ことがうまく行えず、変速レバーによる第2副変速装置
の変速操作が重いものになることがある。本発明は油圧
クラッチ型式の主変速装置及び第1副変速装置、ギヤ変
速型式の第2及び第3副変速装置を備えた作業車の走行
変速構造において、第3副変速装置により超低速の走行
状態を設定している場合、第2副変速装置の変速操作が
軽く行えるように構成することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行変速構造において、次のように構成す
ることにある。 〔1〕エンジンからの動力を油圧多板式の主クラッチ、
主変速装置、第1副変速装置、第2副変速装置及び第3
副変速装置にこの順序で伝達し変速操作して、下手側の
走行装置に伝達するように構成し、主変速装置及び第1
副変速装置を、複数個の多板式の油圧クラッチを並列的
に配置し、複数の油圧クラッチのうちの一つに作動油を
供給して伝動側に操作することにより変速操作する油圧
クラッチ型式に構成して、第2副変速装置及び第3副変
速装置をシフト部材のスライド操作により変速操作する
ギヤ変速型式に構成し、第2副変速装置のシフト部材と
変速レバーとを機械的に連動連結して、変速レバーによ
り第2副変速装置の変速操作を行うように構成すると共
に、第3副変速装置が低速側に変速操作されているか否
かを判別する判別手段と、判別手段の判別に基づき第3
副変速装置が低速側に変速操作されている状態で、第2
副変速装置の変速レバーによる変速操作が開始されると
これに伴って、主クラッチと第1副変速装置の全ての油
圧クラッチを伝動遮断側に操作し、主変速装置における
二つ以上の油圧クラッチを伝動側に操作する第1制御手
段と、第2副変速装置の変速レバーによる変速操作の終
了に伴って、第1副変速装置における所定の一つの油圧
クラッチを伝動側に操作して、主変速装置において伝動
側に操作されている油圧クラッチを伝動遮断側に操作
し、所定の一つの油圧クラッチを伝動側に操作し、且
つ、主クラッチの伝動側への操作を許す第2制御手段と
を備えてある。
【0008】〔2〕前項〔1〕の構成において、第2副
変速装置の変速レバーを各変速位置で保持及び保持解除
自在なロック機構を備え、ロック機構の保持解除側への
操作を変速レバーによる変速操作の開始と設定して、第
3副変速装置が低速側に変速操作されている状態でロッ
ク機構が保持解除側に操作されると、第1制御手段が作
動を開始するように、ロック機構と第1制御手段とを連
係してある。
【0009】
【作用】
〔I〕前項〔1〕のように構成すると、例えば図1に示
す構成において第3副変速装置63を低速側に変速操作
している状態で、変速レバーにより第2副変速装置12
のシフト部材53をスライド操作して変速操作を行う場
合、変速レバーによる変速操作が開始されると、主クラ
ッチ5,6と第1副変速装置11の全ての油圧クラッチ
26,27が、伝動遮断側に操作される(第1副変速装
置11において伝動側に操作されている油圧クラッチが
伝動遮断側に操作され、伝動遮断側に操作されている油
圧クラッチは伝動遮断側に保持される)。これと同時
に、主変速装置10の複数の油圧クラッチ21,22,
23,24のうち二つ以上の油圧クラッチが伝動側に操
作される。
【0010】この場合、図1に示す主クラッチ5,6が
伝動遮断側に操作されている状態において、主クラッチ
5,6での連れ回り現象により、エンジン1の動力が主
クラッチ5,6を介して下手側の主変速装置10に少し
ずつ伝達されてきても、主変速装置10において二つ以
上の油圧クラッチが伝動側に操作されて、主変速装置1
0が二つ以上の油圧クラッチにより伝動比の異なる多重
伝動状態となり制動が掛かった状態となっているので、
主変速装置10において動力が止められ、主クラッチ
5,6での連れ回り現象も止められる。そして、第1副
変速装置11の全ての油圧クラッチ26,27が伝動遮
断側に操作されているので、第2副変速装置12におい
て下手側(走行装置14,19側)の伝動軸が機体の停
止により停止していても、上手側(第1副変速装置11
側)の伝動軸は自由に回転できる状態で停止している。
【0011】従って、第3変速装置63を低速側に変速
操作していたことにより、第2副変速装置12のシフト
部材53の咬合部分の面圧が高いものになっていても、
第2副変速装置12の上手側(第1副変速装置11側)
の伝動軸が自由に回転できる状態となることにより、前
述の咬合部分の面圧が解放されて消える。又、エンジン
1からの動力が第2副変速装置12のシフト部材53に
伝達されないので、このエンジン1からの動力によって
シフト部材53の咬合部分に面圧が掛かるようなことが
ない。これにより、変速レバーによって第2副変速装置
12のシフト部材53をスライド操作して、シフト部材
53の咬合部分を軽く抜くことができる。
【0012】次に、シフト部材53の咬合部分を抜いて
から咬合させる場合、第2副変速装置12の上手側(第
1副変速装置11側)の伝動軸が自由に回転できる状態
なので、咬合部分の位相が合致していなくてもシフト部
材53のスライド操作に伴って、第2副変速装置12に
おける上手側(第1副変速装置11側)の伝動軸が少し
回転して位相が合致し、シフト部材53を軽くスライド
操作して咬合させることができる。
【0013】以上のようにして変速レバーによる第2副
変速装置12の変速操作が終了すると、第1副変速装置
11の所定の一つの油圧クラッチ(変速レバーによる変
速操作前に伝動側に操作されていた元の油圧クラッチ)
が伝動側に操作されて、主変速装置10において伝動側
に操作されている二つ以上の油圧クラッチが伝動遮断側
に操作され、所定の一つの油圧クラッチ(変速レバーに
よる変速操作前に伝動側に操作されていた元の油圧クラ
ッチ)が伝動側に操作され、主クラッチ5,6の伝動側
への操作が許されて、主変速装置10及び第1副変速装
置11が変速レバーによる変速操作前の状態に戻る。
【0014】〔II〕第3副変速装置63を低速側に変
速操作していない状態では比較的高速で機体が走行して
いるので、この状態での第2副変速装置12の変速操作
は走行中に行うことが多い。従って、機体の走行中に第
2副変速装置12の変速操作を行った際、前項〔I〕に
記載のような操作を行うと、例えば図1に示す第2副変
速装置12において下手側(走行装置14,19側)の
伝動軸が機体の走行により回転しているのに対し、上手
側(第1副変速装置11側)の伝動軸は停止することに
なり、上手側及び下手側の伝動軸の回転数の差が大きく
なって、第2変速装置12のシフト部材53における咬
合部分の位相が合致し難くなる。
【0015】この場合、前項〔1〕のように構成すると
例えば図1に示す構成において、第3副変速装置63を
低速側に変速操作していない状態で、変速レバーにより
第2副変速装置12の変速操作を行う際に、前項〔I〕
に記載のような操作は行われない。従って、走行中(第
3副変速装置63を低速側に変速操作していない状態)
において、第2副変速装置12の変速操作を行う場合、
通常のマニュアル型式の変速装置と同様に、クラッチペ
ダル等により主クラッチ5,6を人為的に伝動遮断側に
操作して(又は自動的に伝動遮断側に操作して)、第2
副変速装置12の変速操作を行えばよい。これにより、
第2副変速装置12において下手側(走行装置14,1
9側)の伝動軸が機体の走行により回転し、上手側(第
1副変速装置11側)の伝動軸も慣性により回転してい
る状態で、第2副変速装置12のシフト部材53のスラ
イド操作が行われることになり、シフト部材53におけ
る咬合部分の位相が容易に合致して変速操作が行われ
る。
【0016】〔III〕前項〔2〕のように構成する
と、前項〔1〕の構成の場合と同様に前項〔I〕及び
〔II〕に記載の「作用」を備えており、これに加えて
以下のような「作用」を備えている。前項〔1〕のよう
な変速レバーにおいては、変速レバーを各変速位置で保
持及び保持解除自在なロック機構を備えることがあり、
変速レバーによる変速操作は先ず保持側に操作されてい
るロック機構を保持解除側に操作してから、変速レバー
による変速操作を開始することになる。
【0017】これにより、前項〔2〕の構成のようにロ
ック機構の保持解除側への操作に連動して、主クラッチ
5,6及び第1副変速装置11の全ての油圧クラッチ2
6,27の伝動遮断側への操作、主変速装置10の二つ
以上の油圧クラッチの伝動側への操作が開始されるよう
に構成すると、変速レバーによる第2副変速装置12の
シフト部材53のスライド操作が実際に開始されるとき
には、前項〔I〕に記載のような主変速装置10での動
力の遮断等が充分に行われているので、変速レバーによ
る変速操作が最初から軽く円滑に行える。
【0018】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、油圧クラ
ッチ型式の主変速装置及び第1副変速装置、ギヤ変速型
式の第2及び第3副変速装置を備えた作業車の走行変速
構造において、第3副変速装置を低速側に操作した超低
速の走行状態の場合、主変速装置を多重伝動状態として
エンジンの動力を遮断することにより、機体を停止させ
た状態での第2副変速装置の変速操作が軽く円滑に行え
るようになって、作業車の変速性能を向上させることが
できた。この場合、既存の構成である主変速装置の二つ
以上の油圧クラッチを伝動側に操作すればよく、エンジ
ンの動力が第2副変速装置に伝達されることを阻止する
専用の装置を装備する必要がないので、構造の簡素化の
面でも有利である。そして、第3副変速装置を低速側に
変速操作していない状態では、前述のような主変速装置
での多重伝動状態は現出しないので、走行中での第2副
変速装置の変速操作も支障なく行える。
【0019】請求項2のように構成すると、請求項1の
ように構成した場合と同様に前述の請求項1の「発明の
効果」を備えている。請求項2のように構成すると変速
レバーのロック機構を備えた場合、変速操作の最初に行
うロック機構の保持解除操作により、主変速装置の二つ
以上の油圧クラッチの伝動側への操作等が行われて、変
速レバーによる実際の変速操作の開始時には主変速装置
での動力の遮断が充分に行われているので、変速レバー
による変速操作が最初から軽く円滑に行えるようになっ
て、作業車の変速性能をさらに向上させることができ
た。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図1は作業車の一例である四輪駆動型の農用トラ
クタのミッションケース8内を示しており、エンジン1
からの動力が伝動軸2及び油圧多板式のPTOクラッチ
3を介して、PTO軸4に伝達される。エンジン1から
の動力が、前進クラッチ5(主クラッチに相当)、又は
後進クラッチ6(主クラッチに相当)、円筒軸7、主変
速装置10、第1副変速装置11、第2副変速装置1
2、第3副変速装置63、及び後輪デフ装置13を介し
て左右の後輪14(走行装置に相当)に伝達される。後
輪デフ装置13の直前から分岐した動力が、伝動軸1
5、油圧クラッチ型式の前輪変速装置16、前輪伝動軸
17及び前輪デフ装置18を介して左右の前輪19(走
行装置に相当)に伝達される。
【0021】前進クラッチ5及び後進クラッチ6は、摩
擦板(図示せず)とピストン(図示せず)とを組み合わ
せた油圧多板式で、作動油を供給することにより伝動側
に操作される。前進クラッチ5を伝動側に操作すると、
エンジン1の動力が前進クラッチ5から円筒軸7に直接
流れて機体は前進する。後進クラッチ6を伝動側に操作
すると、エンジン1の動力が後進クラッチ6及び伝動軸
20を介して、逆転状態で円筒軸7に伝達されて機体は
後進する。
【0022】主変速装置10は4個の油圧多板式の1速
クラッチ21(油圧クラッチに相当)、2速クラッチ2
2(油圧クラッチに相当)、3速クラッチ23(油圧ク
ラッチに相当)、及び4速クラッチ24(油圧クラッチ
に相当)を並列的に配置した油圧クラッチ型式に構成さ
れて4段に変速可能であり、1速〜4速クラッチ21〜
24のうちの一つを伝動側に操作することにより、エン
ジン1側の円筒軸7からの動力が4段に変速操作されて
下手側の伝動軸25に伝達される。
【0023】第1副変速装置11も2個の油圧多板式の
低速クラッチ26(油圧クラッチに相当)、及び高速ク
ラッチ27(油圧クラッチに相当)を並列的に配置した
油圧クラッチ型式に構成されて2段に変速可能であり、
低速及び高速クラッチ26,27の一方を伝動側に操作
することにより、主変速装置10側の伝動軸25からの
動力が2段に変速操作されて下手側の第2副変速装置1
2に伝達される。第2副変速装置12及び第3副変速装
置63は、シフト部材53,68をスライド操作するシ
ンクロメッシュ型式に構成されて、2段に変速可能に構
成されている。
【0024】(2)次に前進及び後進クラッチ5,6、
主変速装置10等用の油圧回路について説明する。図3
に示すようにポンプ29からの油路30に、前進及び後
進クラッチ5,6に対する電磁比例弁35及びパイロッ
ト操作式の切換弁36a,37a、主変速装置10の1
速〜4速クラッチ21〜24に対するパイロット操作式
の切換弁31a,32a,33a,34a、第1副変速
装置11の低速及び高速クラッチ26,27に対する電
磁比例弁38,39が並列的に接続されている。
【0025】油路30から分岐した油路40に、前輪デ
フ装置18におけるデフロック操作用の油圧クラッチ4
1に対するパイロット操作式の切換弁42a、後輪デフ
装置13におけるデフロック操作用の油圧クラッチ43
に対するパイロット操作式の切換弁44a、前輪変速装
置16の標準クラッチ45及び増速クラッチ46(図1
参照)に対するパイロット操作式の切換弁47a,48
aが並列的に接続されている。各切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
は、バネで排油側(伝動遮断側)に付勢されており、後
述するようにパイロット作動油が供給されることで供給
側(伝動側)に操作される。
【0026】油路30から減圧弁49を介してパイロッ
ト油路50が分岐して、このパイロット油路50が切換
弁31a〜34a,36a,37a,42a,44a,
47a,48aの操作部に接続されており、各操作部に
電磁操作弁31b,32b,33b,34b,36b,
37b,42b,44b,47b,48bが接続されて
いる。各電磁操作弁31b〜34b,36b,37b,
42b,44b,47b,48bは、バネで排油側(伝
動遮断側)に付勢されており、これらを電気的に供給側
に操作すると、パイロット作動油が切換弁31a〜34
a,36a,37a,42a,44a,47a,48a
の操作部に供給されて、これらが供給側(伝動側)に操
作される。
【0027】(3)次に、前進及び後進クラッチ5,
6、主変速装置10等の操作部の構成について説明す
る。図2及び図3に示すように、前進及び後進クラッチ
5,6の切換弁36a,37aの操作部からパイロット
作動油を排油可能な開閉弁51を備えて、開閉弁51を
バネで閉側に付勢しており、開閉弁51を機械的に開側
に操作するクラッチペダル52を備えている。前輪19
用の操縦ハンドル58の基部に、電気的な前進信号及び
後進信号を発信する前後進レバー59を備えている。
【0028】図2に示すように、機体の操縦部の横軸芯
周りに変速レバー28が揺動操作自在に支持されて、第
2副変速装置12(図1参照)のシフト部材53をスラ
イド操作するシフトフォーク54と変速レバー28と
が、連係機構55により機械的に連動連結されており、
変速レバー28を中立停止位置N(変速位置に相当)、
低速位置L(変速位置に相当)及び高速位置H(変速位
置に相当)の3位置に操作して第2副変速装置12を変
速操作する。変速レバー28が低速位置L及び高速位置
Hに操作されていることを検出する一対のリミットスイ
ッチ9が備えられている。
【0029】変速レバー28の横側部に上下に移動自在
なロックピン56(ロック機構に相当)が備えられて、
ロックピン56を上下に移動操作する操作ボタン57
(ロック機構に相当)が変速レバー28の上部に備えら
れている。ロックピン56はバネ(図示せず)により紙
面上方の固定位置に移動するように付勢されており(操
作ボタン57も紙面左方の突出側に付勢されている)、
固定側のガイド板60にロックピン56を係合させるこ
とによって、変速レバー28を中立停止位置N、低速位
置L及び高速位置Hの各々で保持する。操作ボタン57
を押し込み操作するとロックピン56が紙面下方の保持
解除位置に移動操作されて、変速レバー28を中立停止
位置N、低速位置L及び高速位置Hに操作できる。
【0030】変速レバー28の左横側面にシフトアップ
ボタン61及びシフトダウンボタン62が上下に配置さ
れており、後述するようにシフトアップボタン61及び
シフトダウンボタン62を一度押し操作すると、一つの
シフトアップ信号及びシフトダウン信号が発信されて、
図1に示す主及び第1副変速装置10,11の変速操作
が行われる。
【0031】図2に示すように、主及び第1副変速装置
10,11の変速位置(1速〜8速)を表示する7セグ
メントの変速表示部64、前後進レバー59により前進
及び後進クラッチ5,6のどちらが伝動側に操作されて
いるかを表示する前進ランプ65及び後進ランプ66、
変速レバー28が中立停止位置Nに操作されていること
を示す中立停止ランプ67が操縦部に備えられている。
図3に示すように、前進及び後進クラッチ5,6の作動
圧が伝動状態の所定圧に達しているか否かを検出する圧
力センサー74が備えられており、この圧力センサー7
4の検出により前進及び後進ランプ65,66を点灯さ
せる。
【0032】(4)次に、変速レバー28のシフトアッ
プボタン61及びシフトダウンボタン62による変速操
作について、図4に基づいて説明する。図2に示す前後
進レバー59が前進位置Fに操作されていると(ステッ
プS1)、図3に示す電磁操作弁36bに操作電流が供
給され(ステップS2)、切換弁36aが供給側に操作
されて前進クラッチ5が伝動側に操作され、前進ランプ
65が点灯する(ステップS3)。逆に、前後進レバー
59が後進位置Rに操作されていると(ステップS
1)、図3に示す電磁操作弁37bに操作電流が供給さ
れ(ステップS4)、切換弁37aが供給側に操作され
て後進クラッチ6が伝動側に操作され、後進ランプ66
が点灯し(ステップS5)、図2に示すブザー71が間
欠的に作動する(ステップS6)。
【0033】図1に示すように主変速装置10が4段に
変速可能で、第1副変速装置11が2段に変速可能であ
るから、主変速装置10及び第1副変速装置11により
8段の変速が可能である。この場合、第1副変速装置1
1の低速クラッチ26が伝動側に操作されている状態
で、主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜24が
1速〜4速の変速位置に対応するのであり、第1副変速
装置11の高速クラッチ27が伝動側に操作されている
状態で、主変速装置10の1速〜4速クラッチ21〜2
4が5速〜8速の変速位置に対応する。
【0034】図3に示すように主変速装置10の1速〜
4速クラッチ21〜24、第1副変速装置11の低速及
び高速クラッチ26,27の各々に、これらの作動圧が
伝動状態の所定圧に達しているか否かを検出する圧力セ
ンサー74を設けており、各圧力センサー74の検出に
より現在の主及び第1副変速装置10,11の変速位置
(1速〜8速)が検出されて、この検出された変速位置
が変速表示部64に表示される(ステップS7)。
【0035】以上の状態で、図2に示す変速レバー28
が低速位置L又は高速位置Hに操作されている状態にお
いて(ステップS8)、変速レバー28のシフトアップ
ボタン61又はシフトダウンボタン62を一度押し操作
したとする(ステップS9,S10)。この場合、図5
の実線A1(時点B1)に示すように、シフトアップボ
タン61を押し操作した場合には、現在の変速位置より
も1段高速側の変速位置における主変速装置10用の電
磁操作弁31b〜34bに対して操作電流が供給され始
め、逆にシフトダウンボタン62を押し操作した場合に
は、現在の変速位置よりも1段低速側の変速位置におけ
る主変速装置10用の電磁操作弁31b〜34bに対し
て操作電流が供給され始める(ステップS11)。
【0036】これと同時に図5の実線A2(時点B1)
に示すように、第1副変速装置11において伝動側に操
作されている低速又は高速クラッチ26,27の電磁比
例弁38,39により、伝動側に操作されている低速又
は高速クラッチ26,27の作動圧が伝動状態の作動圧
P2から、所定低圧P3にまで減圧操作される(ステッ
プS12)。この場合、4速の変速位置から5速の変速
位置への変速操作時には第1副変速装置11の低速クラ
ッチ26の作動圧が零にまで落とされ、高速クラッチ2
7の作動圧が零から所定低圧P3にまで上昇操作され
る。逆に5速の変速位置から4速の変速位置への変速操
作時には、第1副変速装置11の高速クラッチ27の作
動圧が零にまで落とされ、低速クラッチ26の作動圧が
零から所定低圧P3にまで上昇操作される。
【0037】そして、図5の実線A1(時点B2から時
点B3)に示すように、主変速装置10における1段高
速側又は1段低速側の1速〜4速クラッチ21〜24の
作動圧が、電磁操作弁31b〜34bにより伝動状態の
作動圧P1にまで上昇操作される。これと同時に、図5
の一点鎖線A3(時点B2から時点B3)に示すよう
に、主変速装置10におけるシフトアップボタン61又
はシフトダウンボタン62の押し操作前の1速〜4速ク
ラッチ21〜24の作動圧が、電磁操作弁31b〜34
bにより伝動状態の作動圧P1から零にまで下降操作さ
れる(ステップS13)。
【0038】次に、所定低圧P3に維持されていた第1
副変速装置11の低速又は高速クラッチ26,27の作
動圧が、図5の実線A2(時点B3から時点B4)に示
すように、電磁比例弁38,39により漸次的に上昇操
作されていき、低速又は高速クラッチ26,27の作動
圧が伝動状態の作動圧P2に達する(ステップS1
4)。この場合、図5に示す実線A2の時点B3から時
点B4において、低速又は高速クラッチ26,27の作
動圧の上昇特性が各変速位置に対して設定されており、
低速側(1速側)の変速位置ほど、時点B3から時点B
4の作動圧が短時間で急上昇操作される。
【0039】以上のようにして、シフトアップボタン6
1又はシフトダウンボタン62の押し操作による1回の
変速操作を終了するのであり、変速操作が終了すると変
速操作後の変速位置が変速表示部64に表示され(ステ
ップS15)、ブザー71が一回だけ作動して変速操作
の終了が作業者に報知される(ステップS16)。以上
のような変速操作は、シフトアップボタン61又はシフ
トダウンボタン62を押し続けていても連続的に行われ
ることはなく、シフトアップボタン61又はシフトダウ
ンボタン62を一度戻し操作して再び押し操作しない
と、次の一回の変速操作は行われない。
【0040】(5)次に、第3副変速装置63の変速レ
バー69を減速位置(ON)に操作している場合での、
第2副変速装置12の変速レバー28の中立停止位置
N、低速位置L及び高速位置Hへの変速操作について、
図6に基づいて説明する。図2に示すように、第3副変
速装置63のシフト部材68のシフトフォーク(図示せ
ず)と機械的に連動連結された変速レバー69が備えら
れている。第3副変速装置63は、第2副変速装置12
からの動力を減速せずにそのまま伝達する同速位置(O
FF)と、第2副変速装置12からの動力を大きく減速
して超低速の走行状態を設定する減速位置(ON)の2
状態に変速操作可能に構成されており、変速レバー69
が減速位置(ON)に操作されていることを検出するリ
ミットスイッチ70(判別手段に相当)が備えられてい
る。
【0041】これにより図2に示すように、例えば変速
レバー69を減速位置(ON)に操作して、変速レバー
28を低速位置Lに操作し、前後進レバー59を前進位
置Fに操作している状態で(前進クラッチ5が伝動側に
操作され、後進クラッチ6が伝動遮断側に操作されてい
る状態)、シフトアップボタン61及びシフトダウンボ
タン62により2速の変速位置(主変速装置10の2速
クラッチ22、及び第1副変速装置11の低速クラッチ
26が伝動側に操作されている状態)を設定して、走行
していたとする。
【0042】以上の状態において、クラッチペダル52
を踏み操作し前進クラッチ5を伝動遮断側に操作して機
体を停止させたとする。この後、変速レバー28の操作
ボタン57を押し操作して(保持解除)、ロックピン5
6をガイド板60から下方に外し操作すると(時点C
1)、主変速装置10の2速クラッチ22及び第1副変
速装置11の低速クラッチ26が伝動遮断側に操作され
る。前進クラッチ5はクラッチペダル52の踏み操作に
より既に伝動遮断側に操作されているが、操作ボタン5
7を押し操作している状態でクラッチペダル52を戻し
操作しても、前進クラッチ5は伝動遮断側に保持されて
いる。これと同時に主変速装置10の1速及び4速クラ
ッチ21,24が伝動側に操作される(時点C1,C
2)(第1制御手段に相当)。
【0043】以上のように図1に示す前進クラッチ5が
伝動遮断側に操作されている状態において、前進クラッ
チ5での連れ回り現象により、エンジン1の動力が前進
クラッチ5を介して下手側の主変速装置10に少しずつ
伝達されてきたとする。この場合、主変速装置10にお
いて1速及び4速クラッチ21,24が伝動側に操作さ
れており、主変速装置10が1速及び4速クラッチ2
1,24において伝動比の異なる二重伝動状態となっ
て、制動が掛かった状態となっているので、主変速装置
10において動力が止められ、前進クラッチ5での連れ
回り現象も止められる。従って、第2副変速装置12の
シフト部材53に動力が伝達されていない状態におい
て、操作ボタン57を押し操作(保持解除)した状態
で、変速レバー28を低速位置Lから中立停止位置Nに
軽く操作できる。
【0044】変速レバー28を中立停止位置Nに操作し
てから操作ボタン57を戻し操作(保持)すると(時点
C3)、ロックピン56により変速レバー28が中立停
止位置Nに保持されるのであり、主変速装置10の1速
及び4速クラッチ21,24が伝動遮断側に操作され、
主変速装置10の元の2速クラッチ22、第1副変速装
置22の元の低速クラッチ26及び元の前進クラッチ5
が伝動側に操作される(第2制御手段に相当)。
【0045】次に変速レバー28を中立停止位置Nに操
作してから操作ボタン57を再び押し操作(保持解除)
すると、前述と同様に主変速装置10の2速クラッチ2
2、第1副変速装置11の低速クラッチ26及び前進ク
ラッチ5が伝動遮断側に操作され、主変速装置10の1
速及び4速クラッチ21,24が伝動側に操作される
(時点C4,C5)(第1制御手段に相当)。変速レバ
ー28を中立停止位置Nに操作した際に操作ボタン57
を押し操作(保持解除)した状態に保持していれば、主
変速装置10の2速クラッチ22、第1副変速装置11
の低速クラッチ26及び前進クラッチ5が伝動遮断側に
操作され、主変速装置10の1速及び4速クラッチ2
1,24が伝動側に操作された状態が保持されている。
【0046】以上のように、主変速装置10において1
速及び4速クラッチ21,24を伝動側に操作すれば、
前述と同様に主変速装置10において動力が止められ、
前進クラッチ5での連れ回り現象も止められる。この場
合、図1に示す第1副変速装置11の低速及び高速クラ
ッチ26,27が伝動遮断側に操作されているので、第
2副変速装置12において下手側(前輪19及び後輪1
4側)の伝動軸が停止しているのに対し(機体の停止に
よる)、上手側(第1副変速装置11側)の伝動軸は自
由に回転できる状態で停止している。
【0047】これにより、操作ボタン57を押し操作
(保持解除)した状態で、変速レバー28を中立停止位
置Nから高速位置Hに操作してシフト部材53を咬合さ
せる場合、咬合部分の位相が合致していなくてもシフト
部材53のスライド操作に伴って、第2副変速装置12
における上手側(第1副変速装置11側)の伝動軸が少
し回転して位相が合致し、変速レバー28を中立停止位
置Nから高速位置Hに軽く操作できて、シフト部材53
を咬合させることができる。
【0048】次に、変速レバー28を高速位置Hに操作
してから操作ボタン57を戻し操作(保持)すると(時
点C6)、ロックピン56により変速レバー28が高速
位置Hに保持される。この場合、前述の変速レバー28
を中立停止位置Nに操作した状態で操作ボタン57を戻
し操作(保持)した状態とは異なり、先ず主変速装置1
0の1速及び4速クラッチ21,24が伝動遮断側に操
作され、主変速装置10の元の2速クラッチ22及び第
1副変速装置11の元の低速クラッチ26が伝動側に操
作されるが(時点C6)、まだ前進クラッチ5は伝動側
に操作されない。
【0049】主変速装置10の元の2速クラッチ22、
及び第1副変速装置11の元の低速クラッチ26が伝動
側に略完全に操作されると(時点C7)、次に前進クラ
ッチ5が漸次的に伝動側に操作されていく。この場合、
図1及び図2に示すように前進及び後進クラッチ5,6
と主変速装置10との間に、円筒軸7の回転数を検出す
る回転数センサー73を設けており、前進クラッチ5が
伝動側に操作され始めた時点C7から、回転数センサー
73の検出値の上昇率が設定値を越えないように、図3
に示す電磁比例弁35により前進クラッチ5の作動圧が
上昇操作されていき、伝動側に操作されて機体が滑らか
に発進していく(時点C8)。
【0050】前述の時点C7においてクラッチペダル5
2を踏み操作していれば、図3に示す開閉弁51及び切
換弁36aにより、前進クラッチ5は伝動遮断側に保持
されている。従って、時点C8が過ぎてからクラッチペ
ダル52をゆっくりと戻し操作していくことにより、人
為的に前進クラッチ5を伝動側に操作して機体を滑らか
に発進させることができる。
【0051】(6)前項(5)及び図6において、1速
の変速位置(主変速装置10の1速クラッチ21、及び
第1副変速装置11の低速クラッチ26が伝動側に操作
されている状態)で前述のような操作を行うと、時点C
1,C4において1速クラッチ21を伝動側に操作した
状態で、4速クラッチ24が伝動側に操作されて二重伝
動状態が現出される。図6に示す時点C6〜C8の状態
は、変速レバー28を中立停止位置Nから低速位置Lに
操作した場合にも同様に生じる。
【0052】5速〜8速の変速位置(主変速装置10の
1速〜4速クラッチ21〜24、及び第1副変速装置1
1の高速クラッチ27が伝動側に操作されている状態)
で前述のような操作を行うと、時点C1,C4において
第1副変速装置11の高速クラッチ27が伝動遮断側に
操作される。前後進レバー59を後進位置Rに操作して
いる状態(後進クラッチ6が伝動側に操作され、前進ク
ラッチ5が伝動遮断側に操作されている状態)では、時
点C1,C4において後進クラッチ6が伝動遮断側に操
作される。前項(5)及び図6に示す時点C1,C4に
おいて、1速及び2速クラッチ21,22、2速及び3
速クラッチ22,23や、3速及び4速クラッチ23,
24を伝動側に操作したり、1速〜4速クラッチ21〜
24の全てを伝動側に操作したりしてもよい。
【0053】(7)次に、第3副変速装置63の変速レ
バー69を同速位置(OFF)に操作している場合で
の、第2副変速装置12の変速レバー28の中立停止位
置N、低速位置L及び高速位置Hへの変速操作につい
て、図7に基づいて説明する。図7に示すように変速レ
バー69を同速位置(OFF)に操作し、変速レバー2
8を例えば低速位置Lに操作している状態において、操
作ボタン57を押し操作(保持解除)すると(時点D
1)、ロックピン56がガイド板60から下方に外し操
作される。これと同時に、図3に示す電磁操作弁36
b,37bにより前進又は後進クラッチ5,6が伝動遮
断側に操作され、電磁比例弁38,39により第1副変
速装置11の低速又は高速クラッチ26,27が伝動遮
断側に操作される。
【0054】これにより、操作ボタン57を押し操作
(保持解除)した状態で変速レバー28を低速位置Lか
ら中立停止位置Nに操作する。この場合、図1に示すよ
うに第2副変速装置12のすぐ上手側の第1副変速装置
11の低速及び高速クラッチ26,27が伝動遮断側に
操作されているので、変速レバー28による中立停止位
置Nへの変速操作が容易に行える。
【0055】変速レバー28を中立停止位置Nに操作し
た後、操作ボタン57を戻し操作(保持)すると(時点
D2)、ロックピン56により変速レバー28が中立停
止位置Nに保持されると同時に、図3に示す電磁操作弁
36b,37b及び電磁比例弁35により前進又は後進
クラッチ5,6が直ちに伝動側に操作され、電磁比例弁
38,39により第1副変速装置11の低速又は高速ク
ラッチ26,27が直ちに伝動側に操作される。
【0056】次に変速レバー28を中立停止位置Nに操
作している状態において、操作ボタン57を押し操作
(保持解除)すると(時点D3)、前述と同様にロック
ピン56がガイド板60から下方に外し操作され、前進
又は後進クラッチ5,6、第1副変速装置11の低速又
は高速クラッチ26,27が伝動遮断側に操作される。
これにより、例えば操作ボタン57を押し操作(保持解
除)した状態で変速レバー28を中立停止位置Nから高
速位置Hに操作する場合、前述と同様に第2副変速装置
12のすぐ上手側の第1副変速装置11の低速及び高速
クラッチ26,27が伝動遮断側に操作されているの
で、変速レバー28による高速位置Hへの変速操作が容
易に行える。
【0057】変速レバー28を高速位置Hに操作した
後、操作ピン57から手を離してこれを戻し操作(保
持)すると(時点D4)、ロックピン56により変速レ
バー28が高速位置Hに保持されると同時に、電磁比例
弁38,39により第1副変速装置11の低速又は高速
クラッチ26,27が直ちに伝動側に操作される。これ
に対し、前進又は後進クラッチ5,6は図6に示す時点
C7から時点C8の場合と同様に、操作ボタン57が戻
し操作(保持)された時点D4から、回転数センサー7
3の検出値の上昇率が設定値を越えないように、図3に
示す電磁比例弁35によって前進又は後進クラッチ5,
6の作動圧が上昇操作されていき、伝動側に操作されて
いく(時点D5)。
【0058】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。又、本発明の
作業車の走行変速構造は、作業車の走行変速方法として
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケース内の伝動系を示す概略図
【図2】変速レバーと第2副変速装置との連係状態、変
速表示部及び各部の連係状態を示す図
【図3】主変速装置及び第1副変速装置等の油圧回路図
【図4】変速レバーのシフトアップボタン及びシフトダ
ウンボタンによる変速操作の流れを示す図
【図5】変速レバーのシフトアップボタン及びシフトダ
ウンボタンによる変速操作時における各部の状態を示す
【図6】第3副変速装置を減速位置に変速操作している
状態において、変速レバー及び操作ボタンにより第2副
変速装置を変速操作する場合の各部の状態を示す図
【図7】第3副変速装置を同速位置に変速操作している
状態において、変速レバー及び操作ボタンにより第2副
変速装置を変速操作する場合の各部の状態を示す図
【符号の説明】
1 エンジン 5,6 主クラッチ 10 主変速装置 11 第1副変速装置 12 第2副変速装置 14,19 走行装置 21,22,23,24 主変速装置の油圧ク
ラッチ 26,27 第1副変速装置の油
圧クラッチ 28 第2副変速装置の変
速レバー 31b,32b,33b,34b 主変速装置の制御弁 53 第2副変速装置のシ
フト部材 56,57 変速レバーのロック
機構 63 第3副変速装置 68 第3副変速装置のシ
フト部材 70 判別手段 L,N,H 変速レバーの変速位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−229470(JP,A) 特開 昭54−20528(JP,A) 実開 昭55−8095(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/26 - 61/36 F16H 63/00 - 63/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)からの動力を油圧多板式
    の主クラッチ(5),(6)、主変速装置(10)、第
    1副変速装置(11)、第2副変速装置(12)及び第
    3副変速装置(63)にこの順序で伝達し変速操作し
    て、下手側の走行装置(14),(19)に伝達するよ
    うに構成し、 前記主変速装置(10)及び第1副変速装置(11)
    を、複数個の多板式の油圧クラッチ(21),(2
    2),(23),(24),(26),(27)を並列
    的に配置し、前記複数の油圧クラッチ(21),(2
    2),(23),(24),(26),(27)のうち
    の一つに作動油を供給して伝動側に操作することにより
    変速操作する油圧クラッチ型式に構成して、 前記第2副変速装置(12)及び第3副変速装置(6
    3)をシフト部材(53),(68)のスライド操作に
    より変速操作するギヤ変速型式に構成し、前記第2副変
    速装置(12)のシフト部材(53)と変速レバー(2
    8)とを機械的に連動連結して、前記変速レバー(2
    8)により前記第2副変速装置(12)の変速操作を行
    うように構成すると共に、 前記第3副変速装置(63)が低速側に変速操作されて
    いるか否かを判別する判別手段(70)と、 前記判別手段(70)の判別に基づき前記第3副変速装
    置(63)が低速側に変速操作されている状態で、前記
    第2副変速装置(12)の変速レバー(28)による変
    速操作が開始されるとこれに伴って、前記主クラッチ
    (5),(6)と第1副変速装置(11)の全ての油圧
    クラッチ(26),(27)を伝動遮断側に操作し、前
    記主変速装置(10)における二つ以上の油圧クラッチ
    (21),(24)を伝動側に操作する第1制御手段
    と、 前記第2副変速装置(12)の変速レバー(28)によ
    る変速操作の終了に伴って、前記第1副変速装置(1
    1)における所定の一つの油圧クラッチ(26)を伝動
    側に操作して、前記主変速装置(10)において伝動側
    に操作されている油圧クラッチ(21),(24)を伝
    動遮断側に操作し、所定の一つの油圧クラッチ(22)
    を伝動側に操作し、且つ、前記主クラッチ(5),
    (6)の伝動側への操作を許す第2制御手段とを備えて
    ある作業車の走行変速構造。
  2. 【請求項2】 前記第2副変速装置(12)の変速レバ
    ー(28)を各変速位置(L),(N),(H)で保持
    及び保持解除自在なロック機構(56),(57)を備
    え、前記ロック機構(56),(57)の保持解除側へ
    の操作を前記変速レバー(28)による変速操作の開始
    と設定して、前記第3副変速装置(63)が低速側に変
    速操作されている状態で前記ロック機構(56),(5
    7)が保持解除側に操作されると、前記第1制御手段が
    作動を開始するように、前記ロック機構(56),(5
    7)と第1制御手段とを連係してある請求項1記載の作
    業車の走行変速構造。
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