JP3124809B2 - 低シリカ質のマグネシアクリンカー含有耐火れんが - Google Patents
低シリカ質のマグネシアクリンカー含有耐火れんがInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、二次燃焼比率の高い転
炉，ステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉の内張りに適用
される高耐食性の不焼成あるいは焼成耐火れんがに関す
る。
炉，ステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉の内張りに適用
される高耐食性の不焼成あるいは焼成耐火れんがに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ＭｇＯを主成分としたマグネシアカーボ
ンれんがは、優れた耐スポール性，耐スラグ浸潤性を有
しており、転炉，ステンレス鋼溶製炉等の内張り材とし
て従来から広く使用されている。
ンれんがは、優れた耐スポール性，耐スラグ浸潤性を有
しており、転炉，ステンレス鋼溶製炉等の内張り材とし
て従来から広く使用されている。
【０００３】しかし、転炉，ステンレス鋼溶製炉等にお
ける精錬温度の上昇、二次燃焼比率の上昇は、この種の
マグネシアカーボンれんがの使用条件を著しく苛酷なも
のとしている。このような条件下において、マグネシア
カーボンれんがは高温でスラグアタックを受け、れんが
中のマグネシアクリンカーがスラグ中に溶出し、稼動表
面に黒鉛等のカーボンが常に露出した状態で使用される
ことになり、カーボンの酸化が加速され、マグネシアカ
ーボンれんがの損耗速度は著しく増大する。
ける精錬温度の上昇、二次燃焼比率の上昇は、この種の
マグネシアカーボンれんがの使用条件を著しく苛酷なも
のとしている。このような条件下において、マグネシア
カーボンれんがは高温でスラグアタックを受け、れんが
中のマグネシアクリンカーがスラグ中に溶出し、稼動表
面に黒鉛等のカーボンが常に露出した状態で使用される
ことになり、カーボンの酸化が加速され、マグネシアカ
ーボンれんがの損耗速度は著しく増大する。
【０００４】このマグネシアカーボンれんが中の黒鉛を
酸化から保護する対策の一つとして、れんがを形成する
耐火組成物に易酸化性の金属及び合金等の酸化防止剤を
添加する方法がある。
酸化から保護する対策の一つとして、れんがを形成する
耐火組成物に易酸化性の金属及び合金等の酸化防止剤を
添加する方法がある。
【０００５】ところが、転炉、ステンレス鋼溶製炉等の
精錬炉においては、炉内温度は１７００℃以上に達し、
このような高温下では単に金属及び合金等の酸化防止剤
の増量等の手段ではスラグアタックによる脱炭反応層の
溶出と添加金属による酸化防止の機能は期待し難い。
精錬炉においては、炉内温度は１７００℃以上に達し、
このような高温下では単に金属及び合金等の酸化防止剤
の増量等の手段ではスラグアタックによる脱炭反応層の
溶出と添加金属による酸化防止の機能は期待し難い。
【０００６】この高温下でのスラグに対する耐食性を向
上させる手段として、特公昭５７−２３７６６号公報に
は高純度の電融マグネシアクリンカーを使用して骨材を
強化する方法が開示されているが、まだ充分な結果は得
られていない。
上させる手段として、特公昭５７−２３７６６号公報に
は高純度の電融マグネシアクリンカーを使用して骨材を
強化する方法が開示されているが、まだ充分な結果は得
られていない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
の酸化雰囲気条件下においてもスラグアタックに対して
安定であり、Ｔ．Ｆｅの含有量の高いスラグに対しても
優れた耐食性を示す耐火れんがを提供することにある。
の酸化雰囲気条件下においてもスラグアタックに対して
安定であり、Ｔ．Ｆｅの含有量の高いスラグに対しても
優れた耐食性を示す耐火れんがを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、ＭｇＯの含有
量が９８．０〜９９．８重量％であり、ＳｉＯ2 の含有
量が０．０２重量％以下であり、かつＣａＯの含有量が
０．２〜２．０重量％である電融マグネシアクリンカー
を１０重量％以上配合した耐火れんがとすることによっ
てその目的を達成した。
量が９８．０〜９９．８重量％であり、ＳｉＯ2 の含有
量が０．０２重量％以下であり、かつＣａＯの含有量が
０．２〜２．０重量％である電融マグネシアクリンカー
を１０重量％以上配合した耐火れんがとすることによっ
てその目的を達成した。
【０００９】本発明のれんがとしては、焼成及び不焼成
の何れの場合にも適用可能である。
の何れの場合にも適用可能である。
【００１０】本発明による電融マグネシアクリンカー以
外の成分としては、種々の耐火性材料が使用可能であ
る。たとえば、天然又は人造黒鉛，コークス，メソフェ
ーズカーボン，カーボンブラック，ダイヤモンド粉末等
の炭素質粉末、一般のマグネシアクリンカー、ＣａＯ含
有量が１．５〜４０重量％の電融マグライムクリンカ
ー、その他の焼結クリンカー、ドロマイトクリンカー質
骨材及びジルコニア，ジルコン，アルミナ，シリカ，ク
ロム，マグネシウム，炭化珪素，ＢＮ，Ｂ4 Ｃ及びこれ
らの組合せからなる耐火性原料が使用できる。
外の成分としては、種々の耐火性材料が使用可能であ
る。たとえば、天然又は人造黒鉛，コークス，メソフェ
ーズカーボン，カーボンブラック，ダイヤモンド粉末等
の炭素質粉末、一般のマグネシアクリンカー、ＣａＯ含
有量が１．５〜４０重量％の電融マグライムクリンカ
ー、その他の焼結クリンカー、ドロマイトクリンカー質
骨材及びジルコニア，ジルコン，アルミナ，シリカ，ク
ロム，マグネシウム，炭化珪素，ＢＮ，Ｂ4 Ｃ及びこれ
らの組合せからなる耐火性原料が使用できる。
【００１１】特に、工業用ダイヤモンド粉末を耐火物中
の必要とする稼動部分に含有させた場合には、ダイヤモ
ンドの耐酸化、高硬度，高強度等の機械的強性質をフル
に活用することが可能であり、転炉用羽口，スライディ
ングノズルのような流量制御用耐火物の耐酸化性と耐摩
耗性を要求される個所に好適に使用できる。
の必要とする稼動部分に含有させた場合には、ダイヤモ
ンドの耐酸化、高硬度，高強度等の機械的強性質をフル
に活用することが可能であり、転炉用羽口，スライディ
ングノズルのような流量制御用耐火物の耐酸化性と耐摩
耗性を要求される個所に好適に使用できる。
【００１２】本発明で使用する骨材としてのマグネシア
クリンカーは、焼結マグネシア，仮焼マグネシア，水酸
化マグネシウム，炭酸マグネシウム等のマグネシア質原
料を電融製造することによって得られる。この耐火物原
料の結晶度はできるだけ大きいことが望ましい。耐スポ
ール性を向上させるためには、配合中へのピッチやフェ
ノール系高分子樹脂粉末等の添加も有効である。
クリンカーは、焼結マグネシア，仮焼マグネシア，水酸
化マグネシウム，炭酸マグネシウム等のマグネシア質原
料を電融製造することによって得られる。この耐火物原
料の結晶度はできるだけ大きいことが望ましい。耐スポ
ール性を向上させるためには、配合中へのピッチやフェ
ノール系高分子樹脂粉末等の添加も有効である。
【００１３】本発明の耐火れんがを製造するに際して使
用されるバインダーとしては、フェノール樹脂、フラン
樹脂、エポキシ樹脂、変性フェノール樹脂、メラミン樹
脂、尿素樹脂等が使用できるが、残留炭素量及び価格の
点でフェノール樹脂又はフェノール変性樹脂が特に好ま
しい。
用されるバインダーとしては、フェノール樹脂、フラン
樹脂、エポキシ樹脂、変性フェノール樹脂、メラミン樹
脂、尿素樹脂等が使用できるが、残留炭素量及び価格の
点でフェノール樹脂又はフェノール変性樹脂が特に好ま
しい。
【００１４】さらに、本発明において、Ａｌ，Ｓｉ，Ｃ
ａ，Ｃｒ，Ｍｇ，Ｂのような金属粉末を配合すること
は、耐酸化性、耐食性、高熱間強度を改善するために有
効である。
ａ，Ｃｒ，Ｍｇ，Ｂのような金属粉末を配合すること
は、耐酸化性、耐食性、高熱間強度を改善するために有
効である。
【００１５】
【作用】マグネシアクリンカー中のＭｇＯ含有量を９
８．０〜９９．８重量％にし、ＳｉＯ2 含有量が０．０
２重量％以下、かつＣａＯ含有量を０．２〜２．０重量
％に限定することにより、クリンカー中のペリクレース
の結晶成長を促進し、単結晶比率が増大する。同時に電
融マグネシアの組成が高ＣａＯ／ＳｉＯ2 比になるため
スラグの増粘効果をもたらし、スラグの結晶粒界への侵
入を抑制し、耐食性が向上する。
８．０〜９９．８重量％にし、ＳｉＯ2 含有量が０．０
２重量％以下、かつＣａＯ含有量を０．２〜２．０重量
％に限定することにより、クリンカー中のペリクレース
の結晶成長を促進し、単結晶比率が増大する。同時に電
融マグネシアの組成が高ＣａＯ／ＳｉＯ2 比になるため
スラグの増粘効果をもたらし、スラグの結晶粒界への侵
入を抑制し、耐食性が向上する。
【００１６】一般にカーボンれんが中のマグネシアクリ
ンカーの変質は、マグネシアクリンカーの粒界の変質に
よってもたらされる。すなわち、マグネシア粒界中にシ
リケートまたは酸化鉄を含むシリケートが侵入すること
によって、外来成分がれんが内部まで浸透し、マグネシ
アと以下の反応が進行して低融物を形成し崩壊する。
ンカーの変質は、マグネシアクリンカーの粒界の変質に
よってもたらされる。すなわち、マグネシア粒界中にシ
リケートまたは酸化鉄を含むシリケートが侵入すること
によって、外来成分がれんが内部まで浸透し、マグネシ
アと以下の反応が進行して低融物を形成し崩壊する。
【００１７】 ２ＭｇＯ＋ＳｉＯ2 →２ＭｇＯ・２ＳｉＯ2 ＭｇＯ＋ＦｅＯ→（Ｍｇ，Ｆｅ）Ｏ 電融マグネシアクリンカーを製造するにあたり、高温で
溶融されたマグネシアから温度降下に伴ってペリクレー
ス結晶が晶出する際に、不純物の存在がペリクレースの
結晶成長を妨げるのであるが、その中でもＳｉＯ2 の存
在が結晶成長を抑制する最大の要因であることの解明に
基づき、一般の高純度マグネシアから製造したマグネシ
アクリンカーより単結晶率の高いマグネシアクリンカー
の使用についての着想を得た。この単結晶率の高いマグ
ネシアクリンカーの使用によってもマグネシアクリンカ
ーの粒界の変質が抑制され、低融物の形成による崩壊が
抑制される。
溶融されたマグネシアから温度降下に伴ってペリクレー
ス結晶が晶出する際に、不純物の存在がペリクレースの
結晶成長を妨げるのであるが、その中でもＳｉＯ2 の存
在が結晶成長を抑制する最大の要因であることの解明に
基づき、一般の高純度マグネシアから製造したマグネシ
アクリンカーより単結晶率の高いマグネシアクリンカー
の使用についての着想を得た。この単結晶率の高いマグ
ネシアクリンカーの使用によってもマグネシアクリンカ
ーの粒界の変質が抑制され、低融物の形成による崩壊が
抑制される。
【００１８】また、電融マグネシアを高ＣａＯ／ＳｉＯ
2 組成にすることによって、ペリクレース結晶から吐き
出されて結晶粒界に析出したＣａＯが結晶粒界へ侵入す
るスラグと反応しスラグの増粘効果をもたらすことによ
り、スラグの結晶粒界への侵入を抑制し、耐食性が向上
する。
2 組成にすることによって、ペリクレース結晶から吐き
出されて結晶粒界に析出したＣａＯが結晶粒界へ侵入す
るスラグと反応しスラグの増粘効果をもたらすことによ
り、スラグの結晶粒界への侵入を抑制し、耐食性が向上
する。
【００１９】ＭｇＯ含有量を９８．０〜９９．８重量％
としたのは、ＭｇＯ含有量が９８．０重量％未満の原料
を使用した場合には、相対的な不純物量が増すために、
溶融したマグネシアからペリクレース結晶が晶出する際
の結晶成長が抑制されて、充分な単結晶サイズのインゴ
ットが得られず、また、スラグに対する溶損性が増大す
るためである。９９．８重量％超では結晶サイズは大き
くなるが、高ＣａＯ／ＳｉＯ2 組成が得られない。
としたのは、ＭｇＯ含有量が９８．０重量％未満の原料
を使用した場合には、相対的な不純物量が増すために、
溶融したマグネシアからペリクレース結晶が晶出する際
の結晶成長が抑制されて、充分な単結晶サイズのインゴ
ットが得られず、また、スラグに対する溶損性が増大す
るためである。９９．８重量％超では結晶サイズは大き
くなるが、高ＣａＯ／ＳｉＯ2 組成が得られない。
【００２０】クリンカー中のＳｉＯ2 含有量が０．０２
重量％以下としたのは、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量
％を越える原料を使用した場合、単結晶サイズの成長が
急に悪くなり、かつ本発明で目的とする高ＣａＯ／Ｓｉ
Ｏ2 比率の相を現出できないからである。
重量％以下としたのは、ＳｉＯ2 含有量が０．０２重量
％を越える原料を使用した場合、単結晶サイズの成長が
急に悪くなり、かつ本発明で目的とする高ＣａＯ／Ｓｉ
Ｏ2 比率の相を現出できないからである。
【００２１】ＣａＯ含有量を０．２〜２．０重量％とし
たのは、ＣａＯ含有量が０．２重量％未満の原料を使用
した場合には、結晶粒界へ侵入するスラグと反応し、ス
ラグの増粘効果をもたらすことにより、スラグ結晶粒界
への侵入を抑制するに足る充分なＣａＯ量が確保できな
いからであり、また、０．２重量％未満の場合には低温
度域（室温〜７００℃）においてＭｇＯ・ＣａＯ系の固
溶限界以下となるために、ペリクレース組織中にＣａＯ
相を析出させて粒子自体の耐熱衝撃抵抗性を高める効果
が期待できなくなるためである。２．０重量％を越える
原料では、ＣａＯが不純物として作用し、耐食性が低下
し、また電融してクリンカーを得る際にペリクレース結
晶の成長を妨げるため好ましくない。
たのは、ＣａＯ含有量が０．２重量％未満の原料を使用
した場合には、結晶粒界へ侵入するスラグと反応し、ス
ラグの増粘効果をもたらすことにより、スラグ結晶粒界
への侵入を抑制するに足る充分なＣａＯ量が確保できな
いからであり、また、０．２重量％未満の場合には低温
度域（室温〜７００℃）においてＭｇＯ・ＣａＯ系の固
溶限界以下となるために、ペリクレース組織中にＣａＯ
相を析出させて粒子自体の耐熱衝撃抵抗性を高める効果
が期待できなくなるためである。２．０重量％を越える
原料では、ＣａＯが不純物として作用し、耐食性が低下
し、また電融してクリンカーを得る際にペリクレース結
晶の成長を妨げるため好ましくない。
【００２２】上記マグネシアクリンカーの組成規定によ
る作用は、たとえば、カーボンを含有しない焼成耐火
物，カーボン含有の焼成耐火物及び各種の不焼成耐火
物，焼成耐火物の如何を問わず奏する。
る作用は、たとえば、カーボンを含有しない焼成耐火
物，カーボン含有の焼成耐火物及び各種の不焼成耐火
物，焼成耐火物の如何を問わず奏する。
【００２３】また、耐火れんがに炭素質粉末を配合する
場合には、３重量％より少ないと耐スポール性と耐スラ
グ浸潤性の点で劣り、４０重量％より多いと製造に際し
て混練が困難となり、作業性に劣り、耐酸化性が問題と
なる。
場合には、３重量％より少ないと耐スポール性と耐スラ
グ浸潤性の点で劣り、４０重量％より多いと製造に際し
て混練が困難となり、作業性に劣り、耐酸化性が問題と
なる。
【００２４】
【実施例】表１に示すＣａＯとＳｉＯの含有量を有する
電融マグネシアクリンカーを使用して、表２に示す耐火
れんがを得た。
電融マグネシアクリンカーを使用して、表２に示す耐火
れんがを得た。
【００２５】表１において、Ａ，Ｂは本発明に規定する
組成範囲内にあり、Ｃ，Ｄは本規定の範囲外の電融マグ
ネシアクリンカーである。
組成範囲内にあり、Ｃ，Ｄは本規定の範囲外の電融マグ
ネシアクリンカーである。
【００２６】
【表１】
【表２】 表１に示すそれぞれの電融マグネシアクリンカーを選択
して表２に示す配合組成を得、これに、液状のフェノー
ル系バインダーを適量添加して、フリクション成形、９
０℃×２４ｈｒの乾燥、２５０℃×１０ｈｒの硬化処理
を施して塩基性れんがを得た。実施例６，７はこれらの
処理を施した後、更に還元雰囲気中で、１０００℃で焼
成したものである。
して表２に示す配合組成を得、これに、液状のフェノー
ル系バインダーを適量添加して、フリクション成形、９
０℃×２４ｈｒの乾燥、２５０℃×１０ｈｒの硬化処理
を施して塩基性れんがを得た。実施例６，７はこれらの
処理を施した後、更に還元雰囲気中で、１０００℃で焼
成したものである。
【００２７】実施例１，４は、電融マグネシアを１０重
量％以上含有する例であり、実施例２，３はメソフェー
ズカーボン，ダイヤ粉末をマグネシアクリンカーを配合
に添加させた例である。
量％以上含有する例であり、実施例２，３はメソフェー
ズカーボン，ダイヤ粉末をマグネシアクリンカーを配合
に添加させた例である。
【００２８】また、実施例５は、電融マグライムクリン
カーを使用した材質に電融マグネシアクリンカーを１０
重量％以上含有する例である。実施例６，７は、焼成品
の例である。
カーを使用した材質に電融マグネシアクリンカーを１０
重量％以上含有する例である。実施例６，７は、焼成品
の例である。
【００２９】表３に比較例として、マグネシア原料組成
として、表１において本発明の規定の範囲外にある電融
マグネシアクリンカーＣ，Ｄを含有し、その配合量が規
定外にある配合組成である配合組成物を実施例と同様に
処理した。その結果を同表に示す。同表において、比較
例ｆは焼成れんがの例を示す。
として、表１において本発明の規定の範囲外にある電融
マグネシアクリンカーＣ，Ｄを含有し、その配合量が規
定外にある配合組成である配合組成物を実施例と同様に
処理した。その結果を同表に示す。同表において、比較
例ｆは焼成れんがの例を示す。
【００３０】
【表３】 比較例ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅは、本発明に規定する電融マ
グネシアの含有量が不足又は含まない場合及び炭素質粉
末量が不足又は過剰に含まれた場合に耐食性が実施例に
比べ劣る例である。
グネシアの含有量が不足又は含まない場合及び炭素質粉
末量が不足又は過剰に含まれた場合に耐食性が実施例に
比べ劣る例である。
【００３１】比較例ｆは、本発明に規定する電融マグネ
シアを含まない焼成耐火物の例であり、本発明の電融マ
グネシアを規定量含む実施例６に比べ耐食性が劣る。
シアを含まない焼成耐火物の例であり、本発明の電融マ
グネシアを規定量含む実施例６に比べ耐食性が劣る。
【００３２】これから明らかなように、本発明の実施例
のものは、溶損指数において不焼成と焼成とを問わず格
段に優れていることが判る。
のものは、溶損指数において不焼成と焼成とを問わず格
段に優れていることが判る。
【００３３】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
ができる。
【００３４】（１） マグネシアクリンカー中のＳｉＯ
2 含有量を０．０２重量％以下と微量にすることによ
り、マグネシアクリンカー中における低融物形成反応が
抑制される。
2 含有量を０．０２重量％以下と微量にすることによ
り、マグネシアクリンカー中における低融物形成反応が
抑制される。
【００３５】（２） 結晶粒界中のＣａＯ／ＳｉＯ2 比
率が高いために結晶粒界へ侵入したスラグと反応してス
ラグの増粘効果をもたらすことにより、耐食性，耐酸化
性の向上に効果を発揮する。
率が高いために結晶粒界へ侵入したスラグと反応してス
ラグの増粘効果をもたらすことにより、耐食性，耐酸化
性の向上に効果を発揮する。
【００３６】（３） とくに、シリカ成分を０．０２重
量％以下に抑えることにより、電融マグネシアを製造す
る際にペリクレースの結晶を大きく成長させることが可
能となる。このためマグネシア粒子の結晶粒界が少なく
なることにより、骨材自体の耐食性を飛躍的に向上させ
ることができる。
量％以下に抑えることにより、電融マグネシアを製造す
る際にペリクレースの結晶を大きく成長させることが可
能となる。このためマグネシア粒子の結晶粒界が少なく
なることにより、骨材自体の耐食性を飛躍的に向上させ
ることができる。
【００３７】（４） マグネシア骨材が単結晶で構成さ
れている比率が高い。このため粒子表面の平滑度が高
く、炭素質粉末との機械的切接合状態が密接でないため
に、粒子間に空隙を生じる。この空隙により、耐火れん
がの使用初期における熱衝撃を吸収緩和する組織とな
り、該耐火れんがの耐スポール性が向上する。
れている比率が高い。このため粒子表面の平滑度が高
く、炭素質粉末との機械的切接合状態が密接でないため
に、粒子間に空隙を生じる。この空隙により、耐火れん
がの使用初期における熱衝撃を吸収緩和する組織とな
り、該耐火れんがの耐スポール性が向上する。
【００３８】（５） 従って、二次燃焼比率の高い転炉
やステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉の内張りれんがと
して好適に使用できる。
やステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉の内張りれんがと
して好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−8809（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−39763（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−261244（ＪＰ，Ａ) 特公 昭43−13155（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C04B 35/043
Claims (1)
- 【請求項１】 ＭｇＯを９８．０〜９９．８重量％、Ｓ
ｉＯ2 を０．０２重量％以下、かつ、ＣａＯを０．２〜
２．０重量％含有する電融マグネシアクリンカーを１０
重量％以上配合してなる耐火れんが。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04001782A JP3124809B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 低シリカ質のマグネシアクリンカー含有耐火れんが |
| US08/039,330 US5369066A (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material and product thereof containing low-silica electrofused magnesia clinker |
| ES92920058T ES2088593T3 (es) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Material refractario que comprende clinker de magnesia electrofusionada de bajo contenido en silice y producto obtenido a partir del mismo. |
| EP92920058A EP0557536B1 (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material comprising low-silica electrofused magnesia clinker and product obtained therefrom |
| KR1019930701471A KR960011347B1 (ko) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | 저실리카 전융 마그네시아 클링카를 함유하는 내화재와 이 내화재를 사용한 제품 |
| DE69211673T DE69211673T2 (de) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Feuerfeste zusammensetzung enthaltend elektrisch geschmolzenes magnesiumoxid mit geringem siliciumdioxid-anteil und daraus hergestellte produkt |
| AT92920058T ATE139516T1 (de) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Feuerfeste zusammensetzung enthaltend elektrisch geschmolzenes magnesiumoxid mit geringem siliciumdioxid-anteil und daraus hergestellte produkt |
| PCT/JP1992/001189 WO1993006057A1 (en) | 1991-09-18 | 1992-09-18 | Refractory material comprising low-silica electrofused magnesia clinker and product obtained therefrom |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04001782A JP3124809B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 低シリカ質のマグネシアクリンカー含有耐火れんが |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05186258A JPH05186258A (ja) | 1993-07-27 |
| JP3124809B2 true JP3124809B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=11511150
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04001782A Expired - Fee Related JP3124809B2 (ja) | 1991-09-18 | 1992-01-08 | 低シリカ質のマグネシアクリンカー含有耐火れんが |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3124809B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111807724B (zh) * | 2020-06-19 | 2022-04-19 | 海城镁矿集团有限公司 | 一种生产电熔镁砂的添加剂及使用方法 |
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1992
- 1992-01-08 JP JP04001782A patent/JP3124809B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH05186258A (ja) | 1993-07-27 |
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