JP3122450B2 - 難燃性ポリアミド組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド組成物

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JP3122450B2 JP02214586A JP21458690A JP3122450B2 JP 3122450 B2 JP3122450 B2 JP 3122450B2 JP 02214586 A JP02214586 A JP 02214586A JP 21458690 A JP21458690 A JP 21458690A JP 3122450 B2 JP3122450 B2 JP 3122450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は難燃性ポリアミド組成物に関し、さらに詳し
くは、該組成物を成形する際に、成形機に沈着する金型
汚れを低減することの可能な難燃性ポリアミド組成物に
関する。
発明の技術的背景 難燃性、耐熱性、機械的特性および化学的物理的特性
に優れるエンジニアリングプラスチックとして、ナイロ
ンに代表されるポリアミドが知られており、その用途に
応じ種々の添加剤が添加され実用に供されている。
ところで、一般に難燃性ポリアミド樹脂を長時間連続
で射出成形すると、樹脂が分解し、成形機の金型に樹脂
分解物が微かずつ沈着することがある(以下、「金型汚
れ」と称する)。このような金型汚れにより、金型転写
性が低下したり、得られる成形品に樹脂分解物が混入し
たり、あるいはガスベントが詰まりガス焼けが起こる等
の問題が発生する。
このため成形現場では、一定期間毎に金型の清掃作業
を行い、金型汚れを除去している。清掃作業は成形機を
停止して行なうので、当然その間の生産はストップす
る。
したがって、生産性の向上の観点から、極力金型汚れ
の少ない難燃性ポリアミド樹脂が求められている。
発明の目的 本発明は、成形する際に成形機に沈着する金型汚れを
低減することの可能な難燃性ポリアミド組成物を提供す
ることを目的としている。
発明の概要 本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、 ポリアミド:100重量部、 有機ハロゲン化合物:ハロゲン原子換算で1〜40重量
部、 アンチモン化合物:アンチモン原子換算で1〜30重量
部、 無機リン酸塩、有機リン酸塩、無機リン酸塩と有機リ
ン酸塩との混合物、無機リン酸と有機酸との混酸から合
成される金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
の含リン塩化合物:0.1〜10重量部、 および、 アミン系安定剤および/またはリン系安定剤:0.05〜
7重量部からなることを特徴としている。
本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、ポリアミ
ド、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物および無機
リン酸塩、有機リン酸塩、無機リン酸塩と有機リン酸塩
との混合物、無機リン酸と有機酸との混酸から合成され
る金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の含リ
ン塩化合物からなる樹脂組成物に対してアミン系安定剤
および/またはリン系安定剤が添加されてなるので、耐
熱性あるいは難燃性といった特性が損なわれることな
く、成形時に発生する金型汚れを低減することの可能な
難燃性ポリアミド組成物を提供することが可能になる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る難燃性ポリアミド組成物について
具体的に説明する。
〔ポリアミド〕
本発明でいうポリアミドとは、アミド結合を有する線
状ポリマーであり、有機ジアミンと有機ジカルボン酸と
を重縮合して得られるポリマー、アミノカプロン酸を重
縮合して得られるポリマー、ラクタム類を開環して得ら
れるポリマー等であり、具体的には、次の一般式[I]
または[II]で示される繰り返し単位を有するポリマー
である。
(式[I]、[II]中、pおよびqは正の整数であり、
R1、R2、R3はそれぞれ脂肪族、脂環族または芳香族の炭
化水素またはその誘導体を示す。
このようなポリアミドとして、さらに具体的には、環
状アミドであるラクタム類の開環重合体(例えばε−カ
プラクタムより製造されるナイロン6)、アミノカルボ
ン酸の重縮合体(例えばω−アミノウンデカン酸より製
造されるナイロン11、ω−アミノドデカン酸より製造さ
れるナイロン12)、ジカルボン酸類とジアミン類との重
縮合物(たとえばアジピン酸とヘキサメチレンジアミン
より製造されるナイロン6,6、セバシン酸とヘキサメチ
レンジアミンより製造されるナイロン6,10、ドデカン二
酸とヘキサメチレンジアミンより製造されるナイロン6,
12)、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンとの重縮合
物(以下、「芳香族ポリアミド」と呼ぶ)等があげられ
る。
上記芳香族ポリアミドにおいて、芳香族ジカルボン酸
としてテレフタル酸、イソフタル酸、2−メチルテレフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸等をあげることがで
き、中でもテレフタル酸が特に好ましい。なお、芳香族
ポリアミドにおいて、上記芳香族ジカルボン酸から導か
れる成分単位の一部が脂肪族ジカルボン酸から導かれる
成分単位に置換されていてもよい。このような脂肪族ジ
カルボン酸の例としては、コハク酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸等をあげることができ、好ましく
はアジピン酸をあげることができる。
そして上記芳香族ポリアミドにおいて、脂肪族ジアミ
ンとして具体的には、炭素原子数1〜18の脂肪族アルキ
レンジアミンを用いることができる。このような脂肪族
アルキレンジアミンとしては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン 1,7−ジアミノヘプタン 1,8−ジアミノオクタン 1,10−ジアミノデカン 1,11−ジアミノウンデカン および 1,12−ジアミノドデカン をあげることができる。
このような脂肪族アルキレンジアミンのなかでも特に
直鎖脂肪族アルキレンジアミンが好ましく、このような
直鎖脂肪族アルキレンジアミンとしては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン 1,8−ジアミノオクタン 1,10−ジアミノデカン 1,12−ジアミノドデカン および これらの混合物があげられ、さらにこれらの中でも、
1,6−ジアミノヘキサンが特に好ましい。
これらのポリアミドは1種単独で、または2種以上を
混合して使用することができる。
上記のポリアミドは、押出、射出、ブロー、スタンピ
ング等の成形が可能となる分子量分布を有することが好
ましい。
〔有機ハロゲン化合物〕
本発明の難燃性ポリアミド組成物に使用される有機ハ
ロゲン化合物としては、例えば特開昭63−317552号公報
に開示されている臭素化架橋芳香族重合体の他に、臭素
化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素
化ビスフェノール型エポキシ系重合体、臭素化スチレン
無水マレイン酸重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカブ
ロモビフェニル、臭素化ポリカーボネート、パークロロ
シクロペンタデカンなどをあげることができる。臭素化
架橋芳香族重合体としては、具体的には、例えば松永化
学(株)製EBR−370 FK を使用することができ、臭素
化ポリスチレンとしては、日産フェロ有機化学(株)製
パイロチェック68PB などを使用することができ、また
臭素化ポリフェニレンエーテルとしては、グレートレー
クス社製P064P などを使用することができる。これら
有機ハロゲン化合物は、1種単独で、または2種以上を
混合して使用することができる。
これら有機ハロゲン化合物は、臭素含量が15〜87%で
あることが好ましい。
上記の有機ハロゲン化合物は、前記ポリアミド100重
量部に対して、ハロゲン原子に換算して1〜40重量部、
好ましくは10〜30重量部の量で添加される。
〔アンチモン化合物〕
本発明のポリアミド組成物においてアンチモン化合物
は、難燃助剤として使用され、具体的には、三酸化アン
チモン、五酸化アンチモン、酒石酸アンチモン、アンチ
モン酸ナトリウムなど公知のアンチモン化合物をあげる
ことができる。またこれらアンチモン化合物は1種単独
で、あるいは2種以上を混合して使用することができ
る。
上記アンチモン化合物は、前記ポリアミド100重量部
に対して、アンチモン原子に換算して1〜30重量部、好
ましくは3〜20重量部の量で添加される。
〔含リン化合物〕
本発明に係るポリアミド組成物は、前記のポリアミ
ド、有機ハロゲン化合物およびアンチモン化合物に加
え、さらに含リン化合物が添加されている。含リン化合
物を添加することによって、得られる樹脂組成物の造粒
性は向上し、また該樹脂組成物を用いた成形体の色相も
改善される。さらに樹脂自体が元来有している耐熱性、
難燃性などの特性が損なわれることはない。
このような含リン化合物としては、種々の含リン化合
物をあげることができ、例えば無機リン酸塩、有機リン
酸塩、無機リン酸塩と有機リン酸塩との混合物、無機リ
ン酸と有機酸との混酸から合成される金属塩等を例示す
ることができ、これらは1種単独でまたは2種以上を組
合せて使用することができる。
ここで無機リン酸塩としては、リン酸、亜リン酸、次
亜リン酸のLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al等の塩
を例示することができ、これらは1種単独または2種以
上を混合して用いることができる。
このような無機リン酸塩のさらに具体的な例として
は、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸
三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナト
リウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩; リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリ
ウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜
リン酸カリウム等のカリウム塩; リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチ
ウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜
リン酸リチウム等のリチウム塩; リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸
三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩; リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウ
ム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等
のマグネシウム塩; リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リ
ン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウ
ム塩; リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛
塩; リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リ
ン酸アルミニウム等のアルミニウム塩を例示することが
できる。
また、有機リン酸塩としては、アルキル(亜)リン酸
エステルまたはアルキルエーテル(亜)リン酸エステル
のLi、Na、K、Mg、Ca、Sr、Zn、Al等の塩を例示するこ
とができ、これらは1種単独または2種以上を混合して
用いることができる。
上記のアルキルリン酸エステルの金属塩としては、PO
(OR)(OH)で表わされるモノアルキルエステルの金
属塩あるいは、PO(OR)2OHで表わされるジアルキルエ
ステルの金属塩等を挙げることができる。
ここで、PO(OR)(OH)で表わされるモノアルキル
エステルの金属塩のさらに具体的な例としては、リン酸
エチルリチウム、リン酸ブチルナトリウム、リン酸2−
エチルヘキシルバリウム、リン酸オクチルカリウム、リ
ン酸ヘキシルカルシウム、リン酸ドデシルマグネシウム
等を挙げることができ、またPO(OR)2OHで表わされる
ジアルキルエステルの金属塩のさらに具体的な例として
は、リン酸ジエチルナトリウム、リン酸ジブチルカリウ
ム、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)バリウム、リン酸
ジオクチルマグネシウム、リン酸ジヘキシルカルシウ
ム、リン酸ジドデシルリチウム等を挙げることができ
る。
またアルキル亜リン酸エステルの金属塩としては、P
(OR)(OH)で表わされるモノアルキルエステルの金
属塩、あるいは、P(OR)2OHで表わされるジアルキル
エステルの金属塩等を挙げることができる。
ここで、P(OR)(OH)で表わされるモノアルキル
エステルの金属塩のさらに具体的な例としては、亜リン
酸エチルナトリウム、亜リン酸ブチルカルシウム、亜リ
ン酸(2−エチルヘキシル)バリウム亜リン酸ジオクチ
ルカリウム、亜リン酸デシルマグネシウム等を挙げるこ
とができる。
P(OR)2OHで表わされるジアルキルエステルの金属
塩のさらに具体的な例としては、亜リン酸ジエチルナト
リウム、亜リン酸ジブチルカルシウム、亜リン酸ジヘキ
シルバリウム、亜リン酸ジオクチルマグネシウム、亜リ
ン酸ジ(2−エチルヘキシル)バリウム、亜リン酸ジド
デシルカリウム等を挙げることができる。
さらに本発明においては、含リン化合物として、無機
リン酸と有機酸との混酸から合成される金属塩を用いる
ことができる。
本発明において、使用できる無機リン酸としては、次
亜リン酸、亜リン酸、リン酸を挙げることができ、また
有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリル
酸、カプリン酸、2−エチルヘキソイン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン
酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、ラウ
リルメルカプトプロピオン酸、安息香酸、パラターシャ
リブチル安息香酸、ジメチル安息香酸、アミノ安息香
酸、サリチル酸、アミノ酢酸、グルタミン酸、シュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、マレイン酸、チ
オジプロピオン酸、フマル酸、マロン酸、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸等が挙げられる。
無機リン酸と有機酸との比率は有機酸が0.1〜50重量
%である。また、無機リン酸または有機酸はそれぞれ1
種単独で、または2種以上を組み合わせて使用すること
もできる。
このような無機リン酸と有機酸との混酸から金属塩を
合成する際に用いる金属または金属化合物としては、N
a、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al、Zr等の金属または金
属化合物が挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以
上を組合せて使用することができる。このような金属塩
における酸と金属とのモル比は、酸1モルに対して、金
属1〜3モルであり、塩基性塩となってもさしつかえな
い。
上記の含リン化合物は、ポリアミド100重量部に対し
て、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の量で添
加される。
〔アミン系安定剤、リン系安定剤〕
本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、上記ポリア
ミド100重量部、有機ハロゲン化合物(ハロゲン原子換
算で1〜40重量部)、アンチモン化合物(アンチモン原
子換算で1〜30重量部)、含リン化合物0.1〜10重量
部、および、アミン系安定剤および/またはリン系安定
剤0.05〜7重量部、好ましくは0.1〜3重量部、特に好
ましくは0.5〜2重量部からなる。ポリアミド、有機ハ
ロゲン化合物、アンチモン化合物および含リン化合物か
らなる樹脂組成物にアミン系安定剤および/またはリン
系安定剤を添加することにより、樹脂組成物の分解を抑
制でき、該樹脂組成物を長時間連続で射出成形したとし
ても、金型に付着する金型汚れを低減できるようにな
る。
上記アミン系安定剤としては、N,N′−ジフェニル−
p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン重合体、p,p′−ジオクチルジフェニル
アミン、N−フェニル−N′−(3−メタクリロイルオ
キシ−2−ヒドロキシプロピル)−p′−フェニレンジ
アミン、4,4′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジ
フェニルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p−フェ
ニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミン等を例
示することができ、これらは1種単独で、または2種以
上を組み合わせて使用することができる。
また上記リン系安定剤としては、ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,
4′−ビフェニレンジフォスフォナイト等を例示するこ
とができ、これらは1種単独で、または2種以上を組み
合わせて使用することができる。
上記アミン系安定剤およびリン系安定剤の好ましい例
としては、4,4′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)
ジフェニルアミン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4′−ビフェニレンジフォスフォナイト
等を例示することができる。
〔その他の添加物〕
また本発明の難燃性ポリアミド組成物には前記成分す
なわちポリアミド、有機ハロゲン化合物、アンチモン化
合物、含リン化合物およびアミン系安定剤および/また
はリン系安定剤に加えて繊維補強剤を添加することがで
きる。繊維補強剤を添加することにより得られるポリア
ミド組成物の耐熱性、難燃性、剛性引張強度、曲げ強
度、衝撃強度等がさらに改良されることがある。このよ
うな繊維補強剤としては、ガラス繊維、チタン酸カリウ
ム繊維、金属被覆ガラス繊維、セラミックス繊維、ウオ
ラストナイト、炭素繊維、金属炭化物繊維、金属硬化物
繊維等の無機繊維補強剤が用いられる。またこのような
繊維補強剤の表面をシラン系化合物、例えばビニルトリ
エトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、2−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等で
処理しておいてもよい。これらの中では、耐熱性の点か
ら無機繊維補強剤が好ましく、とくにガラス繊維が補強
効果に最も優れるので好ましい。
上記の繊維補強剤は、前記難燃性ポリアミド組成物10
0重量部に対して0.5〜300重量部、好ましくは10〜150重
量部の量で添加される。
また本発明の難燃性ポリアミド組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で前記成分に加えて、耐熱安定
剤、耐候安定剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型
剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤、核剤、カー
ボンブラック、タルク、クレー、マイカ等の無機化合物
等の種々公知の配合剤を添加しておいてもよい。
さらに本発明の難燃性ポリアミド組成物には、他の各
種重合体、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブテン、ポリメチルペンテン、、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートポリ
フェニレンエーテル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマ
ー等を配合してもよい。
〔製造方法〕
本発明の難燃性ポリアミド組成物の製法としては、公
知の方法が適用でき、 ポリアミド、 有機ハロゲン化合物、 アンチモン化合物 含リン化合物 および アミン系安定剤および/またはリン系安定剤 ならびに所望により添加される他の成分を例えばヘン
シェルミキサー、v−ブレンダー、リボンブレンダー、
タンブラーブレンダー等で混合する方法、あるいは混合
後、一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミ
キサー等で溶融混練後、造粒あるいは粉砕する方法を採
用すればよい。
発明の効果 本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ポリアミドが本
来有する耐熱性あるいは難燃性といった特性が損なわれ
ることなく、しかも成形時に発生する金型汚れを従来の
ポリアミド組成物と比較して1/2以下に低減することが
可能になる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明は
これら実施例に限定されるものではない。
なお本発明における金型汚れの評価方法を次に示す。
金型汚れの評価方法 可動側にSKD 11製の直径70mmの鏡面仕上げを施した
円盤状入れ子を有し、ゲートが円盤の中心に直角に入る
直径70mm、厚み2mmの円盤成形用射出成形用金型を用い2
5秒/サイクルで2000ショットの連続成形を行なった。
成形終了後、円盤状入れ子を取り出して表面の付着物の
有無、曇りの程度等を目視で判定した。成型時の金型温
度は70℃で行い、シリンダー温度はポリアミドにより異
なり、表1に示す温度で行なった。
また以下の実施例、比較例および表1中において、ポ
リアミド、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物、含
リン化合物、アミン系安定剤、リン系安定剤およびガラ
スファイバー(GF)は以下に示す化合物または商品を使
用した。
ポリアミド PA66 東レ製CM 3001 N (30℃硫酸中で測定した極限粘度1.31) PA46 ユニチカ製F 5000 (30℃硫酸中で測定した極限粘度1.67) PA6T6 テレフタル酸/アジピン酸(モル比)が55/45
のポリアミド樹脂(Tm=312℃) (30℃硫酸中で測定した極限粘度1.20) 有機ハロゲン化合物 ポリジブロモフェニレンオキシド グレートレークス製P0−64P 臭素化ポリスチレン 日産フェロ有機化学(株)製 パイロチェック68 PB アンチモン化合物 三酸化アンチモン 日本精鉱(株)製 パトックスC アンチモン酸ナトリウムNa2Sb2O6 日産化学工業(株)製 サンエポックNA−1075 含リン化合物 日産フェロ有機化学(株)製 UV−チェック AM595 アミン系安定剤 (A−1)4,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジ
フェニルアミン (A−2)N,N′−ジ−β−ナフチル−P−フェニレン
ジアミン リン系安定剤 (P−1)テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4′−ビフェニレンジフォスフォナイト (P−2)トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスファイト ガラス繊維(GF) 直径13μm、長さ3mmのチョップストランド 実施例1 ポリアミド(PA6T6)100重量部に対して、有機ハロゲ
ン化合物としてパイロチェック68 PBを38重量部(臭素
原子に換算して25.8重量部)、アンチモン化合物として
アンチモン酸ナトリウムNa2Sb2O6を16重量部(アンチモ
ン原子に換算して10.1重量部)、含リン化合物としてUV
−チェック AM595 1.5重量部、アミン系安定剤(A−
1)を0.75重量部およびガラス繊維を67.0重量部の割合
でシリンダー温度を320℃に設定した二軸押出機を用
い、混練してペレットを作成した。ガラス繊維以外は、
全量元フィードでガラス繊維のみサイドフィードとし
た。
次に得られたペレットを射出成形し、上記の方法で金
型汚れ性を評価した。
試験結果を表1に示す。
比較例1 アミン系安定剤を用いなかった以外は実施例1と同様
の操作を行った。
結果を表1に示す。
実施例2〜7、参考例1〜5、比較例2〜3 各成分を表1に示す化合物に代え、表中記載の量で用
い、表中記載のシリンダー温度でペレットの成型を行な
った以外は実施例1と同様の操作を行なった。
結果を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5:17 5:521 7:02) (56)参考文献 特開 昭54−124044(JP,A) 特開 昭60−155259(JP,A) 特開 昭55−112244(JP,A) 特開 昭63−104807(JP,A) 特開 昭59−87132(JP,A) 特開 昭48−90338(JP,A) 特開 昭51−59946(JP,A) 特開 昭57−51748(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド:100重量部、 有機ハロゲン化合物:ハロゲン原子換算で1〜40重量
    部、 アンチモン酸ナトリウム:アンチモン原子換算で1〜30
    重量部、 無機リン酸塩、有機リン酸塩、無機リン酸塩と有機リン
    酸塩との混合物、無機リン酸と有機酸との混酸から合成
    される金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の
    含リン塩化合物:0.1〜10重量部、 アミン系安定剤および/またはリン系安定剤:0.05〜7
    重量部、および、 繊維補強剤:0.5〜300重量部からなることを特徴とする
    難燃性ポリアミド組成物。
  2. 【請求項2】前記有機ハロゲン化合物が、臭素化ポリス
    チレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフ
    ェノール型エポキシ系重合体、臭素化スチレン無水マレ
    イン酸重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ
    樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカブロモビフ
    ェニル、臭素化ポリカーボネート、パークロロシクロペ
    ンタデカンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化
    合物であることを特徴とする請求項第1項に記載の難燃
    性ポリアミド組成物。
  3. 【請求項3】前記アミン系安定剤が、N,N′−ジフェニ
    ル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2
    −ジヒドロキノリン重合体、p,p′−ジオクチルジフェ
    ニルアミン、N−フェニル−N′−(3−メタクリロイ
    ルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p′−フェニレ
    ンジアミン、4,4′−ビス(α,α−ジメチルベンジ
    ル)ジフェニルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p
    −フェニレンジアミンおよびフェニル−α−ナフチルア
    ミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で
    あることを特徴とする請求項第1項に記載の難燃性ポリ
    アミド組成物。
  4. 【請求項4】前記リン系安定剤が、ビス(2,6−ジ−t
    −ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
    −ジ−フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
    ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、
    トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
    トおよびテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
    −4,4′−ビフェニレンジフォスフォナイトからなる群
    から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴
    とする請求項第1項に記載の難燃性ポリアミド組成物。
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