JP5271894B2 - 難燃性ポリアミド組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5271894B2
JP5271894B2 JP2009508901A JP2009508901A JP5271894B2 JP 5271894 B2 JP5271894 B2 JP 5271894B2 JP 2009508901 A JP2009508901 A JP 2009508901A JP 2009508901 A JP2009508901 A JP 2009508901A JP 5271894 B2 JP5271894 B2 JP 5271894B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame retardant
metal salt
flame
component unit
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009508901A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008126381A1 (ja
Inventor
真志 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2009508901A priority Critical patent/JP5271894B2/ja
Publication of JPWO2008126381A1 publication Critical patent/JPWO2008126381A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271894B2 publication Critical patent/JP5271894B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • C08K5/098Metal salts of carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/53Phosphorus bound to oxygen bound to oxygen and to carbon only
    • C08K5/5313Phosphinic compounds, e.g. R2=P(:O)OR'
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、難燃性ポリアミド組成物に関する。
従来から電子部品を構成する素材として、加熱溶融して所定の形状に成形可能なポリアミド樹脂が使用されている。一般に、広汎に使用されているポリアミドとしては、6ナイロン、66ナイロンなどが挙げられる。このような脂肪族ポリアミドは、良好な成形性を有する一方で、リフローはんだ工程のような高温に晒されるコネクターのような表面実装部品を製造するための原料としては充分な耐熱性を有していない。
このような背景から、高い耐熱性を有するポリアミドとして46ナイロンが開発された。しかしながら、46ナイロンは吸水率が高いという問題があり、46ナイロン樹脂組成物を用いて成形された電気電子部品は、吸水により寸法が変化することがある。成形体が吸水していると、リフローはんだ工程での加熱によりブリスター、いわゆる膨れが発生するなどの問題が生じる。特に近年、環境問題の観点から、鉛フリーはんだを使用した表面実装方式が採用されつつある。鉛フリーはんだは、従来の鉛はんだよりも融点が高いため、必然的に実装温度も従来より10〜20℃上昇してきている。そのため、46ナイロンの使用は困難な情況になってきている。
これに対して、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸と脂肪族アルキレンジアミンとから誘導される芳香族ポリアミドが開発された。芳香族ポリアミドは、46ナイロンなどの脂肪族ポリアミドに比べて、より一層耐熱性、低吸水性に優れる特徴を有する。また、芳香族ポリアミドは、46ナイロンと比較して高剛性を有することは可能であるが、十分な靭性を有さない場合があるという問題を抱えている。特に、薄肉ファインピッチコネクター用途のコネクターの材料の靭性が十分でないと、端子圧入時および挿抜作業時において、製品の割れ、白化等の現象が発生する。そのため、さらなる高靭性を有する材料の開発が望まれている。
ポリアミド樹脂の割合を増やし、難燃剤の量を低減すれば靭性の向上は可能である。ところが、コネクターなどの電子部品には、一般的にアンダーライターズ・ラボラトリーズ・スタンダードUL94で規定されている、V−0といった高い難燃性や耐炎性が要求されることが多い。そのため、難燃性を損なうことなく、高い靭性を有する材料が必要である。
一方、既存の難燃剤として臭素化ポリフェニレンエーテルや、臭素化ポリスチレン、ポリ臭素化スチレンなど、ハロゲン含有難燃剤が一般的に使用されている。しかしながら、ハロゲン化合物は、燃焼時に有毒ガスであるハロゲン化水素の発生を伴う。地球温暖化が問題とされるなか、耐熱性の高い、ハロゲンフリーの難燃剤の開発が重要とされている。そのような難燃剤として、ホスフィン酸塩の利用が注目されている(特許文献1〜5を参照)。
特表2006−522842号公報 国際公開第2005/033192号パンフレット 国際公開第2005/035664号パンフレット 国際公開第2005/121234号パンフレット 特開2007−023206号公報
しかしながら先行技術では、難燃性は確保されているものの、はんだリフロー耐熱性が不足していたり、靭性等の機械的物性が不足していたり、小型電子部品を成形するには流動性が劣っていたりするなど、全ての特性を満たしているとはいえない。
本発明は、燃焼されてもハロゲン化合物を発生させないハロゲンフリーの難燃性ポリアミド組成物であって、高い温度条件下における成形時の熱安定性に優れており;難燃性、流動性、靭性が高く;かつ鉛フリーはんだを使用した表面実装でのリフローはんだ工程における耐熱性もよい、難燃性ポリアミド組成物を提供する。
本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意研究した結果、特定のポリアミド樹脂と、難燃剤としてのホスフィン塩化合物と、特定の脂肪族金属塩とを含む難燃性ポリアミド組成物が、成形安定性、難燃性、流動性、靭性に優れ、かつ鉛フリーはんだを使用した表面実装でのリフローはんだ工程における耐熱性が良好な材料であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第一は、以下に示す難燃性ポリアミド組成物、およびその成型体に関する。
[1] ポリアミド樹脂(A)20〜80質量%、分子中にハロゲン基を有さない難燃剤(B)10〜20質量%、脂肪酸金属塩(C)0.10.8質量%、および強化材(D)0〜50質量%を含み、
前記ポリアミド樹脂(A)が、多官能カルボン酸成分単位(a−1)と、炭素原子数4〜25の多官能アミン成分単位(a−2)とを含み、前記多官能カルボン酸成分単位(a−1)の60〜100モル%はテレフタル酸成分単位であり、0〜40モル%はテレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位であり、0〜40モル%は炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位であり、前記ポリアミド樹脂(A)の融点が、280〜340℃であり、かつ25℃の濃硫酸中で測定される極限粘度[η]が、0.5〜0.95dl/gであり、
前記難燃剤(B)がホスフィン酸金属塩であり、かつ前記脂肪酸金属塩(C)がモンタン酸、ベヘン酸またはステアリン酸の、リチウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩(ただし、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸アルミニウムを除く)の1種または2種以上の混合物である、難燃性ポリアミド組成物。
また本発明の第二は、以下に示す難燃性ポリアミド組成物の製造方法に関する。
] ポリアミド樹脂(A)の重合体に、ホスフィン酸金属塩(B)および脂肪酸金属塩(C)を混合するステップ、ならびに前記混合物を溶融押出成形するステップを含む、[1]に記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法。
] ポリアミド樹脂(A)および難燃剤(B)、ならびに場合により強化材(D)を含む樹脂組成物を準備し、その樹脂組成物に脂肪酸金属塩(C)を添加するステップ、ならびに前記脂肪酸金属塩(C)を添加された前記樹脂組成物を射出成形するステップ、を含む、[1]に記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法。
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ハロゲンフリーであって、かつ靭性等の機械物性と、リフローはんだ工程における耐熱性と、特に流動性とに優れる。さらに成形時における熱安定性が高い。そのため、本発明の難燃性ポリアミド組成物から得られる成形品は、燃焼時にハロゲン化水素を発生させず、成形時の熱安定性、難燃性、流動性、靭性に加え、鉛フリーはんだを使用した表面実装で要求される耐熱性に優れる。
したがって、本発明の難燃性ポリアミド組成物から、薄肉でコネクター端子間距離が短いファインピッチコネクターなどの電気電子部品を作製したり、鉛フリーはんだのような高融点はんだを使用して表面実装方式で組み立てられる部品を作製したりするのに適している。また、環境負荷も低減されている。
実施例および比較例にて実施したリフロー耐熱性試験における、リフロー工程の温度と時間との関係を示すグラフである。
1.本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物について
前述の通り、本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)と、分子中にハロゲン基を有さない難燃剤(B)と、脂肪酸金属塩(C)とを含む。
ポリアミド樹脂(A)
本発明の組成物に含まれるポリアミド樹脂(A)は、多官能カルボン酸成分単位(a−1)と、多官能アミン成分単位(a−2)とを含む。
多官能カルボン酸成分単位(a−1)
ポリアミド樹脂(A)を構成する多官能カルボン酸成分単位(a−1)は、その60〜100モル%がテレフタル酸成分単位であり、0〜40モル%がテレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位であり、0〜40モル%が炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位であることが好ましい。
テレフタル酸成分単位の含有率は、多官能カルボン酸成分単位(a−1)の合計に対して60〜100モル%、好ましくは60〜70モル%である。また、テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位の含有率は、多官能カルボン酸成分単位(a−1)の合計に対して0〜40モル%、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0〜10モル%である。
テレフタル酸以外の芳香族カルボン酸成分単位の例には、イソフタル酸、2-メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などが含まれ、特にイソフタル酸が好ましい。またテレフタル酸以外の芳香族カルボン酸成分単位は、1種単独であっても、2種類以上の組み合わせでもよい。ただし、3官能以上の多官能カルボン酸成分単位を含む場合には、ポリアミド樹脂がゲル化しないような含有量とすることが必要であり、具体的には全カルボン酸成分単位に対して10モル%以下とすることが好ましい。
芳香族多官能カルボン酸成分単位の比率が増大すると、ポリアミド樹脂の吸湿量が低下し、リフロー耐熱性が向上する傾向がみられる。特に、鉛フリーはんだを使用したリフローはんだ工程において用いる場合には、テレフタル酸成分単位を多官能カルボン酸成分単位の合計に対して60モル%以上とすることが好ましい。
また、テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分量の含有量が少なくなるほど、ポリアミド樹脂の結晶化度が高くなる。そのため樹脂成形品の機械物性、特に靭性が高くなる傾向がみられる。
炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位の含有率は、多官能カルボン酸成分単位(a−1)の合計に対して0〜40モル%であり、30〜40モル%であることが好ましい。
脂肪族多官能カルボン酸成分単位は、炭素原子数4〜20、好ましくは6〜12、さらに好ましくは6〜10の脂肪族多官能カルボン酸化合物から誘導される。このような脂肪族多官能カルボン酸化合物の例には、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸などが含まれる。機械物性を向上させる観点から、アジピン酸が特に好ましい。
この他にも、必要に応じて適宜3官能以上の多官能カルボン酸化合物を使用することができるが、ポリアミド樹脂がゲル化しないような添加量にするべきであり、具体的にはカルボン酸成分単位の合計に対して10モル%以下にする必要がある。
多官能アミン成分単位(a−2)
ポリアミド樹脂(A)を構成する多官能アミン成分単位(a−2)は、側鎖を有していてもよい直鎖状の、炭素原子数4〜25、好ましくは4〜8の多官能アミン成分単位を含む。より好ましくは、多官能アミン成分単位(a−2)は、炭素原子数が4〜8の直鎖多官能アミン成分単位を含む。
直鎖多官能アミン成分単位の具体例には、1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカンなどが含まれ、なかでも1,6-ジアミノヘキサンが好ましい。
また、側鎖を有する直鎖脂肪族ジアミン成分単位の具体例には、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、2-メチル-1,6-ジアミノヘキサン、2-メチル-1,7-ジアミノヘプタン、2-メチル-1,8-ジアミノオクタン、2-メチル-1,9-ジアミノノナン、2-メチル-1,10-ジアミノデカン、2-メチル-1,11-ジアミノウンデカンなどが含まれ、なかでも2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、2-メチル-1,8-ジアミノオクタンが好ましい。
多官能アミン成分単位(a−2)は、脂環族多官能アミン成分単位を含んでいてもよい。脂環族多官能アミン成分単位の例には、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルプロパン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチル-5,5'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチル-5,5'-ジメチルジシクロヘキシルプロパン、α,α'-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-p-ジイソプロピルベンゼン、α,α'-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-m-ジイソプロピルベンゼン、α,α'-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-1,4-シクロヘキサン、α,α'-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-1,3-シクロヘキサンなどの脂環族ジアミンから誘導される成分単位が含まれる。なかでも脂環族ジアミン成分単位は、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタンから誘導される成分単位が好ましく、特に、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、1,3-ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ジアミンから誘導される成分単位が好ましい。
多官能アミン成分単位(a−2)に、3官能以上の多官能アミン成分単位が含まれる場合には、樹脂がゲル化しないような割合にする必要があり、具体的にはアミン成分単位の合計に対して10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂(A)の、温度25℃、96.5%硫酸中で測定した極限粘度[η]は、0.5〜1.2dl/g、好ましくは0.65〜0.95dl/g、より好ましくは0.75〜0.90dl/gである。極限粘度[η]をこの範囲にとすると、流動性、リフロー耐熱性、高靭性に優れるポリアミド組成物を得ることができる。
ポリアミド樹脂(A)は、結晶性であり、融点を有することが好ましい。ポリアミド樹脂(A)の融点は、280〜340℃であることが好ましく、300〜340℃であることがより好ましく、315〜330℃であることがさらに好ましい。ポリアミド樹脂(A)の融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分で昇温したときの融解に基づく吸熱ピークを、融点(Tm)として測定する。
前記融点を有するポリアミド樹脂は、特に優れた耐熱性を有する。また融点が280℃以上、さらに300℃以上、特に315〜330℃であると、鉛フリーリフローはんだ工程、特に高融点を有する鉛フリーはんだを使用した場合においても、十分な耐熱性を得ることができる。一方、ポリアミド樹脂の融点を、ポリアミドの分解点(350℃)よりも低い温度である340℃以下とすれば、成形時に発泡や、分解ガスの発生や、成形品の変色等を生じることがない。そのため、十分な熱安定性を得ることができる。
難燃剤(B)
本発明の難燃性ポリアミド組成物に含まれる難燃剤(B)は、樹脂の燃焼性を低下させる目的で添加される。また難燃剤(B)は、分子中にハロゲン基を有さない。
本発明の難燃性ポリアミド組成物に、温度280℃以上での成形時の熱安定性、難燃性、流動性、鉛フリーはんだのリフロー温度に耐え得る耐熱性を付与し、かつ46ナイロンと同等以上の靭性を付与するために、難燃剤(B)をホスフィン酸塩化合物、好ましくはホスフィン酸金属塩化合物とする。
ホスフィン酸塩化合物は、例えば、以下の式(I)および/または式(II)で表される化合物に代表される。
Figure 0005271894
式(I)および式(II)において、R及びRは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖状もしくは分岐状のC〜C−アルキル基、アリール基もしくはフェニル基を示す。Rは、直鎖状もしくは分岐状のC〜C10−アルキレン基、C〜C10−アリーレン基、C〜C10−アルキルアリーレン基、またはC〜C10−アリールアルキレン基を示す。Mは、カルシウム原子、マグネシウム原子、アルミニウム原子および/または亜鉛原子を示す。mは2または3であり、nは1または3であり、xは1または2である。
ホスフィン酸塩化合物のさらなる具体例には、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル-n-プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル-n-プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル-n-プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル-n-プロピルホスフィン酸亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン-1,4-(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン-1,4-(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン-1,4-(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン-1,4-(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛などが含まれ、好ましくはジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛であり、さらに好ましくはジエチルホスフィン酸アルミニウムである。
難燃剤(B)であるホスフィン酸塩化合物は、市場から容易に入手することができる。市場から入手可能なホスフィン酸塩化合物の例には、クラリアントジャパン社製のEXOLIT OP1230、OP1311、OP1312、OP930、OP935などが含まれる。
脂肪酸金属塩(C)
本発明の難燃性ポリアミド組成物に含まれる脂肪酸金属塩化合物(C)は、射出成形時における樹脂の流動性を向上させる目的で使用される。特に脂肪酸金属塩化合物(C)は、薄肉小型電気電子部品の成形などの、高い流動性が求められる成形をする場合に有効である。特に、組成物に融点が300℃以上であるポリアミド樹脂(A)が含まれる場合には、加工温度も300℃以上となるため、樹脂の流動性と成形時のガス発生量の両立を図るために、特定の脂肪酸金属塩を用いることが有効である。
脂肪酸金属塩(C)には、公知の化合物を用いればよい。脂肪酸金属塩(C)の脂肪酸の例には、モンタン酸、ベヘン酸、ステアリン酸などが含まれる。脂肪酸金属塩(C)の金属塩の例には、リチウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩などが含まれる。ただし、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸アルミニウムは脂肪酸金属塩(C)に含まれない。成形時の流動性と、ガス発生防止の両立が可能とするため、脂肪酸金属塩(C)の好ましい例には、モンタン酸またはベヘン酸の、リチウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩が含まれ、より好ましい例にはモンタン酸またはベヘン酸の、リチウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩が含まれる。脂肪酸金属塩(C)は、1種であってもよく、2種以上の混合物であってもよい。
強化材(D)
本発明の難燃性ポリアミド組成物には、強化材(D)が含有されていてもよい。強化材(D)を、繊維状、粉状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状などの形状を有する種々の無機充填材とすることができる。
さらに詳述すると、強化材(D)は、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、ワラストナイト、ケイソウ土、クレー、カオリン、球状ガラス、マイカ、セッコウ、ベンガラ、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛などの、粉状あるいは板状の無機化合物;チタン酸カリウムなどの針状の無機化合物;ガラス繊維(グラスファイバー)、チタン酸カリウム繊維、金属被覆ガラス繊維、セラミックス繊維、ワラストナイト、炭素繊維、金属炭化物繊維、金属硬化物繊維、アスベスト繊維およびホウ素繊維などの無機繊維;アラミド繊維、炭素繊維のような有機繊維などでありうる。
繊維状の充填剤として、特にガラス繊維が好ましい。強化材(D)をガラス繊維とすることにより、組成物の成形性が向上するとともに、熱可塑性樹脂組成物から形成される成形体の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率等の機械的特性および熱変形温度などの耐熱特性が向上する。強化材(D)とするガラス繊維の平均長さは、通常は0.1〜20mm、好ましくは0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比(L(繊維の平均長さ)/D(繊維の平均外径))が、通常は10〜5000、好ましくは2000〜3000の範囲にある。
強化剤(D)は、2種以上の充填材の混合物であってもよい。また、これらの充填材は、シランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤などで処理されていてもよい。たとえば、ビニルトリエトキシシラン、2-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのシラン系化合物で表面処理されていてもよい。
強化材(D)における繊維状充填材は、集束剤が塗布されていてもよく、アクリル系、アクリル/マレイン酸変成系、エポキシ系、ウレタン系、ウレタン/マレイン酸変性系、ウレタン/アミン変性系の化合物が好ましく使用される。上記表面処理剤を上記集束剤と併用してもよい。併用により、本発明の組成物中の繊維状充填材と、組成物中の他の成分との結合性が向上するので、外観がよくなり、強度特性も向上する。
難燃助剤
本発明の難燃性ポリアミド組成物には、必要に応じて難燃助剤が含まれていてもよい。難燃助剤とは、難燃剤と併用することで難燃化作用を著しく高めるものであればよい。難燃助剤は、公知のものを使用すればよい。難燃助剤の具体例には、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム等のアンチモン化合物、2ZnO・3B、4ZnO・B・HO、2ZnO・3B・3.5HOなどのホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、リン酸亜鉛、ホウ酸カルシウム、モリブデン酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化マグネシウム、リン酸アルミニウム、ベーマイトが含まれる。難燃助剤の他の例には、リン酸、ピロリン酸およびポリリン酸から選択される1種以上のリン化合物と、メラミン、メラム、メレムから選択される1種以上の化合物との塩なども含まれる。
難燃助剤は、一種単独で、または2種類以上の組み合わせとしてもよい。
その他の添加剤
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、上記のような各成分に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、上記以外の耐熱安定剤、耐候安定剤、流動性向上剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤、核剤、繊維補強剤、カーボンブラック、タルク、クレー、マイカなどの無機化合物などの、種々公知の配合剤を含有していてもよい。
例えば、本発明の難燃性ポリアミド組成物は、通常用いられるイオン捕捉剤などの添加剤を含有しうる。イオン捕捉剤の例には、ハイドロタルサイトが知られている。さらに本発明の難燃性ポリアミド組成物は、上記のうち繊維補強剤を含有していると、より一層耐熱性、難燃性、剛性、引張強度、曲げ強度、衝撃強度が向上する。
さらに本発明の難燃性ポリアミド組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で他の重合体を含有していてもよい。他の重合体の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、エチレン・1-ブテン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1-ブテン共重合体、ポリオレフィンエラストマーなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキシド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、PPS、LCP、テフロン(登録商標)などが含まれる。本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ポリオレフィンの変性体などを含有していてもよい。ポリオレフィンの変性体の例には、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基等で変性されている変性ポリオレフィンエラストマー(変性ポリエチレン、変性SEBSなどの変性芳香族ビニル化合物・共役ジエン共重合体またはその水素化物、変性エチレン・プロピレン共重合体など)などが含まれる。
[難燃性ポリアミド組成物]
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)および強化材(D)の合計量100質量部に対して、ポリアミド樹脂(A)を20〜80質量%、好ましくは40〜60質量%の割合で含むことが好ましい。難燃性ポリアミド組成物中のポリアミド樹脂(A)の量が20質量%以上であると十分な靭性を得ることができ、また80質量%以下であると十分な難燃剤を含むことができ、難燃性を得ることができる。
難燃剤(B)の含有量は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)および強化材(D)の合計に対して、10〜20質量%、好ましくは13〜19質量%であることが好ましい。リン含有量換算された難燃剤(B)の含有量は、2〜5質量%、好ましくは3〜4.6質量%である。難燃性ポリアミド組成物中の難燃剤(B)の含有量が、10質量%以上であると、十分な難燃性を得ることができ、20質量%以下であると成形時の流動性、成形品の靭性等、およびリフロー耐熱性が低下することがなく好ましい。
脂肪酸金属塩(C)の含有量は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)および強化材(D)の合計量に対して、0.05〜1質量%、好ましくは0.1〜0.8質量%である。前記範囲内とすると、成形時の流動性とガス発生防止の両立が可能となる。難燃性ポリアミド組成物中の脂肪酸金属塩(C)の含有量が、0.05質量%以上であると、ポリアミド樹脂組成物に良好な流動性が付与されうる。また、1質量%以下であると、射出成形時におけるガス発生量が増大しないため好ましい。
強化材(D)の含有量は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)の合計量に対して、0〜50質量%、好ましくは20〜45質量%であることが好ましい。前記含有量が50質量%以下であると、射出成形時における流動性が低下することなく好ましい。
難燃助剤の含有量は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)、および強化材(D)の合計量に対して、0.5〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜4質量%であることが好ましい。
さらに本発明の難燃性ポリアミド組成物は、本発明の目的を損なわない範囲内で、前述の他の任意の添加剤を含むことができる。
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、UL94規格に準じた燃焼性評価がV−0であることが好ましい。また、温度40℃、相対湿度95%で96時間吸湿させた後のリフロー耐熱温度は250〜280℃、好ましくは260〜280℃であることが好ましい。
本発明の難燃性ポリアミド組成物の機械物性、つまり靭性の指標となる破壊エネルギーは、50〜70mJ、好ましくは52〜70mJであることが好ましい。難燃性ポリアミド組成物をバーフロー金型へ射出成形して求めた流動長は、50〜90mm、好ましくは55〜80mmであることが好ましい。
このように、本発明の難燃性ポリアミド組成物は、鉛フリーはんだを使用した表面実装に要求される優れた耐熱性を有し、46ナイロン同等以上の高い靭性を有するとともに、高い溶融流動性、難燃性および成形安定性を有する材料であって、特に電気電子部品用途に好適に使用可能である。
2.難燃性ポリアミド組成物の調製方法について
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、公知の樹脂混練手法を採用して製造されうる。例えば各成分を、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダーなどで混合する方法、あるいは混合後さらに一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練後、造粒あるいは粉砕する方法を採用することができる。
また特に限定されるものではないが、脂肪酸金属塩(C)の添加方法によって、難燃性ポリアミド組成物の製法は、以下の2つに大別されうる。1)ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、および脂肪酸金属塩(C)、ならびに任意の強化材(D)を含む組成物を、溶融混練してポリアミド樹脂組成物を得る方法;2)前記ポリアミド樹脂組成物からなるペレット(脂肪酸金属塩(C)は含まれていてもいなくてもよい)に、脂肪酸金属塩(C)を混合する方法。
これらの手法を採用することで、成形時の流動性と成形品の靭性のバランスに優れた組成物が得られるが、特に2)の方法により、同じ組成内容でも成形時の流動性に優れた組成物が得られる。肪酸金属塩(C)は、ポリアミド樹脂(A)と比べて一般的に耐熱性が低い。そのため、肪酸金属塩(C)の一部が、押出成形中に組成物から揮発して除去される傾向がある。揮発して除去される量を想定して、肪酸金属塩(C)の仕込量を増量してもよいが、量を増やしすぎてもべたつきや組成物としての耐熱性の低下などの問題が生じやすい。つまり、仕込量が同じ場合には、2)の添加方法の方が組成物中の脂肪族金属塩(C)の残存量を維持しやすい。
3.成形体および電子電気部品材料について
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、圧縮成形法、射出成形法、押出成形法などの公知の成形法を利用することにより、各種成形体に成形することができる。
本発明の難燃性のポリアミド組成物は、成形安定性、耐熱性、機械物性の面に優れており、これらの特性が要求される分野、あるいは精密成形分野の用途に用いることができる。具体的には、自動車用電装部品、電流遮断器、コネクター、LED反射材料などの電気電子部品、コイルボビン、ハウジング等の各種成形体が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例および比較例において、各性状の測定および評価は以下の方法で実施した。
[極限粘度[η]]
JIS K6810−1977に準拠して、ポリアミド樹脂0.5gを96.5%硫酸溶液50mlに溶解して試料溶液とした。25±0.05℃の条件下で、試料溶液の流下秒数をウベローデ粘度計で測定し、以下の式に基づいて、極限粘度を算出した。
[η]=ηSP/[C(1+0.205ηSP)]
ηSP=(t−t0)/t0
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
[融点(Tm)]
DSC7(PerkinElemer社製)を用いて、まず330℃で5分間保持し、次いで10℃/分の速度で23℃まで降温せしめ、その後10℃/分で昇温した。このときの融解に基づく吸熱ピークを融点とした。
[燃焼性試験]
射出成形で調製した1/32インチ×1/2×5インチの試験片を用いて、UL94規格(1991年6月18日付のUL Test No.UL94)に準拠して、垂直燃焼試験を行い、難燃性を評価した。
成形機:ツパールTR40S3A(ソディックプラステック社製)
成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:120℃
[リフロー耐熱性試験]
射出成形で調製した長さ64mm、幅6mm、厚さ0.8mmの試験片を、温度40℃、相対湿度95%で96時間調湿した。
成形機:ツパールTR40S3A(ソディックプラステック社製)
成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:100℃
前記のとおりに調湿処理を行った試験片を、厚み1mmのガラスエポキシ基板上に載置した。さらに基板上に温度センサーを設置した。得られたサンプルを、エアーリフローはんだ装置(エイテックテクトロン(株)製AIS−20−82−C)に配置して、図1に示す温度プロファイルのリフロー工程を施した。
図1に示されるように、1)所定の速度で温度230℃まで昇温し、2)次いで20秒間かけて、設定温度(aは270℃、bは265℃、cは260℃、dは250℃、eは240℃)まで加熱し、3)230℃まで降温した。このときに、試験片が溶融せず、かつ表面にブリスターが発生しない設定温度の最大値を求めた。求めた設定温度の最大値をリフロー耐熱温度とした。
一般的に、吸湿した試験片のリフロー耐熱温度は、絶乾状態のリフロー温度と比較して低い傾向がある。また、ポリアミド樹脂/難燃剤量の比率が低くなるにつれて、リフロー耐熱温度は低下する傾向にある。
[曲げ試験]
射出成形で調製した長さ64mm、幅6mm、厚さ0.8mmの試験片を、温度23℃、窒素雰囲気下で24時間放置した。次いで、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、曲げ試験機(NTESCO社製,AB5)で曲げ試験を行った。スパンを26mm、曲げ速度を5mm/分とした。曲げ強度、歪量、弾性率、およびその試験片を破壊するのに要するエネルギー(靭性)を測定した。
成形機:ツパールTR40S3A(ソディックプラステック社製)
成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:100℃
[流動長試験(流動性)]
幅10mm、厚み0.5mmのバーフロー金型を使用して以下の条件で射出成形し、金型内の樹脂の流動長(mm)を測定した。
射出成形機:ツパールTR40S3A(ソディック プラステック社製)
射出設定圧力:2000kg/cm
シリンダー設定温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃
金型温度:120℃
実施例または比較例において使用した、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)および強化材(D)を以下に示す。
[ポリアミド樹脂(A)]
(ポリアミド樹脂(A−1))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:62.5モル%、アジピン酸:37.5モル%)、ジアミン成分単位(1,6-ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:0.8dl/g
融点:320℃
(ポリアミド樹脂(A−2))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:62.5モル%、アジピン酸:37.5モル%)、ジアミン成分単位(1,6-ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:1.0dl/g
融点:320℃
(ポリアミド樹脂(A−3))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:55モル%、アジピン酸:45モル%)、ジアミン成分単位(1,6-ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:0.8dl/g
融点:310℃
(ポリアミド樹脂(A−4))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:55モル%、アジピン酸:45モル%)、ジアミン成分単位(1,6-ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:1.0dl/g
融点:310℃
[難燃剤(B)]
クラリアントジャパン社製、EXOLIT OP1230(リン含有量:23.8質量%)
[脂肪酸金属塩(C)]
モンタン酸カルシウム(商品名;リコモントCaV102、クラリアントジャパン社製)
ステアリン酸バリウム(Ba−St)、ステアリン酸アルミニウム(Al−St)、ステアリン酸カルシウム(Ca−St)、ベヘン酸リチウム(Li−Beh)、ベヘン酸カルシウム(Ca−Beh)、モンタン酸リチウム(Li−Mon)、モンタン酸亜鉛(Zn−Mon):以上、日東化成工業社製
脂肪酸金属塩化合物との比較対象として、以下の脂肪酸エステル化合物および脂肪酸アミド化合物を使用した。
ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル:(ニッサンエレクトール WEP−5、日本油脂社製)
エチレンビスエルカ酸アマイド:(アルフロー AD−221P、日本油脂社製)
[強化材(D)]
ガラス繊維(セントラル硝子(株)製、ECS03−615)
タルク(松村産業(株)製、商品名:ハイフィラー#100ハクド95)
タルクの含有量は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、脂肪酸金属塩(C)、強化材(D)、タルクの合計に対して、0.7質量%とした。
[実施例1〜9]および[比較例1〜9]
上記各成分を、表1および表2に示すような量比で混合し、温度320℃に設定した二軸ベント付押出機に装入し、溶融混練してペレット状組成物を得た。次いで、得られた難燃性ポリアミド組成物について各性状を評価した。それらの結果を表1〜表3に示す。
Figure 0005271894
Figure 0005271894
Figure 0005271894
次に、実施例2で得られたポリアミド樹脂組成物99.75質量部に、表4に示すような脂肪酸金属塩(C)0.25質量部を添加してドライブレンドした。ブレンドした組成物を、射出成形した。前述と同様の方法で流動長を測定するとともに、成形時のガス発生量を目視で評価した。ガス発生量がないものを○、若干見受けられたものを△、発生量が多く使用に問題があるものを×と評価した。
熱安定性に優れる樹脂組成物は、ガス発生量が少なく金型を汚染しにくくなるため、成形性が良好であると判断される。各々の評価結果を表4に示す。
Figure 0005271894
ステアリン酸カルシウムの炭素数(比較例10および11)は、ベヘン酸リチウムの炭素数やモンタン酸カルシウムの炭素数などと比較して小さく、かつその融点がもっとも低い。そのため、ガスの発生量が多くなることがある。
本出願は、2007年3月30日出願の出願番号JP2007−90371に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ハロゲン系難燃剤を使用することなく、靭性等の機械物性、リフローはんだ工程における耐熱性、難燃性、および流動性に優れるとともに、成形時における熱安定性が良好である。
特に、ファインピッチコネクターのような薄肉成形品を、鉛フリーはんだの様な高融点はんだを使用して表面実装方式で部品を組み立てる電気・電子用途、あるいは精密成形分野の用途に良好に用いることができる。

Claims (8)

  1. ポリアミド樹脂(A)20〜80質量%、分子中にハロゲン基を有さない難燃剤(B)10〜20質量%、脂肪酸金属塩(C)0.10.8質量%、および強化材(D)0〜50質量%を含み、
    前記ポリアミド樹脂(A)が、多官能カルボン酸成分単位(a−1)と、炭素原子数4〜25の多官能アミン成分単位(a−2)とを含み、
    前記多官能カルボン酸成分単位(a−1)の60〜100モル%はテレフタル酸成分単位であり、0〜40モル%はテレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位であり、0〜40モル%は炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位であり、
    前記ポリアミド樹脂(A)の融点が、280〜340℃であり、かつ25℃の濃硫酸中で測定される極限粘度[η]が、0.5〜0.95dl/gであり、
    前記難燃剤(B)がホスフィン酸金属塩であり、かつ
    前記脂肪酸金属塩(C)がモンタン酸、ベヘン酸またはステアリン酸の、リチウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩(ただし、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸アルミニウムを除く)の1種または2種以上の混合物である、難燃性ポリアミド組成物。
  2. 前記難燃剤(B)が、ジエチルホスフィン酸のアルミニウム塩である、請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物。
  3. 前記脂肪酸金属塩(C)が、モンタン酸カルシウム、モンタン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ベヘン酸カルシウムおよびベヘン酸リチウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物である、請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物。
  4. 前記脂肪酸金属塩(C)が、モンタン酸カルシウムおよびベヘン酸リチウムからなる群から選択される1種以上である、請求項に記載の難燃性ポリアミド組成物。
  5. 請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物を成形して得られる成形体。
  6. 請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物を成形して得られる電気電子部品。
  7. ポリアミド樹脂(A)の重合体に、ホスフィン酸金属塩(B)および脂肪酸金属塩(C)を混合するステップ、ならびに
    前記混合物を溶融押出成形するステップ、
    を含む、請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法。
  8. ポリアミド樹脂(A)および難燃剤(B)、ならびに場合により強化材(D)を含む樹脂組成物を準備し、その樹脂組成物に脂肪酸金属塩(C)を添加するステップ、ならびに
    前記脂肪酸金属塩(C)を添加された前記樹脂組成物を射出成形するステップ、
    を含む、請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法。
JP2009508901A 2007-03-30 2008-03-28 難燃性ポリアミド組成物 Active JP5271894B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009508901A JP5271894B2 (ja) 2007-03-30 2008-03-28 難燃性ポリアミド組成物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007090371 2007-03-30
JP2007090371 2007-03-30
PCT/JP2008/000805 WO2008126381A1 (ja) 2007-03-30 2008-03-28 難燃性ポリアミド組成物
JP2009508901A JP5271894B2 (ja) 2007-03-30 2008-03-28 難燃性ポリアミド組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008126381A1 JPWO2008126381A1 (ja) 2010-07-22
JP5271894B2 true JP5271894B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=39863541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009508901A Active JP5271894B2 (ja) 2007-03-30 2008-03-28 難燃性ポリアミド組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20100113657A1 (ja)
JP (1) JP5271894B2 (ja)
KR (1) KR101116480B1 (ja)
CN (1) CN101652429B (ja)
TW (1) TWI419913B (ja)
WO (1) WO2008126381A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5760319B2 (ja) * 2009-02-26 2015-08-05 東レ株式会社 難燃性ポリアミド樹脂組成物
JP5476466B2 (ja) * 2009-06-05 2014-04-23 エーエムエス−パテント アクチェンゲゼルシャフト 難燃性半芳香族ポリアミド成形組成物
JP5649349B2 (ja) * 2010-07-23 2015-01-07 ユニチカ株式会社 ポリアミド樹脂組成物、および該ポリアミド樹脂組成物からなる成形体
JP4827997B1 (ja) * 2010-09-17 2011-11-30 ユニチカ株式会社 シリコーン樹脂層の分離方法
JP5946614B2 (ja) * 2011-08-15 2016-07-06 ユニチカ株式会社 ポリアミド樹脂組成物、および該ポリアミド樹脂組成物を用いた成形体
BR112014007243B1 (pt) * 2011-09-27 2022-04-19 Basf Se Composição, componentes e dispositivo de iluminação
WO2014016386A1 (en) * 2012-07-27 2014-01-30 Basf Se Preparation of anti-corrosive phosphinate polyamide flame retardant compositions
KR101891338B1 (ko) * 2012-08-29 2018-08-23 에스케이케미칼 주식회사 비할로겐 난연제 및 난연조제를 포함하는 폴리시클로헥실렌디메틸렌테레프탈레이트 수지 조성물
KR102059493B1 (ko) * 2012-08-29 2019-12-26 에스케이케미칼 주식회사 비할로겐 난연성 폴리시클로헥실렌디메틸렌테레프탈레이트 수지 조성물
CN104109376A (zh) * 2013-04-17 2014-10-22 上海杰事杰新材料(集团)股份有限公司 玻璃纤维增强聚对二甲酰癸二胺复合材料及其制备方法
JP6041982B2 (ja) * 2013-04-22 2016-12-14 Ykk株式会社 スライドファスナー用射出成形エレメント及びそれを備えたスライドファスナー
PT2810983E (pt) 2013-06-06 2016-06-03 Ems Patent Ag Materiais de moldagem de poliamida retardantes de chama reforçados com fibra de vidro
KR102189978B1 (ko) * 2013-06-13 2020-12-11 주식회사 쿠라레 폴리아미드 수지 조성물 및 그것으로 이루어지는 성형품
JP2016138163A (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 三井化学株式会社 半芳香族ポリアミド樹脂組成物、及びそれを含む成形品
JP6955763B2 (ja) * 2016-12-15 2021-10-27 ユニチカ株式会社 ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体
US10767012B2 (en) 2017-04-10 2020-09-08 Firestone Fibers & Textiles Company, Llc Functionalized polyamides and methods of preparing the same
EP4219594A3 (en) * 2017-09-21 2023-08-30 DuPont Polymers, Inc. Flame retardant polyamide compositions
CN111315810A (zh) 2017-10-17 2020-06-19 塞拉尼斯销售德国有限公司 阻燃剂聚酰胺组合物
CN113474408A (zh) * 2019-02-25 2021-10-01 株式会社可乐丽 防水部件和具备其的电子设备、使用嵌入成形体的防水方法以及电子设备的防水方法
CN114957977B (zh) * 2022-04-08 2023-04-07 北京理工大学 一种微孔-微核功能化阻燃聚酰胺树脂
WO2024061681A1 (en) * 2022-09-23 2024-03-28 Basf Se Insulation film

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6390560A (ja) * 1986-10-03 1988-04-21 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリアミド樹脂組成物
JPH1072550A (ja) * 1996-06-28 1998-03-17 Mitsui Petrochem Ind Ltd 難燃性ポリアミド樹脂組成物及びそれよりなる表面実装用部品
JP2007023207A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 難燃性ポリアミド樹脂組成物

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2682921B2 (ja) * 1990-11-30 1997-11-26 三井石油化学工業株式会社 熱可塑性樹脂組成物
JPH08311198A (ja) * 1995-05-24 1996-11-26 Mitsui Petrochem Ind Ltd 芳香族ポリアミドの製造方法
NL1016340C2 (nl) * 2000-10-05 2002-04-08 Dsm Nv Halogeenvrije vlamvertragende samenstelling en vlamdovende polyamidesamenstelling.
DE10226732A1 (de) * 2002-06-14 2004-01-08 Clariant Gmbh Mischungen aus einem Phosphonit und anderen Komponenten
CA2432522C (en) * 2002-06-21 2010-09-21 Hideaki Oka Polyamide composition
DE10309385B4 (de) * 2003-03-03 2007-01-18 Clariant Produkte (Deutschland) Gmbh Flammschutzmittel-Stabilisator-Kombination für thermoplastische Polymere und ihre Verwendung sowie flammfest ausgerüstete Kunststoff-Formmassen
DE10316873A1 (de) * 2003-04-11 2004-11-11 Ems-Chemie Ag Flammgeschützte Polyamidformmassen
DE10331889A1 (de) * 2003-07-14 2005-02-17 Clariant Gmbh Flammwidrige Polyamide
EP1693418A4 (en) * 2003-12-09 2009-01-21 Mitsui Chemicals Inc RESIN COMPOSITION FOR LIGHT REFLECTOR AND LIGHT REFLECTOR
CN100406522C (zh) * 2004-01-30 2008-07-30 三井化学株式会社 阻燃性聚酰胺组合物及其用途
DE102004049342A1 (de) * 2004-10-08 2006-04-13 Basf Ag Fließfähige Thermoplaste mit halogenfreiem Flammschutz
DE102005016195A1 (de) * 2005-04-08 2006-10-12 Clariant Produkte (Deutschland) Gmbh Stabilisiertes Flammschutzmittel
DE102005041966A1 (de) * 2005-09-03 2007-03-08 Clariant Produkte (Deutschland) Gmbh Polymere Formmassen auf Basis von thermoplastischen Polyamiden

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6390560A (ja) * 1986-10-03 1988-04-21 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリアミド樹脂組成物
JPH1072550A (ja) * 1996-06-28 1998-03-17 Mitsui Petrochem Ind Ltd 難燃性ポリアミド樹脂組成物及びそれよりなる表面実装用部品
JP2007023207A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 難燃性ポリアミド樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
US20100113657A1 (en) 2010-05-06
JPWO2008126381A1 (ja) 2010-07-22
KR101116480B1 (ko) 2012-03-07
CN101652429A (zh) 2010-02-17
CN101652429B (zh) 2012-01-25
KR20090080104A (ko) 2009-07-23
TW200902593A (en) 2009-01-16
TWI419913B (zh) 2013-12-21
WO2008126381A1 (ja) 2008-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5271894B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP5276000B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP5761998B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP5275999B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP4860611B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP5349970B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物
US7645825B2 (en) Flame-retardant polyamide composition
US20060264542A1 (en) Flameproof polyamide moulding materials
KR101143893B1 (ko) 난연성 폴리아미드 조성물 및 그 용도
JP7152592B2 (ja) 難燃性ポリアミド樹脂組成物
JP2016528328A (ja) 難燃性ポリマー組成物
JP2007269937A (ja) 難燃性ポリアミド組成物
JP6420995B2 (ja) 難燃性ポリアミド樹脂組成物およびその成形体
JP4519663B2 (ja) 難燃性ポリアミド組成物およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100712

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5271894

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250