JP3122268B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3122268B2
JP3122268B2 JP36150892A JP36150892A JP3122268B2 JP 3122268 B2 JP3122268 B2 JP 3122268B2 JP 36150892 A JP36150892 A JP 36150892A JP 36150892 A JP36150892 A JP 36150892A JP 3122268 B2 JP3122268 B2 JP 3122268B2
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康秀 後関
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体或は静
電記録誘電体等の像担持体上に形成した潜像を現像して
顕像化するために用いられる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば像担持体としての感光ドラ
ム表面に形成した静電潜像を一成分系の現像剤の磁性ト
ナーによって現像する現像装置には、磁性トナー粒子相
互の摩擦、及び現像剤担持体としての現像スリーブと磁
性トナー粒子の摩擦により、感光ドラム上の静電像電荷
と現像基準電位に対し逆極性の電荷を磁性トナー粒子に
与え、この磁性トナーを現像スリーブ上に極めて薄く塗
布して感光ドラムと現像スリーブとが対向した現像領域
に搬送し、現像領域において現像スリーブ内に不動に設
置された磁石の磁界の作用で磁性トナーを感光ドラム表
面の静電潜像に飛翔、付着して現像し、静電潜像をトナ
ー像として顕像化するものが知られている。
【0003】これらの方法に用いられる現像スリーブと
しては、特開昭57−66433号公報に見られるよう
に、アルミニウム、ニッケル、耐食鋼(ステンレス鋼)
等の金属、その合金又は化合物を円筒状に成型し、その
表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表面粗度にな
るように処理したものが一般に広く用いられている。
【0004】このような現像スリーブは安価で、比較的
安定して高品質の画像を形成し得る。その反面、現像ス
リーブとの摩擦によって帯電付与が行なわれる一成分現
像剤のトナーを用いる場合には、トナー帯電の調整が難
しく、トナーによる工夫が種々行なわれているものの、
帯電の不均一性や長時間の帯電の安定性に関する問題は
完全に解決されていない。
【0005】特に現像工程において規制部材によって現
像スリーブ表面に形成されるトナー層中の現像スリーブ
表面近傍に存在するトナーは、非常に高い電荷を有する
こととなり、現像スリーブ表面に鏡映力により強く引き
付けられてしまい、これによりトナーと現像スリーブの
摩擦の機会が持てなくなるため、トナーは適切な電荷を
持てなくなる。
【0006】このような状況下では、十分な現像、転写
が行なわれず、濃度ムラや文字の飛び散り等の多い画像
になってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、高過ぎる電荷
を有するトナーを減少させ、現像に好適な帯電量を持た
せる方法として、特開平3−12676号等に示される
ような、結着樹脂中にカーボン、グラファイトの如き導
電剤を分散させた被膜を金属基体上に設けて現像スリー
ブとし、これによりトナーを帯電させると同時に、高い
電荷のトナーの発生やトナーの鏡映力による現像スリー
ブ表面への強固な付着を防止し、現像スリーブ上のトナ
ーに現像に好適な帯電量を持たせることを意図した提案
がなされている。
【0008】しかしながら、これだけでは十分でない。
更に問題となることとしては、長時間使用中の濃度変化
という問題である。これは主として、長時間の使用によ
るトナー物性の変化に関わるところが大きい。即ちトナ
ーがその成分にミクロ的なバラツキを持つこと、粒度分
布を持つこと等により、長時間使用後に現像容器中に残
るトナーが変化している。つまり、現像スリーブ上に担
持され、現像に供されるトナーの性質が変化することに
なる。この現象は、特に長時間使用の初期或いは後期に
著しい。
【0009】従って、このような長時間使用において
も、安定した画像を得ることを可能とした現像装置が望
まれている。
【0010】本発明の目的は、現像剤担持体によりその
上に担持した一成分現像剤に安定且つ適正に電荷を付与
し、長時間の使用によっても濃度低下や濃度ムラ、ゴー
ストのない高品位な画像を得ることを可能とした現像装
置を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、文字の飛び散りや太
り等のない鮮明な画像を得ることを可能とした現像装置
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像装置にて達成される。要約すれば本発明は、像担持
体上に形成された潜像を現像剤担持体上に担持した一成
分現像剤により現像して顕像化する現像装置において、
前記現像剤担持体は、その表面に形成した、帯電制御剤
を担持した多孔質体、結晶性グラファイト及び被膜形成
樹脂材料を少なくとも含有する樹脂被膜層を有すること
を特徴とする現像装置である。
【0013】本発明によれば、前記多孔質体の分散状態
を調整して前記樹脂被膜層を形成することにより、前記
多孔質体に担持された帯電制御剤を前記樹脂被膜層中に
局在分布させて、前記現像剤担持体の前記現像剤に対す
る摩擦帯電電荷付与能力を設定することができる。又前
記樹脂被膜層の形成後に前記現像剤担持体の表面を磨き
加工することにより、前記現像剤担持体の前記現像剤に
対する摩擦帯電電荷付与能力を設定することができる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す
構成図である。本現像装置が具備された画像形成装置
は、電子写真プロセス或いは静電記録プロセスにより像
担持体上に潜像を形成し、該潜像を現像装置により現像
してトナー像として可視化し、必要に応じてトナー像を
転写材上に転写して画像を得ることができるようになっ
ており、その構成は当業者に周知であるので説明は省略
する。
【0015】図1に示すように、例えば電子写真複写機
などにおいては、像担持体としてドラム状の電子写真感
光体、即ち感光ドラム1が静電潜像を担持して、矢印A
方向に回転する。勿論、感光ドラム1に代えてシート
状、ベルト状の像担持体も使用可能である。感光ドラム
1上に形成された静電潜像を現像するべく、現像装置が
感光ドラム1に対向して配置される。
【0016】本実施例の現像装置は、一成分現像剤、本
例では一成分磁性現像剤である磁性トナー4を収納した
現像容器3を備え、現像容器3の感光ドラム1と対向し
た開口部内に現像剤担持体である現像スリーブ8を有し
ている。現像スリーブ8の内部には、多極の永久磁石5
が回転しないようにして配置されており、現像スリーブ
8は磁石5の作用によりトナー4を表面に担持して、矢
印Bの方向に回転する。この現像スリーブ8の表面に
は、後述する被膜層7が約0.5〜30μmの厚さに形
成されている。
【0017】更に現像装置は、現像剤規制部材としてド
クタブレード2を備え、該ドクターブレード2により現
像スリーブ8上に担持されたトナー層を所定厚さに規制
する。ドクターブレード2と現像スリーブ8との間の間
隙は、約50μm〜500μmに設定されている。
【0018】本現像装置は、上記構成にて、起動により
現像スリーブ8が矢印B方向に回転すると、現像容器3
内のトナー4同士の摩擦或いは現像スリーブ8表面とト
ナー4との接触摩擦によって、現像の基準電位に対して
感光ドラム1上の静電像電荷と逆極性の電荷がトナー4
に与えられ、現像スリーブ8表面に塗布される。現像ス
リーブ表面に塗布されたトナー層は、更に磁石5の磁極
N1に対向したドクターブレード2により、均一且つ約
30μm〜300μmの層厚のトナー薄層になるように
規制される。そして現像スリーブ8の回転に伴い感光ド
ラム1と現像スリーブ8との現像領域に搬送され、そこ
で感光ドラム1の表面に形成されている静電潜像の現像
に供される。
【0019】上記のトナー層厚は現像領域における感光
ドラム1と現像スリーブ8との間隙より薄く、所謂非接
触現像が行なわれる。現像領域においては、現像スリー
ブ8と感光ドラム1面との間に交流バイアスを印加する
ことにより、現像スリーブ8上のトナー4を感光ドラム
1の方向に飛翔して現像させるようにしてもよい。
【0020】図2は、本発明の現像装置の他の実施例を
示す構成図、図3は、本発明の現像装置の更に他の実施
例を示す構成図である。
【0021】図2及び図3の現像装置では、現像スリー
ブ8上の磁性トナー4の層厚を規制する部材として、ウ
レタンゴム、シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材
料、或いはリン青銅、ステンレス鋼等の金属弾性を有す
る材料などの弾性板20を使用し、この弾性板20を図
2の現像装置では現像スリーブ8に回転方向と逆方向の
姿勢で圧接させ、図3の現像装置では現像スリーブ8に
回転方向と同方向の姿勢で圧接させていることが特徴で
ある。このような現像装置では、現像スリーブ8上に更
に薄いトナー層を形成することができる。図2及び図3
の現像装置のその他の構成は図1に示した現像装置と基
本的に同じで、図2及び図3において図1に付した符号
と同一の符号は同一の部材を示す。
【0022】上記のようにして現像スリーブ8上にトナ
ー層を形成する図2、図3に示すような現像装置は、磁
性トナーを主成分とする一成分磁性現像剤を使用するも
のにも、非磁性トナーを主成分とする一成分非磁性現像
剤を使用するものにも適している。いずれの場合も、弾
性板20によりトナーを現像スリーブ8上に擦りつける
ため、トナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上
が図られる。従って高湿環境下でのトナーの帯電量不足
に対処するのに適している。
【0023】現像スリーブ8の表面に形成した樹脂被膜
層7について説明する。現像スリーブ8は、スリーブ基
体6の表面上に被膜層7を形成してなっており、本発明
によれば、被膜層7は、被膜形成高分子材料(樹脂)に
導電性微粒子と帯電制御剤を担持した多孔質体とを含有
したものを使用して形成されている。
【0024】導電性微粒子としては、結晶性グラファイ
ト、又は結晶性グラファイト及びカーボン微粒子が好ま
しい。
【0025】本発明で使用する結晶性グラファイトは、
大別すると天然黒鉛と人造黒鉛とに分けられる。人造黒
鉛は、ピッチコークスをタールピッチ等により固めて1
200℃位で一度焼成してから黒鉛化炉に入れ、230
0℃位の高温で処理することにより、炭素の結晶が成長
して黒鉛に変化したものである。天然黒鉛は、永い間の
地熱と地下の高圧とによって完全に黒鉛化したもので、
地中から産出する。これらの黒鉛は種々の優れた性質を
有しており、工業的に広い用途を持っている。黒鉛は暗
灰色ないし黒色の光沢のある非常に柔らかい滑性のある
炭素の結晶物で、鉛筆等に利用される他、耐熱性、化学
的安定性があるため潤滑、耐火性、電気材料等に粉末や
固体、塗料の形で利用されている。結晶構造は六方晶系
と菱面晶系に属するものがあり、完全な層状構造を有し
ている。電気的特性に関しては、炭素と炭素の結合の間
に自由電子が存在し、電気の良導体となっている。本発
明では、天然、人工のどちらの黒鉛でも使用することが
できるが、使用する黒鉛の粒径は、0.5μm〜20μ
m程度が好ましい。
【0026】カーボン微粒子としては、導電性のアモル
ファスカーボンを使用することができる。導電性のアモ
ルファスカーボンは、一般的には「炭化水素または炭素
を含む化合物を空気の供給が不十分な状態で燃焼または
熱分解させてできる結晶子の集合体」と定義されてい
る。特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電
性を付与したり、添加量のコントロールである程度任意
の導電度を得ることができるため広く普及している。本
発明で使用する導電性のアモルファスカーボンの粒子径
は10nm〜80nmのものが好ましく、15nm〜4
0nmのものがより好ましい。
【0027】帯電制御剤としては、ニグロシン、P−5
1、コピーブルー、更にモノアゾ染料の金属錯塩、サリ
チル酸、アルキルサリチル酸又はナフトエ酸の金属錯塩
など、一般に使用されている公知の帯電制御剤から適宜
選択して用いることができる。
【0028】帯電制御剤の担持体として用いる多孔質体
としては、前出のカーボンの他、シリカゲル粉末、活性
アルミナ、活性白土、各種ゼオライトなど、一般に使用
されている公知の多孔質体を用いることができる。多孔
質体の表面積は、BET法による値で10〜2000m
2 /gが好ましく、より好ましくは100〜1000m
2 /gである。
【0029】被膜形成樹脂材料としては、例えばスチレ
ン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹
脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アク
リル系樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ポ
リイミド樹脂等の熱硬化性樹脂或いは光硬化性樹脂等を
使用することができる。中でもシリコン樹脂、フッ素樹
脂のような離型性のあるもの、或いはポリエーテルスル
ホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキ
サイド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン系樹脂のよう
な機械的性質に優れたものがより好ましい。
【0030】次に 次に本発明で使用する一成分現像剤
としての磁性トナーについて説明する。
【0031】トナーの結着樹脂としては、一般に公知の
樹脂が使用可能である。例えばスチレン、α−メチルス
チレン、p−クロルスチレン等のスチレン類及びその置
換体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリ酸ジエチルアミノエチル、アクリルアミド等のよ
うな二重結合を有するモノカルボン酸及びその置換体;
例えばマレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有するジ
カルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニルのようなビニル類或いはビニルエ
ステル類、又は例えばビニルエチルエーテル、ビニルメ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビ
ニルエーテル類等のビニル系単量体を単独で用いた重合
体又は2種以上を用いた共重合体;更にはスチレン−ブ
タジエン共重合体、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ーノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族
系石油樹脂、塩素化パラフィン等;これらを単独或いは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0032】又トナー中には顔料を含有させることがで
きる。例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ラ
ンプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエロー
G、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、イ
ンドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラ
ニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミ
ンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・
オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッド
C、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バ
イオレットBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメ
ント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシア
ニン・グリーン、オイルイエローGG、ザポン・ファー
ストイエローCGG、カヤセットY963、カヤセット
YG、スミプラスト・エローGG、ザポン・ファースト
オレンジRR、オイル・スカーレット、スミプラストオ
レンジG、オラゾール・ブラウンB、ザポン・ファース
トスカーレットCG、アイゼンスピロン・レッドBE
H、オイルピンクOP等が適用できる。
【0033】トナーを磁性トナーとして用いるために、
トナー中に磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁
性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が用
いられ、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉
末、又はマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合
金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー重量に
対して15〜70重量%程度がよい。
【0034】又トナー中に各種離型剤を用いることもで
き、そのような離型剤としては、ポリフッ化エチレン、
フッ素樹脂、シリコーンオイル、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等が挙げられる。トナーを
正に帯電或いは負に帯電させ易くするために、必要に応
じて帯電制御剤を添加する場合もある。
【0035】これらのトナー結着樹脂を初めとする材料
は種々の方法により混合、混練した後、微粒子化するこ
とにより所望の粒径に揃えてトナーとされる。得られた
トナーには必要に応じて、コロイダルシリカ等を外添に
より混合して、かくして現像剤として用いられる。
【0036】本発明に使用したトナーは、 スチレン−ブチルアクリレート− マレイン酸n−ブチルハーフエステルの共重合体 100重量部 マグネタイト 60重量部 負帯電制御剤 1重量部 低分子量ポリプロピレン 3重量部 の処方で示される原料混合物を混練した後、粉砕及び分
級を行ない、重量平均粒径が12.0μmで、粒径6.
35μm以下が個数%で23%、粒径20.2μm以上
が重量%で1.5%に調整したものを用いた。
【0037】画像形成による評価をするために、市販の
レーザビームプリンターLBP−SX(キヤノン製)を
改造して使用した。これには複数種の画像パターンが得
られるような出力装置を取り付けた。又プリンターLB
P−SX用のカートリッジを使用し、これに現像スリー
ブを交換可能なように作成して取付けた。
【0038】以下、本発明の具体例について説明する。
【0039】実施例1〜18 一定量のフェノール樹脂に配合する結晶性グラファイト
及びカーボンの部数、帯電制御剤の種類、担持量等を種
々に変えて被膜形成樹脂液を調製し、これをスリーブ基
体(素管)上に塗布して樹脂被膜層を形成し、表面に樹
脂被膜層を有する現像スリーブを作成した。そしてこれ
を現像に用い、画像形成による評価を行なった。
【0040】例えば実施例1の場合の現像スリーブの作
成法を示せば、次のようである。
【0041】 樹脂・・・・・・・フェノール樹脂(固形分) 300重量部 導電性潤滑剤・・・人工グラファイト(粒子径7μm) 225重量部 カーボン・・・・・conductex (コロンビアカーボン製) 75重量部 希釈剤・・・・・・イソプロピルアルコール 500重量部 の処方で示される原料混合物に、更に帯電制御剤の担持
体(多孔質体)としてカーボンを用い、これらをサンド
ミルにて室温下で分散し、次いでアルミニウムの引き抜
き加工後の現像スリーブ素管(表面粗度2S)表面に、
被膜形成樹脂液をスプレー法によって厚さ約0.5〜3
0μm程度に塗布し、その後塗膜を乾燥炉(温度150
℃)にて熱硬化することにより樹脂被膜層とし、表面に
樹脂被膜層を有する現像スリーブを得た。
【0042】更に得られた現像スリーブのいくつかは、
図4に示される磨き装置を用い、磨きの強さ(圧力)を
調整しながら、樹脂被膜層が形成された現像スリーブの
表面を適度に磨いた。
【0043】図4の磨き装置は、現像スリーブ8表面の
樹脂被膜層7中に含有されている結晶性グラファイトを
簡単に露出させることができる。図に示すように、現像
スリーブ8は鉛直な姿勢とされ、その上下に位置した両
端を主軸12によって固定して、図示しない駆動装置に
より主軸12を介して回転される。現像スリーブ8には
ホルダー14に固定された帯状の研摩材のフェルト13
を掛け回して、回転する現像スリーブ8に引張荷重を掛
けて表面磨きが行なわれ、そのときの引張荷重がホルダ
ー14に直結した荷重測定器15によって測定され、こ
れにより磨きの圧力を調整する。荷重測定器15は、こ
れを支持してフェルト13と共に現像スリーブ8の長手
方向に移動可能とする送り台16上に設けられている。
【0044】現像スリーブの評価のための画像形成は、
22℃、50%RHの環境にて行なった。そのときの連
続画像形成時の画像濃度の良否及びゴースト現象に対す
る良否を、表1及び2に記号で示した。
【0045】表1及び2において、グラファイト等の数
値の(部)は重量部を示す。画像濃度(マクベス反射濃
度による)はベタ黒(フルドット)部を測定し、そのバ
ラツキを示す。又ゴースト現象に対する良否の評価は、
◎:非常に良い、○:良好、○△:良好だがやや劣る、
△:やや悪いが実用上問題なし、×:ゴーストが目立っ
て発生することを示す。尚、帯電制御剤は、表1の実施
例1〜12ではニグロシンを用い、表2の実施例13〜
18ではコピーブルーを用いた。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】表1の実施例1〜12は、現像スリーブ表
面の樹脂被膜層に配合する帯電制御剤の担持体(多孔質
体)としてカーボンを用いた場合である。実施例1〜3
では、BET表面積200m2 /gのカーボンを用い
て、帯電制御剤の担持量を変えた。同様に、実施例4〜
6、7〜9では、それぞれBET表面積が50m2
g、90m2 /gのカーボンを使用し、その帯電制御剤
の担持量を変えた。実施例10〜12は、実施例1〜3
の現像スリーブに対し磨き加工を行なった場合である。
【0049】表1に示されるように、帯電制御剤を多孔
質体の担持体に担持して樹脂被膜層中に配合することに
よって、画像濃度の増加と共にゴーストの改善に効果が
得られた。このとき用いる多孔質体の表面積はBET法
で2000m2 /g以下が良く、好ましくは10〜20
00m2 /g、より好ましくは100〜10000m2
/gであった。多孔質体の表面積が大きくなりすぎる
と、帯電制御剤の樹脂被膜層中での分散性が悪くなる。
更に現像スリーブ表面の磨き加工を行なうことによっ
て、樹脂被膜層の表層に結晶性のグラファイトを露出
し、帯電電荷付与性を制御することにより、画像濃度及
びゴーストの改善効果が得られた。
【0050】表2の実施例13〜18は、帯電制御剤の
担持量を一定にして、多孔質体の種類、BET表面積を
変えた場合である。
【0051】表2に示されるように、多孔質体の種類を
変えても、画像濃度、ゴーストの改善効果が得られた。
【0052】以上のように、現像スリーブ表面に、グラ
ファイト及びカーボン以外に帯電制御剤を担持した多孔
質体を更に含有させて樹脂被膜層を形成した場合には、
そのまま又は磨き加工を施すことにより、現像スリーブ
のトナーに対する摩擦帯電電荷付与能力を適切に設定す
ることができ、現像スリーブによりその上に担持したト
ナーに安定且つ適正に電荷を付与することができ、その
結果、連続画像形成において、繰り返し現像による濃度
低下、濃度ムラ及びゴーストのない高品位な画像を得る
ことができる。
【0053】以上の実施例1〜12では帯電制御剤とし
てニグロシンを用いたが、P51或いはコピーブルー等
でも同様な結果が得られた。又実施例13〜18ではコ
ピーブルーを用いたが、ニグロシン、P51等でも同様
な結果が得られた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、像担持
体上に形成された潜像を現像剤担持体上に担持した一成
分現像剤により現像して顕像化する現像装置において、
現像剤担持体は、その表面に形成した、帯電制御剤を担
持した多孔質体、結晶性グラファイト及び被膜形成樹脂
材料を少なくとも含有する樹脂被膜層を有する構成とさ
れるので、そのまま又は表面の磨き加工を行なうことに
より、現像剤担持体の一成分現像剤に対する摩擦帯電電
荷付与能力を適切に設定することができ、長時間の使用
によっても、現像剤担持体によりその上に担持した現像
剤に安定且つ適正に電荷を付与することができる。従っ
て繰り返し現像による濃度低下や濃度ムラ、ゴースト等
のない高品位な画像を得ることができ、又文字の飛び散
りや太り等もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の現像装置の他の実施例を示す構成図で
ある。
【図3】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す構成
図である。
【図4】本発明で使用した現像スリーブの表面磨き装置
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 ドクターブレード 4 トナー 5 磁石 6 スリーブ基体 7 樹脂被膜層 8 現像スリーブ 13 フェルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 折原 美智子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 齊木 一紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−35090(JP,A) 特開 平5−35086(JP,A) 特開 平5−35088(JP,A) 特開 平5−35087(JP,A) 特開 平5−35089(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/08 - 13/095 G03G 15/08 - 15/095

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成された潜像を現像剤担
    持体上に担持した一成分現像剤により現像して顕像化す
    る現像装置において、前記現像剤担持体は、その表面に
    形成した、帯電制御剤を担持した多孔質体、結晶性グラ
    ファイト及び被膜形成樹脂材料を少なくとも含有する樹
    脂被膜層を有することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記多孔質体の分散状態を調整して前記
    樹脂被膜層を形成することにより、前記多孔質体に担持
    された帯電制御剤を前記樹脂被膜層中に局在分布させ
    て、前記現像剤担持体の前記現像剤に対する摩擦帯電電
    荷付与能力を設定した請求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記樹脂被膜層の形成後に前記現像剤担
    持体の表面を磨き加工することにより、前記現像剤担持
    体の前記現像剤に対する摩擦帯電電荷付与能力を設定し
    た請求項1の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被膜層は、前記帯電制御剤を担
    持した多孔質体、前記結晶性グラファイト及び前記被膜
    形成樹脂材料に加えて、さらにカーボン微粒子を含有す
    ることを特徴とする請求項1の現像装置。
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