JP3116758B2 - エンジンおよび自動変速機の一体制御装置 - Google Patents

エンジンおよび自動変速機の一体制御装置

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JP3116758B2
JP3116758B2 JP06330218A JP33021894A JP3116758B2 JP 3116758 B2 JP3116758 B2 JP 3116758B2 JP 06330218 A JP06330218 A JP 06330218A JP 33021894 A JP33021894 A JP 33021894A JP 3116758 B2 JP3116758 B2 JP 3116758B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼気筒数を変える
ことのできるエンジンとそのエンジンに連結された自動
変速機とを制御するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料を燃焼させて動力を得るエンジンで
は、燃焼を行う気筒の数が多いほど出力が大きく、また
トルク変動が少ないなどの利点があるが、その反面、燃
焼気筒数が多ければ摩擦損失も大きくなり、また軽負荷
時には所定以上の負荷のもとでの運転より効率が低下す
るなど、燃費の悪化要因もある。そこで従来では、車両
の走行状態に応じて燃焼気筒数を変えることのできるエ
ンジンが提案されている。その一例は、軽負荷時には燃
焼気筒数を減らした部分気筒運転を行い、また高負荷時
には全ての気筒で燃焼を行う全気筒運転を行うことによ
り、燃焼気筒に対する負荷を相対的に高く維持して燃費
を改善しようとするものである。また主に摩擦損失に配
慮して燃焼気筒数を半減するように制御し、より具体的
には片方のバンクでの運転と両方のバンクでの運転との
切り換えを行い、前記の可変気筒エンジンとは異なり、
エンジン出力特性が連続的に変化するように制御するも
のである。
【0003】一方、車両の燃費の向上のための機構とし
てトルクコンバータに内蔵したロックアップクラッチが
知られている。これはトルクコンバータにおける入力側
の部材と出力側の部材とを直接連結して滑りを防ぐもの
である。しかしながら、ロックアップクラッチが係合し
ている状態では、流体による振動の吸収もしくは遮断作
用がなくなり、エンジンからの振動が自動変速機を介し
て車体に全体に伝達されやすくなる。そこで、例えば特
開昭60−1334号公報に記載された発明では、車速
やスロットル開度などによって定めたロックアップ領域
を部分気筒運転時と全気筒運転時とで異ならせるように
構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように動力損失
を少なくするため、あるいは相対的な負荷を高くするた
めに燃焼気筒数を変更すると、所定の出力を得るための
エンジン回転数が増大するなど、エンジンの駆動状態が
変化する。そこで上記の公報に記載された従来の装置で
は、燃焼気筒数の変更に伴う振動・騒音に着目してロッ
クアップクラッチを制御することとしている。換言すれ
ば、上記従来の装置は、燃焼気筒数の変更による乗り心
地の悪化を是正するための制御を行う装置であり、燃焼
気筒数を変更する本来の目的である燃費の向上の点では
未だ改良する余地があった。
【0005】すなわち車両用の自動変速機における変速
点は、低スロットル開度においては、燃料消費量が最少
となるように設定するのが一般的であるが、上述のよう
に燃焼気筒数を変更した場合にはエンジンの駆動状態が
変化するために、燃焼気筒数の変更後の変速制御を、全
気筒運転あるいは両バンク運転を前提として設定してあ
る変速点に基づいて実行すると、低スロットル開度にお
いて必ずしも燃料消費量が最少になるとは限らない。上
記従来の装置では、このような変速制御に関する事項に
まで知見が及んでいないので、燃焼気筒数を変更する本
来の目的である燃費の向上に限界があった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、燃焼気筒数の変更に伴って更に燃費を向
上させることのできる制御装置を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す構成としたことを特徴と
するものである。すなわちこの発明は、燃焼気筒数を変
更可能なエンジン100と、このエンジン100に連結
された自動変速機101との一体制御装置であって、自
動変速機101で設定されている変速段が予め定めた所
定の変速段である場合に前記エンジン100での燃焼気
筒数の変更を許可する許可手段102と、前記燃焼気筒
数の変更が可能な状態を判断する判断手段103と、前
記燃焼気筒数の変更が可能な状態の場合には、燃焼気筒
数の変更が不可能な状態の場合よりも、前記所定の変速
段の設定領域を低車速側に拡大した変速パターンを設定
する変速パターン設定手段104と、その変速パターン
に従って前記自動変速機101の変速制御を行う変速指
示手段105とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0008】またこの発明では、前記自動変速機101
が、流体を介してトルクを伝達する流体継手機構部10
6に対して並列に配置した直結クラッチ107を備え、
さらに前記変速パターン設定手段104が、前記直結ク
ラッチ107の係合可能時には、直結クラッチ107の
係合不能時に比べて、高車速側へ移動した変速パターン
を設定するよう構成することができる。
【0009】
【作用】この発明で対象とするエンジン100は、燃焼
を行う気筒の数を変更することができ、その燃焼気筒数
の変更は、自動変速機101で設定されている変速段が
予め定めた変速段であることによって許可手段102が
許可することを条件としている。また燃焼気筒数の変更
は、エンジン100の運転状況などの他の条件を満たす
ことが必要であり、それらの条件が満たされているか否
か、すなわち気筒数を変更可能か否かを判断手段103
が判断する。
【0010】また一方、自動変速機101は変速パター
ン設定手段104によって設定された変速パターンに従
って変速指示手段105が出力する変速指示によって制
御される。そしてその変速パターン設定手段104によ
って設定される変速パターンは、燃焼気筒数を変更可能
な状態の場合には、燃焼気筒数を変更できる前記所定の
変速段の領域が低車速側に拡大されたパターンとなるの
で、走行時にこの変速段が設定される頻度が高くなると
ともに、燃焼気筒数が変更される頻度が高くなり、その
結果、燃費が向上する。
【0011】また直結クラッチ107を備えている場合
には、燃焼気筒数の変更が可能な場合に燃焼気筒数を変
更できる変速段をより多用するようにするとともに、直
結クラッチ107の半係合状態(ハーフロックアップ)
を含む係合状態をより多用する変速パターンとなるの
で、流体継手機構部106での滑りを可及的に防止し、
この点での燃費の向上が図られる。
【0012】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。図2はこの発明の一実施例の基本的な構成を示
すブロック図であって、各気筒での燃焼状態をバンクご
とに変更することのできるエンジンEg に、走行状態に
基づいて摩擦係合装置の係合・解放状態を変更すること
により変速を実行する自動変速機At が連結されてい
る。
【0013】その自動変速機At の一例を図3にスケル
トン図として示してあり、これを簡単に説明すると、こ
の自動変速機At は、変速機構として、ロックアップク
ラッチ1を有するトルクコンバータ2と、一組の遊星歯
車機構を有する副変速部3と、二組の遊星歯車機構によ
って複数の前進段および後進段を設定する主変速部4と
を備えている。副変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0014】主変速部4の各遊星歯車機構におけるサン
ギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この主変速部4の図における左側(フロント側)の
遊星歯車機構におけるリングギヤ11と副変速部3にお
けるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設けら
れ、また前記サンギヤ軸10と副変速部3のリングギヤ
12との間に第2クラッチC2 が設けられている。主変
速部4における図の左側の遊星歯車機構のキャリヤ13
と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギヤ14とが
一体的に連結されるとともに、これらのキャリヤ13と
リングギヤ14とに出力軸15が連結されている。
【0015】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に、第2ブレーキB2 およびこれに直列に
配列した第1一方向クラッチF1 が配置されており、ま
たリヤ側の遊星歯車機構におけるキャリヤ16とハウジ
ングHu との間に第2一方向クラッチF2 と第3ブレー
キB3 とが並列に配置されている。
【0016】そしてこの自動変速機At においては、各
摩擦係合装置を図4に示すように係合・解放することに
より前進5段・後進1段の変速段が設定される。なお、
図4において、○印は係合、×印は解放をそれぞれ示
す。
【0017】自動変速機At における各クラッチC0 ,
C1 ,C2 および各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に
油圧を給排する油圧制御装置17は、第1速ないし第5
速および後進段を主に設定するための第1ないし第3の
ソレノイドバルブS1 ,S2,S3 と、ロックアップク
ラッチ1の制御およびブレーキB0 の供給圧の調圧を行
うリニアソレノイドバルブSLUと、ライン油圧PL をス
ロットル開度に応じて制御するためのリニアソレノイド
バルブSLTと、アキュームレータ背圧を制御するための
リニアソレノイドバルブSLNとを備えている。
【0018】これらのソレノイドバルブを制御するため
の電子制御装置(T−ECU)18が設けられており、
これは中央演算処理装置(CPU)および記憶素子(R
OM,RAM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、自動変速機At への入力回転数セ
ンサーからの信号、車速信号、ニュートラルスタートス
イッチからの信号、油温センサーからの信号、パターン
セレクトスイッチからの信号、オーバードライブスイッ
チからの信号、ストップランプスイッチからの信号、お
よびその他の信号が入力されている。またこの電子制御
装置18にはエンジン用電子制御装置(E−ECU)1
9が相互にデータ通信可能に接続されている。そしてこ
のエンジン用電子制御装置19にはスロットルポジショ
ンセンサーからの信号や水温センサーからの信号、排気
浄化触媒の温度を示す信号およびその他の信号が入力さ
れている。
【0019】上記の自動変速機用の電子制御装置18
は、入力される各信号および予め記憶させられているマ
ップに基づいて、設定するべき変速段やロックアップク
ラッチ1の係合・解放を制御し、またエンジン用電子制
御装置19に変速の際のトルクダウン制御を実行するよ
う信号を出力するようになっている。
【0020】上記の自動変速機At を連結してあるエン
ジンEg は、所定数の気筒を一群として燃焼休止制御あ
るいは点火時期や燃料噴射量による燃焼状態の制御を行
うよう構成されたエンジンであり、その一例は、左右の
バンクのシリンダごとに上記の制御を行うV型エンジン
である。図5はこのエンジンEg を模式的に示す図であ
り、左バンク20と右バンク21とのそれぞれのシリン
ダ(図示せず)を一群として吸気管路22,23が設け
られており、各吸気管路22,23には電気的に開度が
制御される電子スロットルバルブ24,25が設けられ
ている。また左右のバンク20,21の各シリンダの排
気ポート(図示せず)は、エキゾーストマニホールド2
6,27を介してエキゾーストパイプ28,29が接続
されている。そしてそれらの各エキゾーストパイプ2
8,29には、排気浄化触媒30,31が介装されてい
る。
【0021】さらに左右のバンク20,21におけるシ
リンダでの点火時期や燃料噴射量あるいはスロットル開
度は、互いに独立して制御できるように構成されてお
り、そのために、前記エンジン用電子制御装置19は、
左バンクコントロールエンジンコンピュータ32と右バ
ンクコントロールエンジンコンピュータ33とを備えて
いる。これらの各エンジンコンピュータ32,33は、
自動変速機用電子制御装置18にデータ通信可能に接続
されるとともに、対応する左右の各排気浄化触媒30,
31の温度がデータとして入力されている。またこれら
のエンジンコンピュータ32,33は、対応する左右の
各電子スロットルバルブ24,25および対応する左右
のバンク20,21のシリンダでの点火時期あるいは燃
料噴射量を制御するようになっている。
【0022】上記のエンジンEg および自動変速機At
を搭載した車両では、走行状態に応じてエンジンEg の
運転状態を、全ての気筒で燃焼を行う両バンク運転と一
方のバンクの気筒で燃焼を行う片バンク運転とに切り換
えるが、そのバンク切換えの際にはエンジントルクが滑
らかに連続するように、すなわちエンジンEg の出力特
性を一定に維持するようにバンクの切換え制御が実行さ
れる。換言すれば、片バンク運転から両バンク運転に切
り換えても、その切換え時点ではエンジントルクが倍加
するわけではなく一定に維持される。すなわちそれぞれ
のバンク20,21に個別に吸排気系統が設けられてい
ることにより、摩擦などの機械的ロスを低減して燃費を
向上させるために片バンク運転を行うのであり、したが
って図6に示すように、アクセル開度TA の比較的小さ
い範囲TA1〜TA2でいずれか一方のバンク20,21で
燃焼を行う片バンク運転を実行し、その場合に運転され
る側のバンク20(もしくは21)についてのスロット
ル開度θは、両バンク運転時のほぼ2倍程度に拡大され
る。
【0023】したがってエンジンEg としての出力トル
クは、基本的には滑らかに変化する。またこのようにし
て片バンク運転を行った場合、休止しているバンク側の
排気浄化触媒30(もしくは31)の温度が次第に低下
するので、片バンク運転を継続する場合には、排気浄化
触媒の活性を維持するために、運転するバンクの切換え
が行われる。また排気の循環制御を行う場合には、その
切換えも同時に行う。そして片バンク運転時のバンクの
切換えおよび片バンク運転と両バンク運転との切換えの
際には、各バンク20,21についてのスロットル開度
は、一方の開度に対応させて他方の開度を調整する協調
制御によって制御され、その結果、エンジン出力特性が
一定に維持される。
【0024】上述したエンジンEg でのバンクの切換え
は、スロットル開度の低下に伴うアップシフトの生じな
い最高速段(第5速)で実行され、また自動変速機At
での変速制御はマップ(変速線図)に基づいて行われる
が、この発明による制御装置すなわち前記電子制御装置
18,19はエンジンEg およびロックアップクラッチ
1の状況に応じてそのマップを変更する。図7はその制
御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0025】図7において、まず車速Vやスロットル開
度θ、シフトポジションなどの信号を読み込んで入力信
号処理(ステップ1)を行い、ついでドライブ(D)レ
ンジが選択されているか否かを判断する(ステップ
2)。Dレンジ以外の走行レンジが選択されている場合
には、特に制御を行うことなくこのルーチンを抜ける。
【0026】またDレンジが選択されている場合には、
バンクの切換えが可能な状態か否かを判断する(ステッ
プ3)。燃焼を行うバンクの切換えは、各バンクにおけ
るシリンダで円滑な燃焼が行われ、またその燃焼制御を
的確に行うことができることなどを前提にするから、例
えばエンジン水温が低い場合や水温を検出できない状況
になっている場合、あるいは一方の排気浄化触媒に異常
が生じているなどの場合には、片バンク運転を行うこと
ができない。したがってこのような場合には、ステップ
3で否定判断され、これとは反対にこのような異常が生
じていない場合にはステップ3で肯定判断される。
【0027】ステップ3で肯定判断された場合には、ロ
ックアップクラッチ1のハーフロックアップ制御が可能
か否かを判断する(ステップ4)。ロックアップクラッ
チ1はこれを挟んだ両側での圧力差を制御することによ
り、スリップ状態に維持することが可能であり、このよ
うな状態をハーフロックアップ(半係合)状態と称して
いる。ハーフロックアップ状態では、エンジンEg から
自動変速機At に入力されるトルクの一部をロックアッ
プクラッチ1で伝達することになるので、トルクコンバ
ータ2によるエンジンEg の振動の遮断もしくは吸収を
行うことができると同時に、トルクの伝達効率を向上さ
せることができる。このようなハーフロックアップ状態
は、応答性のよい油圧制御を前提として行うことができ
るので、油温が低い場合や油圧を制御するためのバルブ
(図示せず)に異常があるなどの場合には、ハーフロッ
クアップ状態を設定できなくなる。このような場合に
は、ステップ4においては否定判断され、これとは反対
に油温が適正温度になっており、またバルブ系統に異常
がないなどの場合には、ステップ4で肯定判断される。
【0028】ステップ4において否定判断された場合に
は、第5速領域を定める変速線として図8の(A)およ
び(B)に破線で示す変速線を備えた変速マップを設定
する(ステップ5)。この変速マップは、低スロットル
開度での第5速領域を低車速側に拡大したものであり、
バンク切換えが可能でありかつハーフロックアップが不
可能な場合の最適燃費となる変速点を定めるものであ
る。
【0029】なおここで、最適燃費となる変速点につい
て簡単に説明すると、各変速段での燃費は車速によって
変化し、最低燃費を示す車速より高車速および低車速の
いずれであっても燃費が増大する。これを第4速と第5
速とについて示せば図9のとおりであり、第4速での最
低燃費車速より高車速側でかつ第5速での最低燃費車速
より低車速側の所定の車速V1 でこれらの変速段での燃
費が等しくなる。したがってこの車速V1 で第4速から
第5速にアップシフトすれば、燃費が最も良好になり、
そこでこの車速に変速点を設定している。
【0030】上記のようにバンク切換えが可能でかつハ
ーフロックアップを行えない場合には、図8の(A)お
よび(B)に破線で示す変速線を備えたマップに基づい
て変速制御が行われるから、所定以下のスロットル開度
の状態では車速がある程度低車速であっても第5速への
アップシフトが生じ、それに伴って両バンク運転から片
バンク運転への切換えが生じる。すなわち車速が増大す
ることを待たずに片バンク運転への移行が可能になるの
で、片バンク運転の頻度が高くなり、燃費の向上効果が
増大する。
【0031】これに対してステップ4で肯定判断された
場合には、第5速の変速段領域を定める変速線として図
8の(A)および(B)に一点鎖線で示す変速線を備え
た変速マップを設定する(ステップ6)。この変速マッ
プは、低スロットル開度での第5速領域を上記の変速線
よりも幾分高車速側に設定したものであり、バンク切換
えおよびハーフロックアップが可能な場合の最適燃費と
なる変速点を定めるものである。
【0032】したがってバンク切換えおよびハーフロッ
クアップが可能な場合には、低スロットル開度状態での
第4速の領域が、上記の場合より幾分高車速側に広くな
っている。これは、第5速にアップシフトしてエンジン
回転数を下げるよりも、第4速の状態で幾分エンジン回
転数を高くしてハーフロックアップ状態とした方が燃費
の向上効果が高い領域が存在することによる。そのた
め、この場合に使用する変速マップは、第4速領域にハ
ーフロックアップ領域を設定してあるものであり、その
一例を示せば、図10のとおりである。
【0033】この変速マップに従った変速制御を行なえ
ば、低スロットル開度の状態では、ある程度車速が高く
なることにより、ロックアップクラッチ1がハーフロッ
クアップ状態に設定され、その結果、乗り心地を悪化さ
せずにトルクの伝達効率が向上し、また車速が更に高く
なると第5速にアップシフトされるとともに片バンク運
転が実行される。このように第4速および第5速のいず
れにおいても動力損失の少ない運転状態が設定されるの
で、燃費が向上する。
【0034】なお、片バンク運転は、エンジン回転数が
低回転数であることによる乗り心地への影響がなく、ま
た負荷に対する出力が充分な場合に実行され、その制御
は、例えばマップ基づいて行われる。図11はそのバン
ク切換えのためのマップの一例を示している。
【0035】一方、前記ステップ3で否定判断された場
合、すなわちバンク切換えが不可能な場合には、第5速
の変速段領域を定める変速線として図8の(A)および
(B)に実線で示す変速線を備えた変速マップを設定す
る(ステップ7)。この変速マップは、低スロットル開
度での第5速領域を、上記二例の変速線よりも高車速側
に設定したものであり、片バンク運転やハーフロックア
ップによる燃費の向上効果を得ることができないので、
トルクコンバータの特性や変速比で決まる最も燃費効率
のよい車速で第5速にアップシフトするように変速線を
設定したものである。なお、第5速の変速段領域をこの
ように設定することと併せてロックアップ領域を変更し
てもよく、その一例を図12に示してある。
【0036】なお、上述した実施例では、気筒数の変更
可能なエンジンとして、出力特性が一定となるように片
バンク運転と両バンク運転とに切換えるエンジンを例に
採って説明したが、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、要は燃費の向上のために燃焼気筒数を
変更するエンジンおよびこれに連結した自動変速機を対
象とした制御装置に適用することができる。したがって
この発明は、所定の変速段においてエンジンの相対的な
負荷を増大させるために燃焼気筒数を減らすよう構成し
たエンジンを対象とすることもできる。
【0037】また上記の実施例では、第5速においての
み燃焼気筒数を変更するよう構成した例を示したが、こ
の発明は、他の変速段で燃焼気筒数を変更し、あるいは
所定の複数の変速段で燃焼気筒数を変更するよう構成し
たエンジンを対象とすることもできる。さらに、この発
明は、上述した実施例で示す歯車列以外の歯車列を備え
た自動変速機およびこれを連結したエンジンを対象とす
る制御装置に適用することができる。
【0038】そしてこの発明は、要は変速パターンを燃
焼気筒数の変更に合せて切換えるよう構成してあればよ
いのであり、その変速パターンは上記の実施例で示した
線図として設定されているものに限定されない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の制御装置
によれば、燃焼気筒数の変更に伴ってエンジンの運転状
態が変化することに鑑み、それに併せて自動変速機の変
速制御を最適燃費となるように変更するように構成した
から、燃焼気筒数の変更と併せて最適な変速段が設定さ
れ、その結果、エンジンの運転状態と自動変速機の変速
制御とを相乗的に作用させて燃費を向上することができ
る。
【0040】また直結クラッチをハーフロックアップを
含む係合状態に制御する場合、燃費の向上に寄与するよ
うに直結クラッチを制御することになり、燃焼気筒の変
更および自動変速機での変速制御ならびにロックアップ
制御の三者を相乗的に機能させて燃費の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を機能的手段で模式的に示すブロック
図である。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】その自動変速機の歯車列を示すスケルトン図で
ある。
【図4】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
作動表を示す図である。
【図5】バンク切換え可能なV型エンジンの給排気系統
および制御系統を模式的に示すブロック図である。
【図6】バンクの切換えに伴ういずれか一方のバンクに
ついてのスロットル開度の変化および出力トルクの変化
を概略的に示す線図である。
【図7】この発明による変速マップの設定制御ルーチン
の一例を示すフローチャートである。
【図8】第4速と第5速との変速を行う変速線の例を示
す図である。
【図9】最適燃費変速点を説明するための変速段、車
速、燃料消費量の関係を示す図である。
【図10】ハーフロックアップ領域を広くした変速マッ
プの一例を示す図である。
【図11】バンク切換え制御のためのマップの一例を示
す図である。
【図12】バンク切換え不可の場合に採用される変速マ
ップの一例を示す図である。
【符号の説明】
100 エンジン 101 自動変速機 102 許可手段 103 判断手段 104 変速パターン設定手段 105 変速指示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/04 - 41/06 F02D 17/02 F02D 29/00 F16H 61/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼気筒数を変更可能なエンジンと、こ
    のエンジンに連結された自動変速機との一体制御装置に
    おいて、 前記自動変速機で設定されている変速段が予め定めた所
    定の変速段である場合に前記エンジンでの燃焼気筒数の
    変更を許可する許可手段と、 前記燃焼気筒数の変更が可能な状態を判断する判断手段
    と、 前記燃焼気筒数の変更が可能な状態の場合には、燃焼気
    筒数の変更が不可能な状態の場合よりも、前記所定の変
    速段の設定領域を低車速側に拡大した変速パターンを設
    定する変速パターン設定手段と、 その変速パターンに従って前記自動変速機の変速制御を
    行う変速指示手段とを備えていることを特徴とするエン
    ジンおよび自動変速機の一体制御装置。
  2. 【請求項2】 前記自動変速機が、流体を介してトルク
    を伝達する流体継手機構部に対して並列に配置した直結
    クラッチを備え、 さらに前記変速パターン設定手段は、前記直結クラッチ
    の係合可能時には、直結クラッチの係合不能時に比べ
    て、高車速側へ移動した変速パターンを設定するよう構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジ
    ンおよび自動変速機の一体制御装置。
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