JP3116044B2 - 重荷重、小型トラック用の空気入りタイヤ - Google Patents
重荷重、小型トラック用の空気入りタイヤInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C15/00—Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
- B60C15/04—Bead cores
- B60C2015/044—Bead cores characterised by a wrapping layer
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- Tires In General (AREA)
Description
軽減を図りつつビード耐久性を向上しうる空気入りタイ
ヤに関する。
タイヤあるいは小型トラック用タイヤである重荷重、小
型トラック用の空気入りタイヤ(以下要すれば空気入り
タイヤ、又はタイヤという)においては、ビード耐久性
を保持するために、従来、図4(A)に示すように、カー
カス本体a1と巻上げ部a2との間に充填されるビード
エーペックスゴムbのゴムボリュウムを増加し、ビード
剛性を大巾に高めることによって負荷荷重によるタイヤ
変形自体を減じている。なお、このときのビードエーペ
ックスゴムbの厚さtは、例えば重荷重用タイヤでは、
巻上げ部a2の外端位置において約9〜20mmにも達
している。
めにビード構造が見直され、図4(B) に示すように、ビ
ードエーペックスゴムbのボリュウム及び高さを大巾に
減じるとともに、巻上げ部a2を高くしてカーカス本体
a1と近接させることにより、ビード耐久性を維持しな
がら軽量化を図る技術が提案されている。
うな構造のタイヤは、カーカス本体a1がビードコアc
から略直線状にのびるため、カーカスとビードコアcと
の接触位置cpでカーカスが強く引張られてストレスが
かかり、この構造特有のカーカスコードの破断が発生し
やすくなる。
カーカスの巻上げ部a2が、近接域yの下端位置で急激
に折り曲げられため、前記巻上げ部a2が戻ろうとし
て、加硫後においてビードエーペックスゴムbの外端近
傍bpに、エアー溜まりが生じやすくなり、逆にビード
耐久性を低下させるという問題もある。
とビードコアおよびビードエイペックスゴムとの間に介
在する第1のゴム層、並びに近接域においてカーカスプ
ライ本体と巻上げ部との間に介在する第2のゴム層を設
けることを基準として、前記カーカスコードの破断損傷
に加え、ビードエーペックスゴム外端近傍でのエアー溜
まりを抑制してビード耐久性を向上でき、特に小型トラ
ック用として好適な空気入りタイヤの提供を目的として
いる。
に、トレッド部からサイドウオール部をへてビード部の
ビードコアに至るカーカスプライ本体に、前記ビードコ
アで折り返しかつビードコアから半径方向外側にのびる
ビードエイペックスゴムに沿ってのびる巻上げ部を連設
したカーカスプライを有するカーカス、および前記トレ
ッド部の内方かつカーカスの外側に配されるベルト層を
具えるとともに、前記カーカスの巻上げ部は、前記ビー
ドエイペックスゴムの外端を越えることによりカーカス
プライ本体に近接する近接域が形成されるとともに、前
記カーカスは、ビードコアとの間、ビードエイペックス
ゴムとの間に厚さ1.0〜3.0mmの第1のゴム層を
介在させ、かつカーカスプライ本体と巻上げ部との間か
つ前記近接域に前記第1のゴム層に連続ししかも厚さ
2.0〜6.0mmの第2のゴム層を介在させ、しかも
前記第1、2のゴム層は、JISA硬度が50〜80
度、かつ前記ビードエイペックスゴムのJISA硬度よ
り小であることを特徴とする重荷重、小型トラック用の
空気入りタイヤである。
硬度が50〜80度、かつ前記ビードエイペックスゴム
のJISA硬度より小とし、カーカスコード切れの抑制
およびエアー溜まりの抑制をしている。
とともに説明する。図1、2は、空気入りタイヤ1が標
準リムにリム組みされかつ50kpaの内圧を充填した
50kpa内圧状態のタイヤ断面を示している。なお標
準リムとは、JATMAで規定する標準リムを意味す
る。
と、その両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサ
イドウォール部3と、各サイドウオール部3の内方端に
位置するビード部4とを具え、本例では、重荷重用タイ
ヤとして形成される。小型トラック用タイヤとしてもよ
い。又タイヤ1は、前記ビード部4、4間に跨るトロイ
ド状のカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側か
つトレッド部2内方に配置されるベルト層7とによって
補強される。
ル、レーヨン、ナイロン、芳香族ポリアミド等の有機繊
維のカーカスコードをタイヤ赤道COに対して75〜9
0度の角度で配列した1〜3枚、本例では2枚のカーカ
スプライ29、30からなる。
レッド部2からサイドウオール部3をへてビードコア5
に至るカーカスプライ本体29Aの両側に、前記ビード
コア5をタイヤ軸方向内側から外側に折返される巻上げ
部29Bを具える。又外のカーカスプライ30は、前記
カーカスプライ本体29Aに重置されかつ巻上げ部29
Bを覆って半径方向内方にのびるとともにその内端はビ
ードコア5の外側部分あるいはビードコア下部分で終端
している。前記カーカス6は、スチール製のカーカスコ
ードをタイヤ赤道COに対して75〜90度の角度で配
列した1枚のカーカスプライ9から構成することもでき
る。
部29Bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径
方向外側に向かって先細状にのびるビードエーペックス
ゴム10が充填される。
本体29Aがビードエーペックスゴム10の前記外端1
3に最も近接する位置と、前記カーカスプライ本体29
Aがビードコア5から半径方向外方に向かって離間を始
める位置との間の領域Yにおいて、カーカスプライ本体
29Aは前記50kpa内圧状態において、略直線状に
形成される。
が、少なくとも前記領域Yにおいて略直線状をなすこと
によって、カーカス6のコードパスが短くなり、標準内
圧を充填した際、さらには荷重が負荷された際、カーカ
ス6が外側へせり出すのを抑制でき、ビード部4の変形
量自体を低減しうる。又前記略直線状をなすことによっ
て、ビードエーペックス10の厚さが減じて、巻上げ部
29Bが応力のニュトラルラインに相対的に接近し、前
記ビード部4の変形量自体の低減効果とともに巻上げ部
9Bに作用する圧縮力を大巾に減じうる。
記ビードエーペックスゴム10の外端13よりも半径方
向外側に突出するハイターンアップの巻上げ構造をな
し、この巻上げ部29Bの突出部分がカーカスプライ本
体9Aに近接する近接域15を形成する。この近接域1
5のカーカス6に沿う長さL0は35〜70mmの範囲
であって、これにより必要なビード剛性が付与される。
スプライ本体29Aのカーカスコードと巻上げ部9Bの
カーカスコードとの間のコード間ゴム厚さは、本例で
は、0.5〜4.0mmの範囲であって、カーカスコー
ド間に作用するせん断力を、このコード間に介在するゴ
ム材の弾性によって緩和させる。
ングルワインドで形成した断面六角形状をなす。従っ
て、カーカスプライ29との接触域17に角部を有し、
カーカスコードの破断損傷を招く恐れがある。
に、ゴム引きした一本のビードワイヤを螺旋にかつ多層
に巻回させたいわゆるシングルワインドタイプとするこ
とができる。このビードコア5は、偏平六角形の断面形
状をなし、長寸な長軸線が、例えば15度の角度を有し
て傾斜するリムシートと略平行に配されることによっ
て、軽量にかつ広範囲に亘ってリムとの嵌合力を高めて
いる。
により、その角部がカーカス6に接触し、しかも略直線
状のプライ本体9Aが荷重時に強く引張られるため、こ
の接触点でカーカスコードの破断損傷が発生しやすくな
る。
5の接触域17をテキスタイル布19で被覆している。
これによって、ビードコア5の角部が円弧状に滑らかと
なりカーカス6の屈曲および接触圧を減じるとともに、
カーカスコードとビードワイヤとの直接接触を防止して
いる。その結果、カーカスコードの破断損傷を効果的に
抑制できる。
ン、レーヨン、ポリエステル等の有機繊維のヤーンを用
いた織物であって、前記ヤーンとして、タイヤコードよ
りやや細い、例えば940dtex/2〜1670dtex/2
程度の太さのものが好適に採用できる。
コア5の周囲で1回以上複数回、好ましくは2回巻回さ
せ、ビードコア5の全周囲を被覆することが好ましい。
これによって、角部をより大きな円弧で滑らかかつ確実
に被覆保護でき、前記コード破断損傷の抑制効果を保証
するとともに、生産性を高めることができる。なお織物
体ではなくヤーンを平行配列したシート体を用いたとき
にはヤーン間にカーカスコードが入込んで、抑制効果を
達成できなくなる。
は、JISA硬度が例えば70〜100度のゴムからな
り、その外端13のビードベースライン16からの高さ
hを、リムのフランジ高さHを中心とした上下15mm
の範囲(H±15mmの範囲)に減じている。すなわち
前記タイヤ1Aのビードエーペックスゴム10より低く
かつ小さく設定している。このために、加硫成型時、ビ
ードエーペックスゴム10の外端近傍でエアー溜まりが
より発生しやすくなる。
半径方向外端13のビードベースライン16からの高さ
hを、タイヤ赤道CO上のカーカス6外面のビードベー
スライン16からのカーカス高さHkの0.1〜0.3
倍の範囲に減じることもでき、これによって、ゴムボリ
ュウムを減じ軽量化が図られる。
き、タイヤ製造を難しくするとともに、ビードエーペッ
クスゴム10が小さすぎて必要なビード剛性が付与され
ず、しかも外端13近傍のカーカス6が折曲り、エアー
溜り等の不良が発生しやすくなるとともに、折曲り部分
が起点となって走行中のカーカスコードの破断を誘発す
る。又0.3×Hkを越えると、発熱性を損ねて耐久性
が低下しかつ不必要な重量増加を招く。従って、好まし
くは、0.25×Hk以下、さらに好ましくは0.20
×Hk以下である。なおビードベースライン16とは前
記ビード底面4S1のタイヤ軸方向外端を通るタイヤ軸
方向線(リム径の基準線)として定義される。
損傷に加え、エアー溜まりを抑制するため、図2に拡大
して示すように、カーカス6とビードコア5およびビー
ドエイペックスゴム10との間に第1のゴム層31を介
在させるとともに、前記近接域15におけるカーカスプ
ライ本体29Aと巻上げ部29Bとの間に第2のゴム層
32を介在させている。
3.0mmの厚さT1を有し、ビードコア5とビードエ
ーペックスゴム10との接合体33の周囲、すなわちビ
ードコア5の底面、両側面を通ってビードエーペックス
ゴム10の両側面を被覆している。
mの厚さT2を有し、前記第1のゴム層31に連続して
前記近接域15内を半径方向外側にのびる。この第2の
ゴム層32は、本例では、前記第1のゴム層31をなす
ゴム片の両端部分が外端13を越えて重なり合い半径方
向外側に延出することによって形成される。従って、第
1、2のゴム層31、32は、同じゴム組成で形成され
る。
ドコア5の角部を円弧状に滑らかに覆うため、カーカス
6の屈曲および接触圧を減じるとともに、カーカスコー
ドとビードワイヤとの直接接触を防止し、カーカスコー
ドの破断損傷を効果的に抑制できる。又接合体33の全
周を均一な厚さでに覆うため、前記領域Yでの前記カー
カスプライ本体29Aが直線状を維持できる。
カスプライ本体29Aと巻上げ部29Bとの間の接着性
を高めるとともに第2のゴム層32自体が流動するた
め、前記エアー溜まりを効果的に抑制できる。又第2の
ゴム層32は、カーカスプライ本体29Aと巻上げ部2
9Bとの間の剪断歪も緩和させるため、ビード耐久性の
更なる向上に役立つ。
カーカス6に沿った長さL1は、5〜15mmが好まし
く、又第1、2のゴム層31、32は、JISA硬度を
50〜80度とし、ビードエイペックスゴムのJISA
硬度より小とするのがよい。
mm未満では、前記破断損傷の抑制効果が達成されず、
又3.0mmを越えるとリムとの嵌合力が不充分とな
る。又第2のゴム層32の厚さT2が2.0mm未満、
および前記長さL1が5mm未満ではエアー溜まりの抑
制効果が十分に得られず、逆に厚さT2および長さL1
がそれぞれ6.0mmおよび15mmを越えると、重量
の不必要な増加を招く。
ールコード等の高弾性のベルトコードを用いた少なくと
も2枚、本例では2枚のベルトプライ35A、35Bか
らなり、プライ間相互でベルトコードを交差させてい
る。
部4を、テキスタイル布19及び第1、第2のゴム層3
1、32の双方を用いて保護することもできる。なお前
記ベルト層7は、少なくとも2枚のベルトプライ、本例
では、カーカス側からトレッド面に向かって順に配され
る第1、第2、第3、第4のベルトプライ21A〜21
Dの4枚からなり、例えば第1のベルトプライ21A
は、ベルトコードをタイヤ赤道COに対して50〜70
度程度の角度で配列するとともに、第2、第3、第4の
ベルトプライ21B〜21Dは10〜30度程度の角度
でベルトコードを配列している。なお第2、第3のベル
トプライ21B、21C間でタイヤ赤道COに対するコ
ードの傾斜方向が相違し、これによって強固なトラス構
造を構成し、必要なベルト剛性を付与して操縦安定性を
維持するとともに、タイヤの寸法変化を抑制する。前記
ベルトコードとしては、例えばスチールコード等の高弾
性のものが使用される。
1、2に示す構成を有する重荷重、小型トラック用の空
気入りタイヤを、表1の仕様で試作するとともに、各試
供タイヤのビード耐久性を夫々比較した。
(5.50F×16)、標準内圧(600kpa)、荷
重(1100kg)の条件で回転ドラム試験機上で、2
0km/hの速度で走行させ、ビード損傷が発生するまで
の走行時間を比較した。完走は600時間であり、走行
時間が大なほど優れている。
しているため、ビード部での重量軽減を図りつつビード
耐久性を向上できる。
る。
図である。
イヤのビード部を例示する断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】トレッド部からサイドウオール部をへてビ
ード部のビードコアに至るカーカスプライ本体に、前記
ビードコアで折り返しかつビードコアから半径方向外側
にのびるビードエイペックスゴムに沿ってのびる巻上げ
部を連設したカーカスプライを有するカーカス、および
前記トレッド部の内方かつカーカスの外側に配されるベ
ルト層を具えるとともに、 前記カーカスの巻上げ部は、前記ビードエイペックスゴ
ムの外端を越えることによりカーカスプライ本体に近接
する近接域が形成されるとともに、 前記カーカスは、ビードコアとの間、ビードエイペック
スゴムとの間に厚さ1.0〜3.0mmの第1のゴム層
を介在させ、かつカーカスプライ本体と巻上げ部との間
かつ前記近接域に前記第1のゴム層に連続ししかも厚さ
2.0〜6.0mmの第2のゴム層を介在させ、 しかも前記第1、2のゴム層は、JISA硬度が50〜
80度、かつ前記ビードエイペックスゴムのJISA硬
度より小であることを特徴とする重荷重、小型トラック
用の空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記ビードエイペックスゴムの外端のビー
ドベースラインからの高さhは、タイヤが装着されるリ
ムのフランジ高さHを中心として上下15mmの範囲で
あることを特徴とする請求項3記載の重荷重、小型トラ
ック用の空気入りタイヤ。
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