JP3112780B2 - 廃棄物処分場における有害物質遮断床体 - Google Patents

廃棄物処分場における有害物質遮断床体

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JP3112780B2
JP3112780B2 JP05211362A JP21136293A JP3112780B2 JP 3112780 B2 JP3112780 B2 JP 3112780B2 JP 05211362 A JP05211362 A JP 05211362A JP 21136293 A JP21136293 A JP 21136293A JP 3112780 B2 JP3112780 B2 JP 3112780B2
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弘 岩佐
輝久 篠
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ライト工業株式会社
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Revetment (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物処分場において
地盤中に有害物質が浸透するのを防止するために地盤上
に形成される遮断床体に係り、特に、鉛、水銀、銅、亜
鉛、ニッケル、カドミウム等の重金属類や、トリクロロ
エチレンなどの有機化合物などの有害物質が地盤中に浸
透するのを防ぐための有害物質遮断床体に関する。
【0002】
【従来の技術】不燃性の廃棄物は、最終的に廃棄物処分
場に埋立処理されるが、この廃棄物の中には、重金属
類、ある種の無機化合物、トリクロロエチレンなどの有
機塩素系溶剤といった有害物質も含まれている。それら
有害物質が地中に流亡した場合、地盤や地下水の汚染等
の2次公害を引き起こすことがある。
【0003】そこで、通常、この種の廃棄物処分場にお
いては、その廃棄物処分場と地盤とを遮断するための遮
断手段が設けられている。この遮断手段の代表例は、遮
水シートを廃棄物処分場の地盤上に布設するものであ
る。
【0004】この例としては、たとえば特公平5−15
847号に記載のものがある。この技術は、基本的に地
盤上に下部砂床を設け、その上に遮水シートを布設し、
さらに上部に上部砂床を設けて、その上に廃棄物を投棄
しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同公報の技術
は、遮水シートの破断の可能性があることを前提として
おり、遮水シートの破断があった場合には、これを補修
しようとするものである。しかしながら、この技術内容
からして都市の平地の廃棄物処分場を主たる対象とする
場合には、ある程度の有効性を有するとしても、谷沢を
利用した傾斜地に対しては、有効ではない。
【0006】すなわち、砂床で遮水シートをサンドイッ
チする限り、雨水による流亡が当然に発生し、その流亡
防止手段がない。また、山間凹地や谷間では、その切取
り傾斜地の表面には岩石などの突起物が多いために、遮
水シートを直接傾斜地表面に布設した場合には、前記の
突起物により遮水シートが破断しやすく、その破断個所
から有害物質が地盤内に浸透する虞れがある。他方で、
布設した遮水シート上に直接廃棄物を投棄した場合に
は、その廃棄物の角により遮水シートが破断する可能性
が大きい。さらに、投棄のために、トラックやブルドー
ザーなどが遮水シートの上を走行するので、破断防止手
段が必要となるが、単に遮水シート上に砂を敷設したの
みでは、重機類の走行が困難となり、かつ荷重を十分受
けることができず、遮水シートの破断の可能性が大き
い。
【0007】したがって、本発明の主たる課題は、トラ
ックやブルドーザーなど重機類の走行に十分耐え得るよ
うにして、非透液性シートの破断を防止するとともに、
仮に非透液性シートが破断したとしても、非透液性シー
トと地盤表面との間に遮断層を設けることで、有害物質
の地盤中への浸透を確実に防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、セメント系
固化材料に、有機化合物捕捉材料およびイオンの捕捉材
の少なくとも一方を混入した材料による遮断層が、廃棄
物処分場における遮断対象領域の地盤全体を覆ってこれ
に一体化されて形成され、かつ、この遮断層は透水係数
が10-7cm/sec 以下とされ、前記遮断層上に設
けた破断のおそれのある非透液性シートと、この非透液
性シートを覆って設けられたモルタル類層とを有し、こ
のモルタル類層上に廃棄物が投棄されるものであること
で解決できる。この場合において、前記モルタル層中に
連続繊維または短繊維が混入されていることが望まし
い。
【0009】
【作用】本発明においては、廃棄物処分場における遮断
対象領域上にモルタル類層が形成され、この下部に非透
液性シートが設けられる。モルタル類層は、重機類の荷
重に耐え得るために、非透液性シートの破断が防止され
る。仮に非透液性シートが破断したとしても、非透液性
シートと地盤表面との間にセメント系固化材料にイオン
の捕捉材および/またはイオンの捕捉材を混入した材料
による遮断層を設けたので、有害物質の地盤中への浸透
を確実に防止することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら実施例によ
りさらに詳説する。図1は、山間の谷間を利用して廃棄
物処分場を設けた例であり、斜面の上部の砂防ダム1を
設け、傾斜地の下部に貯留ダム2を設け、この貯留ダム
2内に不燃性廃棄物3を投棄する例である。
【0011】砂防ダム1と貯留ダム2との傾斜地の地盤
表面下には、雨水の排水用暗渠4が構築される。傾斜地
の地盤表面上には、本発明に従って、有害物質遮断床体
Xが造成される。
【0012】この有害物質遮断床体Xの造成に際して
は、図2に示すように、セメント系固化材料にイオンの
捕捉材を混入した材料による遮断層5が造成される。傾
斜地の地盤表面は、その表面整形が丁寧に行われるもの
ではなく、ラフに行われるので、岩石が突出していたり
木の根が突出したり凹凸が大きい。このために、セメン
ト系固化材料にイオンの捕捉材を混入した材料を、法面
のモルタル吹付のように吹付ガン(図示)を用いて吹付
施工するのが好適である。これによって、遮断層5の表
面をほぼ傾斜地に沿って平坦に造成できる。
【0013】この遮断層5上に、ゴムシートやプラスチ
ックシートなどの非透液性シート6が布設される。さら
に、この非透液性シート6上に、モルタル類層7が形成
される。
【0014】ここで、遮断層5は、セメント系固化材
料、たとえばポルトランドセメント、高炉セメント、フ
ライアッシュセメントなどに、骨材たとえば砂、砂利、
高炉スラグなどを混入するとともに、さらにイオン捕捉
材料として粘土鉱物たとえば(ナトリウムまたはカルシ
ウム)ベントナント、カオリン、モンモリロナイト、ア
タパルジャイト、トライト、ゼオライト、バーミキュラ
イトを混入するのが望ましい。この粘土鉱物は、重金属
類に対する陽イオン交換能力により捕捉する機能があ
る。また、活性炭、木炭、シリカゲルなどを前記の粘土
鉱物と共にまたは単独で混入することにより有機物質、
アンモニア窒素、トリクロロエチレンなどに対する物理
的吸着能力を期待して混入することもできる。遮断層5
は、吹付のほか、流し込みなどによっても造成できる。
この場合には、前記の粘土鉱物をペレット化し、これを
材料に混入できる。
【0015】遮断層5の厚みは、少なくとも5cmが必
要である。その圧縮強度としては100kg/cm2
上、土質工学会基準 JSF T 311−1990に
基づく透水係数としては10-7cm/sec 以下が望
ましい。引張強度としては5kgf/cm2 以上あるの
が好適である。引張強度を高めるために、全材料中に2
〜6重量%の範囲でゴムラテックスを混入することがで
きる。材料中には、流動化剤、AE剤などの混和剤を混
入させることができる。
【0016】非透液性シート6としては、破断防止のた
めには、5mm以上の厚みを有するのが望ましい。遮断
層5およびモルタル類層7との付着性を高めるために、
表面に凹凸を形成することができる。
【0017】モルタル類層7としては、一般のモルタル
やコンクリートにより形成できるほか、好ましくは繊維
を混入させて、重機類の走行があっても、割れを生じさ
せないことが好適である。この繊維としては、ガラス繊
維、スチールファイバーなどの金属繊維のほか、人造繊
維を挙げることができる。特に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル、ナイロン繊維などが好適であり、
短繊維のほか、連続長繊維を用いることができる。繊維
の混入量としては、0.3 〜5容積%が望ましい。モ
ルタル類層7の厚みとしては、2cm以上、特に5cm
以上が好適である。さらにモルタル類層7の圧縮強度は
100kg/cm2 以上、曲げ強度が30kg/cm2
以上、土質工学会基準 JSF T 311−1990
に基づく透水係数としては10-6cm/sec 以下が
望ましい。
【0018】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、トラック
やブルドーザーなど重機類の走行に十分耐え得るととも
に、非透液性シートの破断を防止でき、仮に非透液性シ
ートが破断したとしても、非透液性シートと地盤表面と
の間に遮断層を設けることで、有害物質の地盤中への浸
透を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる廃棄物処分場における有害物質
遮断床体の造成態様の概要図である。
【図2】その拡大断面図である。
【符号の説明】
5…遮断層、6…非透液性シート、7…モルタル類層、
X…有害物質遮断床体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 1/00 ZAB E02D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント系固化材料に、有機化合物捕捉材
    料およびイオンの捕捉材の少なくとも一方を混入した材
    料による遮断層が、廃棄物処分場における遮断対象領域
    の地盤全体を覆ってこれに一体化されて形成され、か
    つ、この遮断層は透水係数が10-7cm/sec 以下
    とされ、 前記遮断層上に設けた破断のおそれのある非透液性シー
    トと、この非透液性シートを覆って設けられたモルタル
    類層とを有し、このモルタル類層上に廃棄物が投棄され
    るものであることを特徴とする廃棄物処分場における有
    害物質遮断床体。
  2. 【請求項2】前記モルタル層中に連続繊維または短繊維
    が混入されている請求項1記載の廃棄物処分場における
    有害物質遮断床体。
JP05211362A 1993-08-26 1993-08-26 廃棄物処分場における有害物質遮断床体 Expired - Lifetime JP3112780B2 (ja)

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