JP3112513B2 - 金メッキ用金塩溶液 - Google Patents

金メッキ用金塩溶液

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JP3112513B2
JP3112513B2 JP03203897A JP20389791A JP3112513B2 JP 3112513 B2 JP3112513 B2 JP 3112513B2 JP 03203897 A JP03203897 A JP 03203897A JP 20389791 A JP20389791 A JP 20389791A JP 3112513 B2 JP3112513 B2 JP 3112513B2
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plating
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衛 平子
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金メッキ用金塩に用い
るシアン化金アンモニウム溶液に関するものである。
【0002】金メッキに用いる金塩には、従来よりシア
ン化金カリウムがあり、半導体工業をはじめとする多く
の分野で用いられている。こうした金メッキの分野で、
半導体関連工業では、金線ボンディングやTAB技術に
おける接合性の良い柔らかな金を析出させる浴が用いら
れているが、多くの場合は、シアン化金カリウムを用い
る浴が一般的である。シアン化金カリウムを用いる浴で
は、浴のランニングに伴い、浴中にカリウムが蓄積し、
その際にカリウムの共析現象により除々に金メッキ被覆
の硬度が上昇する欠点を有している。しかし、シアン化
金アンモニウムによる浴は、アンモニウムイオンはアン
モニアとして浴より揮散するため蓄積が起こらず、また
アンモニウムは共析現象をおこさないので長期間使用し
てもほぼ一定の硬度の金メッキ被覆が得られる特徴があ
る。この特徴は、前述の半導体関連工業での金線ボンデ
ィングやTAB技術における接合性の良い柔らかな金を
析出させる目的とよく一致し、さらにアルカリ金属イオ
ンを含まないことからマイグレーションの防止等に効果
があると予測され、次世代のメッキ浴として期待されて
いる。本発明の金メッキ用金塩に用いるシアン化金アン
モニウム溶液はこうした要求に対応するためになされた
ものである。
【0003】
【従来技術とその問題点】シアン化金アンモニウムの製
造に際しては、特公昭48-39158号、あるいは米国特許 3
582269号に例示があり、予めアンモニウム置換したイオ
ン交換樹脂にシアン化金カリウムを通液することにより
得られる。シアン化金アンモニウムは、不安定な金塩で
化1の式に従い、シアン金、アンモニア、シアン化水素
に分解する。
【0004】
【化1】
【0005】メッキにシアン化金アンモニウムを用いる
場合には、溶液による方法が簡便であるが、保存や経時
変化により分解が進行し、溶液中でシアン化金の黄色の
沈殿が発生する。このシアン化金塩溶液を、金メッキ浴
に使用した場合にはブツやピンホールなどの発生が起こ
りやすくなるため、予め濾過などによりシアン化金を除
いておく必要がある。半導体工業では、回路パターンの
微細化が進んでおり、ブツやピンホールなどの発生は致
命的な欠陥に陥る恐れがある。こうした観点からシアン
化金アンモニウムを使用した浴に用いる金メッキ用金塩
溶液の安定性を増す工夫は、産業上の急務といえる。
【0006】
【発明の目的】本発明においては、長期間の保存等にお
いても変質のおこりにくいシアン化金アンモニウムを金
塩とする金メッキ用金塩溶液を提供することを目的とす
る。
【0007】
【作用】本発明によるシアン化金アンモニウムを金塩と
する金メッキ用金塩溶液には、シアン化金アンモニウム
の他に、少量のシアン化アンモニウムを含みさらにアン
モニア水で水素イオン濃度を8〜10の間に調整されてい
る。シアン化アンモニウムの添加は、化2、化3に示す
式の化学平衡をずらしシアン化金アンモニウムの安定化
に寄与するためシアン金の生成が防止される。
【0008】
【化2】
【0009】さらにアンモニア水はシアン化水素の揮散
を防ぎ、シアン化アンモニウムの安定性向上に寄与す
る。
【0010】
【化3】
【0011】これらの作用により、シアン化金アンモニ
ウムを金塩とする金メッキ用金塩溶液にシアン化アンモ
ニウムとアンモニアが含まれていると、シアン化金アン
モニウムの安定性が増し、長期間の保存等においても変
質のおこりにくいものとなる。またシアン化アンモニウ
ムとアンモニアは、メッキ浴の使用につれて蓄積される
ことなく、除々に揮散するため安定剤として好適であ
る。
【0012】シアン化アンモニウムを 0.005〜 1.0%の
濃度範囲とした理由は、 0.005%以下の濃度は安定剤と
しての効果が長続きせずシアン化金を析出し易くなるか
らである。またあまり濃度が高いとメッキ浴に投入した
際に、メッキ浴の液バランスを崩すおそれがあるからで
ある。実際の濃度調整にあたって、シアン化アンモニウ
ム濃度は、シアン化金アンモニウム濃度との割合で1%
前後にしておくのが、操作も容易でメッキ浴の液バラン
スを崩すこともなく好ましい。しかしこれは必ずしもこ
の範囲でなくてもかまわない。
【0013】アンモニア水で水素イオン濃度を8〜10の
間に調整するのは、水素イオン濃度8以下では、シアン
化水素の揮散が起こりやすく、結果的にシアン化金アン
モニウムの分解がおこるので好ましくない。またシアン
化水素は、有毒であり安全面からも水素イオン濃度8以
下に調整するのは避けた方がよい。水素イオン濃度10以
上では、逆にアンモニアの揮散が激しくなり、臭気が強
く好ましくない。またアンモニアは弱アルカリ性である
ので水素イオン濃度を10以上にするには、大量に添加す
る必要があり、メッキ浴の液バランスを崩し易くなる。
【0014】
【実施例1】本実施例は、シアン化金アンモニウムを含
んだ本発明品の製造方法について示す。5リットルのカ
ラムに詰めた陽イオン交換樹脂3リットルに希硫酸(濃
度5%)20リットルをSV=2で通して、まずイオン交
換樹脂の水素化を行う。ついで、純水を40リットル通し
てよく水洗し、さらに濃度15%のアミド硫酸アンモニウ
ム溶液を通しつつ、液をカラムと槽の間で循環させる。
循環により、溶液の水素イオン濃度は、除々に低下する
のでアンモニア水を添加しつつ水素イオン濃度を4〜7
の範囲で調整することにより、イオン交換樹脂のアンモ
ニウム化を行う。60リットルの純水で再び樹脂を洗浄
し、樹脂塔内に残るアミド硫酸アンモニウム溶液を除
く。本発明品を得るために、次いでシアン化金カリウム
15%、シアン化カリウム0.15%を含む溶液10リットルを
イオン交換樹脂塔に通して、イオン交換樹脂塔内でカリ
ウムとアンモニウムの置換反応をさせる。全量を通液の
後、純水15リットルを通液して樹脂塔内の残液を押しだ
して製品原液とする。製品原液の水素イオン濃度は、5
〜7前後であるのでアンモニア水を加えて水素イオン濃
度を8〜10の範囲に調整する。こうして得られた液は、
シアン化金アンモニウムを約5%、シアン化アンモニウ
ムを約0.03%を含み、長期の保存においてもシアン金を
析出しない。
【0015】
【従来例1】実施例と従来例の差は、カリウムとアンモ
ニウムの置換反応をさせる際に通液する液の組成とアン
モニア水を加えて水素イオン濃度を8〜10の範囲に調整
の可否である。実施例1と同様にして操作を行い、カリ
ウムとアンモニウムの置換反応をさせる際に通液する液
の組成を濃度15%のシアン化金カリウム溶液とし、また
アンモニア水を加えて水素イオン濃度を調節しない場合
には、シアン化金アンモニウムを約5%を含む溶液がで
きる。容器に入れ長期の保存を行うとシアン金の黄色の
沈殿が除々に析出できる。
【0016】
【実施例2】シアン化金アンモニウム 5.6%を含み、シ
アン化アンモニウムをそれぞれ0.005、0.03、 0.2、 1.
0%を含みさらに、水素イオン濃度 8.4に調整した溶液
を各々 100ml用意し、共栓式の 300mlの三角フラスコに
入れ、軽く栓をして70℃のウォーターバス中に入れて加
速試験をおこなった。24時間後も各々の容器内の液体に
変化は無かった。
【0017】
【従来例2】シアン化金アンモニウム 5.6%を含む、水
素イオン濃度6.6の溶液 100mlを、共栓式の 300mlの三
角フラスコに入れ、軽く栓をして70℃のウォーターバス
中に入れ、加速試験をおこなった。6時間後には容器内
の液体中に僅かに黄色の沈殿がみられ、24時間後にはさ
らに黄色の沈殿が増加していた。
【0018】
【比較例1】シアン化金アンモニウム 5.6%を含み、シ
アン化アンモニウムを 0.003%に調整し、水素イオン濃
度 8.4に調整した溶液 100mlを、共栓式の 300mlの三角
フラスコに入れ、軽く栓をして70℃のウォーターバス中
に入れ、加速試験をおこなった。24時間後に容器内の液
体中に僅かに黄色の沈殿がみられた。
【0019】
【比較例2】シアン化金アンモニウム 5.6%を含む、水
素イオン濃度を 8.5に調整した溶液100mlを、共栓式の
300mlの三角フラスコに入れ、軽く栓をして70℃のウォ
ーターバス中に入れ、加速試験をおこなった。24時間後
に容器内の液体中に僅かに黄色の沈殿がみられた。
【0020】
【実施例3】シアン化金アンモニウム11.2%を含み、シ
アン化アンモニウムをそれぞれ0.005、0.03、 0.2、 1.
0%を含みさらに、水素イオン濃度 9.7に調整した溶液
を各々 100ml用意し、共栓式の 300mlの三角フラスコに
入れ、軽く栓をして70℃のウォーターバス中に入れて加
速試験をおこなった。24時間後も各々の容器内の液体に
変化は無かった。
【0021】
【発明の効果】以上のことから明らかなように本発明の
金メッキ用金塩溶液は、従来の金塩溶液のようにカリウ
ムの共析現象による金メッキの硬度上昇がなく、また時
間が経ってもブツやピンホールの発生原因となるシアン
金の沈殿がなく、接合性のよい柔らかな金メッキを得る
ことができると共に長期間の保存においても変質しない
効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 3/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン化金アンモニウムを金塩としシア
    ン化アンモニウムを0.005〜 1.0%を含みさらにアンモ
    ニア水で水素イオン濃度8〜10のあいだに調整されてな
    る金メッキ用金塩溶液。
JP03203897A 1991-07-18 1991-07-18 金メッキ用金塩溶液 Expired - Lifetime JP3112513B2 (ja)

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JP2722324B2 (ja) * 1994-01-13 1998-03-04 株式会社バンダイ 人形玩具の頭部回転装置
JP3433433B2 (ja) * 1994-03-07 2003-08-04 矢崎総業株式会社 シールドコネクタ
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