JP3110105B2 - パターン認識方法 - Google Patents

パターン認識方法

Info

Publication number
JP3110105B2
JP3110105B2 JP26000791A JP26000791A JP3110105B2 JP 3110105 B2 JP3110105 B2 JP 3110105B2 JP 26000791 A JP26000791 A JP 26000791A JP 26000791 A JP26000791 A JP 26000791A JP 3110105 B2 JP3110105 B2 JP 3110105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signal
discrete signal
discrete
continuous electric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26000791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05100700A (ja
Inventor
潤一郎 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP26000791A priority Critical patent/JP3110105B2/ja
Publication of JPH05100700A publication Critical patent/JPH05100700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3110105B2 publication Critical patent/JP3110105B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制限された周波数帯域
の中に制限以上の周波数帯域の情報を混入させる技術に
係り、特に音声認識のパターン認識に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続信号(アナログ信号)をサ
ンプリングによって離散信号(デジタル信号)に変換す
る際には、サンプリング定理によると、サンプリング周
波数を分析したい周波数の2倍以上高く設定しなければ
ならない。なお、サンプリング定理については、例え
ば、「ディジタル信号処理」、電気通信通学会コロナ
社、1984、p.25 に記載されている。そこで、従来にあ
っては、図5に示すように、マイク1により集音された
音声波の連続電気信号Siを低域通過型フィルタ(アン
チエリアス・フィルタ)2に通過させることによって必
要な周波数帯域f0 に制限した後、低域通過型フィルタ
2の遮断周波数の2倍以上、すなわち2f0 +α(但
し、α≧0)のサンプリング周波数に設定されたA/D
変換器3により離散信号Soに変換する処理が行われて
いる。このようなA/D変換処理では、音声認識等で必
要とされている5〜6000Hzの周波数帯域の信号に
対して12kHz程度のサンプリング周波数が必要とな
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
パーソナルコンピュータやワークステーションには、音
声メール等のために8kHz程度のサンプリング周波数
に設定されたA/D変換器3が標準装備されているもの
がある。この場合、電話の周波数帯域が約3500Hz
であることを考慮すると、上記のサンプリング定理を満
足するものとなるが、8kHz程度のサンプリング周波
数に設定されたA/D変換器3を用いて音声を認識する
ためには周波数帯域が狭く、音声を認識する精度が悪い
という問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、分析用の連続電気信号をその分析する周波数帯域の
2倍の周波数より低いサンプリング周波数で離散信号に
変換し、この離散信号を分析し、この分析された離散信
号により認識するようにした。
【0005】請求項2記載の発明では、音声波の連続電
気信号を周波数nf(但し、nは正の整数)を遮断周波
数とする低域通過型フィルタに入力した後、この低域通
過型フィルタの出力信号をサンプリング周波数fで離散
信号に変換し、この離散信号を周波数領域に変換するこ
とにより音声を認識するようにした。
【0006】請求項3記載の発明では、音声波の連続電
気信号の分析する周波数の上限をf1 Hzとするとき、
1≦f<1.5f1となるfをサンプリング周波数とし
て前記連続電気信号を離散信号に変換し、この離散信号
に基づいて音声認識用パターンを作成することにより音
声を認識するようにした。
【0007】請求項4記載の発明では、音声波の連続電
気信号を離散信号に変換する際に、サンプリング周波数
の1/2を基点とする高域強調処理を行った後、前記連
続電気信号を前記離散信号に変換するようにした。
【0008】請求項5記載の発明では、請求項3記載の
発明において、音声波の連続電気信号を離散信号に変換
する際に、低域通過型フィルタの逆特性に近似させた高
域強調処理を行った後、前記連続電気信号を前記離散信
号に変換するようにした。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明においては、分析用の連続
電気信号をその分析する周波数帯域の2倍の周波数より
低いサンプリング周波数で離散信号に変換することによ
って、サンプリング周波数の1/2以上の周波数の信号
を本来の信号の上に重畳させ、これにより、制限された
周波数帯域の中に制限以上の周波数帯域の情報を混入さ
せることが可能となり、したがって、分析する周波数帯
域より狭い帯域の分析が行われたデータでも帯域外の情
報が利用できるようになるため、音声認識等のパターン
認識の精度を向上させることが可能となる。
【0010】請求項2記載の発明においては、遮断周波
数nf(但し、nは整数)の低域通過型フィルタに音声
波の連続電気信号を入力し、この低域通過型フィルタの
出力信号をサンプリング周波数fで離散信号に変換し、
高い周波数nfの信号を低い周波数fの信号でサンプリ
ングさせることによって、サンプリング周波数fの1/
2以上の周波数の音声信号を本来の音声信号の上に重畳
させ、これにより、制限された周波数帯域の中に制限以
上の周波数帯域の音声情報を混入させることが可能とな
り、したがって、分析する周波数帯域より狭い帯域の分
析が行われたデータでも帯域外の音声情報が利用できる
ようになるため、音声認識におけるパターン認識の精度
を向上させることが可能となる。
【0011】請求項3記載の発明においては、音声波の
連続電気信号の分析する周波数帯域の上限をf1Hzと
するとき、f1≦f<1.5f1 となるfをサンプリン
グ周波数として連続電気信号を離散信号に変換し、本来
の音声信号に1回のみの折返信号を重ねるように制限す
ることにより、請求項2記載の発明と比べて音声認識の
精度をより一層向上させることが可能となる。
【0012】請求項4記載の発明においては、音声波の
連続電気信号を離散信号に変換する前に、サンプリング
周波数の1/2を基点とする高域強調処理を行うことに
よって、特に、高域周波数で減衰する特性をもつ母音の
音声信号を強調することが可能となる。
【0013】請求項5記載の発明においては、音声波の
連続電気信号を離散信号に変換する前に、低域通過型フ
ィルタの逆特性に近似させた高域強調処理を行うことに
より、音声の分析周波数としては低いA/D変換器を標
準装備したワークステーションにおいても、特に、高域
周波数で減衰する特性をもつ母音の音声信号を強調する
ことが可能となる。
【0014】
【実施例】請求項1,2,3記載の発明の一実施例を図
1及び図2に基づいて説明する。本実施例は、連続信号
を離散信号に変換する際に、サンプリング周波数の1/
2よりも高い周波数成分があると、周波数上で折返し現
象が生じる(サンプリング定理)ことに着目し、以下に
示すような方法を用いて実施するようにしたものであ
る。まず、分析用の連続電気信号をその分析する周波数
帯域の2倍の周波数より低いサンプリング周波数で離散
信号に変換し、この離散信号を分析し、この分析された
離散信号により認識するようなっている。
【0015】具体的には、周波数nf(但し、nは正の
整数)を遮断周波数とする低域通過型フィルタとしての
アンチエリアス・フィルタに音声波の前記連続電気信号
を入力した後、このアンチエリアス・フィルタの出力信
号をサンプリング周波数fで前記離散信号に変換し、こ
の離散信号を周波数領域に変換することにより音声を認
識するようなっている。
【0016】また、音声波の前記連続電気信号の分析し
たい周波数帯域の上限をf1 Hzとするとき、f1≦f
<1.5f1となるfをサンプリング周波数として前記
連続電気信号を前記離散信号に変換し、この離散信号に
より周波数領域としての音声認識用パターンを作成する
ようになっている。
【0017】さらに、上述したような方法により以下に
示す音声認識装置を用いて実施するようにしたものであ
る。まず、本実施例に用いる音声認識装置の全体構成の
概略を図1に基づいて述べる。なお、従来例(図5参
照)において説明した部分と同一部分については同一符
号を用いる。マイク1により集音された音声波の連続電
気信号Siをアンチエリアス・フィルタ4によりf1
z以上の周波数を制限する。このアンチエリアス・フィ
ルタ4により制限した連続電気信号SiをA/D変換器
5によりf1 Hzのサンプリング周波数で離散信号So
に変換する。この離散信号SoをFFT(Fast Fouri
er Transform )6にて高速フーリエ変換して周波数領
域としての周波数サンプルFsを作成する。そして、周
波数サンプルFsを音声認識部7に入力し、この音声認
識部7では、入力した周波数サンプルFsを音声認識用
パターンFpとし、この音声認識用パターンFpと最も
類似した音声のパターンを認識し、その認識結果を出力
するようになっている。
【0018】次に、上述したような音声認識装置を用い
た本実施例の具体例を図1及び図2に基づいて説明す
る。まず、図1に示すように、n=1、すなわち、アン
チエリアス・フィルタ4の遮断周波数とA/D変換器5
のサンプリング周波数が同一の周波数f1 に設定されて
いる場合について述べる。この時のスペクトル分布が図
2に示されている。図2(a)中、破線で示す曲線Aは
アンチエリアス・フィルタ4の周波数特性を表わし、実
線で示す曲線Bは音声信号のスペクトル分布を表わして
いる。ここに、アンチエリアス・フィルタ4により周波
数帯域を周波数f1 で制限した連続電気信号SiをA/
D変換器5により周波数f1 でサンプリングすると、図
2(b)に示すように、f1 /2以上の周波数の音声信
号B2 は折返信号B21となってf1 /2以下の周波数の
本来の音声信号B2の上に重なってしまう。このため、
折返信号B21とf1 /2以下の周波数の本来の音声信号
1との区別できなくなる。すなわち、通常では、折返
信号B21は分離できないため本来の音声信号B1 にとっ
て雑音となり、所望の分析ができなくなってしまう。し
かし、音声認識の場合、音声信号の周波数の高い成分と
周波数の低い成分との分布のしかたが異なるため、折返
信号B21を本来の音声信号B1 から分離しなくても、音
声の周波数帯域がf1 であれば、f1 /2以下の周波数
の音声信号B1にf1 /2以上の周波数の音声信号B2
を重ねた結果をパターン化することにより、音声パター
ンの違いとして区別することが可能である。
【0019】そこで、A/D変換器5によりA/D変換
された離散信号SoをFFT6により高速フーリエ変換
して周波数分析すると、図2(c)に曲線Cで示すよう
な結果が得られる。すなわち、図2(a)に示した本来
の音声信号Bのf1 /2以下の周波数成分B1 にf1
2以上の周波数成分B2 が重なっているいるため、通常
の方法では得られない周波数帯域の情報も加わったこと
になる。その結果、高い周波数の音声信号を低い周波数
でサンプリングすることが可能となる。したがって、f
1 Hzのサンプリング周波数の1/2以上の周波数の音
声信号B2 をそのf1 /2以下の周波数の本来の音声信
号B2 の上に重畳させることにより、制限された周波数
帯域の中に制限以上の周波数帯域の音声情報を混入させ
ることが可能となる。
【0020】そして、A/D変換器5によりA/D変換
したデータを10mm秒程度を1周期としてFFT6によ
り高速フーリエ変換してスペクトルになおすと、図2
(c)に曲線Cで示すスペクトル分布が得られる。ここ
に、例えば、周波数軸(横軸)上で6点をまとめて周波
数サンプルFsを作成し、この周波数サンプルFsを音
声認識部7へ送る。音声認識部7は、入力された周波数
サンプルFsを音声認識用パターンFpとし、この音声
認識用パターンFpに基づいて音声認識を行う。
【0021】音声認識部7については、特に限定するも
のではなく、例えば、公知のDPマッチング等の方法が
用いられる。なお、DPマッチングについては、例え
ば、日本音響学会誌、27、9、1970、p.483に記載され
ている。すなわち、音声認識部7においては、切換スイ
ッチ8によって音声の登録側と認識側とが選択され
る。まず、切換スイッチ8を登録側にして、予め、音
声認識用パターンFpを標準パターンとして標準パター
ンレジスタ9に登録しておく。そして、切換スイッチ8
を認識側に切り換えて、先に標準パターンレジスタ9
に登録されている標準パターンと音声認識用パターンF
pとを照合部10で照合し、類似性を求めて、最も類似
した標準パターンのカテゴリーを認識結果として出力す
る。
【0022】このようにして、f1 Hzのサンプリング
周波数の1/2以上の周波数の音声信号B2 をそのf1
/2以下の周波数の本来の音声信号B2 の上に重畳させ
ても、図2(c)に示すように、重畳させたデータCを
音声認識用パターンFpとして取扱うことにより、音声
認識部7によって高精度の音声認識を行うことが可能と
なる。しかし、一方では、n=2、あるいは、n=3で
サンプリングする方法も考えられるが、この場合、多く
の折返信号が本来の音声信号の上に重なってしまうた
め、音声認識の際の認識精度が悪くなってしまう。これ
により、上述したように、n=1程度が最適となる。
【0023】そこで、音声認識の際の認識精度を考慮し
て、本来の音声信号B1 に1回だけの折返信号B21を重
ねるだけに制限することにし、音声認識用パターンFp
を有効に使用するために、サンプリング周波数と音声信
号の分析する周波数帯域の上限の周波数との関係が、 f1 ≦f<1.5f1 …(1) (但し、f1 :音声信号の分析する周波数帯域の上限の
周波数) となるようにしている。ここに、(1)式の関係となる
fをサンプリング周波数として音声波の連続電気信号S
iを離散信号Soに変換し、音声認識用パターンFpと
なすようにしている。すなわち、アンチエリアス・フィ
ルタ4の遮断周波数とA/D変換器5のサンプリング周
波数との両者に(1)式の関係をもたせるように周波数
fを選択している。
【0024】このように、音声波の連続電気信号Siの
分析する周波数帯域の上限の周波数をf1 Hzとすると
き、(1)式の関係となるfをサンプリング周波数とし
て連続電気信号Siを離散信号Soに変換し、本来の音
声信号B1 に1回だけの折返信号B21を重ねるだけに制
限することにより、音声認識の際の認識精度をより一層
向上させることが可能となる。
【0025】一方、音声波には、声帯を駆動する呼気が
三角波であることに起因して、特に、音声の母音の高域
周波数が減衰することが周知となっている。このため、
通常では、2kHz付近からプリエンファシスをかける
ことが行われている。すなわち、サンプリング周波数の
1/2以下の周波数しか使用しない従来のA/D変換器
では、隣同士のサンプルの差分を取ることで高域強調を
行ったり、周波数に変換してから高域に重み係数をかけ
て所望の周波数特性にすることが行われている。しか
し、上述したように、本実施例では、サンプリングした
時点で、本来の音声信号B1 に折返信号B21の周波数成
分がすでに重なっているため、本来の音声信号B1 と折
返信号B21とを分離することができない。
【0026】そこで、音声の特に母音の高域周波数に対
処した方法として請求項4記載の発明の一実施例を図3
に基づいて説明する。なお、請求項1,2,3記載の発
明の一実施例(図1ないし図2参照)において説明した
部分と同一部分については同一符号を用い、その説明も
省略する(以下の実施例についても同様とする)。本実
施例は、以下に示すような方法により実施するようにし
たものである。音声波の連続電気信号Siを離散信号S
oに変換する際に、サンプリング周波数の1/2近傍の
周波数fcを基点とする高域強調処理を行った後、離散
信号Soに変換するようになっている。
【0027】次に、上述したような方法を用いた本実施
例の具体例を図3に基づいて述べる。図3に示すよう
に、マイク1にて集音された音声波の連続電気信号Si
を離散信号Soに変換する際に、アンチエリアス・フィ
ルタ11の遮断周波数とA/D変換器5のサンプリング
周波数とを同一の周波数f1 として5kHz、その1/
2近傍の高域強調の周波数fcを2.5kHzとし、ア
ンチエリアス・フィルタ11により連続電気信号Siの
2.5kHzの周波数を基点とする高域強調を行った後
に、A/D変換器5により離散信号Soに変換する。そ
して、FFT6にて高速フーリエ変換して音声認識用パ
ターンFsを作成し、この音声認識用パターンFsに基
づいて音声認識部7にて音声の認識処理(請求項1,
2,3記載の発明の一実施例と同様の処理)を行う。な
お、A/D変換器5のサンプリング周波数としてf1
6kHz、その1/2近傍の高域強調の周波数fcを2
kHzに設定してもよいものである。
【0028】このようにして、音声波の連続電気信号S
iを離散信号Soに変換処理する前に、サンプリング周
波数の1/2近傍の周波数fcを基点とする高域強調処
理を行うことによって、特に、高域周波数で減衰する特
性をもつ母音の音声信号を強調することが可能となる。
これにより、音声認識の精度を向上させることが可能と
なる。
【0029】一方、パターン認識方法が最も適したアプ
リケーションの1つは、一般に販売されているA/D変
換機能付きのワークステーションに何の修正もせずに音
声認識機能を付加することである。このようなA/D変
換機能付きのワークステーションは、8kHz程度のサ
ンプリング周波数に設定されたA/D変換器を内蔵して
おり、すでに、アンチエリアス・フィルタもその遮断周
波数がA/D変換器のサンプリング周波数の1/2以下
の3.5kHz程度に設定されているものが多い。これ
により、上述したような高域強調の方法をそのまま適用
することができない。
【0030】そこで、A/D変換機能付きのワークステ
ーションに対処した高域強調の方法として請求項5記載
の発明の一実施例を図4に基づいて説明する。本実施例
は、以下に示すような方法により実施するようにしたも
のである。音声波の連続電気信号Siを離散信号Soに
変換する際に、ワークステーションに組み込まれている
アンチエリアス・フィルタの逆特性に近似させた高域強
調を行った後に、後述するA/D変換器15に入力する
ようになっている。
【0031】次に、上述したような方法を用いた本実施
例の具体例を図4に基づいて説明する。図4に示すよう
に、アンチエリアス・フィルタ12は、ワークステーシ
ョンに組み込まれたA/D変換についているf1 /2の
遮断周波数に設定されたアンチエリアス・フィルタの逆
特性に近い逆特性フィルタ13と、A/D変換器5のサ
ンプリング周波数とほぼ同じf1 Hzを遮断周波数とす
るローパスフィルタ14とよりなっている。なお、必要
に応じて、さらに高域強調を加えるようにしてもよいも
のである。ここに、アンチエリアス・フィルタ12の逆
特性フィルタ13及びローパスフィルタ14によって、
マイク1にて集音された音声の連続電気信号Siをワー
クステーションに組み込まれたA/D変換器15につい
ているアンチエリアス・フィルタの逆特性に近似させて
高域強調した後、高域強調された連続電気信号SiをA
/D変換器15にて離散信号Soに変換する。そして、
この離散信号SoをFFT6にて高速フーリエ変換して
音声認識用パターンFpを作成し、この音声認識用パタ
ーンFpに基づいて音声認識部7にて音声の認識処理
(請求項1,2,3記載の発明の一実施例と同様の処
理)を行う。
【0032】このようにして、音声波の連続電気信号S
iを離散信号Soに変換する前に、ワークステーション
に組み込まれたA/D変換器15についているアンチエ
リアス・フィルタの逆特性に近似させた高域強調処理を
行うことにより、音声の分析周波数としては低いA/D
変換器15を搭載したワークステーションにおいても、
特に、高域周波数で減衰する特性をもつ母音の音声信号
を強調することが可能となる。これにより、ワークステ
ーションにおいても高精度の音声認識を行うこうが可能
となる。
【0033】なお、以上に述べた本発明の各実施例にお
いては、音声認識を例として説明したが、音声認識に限
定するものではなく、サンプリングによって限定される
周波数の拡大できるものであれば、どのようなものに利
用してもよいものである。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、分析用の連続電
気信号をその分析する周波数帯域の2倍の周波数より低
いサンプリング周波数で離散信号に変換し、この離散信
号を分析し、この分析された離散信号により認識するよ
うにしたので、分析用の連続電気信号をその分析する周
波数帯域の2倍の周波数より低いサンプリング周波数で
離散信号に変換することによって、サンプリング周波数
の1/2以上の信号を本来の信号の上に重畳させ、これ
により、制限された周波数帯域の中に制限以上の周波数
帯域の情報を混入させることが可能となり、したがっ
て、分析する周波数帯域より狭い帯域の分析が行われた
データでも帯域外の情報が利用できるようになるため、
音声認識等のパターン認識の精度を向上させることがで
きるものである。
【0035】請求項2記載の発明は、音声波の連続電気
信号を周波数nf(但し、nは正の整数)を遮断周波数
とする低域通過型フィルタに入力した後、この低域通過
型フィルタの出力信号をサンプリング周波数fで離散信
号に変換し、この離散信号を周波数領域に変換すること
により音声を認識するようにしたので、遮断周波数nf
の低域通過型フィルタに音声波の連続電気信号を入力
し、この低域通過型フィルタの出力信号をサンプリング
周波数fで離散信号に変換し、高い周波数nfの信号を
低い周波数fの信号でサンプリングさせることによっ
て、サンプリング周波数の1/2以上の周波数の音声信
号を本来の音声信号の上に重畳させ、これにより、制限
された周波数帯域の中に制限以上の周波数帯域の音声情
報を混入させることが可能となり、したがって、分析す
る周波数帯域より狭い帯域の分析が行われたデータでも
帯域外の音声情報が利用できるようになるため、音声認
識におけるパターン認識の精度を向上させることができ
るものである。
【0036】請求項3記載の発明は、音声波の連続電気
信号の分析する周波数の上限をf1Hzとするとき、f1
≦f<1.5f1となるfをサンプリング周波数として
前記連続電気信号を離散信号に変換し、この離散信号に
基づいて音声認識用パターンを作成することにより音声
を認識するようにしたので、音声波の連続電気信号の分
析する周波数帯域の上限をf1Hzとするとき、f1≦f
<1.5f1 となるfをサンプリング周波数として連続
電気信号を離散信号に変換し、本来の音声信号に1回の
みの折返信号を重ねるように制限することにより、請求
項2記載の発明に比べて音声認識の精度をより一層向上
させることができるものである。
【0037】請求項4記載の発明は、音声波の連続電気
信号を離散信号に変換する際に、サンプリング周波数の
1/2を基点とする高域強調処理を行った後、前記連続
電気信号を前記離散信号に変換するようにしたので、音
声波の連続電気信号を離散信号に変換する前に、サンプ
リング周波数の1/2を基点とする高域強調処理を行う
ことによって、特に、高域周波数で減衰する特性をもつ
母音の音声信号を強調することが可能となり、これによ
り、音声信号の音声認識の精度を向上させることができ
るものである。
【0038】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発
明において、音声波の連続電気信号を離散信号に変換す
る際に、低域通過型フィルタの逆特性に近似させた高域
強調処理を行った後、前記連続電気信号を前記離散信号
に変換するようにしたので、音声波の連続電気信号を離
散信号に変換する前に、低域通過型フィルタの逆特性に
近似させた高域強調処理を行うことにより、音声の分析
周波数としては低いA/D変換器を標準装備したワーク
ステーションにおいても、特に、高域周波数で減衰する
特性をもつ母音の音声信号を強調することがことが可能
となり、これにより、ワークステーションにおいても高
精度の音声認識を行うこうができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,3記載の発明の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】音声信号のスペクトル分布を示すもので、同図
(a)は低域通過型フィルタと音声信号との周波数特性
図、同図(b)はサンプリング周波数の1/2以上の周
波数成分が折返されて本来の音声信号の上に重畳された
状態を示す特性図、同図(c)は同図(b)の音声信号
が高速フーリエ変換された状態を示す特性図である。
【図3】請求項4記載の発明の一実施例を示すブロック
図である。
【図4】請求項5記載の発明の一実施例を示すブロック
図である。
【図5】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
4,11,12 低域通過型フィルタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 11/00 - 21/06 H03M 7/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析用の連続電気信号をその分析する周
    波数帯域の2倍の周波数より低いサンプリング周波数で
    離散信号に変換し、この離散信号を分析し、この分析さ
    れた離散信号により認識するようにしたことを特徴とす
    るパターン認識方法。
  2. 【請求項2】 音声波の連続電気信号を周波数nf(但
    し、nは正の整数)を遮断周波数とする低域通過型フィ
    ルタに入力した後、この低域通過型フィルタの出力信号
    をサンプリング周波数fで離散信号に変換し、この離散
    信号を周波数領域に変換することにより音声を認識する
    ようにしたことを特徴とするパターン認識方法。
  3. 【請求項3】 音声波の連続電気信号の分析する周波数
    の上限をf1 Hzとするとき、f1≦f<1.5f1とな
    るfをサンプリング周波数として前記連続電気信号を離
    散信号に変換し、この離散信号に基づいて音声認識用パ
    ターンを作成することにより音声を認識するようにした
    ことを特徴とするパターン認識方法。
  4. 【請求項4】 音声波の連続電気信号を離散信号に変換
    する際に、サンプリング周波数の1/2を基点とする高
    域強調処理を行った後、前記連続電気信号を前記離散信
    号に変換するようにしたことを特徴とするパターン認識
    方法。
  5. 【請求項5】 音声波の連続電気信号を離散信号に変換
    する際に、低域通過型フィルタの逆特性に近似させた高
    域強調処理を行った後、前記連続電気信号を前記離散信
    号に変換するようにしたことを特徴とする請求項3記載
    のパターン認識方法。
JP26000791A 1991-10-08 1991-10-08 パターン認識方法 Expired - Fee Related JP3110105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26000791A JP3110105B2 (ja) 1991-10-08 1991-10-08 パターン認識方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26000791A JP3110105B2 (ja) 1991-10-08 1991-10-08 パターン認識方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05100700A JPH05100700A (ja) 1993-04-23
JP3110105B2 true JP3110105B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=17342010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26000791A Expired - Fee Related JP3110105B2 (ja) 1991-10-08 1991-10-08 パターン認識方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3110105B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6741962B2 (en) 2001-03-08 2004-05-25 Nec Corporation Speech recognition system and standard pattern preparation system as well as speech recognition method and standard pattern preparation method

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4746763B2 (ja) * 2001-05-09 2011-08-10 ポーラ化成工業株式会社 化粧料用の容器の評価法
JP6011758B2 (ja) * 2011-09-09 2016-10-19 国立研究開発法人情報通信研究機構 音声合成システム、音声合成方法、およびプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6741962B2 (en) 2001-03-08 2004-05-25 Nec Corporation Speech recognition system and standard pattern preparation system as well as speech recognition method and standard pattern preparation method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05100700A (ja) 1993-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1451812B1 (en) Audio signal bandwidth extension
JP3992619B2 (ja) 適応転置による情報源符号化システムの増強方法
JP3301473B2 (ja) 広帯域音声信号復元方法
JP2000105146A (ja) 複合音信号中での音特定方法及び装置
JPH07160299A (ja) 音声信号帯域圧縮伸張装置並びに音声信号の帯域圧縮伝送方式及び再生方式
KR20010072906A (ko) 신호의 임펄스 성분 및 비임펄스 성분을 분리하는 방법 및장치
JP3110105B2 (ja) パターン認識方法
US4825384A (en) Speech recognizer
JP2830276B2 (ja) 信号処理装置
JP2003157100A (ja) 音声通信方法及び装置、並びに音声通信プログラム
JPH06289898A (ja) 音声信号処理装置
JP3155997B2 (ja) 心電図波形のドリフト除去装置
JP2002049399A (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
JPH10149187A (ja) 音声情報抽出装置
JP3472046B2 (ja) 信号分離装置
JP2832780B2 (ja) エコー付加回路を有するオーディオ装置
JP3830106B2 (ja) 広帯域ディジタル信号の信号スペクトルを規定し、かつこの信号スペクトルに応じてビット配置情報を得る機構
JP3593201B2 (ja) オーディオ復号装置
JPH08321792A (ja) 音声信号帯域圧縮伝送方法
JP2002049398A (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
JPS5840594A (ja) デジタル電子楽器
JPH0648440B2 (ja) 音声特徴抽出装置
US6724337B1 (en) Method and device for analog digital converting a signal including a low-frequency component
KR0176620B1 (ko) 가변적인 변환 크기를 갖는 시간영역 잡음제거 필터
JPH01312600A (ja) パワ適応窓音声波形再生方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees