JP3107381B2 - 弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波デバイス

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    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14502Surface acoustic wave [SAW] transducers for a particular purpose

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は弾性表面波デバイスに係り、特にセルラー無
線に代表される移動無線通信機の送・受信部に応用して
好適な弾性表面波デバイスに関する。
【従来の技術】
従来の弾性表面波フィルタ等は、圧電基板上に電気信
号を弾性表面波に、あるいは弾性表面波を電気信号に変
換する入力、あるいは出力インターデジタルトランスデ
ューサを配置し、さらに目的により入出力間を結び付け
る中間インターデジタルトランスデューサを導入して構
成していた(例えば、アイ・イー・イー・イー,トラン
ザクションマイクロウェーヴ セオリ テック ヴォル
エムテーテー33,第510頁から第518頁(1985年)(IEE
E Trans.Microwave Theory Tech.,Vol.MTT−33,p.510
−518(1985))。
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、インターデジタル電極指を構成す
る各電極指の幅は、フィルタの中心周波数(通過帯域)
で伝搬可能な弾性表面波の波長をλとすると、約波長
の4分の1すなわちλ0/4で形成していた。しかし、λ
は弾性表面波フィルタの中心周波数の逆数に比例す
る。すなわち、周波数が高くなるとλは小さくなり、
例えば1GHzで約5μm程度となる。 近年、移動通信,光通信等では1GHz以上の高周波弾性
表面波フィルタの要求が生じている。しかし、従来技術
は、このような高周波弾性表面波フィルタの生産性に関
しては配慮がされておらず、1GHz以上の周波数ではλ0/
4電極指の電極幅がサブミクロンとなり、極めて微細な
プロセス技術が必要となり生産性が非常に悪くなる問題
がある。
【課題を解決するための手段】
上記目的は、圧電基板上に従来技術のようにフィルタ
の中心周波数で伝搬可能な弾性表面波の波長の約4分の
1の幅で形成される電極指を用いて、弾性表面波の励振
あるいは受信用インターデジタルトランスデューサを構
成するのではなく、約4分の1.5波長の幅の電極指を用
い、かつ、トランスデューサ内で正負の電圧をこれ等の
電極指に交互に印加するのではなく、正負の電圧を印加
する電極指(第1および第2電極指)に電位的には正負
の電極指の電位差のほぼ中間電位となる電気的には浮い
た第3の電極指を導入し、かつ、第3の電極指同志をト
ランスデューサの一周期(3波長)以上に渡って電気的
には同電位となるようにパターン上で接続することによ
り達成される。
【作用】
第1および第2の電極指に加えられた正負の電圧によ
り圧電基板の内部に生ずる電気力線は、一部第1および
第2の電極指間を直接走るが、大部分は中間の電気的に
は浮いた第3の電極指を介して走る。 上記電気力線と結合する弾性表面波の周波数は以下と
なる。上記第1および第2の電極指の中心線間隔をLと
すると、弾性表面波が励振される周波数は、Lが伝搬可
能な弾性表面波の波長のn+0.5倍(n=0,1,2……)を
満足する周波数である。すなわち、n=1の場合を考え
ると、L=1.5λとなる。電極指幅はLの約4分の1
のため、前述のように約4分の1.5波長幅の電極指を用
いても約4分の1波長幅の電極指を用いたトランスデュ
ーサと同様に弾性表面波が励振出来ることが分る。 また、本発明は、電気的に浮いた第3の電極指同志を
トランスデューサの一周期以上に渡って電気的に接続し
ているため、後述するように、浮き電極によるバルク波
等への変換に伴う損失は非常に少く、変換効率の良いト
ランスデューサが実現出来る。 このような従来のトランスデューサでは第3図(a)
に示すように、正負の電圧が交互に加わるように構成し
た電極指14、15により弾性表面波を励振あるいは受信す
る。すなわち、各電極指の電位と弾性表面波の関係は、
第3図(b)に断面図を示すように、弾性表面波によっ
て生ずる振動の山と谷部分にトランスデューサの電極指
17、18が存在し、電位的にも、山谷に対応し正負あるい
は負正の電圧が印加される。第3図(b)から分るよう
に、一般に従来のトランスデューサでは、電極指幅は、
波長の約4分の1で構成する。 弾性表面波の音速は圧電基板によって異なるが、一般
に4,000〜5,000m/sである。したがって、約1GHz帯では
トランスデューサの電極指幅は1.0〜1.25μmとなる。 最近の移動通信あるいは光通信では、1GHz前後の周波
数を用いる場合が多いが、近い将来この周波数帯は、ほ
ぼ全て使い切りさらに高い周波数へ移行すると考えられ
ている。 弾性表面波デバイスは移動通信では小形化にはなくて
はならないデバイスであり、また光通信ではタイミング
抽出等の高性能デバイスとして不可欠と考えられてい
る。一方、高い周波数への移行に伴い、弾性表面波デバ
イスを形成するためのプロセスには非常に微細な加工技
術が必要となる。例えば、2GHz帯の弾性表面波デバイス
では、0.5〜0.6μmの微細加工技術が必要であり、これ
は現在の加工技術では生産性を考慮するとほぼ限界に近
い。さらに高い周波数では、歩留り良くデバイスを形成
することは非常に困難と考えられる。 本発明は、以上のようなプロセス上から生ずる生産性
の劣化を緩和し、プロセスに負担をかけずに従来の弾性
表面波デバイスと同等の性能を与える弾性表面トランス
デューサ等の弾性表面波デバイスを提供することを目的
とする。
【実施例】
第1図に本発明による弾性表面波デバイスの一構成法
を示すが、基本的には従来の弾性表面波フィルタ等と同
様に、励振用の入力トランスデューサと受信用の出力ト
ランスデューサより成る。また、外部から見た電気的な
特性は従来の弾性表面波デバイスとまったく同様であ
る。従来構成と異なるのは各トランスデューサの電極の
構成法にあり以下詳しく説明する。 第1図の励振用の入力トランスデューサの断面図を第
2図に示す。正負の電圧を加える電極指2、4、6、
8、11、12はデバイスの中心周波数で励振可能な弾性表
面波10の波長の約4分の1.5倍の幅で形成される。ま
た、同様に、波長の約4分の1.5倍の幅の電位的には正
負の電圧のほぼ中間電位となる浮き電極指3、7、13が
正負の電圧が加えられる電極指間に存在する。正負の電
圧を加える電極指と電気的に浮いた電極指の間のスペー
スは、各電極指幅と同様に波長の約4分の1.5倍に設定
する。 正負の電圧を加える電極指の中心線間の間隔をLとす
ると、第2図と上記説明から分るようにLは弾性表面波
の波長の約1.5倍となる。後で詳しく説明するように、
浮いた電極指同志は電気的には互に接続しておくことが
好ましい。 次に、第2図の構成で、第3図(a),(b)と同様
に弾性表面波を励振出来ることを説明する。第2図の一
区間Lを考える。正の電圧を加えられた電極指からは、
負の電圧を加えられた電極指へ向かって電気力線が走る
が、正の電極指から負の電極指へ向かって直接走る電気
力線は極めて少ない。第2図に示す弾性表面波の振動界
分布は、Lの間隔内で約1.5波長相当分振動する。ま
た、この区間内で上記の直接走る電気力線は、正負電極
指の位置の相対関係で定まる一定方向を向いているた
め、基板1の圧電効果を介して上記弾性表面波の振動界
分布と結合する量は極めて少ない。したがって、正負電
極指間を直接走る電気力線自体が少なく、さらに、電気
力線と弾性表面波との結合も小さいため、直接走る電気
力線による弾性表面波の励振は無視出来る。 一方、正の電極指から一端中間の浮き電極指まで走
り、さらに浮き電極指から負の電極指へと走る電気力線
が存在する。この電気力線は、第2図から分るように、
正の電極指と浮き電極指の間では、ちょうど第3図
(b)に示す正から負の電極指へ走る電気力線と同様に
弾性表面波の振動界分布の周期と同期した電気力線とな
る。浮き電極指から負の電極指へ走る電気力線も同様に
弾性表面波の振動界分布の周期と同期している。したが
って、正の電極指から一端中間の浮き電極指へ走り、浮
き電極指から負の電極指へ走る電気力線は、基板の圧電
効果を介して弾性表面波と強く結合する。この結合の度
合いは、従来の第3図に示す約4分の1波長幅の電極指
を用いた場合とほぼ同等の強さであることを確認してい
る。 以上説明したのが本発明の基本構成である。すなわ
ち、弾性表面波デバイスの中心周波数で伝搬可能な弾性
表面波の波長の約4分の1.5倍の幅の電極指を用い、さ
らに正負の電圧を加える電極指の間に、同様に波長の約
4分の1.5倍の幅の電気的に浮いた電極指を導入するこ
とにより、従来の波長の約4分の1倍の幅の電極指を用
いた構成とほぼ同等の機能を有しながら、かつ、電極形
成に伴うプロセス上の負担を約1.5倍緩和出来るもので
ある。 次に、本発明を具体的なトランスデューサを用いてさ
らに詳しく説明する。第4図に本発明によるトランスデ
ューサの種々の構成を示す。第4図(a)は第1図およ
び第2図で説明した本発明を導入したトランスデューサ
の構成を示し、最も理想的な形態である。 電気的に浮いた電極指は、第4図(a)のように電気
的に互に接続されていることが好ましい。このことは、
第2図で説明した弾性表面波の励振に関しては、大きな
相違点はない。しかし、励振された弾性表面波は左右へ
伝搬するが、伝搬に伴い電気的に浮いた電極指の影響で
弾性表面波からバルク波への変換あるいは散乱等が発生
し損失が増加する。実験的に種々検討した結果、この損
失の増加は、電気的に浮いた電極指同志を第4図(a)
のように、電気的に互に接続することによって大幅に改
善出来ることが分った。この原因は以下のように考えら
れる。 一般に、圧電基板を伝搬する弾性表面波は、伝搬路表
面を蒸着等により薄い金属薄膜でコートした場合と、コ
ートしない場合で、弾性表面波のエネルギの基板表面へ
の集中の度合いが異なる。基板表面を金属薄膜でコート
したほうがエネルギの集中度は良い。このことは、基板
表面を金属薄膜でコートしたほうが、基板表面の擾乱に
対して、弾性表面波からバルク波等への変換も少ないこ
とを意味している。同様のことが第4図(a)に関して
も言える。電気的に浮いた電極指が他の電極指とはまっ
たく独立に存在する場合には、弾性表面波の伝搬に対し
ては、この電極指の存在は、弾性表面波のエネルギを基
板表面へ集中させる効果はほとんどない。したがって、
基板表面に電極指が存在することによる表面の擾乱の影
響が大きく、弾性表面波は伝搬に伴ってバルク波等へ変
換され損失が増加する。 一方、第4図(a)のように、電気的に浮いた電極指
を互に電気的に接続すると、弾性表面波の励振に関して
は前述のように大きな相違点はない。しかし、励振され
た弾性表面波の伝搬を考えると、電気的に浮いた電極指
を互に電気的に接続することにより、弾性表面波の伝搬
路すなわち基板表面を金属薄膜でコートした状態と非常
に近い状態が実現出来る。したがって、基板表面に電極
指が存在することによる表面の擾乱の影響により、弾性
表面波からバルク波等へ変換される量は非常に小さく押
えられる。すなわち、変換に伴う損失は非常に少ない。 以上が第4図(a)のように、電気的に浮いた電極指
を互に電気的に接続する理由である。しかし、現実に
は、全ての浮いた電極指を電気的に接続することは、デ
バイス作成時の歩留り等を考慮すると必ずしも得策では
ない。実験的に種々検討した結果、第4図(b)および
(c)のように、浮いた電極指を数本ずつ部分的に接続
しても同様の効果が得られることが分った。第4図
(b)に示すように、最低2本の浮いた電極指同志を互
に接続することによっても、第4図(a)と損失特性は
あまり変らない結果が得られている。 弾性表面波デバイス特にフィルタでは、フィルタとし
ての周波数特性を作るためトランスデューサに重み付け
を導入する。一例として、本構成の電極指によるトラン
スデューサに重み付けとして、先にアイ・イー・イー・
イー トランザクションマイクロウェーヴ セオリ ア
ンド テクニークク,33巻,第510頁から第518頁,1985年
(IEEE Microwave Theory Tech.,Vol.MTT−33,pp.510−
518,1985)に発表した新位相重み付け(New Phase Weig
hting)を導入する場合に関して説明する。 第5図に、本構成の電極指によるトランスデューサに
新位相重み付けを導入したトランスデューサを示す。こ
こで大切なことは、一般にトランスデューサに重み付け
を導入すると第5図に示すように、弾性表面波の励振に
は直接関係しない一様な電極あるいはそれに準ずる部分
が生じてくる。トランスデューサには圧電基板を介し
て、基板の裏面との間に電気的な容量が存在する。この
容量は、特に高周波の弾性表面波デバイスでは、特性上
非常に悪い影響を与える。この対地容量の影響を最小限
に押えるため、第5図に示すように、面積の大きい一様
電極部分はトランスデューサのアース側に形成するのが
好ましい。すなわち、第5図のように形成することによ
り、一様電極部分の持つ対地容量の影響をなくし、高周
波でも対地容量の影響を最小限に押えたデバイスが可能
である。 また、本電極指構成によるトランスデューサは、第6
図に示すように(19〜22)、先の文献に発表した影像イ
ンピーダンス接続(Image Impedauce Connection)した
トランスデューサを用いた低損失弾性表面波フィルタの
影像インピーダンス接続トランスデューサにも適用可能
であり、また、入出力トランスデューサにも同様に適用
可能である。 本電極構成によるトランスデューサを第6図のフィル
タ構成に適用し、文献で示したのと同様のシミュレーシ
ョン法により、1.5GAz帯でシミュレートした結果を第7
図に示す。シミュレーションの結果は、文献で揚げてい
る約4分の1波長幅の電極指を用いたトランスデューサ
によるフィルタの周波数特性とほぼ同等の特性が得ら
れ、本電極指構成法が極めて有効であることが確かめら
れた。 次に、用いる圧電基板のカット角に依存し、伝搬する
弾性表面波のモードが異なることにより、第4図(a)
の電気的に浮いた電極指を互に接続することが、単に損
失特性のみならず弾性表面波の励振の効率に大きく影響
する場合があり、その点に関して説明する。 例として、リチウムニオベート(LiNbO3)圧電基板を
考察すると、一般にテレビの中間周波数用弾性表面波フ
ィルタとして用いられるLiNbO3のカット角は128゜回転
YカットX伝搬である。この弾性表面波は、レーリー弾
性表面波(Rayleigh Surface Wave)と呼ばれ、LiNbO3
で存在出来るバルク波すなわち、一つの縦波と二つの横
波のどれよりも音速が遅い。一方、LiNbO3では、結晶の
カット角を変えると、例えば、ジャーナル オヴ アプ
ライド フィジックス,43巻,第856頁から第862頁,1972
年(J.Appl.Phys.Vol.43,1972)に発表例があるように
回転角により種々のモードの弾性表面波が伝搬可能であ
る。文献によると、41゜と64゜回転YカットX伝搬のLi
NbO3では、漏洩弾性表面波(Leaky Surface Wave)と呼
ばれる波が伝搬可能である。この弾性表面波の特徴は、
音速がレーリー弾性表面波と異なり、LiNbO3を伝搬する
バルク波のうち最も遅いバルク波すなわち遅い横波より
も速いことである。また、一般にこのような弾性表面波
は電気機械結合係数が非常に大きく、非常に効率良く電
気信号から弾性振動へ変換出来る。さらに、レーリー弾
性表面波よりも温度に対する特性も良く、最近の通信用
弾性表面波デバイスに向いた圧電基板として非常に注目
されているものである。 しかし、文献でも述べられているように、この漏洩弾
性表面波は、圧電基板表面を金属薄膜でコートした場合
としない場合で弾性表面波の振動界分布が極端に異な
る。レーリー弾性表面波と比較して、第8図で詳しく説
明する。 第8図(a)はレーリー弾性表面波の伝搬の様子を表
わし、入力トランスデューサ25で励振された弾性表面波
27は基板表面を伝搬し、出力トランスデューサ26で受信
される。入力トランスデューサから出力トランスデュー
サに至る伝搬路では、伝搬に伴う損失は原理的にはな
い。一方、第8図(b),(c)は漏洩弾性表面波の伝
搬の様子を表わしている。すなわち、入力トランスデュ
ーサで励振された漏洩弾性表面波は出力トランスデュー
サへ向かって伝搬するが、両トランスデューサの間の伝
搬路が金属薄膜でコートされていない場合は、第8図
(b)に示すように、漏洩弾性表面波はほとんどバルク
波に近い伝搬形態をなし、エネルギの大部分を基板の内
部へ放射してしまう。基板表面が金属薄膜でコートされ
ている場合は、第8図(c)に示すように、基板の内部
へのエネルギの放射は非常に小さく、伝搬に伴う損失も
レーリー弾性表面波と同程度小さい。したがって、漏洩
弾性表面波を用いるデバイスでは、基板表面は金属薄膜
29でコートするか、あるいはコートした状態と非常に近
い条件で形成する。 以上の説明から、漏洩弾性表面波が伝搬可能な基板
で、本発明の電極指構成のトランスデューサを形成する
場合は、第4図(a),(b),(c)に示す電気的に
浮いた電極指を互に電気的に接続することによって、基
板表面を金属薄膜でコートした構成と近い状態を作り出
すことができ、有効であることが分る。
【発明の効果】 本発明は、以上説明したように、従来の弾性表面波デ
バイスでは、波長の約4分の1倍の幅を持った電極指を
用いて構成しており、高周波化に伴いプロセス上の負担
が極端に増加するのに対して、本発明によれば、電極指
幅は、波長の約4分の1.5倍で同様の機能を実現出来、
プロセス上の負担を大幅に緩和出来るものである。 また、本発明を導入したトランスデューサには、従来
のトランスデューサ同様に重み付けをすることも可能で
あり、例えばフィルタ等では、従来の構造がそのまま適
用可能である。 本発明の実施例では、特に弾性表面波フィルタを例に
取って説明したが、弾性表面波デバイスとしては、フィ
ルタ以外にも信号処理デバイス、光と弾性表面波との相
互作用を利用したデバイス等種々のデバイスが考えられ
るが、本発明がこれ等のデバイスにも同様に適用可能で
あることは自明のことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例、第2図は本発明の実施例の断
面図、第3図(a)及び(b)は従来例、第4図
(a),(b)及び(c)は本発明の実施例の拡張形、
第5図は本発明の実施例に重み付けを導入したもの、第
6図は本発明を用いた弾性表面波フィルタ例、第7図は
第6図のフィルタの周波数特性のシミュレーション結果
例、第8図(a),(b)及び(c)は弾性表面波の伝
搬状態を表わす説明図。 1……圧電基板、5,9,16……トランスデューサの電気端
子、2,3,4,6,7,8……本発明を用いたトランスデューサ
の電極指、14,15……従来トランスデューサの電極指、1
1,12,13……本発明を用いたトランスデューサの電極指
の断面、17,18……従来トランスデューサの電極指の断
面、19……入力トランスデューサ、20,21……影像イン
ピーダンス接続トランスデューサ、22……出力トランス
デューサ、23……入力電気端子、24……出力電気端子、
25……入力トランスデューサ、26……出力トランスデュ
ーサ、10,27……弾性表面波、28……放射バルク波、29
……基板表面コート用金属薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴垣 信彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 磯部 敦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 黒沢 和仁 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会 社日立製作所東海工場内 (56)参考文献 特開 昭63−250908(JP,A) 特開 昭63−102413(JP,A) 特開 昭59−214315(JP,A) 特開 昭61−70813(JP,A) 特開 昭61−74409(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性表面波を伝搬する圧電基板に、第1の
    電圧が印加される複数の第1の電極指と、第2の電圧が
    印加される複数の第2の電極指と、複数の第3の電極指
    とを有し、 前記複数の第1、第2、第3の電極指は前記圧電基板上
    に前記弾性表面波の伝搬方向に並んで配置され、 前記複数の第1、第2、第3の電極指は互いに電気的に
    独立し、 前記第1の電極指と前記第2の電極指の電極が1本ずつ
    交互に配置され、 隣接する前記第1の電極指と前記第2の電極指の間に前
    記第3の電極指が1本ずつ配置されて形成された入力ト
    ランスデューサ及び出力トランスデューサをもち、 前記複数の第1、第2、第3の電極指の幅、及び電極指
    間の各スペースは、弾性表面波デバイスの中心周波数で
    伝搬可能な弾性表面波の波長の約4分の1.5倍に設定さ
    れていることを特徴とする弾性表面波デバイス。
  2. 【請求項2】前記第3の電極指が、少なくとも2本ずつ
    電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記
    載の弾性表面波デバイス。
  3. 【請求項3】前記複数の第1の電極指がアースされ、ア
    ースされた前記複数の第1の電極指に電気的に接続され
    た複数の第4の電極指が、前記波長の約4分の1.5倍の
    幅より広い幅の一様電極部を有することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の弾性表面波デバイス。
JP01131354A 1989-05-26 1989-05-26 弾性表面波デバイス Expired - Lifetime JP3107381B2 (ja)

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DE69022476T DE69022476T2 (de) 1989-05-26 1990-05-25 Akustische Oberflächenwellenanordnung.
EP90109920A EP0399537B1 (en) 1989-05-26 1990-05-25 Surface acoustic wave device
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