JP3105108B2 - インサート成形品 - Google Patents

インサート成形品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の樹脂組成物と金
属又は無機固体とをインサート成形してなるインサート
成形品に関し、詳しくは高低温衝撃性が改良されたイン
サート成形品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】インサ
ート成形法は、樹脂の特性と金属又は無機固体(以下、
金属等と略記する)の素材の特性を生かして使用するた
め、金属等を樹脂に埋め込む成形法であり、自動車部品
や電気・電子部品、OA機器部品等の広い分野に応用さ
れ、今では一般的な成形法の一つとなっている。しかし
ながら、樹脂と金属等では温度変化による膨張や収縮率
(いわゆる線膨張係数)が極端に異なることから、成形
品の樹脂部が肉薄であったり、肉厚の変化の大きい部分
があるもの及び金属等がシャープコーナーを有していた
りするものは、成形直後に割れたり、使用中の温度変化
で割れたりするトラブルが多い。このため、用途や成形
品の形状等がかなり制限されたものとなっているのが現
状である。また、最近は、自動車工業の分野でもエンジ
ン回りの樹脂化が進み、インサート成形品も重要な部品
となってきている。特にイグニッションシステムやディ
ストリビューターの部品では、アルミや銅、鉄、真鍮等
の金属部品を熱可塑性ポリエステル樹脂で包むインサー
ト成形品が検討されているが、このものはインサート部
品の構造が複雑なこと、樹脂の肉厚変化部分が多いこと
の他に、使用する場所がエンジン付近であるため高低温
度変化が大きいことから、インサート成形品に要求され
る性能もより高度である。従って、これらのことからも
最近では長期間の高低温度変化に耐え得る樹脂、即ち高
低温衝撃特性の優れた樹脂が強く求められるようになっ
てきた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑み、高低温衝撃特性に優れたインサート成形品を得
るべく鋭意検討した。その結果、熱可塑性ポリエステル
樹脂を主体とし、これに特定の共重合体及び無機充填
剤、さらに場合により多官能性化合物をを配合した組成
物は、熱安定性がよく、ポリエステルの押出、成形温度
では分解ガスあるいは蒸発ガスがほとんど出ない上に、
機械的物性の大きな低下なしに高低温衝撃特性(特に樹
脂が肉薄であったり、金属等がシャープコーナーを有し
ている場合であっても)に極めて優れていることを見い
だし、本発明を完成するに到った。即ち本発明は、(A)
熱可塑性ポリエステル樹脂100 重量部に対し、(B) (a)
エチレン−不飽和カルボン酸のアルキルエステル共重合
体部分5〜95重量%と(b) ビニル系(共)重合体部分95
〜5重量%とのグラフト共重合体0.5〜80重量部、(C)
繊維状充填剤、非繊維状無機充填剤又は両者の混合物5
〜200 重量部、及び所望により更に(D) エポキシ化合
物、イソシアネート化合物及びカルボン酸二無水物から
なる群より選ばれた多官能性化合物の少なくとも一種0.
1 〜10重量部を配合した樹脂組成物と金属又は無機固体
とをインサート成形してなるインサート成形品である。
【0004】以下、順次本発明の樹脂材料の構成成分に
ついて詳しく説明する。先ず、本発明の基体樹脂である
熱可塑性ポリエステル樹脂(A) とは、ジカルボン酸化合
物とジヒドロキシ化合物の重縮合、オキシカルボン酸化
合物の重縮合、あるいはこれら三成分化合物の重縮合等
によって得られるポリエステルであり、ホモポリエステ
ル、コポリエステルの何れであってもよい。ここで用い
られる熱可塑性ポリエステル樹脂(A) を構成するジカル
ボン酸化合物の例を示せば、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタ
ンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸の如き公知のジカルボン酸及びこれら
のアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体等である。
また、これらのジカルボン酸化合物は、エステル形成可
能な誘導体、例えばジメチルエステルの如き低級アルコ
ールエステルの形で重合に使用することも可能である。
次に、本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂(A) を構成す
るジヒドロキシ化合物の例を示せば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒド
ロキシフェニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシフ
ェニルエーテル、シクロヘキサンジオール、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ジエトキシ化
ビスフェノールAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキ
シアルキレングリコール及びこれらのアルキル、アルコ
キシ又はハロゲン置換体等であり、一種又は二種以上を
混合使用することができる。また、オキシカルボン酸化
合物の例を示せば、オキシ安息香酸、オキシナフトエ
酸、ジフェニレンオキシカルボン酸等のオキシカルボン
酸及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換
体等が挙げられる。また、これらの化合物のエステル形
成可能な誘導体も使用できる。本発明においてはこれら
化合物の一種又は二種以上が用いられる。また、これら
の他に三官能性モノマー、即ちトリメリット酸、トリメ
シン酸、ピロメリット酸、ペンタエリストール、トリメ
チロールプロパン等を少量併用した分岐又は架橋構造を
有するポリエステルであってもよい。本発明では、上記
の如き化合物をモノマー成分として、重縮合により生成
する熱可塑性ポリエステルは何れも本発明の(A) 成分と
して使用することができ、単独で又は二種以上混合して
使用されるが、好ましくはポリアルキレンテレフタレー
ト、さらに好ましくはポリブチレンテレフタレート及び
これを主体とする共重合体が使用される。また、本発明
においては、熱可塑性ポリエステルを公知の架橋、グラ
フト重合等の方法により変性したものであってもよい。
【0005】次に、本発明で(B) 成分として用いるグラ
フト共重合体とは、(a) エチレン−不飽和カルボン酸の
アルキルエステル共重合体部分5〜95重量%と(b) ビニ
ル系(共)重合体部分95〜5重量%とのグラフト共重合
体である。上記アルキルエステル共重合体(a) の具体例
としては、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/
メタクリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸/アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重
合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸
ビニル/アクリル酸エチル共重合体などのランダム共重
合体が挙げられ、さらにこれらのアルキルエステル共重
合体を混合しても使用できる。一方、上記(a) アルキル
エステル共重合体とグラフト共重合させる(b) ビニル系
(共)重合体とは、例えばポリメタクリル酸メチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアク
リル酸−2エチルヘキシル、ポリスチレン、ポリアクリ
ロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ア
クリル酸ブチルとメタクリル酸メチルの共重合体、アク
リル酸ブチルとスチレンの共重合体等が挙げられる。本
発明の特徴とする(B) 成分は、アルキルエステル共重合
体又はビニル系共重合体が単独で用いられるのではな
く、(a) の共重合体と(B) の(共)重合体が少なくとも
一点で化学結合した分岐又は架橋構造を有するグラフト
共重合物である点にその特徴を有し、後述の如くかかる
グラフト構造を有することによって単に(a) 又は(b) の
単独配合にては得られない顕著な効果を得るのである。
ここで(B) 成分のグラフト共重合体を構成するための
(a) と(b) の割合は5:95〜95:5(重量比)であるこ
とが必要である。
【0006】また、本発明で用いられる(B) 成分のグラ
フト共重合体の製法は一般によく知られている連鎖移動
法、電離放射線照射法など何れの方法によっても良い
が、最も好ましくは、主鎖成分粒子中で(b) 成分の単量
体とラジカル(共)重合性有機過酸化物とを共重合せし
めたグラフト化前駆体を溶融混練し、重合体同士のグラ
フト化反応により得られるものである。その理由はグラ
フト効率が高く、熱による二次的凝集が起こらないた
め、性能の発現がより効果的であるためである。(B) 成
分は、(A) 熱可塑性ポリエステル樹脂100 重量部に対
し、0.5 〜80重量部の範囲で配合される。(B) 成分が少
なすぎると本発明の目的とする高低温衝撃性の改良効果
が得られず、多すぎると熱変形温度の低下を生じ且つ剛
性等の機械的性質を阻害するため好ましくない。
【0007】次に、本発明で用いられる(C) 成分の充填
剤は、成形品の成形収縮率及び線膨張係数を低下させ、
高低温衝撃性を向上させるために必須とされる成分で、
目的に応じて繊維状、非繊維状(粉粒状、板状)等の各
種充填剤が用いられる。かかる充填剤のうち繊維状充填
剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊
維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊
維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸
カリ繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、
銅、真鍮等の金属繊維状物質が挙げられる。特に代表的
な繊維状充填剤は、ガラス繊維又はカーボン繊維であ
る。なお、ポリアミド、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の
高融点有機質繊維状物質も無機繊維状充填材と同様に使
用することができる。一方、粉粒状充填剤としては、カ
ーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガ
ラス粉、珪酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、
珪藻土、ウオラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化
チタン、酸化亜鉛、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫
酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その
他炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、各種金属粉末が挙げ
られる。また、板状充填剤としては、マイカ、ガラスフ
レーク各種の金属箔等が挙げられる。これらの無機充填
剤は、一種又は二種以上併用することができ、繊維状充
填剤のうち特にガラス繊維又は炭素繊維と、粒状及び/
又は板状充填材との併用は特に優れた機械的強度と寸法
精度、及び電気的性質等を兼備せしめる上で好ましい組
み合わせである。但し、高低温衝撃特性の改善効果が最
も高いのはガラス繊維の単独使用である。これらの充填
剤の使用に当たっては、必要ならば収束剤又は表面処理
剤を使用することが望ましい。無機充填剤(C) の使用量
は、(A) 成分の熱可塑性ポリエステル樹脂100 重量部に
対し5〜200 重量部、好ましくは10〜90重量部である。
使用量が過小であると高低温衝撃性の向上効果が少な
く、過大であると成形作業が困難になる。
【0008】本発明においては、上記(A) 〜(C) 成分よ
りなる組成物を樹脂材料とすることにより、高低温衝撃
特性が改善されたインサート成形品とすることができる
が、るが、更に(D) 成分として、エポキシ化合物、イソ
シアネート化合物及びカルボン酸二無水物からなる群よ
り選ばれた多官能性化合物の少なくとも1種を配合する
のが望ましい。本発明で用いられる(D) 成分の多官能性
化合物としては、エポキシシラン、ビスフェノールA型
エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、
レゾルシン型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化
合物、脂環化合物型ジエポキシ化合物、グリシジルエー
テル類、エポキシ化ポリブタジエン、トリグリシジルジ
イソシアネート、ジイソシアネート系化合物及びカルボ
ン酸二無水物が挙げられる。更に具体的には、α−グリ
シドキシプロピルトリエトキシシラン、α−グリシドキ
シプロピルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキ
シシラン、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフ
ェノールF型エポキシ化合物、レゾルシン型エポキシ化
合物、ノボラック型エポキシ化合物、ビニルシクロヘキ
センジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシドなどの
脂環化合物型エポキシ化合物、2,4−トリレンジイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートトリデンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、メタキシレンジイソシアネート、1,5−
ナフタレンジイソシアネート及び上記イソシアネートの
誘導体(重合体ウレタン、ウレチジオン2量体より高次
のオリゴマー、シアヌレート重合体)等のジイソシアネ
ート系化合物、ピロメリット酸無水物、ナフタレンテト
ラカルボン酸二水物及び一般式(1)
【0009】
【化1】
【0010】(ただし、式中X は-O- 、-SO2- 、-CO-ま
たは2価の炭化水素を示す。)で表わされる、例えばビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)アルカン二水物の
ようなカルボン酸二水物が挙げられる。またこれらの多
官能性化合物中、好ましいのは一般式(2)
【0011】
【化2】
【0012】(ただし、式中nは0〜20の整数)で示さ
れるビスフェノールA型エポキシ化合物である。なお、
上記に列挙した多官能性化合物は1種または2種以上を
使用することができる。
【0013】また、本発明で用いる金属等をインサート
する樹脂材料には、その目的に応じ前記成分の他に、他
の熱可塑性樹脂成分を補助的に少量併用することも可能
である。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂としては、
高温において安定な樹脂であれば何れのものでも良い。
例えば、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセ
タール、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルケトン、フッ素樹脂などを
挙げることができる。またこれらの熱可塑性樹脂は、二
種以上混合して使用することもできる。さらに本発明で
用いるインサート用樹脂材料には、その目的に応じた所
望の特性を付与するために、一般に熱可塑性樹脂及び熱
硬化性樹脂に添加される公知の物質、即ち酸化防止剤や
紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や
顔料等の着色剤、潤滑剤、及び結晶化促進剤、結晶核剤
等を配合することが可能である。
【0014】本発明で用いるインサート用樹脂材料の調
製は、従来の樹脂組成物調製法として一般に用いられる
設備と方法を用いて容易に調製できる。例えば、1)各
成分を混合した後、1軸又は2軸の押出機により練り込
み押出してペレットを調製し、しかる後成形する方法、
2)一旦組成の異なるペレットを調製し、そのペレット
を所定量混合して成形に供し成形後に目的組成の成形品
を得る方法、3)成形機に各成分の1又は2以上を直接
仕込む方法等、何れも使用できる。また、樹脂成分の一
部を細かい粉体として、これ以外の成分と混合して添加
する方法は、これらの成分の均一配合を図る上で好まし
い方法である。
【0015】インサート成形品は成形用金型に金属等を
あらかじめ装着し、その外側に上記の配合樹脂組成物を
充填して複合成形品としたものである。樹脂を金型に充
填するための成形法としては射出、押出圧縮成形法など
があるが、射出成形法が一般的である。また、樹脂にイ
ンサートする素材は、その特性を生かし且つ樹脂の欠点
を補う目的で使用されるため、成形時に樹脂と接触した
とき、形が変化したり溶融しないものが使用される。こ
のため、主としてアルミニウム、マグネシウム、銅、
鉄、真鍮及びそれらの合金などの金属類やガラス、セラ
ミックスのような無機固体類であらかじめ棒、ピン、ネ
ジ等に成形されているものが使用される。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定法は次の通りであ
る。 引張強伸度 ASTM D-638に準拠して測定。 アイゾット衝撃強度(ノッチ付) ASTM D-256に準拠して測定。 高低温衝撃特性 ペレットを用いて樹脂温270 ℃、金型温度65℃、射出時
間25秒、冷却時間10秒で、試験片成形用金型(縦22mm、
横22mm、高さ51mmの角柱内部に、縦18mm、横18mm、高さ
30mmの鉄芯をインサートする金型)に、一部の樹脂部の
最小肉厚が1mmとなるようにインサート射出成形し、イ
ンサート成形品を製造した。得られたインサート成形品
について、冷熱衝撃試験機を用いて140 ℃にて1時間30
分加熱後、−40℃に降温して1時間30分冷却後、さらに
140 ℃に昇温する過程を1サイクルとする高低温衝撃試
験を行い、成形品にクラックが入るまでのサイクル数を
測定し、高低温衝撃性を評価した。
【0017】実施例1 (A) 成分としてポリブチレンテレフタレート(PB
T)、(B) 成分としてエチレン−アクリル酸エチル共重
合体70重量部とメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル
共重合体30重量部とのグラフト共重合体(E/EA-g-BA/MM
A)、(C) 成分としてガラス繊維(径10μ)とを表1に示
す割合で混合した混合物を調製し、30mmφ押出機を用い
て260 ℃で溶融混練して押出し、ペレット化した。次い
で射出成形により各種試験片を作成し、上記物性の評価
を行った。結果を表1に示す。 実施例2 (B) 成分として実施例1のグラフト共重合体を用い、
(C) 成分としてガラス繊維とガラスフレークとを表1に
示す割合で混合した後、押出機を用いてペレット状組成
物を調製し、上記物性の評価を行った。結果を表1に示
す。 実施例3 実施例1の組成物に、更に(D) 成分のエポキシ化合物と
してビスフェノールA型エポキシ樹脂(シェル化学
(株)製、エピコート1004K)を2重量部配合し、
実施例1と同様にしてペレット状組成物を調製し、上記
物性の評価を行った。結果を表1に示す。 実施例4 実施例1の組成物に、更に(D) 成分のイソシアネート化
合物としてイソホロンジイソシアネート(ダイセルフュ
ルス(株)製、VESTANAT T1890)を2重量部配合し、実
施例1と同様にしてペレット状組成物を調製し、上記物
性の評価を行った。結果を表1に示す。 比較例1〜3 比較のため、表1に示すように、グラフト共重合体(E/
EA-g-BA/MMA)を配合しない場合(比較例1)、本発明の
グラフト共重合体(E/EA-g-BA/MMA)に代えてエチレン−
アクリル酸エチル共重合体(E/EA)を用いた場合(比較
例2〜3)について上記実施例と同様にしてペレット状
組成物を調製し、上記物性の評価を行った。結果を表1
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】上記表1の結果からも明らかなように、特
定のオレフィン系グラフト共重合体を添加することによ
り極めて高低温衝撃性の良好なポリブチレンテレフタレ
ート製インサート成形品が得られることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のインサート
成形品は、極めて高低温衝撃特性に優れ、特に自動車工
業の分野、例えばイグニッションシステムやディストリ
ビューターの部品等に好適に使用される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 67:00 105:16 105:20 105:22 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 熱可塑性ポリエステル樹脂100 重量部
    に対し、 (B) (a) エチレン−不飽和カルボン酸のアルキルエステ
    ル共重合体部分5〜95重量%と(b) ビニル系(共)重合
    体部分95〜5重量%とのグラフト共重合体0.5〜80重量
    部、 (C) 繊維状充填剤、非繊維状無機充填剤又は両者の混合
    物5〜200 重量部を配合した樹脂組成物と金属又は無機
    固体とをインサート成形してなるインサート成形品。
  2. 【請求項2】樹脂組成物が更に(D) エポキシ化合物、イ
    ソシアネート化合物及びカルボン酸二無水物からなる群
    より選ばれた多官能性化合物の少なくとも一種を0.1 〜
    10重量部を含有するものである請求項1記載のインサー
    ト成形品。
  3. 【請求項3】熱可塑性ポリエステル樹脂(A) がポリブチ
    レンテレフタレートを主体とする樹脂である請求項1又
    は2記載のインサート成形品。
  4. 【請求項4】(C) 成分を構成する充填材がガラス繊維で
    ある請求項1〜3の何れか1項記載のインサート成形
    品。
  5. 【請求項5】(D) 成分がビスフェノールA型エポキシ樹
    脂である請求項2〜4の何れか1項記載のインサート成
    形品。
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