JP3103084B2 - 管状物の製造方法 - Google Patents

管状物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリイミド前駆体溶液樹脂よりなる管状物
の製造方法に関する。
(従来技術) ポリイミド樹脂は優れた耐熱性、寸法安定性、機械的
特性及び化学的特性を有しており、その用途は夫々の特
性をいかし、フレキシブル、プリント基板、耐熱電線被
膜材料、磁気テープなど種々の用途に使用されている。
市販されているポリイミドフィルムは、例えばビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物のような酸無水物とジアミ
ンからポリアミド酸を作り、この段階でキャスティング
等の方法でフィルムとしたのち、脱水環化でポリイミド
とする方法がとられている。
又、例えばポリイミド樹脂からなる管状物の製造方法
としては、四フッ化エチレン−六フッ化エチレン共重合
体フィルム表面をコロナ放電処理後、ポリイミドフィル
ムと熱ラミネートし、その2層構造体のテープを一定の
ラップ巾を設けて芯金に巻き付け、再び四フッ化エチレ
ン−六フッ化エチレン共重合体の溶融温度まで加熱し、
芯金に巻き付けたラップ部を四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体により接着し、芯金を抜き取って
管状物とする方法がある。
又、ポリイミド前駆体から管状物を製造する方法とし
て、内面が平滑なガラス管やステンレス管等の成形管の
内面に、ポリアミド酸溶液を流し込み一定の厚みに形成
する。そして、加熱により乾燥及びイミド化しフィルム
としたのち、成形管から抜き出す方法も知られている。
更に、特開昭64−22514号に開示されている如く、ポ
リイミド前駆体を熱収縮チューブの外面に一定に塗布
後、加熱によりイミド化し、ポリイミドの管状物とす
る。その後加熱し、熱収縮チューブを収縮させその外径
を小さくさせてからポリイミド管状物を抜き取る方法も
ある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した第1の方法で製造される管状
物は、四フッ化エチレン−六フッ化エチレン共重合体の
耐熱性を越える温度領域では使用不可能でありポリイミ
ドの持つすぐれた耐熱性が生かし切れないばかりでな
く、さらにその構造上、螺旋状のラップ部分が残り管状
物の厚みも厚い部分と薄い部分で構成されることにな
る。
又、第2の方法により製造される管状物は単一のポリ
イミド樹脂から構成されているが、ガラスやステンレス
管などの成形管の内面からポリイミド管状物を抜き取る
作業が非常に困難である。又成形管の内面からポリイミ
ド管状物を取り出すため管状物の外径の小さいものを作
ることはむつかしく又長尺品を作ることも非常にむつか
しい方法であると云わざるを得ない。
又、第3の方法により製造されるポリイミド管状物
は、上述の第2の方法と同じようにポリイミド樹脂単体
より得られる管状物である。しかし、ポリイミド前駆体
を外面に塗布する熱収縮チューブはポリイミド前駆体が
イミド化するための反応温度及びポリイミド前駆体に含
まれているN−メチル−2−ピロリドンに不溶でなけれ
ばならない点を考慮すると、フッソ樹脂を材料とした熱
収縮チューブを使わざるを得ない。又、ポリイミド管状
物を製作するために同じ数量のフッソ樹脂製熱収縮チュ
ーブを消費することになり非常にコストの高いものにな
る。更に、フッソ樹脂熱収縮チューブはその加工温度が
高いため偏肉や外径の変動率も大きく熱収縮チューブの
性能のバラツキは、そのままポリイミド管状物に悪影響
を及ぼすことになる。
ところで、ポリイミド管状物を製造するための問題点
は熱可塑性樹脂で作る管状物のように押出成形やインフ
レーションあるいは真空成形ができないことである。従
って、ポリイミド管状物の製造方法としてはその前駆体
であるポリアミド酸溶液状で金型等に塗布し加熱により
イミド化した段階で脱型する方法をとらざるを得ない。
しかしながら、ポリイミド樹脂は接着剤としても使用
される樹脂であり、ポリアミド酸溶液を金型に塗布し加
熱によりイミド化するとポリイミド管状物は金型に密着
し金型からポリイミド管状物を取り外すことは不可能に
近い。
本発明は上述した従来の問題点を解決し、製造が容易
で且つコストを低下できるポリイミド前駆体溶液を用い
た管状物の製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) さて、本発明者等は、従来技術の問題点さらにポリイ
ミド樹脂が有する加工時の問題点に対し、種々の検討を
行った結果ポリイミド管状物を形成させる成形芯体に対
し、離型性樹脂を用いるか、又は離型性樹脂で被覆した
芯体を使い新しいポリイミド管状物の製造方法を発明し
た。即ち、本発明は、ポリイミド前駆体溶液を塗布し、
成形しようとする芯体又は芯体に被覆する離型性樹脂
は、180℃の温度に耐え、その樹脂の濡れ性において、
水との接触角が48度以上、願わくば72度から120度の角
度をもつ樹脂、例えばポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エ
チレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、エチレン−
塩化三フッ化エチレン共重合体、四フッ化エチレン−パ
−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、シリコン
ポリイミド、ポリアミド、フェノール、ポリプロピレ
ン、エポシキ等の樹脂を使用又は被覆し、その外面にポ
リイミド前駆体溶液からなる管状成形液を塗布し、この
塗布されたポリイミド前駆体が、少なくとも管状物とし
て強度を保持できる状態まで加熱し、熱膨張した芯体の
外径に対応した内径の管状物を成形し、冷却後、芯体よ
り管状物を取り出し、さらに熱処理を施すことを特徴と
する。
(作用) 加熱工程で、離型性樹脂又は離型性樹脂で被覆した芯
体は膨張し、外径が大きくなる。その外径に対応した内
径の管状物が形成される。そして、一部加熱によりイミ
ド転化した管状物芯体は温度低下によりわずかに縮径す
る。但し、管状物と芯体は、熱膨張率の関係及び離型状
樹脂の有する離型効果により分離されて縮径し、容易に
両者は離脱することが出来る。
(実施例) 本発明の製造方法の一実施例を順を追って説明する。
但し、本実施例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
まず、本発明に使用する芯体であるが、前記の離型性
樹脂単体をそのまま成型、切り出し、切削加工等を施
し、管状物の加工内寸法に仕上げて使用するか、あるい
は前記離型性樹脂を金属又は耐熱樹脂からなる芯材の表
面に塗布又は塗布した後、焼付、硬化し、離型性樹脂の
被覆層を芯材の表面に設ける方法又は離型性樹脂を押
出、加圧成型し、芯材の上に成型する方法、又は離型性
樹脂からなるチューブを芯材にかぶせる方法等、種々の
加工方法が考えられる。
但し、一般的には管状物自体の寸法精度等の点より金
属芯材の表面に何らかの形で離型性樹脂を成型すること
が望ましい。又、金属等の芯材の表面に離型性樹脂を成
型する場合、芯材と離型性樹脂との密着性はかなり重要
で離型性層のみが加熱により芯材から剥離したり、うい
たりすると管状物の精度が全く出ないという状態にな
る。
離型性芯材及び離型性樹脂層に使用する材料は、管状
物を成型するポリイミド前駆体溶液の粘度に大きく影響
し、本発明者等はその点について苦慮した。
本発明者等の実験結果によると、ポリイミド前駆体溶
液の粘度が高くなればなるほど離型性材の接触角は大き
なものが適している。言い換えれば、ポリイミド前駆体
溶液の粘度が低ければ低いほど離型性材の接触角は低い
ものが要求される。これは、ポリイミド前駆体溶液が熱
をかけることにより、少しイミド化し、芯材から分離す
る状態から言うと、明らかに離型性材の接触角が大きな
ものほど適しているといえるが、離型性材の接触角が大
きなものほど、ポリイミド前駆体溶液を離型性材を均一
に塗布することが難しく、かりに均一に塗布が出来たと
しても、少し熱をかけてイミド化を少し行う場合(熱を
かけて溶質濃度を上げる場合)に塗布した液の均一性が
くずれ、精度のある管状物の成型が不可能となる。これ
までの実験結果からみて、ポリイミド前駆体溶液の粘度
が1〜100ポイズ位の場合は、離型性材の接触角が48〜9
0度位が適しており、100〜500ポイズの時は60〜120度
位、500以上の場合は80度以上が適している。
但し、粘度が高い場合は、48度以上の接触角をもつ離
型性材であれば大きな問題はない事が認められている。
続いて、この離型性芯体を用いて、ポリイミド前駆体
溶液を用いた管状物を製造する。
例えば、ポリイミド溶液あるいは、ポリイミド前駆体
溶液が入った容器中に離型性芯体を浸漬する。そして、
芯体の外径と所定の間隙を有する絞りリングの間を通し
て芯体を引き上げると、この芯体上に所定の厚みの樹脂
皮膜が形成される。
ポリイミド前駆体溶液を芯体の外周表面に形成する方
法としては、スクレーパを用いて成型しても、又は押出
方法にて成型することも可能である。
そして、この芯体を加熱炉に入れ、所定の温度で加熱
し、ポリイミドまたはポリイミド前駆体溶液中の溶媒濃
度を低下させることにより、管状体としての強度を保持
させる。又、この加熱により多少ポリイミド前駆体溶液
自体のイミド転化が起こり樹脂が硬化する。この時芯体
は加熱されることにより熱膨張し、外径が大きくなる。
ポリイミド前駆体溶液中の溶媒が徐々に除去されるとと
もに、少しづつイミド化が起こり、管状物としての強度
を保持する状態となる。
最後に、芯体を冷却する。この冷却により、芯体及び
管状物は収縮する。しかし、芯体と管状物との収縮率の
違い及び芯体の離型効果により管状物が芯体より離れ、
所定の管状物が得られる。
また、芯体には離型層が強固に形成されたままである
ので、再度管状物を形成するには第1の工程から行えば
良い。
このようにして得られる管状物は、芯体の上で完全に
イミド化を行ってしまうよりも管状物に含まれている溶
媒を少し除去し、又は少しのイミド化を行い、管状物と
して強度の保持が行われた段階で冷却し芯体より分離す
ることが望ましい。なぜなら、離型性芯体の上で完全に
管状物のイミド化を行ってしまうと、ポリイミド前駆体
溶液は完全にイミド化する状態で粘着性を増し、いかに
離型性芯体といえども密着してしまい分離できなくな
る。又、少しイミド化の始まった状態で分離した管状物
は再度芯体に入れるか又は管状物のみを再加熱して完全
にイミド化して管状物として使用することが望ましい。
次に本発明の具体的な実施例につき説明する。
(実施例1) 外径50mm長さ500mmのステンレス製芯体にポリテトラ
フロロエチレン(以下、PTFEと記す。)樹脂を被覆し、
平滑なPTFE樹脂被覆芯体を作成した。
尚、PTFEにおける接触角は115度であった。この芯体
を1000ポアズの粘度のポリイミド前駆体溶液に浸漬し、
芯体の外径と1000μmの間隙を有するリング状外型の間
を引き上げ芯体の外面に210μmの厚みでポリイミド前
駆体溶液の塗布を行った。
この芯体を140℃のオーブンで90分間加熱し溶媒を除
去後、さらに200℃で10分加熱しイミド転化を行った。
この時、芯体は膨張し、外径が大きくなる。その外径に
対応した内径の管状物が形成される。その後、オーブン
より取り出し冷却することにより、イミド転化した管状
物並びに、金属性の芯体の温度が低下すると、熱膨張率
差及びフッソ樹脂の有する離型性により、容易に両者は
離脱する。
然る後、常温まで冷却後、芯体から脱型し内径50.1mm
厚み100μm長さ450mmのポリイミド管状物を得た。更
に、この後、再度金属の芯体に管状物を挿入し、芯体ご
とオーブンに入れ、250℃で20分、400℃で20分の加熱を
行った。そして、その後、再度冷却して完全にイミド化
された管状物を得た。この場合は金属芯体と管状物の密
着は全くなく簡単に離脱することができた。又、その引
張強度は28Kg/mm2であった。
(実施例2) 外径90mm長さ1000mmのアルミニウム製芯体にポリフッ
化ビニリデン(以下、PVdFと記す)を被覆し、平滑なPV
dF樹脂被覆芯体を作成した。
この芯体を100ポアズの粘度のポリイミド前駆体溶液
に浸漬し、芯体の外径に200μmの厚みに均一にポリイ
ミド前駆体溶液の塗布を行った。
この芯体を250℃のオーブンで10分間加熱し溶媒を除
去後、さらに120℃で90分加熱した後、160℃にて20分加
熱してイミド転化を行った。この時、芯体は膨張し、外
径が大きくなる。その外径に対応した内径の管状物が形
成される。
然る後、常温まで冷却後、芯体から脱型し、更に、そ
の管状物を350℃にて、1時間加熱し、内径90.1mm厚み2
0μm長さ900mmのポリイミド管状物を得た。その引張強
度は27Kg/mm2であった。
(実施例3) 外径30mm長さ100mmの押出し成型されたポリアミド樹
脂からなる芯体の表面に、10ポアズの粘度のポリイミド
前駆体溶液に浸漬し、ゆっくりと引き上げ芯体の外径に
50μmの厚みに均一にポリイミド前駆体溶液の塗布を行
った。
尚、ポリアミド樹脂の接触角は77度であった。この芯
体を60℃のオーブンで中に60分間回転させながら放置
し、更に100℃で30分、150℃で10分間加熱乾燥させて、
オーブンから取り出し冷却した。
ポリイミド前駆体は完全に管状物としての強度を保持
しているため、ゆっくりと引き抜いたとき芯体と管状物
とは分離した。
その後、更に、管状物をガラス芯体に嵌込み、200
℃、250℃、360℃との各々30分づつ加熱した後、冷却
し、管状物を引き抜きポリイミド管状物を得た。この管
状物は厚み5μm、引張強度27Kg/mm2であり完全なポリ
イミド管状物となっていることが確認できた。
(比較例1) 外径47mm長さ500mmのステンレス製芯体の表面をパフ
研磨により、表面粗さが0.5μm以下に鏡面仕上げを行
い、この芯体にポリイミド前駆体を実施例2と同様の方
法にて、芯体の外面に200μmの厚みで塗布した。
このポリイミド前駆体溶液の塗布芯体を250℃のオー
ブンで10分間加熱し溶媒を除去後さらに120℃で90分加
熱した後、160℃にて20分間加熱してイミド転化を行っ
た。
冷却後ポリイミド管状物を取り外そうとしたが、ポリ
イミド管状物はステンレス芯体に強固に密着しており、
管状を保ったまま芯体から外すことはできなかった。
又、ステンレス芯体にくっついた管状物をそのまま、35
0℃にて1時間加熱した後取り外そうとしたが全く取り
外すことはできなかった。
(比較例2) 実施例1と同様の方法にて、ポリイミド管状物を製作
し、離型性芯体から管状物を分離するのを最終加熱400
℃20分の加熱後に行った。
この場合は、芯体に離型性樹脂であるPTFEを塗布して
あるにもかかわらず、分離が困難で、ほとんど管状物の
形状が保てず一部管状物として得ることができたが、精
度のある管状物を得ることは出来なかった。
尚、上述した本発明の実施例では、熱硬化性樹脂とし
て、種々のポリイミド前駆体溶液を使用したが、これら
の溶液は例えば特公昭37−97、特公昭60−362、あるい
は特開昭56−38324の公報でその製造方法が知られてお
り、本発明の管状物の材料として限定されるものではな
い。
更に、熱硬化性樹脂としては、ポリイミド前駆体以外
に、エポキシ樹脂等も同様に用いることができる。
また、金属性芯体の表面に被覆するフッソ樹脂につい
ても、PTFE樹脂以外に四フッ化エチレン−パーフロロア
ルキルビニルエーテル共重合体(PFA)或は四フッ化エ
チレン−六フッ化エチレン共重合体(FEP)または四フ
ッ化エチレン共重合体(ETFE)なども使用できる。
更に、離型性樹脂としては上述したフッソ樹脂以外
に、シリコンまたは、ポリプロピレン樹脂なども用いる
ことができる。
本発明で製作したポリイミド管状物は、例えば寸法安
定性あるいは耐熱性を必要とする搬送ベルトあるいは複
写機やレーザビームプリンター等の熱溶融トナーの定着
管状フィルム等の非常に巾広い用途が期待される。
上述したように、本発明は、ポリイミド前駆体溶液か
管状物を得ようとする場合において、ポリイミド前駆体
溶液の粘度とその成型しようとする芯体の表面材料の接
触角を選ぶことにより容易に芯体の外側に管状物を成型
し、芯体より管状物を分離しうることができるものであ
る。即ち、ポリイミド前駆体溶液を離型性樹脂又離型性
樹脂被覆した芯体の表面に塗布して、加熱し、管状物が
管状物として、強度を保持する状態より分離することに
より、容易に管状物を得ることが出来る方法を示すもの
である。
(発明の効果) 本発明は、ポリイミド前駆体溶液と離型性芯体との熱
膨張係数の違い及び離型性樹脂の表面張力をうまく組合
わせ、しかもポリイミド前駆体溶液のイミド化率との組
合わせにより、従来なし得なかったポリイミド管状物を
芯体の外面に成型することができる。即ち、本発明は、
加熱工程で膨張した芯体の外径に対応した内径の管状物
が形成され、イミド転化した管状物と離型性芯体とが温
度が低下する場合に、熱膨張率差と離型性樹脂の離型効
果により、容易に両者は離脱する。従って、極めて容易
に管状物が製造できるとともに、芯体は繰り返し使用す
ることができるので製造コストを下げることができる。
更に、本発明製造方法で得られたポリイミド管状物は
均一な厚みを有し、その管状物の長さ方向の内径差は0.
05mm以内であり、非常に精度の高い管状物を容易に得る
ことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 均 滋賀県大津市一里山5丁目13番13号 株 式会社アイ.エス.テイ内 (72)発明者 谷 庸治 滋賀県大津市一里山5丁目13番13号 株 式会社アイ.エス.テイ内 (56)参考文献 特開 昭60−203427(JP,A) 特開 昭64−22514(JP,A) 特開 平1−141009(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 41/00 - 41/52

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離型性樹脂からなる芯体の外面に、ポリイ
    ミド前駆体溶液からなる管状成形液を塗布し、この塗布
    されたポリイミド前駆体溶液が、少なくとも管状物とし
    て強度を保持できるまで加熱し、熱膨張した芯体の外径
    に対応した内径の管状物を成形し、冷却後、前記芯体よ
    り管状物を取り出し、さらに熱処理を施すことを特徴と
    する管状物の製造方法。
  2. 【請求項2】金属製芯材の表面に離型性樹脂を被覆した
    芯体の外面にポリイミド前駆体溶液からなる管状成形液
    を塗布し、この塗布されたポリイミド前駆体溶液が、少
    なくとも管状物として強度を保持できるまで加熱し、熱
    膨張した芯体の外径に対応した内径の管状物を成形し、
    冷却後、前記芯体より管状物を取り出し、さらに熱処理
    を施すことを特徴とする管状物の製造方法。
  3. 【請求項3】管状物の厚みが5〜5000μmの範囲である
    ことを特徴とする第1項又は第2項に記載の管状物の製
    造方法。
  4. 【請求項4】離型性樹脂からなる芯体又は芯体に被覆す
    る離型性樹脂が、少なくとも180℃の温度に耐え、その
    樹脂の濡れ性において、水との接触角が48度以上の高分
    子材料からなる芯体を用いることを特徴とする第1項な
    いし第3項のいずれかに記載の管状物の製造方法。
  5. 【請求項5】離型性樹脂からなる芯体又は芯体に被覆す
    る離型性樹脂が、少なくとも180℃の温度に耐え、前記
    ポリイミド前駆体溶液の粘度が1ないし100ポイズであ
    る場合には、その樹脂の濡れ性において、水との接触角
    が48度から90度までの高分子材料からなる芯体を用いる
    ことを特徴とする第1項ないし第3項のいずれかに記載
    の管状物の製造方法。
  6. 【請求項6】離型性樹脂からなる芯体又は芯体に被覆す
    る離型性樹脂が、少なくとも180℃の温度に耐え、前記
    ポリイミド前駆体溶液の粘度が100ないし500ポイズであ
    る場合には、その樹脂の濡れ性において、水との接触角
    が60度から120度までの高分子材料からなる芯体を用い
    ることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれかに記
    載の管状物の製造方法。
  7. 【請求項7】離型性樹脂からなる芯体又は芯体に被覆す
    る離型性樹脂が、少なくとも180℃の温度に耐え、前記
    ポリイミド前駆体溶液の粘度が500ポイズ以上である場
    合には、その樹脂の濡れ性において、水との接触角が80
    度以上の高分子材料からなる芯体を用いることを特徴と
    する第1項ないし第3項のいずれかに記載の管状物の製
    造方法。
  8. 【請求項8】離型性樹脂が、フッソ樹脂もしくはフッソ
    樹脂に充填剤を混ぜてなる離型性樹脂からなることを特
    徴とする第4項ないし第7項のいずれかに記載の管状物
    の製造方法。
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