JP3102477B2 - 情報記録装置のヘッド位置決め制御装置 - Google Patents

情報記録装置のヘッド位置決め制御装置

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JP3102477B2
JP3102477B2 JP10220053A JP22005398A JP3102477B2 JP 3102477 B2 JP3102477 B2 JP 3102477B2 JP 10220053 A JP10220053 A JP 10220053A JP 22005398 A JP22005398 A JP 22005398A JP 3102477 B2 JP3102477 B2 JP 3102477B2
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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクなど
の情報記録媒体に対する情報の書き込み、あるいは情報
記録媒体からの情報の読み出しを行うヘッドの位置決め
制御を行う装置に関し、特に外乱オブザーバを備えたヘ
ッド位置決め制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、磁気ディスク装置では、磁気ヘ
ッドを単にサーボ制御により目標トラックに追従させる
でけでなく、外力によるヘッド位置の変化を補正するた
め外力補償が行われ、ヘッドの位置精度を向上させて高
TPI(線記録密度:Track Per Inch)
化およびセトリング特性の改善によるシーク動作の高速
化が図られている。
【0003】このような技術の一例として、特願平9−
326107号公報には、軌道追従型初期値設定機構を
含むヘッド位置決めサーボ系において、ヘッド位置に応
じて大きさの異なる外力値を外力抑制器により推定し、
外力による過渡特性の乱れを改善する技術が開示されて
いる。また、特開平8−328665号公報には、積分
器以外の複数の制御動作がヘッド位置をサンプルする周
期より短い時間で切り替わる信号を生成し、積分動作の
みをサンプリング周期で動作させることにより外部バイ
アスと釣り合う信号を生成して、サンプリング周期の異
なる前記二つの信号を加えあわせて制御入力とすること
により、位置決め精度を向上させる技術が開示されてい
る。さらに、日本機械学会論文集C編63巻615号に
掲載された「マルチレート外乱オブザーバを用いたCD
−ROM装置のロバスト制御」(1997年11月、論
文No.97−0293、3919〜3925頁)に
は、CD−ROM装置のフォーカシング制御系を対象に
してマルチレート方式の外乱オブザーバによりディスク
回転同期外乱を補償する技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記特願平9−
326107号公報に開示された外乱オブザーバ(外力
補償器、外乱推定器、外力抑制器などとも呼ばれる)な
どのように、制御対象モデルに基づいて構成された外乱
オブザーバでは、アナログ系あるいは離散系のいずれの
場合も、ヘッドのアクチュエータに供給する制御電流と
ヘッド位置信号とはサンプリング周期が同一であること
を前提にしており、その結果、例えば制御電流のサンプ
リング周期が、位置信号のサンプリング周期より短いシ
ステムには適用することができない。
【0005】また、上記特開平8−328665号公報
に開示された技術では、たしかに積分器により、十分時
間が経過したあとのヘッド位置の定常誤差は零となる
が、外乱を推定する機能は備えていないため、外乱の大
きさが変化した直後の過渡的な状態においては積分器の
内部状態が収束するまでに時間がかかり、位置誤差が零
となるまでに時間がかかってしまう。
【0006】そして、上記「マルチレート外乱オブザー
バを用いたCD−ROM装置のロバスト制御」では、演
算量を低減するために、外乱オブザーバの演算を安定化
補償器の演算周期の整数倍の周期で行うため、この技術
も、ヘッド位置信号のサンプリング周期よりも短い時間
でアクチュエータ制御電流を変化させる制御装置には適
用できない。また、「マルチレート外乱オブザーバを用
いたCD−ROM装置のロバスト制御」では、マルチレ
ート外乱オブザーバを構成するために、ディジタル信号
のサンプリングレートを1/N(Nは正の整数)にさげ
る間引き器(Decimator)とサンプリングレー
トをN倍に上げる補間器(Interpolator)
を用いる必要があり、その結果、制御装置が大規模にな
ってしまう。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、その目的は、ヘッド位置のサンプリン
グ周期より短い時間間隔でヘッド位置決め機構部に供給
される制御信号を用いて外乱補正量を決め、高い精度で
ヘッドの位置決めを行える情報記録装置のヘッド位置決
め制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、回転する円盤状の情報記録媒体からの情報
の読み取りおよび前記情報記録媒体への情報の書き込み
のいずれか一方または両方を行うヘッドと、第1の時間
間隔で供給される制御信号にもとづいて前記ヘッドを駆
動するヘッド位置決め機構部と、前記ヘッドの位置を検
出して、前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で
前記ヘッドの位置を表す位置信号を出力する位置信号生
成手段と、外部から供給される、前記ヘッドの前記情報
記録媒体上の目標位置を表す目標値信号と、前記位置信
号生成手段が出力する前記位置信号とにもとづいて前記
制御信号を生成するための操作量を前記第1の時間間隔
で出力するマルチレート制御器と、を備えた情報記録装
置のヘッド位置決め制御装置において、前記位置信号生
成手段が第2の時間間隔で出力する前記位置信号と、前
記第1の時間間隔で前記ヘッド位置決め機構部に供給さ
れる前記制御信号とにもとづいて、前記ヘッド位置決め
機構部に外乱が加わって生じるヘッド位置の変化の量を
第2の時間間隔で推定し、推定した前記ヘッド位置の変
化量より外乱補正値を生成して出力するマルチレート外
乱オブザーバと、マルチレート制御器が出力する前記操
作量に前記マルチレート外乱オブザーバが出力する前記
外乱補正値を加算して前記制御信号を生成し、前記ヘッ
ド位置決め機構部に供給する補正値加算手段と、前記補
正値加算手段における前記外乱補正値の、前記操作量へ
の加算を制御する補正オン・オフ手段と、前記目標値信
号が表す前記ヘッドの位置と、前記位置信号が表す前記
ヘッドの位置との差が基準値を下まわる場合にのみ、前
記外乱補正値を前記操作量に加算すべく前記補正オン・
オフ手段を制御する補正オン・オフ判定機構とを備えた
ことを特徴とする。
【0009】マルチレート外乱オブザーバは、位置信号
生成手段が第2の時間間隔で出力する位置信号と、第1
の時間間隔でヘッド位置決め機構部に供給される制御信
号とにもとづいて、ヘッド位置決め機構部に外乱が加わ
って生じるヘッド位置の変化の量を第2の時間間隔で推
定し、推定したヘッド位置の変化量より外乱補正値を生
成して出力する。そして、補正値加算手段は、マルチレ
ート制御器が出力する操作量にマルチレート外乱オブザ
ーバが出力する外乱補正値を加算して制御信号を生成
し、ヘッド位置決め機構部に供給する。したがって、本
発明の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置では、マ
ルチレート外乱オブザーバによって、ヘッド位置のサン
プリング周期(第2の時間間隔)より短い第1の時間間
隔でヘッド位置決め機構部に供給される制御信号にもと
づいて外乱補正値が生成されるので、生成された外乱補
正値はより精密となり、その結果、従来より高い精度で
ヘッドの位置決めを行える。そして、ヘッドの加速時や
減速時など目標値に対して追従遅れが大きくなる場合に
は、補正オン・オフ判定機構により補正オン・オフ手段
が制御されて、マルチレート外乱オブザーバが出力する
外乱補正値は、マルチレート制御器が出力する操作量に
加算されない。そのため、ヘッド位置の追従遅れが大き
いため外乱補正値が遅れてマルチレート外乱オブザーバ
から出力されるような場合に、セトリング特性の悪化を
防止して、ヘッド位置の誤差をすみやかに解消すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明による情報記
録装置のヘッド位置決め制御装置の一例を示すブロック
図である。以下ではまず図1を参照して、本発明に係わ
る補正オン・オフ手段および補正オン・オフ判定機構を
含まない基本構成の本発明によるヘッド位置決め制御装
置について説明し、その後、第2の実施の形態例とし
て、補正オン・オフ手段および補正オン・オフ判定機構
をも含むヘッド位置決め制御装置の一例について説明す
る。図1に示した情報記録装置のヘッド位置決め制御装
置82は、回転する円盤状の情報記録媒体からの情報の
読み取りおよび情報記録媒体への情報の書き込みのいず
れか一方または両方を行う不図示のヘッドと、第1の時
間間隔で供給される制御信号にもとづいてヘッドを駆動
するヘッド位置決め機構部4とを含んでいる。ヘッド位
置決め機構部4はA/D変換器5と共に位置信号生成手
段84を構成し、ヘッド位置決め機構部4はヘッド位置
を表す位置信号に係わるアナログ信号13を出力し、A
/D変換器5はこのアナログ信号13を第2の時間間隔
Tでサンプリングしてデジタルの位置信号14を出力す
る。
【0011】情報記録装置のヘッド位置決め制御装置8
2はまた、外部から供給される、ヘッドの情報記録媒体
上の目標位置を表す目標値信号8と位置信号生成手段8
4が出力する位置信号14とにもとづいて制御信号11
を生成するための操作量9を第1の時間間隔で出力する
マルチレート制御器2を備えている。
【0012】マルチレート外乱オブザーバ6および補正
値加算手段7は、上記マルチレート制御器2と共にデジ
タル制御器1を構成し、マルチレート外乱オブザーバ6
は、位置信号生成手段84が第2の時間間隔Tで出力す
る位置信号14と、第1の時間間隔でヘッド位置決め機
構部4に供給される制御信号11とにもとづいて、ヘッ
ド位置決め機構部4に外乱15が加わって生じるヘッド
位置の変化の量を第2の時間間隔で推定し、推定したヘ
ッド位置の変化量より外乱補正値10を生成して出力す
る。
【0013】より詳しくは、マルチレート外乱オブザー
バ6は、位置信号生成手段84が第2の時間間隔で出力
する位置信号14と、第1の時間間隔でヘッド位置決め
機構部4に供給される制御信号11とにもとづいてヘッ
ドの位置を推定し、推定したヘッド位置と位置信号14
が表すヘッド位置との差と、ヘッド位置決め機構部4の
物理的特性に係わる物理定数とにもとづいて、外乱補正
値10を生成する。
【0014】そして、補正値加算手段7は、マルチレー
ト制御器2が出力する操作量9にマルチレート外乱オブ
ザーバ6が出力する外乱補正値10を加算してデジタル
信号である制御信号11を生成し、この制御信号11は
D/A変換器3によりアナログ信号、より具体的にはア
ナログの制御電流12に変換されてヘッド位置決め機構
部4に供給される。
【0015】次に、このように構成された情報記録装置
のヘッド位置決め制御装置82の動作について説明す
る。図2の(A)ないし(D)はそれぞれ制御信号1
1、ヘッド位置、外乱推定値、ならびに外乱補正値10
を示すグラフである。なお、各グラフの縦軸はそれぞれ
制御信号、ヘッド位置、外乱推定値、ならびに外乱補正
値を表し、各グラフの横軸は時間(t)を表している。
【0016】本実施の形態例では、A/D変換器5が連
続する2つの位置信号14を出力する間に、マルチレー
ト制御器2は任意の時間間隔(第1の時間間隔)でn回
(nは正の整数)、ヘッドが目標値8に追従するように
操作量9を出力する。そして、図2の(B)に示したよ
うに、A/D変換器5がヘッド位置19を表す位置信号
14Aをサンプリング時刻kT(kは正の整数)で出力
し、次にサンプリング時刻(k+1)Tで位置信号14
Bを出力するまでの間に、図2の(A)に示したよう
に、加算手段7からは大きさがu1(k)、u2(k)、
…、un(k)と変化する制御信号11が出力され、こ
の制御信号11はD/A変換器3によりアナログ信号に
変換されてヘッド位置決め機構部4に供給される。
【0017】制御信号11の大きさがu1(k)、u
2(k)、…、un(k)と変化する時間間隔は上記第1
の時間間隔であり、詳しくは図2の(A)に示したよう
に本実施の形態例ではm1・T、m2・T、…、mn・T
となっている。なお、m1、m2、…、mnは0より大き
く1より小さい数である。
【0018】そして、マルチレート外乱オブザーバ6
は、サンプリング時刻(k+1)Tにおいて、サンプリ
ング周期T内で供給された制御信号11の大きさu
1(k)、u2(k)、…、un(k)と、時刻(k+
1)Tにおける位置信号14Bの値y(k+1)とによ
り、時刻kTから(k+1)Tの間に加わった外乱15
をサンプリング周期Tの間は一定値であるものとして、
外乱推定値d^(k)を算出する。
【0019】ここで、マルチレート外乱オブザーバ6
は、制御信号11の大きさu1(k)、u2(k)、…、
n(k)と、時刻(k+1)Tにおける位置信号14
Bの値y(k+1)とにより、まずヘッドの位置を推定
し、推定したヘッド位置(yp(k+1)))と位置信
号14Bが表すヘッド位置y(k+1)とのずれ25
(図2の(B))と、ヘッド位置決め機構部4の物理的
特性に係わる物理定数とにもとづいて、外乱推定値d^
(k)を算出する(図2の(C))。その後、この外乱
推定値より、時刻(k+1)T以降での外乱15による
ヘッド位置のずれ25を零に近づけるべく、図2の
(D)に示したように、外乱補正値wd(k+1)を生
成する。
【0020】補正値加算手段7は、マルチレート制御器
2が出力する操作量9にマルチレート外乱オブザーバ6
が出力する外乱補正値wd(k+1)を加算して、大き
さが第2の時間間隔Tの間でu1(k)、u2(k)、
…、un(k)と変化する制御信号11を出力する。そ
して、D/A変換器3は、この制御信号11をアナログ
の制御電流12に変換してヘッド位置決め機構部4に供
給する。その結果、ヘッド位置決め機構部4は、上述の
ように外乱15の影響を排除すべく補正された制御信号
11にもとづいてヘッドを駆動し、ヘッドは高精度で位
置決めされる。
【0021】このように本実施の形態例では、マルチレ
ート外乱オブザーバ6が、ヘッド位置のサンプリング周
期Tより短い第1の時間間隔m1・T、m2・T、…、m
n・Tでヘッド位置決め機構部4に供給される制御信号
11にもとづき外乱補正値10を生成するので、生成さ
れた外乱補正値10はより精密となり、その結果、従来
より高い精度でヘッドの位置決めを行うことができる。
また、本実施の形態例では、外乱補正値10の生成など
において積分動作は行わないため、位置誤差は短時間の
うちに零に収束する。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態例につい
て説明する。図3は第2の実施の形態例の情報記録装置
のヘッド位置決め制御装置を示すブロック図である。図
中、図1と同一の要素には同一の符号が付されており、
それらに関する説明はここでは省略する。図3に示した
情報記録装置のヘッド位置決め制御装置90は、デジタ
ル制御器1Aが、補正値加算手段7における外乱補正値
10の、操作量9への加算を制御する補正オン・オフ手
段74と、目標値信号8が表すヘッドの位置と、位置信
号14が表すヘッドの位置との差が基準値を下まわる場
合にのみ、外乱補正値10を操作量9に加算すべく補正
オン・オフ手段手段を制御する補正オン・オフ判定機構
73とをさらに備えている。
【0023】したがって、この情報記録装置のヘッド位
置決め制御装置90では、ヘッドの加速時や減速時など
目標値に対して追従遅れが大きくなる場合には、補正オ
ン・オフ判定機構73により補正オン・オフ手段74が
制御されて、マルチレート外乱オブザーバ6が出力する
外乱補正値10は補正値加算手段7に供給されず、した
がってマルチレート制御器2が出力する操作量9には外
乱補正値10は加算されない。そのため、情報記録装置
のヘッド位置決め制御装置90では、上記最初の実施の
形態の効果が得られることに加えて、ヘッド位置の追従
遅れが大きいため外乱補正値10が遅れてマルチレート
外乱オブザーバ6から出力されるような場合に、セトリ
ング特性の悪化を防止して、ヘッド位置の誤差がすみや
かに解消されるという効果が得られる。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。ここ
では、図1に示した最初の実施の形態例の情報記録装置
のヘッド位置決め制御装置82が磁気ディスクに組み込
まれ、上記情報記録媒体は磁気ディスクであり、上記ヘ
ッドは磁気ヘッドであるとする。そして、マルチレート
制御器2が出力する操作量9は、ヘッド位置のサンプリ
ング周期Tの期間中に一度、ちょうどサンプリング周期
の1/2のタイミングで切り替わるものとする。したが
って、上記情報記録装置のヘッド位置決め制御装置82
においてn=2、m1=m2=0.5に設定することに
なり、ヘッド位置決め機構部4にはサンプリング周期T
の前半で大きさがu1(k)の制御信号11が供給さ
れ、サンプリング周期Tの後半では大きさがu2(k)
の制御信号11が供給される。
【0025】まず、ヘッド位置決め機構部4の制御入力
を入力とし、ヘッドの位置を出力するとする制御系が次
の状態方程式により表されるものとする。
【0026】
【数1】 ここで、この制御系の状態量はヘッド位置xp1(t)と
ヘッド速度xp2(t)であるとする。また、外乱15
は、ヘッド位置のサンプリングのタイミングでのみ変化
し、それ以外は一定であるとする。このとき、サンプリ
ング周期Tで離散化した状態方程式は次式により表すこ
とができる。
【0027】
【数2】 制御信号u1(k)、u2(k)(制御信号11)は、操
作量up1(k)、up2(k)(操作量9)に外乱補正値
d^(k)(外乱補正値10)を加えたものであるか
ら、(3)式は次式で表される。
【0028】
【数3】 (5)式を整理すると、次のようになる。
【0029】
【数4】 この(6)式より、外乱15は、マルチレート外乱オブ
ザーバ6が生成する外乱補正値d^(k)により、d
(k)からd(k)−d^(k)へと低減し、外乱補正
値d^(k)が実際の外乱15に近いものであるほど、
外乱15の影響は小さくなることが分る。
【0030】次に、本実施例の情報記録装置のヘッド位
置決め制御装置を構成するマルチレート外乱オブザーバ
について説明する。図4は本実施例の情報記録装置のヘ
ッド位置決め制御装置を構成するマルチレート外乱オブ
ザーバを詳しく示すブロック図である。このマルチレー
ト外乱オブザーバ6Aは、加算手段42、43、減算手
段44、バッファ33、32、ならびに比例ゲイン4
0、39、34、36などにより構成されている。信号
45は、サンプリング時刻kTでサンプリングされたヘ
ッド位置信号14であり、信号46はサンプリング時刻
kTで推定したヘッド推定位置を表している。そして減
算手段44は、ヘッド位置信号45とからヘッド推定位
置46を減じて信号47を出力する。
【0031】信号48は、ヘッド位置のサンプリング時
刻を基準として0〜T/2の間に加わえた制御信号11
(u1(k))であり、信号49はサンプリング時刻を
基準としてT/2〜Tの間に加わえた制御信号11(u
2(k))である。バッファ32(本発明に係わる第2
のバッファ)は、サンプリング時刻kTでのヘッド推定
位置46、すなわちy^p(k)を出力後、次のサンプ
リング時刻(k+1)Tでのヘッド推定位置59、すな
わちy^p(k+1)を保持する。一方、バッファ33
(本発明に係わる第1のバッファ)は、同様に、サンプ
リング時刻kTでのヘッド推定速度56、すなわちv^
p(k)を出力後、次のサンプリング時刻(k+1)T
でのヘッド推定速度57、すなわちv^p(k+1)を
保持する。
【0032】比例ゲイン34(本発明に係わる1番目の
第5の比例要素)は、信号48をT/2倍して信号50
を出力し、比例ゲイン35(本発明に係わる2番目の第
5の比例要素)は、信号49をT/2倍して信号51を
出力する。また、比例ゲイン36(本発明に係わる1番
目の第6の比例要素)は、信号48を3T2/8倍して
信号52を出力し、比例ゲイン37(本発明に係わる2
番目の第6の比例要素)は、信号49をT2/8倍して
信号53を出力する。比例ゲイン38(本発明に係わる
第4の比例要素)は、バッファ33が出力するヘッド推
定速度56をT倍して信号58を出力する。比例ゲイン
39(本発明に係わる第2の比例要素)は、従来のシン
グルレート外乱オブザーバの場合と同様、外乱推定値の
収束性を決める比例ゲインであり、減算手段44が出力
する信号47をL1倍して信号54を出力する。比例ゲ
イン40(本発明に係わる第1の比例要素)も、外乱推
定値の収束性を決める比例ゲインであり、信号47をL
2倍して信号55を出力する。
【0033】比例ゲイン41(本発明に係わる第3の比
例要素)は、比例ゲイン40が出力する外乱推定値55
(d^(z))をK倍して外乱補正値10を出力する。
加算点42(本発明に係わる第1の加算手段)は、信号
50,51,55,56を加えあわせて時刻(k+1)
Tでのヘッド推定速度57、すなわちvp(k+1)を
出力する。一方、加算点43(本発明に係わる第2の加
算手段)は、信号46,52,53,54,58を加え
あわせて時刻(k+1)Tでのヘッド推定位置46、す
なわちyp(k+1)を出力する。
【0034】このように構成されたマルチレート外乱オ
ブザーバ6Aのサンプリング時刻(k+1)Tにおける
内部状態は、制御信号u1(k)、u2(k)を用いて次
式により表される。
【0035】
【数5】 また、外乱推定値55を出力とした場合のマルチレート
外乱オブザーバ6Aの伝達関数は、図4の構成より求め
ると次の(9)式のようになり、また、上記(3)、
(4)式を伝達関数で記述すると、(10)式のように
なる。なお、z-1は、1サンプル分の遅れを表す演算子
である。
【0036】
【数6】 したがって、外乱推定値55、すなわちd^(z)は次
式により表される。
【0037】
【数7】 この式より、比例ゲイン40が出力する外乱推定値d^
(z)は、ヘッド位置決め機構部4(図1)に加わる外
乱15に低周波数通過型フィルタF(z)を通した信号
となっていることが分る。
【0038】したがって、比例ゲイン41が外乱推定値
55に乗じる定数Kを−1/Tに設定すると、(3)式
に含まれる外乱d(k)のうち、ある一定周波数までの
成分は、比例ゲイン41が出力する外乱補正値10によ
ってキャンセルされ、その結果、外乱15の影響が大幅
に緩和されて、ヘッド位置決め機構部4により駆動され
る磁気ヘッドは、目標値信号8が表す位置に正確に位置
決めされることになる。
【0039】一方、マルチレート制御器2としては、具
体的には、従来のように、サンプリング周期がT/2で
あるとして位置誤差(目標値信号8が表す位置と、位置
信号14が表す位置との差)にかかる比例ゲインと推定
速度にかかる比例ゲインとを設計したPD制御器と、同
じくサンプリング周期がT/2であるとして設計した速
度を推定する同一次元オブザーバを用いて構成すること
ができる。
【0040】次に、本実施例の動作について、一定の外
乱が加わった場合を例に説明する。図5は、磁気ヘッド
の位置y(t)、位置信号y(k)、制御信号u
p(t)、ならびに外乱推定値d^(k)の波形の一例
および各信号のタイミング関係を示す波形図である。図
5に示したように、A/D変換器5は磁気ヘッドの位置
y(t)をサンプリング周期Tでサンプリングして、デ
ジタル化した位置信号14、すなわちy(k)を出力す
る。一方、マルチレート制御器2が出力する操作量9、
すなわちup(t)は、上述のようにT/2の周期で値
が変化する(up1(k)、up2(k))。そして、外乱
推定値10、すなわちd^(k)は、マルチレート外乱
オブザーバ6Aによりヘッド位置信号14(y(k))
と制御信号11とにもとづいて生成され、ヘッド位置の
サンプリング周期Tと同じ周期で出力される。
【0041】図6は本実施例においてヘッド位置がいか
に制御されるかを数値計算により求めた結果を示す図で
あり、(A)はヘッド位置の誤差を示すグラフ、(B)
は外乱推定値の変化を示すグラフである。各グラフの縦
軸はそれぞれヘッド位置の誤差および外乱推定値を表
し、横軸は共に時間を表している。
【0042】図6の(B)に示したように、時刻0であ
る大きさの一定値外乱71が(1)式中の外乱d(t)
としてヘッド位置決め機構部4に加わった場合、マルチ
レート外乱オブザーバ6Aが推定する外乱推定値は図6
の(B)に曲線72で示したように変化し、この外乱推
定値の符号を反転させたものが外乱補正値10としてマ
ルチレート外乱オブザーバ6Aより出力され、補正値加
算手段7により操作量9に加算される。その結果、ヘッ
ド位置は、図6の(A)に曲線68により示したように
変化し、ヘッド位置は外乱15が加わった直後は一時的
に誤差が拡大するもののすみやかに誤差は縮小し、解消
されている。
【0043】これに対して、外乱補正値10を操作量9
に加えなかった場合にはヘッド位置の誤差は曲線70の
ようになり、ヘッド位置の誤差は外乱15により拡大し
たままとなる。また、マルチレート制御器2に積分器を
付加した従来の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置
の場合にはヘッド位置の誤差は曲線69で示したように
なり、ヘッド位置の誤差は最終的に解消されるものの、
積分器を用いることの影響で、本実施例の場合より誤差
が解消するまでに長時間を要している。
【0044】また、本実施例では、マルチレート外乱オ
ブザーバ6Aは図4に示したような構成であり、従来の
ようにマルチレート外乱オブザーバを構成するために、
ディジタル信号のサンプリングレートを1/N(Nは正
の整数)にさげる間引き器(Decimator)やサ
ンプリングレートをN倍に上げる補間器(Interp
olator)を用いる必要がないため、構成は簡素で
ある。
【0045】なお、本実施例ではn=2とし、ヘッド位
置の1回のサンプリングに対してマルチレート制御器2
は一定の時間間隔で2回操作量9を出力するとしたが、
これはあくまでも一例であり、nが3以上の場合にも本
発明は無論有効である。図7は、ヘッド位置の1回のサ
ンプリングに対してマルチレート制御器2が一定の時間
間隔でn回操作量を出力する場合のマルチレート外乱オ
ブザーバの一例を示す構成図である。図中、図4と同一
の要素には同一の符号が付されている。図7に示したマ
ルチレート外乱オブザーバ6Bは基本的には図4に示し
たマルチレート外乱オブザーバ6Aと同じ構成を有して
いるが、ヘッド位置の1回のサンプリングに対してマル
チレート制御器2が一定の時間間隔でn回操作量を出力
することに対応して、1番目からn番目までの制御信号
11(u1(k)、u2(k)、…、un(k))を用い
て外乱補正値10を生成する構成となっている。
【0046】すなわち、マルチレート外乱オブザーバ6
Bは、マルチレート外乱オブザーバ6Aと同様に、加算
手段42、43と、加算手段42、43の出力をそれぞ
れ保持し、保持した値をそれぞれ加算手段42、43に
出力するバッファ33、32と、バッファ32の出力と
位置信号45が表す値との差を算出する減算手段44と
を備えている。そして、減算手段44の出力にそれぞれ
定数を乗じて加算手段42、43に出力する比例ゲイン
40、39と、比例ゲインの出力に定数を乗じて外乱補
正値10を生成する比例ゲイン41と、バッファ33の
出力に定数を乗じて加算手段43に出力する比例ゲイン
38とを備えている。
【0047】そして、マルチレート外乱オブザーバ6B
は、1番目からn番目までの制御信号11が表す値u1
(k)、u2(k)、…、un(k)にそれぞれ定数を乗
じて加算手段42に出力する1番目からn番目までの比
例ゲイン86と、前記1番目からn番目までの制御信号
11が表す値にそれぞれ定数を乗じて加算手段43に出
力する1番目からn番目までの比例ゲイン88とを備え
ている。
【0048】そして、本実施例では、比例ゲイン38お
よび1番目からn番目までの比例ゲイン86がそれぞれ
乗じる定数は、T/nであり、1番目からn番目までの
比例ゲイン88がそれぞれu1(k)、u2(k)、…、
n(k)に乗する定数の中でq番目の入力uq(k)に
乗じる定数は、(2n−2q+1)T2/(2n2)であ
る(ただしqは1〜nの任意の整数)。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、回転する
円盤状の情報記録媒体からの情報の読み取りおよび前記
情報記録媒体への情報の書き込みのいずれか一方または
両方を行うヘッドと、第1の時間間隔で供給される制御
信号にもとづいて前記ヘッドを駆動するヘッド位置決め
機構部と、前記ヘッドの位置を検出して、前記第1の時
間間隔より長い第2の時間間隔で前記ヘッドの位置を表
す位置信号を出力する位置信号生成手段と、外部から供
給される、前記ヘッドの前記情報記録媒体上の目標位置
を表す目標値信号と、前記位置信号生成手段が出力する
前記位置信号とにもとづいて前記制御信号を生成するた
めの操作量を前記第1の時間間隔で出力するマルチレー
ト制御器と、を備えた情報記録装置のヘッド位置決め制
御装置において、前記位置信号生成手段が第2の時間間
隔で出力する前記位置信号と、前記第1の時間間隔で前
記ヘッド位置決め機構部に供給される前記制御信号とに
もとづいて、前記ヘッド位置決め機構部に外乱が加わっ
て生じるヘッド位置の変化の量を第2の時間間隔で推定
し、推定した前記ヘッド位置の変化量より外乱補正値を
生成して出力するマルチレート外乱オブザーバと、マル
チレート制御器が出力する前記操作量に前記マルチレー
ト外乱オブザーバが出力する前記外乱補正値を加算して
前記制御信号を生成し、前記ヘッド位置決め機構部に供
給する補正値加算手段と、前記補正値加算手段における
前記外乱補正値の、前記操作量への加算を制御する補正
オン・オフ手段と、前記目標値信号が表す前記ヘッドの
位置と、前記位置信号が表す前記ヘッドの位置との差が
基準値を下まわる場合にのみ、前記外乱補正値を前記操
作量に加算すべく前記補正オン・オフ手段を制御する補
正オン・オフ判定機構とを備えたことを特徴とする。
【0050】本発明の情報記録装置のヘッド位置決め制
御装置では、マルチレート外乱オブザーバは、位置信号
生成手段が第2の時間間隔で出力する位置信号と、第1
の時間間隔でヘッド位置決め機構部に供給される制御信
号とにもとづいて、ヘッド位置決め機構部に外乱が加わ
って生じるヘッド位置の変化の量を第2の時間間隔で推
定し、推定したヘッド位置の変化量より外乱補正値を生
成して出力する。そして、補正値加算手段は、マルチレ
ート制御器が出力する操作量にマルチレート外乱オブザ
ーバが出力する外乱補正値を加算して制御信号を生成
し、ヘッド位置決め機構部に供給する。したがって、本
発明の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置では、マ
ルチレート外乱オブザーバによって、ヘッド位置のサン
プリング周期(第2の時間間隔)より短い第1の時間間
隔でヘッド位置決め機構部に供給される制御信号にもと
づいて外乱補正値が生成されるので、生成された外乱補
正値はより精密となり、その結果、従来より高い精度で
ヘッドの位置決めを行える。そして、ヘッドの加速時や
減速時など目標値に対して追従遅れが大きくなる場合に
は、補正オン・オフ判定機構により補正オン・オフ手段
が制御されて、マルチレート外乱オブザーバが出力する
外乱補正値は、マルチレート制御器が出力する操作量に
加算されない。そのため、ヘッド位置の追従遅れが大き
いため外乱補正値が遅れてマルチレート外乱オブザーバ
から出力されるような場合に、セトリング特性の悪化を
防止して、ヘッド位置の誤差をすみやかに解消すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録装置のヘッド位置決め制
御装置の一例を示すブロック図である。
【図2】(A)ないし(D)はそれぞれ制御信号、ヘッ
ド位置、外乱推定値、ならびに外乱補正値を示すグラフ
である。
【図3】第2の実施の形態例の情報記録装置のヘッド位
置決め制御装置を示すブロック図である。
【図4】実施例の情報記録装置のヘッド位置決め制御装
置を構成するマルチレート外乱オブザーバを詳しく示す
ブロック図である。
【図5】実施例における磁気ヘッドの位置y(t)、位
置信号y(k)、制御信号up(t)、ならびに外乱推
定値d^(k)の波形の一例および各信号のタイミング
関係を示す波形図である。
【図6】実施例においてヘッド位置がいかに制御される
かを数値計算により求めた結果を示す図であり、(A)
はヘッド位置の誤差を示すグラフ、(B)は外乱推定値
の変化を示すグラフである。
【図7】ヘッド位置の1回のサンプリングに対してマル
チレート制御器が一定の時間間隔でn回操作量を出力す
る場合のマルチレート外乱オブザーバの一例を示す構成
図である。
【符号の説明】
1……デジタル制御器、1A……デジタル制御器、2…
…マルチレート制御器、3……D/A変換器、4……ヘ
ッド位置決め機構部、5……A/D変換器、6、6A、
6B……マルチレート外乱オブザーバ,7……補正値加
算手段、8……目標値信号、9……操作量、10……外
乱補正値、11……制御信号、12……制御電流、14
……位置信号、15……外乱、32、33……バッフ
ァ、34〜41、86、88……比例ゲイン、42、4
3……加算手段、44……減算手段、73……補正オン
・オフ判定機構、74……補正オン・オフ手段、82、
90……情報記録装置のヘッド位置決め制御装置、84
……位置信号生成手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 7/085

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する円盤状の情報記録媒体からの情
    報の読み取りおよび前記情報記録媒体への情報の書き込
    みのいずれか一方または両方を行うヘッドと、 第1の時間間隔で供給される制御信号にもとづいて前記
    ヘッドを駆動するヘッド位置決め機構部と、 前記ヘッドの位置を検出して、前記第1の時間間隔より
    長い第2の時間間隔で前記ヘッドの位置を表す位置信号
    を出力する位置信号生成手段と、 外部から供給される、前記ヘッドの前記情報記録媒体上
    の目標位置を表す目標値信号と、前記位置信号生成手段
    が出力する前記位置信号とにもとづいて前記制御信号を
    生成するための操作量を前記第1の時間間隔で出力する
    マルチレート制御器と、 を備えた情報記録装置のヘッド位置決め制御装置におい
    て、 前記位置信号生成手段が第2の時間間隔で出力する前記
    位置信号と、前記第1の時間間隔で前記ヘッド位置決め
    機構部に供給される前記制御信号とにもとづいて、前記
    ヘッド位置決め機構部に外乱が加わって生じるヘッド位
    置の変化の量を第2の時間間隔で推定し、推定した前記
    ヘッド位置の変化量より外乱補正値を生成して出力する
    マルチレート外乱オブザーバと、 マルチレート制御器が出力する前記操作量に前記マルチ
    レート外乱オブザーバが出力する前記外乱補正値を加算
    して前記制御信号を生成し、前記ヘッド位置決め機構部
    に供給する補正値加算手段と、前記補正値加算手段における前記外乱補正値の、前記操
    作量への加算を制御する補正オン・オフ手段と、 前記目標値信号が表す前記ヘッドの位置と、前記位置信
    号が表す前記ヘッドの位置との差が基準値を下まわる場
    合にのみ、前記外乱補正値を前記操作量に加算すべく前
    記補正オン・オフ手段を制御する補正オン・オフ判定機
    構と、 を備えたことを特徴とする情報記録装置のヘッド位置決
    め制御装置。
  2. 【請求項2】 前記マルチレート外乱オブザーバは、前
    記位置信号生成手段が第2の時間間隔で出力する前記位
    置信号と、前記第1の時間間隔で前記ヘッド位置決め機
    構部に供給される前記制御信号とにもとづいて、前記ヘ
    ッドの位置を推定し、推定した前記ヘッド位置と前記位
    置信号が表す前記ヘッド位置との差と、前記ヘッド位置
    決め機構部の物理的特性に係わる物理定数とにもとづい
    て、前記外乱補正値を生成することを特徴とする請求項
    1記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  3. 【請求項3】 nを正の整数として1番目からn番目ま
    での前記制御信号が第2の時間間隔内に前記ヘッド位置
    決め機構部に供給され、 前記マルチレート外乱オブザーバは、 第1および第2の加算手段と、 前記第1および第2の加算手段の出力をそれぞれ保持
    し、保持した値をそれぞれ前記第1および第2の加算手
    段に出力する第1および第2のバッファと、 前記第2のバッファの出力と前記位置信号が表す値との
    差を算出する減算手段と、 前記減算手段の出力にそれぞれ定数を乗じて前記第1お
    よび第2の加算手段に出力する第1および第2の比例要
    素と、 前記第1の比例要素の出力に定数を乗じて前記外乱補正
    値を生成する第3の比例要素と、 前記第1のバッファの出力に定数を乗じて前記第2の加
    算手段に出力する第4の比例要素と、 前記1番目からn番目までの前記制御信号が表す値にそ
    れぞれ定数を乗じて前記第1の加算手段に出力する1番
    目からn番目までの第5の比例要素と、 前記1番目からn番目までの前記制御信号が表す値にそ
    れぞれ定数を乗じて前記第2の加算手段に出力する1番
    目からn番目までの第6の比例要素と、 を含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の時間間隔は一定であることを
    特徴とする請求項1記載の情報記録装置のヘッド位置決
    め制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の時間間隔は一定であり、前記
    第4の比例要素が乗じる定数は、第2の時間間隔をTと
    してTであり、前記1番目からn番目までの前記第5の
    比例要素が乗じる定数は、T/nであり、前記1番目か
    らn番目までの前記第6の比例要素の中でq番目(qは
    1〜nの任意の整数)の比例要素が乗じる定数は、(2
    n−2q+1)T2/(2n2)であることを特徴とする
    請求項3記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装
    置。
  6. 【請求項6】 第2の時間間隔は前記第1の時間間隔の
    2倍であることを特徴とする請求項1記載の情報記録装
    置のヘッド位置決め制御装置。
  7. 【請求項7】 nは2であることを特徴とする請求項5
    記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  8. 【請求項8】 前記位置信号生成手段は前記ヘッド位置
    決め機構部とA/D変換器とを含んで構成され、前記ヘ
    ッド位置決め機構部は前記ヘッド位置を表す前記位置信
    号に係わるアナログ信号を出力し、前記A/D変換器は
    前記アナログ信号を第2の時間間隔でサンプリングして
    デジタルの前記位置信号を出力することを特徴とする請
    求項1記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  9. 【請求項9】 前記補正値加算手段はデジタルの前記制
    御信号を出力することを特徴とする請求項1記載の情報
    記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  10. 【請求項10】 前記補正値加算手段はデジタルの前記
    制御信号を出力し、前記デジタルの前記制御信号をアナ
    ログ信号に変換して前記ヘッド位置決め機構部に供給す
    るD/A変換器をさらに備えたことを特徴とする請求項
    1記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装置。
  11. 【請求項11】 前記情報記録媒体は磁気情報記録媒体
    であり、前記ヘッドは磁気ヘッドであることを特徴とす
    る請求項1記載の情報記録装置のヘッド位置決め制御装
    置。
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