JP3101650B2 - 連続鋳造用ノズル - Google Patents

連続鋳造用ノズル

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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D41/00Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like
    • B22D41/50Pouring-nozzles
    • B22D41/52Manufacturing or repairing thereof
    • B22D41/54Manufacturing or repairing thereof characterised by the materials used therefor

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムを含
有するアルミキルド鋼等の連続鋳造において溶鋼が通過
するノズル内孔の狭さく、さらには閉塞を効果的に抑制
することができる連続鋳造用ノズルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の連続鋳造用ノズルは、次のような
目的のために使用される。溶鋼の連続鋳造において連続
鋳造用ノズルはタンディッシュからモールドへ溶鋼を注
入する機能を有するが、この際溶鋼の空気との接触によ
る酸化を防ぎ、又溶鋼の飛散防止を図り、さらには非金
属介在物及びモールド面浮遊物の鋳片内への巻込み防止
のために注湯を整流化するなどの目的で使用されてい
る。
【0003】従来溶鋼の連続鋳造用ノズルの材質は、主
として黒鉛、アルミナ、シリカ、シリコンカーバイド等
で構成されているが、しかしながらアルミキルド鋼等を
鋳造する場合は次のような問題点を有している。
【0004】アルミキルド鋼等においては、脱酸剤とし
て添加されるアルミニウムが溶鋼中に存在する酸素と反
応してα−アルミナ等の非金属介在物が生成する。ま
た、溶鋼がノズルを通過するに際して大気中の酸素と反
応し、アルミナがさらに発生する。そのためアルミキル
ド鋼等を鋳造する際、連続鋳造用ノズルの内孔表面に上
記アルミナ等の非金属介在物が付着し、堆積してその結
果内孔が狭さくし、最悪の場合、内孔を閉塞して安定的
な鋳造を困難にする。あるいはこのようにして付着し堆
積したα−アルミナ等の非金属介在物が剥離或いは脱落
して鋳片に巻込まれ鋳片の品質低下を招くことがある。
【0005】上述したα−アルミナ等の非金属介在物に
よる内孔の狭さく及び閉塞を防止するため、内孔を形成
する連続鋳造用ノズルの内面から前記内孔を通って流れ
る溶鋼に向かって不活性ガスを噴射させ、溶鋼中に存在
するα−アルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用ノズル
内孔面に付着し堆積することを防止する方法が広く用い
られている( 例えば特公平6−59533号公報)。
【0006】しかしながら上述した溶鋼連続鋳造用ノズ
ルの内面から不活性ガスを噴出させる方法には次のよう
な問題点がある。即ち、噴出させる不活性ガス量が多い
と不活性ガスによってできた気泡が鋳片のなかに巻き込
まれピンホールに基づく欠陥が生じる。逆に噴出させる
不活性ガス量が少ないとα−アルミナ等の非金属介在物
が連続鋳造用ノズルの内孔面に付着し、堆積して内孔が
狭さくし、さらには最悪の場合ノズルを閉塞する。
【0007】また、連続鋳造用ノズルの内面から前記内
孔を通って流れる溶鋼に向かって不活性ガスを均一に吹
き込むことは構造的に困難であり、また長時間鋳造する
際は連続鋳造用ノズル材質の組織劣化及び構造劣化する
に伴い、噴出させる不活性ガスのコントロールが不安定
となる。その結果、α一アルミナ等の非金属介在物が連
続鋳造用ノズルの内孔面に付着し、そして堆積して内孔
を狭さくし、さらには閉塞してしまう。
【0008】非金属介在物によるノズル閉塞、とくにア
ルミナ(Al2 3 )介在物によるノズル閉塞は次のよ
うにして生じると考えられる。即ち、 (1)鋼中のアルミニウムは耐火物の接合部及び耐火物
組織を通過する空気の巻き込みにより酸化し、また、カ
ーボンを含んだ耐火物中のシリカが還元して発生するS
iOが酸素を供給し、アルミナが生成される。 (2)このアルミナが拡散、凝集しアルミナ介在物が形
成される。 (3)また、ノズルの内孔面では黒鉛、カーボンが消失
し、内孔表面が凹凸状になり、アルミナ介在物が堆積し
やすくなる。
【0009】他方、材質面からの対策として、アルミニ
ウム酸化物との反応性が低いことから非酸化物原料(S
iC、Si3 3 、BN、ZrB2 、サイアロン等)を
アルミナ−黒鉛質に添加、もしくはそれ自体からなるノ
ズルが提案されている( 例えば特公昭61−38152
号公報)。
【0010】しかしながら、通常使用されているアルミ
ナ−黒鉛質に上記原料を添加する場合は、多量に添加し
なければ、付着防止効果が認められず、耐食性も劣化す
ることから実用的ではない。また、非酸化物系の原料の
みでノズルを作成する場合も、その効果が期待できる反
面、原料、製造面のコストが高く、実用化には不向きで
ある。
【0011】更に、CaOを含有する酸化物原料(Ca
O・ZrO2 、CaO・SiO2 、2CaO・SiO2
等)は、CaOとAl2 3 反応により溶鋼から分離し
易い低融点物質を生成させるので、黒鉛−CaO含有酸
化物原料からなるノズルも提案されている(例えば特公
昭62−56101号公報)。
【0012】しかしながら、鋳造時の溶鋼温度条件によ
り、CaOとAl2 3 反応性は影響を受けやすいの
で、低融点物質が生成されず、また鋼中に多量のAl2
3 介在物が含まれる場合は、耐スポーリング性及び耐
食性等の面でCaO量を十分に確保できない場合があ
る。また、耐火物から溶鋼に流出した骨材の内ZrO2
は比重が高いため溶鋼中において浮上しにくく、溶鋼か
ら浮上分離されにくい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用中にノ
ズル内孔面にガラス層を形成し、耐火物を通過する空気
の巻込みを防止して、アルミナの生成を防止し、また、
ノズル内孔面の組織を平滑化することにより、ノズル内
孔面にアルミナ介在物の堆積と付着を抑制し、内孔の狭
さく、更には閉塞を防止し、安定した鋳造を可能とする
連続鋳造用ノズルを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、連続鋳造
用ノズルの溶鋼と接触する内孔表層部が、Al2 3
たはAl2 3 を主成分とし、その融点が1800℃以
上の骨材が15〜60重量%、残部がロー石からなる組
成物であることを特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズルで
ある。
【0015】第2の発明は、連続鋳造用ノズルの溶鋼と
接触する内孔表層部が、アルミナ(Al2 3 )または
アルミナ(Al2 3 )を主成分とし、その融点が18
00℃以上の骨材が15〜60重量%、残部がロー石か
らなる組成物に、結合材を添加・混練して成形し、非酸
化雰囲気にて焼成したことを特徴とする溶鋼の連続鋳造
用ノズルである。
【0016】第3の発明は、前記ロー石は粒径250μ
m以下を全ロー石配合比量の60重量%以下としたもの
であることを特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズルであ
る。
【0017】第4の発明は、前記ロー石が、パイロフィ
ライト(Al2 3 ・4SiO2 ・H2 O)を主成分と
することを特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズルである。
【0018】第5の発明は、前記ロー石は、800℃以
上で仮焼して結晶水を消失させたことを特徴とする溶鋼
の連続鋳造用ノズルである。
【0019】第6の発明は、前記結合材が、熱硬化性樹
脂であることを特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズルであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明において最も注目すべき点
はノズル耐火物の主成分としてロー石を使用し、同時
に、従来のノズルに多くの場合配合されている黒鉛を配
合しない点である。黒鉛はノズルの使用時において、耐
火物に含まれているシリカと次のように反応する。 SiO2 (S)+C(S)=SiO(g)+CO(g) 3SiO(g)+2Al=Al2 3 (S)+3Si 3CO(g)+2Al=Al2 3 (S)+3C
【0021】以上の反応によりシリカが分解しSiO
(g)及びCO(g)が生成し、鋼中への酸素供給源と
なり、鋼中Alと反応してAl2 3 を生成する。しか
し、ロー石の場合、溶鋼中の炭素との共存下において
も、ロー石の粒子の分解はなくロー石の主鉱物であるパ
イロフィライト(Al2 3 ・4SiO2 ・H2 O)等
のSiO2 は安定である。この点は、ロー石とレジン粉
末と炭素微粉からなるブリケットを作成し、ブリーズ内
に埋め込み1500℃×24hr熱処理後の顕微鏡観察
で粒子の崩壊、気泡発生がないことから判明した。
【0022】また、従来の黒鉛を10重量%添加した材
質では熱伝導率が9.8(kcal/m/hr/℃) で
あるのに対し、本発明の黒鉛を添加しない材質では2.
4(kcal/m/hr/℃) と低く、断熱性に優れて
おり、地金付着及びα―Al2 3 等の非金属介在物が
析出しにくい。
【0023】更に、従来の黒鉛を含むノズルでは黒鉛が
酸化した場合、内孔表面の平滑度が低下し、ノズル内孔
を流れる溶鋼は乱流であるため、α―Al2 3 等の非
金属介在物が堆積することになる。しかし、黒鉛を添加
しない場合には平滑度が低下せず、従ってノズル内孔面
に凹凸が発生せず、α―Al2 3 等の非金属介在物が
堆積しない。
【0024】ロー石の半溶融温度は1500℃前後であ
り、溶鋼と接触する稼動面においては溶融し、 ガラス皮
膜を成形することから、稼動面の組織を平滑にし、また
ガラス皮膜により耐火物組織を通しての空気の巻き込み
を抑制する。
【0025】この点は、酸化雰囲気において1500℃
×1hr熱処理後の黒鉛を添加した材質の通気率が6.
5×10- 4 darcyなのに対し、他の条件は同一で
黒鉛を添加しない材質では1500℃×1hrで熱処理
後の通気率が、1.0×10- 4 darcyと小さくな
り、通気率が低下していることからも判断できる。
【0026】連続鋳造用ノズルとして使用時において、
内孔面にガラス皮膜を積極的に生成させ、かつ、耐スポ
ーリング性を維持するためには、ロー石の配合重量比率
は40重量%以上が望ましく、また86重量%以上では
軟化変形が大きくなり、また溶鋼に対する耐蝕性が劣る
ことから85重量%以下が望ましい。なお、この配合量
は、その他の成分の残部である。
【0027】本発明のノズルは、骨材としてAl2 3
またはAl2 3 を主成分とし、その融点が1800℃
以上の骨材を15〜60重量%配合する。Al2 3
主成分とする骨材としてはスピネルであるMgO・Al
2 3 、Al2 3 ,4SiO2 は成形体であるノズル
の強度と耐食性を付与する作用がある。
【0028】ロー石の種類としてはパイロフィライト質
ロー石、カオリン質ロー石、セリサイト質ロー石の三種
類いずれも使用できるが、使用時に溶鋼と接触する内孔
面が半溶融化し、ガラス層の形成と溶鋼との耐溶損性を
考えると耐火度SK29〜32のパイロフィライト質ロ
ー石が良好である。カオリン質ロー石では耐火度がSK
33〜36と高く、逆にセリサイト質ロー石では耐火度
SK26〜29と低いので、いずれも望ましくない。
【0029】ロー石として、800℃以上で仮焼し、結
晶水を消失させたロー石を使用する理由は、仮焼しない
ロー石を配合すると、成形したノズルを焼成すると、ロ
ー石中の結晶水が500〜800℃で放出され、この
時、熱膨張率が異常に大きくなり、成形体に亀裂が入る
ためである。
【0030】ロー石の粒度は平均粒径250μm以下を
ロー石配合重量比の60%以上の場合、成形時のラミネ
ーション等の組織欠陥を生じやすく、また連続鋳造用ノ
ズルとしての使用時においては、ロー石粒子の軟化変形
が生じやすいため60%以下が望ましい。
【0031】パイロフィライト(Al2 3 ・4SiO
2 ・H2 O)を主成分とするロー石65〜90重量%の
残部、Al2 3 またはAl2 3 を主成分とする骨材
15〜60重量%からなる耐火物組成は、ロー石粒の分
解はなく、SiO2 の様な鋼中への酸素供給源とはなら
ない。またロー石の半溶融温度は1500℃前後で溶鋼
の鋳造温度に近く、溶鋼と接触する稼働面においてガラ
ス皮膜層を形成し、稼働面組織を平滑にし、かつ、耐火
物組織を通しての空気の巻き込みを抑制することからA
2 3 及びメタルの付着を抑制する効果がある。
【0032】上記ロー石と、骨材を配合した組成物をノ
ズルに成形するためには、結合材として、熱硬化性樹
脂、例えばフェーノル樹脂、フラン樹脂等を5から15
重量%配合し、ノズルの形状に成形し、焼成する。この
成形方法は、CIP(Cold isostatic pressing)が均
一に成形体を圧縮する点で望ましい。また、焼成温度は
1000から1300℃程度が望ましい。また、焼成雰
囲気としては酸化性雰囲気よりも還元性雰囲気、即ち非
酸化性雰囲気が、配合した樹脂を酸化させない点から望
ましい。
【0033】次に本発明の溶鋼連続鋳造用ノズル図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明に係る連続鋳造
用浸漬ノズルの垂直断面の一例を示す。この連続鋳造用
ノズル10は、タンディッシュとモールドとの間に配置
され、溶鋼をタンディッシュからモールドへ注入する浸
漬ノズルとして使用される。図1に示すように、連続鋳
造用ノズル10の溶鋼が流れる内孔1の表層部2が、上
述した化学成分組成を有する耐火物によって形成されて
いる。表層部以外の部分3は従来のアルミナ−黒鉛質で
ある。
【0034】なお、この連続鋳造ノズルの寸法は、例え
ば全長が約1m、内孔の直径が約6cm、外直径が16
cmであり、肉厚が約5cmである。そして、本発明に
係る耐火物の厚みは2から15mm程度である。なお、
この寸法は1例であって、本発明を限定するものではな
く、鋳造される鋳片の寸法により変化する。
【0035】また、図2は鋳型内溶鋼に浸漬される部分
全体を本発明の耐火物で製作したノズルの態様を示す。
いずれの場合も、通常ノズル内孔を閉鎖するアルミナは
ノズル下部の内孔に集積する。本発明の浸漬ノズルは、
内孔表層部2に溶鋼中に存在するアルミナ等の非金属介
在物が付着・堆積することを抑制する。次に実施例によ
り本発明を説明する。
【0036】
【実施例1】成分組成の異なる9個の混合物に5から1
0重量%の範囲内の粉末及び溶液のフェノール樹脂を添
加し、それらを混合及び混練して得られた組成物を10
00から1200℃で焼成した。この9個の組成物から
次のような成形体を調製した。
【0037】第1の成形体(以下成形体1という)は、
アルミナ等の非金属介在物の付着量及び溶鋼に対する耐
蝕性を試験するための30mm×30mm×230mm
の寸法を有する成形体である。第2の成形体(以下成形
体2という)は通気率を測定するため50Φmm×20
mmの寸法を有する成形体であり、第3の成形体(以下
成形体3という)は耐スポーリング性を試験するための
外径100mm、内径60mm及び長さ250mmの寸
法を有する成形体である。得られた成形体の各々を10
00℃から1200℃の範囲内の温度で還元焼成してサ
ンプル1から9を調整した。
【0038】上述したサンプル1から5(以下本発明の
サンプルという)及びサンプル6から9( 以下比較用サ
ンプルという)のそれぞれにおける物理特性値(気孔率
及び嵩比重)を表1に示す。上述した本発明の成形体3
のサンプル1から5及び比較用サンプル6から9のそれ
ぞれを電気炉において1500℃の温度で30分間加熱
し、そして水によって急冷して耐スポーリング性を調査
した。その結果を図3として表す表1に示す。
【0039】上述した本発明の成形体1のサンプル1か
ら5及び比較用サンプル6〜9を、それぞれ0.02か
ら0.05重量%の範囲内のアルミニウムを含有する1
520℃の温度の溶鋼中に180分間侵漬して溶損率
(%)およびアルミナ等の非金属介在物の付着量を調査
した。その結果を図3として表す表1に示す。
【0040】また、本発明の成形体2のサンプル1から
5及び比較用サンプル6〜9、それぞれを電気炉におい
て1500℃の温度で60分間加熱し、冷却後通気率を
測定した。上記の試験結果を図1として示す表1に示
す。表1からも明らかなように本発明のサンプルは耐ス
ポーリング性に優れており、溶損率の低いにもかかわら
ずアルミナ等の非金属介在物が付着せず、従って溶鋼連
続鋳造用ノズルの内孔狭さく、さらには閉塞を効果的に
抑制できる。
【0041】また、本発明サンプルは通気率が小さいこ
とから実使用時において耐火物を通しての空気の巻き込
みが抑制できる。一方、比較用のサンプル6に於いては
ロー石の含有量が多いことに起因してアルミナ付着量は
小さいが、耐スポーリング性は著しく劣り、また溶鋼に
対する耐食性が著しく劣ることが明らかである。
【0042】また、比較用サンプル7に於いては、ロー
石の替りにAl2 3 とSiO2 の単体を含有している
ためSiO2 が分解して鋼中に酸素を供給するためアル
ミナの付着量が著しく多い。また、比較用サンプル8に
於いては、ロー石の替りにSiO2 を含まず、Al2
3 のみの含有であり、鋼中に酸素を供給する鉱物を除去
したにもかかわらず、耐スポーリング性は著しく劣り、
通気率が高く、アルミナ等の非金属介在物の付着が多
い。
【0043】また比較サンプル9においては、黒鉛、ロ
ー石とAl2 3 から成っているが、黒鉛を含有してい
るため、溶鋼温度が1520±10℃と低い場合、アル
ミナ付着量がやや多く、また、地金付着量も多かった。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の溶鋼連続鋳
造用ノズルによると耐火物の組織を劣化を生じることな
く、アルミキルド鋼をアルミナ等の非金属介在物による
内孔の狭さく、さらに閉塞を抑制し、安定して鋳造する
ことが出来る。
【0045】また、本発明のノズルを使用して、1チャ
ージ300トンの低炭素アルミキルド鋼を2ストランド
のスラブ連続鋳造機で鋳造したところ5から7チャージ
をノズル閉鎖なく鋳造することができた。なお、従来の
ノズルにより鋳造すると2から4チャージ鋳造するとノ
ズル閉鎖が生じて鋳造を中断していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶鋼に接触するノズル内孔表層部に本発明に係
る耐火物を備えたノズルの縦断面図である。
【図2】ノズル内孔表層部及びノズル下部(溶鋼に浸漬
する部分)に本発明に係る耐火物を備えたノズルの断面
図である。
【図3】本発明例と比較例における配合組成・物理特性
を表1として示した図である。
【符号の説明】
1 内孔 2 内孔表層部 3 表層部以外の部分 10 連続鋳造ノズル
フロントページの続き (72)発明者 高須 利和 東京都千代田区丸の内1−8−2 鉄鋼 ビル、東京窯業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−215811(JP,A) 特開 平7−51819(JP,A) 特開 平6−254664(JP,A) 特開 平5−319918(JP,A) 特開 平9−239504(JP,A) 特開 昭63−112057(JP,A) 特開 昭57−205377(JP,A) 特開 平2−172859(JP,A) 特開 昭63−303666(JP,A) 特開 昭57−56377(JP,A) 特開 平10−24351(JP,A) 特開 平10−128507(JP,A) 特開 平10−118749(JP,A) 特開 平10−116615(JP,A) 特開 平10−166116(JP,A) 特開 平10−166117(JP,A) 特開 平10−202349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/10 330 C04B 35/18 B22D 41/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造用ノズルの溶鋼と接触する内孔
    表層部が、Al2 3 またはAl2 3 を主成分とし、
    その融点が1800℃以上の骨材が15〜60重量%、
    残部がロー石からなる組成物であることを特徴とする溶
    鋼の連続鋳造用ノズル。
  2. 【請求項2】 連続鋳造用ノズルの溶鋼と接触する内孔
    表層部が、アルミナ(Al2 3 )またはアルミナ(A
    2 3 )を主成分とし、その融点が1800℃以上の
    骨材が15〜60重量%、残部がロー石からなる組成物
    に、結合材を添加・混練して成形し、非酸化雰囲気にて
    焼成したことを特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記ロー石は粒径250μm以下を全ロ
    ー石配合比量の60重量%以下としたものであることを
    特徴とする請求項1又は2記載の溶鋼の連続鋳造用ノズ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記ロー石が、パイロフィライト(Al
    2 3 ・4SiO2・H2 O)を主成分とすることを特
    徴とする請求項1から3記載の溶鋼の連続鋳造用ノズ
    ル。
  5. 【請求項5】 前記ロー石は、800℃以上で仮焼して
    結晶水を消失させたことを特徴とする請求項1から4の
    いずれかに記載の溶鋼の連続鋳造用ノズル。
  6. 【請求項6】 前記結合材が、熱硬化性樹脂であること
    を特徴とする請求項2から5記載の溶鋼の連続鋳造用ノ
    ズル。
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