JP2805449B2 - 溶鋼の連続鋳造用ノズル - Google Patents

溶鋼の連続鋳造用ノズル

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウムを含有する
アルミキルド鋼等の連続鋳造において溶鋼が通過するノ
ズルの狭さく、さらには閉塞を効果的に抑制することが
できる連続鋳造用ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の連続鋳造用ノズルは、次のような
目的のために使用される。
【0003】溶鋼の連続鋳造に於いて連続鋳造用ノズル
はタンディッシュモールド間の溶鋼注入で溶鋼の空気と
の接触による酸化を防ぎ、又溶鋼の飛散防止を計り、さ
らには非金属介在物及びモールド面浮遊物の鋳片への巻
込み防止のための注湯の整流化などの目的で使用されて
いる。
【0004】従来溶鋼の連続鋳造用ノズル材質は、主と
して黒鉛,アルミナ,シリカ,シリコンカーバイド等で
構成されており、最近ではジルコニアを構成成分として
用いられる場合がある。しかしながらアルミキルド鋼等
を鋳造する場合は次のような問題点を有している。
【0005】アルミキルド鋼等は脱酸剤として添加され
るアルミニウムが溶鋼中に存在する酸素と反応してα−
アルミナ等の非金属介在物が生成する。そのためアルミ
キルド鋼等を鋳造する際、連続鋳造用ノズルの内孔表面
に脱酸剤として添加されるアルミニウムの酸化により生
成されるα−アルミナ等の非金属介在物が付着し、そし
て堆積してその結果内孔が狭さくし最悪の場合、内孔を
閉塞してしまい安定的な鋳造を困難にする。あるいはこ
のようにして付着し堆積したα−アルミナ等の非金属介
在物が剥離或いは脱落して鋳片に巻込まれ鋳片の品質低
下を招く。
【0006】上述したα−アルミナ等の非金属介在物に
よる内孔の狭さく及び閉塞を防止するために内孔を形成
する連続鋳造用ノズルの内面から前記内孔を通って流れ
る溶鋼に向かって不活性ガスを噴射させ、溶鋼中に存在
するα−アルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用ノズル
内孔面に付着し堆積することを防止する方法が広く用い
られている。
【0007】しかしながら上述した内孔を形成する溶鋼
連続鋳造用ノズルの内面から不活性ガスを噴出させる方
法には次のような問題点がある。
【0008】即ち、噴出させる不活性ガス量が多いと不
活性ガスによってできた気泡が鋳片のなかに巻き込まれ
ピンホールに基づく欠陥が生じる。逆に噴出させる不活
性ガス量が少ないとα−アルミナ等の非金属介在物が連
続鋳造用ノズルの内孔面に付着し堆積して内孔の狭さ
く、さらには最悪の場合閉塞する。
【0009】また連続鋳造用ノズルの内面から前記内孔
を通って流れる溶鋼に向かって不活性ガスを均一に吹き
込むことは構造的に不可能であり、また長時間鋳造する
際は連続鋳造用ノズル材質の組織劣化及び構造劣化する
に伴い噴出させる不活性ガスのコントロールが不安定と
なり、さらには不活性ガスを連続鋳造用ノズル内孔面に
均一に噴出させることが困難となり、その結果、α−ア
ルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用ノズルの内孔面に
付着し、そして堆積して内孔の狭さく、さらには閉塞し
てしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで不活性ガスの噴
出のような機械的手段を用いないで上述した問題点を解
決するために溶鋼連続鋳造用ノズルの材質的対策として
次のような方法が用いられていた。
【0011】黒鉛とカルシアを主成分とする下記溶鋼
連続鋳造用ノズルが特開昭57−71860号公報に開
示されている。即ち本質的に下記からなる耐火物で形成
された溶鋼連続鋳造用ノズルである。
【0012】黒鉛を10〜50重量%,カルシアを20
〜75重量%及び残部を金属アルミニウム,シリコンカ
ーバイド等で形成する。
【0013】しかしながら上述の溶鋼連続鋳造用ノズル
は次の問題点がある。カルシアはα−アルミナ等の非金
属介在物と速やかに反応して低融点化合物を生成する。
その結果、α−アルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用
ノズル内孔表面に付着し堆積することを防止する作用が
ある。しかしカルシアは単独で存在すると常温において
も水又は空気中の水分と激しく反応してCa(OH)2
なり、崩壊し粉化してしまうためノズルを製造する場合
特別な注意が必要であり、防湿処理を施さなければ使用
は出来ない。さらにカルシアは熱膨張率が大きいので不
均一な温度分布が生じるような加熱を受ける場合にはノ
ズル内部に大きな熱応力が生じるため耐熱スポーリンク
性が大巾に低下する。
【0014】上述の問題があるためカルシアを単独で含
有させた連続鋳造用ノズルを実使用化することは困難で
ある。
【0015】又、特開昭64−40154号では黒鉛
−カルシウムジルコネイト質が開示されている。これは
付着物質であるAl23とカルシウムジルコネイトから
来るCaOを反応させ低融性化合物に変化させ溶失する
ようにしたものである。[CaO23%(40モル%)
〜36%(55モル%)含有カルシウムジルコネイト]
CaO・ZrO2は溶鋼温度でアルミナと接した場合分解
してCaOを放出する(特公昭59−19075号公報
参照)知見にもとづくものであるが、鋳造条件によって
はその放出速度が遅く十分に機能しない場合が有ること
が判明した。
【0016】CaO・ZrO2の分解によりその放出・
表面への移動凝集を容易にする手段としてシリカ(Si
2),マグネシア(MgO)などの添加が有効であり、
特公平3−14540号で開示されている。
【0017】CaO・ZrO2の分解によりCaOの放出
・表面への移動凝集を容易にする手段及びCaO成分増
量材としての性質を併せ持つCaO・SiO2(CaO40
〜54%)の添加が有効であり、特開平3−22124
9号で開示されている。
【0018】CaO・ZrO2の分解によりCaOの放出
・表面への移動凝集を容易にする手段及びCaO成分増
量材としての性質を併せ持つCaO・SiO2,2CaO・
SiO2及び3CaO・SiO2(その総計が1〜35重量
%)を併用添加が有効であり、特開平4−73409
号,特開平4−73410号で開示されている。
【0019】,の場合では、CaO・ZrO2及びCa
O・SiO2,2CaO・SiO2,3CaO・SiO2(1〜
35%)の材質ではAl23と反応して低融点鉱物を生
成した後の稼動面組織が凹凸状態となり、凹部に非金属
介在物が堆積し、そして蓄積され、長時間使用が困難と
なる。特に鋼中のα−Al23が多い場合α−Al23
が急速に堆積し、使用困難となる。
【0020】以上のことから、不活性ガスを噴出させる
等の機械的な方法を用いることなく経済的にかつ比較的
安易に、さらに長時間にわたって内孔の狭さく、さらに
は閉塞を防止する溶鋼連続鋳造用ノズルの開発が強く望
まれているが、かかる溶鋼連続鋳造用ノズルはまだ提案
されていないのが現状である。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するためになされたものであって、本発明の目的は不
活性ガスを噴出する等の機械的な方法を用いることな
く、経済的にかつ長時間にわたって内孔の狭さく、さら
には閉塞または組織の劣化を生じることのない溶鋼連続
鋳造用ノズルを提供することにある。
【0022】本発明は本質的に下記からなる耐火物で形
成され、溶鋼連続鋳造用ノズルの内孔の少なくとも図1
の内孔1部に配設し構成されている。
【0023】鉱物組成としてCaO・ZrO2を主成分と
するカルシウムジルコネート40〜65重量%,黒鉛1
0〜35重量%,鉱物組成としてCaO・SiO2を主成
分とするカルシウムシリケートと鉱物組成として2Ca
O・SiO2及び3CaO・SiO2を主成分とする結晶安
定化カルシウムシリケートを併用使用し、その総計が1
〜25重量%,鉱物種として石英,セリサイトを主成分
とする陶石5〜25重量%。
【0024】上述の耐火物で構成された溶鋼の連続鋳造
用ノズルは、その成分のカルシア(CaO)が水又は空
気中の水分と激しく反応することを抑制し、CaO・Si
2を主成分とするカルシウムシリケートと2CaO・S
iO2及び3CaO・SiO2を主成分とする結晶安定化カ
ルシウムシリケートの両者ともに温度変化に対する結晶
変態がないため異状膨張収縮がないので、ノズルの組織
劣化を防止するとともに、溶鋼の連続鋳造用ノズル内孔
表面に於いて脱酸剤として添加されるアルミニウムが溶
鋼中に存在する酸素と反応して生成されるα−アルミナ
等の非金属介在物と反応して低融点化合物を生成するこ
とにより、溶融の連続鋳造用ノズル内孔表面にα−アル
ミナ等の非金属介在物が付着しさらには堆積することを
防止することがでる。
【0025】当該材質の原理・作用効果は、高CaO含
有物質の使用と低融点をもつ陶石を併用したことにあ
り、種々の原料について検討を加えた結果、低融点ガラ
スを生成する陶石によりノズル内孔表面が平滑にされ、
非金属介在物が付着し易い、凹凸部を減少せしめること
が判明した。更にCaO・SiO2及び2CaO・SiO2
び3CaO・SiO2を主成分とする結晶化カルシウムシ
リケートにより付着するα−Al23と反応してα−A
23の低融点化を計ることができるものである。
【0026】CaO成分はAl23と反応してCaO・A
23,3CaO・Al23,最終的には12CaO・7
Al23等の溶融温度以下の低融点物質となり溶失する
ので堆積することなく閉塞防止に効果がある。
【0027】さらに詳述すると、鉱物組成としてCaO
・ZrO2を主成分とするカルシウムジルコネートは、C
aOが最大36重量%未満の範囲で含有し、1600℃
以上の高温で溶融し調整されたものである。これは安定
化ジルコニアと同様な熱膨張特性を有し、かつカルシア
が単独で存在しないためカルシアが水または空気中の水
分と激しく反応することが無く、ノズルの組織劣化を防
止する。
【0028】40〜89重量%の範囲内の上述したカル
シウムジルコネートは、CaO・SiO2を主成分とした
カルシウムシリケートと2CaO・SiO2及び3CaO・
SiO2を主成分とする結晶安定化カルシウムシリケート
と共存するとカルシウムジルコネート中に固溶されたカ
ルシア(CaO)がカルシウムジルコネートの粒子表面
に移動し易くなる。 CaO SiO2 CaO・SiO2 48.3% 51.7% 2CaO・SiO2 65.1% 34.9% 3CaO・SiO2 73.7% 26.3%
【0029】即ち、内孔表面に付着する非金属介在物の
主成分であるα−Al23と反応させるためのカルシア
(CaO)がカルシウムジルコネート粒子表面へ移動凝
集し、粒界のカルシア(CaO)濃度を高める。又それ
ぞれのカルシウムシリケートを併用することにより、カ
ルシウムシリケート中のシリカ(CaO)との反応を促
進させる触媒的な機能を発揮する。
【0030】前記の各々のカルシウムシリケートについ
て述べると、まずCaO・SiO2を主成分とするカルシ
ウムシリケートはCaOとSiO2のモル比が1:1の鉱
物であれば水和反応の発生はなく温度上昇による結晶変
態は発生しない。又2CaO・SiO2及び3CaO・Si
2を主成分とする結晶安定化カルシウムシリケートは
CaOとSiO2のモル比が2〜3:1であり、1〜5重
量%の結晶安定化剤の機能をもつB23と共に合成され
たものも水和反応の発生はなく、温度上昇によるγ相へ
の結晶変態は起こらないのでノズルの組織劣化は発生し
ない。
【0031】CaO・SiO2を主成分とするカルシウム
シリケートはCaO40〜54重量%が好ましく、又2
CaO・SiO2及び3CaO・SiO2を主成分とする結晶
安定化カルシウムシリケートはCaO62〜73重量%
を含有することが好ましい。
【0032】更に稼動面表面性状を平滑にする手段とし
て種々検討した結果、CaO・ZrO2の分解・放出そし
て粒表面への移動,凝集を容易にする作用を併せ持つ添
加物として陶石,微粉の添加が有効であることが判明し
た。
【0033】鉱物種として石英,セリサイトを主成分と
する陶石は5〜25重量%が好ましく、更に表面平滑性
を有するためには融点が1300〜1500℃であるこ
とが望ましい。
【0034】上記のことからカルシアの短所を克服しカ
ルシアとα−アルミナとの反応を長時間にわたって持続
させて低融点化合物を生成し、かくしてα−アルミナ等
の非金属介在物の内孔表面への付着を効果的に長時間抑
制することができる溶鋼連続鋳造用ノズルを提供するも
のである。
【0035】なお耐スポーリング性,耐酸化性を向上さ
せる目的で、SiCを添加することも出来る。
【0036】
【作用】鉱物組成としてCaO・ZrO2を主成分とする
ジルコニアクリンカーの含有量は40〜65重量%であ
ることが望ましい。含有量が40重量%未満であると非
金属介在物の主成分であるα−アルミナと反応するに必
要なカルシア含有量が乏しくか溶鋼に対する耐蝕性が劣
り、図1に示すようなノズル内孔表層部に配設する場合
その部分が短時間で消失してしまう可能性が有り十分な
効果は期待出来ない。
【0037】又65重量%を超えると熱膨張率が高くな
り、耐スポーリング特性が劣化する。黒鉛の含有量は1
0〜35重量%が望ましい、又熱伝導率及び耐酸化性を
考慮すれば天然黒鉛を適用することが望ましい。なお黒
鉛の含有量が10重量%未満であると耐熱スポーリング
性が劣り、一方35重量%を超えると耐蝕性が低下す
る。
【0038】鉱物組成としてCaO・SiO2を主成分と
するカルシウムシリケート中のCaO含有量は最大54
重量%が好ましく、それ以上であると鉱物組成上不安定
となり、カルシア(CaO)の水和反応が発生し易くな
り、組織劣化を引き起こす可能性がある。又、鉱物組成
として2CaO・SiO2及び3CaO・SiO2を主成分と
する結晶安定化カルシウムシリケート中のCaO含有量
は62〜73重量%、SiO2含有量は26〜34重量
%、そして結晶安定化剤であるB23含有量は1〜5重
量%の範囲の組成で、この3者の合計が95重量%以上
が好ましく、それ以外であるとγ相への結晶変態を生じ
易く、又カルシア(CaO)の水和反応が発生し易くな
り組織劣化を引き起こす可能性がある。
【0039】上述の両者のカルシウムシリケートは併用
使用されその合計含有量は1〜25重量%が望ましい。
【0040】両者のカルシウムシリケートの含有量が1
重量%未満であるとカルシウムジルコネート中のカルシ
ア(CaO)を粒子表面に移動・凝集する効果が得られ
ず、25重量%を超えると耐火物の組織が劣化し易く
又、耐蝕性が低下すると共に耐熱スポール性も大巾に低
下する。
【0041】鉱物主として石英,セリサイトを主成分と
する陶石は平均粒径が44μm以下で、含有量が5重量
未満であると陶石によるカルシアを粒子表面に移動凝
集する効果が得られず、25重量%を超えると耐火物自
体の融点が低下し、耐蝕性に問題が発生する可能性があ
る。また陶石の融点が、1300℃以下でも同様の状態
が発生することが有る。次に本発明の溶鋼連続鋳造用ノ
ズルを図面を参照しながら説明する。
【0042】図1は、本発明の浸漬ノズルとしての溶鋼
連続鋳造用ノズルの実施態様を示す概略垂直断面の一例
である。実施態様の溶鋼連続鋳造用ノズル3は、タンデ
ィッシュとモールドとの間に配置されている浸漬ノズル
として使用される。図1に示すようにそれを通って溶鋼
が流れる内孔1をその軸線に沿って有する浸漬ノズルと
しての溶鋼連続鋳造用ノズル3において、前記内孔1を
形成する前記溶鋼連続鋳造用ノズル3の部分2は、上述
した化学成分組成を有する耐火物によって形成されてい
る。実施態様の浸漬ノズルとしての溶鋼連続鋳造用ノズ
ル3によると内孔1を形成する溶鋼連続鋳造用ノズル3
の部分2に溶鋼中に存在するα−アルミナ等の非金属介
在物が付着しそして堆積することは、長時間にわたり抑
制される。
【0043】
【発明の効果】次に実施例を挙げ、この発明の効果を述
べる。
【0044】
【実施例】表1に示す本発明の範囲内の化学成分組成を
有する配合物1から5(以下“本発明のサンプル”とい
う)及び本発明の範囲外の化学成分組成を有する配合物
6〜10(以下“比較サンプル”という)の各々に5か
ら10重量%の範囲内の粉末及び溶液のフェノール樹脂
を添加しそれらを混合及び混練して得られた原料坏土に
よって、α−アルミナ等の非金属介在物の付着量及び溶
液に対する耐蝕性を試験するための30mm×30mm
×230mmの寸法を有する成形体及び耐スポーリング
性を試験するための外径100mm内径60mm及び長
さ250mmの寸法を有する成形体を形成しそして得ら
れた成形体の各々を1000℃から1200℃の範囲内
の温度で還元焼成して耐火物1から10を調整した。
【0045】
【0046】上述した本発明のサンプル1から5及び比
較用サンプル6から10のそれぞれにおける物理特性値
(気孔率及び嵩比重)を表1に示す。
【0047】ついで上述した外径100mm,内径60
mm及び長さ250mmの寸法を有する本発明サンプル
1から5及び比較用サンプル6から10のそれぞれを電
気炉において1500℃の温度で30分間加熱しそして
水によって急冷して耐スポーリング性を調査した。その
結果を表1に示す。
【0048】ついで上述した30mm×30mm×23
0mmの寸法を有する本発明のサンプル1から5及び比
較用サンプル6から10それぞれ0.3から0.05重
量%の範囲のアルミニウムを含有する、1550℃の温
度の溶鋼中に180分間浸漬して溶損率(%)およびα
−アルミナ等の非金属介在物の付着量を調査した。その
結果を表1に示す。
【0049】表1からも明らかなように本発明のサンプ
ルは耐スポーリング性に優れており、溶損率の低いにも
かかわらずα−アルミナ等の非金属介在物が付着せず、
したがって溶鋼連続鋳造用ノズルの内孔狭さく、さらに
は閉塞を効果的に抑制できる。
【0050】一方比較用のサンプル6に於いてはジルコ
ニアクリンカーの含有量が多いことに起因して耐スポー
リング性は著しく劣り、カルシウムシリケートを含有し
ていないこと起因してα−アルミナ等の非金属介在物の
付着量が多いことがあきらかである。
【0051】又、比較用サンプル7に於いてはカルシウ
ムシリケートの含有量が多いことに起因して溶鋼に対す
る耐蝕性が著しく劣り、さらに比較用サンプル8に於い
ては黒鉛含有量が多いことに起因して比較用サンプル7
と同様溶鋼に対する耐蝕性が著しく劣ることが各々明ら
かである。
【0052】従って、本発明の溶鋼連続鋳造用ノズルに
よると耐火物の組織を劣化を生じることなく、α−アル
ミナ等の非金属介在物による内孔の狭さく、さらに閉塞
を長時間安定して抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶鋼に接触する内孔表層部に本発明の組成材料
を設けた場合の縦断面図である。
【図2】内孔表層部及び溶鋼連続鋳造用ノズル下部(溶
鋼浸漬部)に本発明の組成材料を設けた場合の縦断面図
である。
【符号の説明】
1 内孔 2 部分 3 溶鋼連続鋳造用ノズル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも溶鋼と接触する内孔表層部が
    鉱物組成としてCaO・ZrOを主成分とするカルシ
    ウム・ジルコネイト40〜65重量%,黒鉛10〜35
    重量%鉱物組成としてCaO・SiOを主成分とす
    るカルシウムシリケートと、鉱物組成として2CaO・
    SiO及び3CaO・SiOを主成分とする結晶
    化カルシウムシリケートを併用し、その併用両者の合
    計含有量が1〜25重量%,鉱物種として石英,セリサ
    イトを主成分とする陶石5〜25重量%から成り、有機
    物バインダーを添加,混練,成形し、非酸化性雰囲気で
    焼成したものであることを特徴とする溶鋼の連続鋳造用
    ノズル。
  2. 【請求項2】 結晶安定化カルシウムシリケートは、C
    aO62〜73重量%,SiO226〜34重量%,安定
    化剤B231〜5重量%の範囲組成で、この3者の合計
    が95重量%以上、鉱物種として石英,セリサイトを主
    成分とする陶石の粒度が44μm以下であることを特徴
    とする請求項1記載の溶鋼の連続鋳造用ノズル。
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