JP3095565B2 - プラズマ化学蒸着装置 - Google Patents
プラズマ化学蒸着装置Info
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Description
太陽電池、薄膜半導体、光センサの半導体保護膜など各
種電子デバイスに使用される大面積薄膜の製造に適した
プラズマ化学蒸着(プラズマCVD)装置に関する。
造するために、従来より用いられているプラズマCVD
装置の構成を図8を参照して説明する。この技術的手段
は、例えば特願昭61−106314号などに開示され
ているように公知である。
発生させるための電極2,3が平行に配置されている。
これら電極2,3には、低周波電源4から、例えば60
Hzの商用周波数の電力が供給される。なお、電源とし
ては、直流電源や高周波電源を用いることもできる。反
応容器1の周囲には、これを囲むようにコイル5が巻か
れており、交流電源6から交流電力が供給される。反応
容器1内には、図示しないボンベから反応ガス導入管7
を通して、例えばモノシランとアルゴンとの混合ガスが
供給される。反応容器1内のガスは排気管8を通して真
空ポンプ9により排気される。基板10は、電極2,3
が形成する放電空間の外側に、電極2,3の面と直交す
るように適宜の手段で支持される。
製造する。真空ポンプ9を駆動して反応容器1内を排気
する。反応ガス導入管7を通して、例えばモノシランと
アルゴンとの混合ガスを供給し、反応容器1内の圧力を
0.05〜0.5Torrに保ち、低周波電源4から電
極2,3に電圧を印加すると、グロー放電プラズマが発
生する。コイル5に、例えば100Hzの交流電圧を印
加し、電極2,3間に発生する電界Eと直交する方向に
磁界Bを発生させる。この磁界における磁束密度は10
ガウス程度でよい。
ちモノシランガスは電極2,3間に生じるグロー放電プ
ラズマによって分解される。この結果、ラジカルSiが
発生し、基板10表面に付着して薄膜を形成する。
2,3間で電界Eによるクーロン力F 1 =qEと、ロー
レンツ力F2 =q(V・B)(ここで、Vは荷電粒子の
速度)とによっていわゆるE・Bドリフト運動を起こ
す。荷電粒子は、E・Bドリフトにより初速を与えられ
た状態で、電極2,3と直交する方向に飛び出し、基板
10に向けて飛んでいく。しかし、電極2,3間に生じ
る電界の影響が小さい放電空間では、コイル5により生
じた磁界Bによるサイクロトロン運動により、Larm
or軌道を描いて飛んでいく。したがって、アルゴンイ
オンなどの荷電粒子が基板10を直撃することは少な
い。
Bの影響を受けず、上記荷電粒子群の軌道からそれて基
板10に至り、その表面に非晶質薄膜を形成する。ラジ
カルSiはLarmor軌道を飛んでいく荷電粒子と衝
突するため、電極2,3の前方だけでなく、左または右
に広がった形で非晶質薄膜が形成される。しかも、磁界
Bを交流電源6により変動させているので、基板10の
表面に非晶質薄膜を均一に形成することが可能となる。
なお、電極2,3の長さは、反応容器1の長さの許すか
ぎり長くしても何ら問題がないので、基板10が長尺の
ものであっても、その表面に均一な非晶質薄膜を形成す
ることが可能となる。
は、グロー放電プラズマを発生させる電極間の放電電界
Eと直交する方向に磁界Bを発生させることにより、大
面積の成膜形成を容易に可能としている。しかし、次の
ような問題がある。
尺のものを用いる必要がある。長尺の電極を用いて安定
したプラズマを発生させるには、その電源の周波数は可
能な限り低いほうが容易であるため、数10Hz〜数1
00Hzの電源が用いられている。しかし、周波数が低
くなり、半周期の間のイオン移動距離が電極間隔を越え
るような条件の下では、直流放電の場合と同様に、プラ
ズマを維持するために、イオン衝突によって陰極より放
出された二次電子が本質的な役割を担うことになる。そ
のため電極に膜が付着して絶縁されると、その部分では
放電が起こらないようになる。この場合、電極表面を常
にクリーンに保つ必要がある。そのため、電極を頻繁に
交換したり頻繁に清掃するなどの煩雑な作業が必要とな
り、コスト高の要因の一つとなっている。
生源に、例えば13.56MHzの高周波電源を用いる
と、放電維持に対する電極放出二次電子は本質的なもの
でなくなり、電極上に膜などの絶縁物が存在していて
も、電極間にはグロー放電が形成される。しかしなが
ら、長尺の電極を用いる場合には、高周波による表皮効
果により電流の大部分が表面(約0.01mm)を流れる
ため、電気抵抗が増加する。例えば、電極の長さが約1
m以上になると、電極上に電位分布が現れて一様なプラ
ズマが発生しなくなる。これを分布定数回路で考える
と、図9に示すようになる。図9において、xは電極の
長さ方向の距離を示している。すなわち、電極の単位長
さ当りの抵抗Rが放電部分のインピーダンスZ1 ,
Z2 ,…,Zn に比べて無視出来ないほど大きくなって
くると、電極内に電位分布が現れる。したがって、高周
波電源を用いる場合には基板中央部とその周辺部では膜
厚が大幅に異なる。このため、大面積の成膜を行うこと
は非常に困難であり、実際上これまでは実現できなかっ
た。
以上の大面積のアモルファスシリコン薄膜を製造する
際、膜厚分布を±10%以下に維持し、かつ成膜速度を
1Å/sec以上に保つことは非常に困難であった。
するため次の手段を講ずる。
がれた反応ガスの供給排出手段と、同反応容器に設けら
れた一対の電極と、同一対の電極間に設けられた基板ホ
ルダーと、同一対の電極に高周波電力を供給する高周波
電源とを有するプラズマ化学蒸着装置において、上記一
対の電極の一方が平板形電極であるとともに他方がいか
だ状に並べられた複数の長尺板電極よりなり、同複数の
長尺板電極の相互の間隔が、前記高周波電力と反応ガス
の供給流量・圧力に依存して変更可能に構成されている
プラズマ化学蒸着装置とした。 また、上述したいかだ状
に並べられた複数の長尺板電極の幅が、上述した一対の
電極間の幅より小さくされたプラズマ化学蒸着装置とし
た。 さらに、長尺板電極の幅が一対電極間の幅より小さ
くされていかだ状に並べられた、上述した複数の長尺板
電極の隣接して配置される長尺板電極の間隔が、同長尺
板電極の幅より大きくされたプラズマ化学蒸着装置とし
た。
にCVD対象の基板をセットする。そして複数の長尺板
電極の間隔を反応ガスの種類、流量、圧力、及び放電電
力に対応して最適にセットする。その後反応ガスの供給
排出手段により、反応容器内を所定の真空にして反応ガ
スを所定の流量で流しながら高周波電源から所定の放電
々力を供給し、電極間にグロー放電プラズマを発生させ
る。すると反応ガスが励起されて、CVD作用が促進さ
れ、基板上に急速に成膜される。
を使ったので、グロー放電の発生が容易となり、かつ電
極への絶縁物の付着がなくなる。また長尺板電極の間隔
を最適にとることによって電界分布および反応ガスの流
れが均一化され、大きい面積の基板上に均一な蒸着がえ
られる。
る。
応ガス導入管7がつながれる。他方側には真空ポンプを
有する排気管8がつながれる。反応容器1の中央部には
ガス流れに直交して平板状の平板形電極14が配置られ
る。平板形電極14の中央に直交して電力供給棒15a
の一端が取付けられている。平板形電極14に対向して
複数の長尺板電極2−a〜2−dが所定の間隔Dをあけ
て一列に配置される。各長尺板電極2−a〜2−dは、
中央部で、間隔Dが変えられるように縦通材15に取付
けられている。
ンピーダンス整合装置12を経て、電力供給線16,1
7が縦通材15と電力供給棒15aにつながれる。図中
11は導入端子である。
基板10が、図示しない基板ホルダーにより電極面に平
行にセットされる。
尺板電極2−a〜2−d間には高周波電源13から、イ
ンピーダンス整合器12を介して、高周波電力が供給さ
れる。
ガス供給装置より反応ガス導入管7を通して、例えばモ
ノシランが供給される。反応容器1内のガスは排気管8
を通して、真空ポンプ9により排出される。
膜を製造する。真空ポンプ9を駆動して反応容器1内を
排気する。反応ガス導入管7を通して、例えばモノシラ
ンを100cc/分程度の流量で供給し、反応容器1内の
圧力を、例えば0.5Torrに保つ。そして高周波電
源13からインピーダンス整合器12及び電力供給線1
6,17などを介して、複数の長尺板電極2−a,2−
b,2−c,2−d及び接地された平板形電極14に電
力を供給すると、その電極間にはグロー放電プラズマが
発生する。グロー放電プラズマが発生すると、モノシラ
ンガスは分解されて、ラジカル種が発生し、基板14表
面にアモルファスシリコン(a−Si)が形成される。
ガスの流量、圧力に応じて、複数の長尺板電極2−a、
2−b、2−c、2−d間の距離Dを最適に調整するこ
とにより、反応ガスの流れ及び電界が均一化され、大き
い面積の基板14上に、急速にかつ均一に膜が形成され
る。
りも少し短く(図1、R=20〜50mm)した方がよ
い。また長尺板電極2−a〜2−dの最外径寸法は平板
電極14の外径寸法にほぼ等しくする。また各長尺板電
極の幅は平板電極14と長尺板電極間の間隔より小さく
した方がよい。
を図3〜図6に示す。
長尺板電極間距離Dに対する依存性を示すデータであ
る。同上電極間距離を最適に調整すれば膜厚分布が±5
%以内になることを示している。なお、膜厚分布±5%
になる成膜では、成膜速度は1Å/sec程度であっ
た。
距離D=25mm,35mmおよび45mmにおいて、
形成されるa−Si膜々厚分布の高周波電力に対する依
存性を示すデータである。a−Si膜形成に用いる高周
波電力に応じて、長尺板電極間距離Dを最適値に調整す
れば、膜厚分布が±5%以内になることを示している。
なお、図6の膜厚分布±5%になる成膜では成膜速度3
Å/sec であった。
存在することは、図7に示すように、反応ガスの流れ
が、平板形電極14と長尺板電極2−a〜2−dの間で
不均一であること、及びそのガスを分解させる高周波電
力の値に超過あるいは不足が存在することによる。すな
わち、図3では、長尺板電極間距離D=25mmより長い
側では、反応ガス量が多いので電力供給量の多い基板中
央部が厚くなる。
央部にて反応ガス量が不足しているので、その基板中央
部が薄くなる。
布に対応の電力値より大きい側で、反応ガス不足のた
め、基板中央部が薄くなり、同上電力値より小さい側で
は、反応ガス量が多いので基板中央部が膜厚は厚くな
る。
施例の装置によれば、使用条件に合わせて、すなわち、
反応ガスの流量・圧力及び高周波電力に合わせて、予
め、長尺板電極間隔を最適な値に設定できるので、大面
積でしかも高速成膜条件で、均一膜厚分布のa−Si膜
形成が可能である。
CVD装置を用いれば、大面積の基板に、均一にかつ高
速で薄膜形成ができるようになった。したがって、アモ
ルファスシリコン太陽電池、薄膜トランジスタ、光セン
サ及び半導体保護膜などの分野における産業上の価値は
著しく大きい。
構成図である。
斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 反応容器と、同反応容器につながれた反
応ガスの供給排出手段と、同反応容器に設けられた一対
の電極と、同一対の電極間に設けられた基板ホルダー
と、同一対の電極に高周波電力を供給する高周波電源と
を有するプラズマ化学蒸着装置において、上記一対の電
極の一方が平板形電極であるとともに、他方がいかだ状
に並べられた複数の長尺板電極よりなり、同複数の長尺
板電極の相互の間隔が、前記高周波電力と反応ガスの供
給流量・圧力に依存して変更可能に構成されていること
を特徴とするプラズマ化学蒸着装置。 - 【請求項2】 前記いかだ状に並べられた複数の長尺板
電極の幅を前記一対の電極間の幅より小さくしたことを
特徴とする請求項1記載のプラズマ化学蒸着装置。 - 【請求項3】 前記いかだ状に並べられた複数の長尺板
電極の隣接して配置される長尺板電極の間隔を同長尺板
電極の幅より大きくしたことを特徴とする請求項2記載
のプラズマ化学蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05010761A JP3095565B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | プラズマ化学蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05010761A JP3095565B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | プラズマ化学蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06224132A JPH06224132A (ja) | 1994-08-12 |
JP3095565B2 true JP3095565B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=11759318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05010761A Expired - Lifetime JP3095565B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | プラズマ化学蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095565B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123628A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 真空処理装置 |
-
1993
- 1993-01-26 JP JP05010761A patent/JP3095565B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06224132A (ja) | 1994-08-12 |
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