JP3088856B2 - モードフィールド径変換ファイバ - Google Patents

モードフィールド径変換ファイバ

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JP3088856B2
JP3088856B2 JP04220408A JP22040892A JP3088856B2 JP 3088856 B2 JP3088856 B2 JP 3088856B2 JP 04220408 A JP04220408 A JP 04220408A JP 22040892 A JP22040892 A JP 22040892A JP 3088856 B2 JP3088856 B2 JP 3088856B2
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dopant
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正幸 西村
茂 冨田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/30Optical coupling means for use between fibre and thin-film device
    • G02B6/305Optical coupling means for use between fibre and thin-film device and having an integrated mode-size expanding section, e.g. tapered waveguide

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モードフィールド径を
所望部分で変換できる光ファイバと、この光ファイバを
利用したモードフィールド径変換ファイバと、そのモー
ドフィールド径の変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来のモードフィールド径の
変換方法を示した図である。光ファイバのコアの形成に
用いたドーパントを熱拡散することによって、光ファイ
バ端で局所的にモードフィールド径を大きくする。図1
2(a)はドーパントの濃度分布の変化を示し、図12
(b)は屈折率分布の変化を示し、図12(c)はモー
ドフィールドの強度変化を示す。このような方法によっ
て光ファイバ端部のモードフィールド径を大きくするな
らば、モードフィールド径の小さい光ファイバをモード
フィールド径の大きい光ファイバに低損失で接続するこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
方法では、モードフィールド径の小さい光導波路装置等
にモードフィールド径の大きい光ファイバを低損失で接
続することができないという問題があった。また、モー
ドフィールド径の増大に当たって、長時間の加熱が必要
であった。
【0004】そこで、本発明は、所望部分のモードフィ
ールド径を従来に比較して短時間で変換したモードフィ
ールド径変換ファイバを提供すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る光ファイバは、ファイバ材料の屈折率
を高める作用を有するとともにこのファイバ材料に関し
て第1の熱拡散係数を有する第1のドーパントと、この
ファイバ材料の屈折率を下げる作用を有するとともにこ
のファイバ材料に関して第1の熱拡散係数よりも大きい
第2の熱拡散係数を有する第2のドーパントとを添加す
ることによって形成されたコアを備えることとしてい
る。ドーパントの分布の一つの形態は、第1ドーパント
および第2のドーパントともコア内濃度分布を略均一す
ることを特徴とする。他のドーパント分布形態は、第2
のドーパントはコア内濃度分布を略均一とするが、第1
のドーパントのコア内濃度分布を、実質的に中心部を高
く周辺部を低くしてコア周辺部の屈折率をクラッド部よ
りも低くするとともに、コア径を導波光の基底モードに
おけるモードフィールド径を極小とする値よりも小さく
形成することを特徴とする。この時の第1のドーパント
の濃度分布は、例えば略放物線状あるいは略階段状とす
る。
【0006】
【0007】また、本発明に係るモードフィールド径変
換ファイバは、上記光ファイバの所定部分を加熱し、こ
の所定部分でモードフィールド径を変化させている。ま
た、本発明に係るモードフィールド径の変換方法では、
上記光ファイバの所定部分を加熱し、この所定部分でモ
ードフィールド径を変化させる。
【0008】
【作用】上記光ファイバの所定部分を加熱すると、この
所定部分のコアから第1及び第2のドーパントが熱拡散
する。この場合、第1の熱拡散係数よりも第2の熱拡散
係数の方が大きいので、第2のドーパントの方が第1の
ドーパントに比較してコアの中心からより離れた領域ま
で拡散する。この結果、上記の一つのドーパント分布形
態および他のドーパント分布形態ともに、コアの中心に
近い領域の屈折率とコアの中心から離れた領域の屈折率
との差が相対的に増加する。このため、加熱処理を施し
た所定部分でモードフィールド径が減少する。更に、他
のドーパント分布形態の場合には、第2のドーパントの
拡散によりクラッド部よりも屈折率の高くなる実質的な
コア径の増大の効果によってもモードフィールド径が減
少する。
【0009】
【0010】この結果、希望する所定部分でモードフィ
ールド径を変化させたモードフィールド径変換ファイバ
を得ることができる。かかるモードフィールド径変換フ
ァイバは、単なる光伝送路としてではなく、低損失でモ
ードフィールド径を変換する光学素子としても機能する
こととなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ簡単に説明する。
【0012】(第1実施例)図1は、第1実施例の光フ
ァイバの構造を模式的に示した図で、モードフィールド
径の変換のための熱処理の前後における各種分布の変化
のようすを示している。図1(a)は、コアに添加する
第1のドーパントの濃度分布の変化を示し、図1(b)
は、コアに添加する第2のドーパントの濃度分布の変化
を示し、図1(c)は、コア近傍の屈折率分布の変化を
示す。図2のグラフは、ファイバ内屈折率分布がステッ
プ型の場合のモードフィールド径、コア径、およびコア
部とクラッド部の屈折率差の関係を示す。
【0013】図1の加熱前の光ファイバは、シングルモ
ードファイバとなっていて、図3に示す工程で、公知の
VAD法を用いて形成されている。まず、第1のドーパ
ントであるゲルマニウム(Ge)を添加した石英製のコ
ア用スートプリフォームを合成し(図3(a)参照)、
その透明化前に第2のドーパントである弗素(F)を添
加する(図3(b)参照)。次に、コア用スートプリフ
ォームを透明化し、適当外径にまで延伸した後、これを
軸としてその周囲にクラッド用スートを合成する(図3
(c)参照)。その後、クラッド用スートを透明化して
光ファイバ形成用のプリフォームとする。このプリフォ
ームは適当な条件で線引きされる(図3(d)参照)。
これにより、コアにGeとFとを添加したモードフィー
ルド径変換用の光ファイバを得ることができる。
【0014】図1(a)〜図1(c)と図2を参照しつ
つ、上記の光ファイバをモードフィールド径変換ファイ
バに形成する方法と原理について説明する。以下、加熱
によって、弗素はゲルマニウムに比べて充分に早く拡散
するとし、加熱後には弗素の濃度分布が略均一に減少
し、ゲルマニウムの濃度分布は殆ど変化がないものとし
うて議論を進める。また、熱処理前の光ファイバのコア
径を4μmとする。
【0015】図1(a)に示すように、熱拡散前の光フ
ァイバは、コア領域でGeが略均一の濃度で添加されて
いる。また、図1(b)に示すように、このコア領域に
はFも略均一の濃度で添加されている。ここで、Geの
屈折率差への寄与Δ(Ge)=0.5 %、Fの屈折率差への寄
与Δ(F) =-0.3%とする。このような構造の光ファイバ
の所望の部分に熱処理を施してGeとFとを熱拡散させ
た場合について考えてみる。Geは図1(a)の右側に
示すようにほとんど拡散しないが、Fは図1(b)の右
側に示すよう広く拡散し、コア部におけるFの屈折率差
への寄与Δ(F) =-0.2%に変化する。
【0016】図1(c)を参照して熱拡散前後のコア付
近の屈折率の変化について考える。熱拡散前の光ファイ
バは、コア領域で実線で示すような略均一な屈折率分布
を示す。この時、コア部とクラッド部の屈折率差Δ(n)
=0.2 %となる。なお、点線は、GeまたはFに起因す
る屈折率分布を示す。この光ファイバの所望の部分に熱
処理を施してGeとFとを熱拡散させた場合、図面右側
に実線で示すように、コア径はほとんど変化せずに、コ
ア部とクラッド部の屈折率差Δ(n) =0.3 %となる。以
上の変化に対応するモードフィールド径の変化につい
て、図2を参照して考察する。加熱前は、屈折率差Δ
(n) =0.2 %、コア径=4 μm であり、図2のグラフの
A点に対応し、この時のモードフィールド径は32μm で
あった。加熱による熱拡散の後は、屈折率差Δ(n) =0.
3 %、コア径=4 μm となり、図2のグラフのA′点に
遷移し、モードフィールド径が14μm に減少する。
【0017】(第2実施例)図4は、第2実施例の光フ
ァイバの構造を模式的に示した図で、モードフィールド
径の変換のための熱処理の前後における各種分布の変化
のようすを示している。図4(a)は、コアに添加する
第1のドーパントの濃度分布の変化を示し、図4(b)
は、コアに添加する第2のドーパントの濃度分布の変化
を示し、図4(c)は、コア近傍の屈折率分布の変化を
示す。図5のグラフは、ファイバ内屈折率分布がグレー
デイッド型の場合のモードフィールド径、コア径、およ
びコア部とクラッド部の屈折率差の関係を示す。
【0018】図4の加熱前の光ファイバは、シングルモ
ードファイバとなっていて、図6に示す工程で、公知の
VAD法およびロッドインチューブ法を用いて形成され
ている。まず、第1のドーパントであるゲルマニウム
(Ge)を添加した石英製のコア用スートプリフォーム
を合成し(図6(a)参照)、その透明化前に第2のド
ーパントである弗素(F)を添加する(図6(b)参
照)。次に、コア用スートプリフォームを透明化し、こ
れを延伸して円筒状のクラッド用プリフォームに挿入し
ファイバ用プリフォームを形成する(図6(c)参
照)。その後、このファイバ用プリフォームは適当な条
件で線引きされる(図6(d)参照)。これによりコア
にGeとFとを添加したモードフィールド径変換用の光
ファイバを得ることができる。
【0019】図4(a)〜図4(c)と図5を参照しつ
つ、上記の光ファイバをモードフィールド径変換ファイ
バに形成する方法と原理について説明する。以下、加熱
によって、弗素はゲルマニウムに比べて充分に早く拡散
するとし、加熱後には弗素の濃度分布が略均一に減少
し、ゲルマニウムの濃度分布は殆ど変化がないものとし
うて議論を進める。また、熱処理前の光ファイバのコア
径を10μmとする。
【0020】図4(a)に示すように、熱拡散前の光フ
ァイバは、コア領域でGeがグレーデイッド型分布の一
つである略放物線状の濃度分布で添加されている。ま
た、図4(b)に示すように、このコア領域にはFが略
均一の濃度で添加されている。ここで、Geの屈折率差
への寄与Δ(Ge)=0.4 %、Fの屈折率差への寄与Δ(F)
=-0.2%とする。このような構造の光ファイバの所望の
部分に熱処理を施してGeとFとを熱拡散させた場合に
ついて考えてみるGeは図1(a)の右側に示すように
ほとんど拡散しないが、Fは図4(b)の右側に示すよ
う広く拡散し、コア部におけるFの屈折率差への寄与Δ
(F) =-0.12 %に変化する。
【0021】図4(c)を参照して熱拡散前後のコア付
近の屈折率の変化について考える。熱拡散前の光ファイ
バは、コア領域で実線で示すような略放物線状の屈折率
分布を示す。コア周辺部では、Geによる屈折率増加の
寄与よりもFによる屈折率減少の寄与が大きく、クラッ
ド部よりも屈折率の大きくなる実質的なコア部の径は図
6の工程で作成時のコア径よりも小さくなっている。な
お、点線は、GeまたはFに起因する屈折率分布を示
す。この光ファイバの所望の部分に熱処理を施してGe
とFとを熱拡散させた場合、図面右側に実線で示すよう
に、コア部の屈折率が高くなるとともに、実質的コア径
が増加する。以上の変化に対応するモードフィールド径
の変化について、図5を参照して考察する。加熱前は、
Geの屈折率寄与Δ(Ge)=0.4 %、Fの屈折率差寄与Δ
(F) =-0.2%、実質的コア径=10μm 以下であり、図5
のグラフのB点の座標位置より、この時のモードフィー
ルド径は少なくとも約40μm であった。加熱による熱拡
散の後は、Geの屈折率差寄与Δ(Ge)=0.4 %、Fの屈
折率差寄与Δ(F) =-0.12 %、実質的コア径=約10μm
であり、図5のグラフのB′点に遷移し、モードフィー
ルド径が約11μm に減少する。この実施例では、加熱に
よるモードフィールド径の減少させる要因として第1実
施例のコア部とクラッド部の屈折率差の拡大に加えて実
質的コア径の増大による効果も寄与するので、効率的な
モードフィールド径の減少が可能である。
【0022】(第3実施例)図7は、第3実施例の光フ
ァイバの構造を模式的に示した図で、モードフィールド
径の変換のための熱処理の前後における各種分布の変化
のようすを示している。図7(a)は、コアに添加する
第1のドーパントの濃度分布の変化を示し、図7(b)
は、コアに添加する第2のドーパントの濃度分布の変化
を示し、図7(c)は、コア近傍の屈折率分布の変化を
示す。
【0023】図7の加熱前の光ファイバは、シングルモ
ードファイバとなっていて、図8に示す工程で、公知の
VAD法およびロッドインチューブ法を用いて形成され
ている。まず、第1のドーパントであるゲルマニウム
(Ge)を添加した石英製のコア用スートプリフォーム
を合成し(図8(a)参照)、その透明化前に第2のド
ーパントである弗素(F)を添加する(図8(b)参
照)。次に、コア用スートプリフォームを透明化し、こ
れを延伸して円筒状のクラッド用プリフォームに挿入し
ファイバ用プリフォームを形成する(図8(c)参
照)。その後、このファイバ用プリフォームは適当な条
件で線引きされる(図8(d)参照)。これによりコア
にGeとFとを添加したモードフィールド径変換用の光
ファイバを得ることができる。
【0024】図7(a)〜図7(c)を参照しつつ、上
記の光ファイバをモードフィールド径変換ファイバに形
成する方法と原理について説明する。以下、加熱によっ
て、弗素はゲルマニウムに比べて充分に早く拡散すると
し、加熱後には弗素の濃度分布が略均一に減少し、ゲル
マニウムの濃度分布は殆ど変化がないものとしうて議論
を進める。
【0025】図7(a)に示すように、熱拡散前の光フ
ァイバは、コア領域でGeが略階段(2段)状の濃度分
布で添加されている。また、図4(b)に示すように、
このコア領域にはFが略均一の濃度で添加されている。
このような構造の光ファイバの所望の部分に熱処理を施
してGeとFとを熱拡散させた場合について考えてみる
Geは図1(a)の右側に示すようにほとんど拡散しな
いが、Fは図4(b)の右側に示すよう広く拡散する。
【0026】図7(c)を参照して熱拡散前後のコア付
近の屈折率の変化について考える。熱拡散前の光ファイ
バは、コア領域で実線で示すような略階段状の屈折率分
布を示す。コア周辺部では、Geによる屈折率増加の寄
与よりもFによる屈折率減少の寄与が大きく、クラッド
部よりも屈折率の大きくなる実質的なコア部の径は図6
の工程で作成時のコア径よりも小さくなっている。な
お、点線は、GeまたはFに起因する屈折率分布を示
す。この光ファイバの所望の部分に熱処理を施してGe
とFとを熱拡散させた場合、図面右側に実線で示すよう
に、コア部の屈折率が高くなるとともに、実質的コア径
が増加する。即ち、この実施例では第2実施例と同様
に、加熱によるモードフィールド径の減少させる要因と
して第1実施例のコア部とクラッド部の屈折率差の拡大
に加えて実質的コア径の増大による効果も寄与するの
で、効率的なモードフィールド径の減少が可能である。
【0027】(第4実施例)図9は、第1実施例の光フ
ァイバの構造を模式的に示した図で、モードフィー、ル
ド径の変換のための熱処理の前後における各種分布の変
化のようすを示している。図9(a)は、コアに添加す
る第1のドーパントの濃度分布の変化を示し、図9
(b)は、コアに添加する第2のドーパントの濃度分布
の変化を示し、図9(c)は、コア近傍の屈折率分布の
変化を示す。図10のグラフは、ファイバ内屈折率分布
がステップ型の場合のモードフィールド径、コア径、お
よびコア部とクラッド部の屈折率差の関係を示す。
【0028】図9の加熱前の光ファイバは、シングルモ
ードファイバとなっていて、図3に示す工程で、公知の
ロッドインチューブ法を用いて形成されている。まず、
第1のドーパントであるゲルマニウム(Ge)を添加し
た石英製の円柱状コア用プリフォームと第2のドーパン
トである弗素(F)を添加した石英製の円筒状クラッド
用プリフォームを作成する(図11(a)参照)。次
に、コア用プリフォームをクラッド用プリフォームの中
空部に挿入し、光ファイバ形成用のプリフォームとする
(図11(b)参照)。このプリフォームは適当な条件
で一体化線引きされる(図11(c)参照)。これによ
りコアにGeを添加し、クラッドにFを添加したモード
フィールド径変換用の光ファイバを得ることができる。
【0029】図9(a)〜図9(c)と図10を参照し
つつ、上記の光ファイバをモードフィールド径変換ファ
イバに形成する方法と原理について説明する。以下、加
熱によって、弗素はゲルマニウムに比べて充分に早く拡
散するとし、加熱後には弗素の濃度分布が略均一に減少
し、ゲルマニウムの濃度分布は殆ど変化がないものとし
うて議論を進める。また、熱処理前の光ファイバのコア
径を4μmとする。
【0030】図9(a)に示すように、熱拡散前の光フ
ァイバは、コア領域でGeが略均一の濃度で添加されて
いる。また、図9(b)に示すように、このコア領域に
はFも略均一の濃度で添加されている。ここで、Geの
屈折率差への寄与Δ(Ge)=0.2 %、Fの屈折率差への寄
与Δ(F) =0.1 %とする。このような構造の光ファイバ
の所望の部分に熱処理を施してGeとFとを熱拡散させ
た場合について考えてみるGeは図9(a)の右側に示
すようにほとんど拡散しないが、Fは図9(b)の右側
に示すよう広く拡散し、コア部におけるFの屈折率差へ
の寄与Δ(F) =0 %に変化する。
【0031】図9(c)を参照して熱拡散前後のコア付
近の屈折率の変化について考える。熱拡散前の光ファイ
バは、コア領域で実線で示すような略均一な屈折率分布
を示す。この時、コア部とクラッド部の屈折率差Δ(n)
=0.3 %となる。なお、点線は、GeまたはFに起因す
る屈折率分布を示す。この光ファイバの所望の部分に熱
処理を施してGeとFとを熱拡散させた場合、図面右側
に実線で示すように、コア径はほとんど変化せずに、コ
ア部とクラッド部の屈折率差Δ(n) =0.2 %となる。以
上の変化に対応するモードフィールド径の変化につい
て、図10を参照して考察する。加熱前は、屈折率差Δ
(n) =0.3 %、コア径=4 μm であり、図10のグラフ
のC点に対応し、この時のモードフィールド径は14μm
であった。加熱による熱拡散の後は、屈折率差Δ(n) =
0.2 %、コア径=4 μm となり、図10のグラフのC′
点に遷移し、モードフィールド径が32μm に増大する。
実際には、第1のドーパントであるGeも僅かながら拡
散する。このGeの拡散も屈折率差の減少に寄与するの
で、速やかに屈折率差の減少によるモードフィールド径
の増大が達成される。
【0032】以上のようにして得られたモードフィール
ド径変換ファイバは、モードフィールド径を絞ることが
必要な各種の用途に応用することができる。例えば、モ
ードフィールド径の小さい光導波路装置、ファイバ等の
光学部品にモードフィールド径の大きいファイバを低損
失で接続することができる。また、ファイバの端部でモ
ードフィールド径を縮小あるいは増大するのみなず、フ
ァイバの端部間の任意の部分でモードフィールド径を縮
小あるいは増大することができる。
【0033】実施例に即して本発明を説明したが、各種
の変形が可能である。例えば、以上のようなモードフィ
ールド径変換ファイバは、MCVD法、OVD法、2重
るつぼ法等各種の製造方法によって形成することができ
る。また、第1及び第2のドーパントもGe、Fに限ら
れたものではなく、各種のドーパントを使用することが
できる。さらに、熱拡散用の温度設定の条件によってコ
アとクラッドの屈折率差を所望の値にすることもでき
る。また、シングルモードファイバのみならず、マルチ
モードファイバでも同様の効果を実現できる場合がある
と考えられる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バによれば、コアに光屈折率を高める第1ドーパントを
添加するとともに、コアおよびクラッドに光屈折率を低
め第1のドーパントより熱拡散係数の大きな第2のドー
パントを分布をもたせて添加したので、所定部分を加熱
することにより、コアの中心に近い領域の屈折率とコア
の中心から離れた領域の屈折率との差が相対的に増加
し、加熱処理を施した所定部分でモードフィールド径が
短時間で減少する。また、加熱によりモードフィールド
径が減少する光ファイバの場合、コア径が基底モードに
おけるモードフィールド径が極小となる径よりも小さく
するとともに、加熱により実質的コア径を増大させるよ
うにドーパント分布を設定することにより、効率的にモ
ードフィールド径を減少できる。この結果、所望の部分
でモードフィールド径を変化させたモードフィールド径
変換ファイバを得ることができる。かかるモードフィー
ルド径変換ファイバによって、モードフィールド径の大
きいあるいは小さい光ファイバをモードフィールド径の
小さいあるいは大きい光学部品に低損失で接続すること
ができる等の利点が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のファイバのモードフィールド径の
変換方法を示した図である。
【図2】第1実施例に係わる、コア径および屈折率分布
とモードフィールド径の間の関係を示すグラフである。
【図3】第1実施例のファイバの製造工程図である。
【図4】第2実施例のファイバのモードフィールド径の
変換方法を示した図である。
【図5】第2実施例に係わる、コア径および屈折率分布
とモードフィールド径の間の関係を示すグラフである。
【図6】第2実施例のファイバの製造工程図である。
【図7】第3実施例のファイバのモードフィールド径の
変換方法を示した図である。
【図8】第3実施例のファイバの製造工程図である。
【図9】第4実施例のファイバのモードフィールド径の
変換方法を示した図である。
【図10】第2実施例に係わる、コア径および屈折率分
布とモードフィールド径の間の関係を示すグラフであ
る。
【図11】第2実施例のファイバの製造工程図である。
【図12】従来のモードフィールド径の変換方法を示し
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 正幸 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 冨田 茂 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−65326(JP,A) 特開 平4−128704(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/10 - 6/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバ材料の屈折率を高める作用を有
    するとともに該ファイバ材料に関して第1の熱拡散係数
    を有する第1のドーパントと、該ファイバ材料の屈折率
    を下げる作用を有するとともに該ファイバ材料に関して
    第1の熱拡散係数よりも大きい第2の熱拡散係数を有す
    る第2のドーパントとを添加することによって形成され
    たコアを備えることを特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記第1のドーパントの前記コア内濃度
    分布が、略均一であることを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記第1のドーパントの前記コア内濃度
    分布が、実質的に中央部で高く、周辺部で低いことを特
    徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  4. 【請求項4】 前記第1のドーパントの前記コア内濃度
    分布が、略放物線状であることを特徴とする請求項3記
    載の光ファイバ。
  5. 【請求項5】 前記第1のドーパントの前記コア内濃度
    分布が、略階段状であることを特徴とする請求項3記載
    の光ファイバ。
  6. 【請求項6】 前記第2のドーパントの前記コア内濃度
    分布が、略均一であることを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ。
  7. 【請求項7】 前記コアの径が、透過光の基底モードに
    おけるモードフィールド径が極小となる値よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  8. 【請求項8】 第1のドーパントがゲルマニウムで、第
    2のドーパントが弗素であることを特徴とする請求項1
    記載の光ファイバ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の光ファイバの所定部分を
    加熱し、該所定部分でモードフィールド径を小さくした
    ことを特徴とするモードフィールド径変換ファイバ。
  10. 【請求項10】 第1のドーパントがゲルマニウムで、
    第2のドーパントが弗素であることを特徴とする請求項
    9記載のモードフィールド径変換ファイバ。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の光ファイバの所定部分
    を加熱し、該所定部分でモードフィールド径を小さくす
    ることを特徴とする光ファイバのモードフィールド径の
    変換方法。
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