JP3086335B2 - エンジンのバッテリレス電子燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンのバッテリレス電子燃料噴射制御装置

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JP3086335B2
JP3086335B2 JP04180503A JP18050392A JP3086335B2 JP 3086335 B2 JP3086335 B2 JP 3086335B2 JP 04180503 A JP04180503 A JP 04180503A JP 18050392 A JP18050392 A JP 18050392A JP 3086335 B2 JP3086335 B2 JP 3086335B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの電子燃料噴射
制御装置に関するものであり、特に、バッテリが付設さ
れていない小型排気量エンジンのバッテリレス電子燃料
噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの吸気系に燃料噴射弁を配設
し、この燃料噴射弁の開弁時間をエンジンの運転状態に
応じて制御することにより、燃料噴射量を調整するよう
にした電子燃料噴射装置が知られている。
【0003】近年、電源バッテリを搭載せず、ロープス
タータつまりリコイルスタータ方式によって手動始動操
作される汎用エンジンや農用エンジンなどの小型排気量
エンジンについても、上記の電子燃料噴射装置の適用が
検討され始めている。
【0004】バッテリを使用しない電子燃料噴射システ
ムでは、運転中は、エンジンに付設された発電機からマ
イクロコンピュータを含む電子制御装置(以下、ECU
という)に対して十分な電力が供給され、安定した運転
が行われる。しかしながら、前記リコイルスタータによ
る始動時には、ECUに十分な電力が供給されないので
燃料噴射弁を作動させることができない。
【0005】図4を参照して始動時の各種パラメータと
制御信号のタイミングとの関係を説明する。リコイルス
タータによるクランキングが開始されると、エンジン回
転数Neは増大し、エンジンのフライホイールが回転す
ることによって誘起される発電機出力電圧VACG も漸増
し、時間経過に従って一定した電圧域に達する。その
後、始動に成功すると実線aで示したようにエンジン回
転数Neはさらに増大して自力運転され、発電機出力電
圧VACG はほぼ一定値に維持される。始動に失敗した場
合は、点線bで示したようにエンジン回転数Neと発電
機出力電圧VACGは低下する。
【0006】上死点を示すTDCパルスP1がタイミン
グt6で検出されるとECUから燃料噴射弁起動信号が
出力される。前記燃料噴射弁起動信号が供給されると、
これに応答して燃料噴射弁に所定の端子電圧が印加さ
れ、弁駆動コイルに電流が流れて開弁し、インテークマ
ニホルドに燃料が噴射される。その結果、燃料噴射直後
の点火タイミングで燃料に着火されてエンジンは自力運
転に入る。
【0007】ところで、図示のように、発電機出力電圧
がECUの最低動作電圧VE に達したタイミングt1で
ECUがリセット動作に入るが、リセットが完了して立
ち上がるのにはタイミングt4までかかるため、このE
CUでは、それ以前のタイミングt3ではTDCパルス
P1が検出されない。これに対して、その後のタイミン
グt6ではECUのリセット動作が完了して立ち上がっ
ているのでTDCパルスP1が検出され、これに応答し
て燃料噴射弁起動信号がオンになる。
【0008】このようにタイミングt5での点火タイミ
ング前のTDCパルスP1では燃料噴射できないので、
1回のリコイルスタータによる始動操作における着火チ
ャンスは、図4に示した発電機出力電圧のもとではタイ
ミングt6での1回しかないことになる。そのために、
始動成功の可能性が低くなって、始動失敗による繰り返
し始動操作回数が多くなるという問題点がある。なお、
燃料噴射弁はタイミングt2で最低動作電圧VJ に達す
る。
【0009】これに対し、特開昭63−170528号
公報において、次のような燃料噴射装置が提案されてい
る。この燃料噴射装置には、始動時にのみ使用する始動
燃料供給器、およびエンジンが手動で始動されたときの
吸気路の負圧によって作動するエンジン始動操作検出手
段が設けられている。そしてこのエンジン始動操作検出
手段でエンジンの始動が検出されると、前記始動燃料供
給器に燃料が供給され、吸気路に燃料が噴出されるよう
になっている。
【0010】すなわち、前記燃料噴射装置では、電力で
作動するアクチュエータを使用して始動燃料噴射器を開
くのではなく、吸気路の負圧によって生じる機械的な力
で始動燃料噴射器の上流に設けられた弁を開き、燃料タ
ンクから始動燃料噴射器に燃料を供給するものである。
なお、前記燃料タンクは始動燃料噴射器より高い位置に
設けられており、ヘッド圧によって燃料が供給される。
【0011】また、特開昭63−259129号公報に
おいて、次のような燃料噴射装置が提案されている。こ
の燃料噴射装置では、エンジンが自力運転に入るまで
は、マイクロコンピュータの制御によらず、別経路で燃
料噴射弁に作動電力を供給してこの燃料噴射弁を開弁
し、始動用燃料を噴射させるようにしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の燃料噴射装置に
は次のような問題点があった。まず、前者の公報に記載
された燃料噴射装置では、始動時のみの燃料噴射のため
に、始動燃料噴射器や負圧検出用の連通管、ならびに負
圧作動弁を設ける必要がある。リコイルスタータ方式が
適用される小型排気量エンジンにおいて、このような付
属構成部品が増加することは燃料供給系を複雑化するだ
けでなく、エンジンの大型化にもつながり好ましいこと
ではない。
【0013】また、燃料をヘッド圧によって供給するよ
うにした場合、燃料供給圧が安定しないという問題点が
ある。十分な燃料供給圧(燃圧)を安定して維持するに
は、燃料を強制加圧して供給できるポンプを設けること
が望ましいが、リコイルスタータ方式におけるエンジン
始動時には、ポンプによっても十分な燃圧を始動直後か
ら確保することが困難であり、そのために、始動の際に
十分な量の燃料を噴射することができないという問題が
依然として残っていた。
【0014】一方、後者の公報に記載された燃料噴射装
置では、燃料噴射弁の最低動作電圧に到達してからエン
ジンの始動が完了するまでマイクロコンピュータの制御
を伴わないで燃料が噴射されるので燃料供給量が多くな
りすぎ、始動時に未燃排気ガスが多量に排出される傾向
がある。また、始動失敗による再始動操作でクランキン
グが繰り返された場合、シリンダ内に未燃ガスが多量に
滞留することになり、次第に点火の困難度が増大してく
るという問題点がある。
【0015】本発明の目的は、上記の問題点を解消し、
バッテリを付設していない小型排気量エンジンの構成を
複雑化・大型化することなく、始動時における適正な燃
料噴射量を確保できるエンジンのバッテリレス電子燃料
噴射制御装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、リコイルスタータによる
始動操作でエンジンのクランク軸に連結されたフライホ
イールが回転されたとき、この回転によって発生した電
力を燃料噴射弁の駆動および制御用に供給する電源手段
と、前記フライホイールの回転と連動して駆動されるメ
カニカルポンプで加圧された燃料を燃料噴射弁に供給す
る燃料供給手段と、燃料噴射弁を制御するマイクロコン
ピュータが立ち上がったことを検出すると直ちに燃料噴
射弁を開弁させ、マイクロコンピュータが立ち上がった
後の予定の燃料噴射タイミングでは、予定された噴射パ
ターンに基づく開弁時間に従って燃料噴射させるように
燃料噴射弁を制御する手段を具備した点に特徴がある。
【0017】
【作用】上記の特徴を有する本発明によれば、クランキ
ング当初は燃料噴射タイミング検知信号の入力有無にか
かわらず、マイクロコンピュータの立上がり直後から始
動用燃料が噴射される。マイクロコンピュータが立ち上
がってから燃料噴射をするので開弁時間の制御もできる
し、クランキング時間内での数少ない着火タイミングを
逃さずに燃料噴射できる。
【0018】また、マイクロコンピュータが立ち上がっ
たときには発電機出力電圧も高くなっており、点火器か
ら発せられるエネルギも着火には十分となっているので
始動に失敗しても未燃ガスの滞留は少ない。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図2は本発明の一実施例に係るエンジンの構成を示
す図である。同図において、エンジン1のシリンダ2に
はピストン3および点火プラグ4が配されている。シリ
ンダ2の上部に開口する吸気ポート6には吸気弁5が設
けられ、吸気ポート6は、吸気管7およびエアクリーナ
8を介して大気に連通する。吸気管7の途中には、スロ
ットル弁9が設けられ、スロットル弁9の上流側に燃料
噴射弁(以下、単に噴射弁という)10および吸気温を
検出する吸気温センサ11が配されている。吸気管7の
スロットル弁9の上流側に、噴射弁10で燃料が噴射さ
れる。
【0020】エンジン1のクランク軸12には、フライ
ホイール13が固定され、フライホイール13の内周お
よび外周にはそれぞれ6個の第1のマグネット14およ
び1個の第2のマグネット15が取り付けられている。
第1のマグネット14に対向する位置には、固定子鉄心
16に設けられた6個の凸部16a、および凸部16a
に巻回された巻線17とからなる発電巻線部が配されて
いる。
【0021】第1のマグネット14および発電巻線部
は、噴射弁駆動用電源部を構成する。巻線17は、発電
電圧の整流および安定化を行う電源回路34に接続さ
れ、電源回路34は電子コントロールユニット(以下、
ECUという)30に電源電圧を供給する。
【0022】一方、第2のマグネット15に対向する位
置には、点火コイルを含む点火装置ユニット18が設け
られる。点火装置ユニット18は導線33を介して点火
プラグ4に接続されている。なお、本実施例における点
火装置ユニット18は自己トリガ式点火装置で構成され
ている。
【0023】シリンダ2の上方には、噴射弁10に供給
する燃料を加圧する燃料ポンプ22、および燃料ポンプ
22を駆動するカム20が配されている。カム20の軸
21にはプーリ20aが固定され、このプーリ20aお
よびクランク軸12の間には、図示しないタイミングベ
ルトが架設され、カム20はクランク軸の回転によって
駆動される。プーリ20aの外周面には、第3のマグネ
ット20bが設けられ、その対向する位置にはTDCタ
イミングを検出するTDCセンサ19が設けられる。
【0024】燃料ポンプ22の入口側は管路23を介し
て燃料タンク24と接続され、燃料ポンプ22の出口側
は管路26を介して噴射弁10および圧力調整器27に
接続されている。燃料タンク24に開口する管路23の
先端部分には燃料フィルタ25が設けられ、燃料タンク
24内の燃料は燃料フィルタ25および管路23を介し
て燃料ポンプ22に供給される。
【0025】燃料ポンプ22で加圧された燃料は管路2
6によって噴射弁10に供給される。圧力調整器27は
弁体を有するダイヤフラム27cによって画成される負
圧室27bおよび燃料室27aを有している。燃料室2
7aには、前記管路26と燃料タンク24に連通する管
路28とが接続され、負圧室27bには、吸気管7の、
噴射弁10の噴射孔近傍に連通する管路29が接続され
ている。したがって、圧力調整器27により、噴射弁1
0の噴射孔近傍の負圧に応じて燃料の一部が燃料タンク
24に帰還され、噴射弁10に供給される燃料の圧力が
調整される。
【0026】また、エンジン1には、前記スロットル弁
9の開度を検出するスロットル弁開度センサ31および
前記シリンダ2の冷却水温を検出するエンジン水温セン
サ32が設けられる。これらセンサ31,32の検出信
号は、前記吸気温センサ11およびTDCセンサ19の
検出信号と共に、ECU30に供給される。ECU30
は、これらのセンサの検出信号に基づいて噴射弁10の
開弁時期および開弁時間の制御を行うものであり、噴射
弁駆動信号を出力して噴射弁10を開弁動作させ、吸気
管7内に燃料を噴射させる。
【0027】また、始動時に手動操作によってクランク
軸12を直接回転駆動させるため、リコイルスタータ
(図示せず)がフライホイール13側の外側端部に取付
けられる。
【0028】次に、上述のように構成されたエンジンの
動作を説明する。リコイルスタータを手動操作してクラ
ンク軸12に固定されているフライホイール13を回転
させると、カム20が回転し、燃料ポンプ22が駆動さ
れて燃料が加圧される。この燃料の加圧と同時に、フラ
イホイール13の回転によって巻線17に電圧が発生
し、電源回路34を介してECU30に電力が供給され
ると共に、点火装置ユニット18内の点火コイルにも点
火プラグ駆動用の電圧が発生し、点火プラグ4に電圧が
印加される。
【0029】エンジン1には、噴射弁駆動用の電力を得
る第1のマグネット14および巻線17と、点火プラグ
駆動用の電力を得る第2のマグネット15および点火装
置ユニット18とをそれぞれ独立して設けたので、点火
動作毎の、点火装置の電源電圧の大きな振れが噴射弁駆
動用の電源電圧に直接影響しない。そのために、点火動
作および燃料の噴射動作が相互に干渉することなく、噴
射弁10および点火プラグ4をフライホイール13の慣
性回転エネルギに基づく比較的小電力のエネルギでも効
率良く作動させることができる。
【0030】図3のタイミングチャートを参照して本実
施例における燃料噴射制御について説明する。同図にお
いて、クランキング開始からの時間を示す符号t1〜t
7は、図4の同符号と同一タイミングを示す。
【0031】ECU30がタイミングt1でリセット動
作を開始し、タイミングt4でリセットが完了してEC
U30が立ち上がると、直ちに燃料噴射弁起動信号をオ
ンにし、その起動信号に応答して燃料噴射弁端子電圧が
噴射弁10のコイルに印加され、燃料が噴射される。こ
の第1回目の燃料噴射は時間T1だけ続けられ、燃料噴
射弁起動信号を一旦オフにした後、ECU30の立上が
り後最初のタイミングt6でTDCパルスP1に応答し
て燃料噴射弁起動信号をオンにし、時間T2の間だけ燃
料を噴射させる。
【0032】この2回の燃料噴射によって点火タイミン
グt5またはt7で着火に成功すれば、エンジンは立上
がり、その後は予め設定したタイミングすなわちTDC
パルスP1を検出する毎に、スロットル弁開度センサ3
1、エンジン水温センサ32などの各センサの検出信号
に基づき、あらかじめマップメモリに収容されたデータ
による時間だけ噴射弁10を開いて燃料を噴射させる。
【0033】燃料噴射時間T1の設定はタイマの時間設
定によって行い、例えば、このタイマの時間設定値は、
エンジン水温センサ32で検出されたシリンダ2内の冷
却水の温度の関数で決定する。すなわち、冷却水温度が
高い場合は短い時間を設定して燃料噴射量を少なめに
し、冷却水温度が低い場合は長い時間を設定して燃料噴
射量を多めにする。
【0034】また、燃料噴射時間T1は、ECU30の
立上がり後最初のTDCパルスP1の検出タイミングt
6後の燃料噴射時間T2と連続する時間設定でもよい
し、タイミングt6までの適当な時間を予め設定するよ
うにしてもよい。
【0035】続いて、図1の機能ブロック図を参照し、
上記の制御を行うためのECU30の要部機能を説明す
る。図1において、タイマ35には前記燃料噴射時間T
1が設定される。タイマ35に設定される時間は、エン
ジン水温センサ32で検出されたシリンダ2の水温すな
わちエンジン温度に基づいて時間テーブル41から読出
される値である。マップメモリ36に設定される噴射時
間T2は、エンジン温度、回転数、吸入空気量の関数で
ある。
【0036】リセット動作完了検出部37は、ECU3
0のリセット動作が完了したことを検出して燃料噴射弁
起動部38に検出信号s1を出力する。この検出信号s
1に応答して、燃料噴射弁起動部38は端子電圧供給部
39に起動信号s2を出力する。こうして噴射弁10の
コイルには端子電圧供給部39から所定の端子電圧が供
給され、燃料噴射が行われる。起動指令信号s1に応答
してタイマ35も作動し、所定時間(T1)後にタイム
アップ信号s3を出力する。このタイムアップ信号s3
によって燃料噴射弁起動部38は起動信号s2の出力を
停止し、噴射弁10は閉弁する。
【0037】TDCパルス検出部40がTDCパルスを
検出すると、TDCパルス検出部40はマップメモリ3
6に検出信号s4を出力する。マップメモリ36は、こ
の検出信号s4に応答して所定の時間情報を燃料噴射弁
起動部38へ出力する。この時間情報に従って燃料噴射
弁起動部38は起動信号s2を出力し、噴射弁10は開
弁する。こうして、タイマ35がタイムアップした後
は、TDCパルス検出毎にマップメモリ36から読出さ
れたデータに基づく所定の噴射タイミングで燃料が噴射
される。
【0038】なお、タイマ35は発電機出力電圧が所定
値以下に低下するとタイマ値はリセットされ、再び発電
機出力電圧が所定値よりも上昇すると時間テーブル41
からその時点における冷却水温に応じた時間を読込む。
なお、時間テーブル41に設定する値は、始動が成功し
てエンジンが所定回転数以上になるまでに行った始動操
作の繰り返し回数に応じて変更し、回数が多くなると設
定値が小さくなるように構成してもよい。こうすること
によって、始動失敗が重なったとしても未燃ガスの滞留
の量を抑制できる。
【0039】以上説明したように、本実施例では、EC
U30のリセット動作が完了した直後、すなわちマイク
ロコンピュータの立上がり後、直ちに始動用燃料を噴射
できるようにした。
【0040】なお、本発明は、1回のクランキングにお
いて着火チャンスが少ない単気筒エンジンに特に有効で
あるが、多気筒エンジンにおいても始動性を向上させる
上で大きい効果がある。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、センサ入力に基づく燃料噴射タイミングであ
るか否かにかかわらず、マイクロコンピュータの立上が
りを検出すると直ちに燃料を噴射し、その後に、センサ
入力に基づく燃料噴射タイミングが得られた場合は、そ
のセンサ入力に従って正規のタイミングで燃料噴射を行
える。こうして数少ない着火チャンスを逃すことなく、
始動を成功させるための効果的な燃料噴射を行える。
【0042】リコイルスタータによるクランキング操作
開始時から直ちに燃料を噴射するのではなく、マイクロ
コンピュータが立上がり、発電機の出力電圧も高まって
きた後、すなわち着火できる条件が整いつつある中で燃
料を噴射するようにした。したがって、始動失敗により
クランキングを繰り返すことがあっても未燃ガスの滞留
が少なく、始動時の未燃排気ガスの発生を抑えることも
できる。
【0043】また、本発明においては燃料供給系統の構
成を複雑にすることなく、上述の始動性能向上を果たす
ことができるので、リコイルスタータ方式を採用してい
るような小型排気量エンジンのような汎用エンジンに適
用しても小型・軽量かつ構造が簡単であるという特性を
損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ECUの要部機能を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例を示す汎用エンジンの構成
図である。
【図3】 実施例の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図4】 従来装置の動作を示すタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
1…エンジン、 4…点火プラグ、 7…吸気管、 1
0…噴射弁、 19…TDCセンサ、 30…ECU、
31…スロットル弁開度センサ、 32…水温セン
サ、 35…タイマ、 36…マップメモリ、 37…
リセット動作完了検出部、38…燃料噴射弁起動部、
39…端子電圧供給部、 40…TDCパルス検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−43843(JP,A) 特開 昭55−151128(JP,A) 特開 平3−249345(JP,A) 特開 昭60−187732(JP,A) 特開 平3−229938(JP,A) 特開 平5−126020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02D 43/00 - 45/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リコイルスタータによる始動操作でエン
    ジンのクランク軸に連結されたフライホイールが回転さ
    れたとき、この回転によって発生した電力を燃料噴射弁
    の駆動および制御用に供給する電源手段と、 前記フライホイールの回転と連動して駆動されるメカニ
    カルポンプで加圧された燃料を燃料噴射弁に供給する燃
    料供給手段と、 燃料噴射弁を制御する制御手段に備えられたマイクロコ
    ンピュータが前記フライホイ−ルの回転によって発生し
    た電力の供給を受けて立ち上がったことを検出する手段
    と、 前記マイクロコンピュータが立ち上がったことを検出す
    る手段の検出信号に応答して燃料噴射弁を予定時間だけ
    開弁させ、その後の予定燃料噴射タイミングでは、あら
    かじめ設定した噴射パターンに従って燃料噴射弁を開弁
    して燃料噴射させるように構成された燃料噴射弁制御手
    段を具備したことを特徴とするエンジンのバッテリレス
    電子燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記予定時間は、予めタイマに設定され
    た時間であることを特徴とする請求項1記載のエンジン
    のバッテリレス電子燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 前記タイマに設定される時間は、その設
    定時間経過後の予定の燃料噴射タイミングまで噴射弁の
    開弁状態を維持させるように設定されていることを特徴
    とする請求項2記載のエンジンのバッテリレス電子燃料
    噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 前記タイマに設定される時間は、エンジ
    ンの冷却水温に基づいて決定されていることを特徴とす
    る請求項2記載のエンジンのバッテリレス電子燃料噴射
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記タイマに設定される時間は、エンジ
    ンの回転数が所定回転数以上となるまでに行った始動操
    作の繰返し回数に基づいて決定されていることを特徴と
    する請求項2記載のエンジンのバッテリレス電子燃料噴
    射制御装置。
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