JP3086080U - 反射タイプのビーズ額絵 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】前面からの光線による反射によって美観に優れ
ると共に、飾る場合に場所の制約のないビーズ額絵を提
供する。 【解決手段】透明フィルム面に異なる色彩を含む花，動
物などの絵柄を印刷し、その表裏両面に透明な粘着層を
付与せしめ、裏面側に上記粘着層を介してアルミ蒸着１
３を施したフィルムを貼り重ねて反射式原画１を形成す
ると共に、その表面側に上記粘着層を利用して透明なガ
ラス又は樹脂製のビーズ２を固定してなるビーズ絵Ｂを
額Ａ内に収納し、透明な樹脂板又はガラス板３で蓋止す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はビーズ絵に光を反射させることにより輝きを得ることができる反射タ イプのビーズ額絵に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ビーズを利用し粘着加工した下絵の上に隙間のないようにビーズを並べた作品 は、いわゆるビータッチ手芸として広く知られており、プラスチック画板上に原 画を貼り付けて、所定通りにビーズを並置し、仕上げて透明シート又はガラスで ビーズを固定すると共に、額に嵌め込み、背面を厚紙等で押さえ、留めピンで止 着することが行われている。

【０００３】 しかし、上記のビーズ利用作品は単にプラスチック画板上の下絵に対応して、 その上に粘着のりを介してクリスタルガラスビーズを並べるだけであり、しかも 額に収納するときは、背面が厚紙等により押さえられるため、ビーズによる表面 の乱反射による美観は得られるとしても、原画自体の反射ではないため、美観観 賞の面で自ら限界を有していた。

【０００４】 そこで、本出願人はその改良策として、上記ビーズ利用の絵に対し光の透過に よる美的変化を加えるため、原画自体を光の透過するフィルムにし、裏面から光 を透過させることにより印刷された絵板部分がビーズを通して立体的に見え、し かも光の乱反射により輝いて見えるステンドグラス調のビーズ額絵をさきに提案 した。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記ステンドグラス調のビーズ額絵は、その構造上、原画がビーズ を通して立体的に見え、光の乱反射により輝く美観を具えるにしても、光を透過 させるために裏側に光源が必要であり、額絵を飾る場所にある程度の制約を免れ ないことが分かった。

【０００６】 本考案は上述の如き各実状に着目し、更に前面からの光線が原画自体に反射す る手法を採用することを見出すことにより、上記ビーズ額絵の各問題点を解決し て、従来、得られなかった少量の光源でも輝きを得られ易くして、光反射による 美観に優れ、かつ飾る場所にも制約のない反射タイプのビーズ額絵を提供するこ とを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

即ち、上記目的に適合する本考案額絵の特徴は、透明フィルム面に異なる色彩 を含む花，動物などの絵柄を印刷し、その表裏両面に透明な粘着層を付与せしめ て、裏面側に上記粘着層を介してアルミ蒸着を施したフィルムを貼り重ねると共 に、表面側に上記粘着層を利用して透明なガラス又は樹脂製のビーズを固定して なるビーズ絵を額内に収納し、透明な樹脂板又はガラス板で蓋止してなる構成に ある。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、更に上記本考案の具体的な実施の形態を添付図面にもとづいて説明する 。

【０００９】 図１は本考案に係るビーズ額絵の１例を示し、Ａは額，Ｂは内部に収納された ビーズ絵であり、図示のようにビーズ絵Ｂを通常の形態で額Ａ内に収納すること によって構成されている。

【００１０】 図２は上記図１に示すビーズ額絵のＸ−Ｘ線における一部拡大断面図であり、 透明フィルム面に複数の異なる色彩を含む花，動物などの絵柄を印刷し、その表 裏両面に透明な粘着層を付与せしめて、裏面側に上記粘着層を介してアルミ蒸着 １３を施したフィルムを貼り重ねた本考案の要部をなす反射式原画１上に上記表 面側の粘着層を利用して透明なガラス又は樹脂製のビーズ２を固定せしめたビー ズ絵Ｂを額Ａ内に収納し、透明な樹脂又はガラス板３で蓋止した構成を示してい る。

【００１１】 ここで、上記反射式原画１における絵柄を印刷した透明フィルムは、例えば塩 化ビニルフィルムの如き合成樹脂フィルムであり、裏面にアルミ蒸着を施したフ ィルム、通常、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）フィルムが透明な粘着剤 を介して貼り重ねられることによって鏡の原理の応用で反射鏡の上に絵柄が印刷 された状態を呈している。 従ってその上に透明なガラス又は樹脂製のビーズ２を粘着剤により固定するこ とによって上から入った光線が鏡面に反射し、更に透明なビーズ３を通過すると きに乱反射して輝きのより得られるビーズ額絵になる。

【００１２】 なお、絵柄上の粘着面に固定されるビーズ３は、印刷した色彩を含む絵柄の各 部の色彩に合わせた色あるいは透明なガラスもしくは樹脂製のビーズであり、そ の大きさは必ずしも均一である必要はなく、大小各種のビーズ３を選択し、又は 混合して使用することも可能である。 この場合、ビーズ３は絵柄部分のみでなく、それ以外の部分を含め全面に並べ 固定せしめるようにする。

【００１３】 図３は上記のビーズ額絵において反射式原画１上にビーズ３を固定し、額Ａ内 に収納してビーズ額絵を作成するに至るまでの好ましい作成態様として反射式原 画１の各層の層構成を示している。 図中、１１は異なる色彩を含む花，動物などの絵柄ａを施した透明フィルム、 通常、塩化ビニルフィルムであり、１２はその裏面に形成された透明な粘着層、 １４は上記粘着層１２を介して上記絵柄を施した透明フィルム１１の裏面に貼り 重ねられたアルミ蒸着１３の施されたフィルムで、通常、ＰＥＴフィルムであり 、該アルミ蒸着フィルム１４の下面には更にビーズ絵を額内に固定するための粘 着層１５が付与されている。

【００１４】 一方、前記絵柄ａを施した透明フィルム１１の表面側には透明な粘着層１６が 形成されて、図においては更に透明フィルム上の印刷絵柄を保護するため、例え ばポリプロピレンフィルムの如きフィルム１７が介装されて、該フィルム１７の 上にビーズ固定用の透明粘着層１８が層成されている。なお、１９は剥離シート である。

【００１５】 そこで、上記の如く層構成された反射式原画１を額絵として作成するにあたっ ては、先ず最下面の粘着層１５により額内に反射式原画１を固定し、最上面の剥 離シート１９を剥離除去して顕出された印刷絵柄の透視される粘着層１８の面に ガラス又は樹脂製のビーズ３を固定し、上面にガラス又は樹脂板を載置し、蓋止 することによってビーズ額絵が得られる。 なお、作成順序は上記に限らず、額内への固定に先立ち、上面の剥離シート１ ９を剥がしてビーズを固定し、ビーズ絵を作成した後、最下面の粘着層１５によ り額内に固定してもよい。 かくして、以上のような作成過程を経て容易に本考案のビーズ額絵を作成する ことができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上のように複数の異なる色彩を含む花，動物などの絵柄をフィルム 面に印刷し、その表裏に粘着層を付与せしめた透明フィルムの裏面側にアルミ蒸 着を施したフィルムを貼り重ね、表面側に透明なガラスもしくは樹脂製のビーズ を上記粘着層を利用して固定したビーズ絵を額内に収納したビーズ額絵よりなり 、透明フィルムに絵柄を印刷し、その裏面からアルミ蒸着したフィルムを貼り重 ねることにより鏡の原理の応用で反射鏡の上に絵柄が印刷された状態を呈し、そ の上にビーズを固定することにより上から入った光線がアルミ蒸着面に反射し、 さらにガラス又は樹脂ビーズを透過して乱反射し、多彩な輝きのある美観に優れ たビーズ額絵を得ることができる。 特に本考案は絵柄が印刷されたフィルムの裏面にアルミ蒸着フィルムを貼り重 ねるだけで従来、得られなかった少量の光源でも輝きが得られ、しかも、背後に 光源の必要もなく、飾る場所の制約もない利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る額絵の外観を示す正面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線に沿うビーズ絵の一部断面概要
図である。

【図３】本考案額絵の要部をなす反射式原画の層構成を
示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ 額 Ｂ ビーズ １ 反射式原画 ２ 透明ビーズ ３ 透明板 １１ 透明フィルム １２，１６ 粘着層 １３ アルミ蒸着 １４ 基材フィルム １５，１８ 粘着層 １７ 保護用フィルム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明フィルム面に異なる色彩を含む花，動
   物などの絵柄を印刷し、その表裏両面に透明な粘着層を
   付与せしめて、裏面側に上記粘着層を介してアルミ蒸着
   を施したフィルムを貼り重ねると共に、表面側に上記粘
   着層を利用して透明なガラス又は樹脂製のビーズを固定
   してなるビーズ絵を額内に収納し、透明な樹脂板又はガ
   ラス板で蓋止してなることを特徴とする反射タイプのビ
   ーズ額絵。