JP3085884B2 - ブラシレスモータの速度検出装置 - Google Patents

ブラシレスモータの速度検出装置

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JP3085884B2
JP3085884B2 JP07225925A JP22592595A JP3085884B2 JP 3085884 B2 JP3085884 B2 JP 3085884B2 JP 07225925 A JP07225925 A JP 07225925A JP 22592595 A JP22592595 A JP 22592595A JP 3085884 B2 JP3085884 B2 JP 3085884B2
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/42Devices characterised by the use of electric or magnetic means
    • G01P3/44Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators
    • H02P6/16Circuit arrangements for detecting position
    • H02P6/17Circuit arrangements for detecting position and for generating speed information

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
の速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周波数発電機(FG)やエンコーダ等の
特別なセンサを用いずに速度検出信号を得るブラシレス
モータに関する提案は種々なされており、例えば特開平
7−46879号公報記載の装置が知られている。この
特開平7−46879号公報記載のブラシレスモータの
速度検出装置を示したのが図11である。
【0003】このブラシレスモータは、駆動コイルL
U ,LV ,LW を有する固定子に対する図示されない回
転子の位置に応じた3相の正弦波信号が、図示されない
ホール素子からブラシレスモータ駆動回路1に出力さ
れ、このブラシレスモータ駆動回路1から駆動コイルL
U ,LV ,LW に駆動電流が出力されることにより、回
転子が回転するようになっている。
【0004】上記駆動コイルLU ,LV ,LW には、図
12にU(実線),V(点線),W(一点鎖線)で示さ
れる電圧信号が発生している。これらU,V,W相の各
信号は、ダイオードD1,D2及び電流源I12よりなる
2入力ダイオードOR回路D12、ダイオードD3,D
4及び電流源I34よりなる2入力ダイオードOR回路D
34、ダイオードD5,D6及び電流源I56よりなる2
入力ダイオードOR回路D56にそれぞれ入力され、該
2入力ダイオードOR回路D12,D34,D56から
ダイオードD7,D8,D9及び電流源I789 よりなる
3入力ダイオードOR回路D789へは、2入力波形
(U,W相、U,V相、V,W相)の組のうち電位的に
低い方の波形だけがそれぞれ出力される。すなわち、2
入力ダイオードOR回路D12からは図12にaで示さ
れる波形が、2入力ダイオードOR回路D34からは図
12にbで示される波形が、2入力ダイオードOR回路
D56からは図12にcで示される波形が、それぞれ出
力される。
【0005】これら2入力ダイオードOR回路D12,
D34,D56からの3相信号は3入力ダイオードOR
回路D789に入力され、3入力ダイオードOR回路D
789から比較器2の一方の入力端子には、図12に
a,b,cで示される3入力波形のうち電位的に最も高
い波形だけが出力される。すなわち、3入力ダイオード
OR回路D789からは図2にdで示される3角波信号
(誘導起電圧)が出力される。
【0006】この3入力ダイオードOR回路D789か
らの3角波信号(誘導起電圧)と、スター接続抵抗R,
R,Rより得られた図12にeで示されるコイル中点電
圧とは比較器2に入力されて、該比較器2において比較
され、比較器2からは図12にfで示される速度検出信
号が出力される。
【0007】そして、該速度検出信号fを、モータ速度
制御回路(不図示)に入力し、ブラシレスモータ駆動回
路1の制御入力を操作することによって、モータ速度が
一定に保たれるようになっており、簡単な回路構成でモ
ータの駆動マグネット磁極数よりも多い速度検出信号f
(例えば磁極数が16極のモータなら24パルスのF
G)が得られるようになっている。
【0008】なお、図におけるVccは電源電圧を示して
いる。また、図12中の各波形を示すアルファベットと
図11中に示される地点を表すアルファベットとはそれ
ぞれ対応している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記ブラシレ
スモータの速度検出装置にあっては、駆動コイルLU
V ,LW の通電切換えや速度エラー補正等によってコ
イル電流に急激な変化が発生し、実際のコイル電圧波形
は図13にU,V,Wで示される波形となる。すなわ
ち、コイル電圧波形U,V,Wには、駆動コイルLU
V ,LW の通電切換えによる乱れαや速度エラー補正
による乱れβが発生する。
【0010】このようにコイル電圧波形U,V,Wに乱
れα,βを生じると、図13に示されるように、2入力
ダイオードOR回路D12からの出力波形a、2入力ダ
イオードOR回路D34からの出力波形b、2入力ダイ
オードOR回路D56からの出力波形cに当該乱れα,
βをそのまま受け継ぎ、3入力ダイオードOR回路D7
89からの出力波形(誘導起電圧)dもその乱れα,β
を受け継ぐこととなる。このように誘導起電圧dに乱れ
α,βが生じると、図13に示されるように、比較器2
の入力比較電圧d,eに当該乱れα,βによる逆転が生
じてしまい、速度検出信号fに当該乱れα,βによるミ
スパルスが発生することになる。
【0011】従って、このような速度検出信号fでは到
底正常な速度制御を行うことができず、信頼性が低下す
るといった問題があった。
【0012】そこで本発明は、周波数発電機やエンコー
ダ等の特別なセンサを用いずに速度検出信号を得るブラ
シレスモータの速度検出装置において、誘導起電圧を用
いた速度検出信号に駆動コイルの通電切換えや速度エラ
ー補正等によるミスパルスの発生がなく、精度良い速度
制御がなされ、信頼性が向上されるブラシレスモータの
速度検出装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のブラシレスモ
ータの速度検出装置は、上記目的を達成するために、正
負方向に往復通電される3相の駆動コイルを有する固定
子と、磁極を有する回転子と、この回転子の回転に応じ
た3相の出力信号を得る位置検出手段と、この位置検出
手段の出力信号に従って前記駆動コイルへの通電を制御
する駆動回路と、前記駆動コイル端に生じる電圧波形に
基づいて誘導起電圧を得る誘導起電圧合成回路と、前記
3相の駆動コイルの中点電圧を検出するコイル中点電圧
検出手段と、を備えたブラシレスモータの速度検出装置
であって、前記位置検出手段の出力信号を合成して位置
信号を得る位置信号合成回路と、前記位置信号の立ち上
がり若しくは立ち下がりのタイミングから所定時間経過
後立ち上がる遅延信号を合成する遅延回路と、前記誘導
起電圧と前記コイル中点電圧とを比較しながらこの誘導
起電圧にオフセットをかけると共に、前記遅延回路から
の遅延信号に基づいて前記オフセットを解除するオフセ
ット回路と、このオフセット回路の出力に接続された誘
導起電圧と前記コイル中点電圧とを比較して速度検出信
号を形成する比較器と、を具備した。
【0014】請求項2のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
遅延回路は、位置信号の立ち上がりから所定時間遅れた
タイミングで立ち上がる第1の遅延信号と、前記位置信
号の立ち下がりから所定時間遅れたタイミングで立ち上
がる第2の遅延信号と、を形成し、オフセット回路は、
誘導起電圧がコイル中点電圧よりも高くなると該誘導起
電圧を電源電圧付近まで引き上げるようにオフセットを
かけると共に、前記第1の遅延信号に基づいてそのオフ
セットを解除する一方で、誘導起電圧がコイル中点電圧
よりも低くなると該誘導起電圧を接地電位付近まで引き
下げるようにオフセットをかけると共に、前記第2の遅
延信号に基づいてそのオフセットを解除することを特徴
としている。
【0015】請求項3のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
遅延回路は、位置信号の立ち上がりから所定時間遅れた
タイミングで立ち上がり、前記位置信号の立ち下がりか
ら前記所定時間遅れたタイミングで立ち下がる第1の遅
延信号と、その反転信号である第2の遅延信号と、を形
成することを特徴としている。
【0016】請求項4のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
遅延回路は、位置信号の立ち上がりから所定時間遅れた
タイミングで立ち上がり、前記位置信号の立ち下がりと
同時に立ち下がる第1の遅延信号と、前記位置信号の立
ち下がりから所定時間遅れたタイミングで立ち上がり、
前記位置信号の立ち上がりと同時に立ち下がる第2の遅
延信号と、を形成することを特徴としている。
【0017】請求項5のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
誘導起電圧合成回路は、駆動コイルの出力端子の各相間
にそれぞれ接続された2入力ダイオードOR回路と、こ
れら2入力ダイオードOR回路の各出力端子に接続され
る共に、前記2入力ダイオードOR回路のダイオードに
対して逆方向接続された3入力ダイオードOR回路と、
を備えていることを特徴としている。
【0018】このような請求項1乃至5のブラシレスモ
ータの速度検出装置によれば、駆動回路によって3相の
駆動コイルに対して正負方向に往復通電がなされると、
磁極を有する回転子が回転し、位置検出手段によって当
該回転子の回転に応じた3相の出力信号が得られる。こ
の位置検出手段の各出力信号は位置信号合成回路に入力
され該位置信号合成回路によって合成されて位置信号が
得られ、この位置信号は遅延回路に入力され該遅延回路
によって上記位置信号の立ち上がり若しくは立ち下がり
のタイミングから所定時間経過後立ち上がる遅延信号が
合成される。一方、3相の駆動コイル端に生じる電圧波
形は誘導起電圧合成回路に入力され該誘導起電圧合成回
路によって誘導起電圧が合成され、この誘導起電圧とコ
イル中点電圧検出手段によって検出されたコイル中点電
圧とは比較器に入力され該比較器によって比較される。
この比較器の出力信号はオフセット回路に入力され該オ
フセット回路によって誘導起電圧とコイル中点電圧との
大小関係が逐次監視される。ここで、例えば誘導起電圧
とコイル中点電圧とがクロスし、比較器から正規の速度
検出信号が出力されると、上記オフセット回路によって
誘導起電圧にオフセットがかけられて該誘導起電圧が例
えば電源電圧付近まで引き上げられるか若しくは接地電
位付近まで引き下げられて、駆動コイルの通電切換えや
速度エラー補正等によって誘導起電圧に生じる波形乱れ
に従った入力比較電圧の逆転がなくなる。また、当該オ
フセット回路には上記遅延信号も入力され該オフセット
回路によってこの遅延信号に基づいて、上記オフセット
は上記波形乱れをやり過ごした後且つ次の速度検出信号
を検出する手前で解除される。従って、誘導起電圧を用
いた速度検出信号に駆動コイルの通電切換えや速度エラ
ー補正等によるミスパルスの発生がなくなり、精度良い
速度制御がなされるようになる。また、このようにして
得られた速度検出信号は、その立ち上がり・立ち下がり
の両エッジを速度制御に用いることが可能で、しかも立
ち上がり・立ち下がり間のデューティ比が均等となるこ
とから、速度検出の分解能が向上され得る。
【0019】請求項6のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
ブラシレスモータの定格回転数の切換えに応じて、遅延
時間を変化させる遅延時間可変手段を備えた。
【0020】このような請求項6のブラシレスモータの
速度検出装置によれば、例えば定格回転数に変更があっ
て定格回転数が切換えられると、遅延時間可変手段によ
って遅延時間が変化されて、例えばオフセット解除のタ
イミングが波形乱れをやり過ごした後且つ次の速度検出
信号を検出する手前となるようにされ得る。
【0021】請求項7のブラシレスモータの速度検出装
置は、上記目的を達成するために、請求項1に加えて、
ブラシレスモータの回転数が定格回転数を所定数外れた
場合に、位置検出手段の出力信号に基づいて形成された
信号が速度検出信号になることを特徴としている。
【0022】このような請求項7のブラシレスモータの
速度検出装置によれば、ブラシレスモータの回転数が例
えば定格に達していない過渡期やオーバーシュートのよ
うな過剰回転といったように定格回転数を所定数外れた
場合には、位置検出手段の出力信号に基づいて形成され
た信号が自動的に速度検出信号となる。この速度検出信
号の精度は定格時に比して落ちるが、この精度が求めら
れるのは定格回転数前後の限られた範囲であり、モータ
速度制御回路がモータの加減速信号を連続して出し続け
られるレベルのものであれば、ある程度ラフであっても
実用上全く支障はない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態における
ブラシレスモータの速度検出装置を表した構成図であ
り、従来技術で説明したのと同一なものに対しては同一
符号が付してある。
【0024】このブラシレスモータは、駆動コイルL
U ,LV ,LW を有する固定子と、磁極を有する図示さ
れない回転子としての例えば駆動マグネットと、該固定
子に対する回転子の回転に応じた3相の出力信号を得る
位置検出手段としての例えばホール素子Hu ,Hv ,H
w と、がそれぞれ備えられており、これらホール素子H
u ,Hv ,Hw の出力に従ってブラシレスモータ駆動回
路1から駆動コイルLU,LV ,LW に駆動電流が出力
されることによって、回転子が回転するようになってい
る。
【0025】これら駆動コイルLU ,LV ,LW には、
駆動コイル端に生じる電圧波形に基づいて誘導起電圧を
得る誘導起電圧合成回路9が接続されている。この誘導
起電圧合成回路9の構成は従来技術で説明したのと同じ
であるので、ここでの説明は省略する。
【0026】この誘導起電圧合成回路9の出力端子すな
わちダイオードD7,D8,D9及び電流源I789 より
構成される3入力ダイオードOR回路D789のカソー
ドコモンには比較器2の一方の入力端子が接続されてい
る。一方、上記駆動コイルLU ,LV ,LW の出力端子
には抵抗R,R,Rがスター接続されてコイル中点電圧
(正確には仮想コイル中性点電圧)を出力可能となって
おり、これら抵抗R,R,Rのコモンには上記比較器2
の他方の入力端子が接続されている。
【0027】上記ホール素子HU ,HV ,HW には、上
記駆動回路1の他に、上記ホール素子HU ,HV ,HW
の出力信号を合成して位置信号を得る位置信号合成回路
3が接続されており、この位置信号合成回路3には、該
位置信号の立ち上がりのタイミングから所定時間t経過
後立ち上がり該位置信号の立ち下がりのタイミングから
上記所定時間t経過後立ち下がる第1の遅延信号と、そ
の反転信号である第2の遅延信号と、を形成する遅延回
路4が接続されている。
【0028】この遅延回路4にはオフセット回路8が接
続されている。このオフセット回路8には上記比較器2
の出力端子が接続されていると共に、このオフセット回
路8の出力端子には上記誘導起電圧合成回路9の出力端
子が接続されている。すなわち、当該オフセット回路8
は、上記誘導起電圧合成回路9にて合成された誘導起電
圧とスター接続された抵抗R,R,Rからのコイル中点
電圧とを比較しながらこの誘導起電圧がコイル中点電圧
よりも高くなると該誘導起電圧を電源電圧Vcc付近まで
引き上げるようにフルオフセットをかけると共に、上記
第1の遅延信号に基づいて該第1の遅延信号がHi(ハ
イ)レベルになるとそのフルオフセットを解除する一方
で、誘導起電圧がコイル中点電圧よりも低くなると該誘
導起電圧を接地(GND)電位付近まで引き下げるよう
にフルオフセットをかけると共に、上記第2の遅延信号
に基づいて該第2の遅延信号がHiレベルになるとその
フルオフセットを解除するようになっている。
【0029】次に、このように構成された装置の動作に
ついて以下説明する。磁極を有する駆動マグネットの磁
界をホール素子HU ,HV ,HW が検出すると、該ホー
ル素子HU ,HV ,HW からは図2にu,v,wで示さ
れる波形が出力される。この3相の正弦波状信号は駆動
回路1に入力され、該駆動回路1により駆動コイルL
U ,LV ,LW に駆動電流IU ,IV ,IW が出力され
て、該駆動コイルLU ,LV ,LW には、図13にU,
V,Wで示した電圧信号が発生する。
【0030】これらU,V,W相の各信号は誘導起電圧
合成回路9に入力され、この誘導起電圧合成回路9から
は、図2にdで示されるように、駆動コイルLU ,L
V ,LW の通電切換えによる乱れαや速度エラー補正に
よる乱れβを含んだ誘導起電圧(3角波信号)が出力さ
れる(詳しくは従来技術を参照)。そして、この誘導起
電圧dと上記コイル中点電圧eは比較器2に入力されて
比較がなされる。
【0031】一方、図2にu,v,wで示される上記3
相の正弦波状信号は位置信号合成回路3にも入力されて
該位置信号合成回路3において位置信号が合成され、こ
の位置信号は遅延回路4に入力されて該遅延回路4にお
いて第1、第2の遅延信号が得られる。この位置信号合
成回路3及び遅延回路4の具体的な構成を表したのが図
5であり、そのタイミングチャートを表したのが図6で
ある。
【0032】この位置信号合成回路3は、図5に示され
るように、ホール素子HU ,HV ,HW からの出力信号
をホールアンプA1 ,A2 ,A3 でそれぞれ受け、該ホ
ールアンプA1 ,A2 ,A3 の出力電流を同極同士合流
してカレエントミラーQ11,Q12に流し、該カレエント
ミラーQ11,Q12により電流の差分に従ってトランジス
タQ13をオンオフする構成となっている。
【0033】すなわち、ホールアンプA1 ,A2 ,A3
には、ホール素子HU ,HV ,HWの出力u,反転u、
v,反転v、w,反転wがそれぞれ入力され、該ホール
アンプA1 ,A2 ,A3 からは、図5に示される電流I
U ,反転IU 、IV ,反転IV 、IW ,反転IW がそれ
ぞれ出力される。そして、ホールアンプ出力電流のI
U ,IV ,IW が合流してI1 となり、反転IU ,反転
V ,反転IW が合流して反転I1 となる。
【0034】反転I1 はカレエントミラーQ11,Q12
経てI1 と合流し、トランジスタQ13のベース電流I2
にされる。ここで、I2 はトランジスタQ13の流入専用
となり、反転I1 >I1 の時には0となる(図6参
照)。
【0035】そして、I2 が流れるとトランジスタQ13
がオンして出力信号(位置信号)xはLoレベルにな
る。一方、I2 が流れないとトランジスタQ13がオフし
て位置信号xはHiレベルになる。従って、位置信号合
成回路3からは図2及び図6にxで示される位置信号が
出力される。
【0036】遅延回路4は、トランジスタQ13のコレク
タに接続される単安定マルチバイブレータMMV1,M
MV2と、これら単安定マルチバイブレータMMV1,
MMV2の各出力端子に接続されるノア回路NORと、
このノア回路NORの出力端子及び上記トランジスタQ
13のコレクタに接続されるD型フリップフロップDFF
と、を備えている。
【0037】すなわち、単安定マルチバイブレータMM
V1は位置信号xの立ち上がりをトリガにしてCR時定
数による一定幅のパルス信号x1 を出力する。また、単
安定マルチバイブレータMMV2は位置信号xの立ち下
がりをトリガにしてCR時定数による一定幅のパルス信
号x2 を出力する。
【0038】パルス信号x1 ,x2 はノア回路NORに
入力されて該ノア回路NORにて合成され、当該ノア回
路NORからはパルス信号x3 が出力される。このパル
ス信号x3 と上記位置信号xとはD型フリップフロップ
DFFに入力される。このD型フリップフロップDFF
は、クロック(CL)端子に入力されたパルス信号x3
の立ち上がりで動作し、その時データ(D)端子に入力
されている位置信号xの状態(Hi、Lo)を端子Qか
ら出力する。また、端子反転Qからは端子Qのインバー
ト信号を出力する。このD型フリップフロップDFFの
出力Q,反転Qは、それぞれ後述のフルオフセットの解
除信号y,反転yとなる。
【0039】すなわち、遅延回路4からは図2及び図6
にy,反転yで示される第1、第2の遅延信号がそれぞ
れ出力される。この第1の遅延信号は、図2及び図6に
示されるように、位置信号xの立ち上がりのタイミング
から所定時間t経過後立ち上がり該位置信号xの立ち下
がりのタイミングから上記所定時間t経過後立ち下が
り、第2の遅延信号は、位置信号xの立ち上がりのタイ
ミングから所定時間t経過後立ち下がり該位置信号xの
立ち下がりのタイミングから上記所定時間t経過後立ち
上がる。
【0040】これらフルオフセットの解除信号y,反転
y及び上記比較器2の出力f’はオフセット回路8に入
力されて該オフセット回路8からの出力信号d’は比較
器2の一方の入力端子に入力される。
【0041】このオフセット回路8にあっては、図2に
示されるように、誘導起電圧dがコイル中点電圧eより
高くなると比較器2の出力f’がHiレベルとなって、
図1に示されるトランジスタQH がオンとなり、出力電
圧d’が電源電圧Vcc付近まで引き上げられるフルオフ
セットがかかるようになっている。
【0042】そして、上記遅延回路4からの第1の遅延
信号がHiレベルになると、トランジスタQH がオフと
なり、図2に示されるように、出力電圧d’のフルオフ
セットが解除されて該出力電圧d’は誘導起電圧dとな
るようになっている。
【0043】一方、誘導起電圧dがコイル中点電圧eよ
り低くなると、図2に示されるように、比較器2の出力
f’がLoレベルとなって、図1に示されるトランジス
タQL がオンとなり、出力電圧d’が接地(GND)電
位付近まで引き下げられるフルオフセットがかかるよう
になっている。
【0044】そして、上記遅延回路4からの第2の遅延
信号がHiレベルになると、トランジスタQL がオフと
なり、図2に示されるように、出力電圧d’のフルオフ
セットが解除されて該出力電圧d’は誘導起電圧dとな
るようになっている。
【0045】当該オフセット回路8及び比較器2の具体
的な構成を表したのが図3であり、そのタイミングチャ
ートを表したのが図4である。
【0046】このオフセット回路8にあっては、図3に
示されるように、出力電圧d’がコイル中点電圧eより
高くなると、比較器2の動作により、トランジスタQ
1 ,Q2 のベースに電流が流れ、該トランジスタQ1
2 がオンする。このトランジスタQ2 がオンすると、
トランジスタQ3 ,Q4 がオフとなり、速度検出信号
f’は図2及び図4に示されるように、Hiレベルにな
る。ここで、トランジスタQ4 はオフであるから、カレ
エントミラーQ5 ,Q6 に電流が流れ、トランジスタQ
H がオンとなる。すなわち、電源Vcc側のフルオフセッ
トがかかる。
【0047】その後、フルオフセットの解除信号(第1
の遅延信号y)がHiレベルになると、トランジスタQ
7 がオンし、上記トランジスタQH をオフさせる。
【0048】一方、出力電圧d’がコイル中点電圧eよ
り低くなると、比較器2の動作により、トランジスタQ
1 ,Q2 のベース電流が絶たれ、該トランジスタQ1
2がオフする。このトランジスタQ1 がオフすると、
トランジスタQL にベース電流が流れ、該トランジスタ
L がオンとなり、グランド電源側のフルオフセットが
かかる。
【0049】その後、フルオフセットの解除信号(第2
の遅延信号反転y)がHiレベルになると、トランジス
タQ8 がオンし、上記トランジスタQL をオフさせる。
トランジスタQ2 がオフの間は上記トランジスタQ3
4 はオンとなり、速度検出信号f’は、図2及び図4
に示されるように、Loレベルになる。なお、図3にお
ける符号Iは電流源を示している。
【0050】このように、本実施形態においては、駆動
回路1によって3相の駆動コイルLU ,LV ,LW に対
して正負方向に往復通電を行い、駆動マグネットを回転
させて、ホール素子HU ,HV ,HW によって当該駆動
マグネットの回転に応じた3相の出力信号u,v,wを
得、このホール素子HU ,HV ,HW の各出力信号u,
v,wを位置信号合成回路3によって合成して位置信号
xを得、この位置信号xを遅延回路4に入力し該遅延回
路4によって上記位置信号xの立ち上がりのタイミング
から所定時間t経過後立ち上がり該位置信号xの立ち下
がりのタイミングから上記所定時間t経過後立ち下がる
第1の遅延信号yと、その反転信号である第2の遅延信
号反転yと、を形成する一方で、3相の駆動コイル端に
生じる電圧波形U,V,Wを誘導起電圧合成回路9に入
力し該誘導起電圧合成回路9によって誘導起電圧dを合
成し、この誘導起電圧dとコイル中点電圧検出手段R,
R,Rによって検出されたコイル中点電圧eとを比較器
2によって比較し、この比較器2の出力信号をオフセッ
ト回路8に入力し該オフセット回路8によって誘導起電
圧dとコイル中点電圧eとの大小関係を逐次監視しなが
ら、誘導起電圧dとコイル中点電圧eとがクロスし比較
器2から正規の速度検出信号f’が出力されたら、誘導
起電圧dにフルオフセットをかけて該誘導起電圧dを電
源電圧Vcc付近まで引き上げるか若しくは接地電位付近
まで引き下げるかして、駆動コイルLU ,LV ,LW
通電切換えや速度エラー補正等によって誘導起電圧dに
生じる波形乱れα,βに従った入力比較電圧の逆転をな
くすと共に、当該オフセット回路8に上記第1,第2の
遅延信号y,反転yを入力し該オフセット回路8によっ
てこの第1,第2の遅延信号y,反転yに基づいて、上
記フルオフセットを上記波形乱れα,βをやり過ごした
後且つ次の速度検出信号f’を検出する手前で解除し、
誘導起電圧d’を用いた速度検出信号f’に駆動コイル
U ,LV ,LWの通電切換えや速度エラー補正等によ
るミスパルスの発生をなくして、精度良い速度制御を行
い得るように構成しているので、信頼性を向上すること
が可能となっている。また、このようにして得られた速
度検出信号f’は、図2及び図4に示されるように、そ
の立ち上がり・立ち下がりの両エッジを速度制御に用い
ることが可能となっており、しかも立ち上がり・立ち下
がり間のデューティ比が均等となることから、速度検出
の分解能を向上できるようになっており、モータの制御
性能を向上することも可能となっている。
【0051】また、本実施形態の速度検出装置はIC化
に適していて、ブラシレスモータ駆動ICに組み込むこ
とができるようになっており、構成を簡素化することが
可能となっている。
【0052】ところで、本実施形態においては、例えば
定格回転数に変更があって定格回転数が切り換えられた
場合には、図5に示されるように、単安定マルチバイブ
レータMMV1,MMV2のスイッチSW(遅延時間可
変手段)を切り換えて外付け抵抗をR1 からR2 に変更
し、CR時定数を切り換えることによって上記遅延時間
tを変化させ、定格回転数が切り換えられた場合でも、
オフセット解除のタイミングを波形乱れα,βをやり過
ごした後且つ次の速度検出信号f’を検出する手前とな
るように調節可能となっている。従って、定格回転数を
変更した場合であっても上述した効果を得ることが可能
となっている。
【0053】因に、上記遅延時間tは、モータの定格回
転数における速度検出信号の半周期の1/4乃至1/3
程度に設定するのが望ましい。
【0054】図7は遅延回路の具体的な他の構成を表し
た回路図、図8は図7の回路動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。この遅延回路14は、所謂Lo
リセットタイプのカウンタC1と、所謂Hiリセットタ
イプのカウンタC2と、を備えている。
【0055】カウンタC1は、位置信号xがHiレベル
になるとクロック10のカウントを開始し、所定数のカ
ウントを終了すると出力(第1の遅延信号)y1 をHi
レベルにする一方で、位置信号xがLoレベルになると
リセットされて第1の遅延信号y1 をLoレベルにす
る。
【0056】一方、カウンタC2は、位置信号xがLo
レベルになるとクロック10のカウントを開始し、所定
数のカウントを終了すると出力(第2の遅延信号)y2
をHiレベルにする一方で、位置信号xがHiレベルに
なるとリセットされて第2の遅延信号y2 をLoレベル
にする。
【0057】このようにして得られた第1、第2の遅延
信号y1 ,y2 をフルオフセットの解除信号として上記
オフセット回路8に入力すると、図8に示されるよう
に、上述した第1、第2の遅延信号y,反転yに比して
立ち下がりのタイミングが早くなるが、フルオフセット
の解除動作には何ら悪影響を及ぼすことがなく、上記と
同様な信号d’,f’が得られることになる。
【0058】従って、上述した遅延回路4を当該遅延回
路14に代えても、上記と同様な効果を得ることができ
る。
【0059】なお、定格回転数に変更があって定格回転
数が切り換えられた場合には、図7に示したクロック1
0の周波数を切り換えるか、若しくは図8に示したカウ
ンタC1,C2のカウント数を切換えることによって、
定格回転数が切り換えられた場合でも、オフセット解除
のタイミングを波形乱れα,βをやり過ごした後且つ次
の速度検出信号f’を検出する手前となるように調節可
能となっている。従って、定格回転数を変更した場合で
あっても上述した効果を得ることが可能となっている。
【0060】ところで、位置信号xに対する第1の遅延
信号yの遅延時間tは、モータの回転数に関係なく一定
値に設定してある。すなわち、回転数が遅い時(例えば
定格回転数の1/2倍速時)は、フルオフセット解除の
タイミングが早くなり、図9に示されるように、駆動コ
イルLU ,LV ,LW の通電切換えによる波形乱れαの
領域内でフルオフセットが解除される。
【0061】図9において、第1の遅延信号yがHiレ
ベルになると、電源電圧Vcc側のフルオフセットが解除
され、オフセット回路8の出力電圧d’は一瞬誘導起電
圧dに移行する。この時、波形乱れαのためにコイル中
点電圧e>誘導起電圧dとなっていると速度検出信号
f’はLoレベルとなる。
【0062】また、この時第2の遅延信号反転yはLo
レベルとなるので、GND側のフルオフセットがかか
り、誘導起電圧dは再び出力電圧d’に戻りGNDレベ
ルまで引き下げられる。
【0063】一方、第1の遅延信号yがLoレベルに、
第2の遅延信号反転yがHiレベルにそれぞれなると、
GND側のフルオフセットが解除され、出力電圧d’は
また一瞬誘導起電圧dに移行する。この時、波形乱れα
のためにコイル中点電圧e<誘導起電圧dとなっている
と速度検出信号f’はHiレベルとなる。
【0064】そして、上記と同様に、この瞬間に電源電
圧Vcc側のフルオフセットがかかり、誘導起電圧dは再
び出力電圧d’に戻りVccレベルまで引き上げられる。
【0065】このようにして、例えば定格回転数の1/
2倍速時のように定格回転数よりもかなり遅い回転数に
おける速度検出信号f’は、自動的にフルオフセット解
除信号y,反転yと同期することになる。
【0066】ここで、信号y,反転yは、ホール素子H
U ,HV ,HW の出力信号u,v,wのゼロクロス点で
Hi、Loが切り換わる位置信号xを基準として作られ
ることから、ホール素子HU ,HV ,HW の位置ずれや
不平衡電圧等の誤差要因によるタイミングのばらつきが
大きく、速度検出信号f’の検出精度は落ちることにな
る。
【0067】しかしながら、速度検出信号f’の検出精
度が求められるのは、定格回転数前後の限られた範囲内
であり、図9の速度検出信号f’は、モータ速度制御回
路がモータの加速信号を連続して出し続けられるレベル
のものであれば、その精度はある程度ラフであっても実
用上全く支障がない。
【0068】このように、本実施形態においては、ブラ
シレスモータの回転数が例えば定格に達していない過渡
期のように定格回転数を所定数外れた場合に、ホール素
子H,H,Hの出力信号u,v,wに基づいて形
成した信号(位置信号y,反転y)を自動的に速度検出
信号f’として、モータ速度制御回路がモータの加速信
号を連続して出し続けられるレベルで、ある程度ラフな
ものとし、実用上にあっては全く支障がないように構成
しているので、ブラシレスモータの回転数が定格回転数
を所定数外れた場合であっても、安定した速度制御を行
うことが可能となっており、上述した効果を一層高める
ことが可能となっている。
【0069】図10は定格回転数の3倍速時における同
上ブラシレスモータの速度検出装置の回路動作を説明す
るためのタイミングチャートである。この3倍速時にあ
っても遅延時間tは一定であるから、フルオフセット解
除のタイミングは遅くなり、図10に示されるように、
誘導起電圧の検出タイミングPを過ぎてからフルオフセ
ットが解除される。
【0070】すなわち、電源電圧Vcc側のフルオフセッ
トが解除された時には、既にコイル中点電圧e>誘導起
電圧dであり、GND側のフルオフセットが解除された
時には、コイル中点電圧e<誘導起電圧dであるから、
図9で説明した実施形態と同様に、速度検出信号f’
は、自動的にフルオフセット解除信号y,反転yと同期
することになる。
【0071】このように、本実施形態においては、ブラ
シレスモータの回転数が例えばオーバーシュートのよう
な過剰回転といったように定格回転数を所定数外れた場
合に、ホール素子H,H,Hの出力信号u,v,
wに基づいて形成した信号(位置信号y,反転y)を自
動的に速度検出信号f’として、モータ速度制御回路が
モータの減速信号を連続して出し続けられるレベルで、
ある程度ラフなものとし、実用上にあっては全く支障
ないように構成しているので、ブラシレスモータの回転
数が定格回転数を所定数外れた場合であっても、安定し
た速度制御を行うことが可能となっており、上述した効
果を一層高めることが可能となっている。
【0072】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1乃至5のブ
ラシレスモータの速度検出装置によれば、駆動回路によ
って3相の駆動コイルに対して正負方向に往復通電を行
い、磁極を有する回転子を回転させて、位置検出手段に
よって当該回転子の回転に応じた3相の出力信号を得、
この位置検出手段の各出力信号を位置信号合成回路によ
って合成して位置信号を得、この位置信号を遅延回路に
入力し該遅延回路によって上記位置信号の立ち上がり若
しくは立ち下がりのタイミングから所定時間経過後立ち
上がる遅延信号を合成する一方で、3相の駆動コイル端
に生じる電圧波形を誘導起電圧合成回路に入力し該誘導
起電圧合成回路によって誘導起電圧を合成し、この誘導
起電圧とコイル中点電圧検出手段によって検出されたコ
イル中点電圧とを比較器によって比較し、この比較器の
出力信号をオフセット回路に入力し該オフセット回路に
よって誘導起電圧とコイル中点電圧との大小関係を逐次
監視しながら、例えば誘導起電圧とコイル中点電圧とが
クロスし比較器から正規の速度検出信号が出力された
ら、誘導起電圧にオフセットをかけて該誘導起電圧を例
えば電源電圧付近まで引き上げるか若しくは接地電位付
近まで引き下げるかして、駆動コイルの通電切換えや速
度エラー補正等によって誘導起電圧に生じる波形乱れに
従った入力比較電圧の逆転をなくすと共に、当該オフセ
ット回路に上記遅延信号を入力し該オフセット回路によ
ってこの遅延信号に基づいて、上記オフセットを上記波
形乱れをやり過ごした後且つ次の速度検出信号を検出す
る手前で解除し、誘導起電圧を用いた速度検出信号に駆
動コイルの通電切換えや速度エラー補正等によるミスパ
ルスの発生をなくして、精度良い速度制御を行い得るよ
うに構成したものであるから、信頼性を向上することが
可能となる。また、このようにして得られた速度検出信
号は、その立ち上がり・立ち下がりの両エッジを速度制
御に用いることが可能であり、しかも立ち上がり・立ち
下がり間のデューティ比が均等となることから、速度検
出の分解能を向上でき、モータの制御性能を向上するこ
とも可能となる。
【0074】また、請求項6のブラシレスモータの速度
検出装置によれば、例えば定格回転数に変更があって定
格回転数が切り換えられると、遅延時間可変手段によっ
て遅延時間を変化させて、例えばオフセット解除のタイ
ミングが波形乱れをやり過ごした後且つ次の速度検出信
号を検出する手前となるように構成したものであるか
ら、定格回転数を変更した場合であっても上述した効果
を得ることが可能となる。
【0075】また、請求項7のブラシレスモータの速度
検出装置によれば、ブラシレスモータの回転数が例えば
定格に達していない過渡期やオーバーシュートのような
過剰回転といったように定格回転数を所定数外れた場合
に、位置検出手段の出力信号に基づいて形成した信号を
自動的に速度検出信号として、モータ速度制御回路がモ
ータの加減速信号を連続して出し続けられるレベルで、
ある程度ラフなものとし、実用上にあっては全く支承が
ないように構成したものであるから、ブラシレスモータ
の回転数が定格回転数を所定数外れた場合であっても、
安定した速度制御を行うことが可能となり、上述した効
果を一層高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるブラシレスモータ
の速度検出装置を表した構成図である。
【図2】図1の回路動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図3】図1中のオフセット回路及び比較器の具体的な
構成を表した回路図である。
【図4】図3の回路動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図5】図1中の位置信号合成回路及び遅延回路の具体
的な構成を表した回路図である。
【図6】図5の回路動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図7】遅延回路の具体的な他の構成を表した回路図で
ある。
【図8】図7の回路動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図9】定格回転数の1/2倍速時における同上ブラシ
レスモータの速度検出装置の回路動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図10】定格回転数の3倍速時における同上ブラシレ
スモータの速度検出装置の回路動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図11】従来技術におけるブラシレスモータの速度検
出装置を表した構成図である。
【図12】図11の回路動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【図13】図11に示した装置の問題点を指摘するため
のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 駆動回路 2 比較器 3 位置信号合成回路 4,14 遅延回路 8 オフセット回路 9 誘導起電圧合成回路 10,C1,C2,SW 遅延時間可変手段 D1〜D6 2入力ダイオードOR回路のダイオード D789 3入力ダイオードOR回路 D12,D34,D56 2入力ダイオードOR回路 GND 接地電位 HU ,HV ,HW 位置検出手段 LU ,LV ,LW 駆動コイル R コイル中点電圧検出手段 t 所定時間 Vcc 電源電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−50787(JP,A) 特開 平7−46879(JP,A) 特開 平1−122387(JP,A) 特開 昭61−218386(JP,A) 特開 平6−261591(JP,A) 特開 平6−153480(JP,A) 特開 平3−89890(JP,A) 実開 平4−88396(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正負方向に往復通電される3相の駆動コ
    イルを有する固定子と、磁極を有する回転子と、この回
    転子の回転に応じた3相の出力信号を得る位置検出手段
    と、この位置検出手段の出力信号に従って前記駆動コイ
    ルへの通電を制御する駆動回路と、前記駆動コイル端に
    生じる電圧波形に基づいて誘導起電圧を得る誘導起電圧
    合成回路と、前記3相の駆動コイルの中点電圧を検出す
    るコイル中点電圧検出手段と、を備えたブラシレスモー
    タの速度検出装置であって、 前記位置検出手段の出力信号を合成して位置信号を得る
    位置信号合成回路と、 前記位置信号の立ち上がり若しくは立ち下がりのタイミ
    ングから所定時間経過後立ち上がる遅延信号を合成する
    遅延回路と、 前記誘導起電圧と前記コイル中点電圧とを比較しながら
    この誘導起電圧にオフセットをかけると共に、前記遅延
    回路からの遅延信号に基づいて前記オフセットを解除す
    るオフセット回路と、 このオフセット回路の出力に接続された誘導起電圧と前
    記コイル中点電圧とを比較して速度検出信号を形成する
    比較器と、 を具備したブラシレスモータの速度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 遅延回路は、 位置信号の立ち上がりから所定時間遅れたタイミングで
    立ち上がる第1の遅延信号と、前記位置信号の立ち下が
    りから所定時間遅れたタイミングで立ち上がる第2の遅
    延信号と、を形成し、 オフセット回路は、 誘導起電圧がコイル中点電圧よりも高くなると該誘導起
    電圧を電源電圧付近まで引き上げるようにオフセットを
    かけると共に、前記第1の遅延信号に基づいてそのオフ
    セットを解除する一方で、誘導起電圧がコイル中点電圧
    よりも低くなると該誘導起電圧を接地電位付近まで引き
    下げるようにオフセットをかけると共に、前記第2の遅
    延信号に基づいてそのオフセットを解除することを特徴
    とするブラシレスモータの速度検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 遅延回路は、 位置信号の立ち上がりから所定時間遅れたタイミングで
    立ち上がり、前記位置信号の立ち下がりから前記所定時
    間遅れたタイミングで立ち下がる第1の遅延信号と、そ
    の反転信号である第2の遅延信号と、を形成することを
    特徴とするブラシレスモータの速度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 遅延回路は、 位置信号の立ち上がりから所定時間遅れたタイミングで
    立ち上がり、前記位置信号の立ち下がりと同時に立ち下
    がる第1の遅延信号と、前記位置信号の立ち下がりから
    所定時間遅れたタイミングで立ち上がり、前記位置信号
    の立ち上がりと同時に立ち下がる第2の遅延信号と、を
    形成することを特徴とするブラシレスモータの速度検出
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 誘導起電圧合成回路は、 駆動コイルの出力端子の各相間にそれぞれ接続された2
    入力ダイオードOR回路と、これら2入力ダイオードO
    R回路の各出力端子に接続される共に、前記2入力ダイ
    オードOR回路のダイオードに対して逆方向接続された
    3入力ダイオードOR回路と、を備えていることを特徴
    とするブラシレスモータの速度検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 ブラシレスモータの定格回転数の切換えに応じて、遅延
    時間を変化させる遅延時間可変手段を備えたブラシレス
    モータの速度検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のブラシレスモータの速度
    検出装置において、 ブラシレスモータの回転数が定格回転数を所定数外れた
    場合に、位置検出手段の出力信号に基づいて形成された
    信号が速度検出信号になることを特徴とするブラシレス
    モータの速度検出装置。
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