JP3085746B2 - 記録シートおよび記録物 - Google Patents

記録シートおよび記録物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録シート、特にイン
クの吸収性に優れ、色再現性に優れた記録シート、およ
び記録物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子スチルカメラまたはコンピュ
ータの普及とともに、それらの画像を紙面等に記録する
ためのハードコピー技術が急速に発達した。これらハー
ドコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再現
性、画像密度、光沢、耐候性などをいかに銀塩写真に近
づけるかが、開発の課題となっている。ハードコピーの
記録方式には、銀塩写真によって画像を表示したディス
プレーを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写方式、
インクジェット方式、静電転写型方式など多種多様の方
式が知られている。
【0003】インクジェット方式によるプリンターは、
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年急速に普及しつつある。インクジェット方式
は、ノズルから被記録材に向けてインク液滴を高速で射
出するものであり、インク中に多量の溶媒を含む。この
ため、インクジェットプリンター用の記録シートは、速
やかにインクを吸収し、しかも優れた発色性を有するこ
とが要求される。例えば、基材上にアルミナ水和物の多
孔質層を設けた記録用シートが知られている(特開平2
−276670号公報、特開平2−276671号公報
等参照)。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】本発明は、インクを速やかに吸収し、高い
色再現性を有し、かつ、色濃度が高く、耐久性の高い記
録物を得ることのできる、インクジェットプリンター用
に好適な記録シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に、溶
媒吸収性の樹脂および粒子直径が1μm以下の無機質微
粒子を含有する層であって、この層における前記無機質
微粒子の含有量が5〜50重量%である層を有し、その
上層にアルミナ水和物からなる多孔質の色素吸着層を有
する記録シートを提供するものである。
【0006】本発明においては、アルミナ水和物からな
る多孔質の色素吸着層(以下多孔質の色素吸着層とい
う)の下層に、インク中の溶媒を吸収する樹脂および無
機質微粒子を含有する層を設けているので、インクジェ
ットプリンター等で記録したときに、多孔質の色素吸着
層中の溶媒を、その下側の層にも吸収させることができ
る。したがって、多孔質の色素吸着層中に残留する溶媒
を最小限に減少させることができる。このため、多孔質
の色素吸着層中に残留した溶媒の拡散に伴って、色素
移動することなく、経時的にも色素が安定に着され、
にじみのないきれいな画像が得られる。
【0007】インク中の溶媒を吸収する樹脂(以下溶媒
吸収性樹脂という)および無機質微粒子を含有する層に
おいて、無機質微粒子は溶媒吸収性樹脂中に不連続部分
を形成して、樹脂が溶媒を吸収する速度を向上させる作
用を有するものと考えられる。無機質微粒子は、それ自
体が多孔質で吸収性のあるものであれば、吸収性を向上
させるので好ましいが、それ自体は吸収性を有する必要
はない。
【0008】無機質微粒子は、粒子直径が1μm以下で
あることが必要である。粒子直径が1μmを超える場合
は、基材に均一に塗布することが困難になったり、OH
P(オーバーヘッドプロジェクター)シートのように透
明性を必要とする記録シートの場合、シートの透明性を
損なうおそれがある。粒子直径10〜500nmの場
好ましい。無機質微粒子の粒子直径が、可視光の波
長に比べて十分小さい場合は、特に透明性が向上する。
【0009】無機質微粒子の材質としては、特に限定さ
れるものではないが、アルミナまたはシリカのような無
機酸化物微粒子が、粒径の制御されたものが得やすいな
どの点で好ましい。具体的には、アルミナゾル、シリカ
ゾル等のゾル状の微粒子を使用するのが好ましい。
【0010】溶媒吸収性樹脂および無機質微粒子を含有
する層における無機質微粒子の含有量は、5〜50重量
であることが必要である。含有量が5重量%に満たな
い場合は、本発明の効果が十分発現せず、記録シートの
解像度が向上しないおそれがある。含有量が50重量%
を超える場合は、逆に、にじみ防止の効果が損なわれる
おそれがある。
【0011】溶媒吸収性樹脂は、膨潤することにより溶
媒を吸収するものが好ましく、溶媒に対する重量膨潤度
(樹脂を溶媒に30℃で48時間浸漬したときの、浸漬
前の樹脂の重量に対する吸収した溶媒の重量の比)
1.0以上かつ10以下、特に1.5以上かつ5以下で
あることが好ましい。過度の膨潤性は、アルミナ水和物
の塗工の際に悪影響を与えるおそれがある。溶媒吸収性
樹脂および無機質微粒子を含有する層の透明性が高い場
合は、鮮明な記録物が得られるので好ましい。
【0012】溶媒吸収性樹脂として、インクの溶媒が水
系である場合、ポリビニルアルコールおよびその変性
物、でんぷんおよびその変性物、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等を好ましく用
いることができる。
【0013】この溶媒吸収性樹脂および無機質微粒子を
含有する層の厚さとしては、0.5〜50μm程度が好
ましい。厚さが0.5μm未満の場合は、本発明の効果
が十分発現しないので好ましくない。厚さが50μmを
超える場合は、層が不透明になり鮮明な画像が得られな
くなるので好ましくない。
【0014】基材上にこの溶媒吸収性樹脂および無機質
微粒子を含有する層を設ける手段は、例えば、溶媒吸収
樹脂と無機質微粒子を混合して適当な溶媒に溶解し、
バーコーター、リバースコーター、コンマコーター、グ
ラビアコーター、ダイコーターなどを用いて塗布し、溶
媒を除去する方法を採用することができる。また、基材
上で直接化学反応によって溶媒吸収性樹脂を合成し、層
を形成してもよい。
【0015】多孔質の色素吸着層は、記録したときに色
素を吸着して、画像を形成する。多孔質の色素吸着層を
構成するアルミナ水和物としては、色素をよく吸着する
ことから、擬ベーマイト(AlOOH)が好ましい。
孔質の色素吸着層は、その細孔構造が実質的に半径が1
0〜100Åの細孔からなり、細孔容積が0.3〜1.
0cc/gである場合は、十分な吸収性を有し、かつ、
多孔質の色素吸着層も透明性があるので好ましい。この
とき、基材が透明であれば、記録シートも透明なものが
得られる。基材が不透明である場合にも、基材の質感を
損なわない高品質な画像を得ることができる。
【0016】れらの物性に加え、多孔質の色素吸着
の平均細孔半径が20〜60Åであり、その平均細孔半
径の±10Åの半径を有する細孔の容積が全細孔容積の
45%以上である場合は、特に色素着性と透明性の両
立の観点から好ましい。平均細孔半径が30〜50Åで
あり、その平均細孔半径の±10Åの半径を有する細孔
の容積が全細孔容積の55%以上である場合はさらに好
ましい。なお、本発明における細孔半径分布の測定は、
窒素吸脱着法による。
【0017】多孔質の色素吸着層は、単一の層だけでな
く、細孔半径分布の異なる層を複層に組み合わせて用い
ることができる。細孔半径分布は、色素の種類に応じ
て、適宜最適化することができる。色素によって細孔半
径は、10〜100Å程度の範囲から適宜選択すればよ
い。通常のインクジェットプリンターの場合、下の層
に、平均細孔半径が20〜30Åのアルミナ水和物を設
け、比較的小さな細孔に入りやすいマゼンダ系の色素を
吸着し、その上に平均細孔半径が35〜50Åの多孔質
の色素吸着層を設けて、小さな細孔には入りにくいシア
ン系の色素を着させるのが好ましい。先の2層の中間
に、平均細孔半径が前記の2層の中間の値を持つ多孔質
の色素吸着層を設けることもできる。
【0018】多孔質の色素吸着層の厚さは、各プリンタ
ー等の仕様によって適宜選択されるが、各層が0.5〜
20μm、積層したとき全体で5〜50μmを採用する
のが好ましい。多孔質の色素吸着層の厚さが0.5μm
に満たない場合は、色素を十分吸着しないおそれがあ
り、20μmを超える場合は、色素吸着層の透明性が損
なわれたり層の強度が低下するおそれがあるので、それ
ぞれ好ましくない。
【0019】本発明において、基材としては特に限定さ
れず、種々のものを使用することができる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルジアセ
テート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ETFE等のフッ素系樹脂など種々のプラスチック
または紙類を好ましく使用することができる。また、
孔質の色素吸着層の接着強度を向上させる目的で、コロ
ナ放電処理やアンダーコート等を行なうこともできる。
【0020】溶媒吸収性樹脂および無機質微粒子を含有
する層の上に多孔質の色素吸着層を設ける手段は、例え
ば、アルミナ水和物にバインダーを加えてスラリー状と
し、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコ
ーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコータ
ーなどを用いて塗布し、乾燥する方法を採用することが
できる。
【0021】本発明においては、インク中の溶媒を吸収
する目的で、多孔質の色素吸着層の上層に、溶媒吸収性
でかつ前記多孔質の色素吸着層より色素着性の低い多
孔質層(以下、溶媒吸収性多孔質層という)を設けるこ
とができる。この層の材質としては、多孔質シリカが好
ましい。この場合、多孔質の色素吸着層の細孔構造が適
当であれば、色素は溶媒吸収性多孔質層には留まらず
孔質の色素吸着層に選択的に吸着される。このとき、基
材に透明なものを用い、記録物を透明基材側(印刷側の
裏側)から見ると透明基体の透明性がほぼそのまま保た
れ、しかも鮮明な画像を見ることができる。
【0022】多孔質シリカとしては、その平均粒子直径
が1〜50μm、細孔容積が0.5〜3.0cc/g程
度の微粉シリカゲルを採用するのが適当である。平均粒
子直径が前記範囲に満たない場合は、インク中の溶
吸収性が不十分となり、逆にそれらが前記範囲を超える
場合には、溶媒吸収性多孔質層の表面が不均質になり、
画像が均質でなくなるおそれがあるので、いずれも好ま
しくない。細孔容積が前記範囲に満たない場合には、イ
ンク中の溶の吸収性が不十分となり、逆にそれらが前
記範囲を超える場合には吸収性が高くなりすぎ、色素ま
でも吸収担持してしまうおそれがあるので、いずれも好
ましくない。
【0023】溶媒吸収性多孔質層の厚さは、用いられる
インクやその溶の種類、インク量等により厳密には決
定されるが、一般には5〜50μm程度を採用するのが
適当である。厚さが前記範囲に満たない場合には、吸収
性が不足し像がにじみ、逆に前記範囲を超える場合に
は、吸収性が高くなりすぎ色素までも吸収担持してしま
い像を形成しないおそれがあるので、いずれも好ましく
ない。
【0024】溶媒吸収性多孔質層を多孔質の色素吸着
上に設ける手段としては、前述した多孔質の色素吸着
の形成手段と同様な方法を、好ましく採用することがで
きる。
【0025】本発明においては、基材に透明なシートを
用いる場合には、インクジェットプリンター等で、色素
着した後で、多孔質の色素吸着層の画像を、透明基
材を通して、インクを打ち込んだ方向と逆の方向から観
察することができる。この画像は、表面に光沢のある基
材であれば良好な光沢を有する。また、基材に守られて
いるので、耐久性のある画像が得られる。このとき、
孔質の色素吸着層の上層に例えば、酸化チタンの粉末
はチタン酸カリウムウィスカーのような、不透明性の
高い多孔質層を設けて、この層を通してインクを打ち込
む場合は、酸化チタン粉末等の層を背景とした、美しい
画像の記録物が得られるので好ましい。さらに、多孔質
の色素吸着層と不透明多孔質層の間に、先に述べたよう
な溶媒吸収性多孔質層を設けることもできる。
【0026】この場合、記録シートの不透明度が70%
以上であることが好ましい。不透明度70%に満たな
い場合は、反射光で画像を見る場合には裏当てをしない
と鮮明な画像にならず、また透過光で見る場合には光源
自体が透けて見えるおそれがあるので好ましくない。不
透明度は、用途によって最適な値が異なるが、70%以
上の不透明度を有することによって背後の直接的な影響
を除くことができる。不透明度が85%以上の場合は、
さらに好ましい。反射光によって像を観察する場合は、
実質的に全く光を透過しなくてもさしつかえないが、背
後に光源を配置し、透過光によって像を観察する場合
は、不透明度が95%以下であることが好ましい。
【0027】ここで上記の不透明度はJIS P813
8で定義する。すなわち、記録用シートの裏側に白色と
黒色の標準板を置いて、反射色濃度計(コニカPDA−
45)を用いてそれぞれ反射色濃度を測定する。そし
て、D=log(1/R)の関係から反射率を求める
(D:反射色濃度、R:反射率)。これをJIS P8
138に適用して、%を単位とする不透明度を求める。
【0028】上記の不透明多孔質層は一般には白色であ
ることが望ましいが、用途によっては特定の色に着色し
た層とすることもできる。また、白色層を採用する場合
は、蛍光増白剤などの添加も有効である。
【0029】不透明多孔質層の材質は、特に限定されな
いが、ベンゾグアナミン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、チ
タン酸カリウム繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸
化亜鉛、酸化鉛等の、有機または無機の粒子を含むもの
が好ましく用いられる。その表面電荷が中性または陰性
の場合は、インク中の色素を吸着しにくいので、特に望
ましい。また、上記粒子そのものは多孔質である必要は
なく、層を形成する際に、粒子間に間隙を形成してもよ
い。
【0030】不透明多孔質層として酸化チタンを用いる
場合は、インクの色素の透過性がよく、かつ不透明度も
高いので特に好ましい。酸化チタンとしては、ルチル
型、アナターゼ型ともに用いることができる。また、酸
化チタンに加え、多孔質シリカを混合することによっ
て、特に大量のインクを用いるプリンターの場合に好ま
しく用いることができる。
【0031】これら不透明多孔質層の塗布量は、プリン
ターの規格(特に単位面積当りのインク量)によって適
宜選択されるが、一般には1〜100μmの間が適当で
ある。その塗工方法としては、多孔質の色素吸着層と同
様な方法が採用可能である。
【0032】
【実施例】(実施例1) 容量2000ccのガラス製反応器(セパラブルフラス
コ、撹拌羽根、温度計付き)に、水810gとイソプロ
パノール676gを仕込み、マントルヒーターにより液
温を75℃に加熱した。撹拌しながらアルミニウムイソ
プロポキシド306gを添加し、液温を75〜78℃に
保持しながら5時間加水分解を行った。そのあと95℃
に昇温し、酢酸9gを添加して48時間、75〜78℃
に保持して解膠した。さらにこの液を、900gになる
まで濃縮し、白色のゾルを得た。このゾルの乾燥物は、
擬ベーマイトであり、窒素吸脱着法で測定した平均細孔
半径は30Åで、10〜100Åの細孔半径を有する細
孔容積は0.6cc/gであった。
【0033】一方、ポリビニルアルコール(クラレ社
製、PVA117)85重量部、シリカゾル(レーザー
法による平均粒子直径15nm)15重量部に水を加え
て、総固形分濃度5重量%の塗工液を、調製した。この
塗工液を、コロナ放電処理を施したポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚さ100μm)からなる基材に、
バーコーターを用いて乾燥時の膜厚が10μmになるよ
うに塗布、乾燥して、溶媒吸収性樹脂および無機質微粒
子を含有する層を形成した。次に、上記のアルミナゾル
にポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA117)
を加えた塗工液(固形分比100:15)を、バーコー
ターで乾燥時の塗工量が10μmになるように塗布、乾
燥して、多孔質の色素吸着層を形成し、記録シートを得
た。
【0034】(実施例2) 実施例1の記録シートの上層に、多孔質シリカゲル(カ
ープレックス#80,シオノギ製薬社製)とポリビニル
アルコールの混合スラリー(固形分比3:1、総固形分
量15重量%)を、バーコーターを用いて乾燥時の膜厚
が20μmとなるよう塗布、乾燥して、溶媒吸収性多孔
質層を形成した。さらに、この上層に、チタン酸カリウ
ムウィスカー(K2 O・6TiO2 、平均繊維長50μ
m、平均繊維直径0.2μm、アスペクト比200〜3
00)とポリビニルアルコールの混合スラリー(固形分
比5:1、総固形分30重量%)を、バーコーターを用
いて乾燥時の膜厚が30μmとなるよう塗布、乾燥し
て、不透明多孔質層を形成し、記録シートを得た。
【0035】(実施例3、4) 実施例1、2において、シリカゾルをそれぞれ、アルコ
キシドの加水分解により得られた、レーザー法による平
均粒子直径が230nmのベーマイト系アルミナゾルに
変えた以外はすべて同様にして記録シートを得た。
【0036】(比較例1、2) 実施例1、2において、基材の上にポリビニルアルコー
ルとシリカゾルの混合物を塗布することに代えて、ポリ
ビニルアルコールのみを塗布した以外はすべて同様にし
て、記録シートを得た。
【0037】実施例1、3及び比較例1の記録シートに
ついては、インクジェットプリンター(IRIS社製、
スマートジェット4012)、実施例2、4及び比較例
2の記録シートについては、インクジェットプリンター
(キヤノン社製、バブルジェットコピア PIXEL
PRO)によって評価パターンを印字し、色濃度、解像
度、にじみ量を測定した。
【0038】色濃度は、黒色の帯を印刷し、反射色濃度
計(コニカ社製、PDA−45)を用いて測定した。解
像度は、200ドット/インチの解像度のストライプを
印字し、鮮明度を10段階で評価した。にじみは、シア
ンとマゼンダの混合による青の帯を印字し、60℃、7
0%の恒温恒湿槽に24時間放置した後、光学顕微鏡で
マゼンダインクの青帯からのにじみ出しを写真撮影し、
その幅を測定した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の記録シートは、色の再現性が良
好で、かつその耐久性も高い。インクジェットプリンタ
ーで印刷した場合にも、溶媒吸収性の樹脂および無機質
微粒子を含有する層が、色素吸着層中に残留するインク
溶媒を最小限度にとどめるので、アルミナ水和物から
なる多孔質の色素吸着層着されにくい色素も経時的
な移動が抑制され、にじみが大幅に少なくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−142680(JP,A) 特開 昭62−242576(JP,A) 特開 昭63−104878(JP,A) 特開 平2−276671(JP,A) 特開 平3−67685(JP,A) 特開 平3−67684(JP,A) 特開 平1−262183(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、溶媒吸収性の樹脂および粒子直
    径が1μm以下の無機質微粒子を含有する層であって、
    この層における前記無機質微粒子の含有量が5〜50重
    量%である層を有し、その上層にアルミナ水和物からな
    る多孔質の色素吸着層を有する記録シート。
  2. 【請求項2】前記多孔質の色素吸着層の上層に、溶媒吸
    収性でかつ前記多孔質の色素吸着層より色素着性の低
    い多孔質層を有する請求項1記載の記録シート。
  3. 【請求項3】前記多孔質の色素吸着層の上層に、不透明
    多孔質層を有する請求項1または請求項2記載の記録シ
    ート。
  4. 【請求項4】基材上に、溶媒吸収性の樹脂および粒子直
    径が1μm以下の無機質微粒子を含有する層であって、
    この層における前記無機質微粒子の含有量が5〜50重
    量%である層を有し、その上層にアルミナ水和物からな
    る多孔質の色素吸着層を有し、前記多孔質の色素吸着層
    に色素を吸着した記録物。
  5. 【請求項5】見る側から順に、透明基材、溶媒吸収性の
    樹脂および粒子直径が1μm以下の無機質微粒子を含有
    する層であって、この層における前記無機質微粒子の含
    有量が5〜50重量%である層アルミナ水和物からな
    る多孔質の色素吸着層、溶媒吸収性でかつ前記多孔質の
    色素吸着層より色素着性の低い多孔質層、不透明多孔
    質層が積層され、前記多孔質の色素吸着層に色素が吸着
    した記録物。
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