JP3085741B2 - 誘導発電機の制御装置 - Google Patents

誘導発電機の制御装置

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JP3085741B2 JP03206766A JP20676691A JP3085741B2 JP 3085741 B2 JP3085741 B2 JP 3085741B2 JP 03206766 A JP03206766 A JP 03206766A JP 20676691 A JP20676691 A JP 20676691A JP 3085741 B2 JP3085741 B2 JP 3085741B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風力発電や内燃機関で
使用される機械装置の余剰動力を利用して電力を得る軸
発電など、原動機の回転速度が大幅に変化する用途に適
した誘導発電機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の誘導発電機の制御装置の
一例を示す構成図であり、1は原動機、2は原動機1に
より駆動される誘導発電機、3は誘導発電機2の交流出
力を直流に変換するコンバータ、4はコンバータ3の出
力電圧を平滑するコンデンサ、5は誘導発電機2の初期
励磁用の直流電源、6はコンバータ3から負荷7へ供給
する電力をオンオフするしゃ断器である。
【0003】8は誘導発電機2の出力電流を検出する電
流検出器、9はコンバータ3の出力電圧を検出する電圧
検出器である。10は発電運転指令、11は発電のたち
上げ制御回路、12はコンバータ3の出力電圧を制御す
る電圧制御回路、101は誘導発電機2の回転速度を検
出する回転検出器、102は回転検出器101で検出し
た誘導発電機2の回転速度を基準にして、誘導発電機2
の出力電流の大きさとすべり周波数を制御するすべり周
波数制御回路、103はすべり周波数制御回路102の
出力として得られる3相の電流指令値、104は電流検
出器8で検出する誘導発電機2の電流が3相電流指令値
103に等しくなるよう制御する電流制御回路、105
は電流制御回路の出力する電流制御信号をパルス幅変調
制御(PWM)してコンバータ3を構成するスイッチン
グ素子の駆動信号を得るPWM制御回路である。
【0004】以上述べた従来の構成において、発電運転
指令10が与えられると、たち上げ制御回路10は電圧
制御回路12に発電電圧指令値を出力する。電圧制御回
路12では、発電電圧指令値と電圧検出器10で検出さ
れるコンバータ3の出力電圧が比較され、その偏差に応
じて誘導発電機2の出力電流の大きさと、すべり周波数
がすべり周波数制御回路102にて制御される。誘導発
電機2のたち上げ時は、コンバータ3の出力電圧が発電
電圧より低いので、誘導発電機2の出力電流を増加する
とともに、すべり周波数を負の方向に増加して、誘導発
電機2の発電電力を増加する。すなわち、すべり周波数
制御回路102において回転検出器101で検出した誘
導発電機2の回転速度を基準にして、出力電圧の偏差に
応じた振幅とすべりを有する各相電流の瞬時指令値10
3を演算する。次に、電流制御回路104において、電
流検出器8で検出される誘導発電機2の各相電流の瞬時
値と各相電流の瞬時指令値103を比較して電流が指令
値に等しくなるよう制御して電流制御信号を得、PWM
制御回路105により電流制御信号をPWM信号に変換
してコンバータを運転し、誘導発電機2の出力電流を制
御する。たち上げ制御回路11はコンバータ3の出力電
圧が発電電圧指令値に達すると、しゃ断器6をオンして
負荷7へ電力を供給し始める。負荷7が投入されたこと
により、発電電圧が下がろうとすると、電圧制御回路1
2、すべり周波数回路102、電流制御回路104、P
WM制御回路105によりコンバータ3が制御され誘導
発電機2の発電電力を増して発電電圧を一定に保つ。
【0005】このようにして、誘導発電機2の発電電力
を制御することにより、負荷7の消費電力の変化にかか
わらず、コンバータ3の出力電圧を一定に制御すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の構成
では、原動機1の近くに回転検出器101を設置する必
要がある。振動が大きく温度・湿度が高いという悪環境
のため、回転検出器101によるトラブルが多かった。
回転検出器101が故障すると発電は継続できないし、
原動機1の振動や電磁的なノイズにより回転検出器10
1の出力信号が乱されると、これをもとにして制御され
る誘導発電機2の出力電流が乱され、安定な制御ができ
なくなる。また回転検出器101の精度、分解能が低い
と、誘導発電機2の出力電流波形が歪み、良好な特性が
得られないため、高価な回転検出器101が必要であっ
た。
【0007】また、従来の構成では誘導発電機2の出力
電流を交流の瞬時値で制御しなければならないが、その
制御方法にも問題があった。一般的な制御方法は交流の
電流基準と検出電流とをPI制御し、その出力信号をパ
ルス信号に変換して各スイッチ素子に分配するという図
7の方式であった。この場合、電流制御回路15は各相
毎にPI制御回路を持つことになる。この方式ではPW
M制御の変調周波数で、PI制御の応答速度が制限され
るため、よほど高速なスイッチング素子をもちいないと
速い電流制御ができない。このため、スイッチング素子
の電流定格に余裕をみる必要があった。交流の電流制御
にはこのほか、交流の電流基準と検出電流をヒステリシ
スコンパレータで比較して、ヒステリシスコンパレータ
の出力として直接PWM信号を得る方法もある。この方
式では前者に比べて高速な電流制御が可能であるが、ス
イッチング回数が増え、損失が大きくなるという欠点を
持っている。いずれにしても変換装置は大形、高価とな
っていた。
【0008】本発明は、以上述べた従来の装置の欠点を
除去するために、回転検出器を使用せず、かつスイッチ
ング素子の電流定格をぎりぎりまで使用でき、小形軽量
でかつ安価な誘導発電機で、高速な電流制御をおこない
応答が速く安定性のよい誘導発電機の制御装置を得るこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、以下の構成を具備している。すなわち、原
動機により駆動される誘導発電機と、この誘導発電機の
交流出力を直流に変換するコンバータと、前記誘導発電
機の各相出力電流を検出して電流検出信号を出力する電
流検出器と、前記電流検出信号と前記誘導発電機の各相
に共通な転流タイミングレベル指令値とを比較し、かつ
前記電流検出信号が前記転流タイミング指令値の正の値
を越えたか否かおよび負の値を越えたか否かの比較信号
を出力する各相毎に2個のコンパレータからなる第1の
電流比較回路と、この第1の電流比較回路の比較信号を
転流タイミングとして前記誘導発電機の各相電圧の18
0度毎に論理値を反転する3相の基本電気角信号を発生
する転流制御回路と、前記各相の電流検出信号と前記誘
導発電機の各相に共通なPWMレベル指令値とを比較し
て電流検出信号がPWMレベル指令値の正の値を越えた
か否かおよび負の値を越えたか否かの比較信号を出力す
る各相毎に2個のコンパレータからなる第2の電流比較
回路と、前記基本電気角信号と前記第2の電流比較回路
の比較信号とに基づいて前記コンバータのスイッチング
信号を発生するものであって、3相のうちのいずれか1
相を順次60度づつPWM相として選択して、他の2相
は前記基本電気角信号をそのまま出力し、PWM相のみ
PWM論理にしたがってPWM信号を出力するものであ
り、さらに前記ンバータにおいてある相が転流したと
きその転流タイミング後の電気角60度間だけ前記転流
した相よりも120度遅れた相をPWM相として選択
し、PWM論理としては前記転流した相とPWM相のど
ちらの電流もPWMレベル指令値を越えていないときに
はPWM相の前記基本電気角信号を反転して出力し、い
ずれかがPWMレベル指令値を越えているときには前記
基本電気角信号をそのまま出力して、PWM制御するP
WM制御回路とを具備している。
【0010】
【作用】本発明によれば、誘導発電機とコンバータで構
成され、コンバータの出力に直流を得る発電装置におい
て、誘導発電機の出力電流波形が誘導発電機の磁束と、
回転速度と、巻線のインピーダンスと、直流出力電圧
と、負荷によって決まり、特に回転速度の変化に追従し
て出力電流波形が変化していくという原理に着目し、電
流波形の変化に応じてコンバータを制御するようにして
いる。
【0011】具体的には、電圧基本電気角信号と第2の
電流比較回路の比較信号とに基づいてコンバータのスイ
ッチング信号を発生する際に、3相のうちのいずれか1
相を順次60度づつPWM相として選択して、他の2相
は基本電気角信号をそのまま出力し、PWM相のみPW
M論理にしたがってPWM信号を出力するものであり、
またある相が転流したときその転流タイミング後の電気
角60度間だけ前記転流した相よりも120度遅れた相
をPWM相として選択し、PWM論理としては前記転流
した相とPWM相のどちらの電流もPWMレベル指令値
を越えていないときにはPWM相の基本電気角信号を反
転して出力し、いずれかがPWMレベル指令値を越えて
いるときには基本電気角信号をそのまま出力して、PW
M制御するようにしたものである。
【0012】このようなことから、回転検出器を使用し
ないで安定な発電制御をおこなえる。特に、出力周波数
が低い範囲でPWM制御にて電流を制御するとき、高速
に制御できかつ損失が少ない電流制御が可能である。
【0013】
【実施例】図1に本発明の1実施例の構成を示すもので
あり、1〜12は図7の従来例の構成図の同一符号と同
一の構成要素である。13は電圧制御回路12から出力
される誘導発電機2の出力電流波高値の指令値、14は
電流比較回路、15は電流比較信号、16は転流制御回
路、17はPWM制御回路である。
【0014】図2は図1の電流比較回路14の詳細図で
ある。図2において13は誘導発電機2の出力電流波高
値の指令値、IU、IV、IWは電流検出器8により検
出された誘導発電機2の検出電流、22〜24は極性反
転器、25〜30は減算器、31〜36はヒステリシス
コンパレータであり、このコンパレータは出力電流波高
値の指令値と検出電流とを比較してその結果を電流比較
信号UP、UN、VP、VN、WP、WNとして出力す
る。なお、図1では6個の電流比較信号をまとめて15
で示している。
【0015】図3は図1の転流制御回路16の詳細図で
ある。図3において41〜46はオア回路、47〜52
はアンド回路、53〜55はフリップフロップ、UF、
VF、WFは53〜55の出力として得られる電圧基本
電気角信号である。
【0016】図4は図1のPWM制御回路17の詳細図
である。図4において61〜66は否定論理回路、67
はデコーダ、68〜79はアンド回路、80〜82はオ
ア回路、83〜85はアンド回路、86〜88はイクス
クルーシブオア回路、PH1〜PH6はデコーダ67の
出力信号、UPWM、VPWM、WPWMはイクスクル
ーシブオア回路86〜88のそれぞれの出力であって、
コンバータ3の各相のPWM信号である。
【0017】次に、以上のように構成された本発明の実
施例の動作について説明する。誘導発電機2の出力電流
IW,IV,IU、例えば相電流iw,iv,iuは台
形波状に制御される。電圧制御回路12は、その台形波
の高さを電流値波高値指令値13として与える。図2に
おいて、誘導発電機2の検出電流各相電流iw,iv,
iuと波高値指令値13との偏差が減算器25〜30に
よってとられ、その偏差の大きさによってヒステリシス
コンパレータ31〜36が動作する。例えば、U相電流
iuが波高値指令値13より大きければ、減算器25の
出力は正となり、ヒステリシスコンパレータ31の出力
UPは“1”となる。また、U相電流iuが波高値指令
値13よりヒステリシス分以上小さくなると、ヒステリ
シスコンパレータ31の出力UPは“0”となる。
【0018】一方、減算器26ではU相電流iuを極性
反転器21により極性反転した信号の大きさが波高値指
令値13をこえると、ヒステリシスコンパレータ32の
出力UNは“1”となり、、また波高値指令値13より
ヒステリシス分以上小さくなると、ヒステリシスコンパ
レータ32の出力UNは“0”となる。V相、W相も同
様である。
【0019】このようにして、図2の電流比較回路14
からは誘導発電機2の出力電流が波高値指令値13によ
って指示される振幅におさまっているか否かが、電流比
較信号UP,VP,WP、UN,VN,WNにて出力さ
れる。
【0020】図3の転流制御回路16のフリップフロッ
プ53は、電流比較信号UPが“1”であればリセット
され、電流比較信号UNが“1”であればセットされ
る。図4のPWM制御回路17においてPWMを動作さ
せない場合には、PWM制御回路17の出力は周波数制
御回路の出力としてそのまま出力され、コンバータ3は
周波数制御回路の出力によりスイッチング制御される。
従って、相電流iuが正であり、波高値指令値13より
も大きくなると、U相のプラス側のスイッチング素子は
オフされ、マイナス側のスイッチング素子がオンされ
て、iuを減少させる方向の電圧とされる。これによ
り、相電流iuが減少して負となり、その絶対値が波高
値指令値13を越えると、U相のマイナス側のスイッチ
ング素子はオフされ、プラス側のスイッチング素子がオ
ンされて相電流iuを増加させる方向の電圧とされる。
このように相電流iuが正負に変化してその絶対値が波
高値指令値13を越えるごとにフリップフロップ53は
セット/リセットされる。V相、W相も同様である。
【0021】こうして、フリップフロップ53〜55の
出力、すなわち、電圧基本電気角信号UF、VF、WF
としてコンバータ3の転流制御信号が得られる。もし、
コンバータ3の入力側に接続されているのが、誘導発電
機2でなく単なるリアクトルであればリアクトルの定数
とコンバータ3の出力電圧の高さとによって電流変化率
が定まるから、これと波高値指令値13の大きさとによ
ってコンバータ3の動作周波数は定まる。
【0022】これに対し、本発明の実施例では誘導発電
機2が接続されているので、上記のほかに誘導起電力が
加わる。誘導発電機2の磁束が確立していると、電流は
コンバータ3の出力電圧と誘導起電力との差によって流
れる。誘導起電力の変化によって電流変化率は変化し、
誘導起電力の変化を相でみると正弦波的でその変化速度
は回転数に依存するから、誘導発電機2の回転数が高く
なり、誘導起電力の変化が速くなると電流変化率も速く
なり、コンバータ3の周波数は誘導発電機2の回転数に
自動的に追従する。このようなことから、本実施例で
は、図7の従来例で必要としていた回転検出器101な
しでコンバータ3の転流制御が可能となる。
【0023】図5は相電流iuと電圧基本電気角信号U
F、VF、WFを図5に示す。電圧基本電気角信号U
F、VF、WFは180度ごとに“1”、“0”を繰り
返す信号となり、それぞれ120度ずつ位相のずれた3
相信号となる。さきに述べたようにPWMしないときに
は電圧基本電気角信号UF、VF、WFでコンバータ3
を制御して180度通電制御をおこなうから、UF、V
F、WFのすべてが同時に“1”あるいは同時に“0”
となってはいけない。しかし、単にヒステリシスコンパ
レータ31〜36の出力でフリップフロップ53〜55
をセット、リセットするだけではすべてが同時に“1”
や“0”になる可能性がある。これを禁止するため、図
3ではオア回路41〜46とアンド回路47〜52とに
よってすべての相が同時に“1”や“0”になることを
禁止している。
【0024】図3の転流制御回路16から出力される電
圧基本電気角信号UF、VF、WFと、図2の電流比較
回路14から出力される電流比較信号をもとに、図4の
PWM制御回路にてPWM制御する。
【0025】ここで、図6の動作波形にもとづいて、図
4のPWM制御回路17の作用を説明する。デコーダ6
7はPH1、PH2、PH3、PH4、PH5、PH6
の6本の出力信号線をもっており、電圧基本電気角信号
UF、VF、WFの状態によって出力信号のどれか一つ
だけが“1”となり、他はすべて“0”となる。簡単の
ため図6では、信号が“1”をとる期間をその信号名で
示している。
【0026】図6において、電圧基本電気角信号UFは
最初“1”であり、相電流iuは正方向に増加する。時
刻t1にて電流iuは波高値指令値に達し電流比較信号
UPが“1”になる。UPの変化により、転流制御回路
16においてUFが“0”とされる。UFの変化により
デコーダ67の出力のうちPH1が“1”となる。PH
1以外は“0”だから図6のアンド回路74〜79のう
ち、アンド回路77のみ電流比較信号の状態により出力
が変化し、その他のアンド回路74〜76,78,79
の出力は電流比較信号の状態に関わらず“0”である。
従って、オア回路80,82の出力は“0”となり、ア
ンド回路83,85の出力も“0”となる。つまり、P
H1が“1”の間はイクスクルーシブオア回路86,8
8は電圧基本電気角信号UF、WFをそのまま出力する
ことになる。その間、イクスクルーシブオア回路87の
出力はPWM/180度通電切り替え信号EPWMが
“1”であれば、電流比較信号UP、VNの状態によっ
て決まることになる。時刻t1後、UPは“1”であ
り、否定論理回路61を介しているためアンド回路71
の出力は“0”となる。
【0027】したがって、オア回路81の出力も“0”
となり、イクスクルーシブオア回路87は電圧基本電気
角信号VFをそのまま出力する。これによりコンバータ
出力電圧はU相、W相は負側、V相のみ正側のスイッチ
ング素子がオンされ電流iuは減少し始める。電流iu
が減少して時刻t2にてヒステリシスコンパレータ31
のヒステリシスレベルを下回ると、UPは“0”とな
る。電流比較信号VNはすでに“0”であったから、ア
ンド回路71の出力は“1”となり、アンド回路77、
オア回路81を介してアンド回路84の出力は“1”と
なる。したがってイクスクルーシブオア回路87の出力
VOは、電圧基本電気角信号VFを反転した信号とな
り、コンバータ出力電圧はU相、V相、W相ともすべて
負となる。すなわち、線間電圧はすべて零となり、発電
機電流は誘導起電力により流れることになる。iu、i
vの瞬時振幅は増加に転じt3にてiuよりもさきにi
vが指令値に達する。これにより、VNが“1”にな
り、UPが“1”の場合と同様にV相電圧が負から正に
転じて、電流ivは減少し始める。もちろん電流iuも
減少する。t4にてVNが“0”になり、発電機の線間
電圧がすべて“0”とされて電流iu、ivはいずれも
誘導起電力により増加し始める。以後t5からt8まで
はいずれもiuの瞬時値比較によってPWMがおこなわ
れる。t9にて電流iwが−il*に達してWNが
“1”になると、電圧基本電気角信号WFが“0”から
“1”になる。デコーダ67の出力はPH2が“1”と
なる。これによりアンド回路75〜79の出力は電流状
態に関わらず“0”となり、アンド回路74の出力のみ
が電流iu、iwの状態により変化するようになる。t
9にてコンバータのU相は負、V相、W相は正の電圧と
なる。iwが減少し、t10でWNが“0”となるとU
相も正電圧とされ線間電圧は“0”となる。iwとiu
の瞬時振幅は増大に転じ、t11にてUPが“1”とな
る。これによりU相電圧は正から負とされ、iw、iu
は減少してt12にてUPが“0”となる。以下同様に
して各相電流が指令値を越えないようにPWM制御す
る。
【0028】このようにPH1が“1”の間はU相の電
流状態をみてV相のスイッチをオンオフ制御することに
より、U相電流を所定の波高値指令値以下に制御するこ
とができる。ただし、スイッチングしているのはV相で
あるから、そのスイッチング制御をU相電流のみでおこ
なっているとV相自身の電流が波高値指令値を越える可
能性がある。このためアンド回路71でUPとVN双方
の否定論理をとった信号のアンドをとってV相自身の電
流も波高値指令値を越えないように制御している。
【0029】以上の説明において、電流比較回路14の
出力信号15が転流制御回路16、および、PWM制御
回路17に共通に与えられているが、この2つの回路に
おける電流比較回路14の出力信号の役割はまった異な
る。
【0030】転流制御回路16では、コンバータ3の転
流制御のための転流タイミングをとらえるために使用し
ている。すなわち、相電流iu,iv,iwの立ち上が
りをとらえてその相の電圧を反転することにより、相電
圧を相電流に対して180度近くの遅れ位相として、誘
導発電機2を発電状態に位相ロックしている。
【0031】一方、PWM制御回路17では電流比較回
路14の出力信号15は、PWM制御によりおさえる電
流の最大値を制御するためのものである。また電流比較
回路14のヒステリシスの大きさにより変調周波数を決
めてもいる。したがって、転流制御回路16のための電
流比較回路、PWM制御回路17のための電流比較回路
を個別にもってもよい。
【0032】以上述べたような電流比較回路14、転流
制御回路16、PWM制御回路17を有する図1の装置
によれば、誘導発電機2の磁束が確立して誘導起電力が
発生すると、回転検出器なしで誘導発電機2の電流の制
御が可能となる。磁束の確立は、立ち上げ制御回路11
で電圧制御回路12の出力する電流基準の大きさを制御
することによっておこなう。誘導起電力のない状態では
周波数制御回路による発電機電流の変化率は、誘導発電
機2の巻線のインピーダンスで決まってしまうので、電
流基準が小さければ周波数は高く、電流基準が大きけれ
ば周波数は低くなる。従って、コンバータ3を始動する
ときは電流基準を小さくしてPWM制御回路17のEP
WM信号は“0”としておき、高い周波数でコンバータ
を運転し、電流基準を徐々に増やしていく。これによ
り、コンバータ3の運転周波数は徐々に低くなる。運転
周波数が原動機1の回転数相当の周波数に近くなると、
誘導発電機2が発電機として動作し始め、誘導起電力が
発生する。これ以降は電流基準を増やすと発電電流が大
きくなり、減らすと発電電流が小さくなるだけで、周波
数は誘導起電力の周波数によって決まるようになる。誘
導発電機2が発電機として動作し始めたことは、電圧検
出器9で検出する直流電圧が上昇することによって判定
できる。これにより、EPWM信号を“1”としてPW
M制御を生かし、負荷7に必要な電圧まで上昇したらし
ゃ断器6を投入して負荷7に電力を供給する。以後は電
圧制御回路12が動作して直流電圧の高低により電流基
準を増減して、直流電圧を負荷7に必要な電圧に制御す
る。
【0033】
【発明の効果】以上述べた本発明の誘導発電機の制御装
置によれば、回転検出器なしで発電制御をおこなうこと
ができるので、回転検出器のトラブルによる発電停止が
なくなり、また、発電制御から回転速度の閉ループがな
くなり、回転速度検出の精度や、応答速度の制御への影
響がなくなるため高速で安定な発電制御が可能となり、
さらに、電流制御が、高速でしかも損失が少ないので、
スイッチング素子の電流定格ぎりぎりまで使用でき、小
形の変換器で大電力発電が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導発電機の制御装置の1実施例を示
す概略構成図。
【図2】図1実施例の電流比較回路の詳細構成図。
【図3】図1の転流制御回路の詳細構成図。
【図4】図1のPWM制御回路の詳細構成図。
【図5】図1の構成要素による周波数制御回路の一例の
動作説明図。
【図6】図1の構成要素のPWM制御回路の一例の動作
説明図。
【図7】従来の誘導発電機の制御装置の1例を示す概略
構成図。
【符号の説明】
1…原動機、2…誘導発電機、3…コンバータ、4…コ
ンデンサ、5…初期励磁用直流電源、6…しゃ断器、7
…負荷、8…電流検出器、9…電圧検出器、10…運転
指令、11…たち上げ制御回路、12…電圧制御回路、
13…電流波高値指令値、14…電流比較回路、15…
電流比較信号、16…転流制御回路、17…PWM制御
回路、22〜24…極性反転器、25〜30…減算器、
31〜36…ヒステリシスコンパレータ、41〜46…
オア回路、47〜52…アンド回路、53〜55…フリ
ップフロップ、67…デコーダ、68〜79…アンド回
路、80〜82…オア回路、86〜88…イクスクルー
シブオア回路、101…回転検出器、102…すべり周
波数制御回路、103…3相電流指令値、104…電流
制御回路、105…PWM制御回路、IU、IV、IW
…発電機検出電流、UP、UN、VP、VN、WP、W
N…電流比較信号、UF、VF、WF…電圧基本電気角
信号、EPWM…PWM有無切り替え信号、UO、V
O、WO…PWM信号。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により駆動される誘導発電機と、 この誘導発電機の交流出力を直流に変換するコンバータ
    と、 前記誘導発電機の各相出力電流を検出して電流検出信号
    を出力する電流検出器と、 前記電流検出信号と前記誘導発電機の各相に共通な転流
    タイミングレベル指令値とを比較し、かつ前記電流検出
    信号が前記転流タイミング指令値の正の値を越えたか否
    かおよび負の値を越えたか否かの比較信号を出力する各
    相毎に2個のコンパレータからなる第1の電流比較回路
    と、 この第1の電流比較回路の比較信号を転流タイミングと
    して前記誘導発電機の各相電圧の180度毎に論理値を
    反転する3相の基本電気角信号を発生する転流制御回路
    と、 前記各相の電流検出信号と前記誘導発電機の各相に共通
    なPWMレベル指令値とを比較して電流検出信号がPW
    Mレベル指令値の正の値を越えたか否かおよび負の値を
    越えたか否かの比較信号を出力する各相毎に2個のコン
    パレータからなる第2の電流比較回路と、 前記基本電気角信号と前記第2の電流比較回路の比較信
    号とに基づいて前記コンバータのスイッチング信号を発
    生するものであって、3相のうちのいずれか1相を順次
    60度づつPWM相として選択して、他の2相は前記基
    本電気角信号をそのまま出力し、PWM相のみPWM論
    理にしたがってPWM信号を出力するものであり、さら
    に前記ンバータにおいてある相が転流したときその転
    流タイミング後の電気角60度間だけ前記転流した相よ
    りも120度遅れた相をPWM相として選択し、PWM
    論理としては前記転流した相とPWM相のどちらの電流
    もPWMレベル指令値を越えていないときにはPWM相
    の前記基本電気角信号を反転して出力し、いずれかがP
    WMレベル指令値を越えているときには前記基本電気角
    信号をそのまま出力して、PWM制御するPWM制御回
    路と、 を具備した誘導発電機の制御装置。
  2. 【請求項2】 転流タイミングレベル指令値とPWMレ
    ベル指令値とを同じ値として電流比較回路を一つとし
    て、第1の電流比較回路と第2の電流比較回路の機能を
    兼ねさせたことを特徴とする請求項1記載の誘導発電機
    の制御装置。
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