JP3590541B2 - 直流ブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、センサレス直流ブラシレスモータの駆動装置に係り、位置信号を用いないで直流ブラシレスモータを駆動する場合の脱調検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15は、例えば特開平7−87782号公報に示された従来の直流ブラシレスモータの駆動装置を示す構成図である。図において、1はインバータ回路、2は直流ブラシレスモータ、25は直流ブラシレスモータ2のロータの位置を検出するための位置検出回路、26は複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路34の各トランジスタに対する駆動信号を作成する制御部、27は制御部26に異常検出指令を送る異常検出回路、28はシャント抵抗31に流れる通常とは逆方向の電流を検知する逆方向電流検知回路、29はシャント抵抗31に流れる通常の順方向の電流を検知する順方向電流検知回路、30は順方向電流検知回路29と逆方向電流検知回路28とを有する電流検知回路、、32は整流用のダイオードブリッジ、33はダイオードブリッジ32と平滑コンデンサとを有する整流回路である。
【0003】
次に動作を説明する。
直流ブラシレスモータ2を駆動する場合、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路34と、このスイッチング回路34に直流電圧を印加する為の整流回路33が設けられ、その整流回路33とスイッチング回路34とでインバータ回路1が構成される。そして直流ブラシレスモータ2のロータの位置が位置検出回路25で逐次検出され、その検出位置に応じてスイッチング回路34の各スイッチング素子がオン、オフされることで直流ブラシレスモータ2の各相への通電が順次切り替えられ、直流ブラシレスモータ2が駆動される。
【0004】
このインバータ回路1には整流回路33とスイッチング回路34との間の接続ラインに電流検知用のシャント抵抗31が接続され、シャント抵抗31の両端には電流検知回路30が接続される。
この電流検知回路30は、順方向電流検知回路29でシャント抵抗31に流れる通常の順方向の順方向電流を検知し、逆方向電流検知回路28でシャント抵抗31に流れる通常とは逆方向の逆方向電流を検知し、脱調時或いは、逆方向電流がながれている場合でも(回生運転時:急減速時等)スイッチング回路34を保護する事ができるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の直流ブラシレスモータの駆動装置における脱調検知方法は、逆起電圧を検知して位置信号とする場合やホールIC等を使用して位置信号とする場合には有効であるが、位置信号を用いないで直流ブラシレスモータを駆動する場合には、脱調時の電流値と通常運転時の電流値に差が少ない為、脱調を検知できないということと、直流ブラシレスモータの減磁耐力の関係により、高速で脱調を検知する必要がある場合に不都合があった。
【0006】
この発明は、かかる問題点を解決する為になされたもので、位置信号を用いないで直流ブラシレスモータを駆動する場合にも安定且つ、高速な脱調検知方法を備えた直流ブラシレスモータの駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る直流ブラシレスモータの駆動装置は、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、この位相差が予め定められた目標位相差に近づくように直流ブラシレスモータの端子電圧を制御する電圧型インバータの制御装置と、この制御装置において、位相差が目標値に一致せずに端子電圧が所定上限値より高いかもしくは所定下限値より低い場合は運転を停止する運転停止手段とを備えたものである。
【0008】
また、制御装置は、予め定められた基準電圧/周波数パターンに基づいて入力された周波数指令に相当する直流ブラシレスモータの端子電圧と、予め定められた目標位相差とを出力する基準電圧/周波数パターン及び目標位相差演算手段と、直流ブラシレスモータの端子電圧と電流の位相差を演算する電圧電流位相差演算手段と、この電圧電流位相差演算手段で演算された位相差と目標位相差との差である位相誤差を電圧誤差に変換する位相・電圧変換手段と、位相差が目標位相差に近づくように、位相・電圧変換手段で変換された電圧誤差を、基準電圧/周波数パターン及び目標位相差演算手段から出力された端子電圧に加減演算する加減演算器とを備えたものである。
【0009】
また、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、電圧型インバータを制御する制御装置と、位相差が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段とを備えたものである。
【0010】
また、スイッチング素子の出力端子と入力端子間の電位差情報を検出する相電圧検出手段と、スイッチング回路の同一相の上下のスイッチング素子が共にOFFである状態を検知し、タイミング信号として出力するタイミング検出手段と、相電圧検出手段の出力する電位差情報をタイミング検出手段が出力するタイミング信号によりラッチして電流極性信号とするラッチ手段とを有する電流極性検知手段を備え、電流極性検知手段が検知した電流極性信号に基づいて位相差を演算するものである。
【0011】
また、スイッチング素子を駆動するマイクロプロセッサーを備え、タイミング信号検出手段及びラッチ手段は、マイクロプロセッサー内のH/W又はS/Wで構成したものである。
【0012】
また、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、電圧型インバータを制御する制御装置と、直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段で検出した検出電流値が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段とを備えたものである。
【0013】
また、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、電圧型インバータを制御する制御装置と、直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段で検出した検出電流値が、低速運転周波数領域と高速運転周波数領域とで異なるレベルに設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段とを備えたものである。
【0014】
また、複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、電圧型インバータを制御する制御装置と、直流ブラシレスモータの電力を検出する電力検出手段と、電流検出手段で検出した検出電力値が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1〜7は実施の形態1を示す図で、図1は直流ブラシレスモータの駆動装置の全体構成図、図2はモータ相電流が正(インバータ→モータ)であるときの電流極性検知回路各部の信号波形、図3はモータ相電流が負である場合の電流極性検知回路各部の信号波形、図4はモータ相電流と電流極性信号を示す図、図5は直流ブラシレスモータ制御ブロック図、図6は出力周波数とV/F電圧との関係を示す図、図7は脱調検知の制御フローチャートである。
【0016】
図1において、1は電圧型のインバータ、2はこのインバータ1で駆動される直流ブラシレスモータ、3はPWM制御信号を演算して出力する制御回路、4は制御信号を基にインバータ1内の各スイッチを駆動する信号を作成するドライブ回路、5は直流ブラシレスモータ2の相電圧を検出する相電圧検出手段、6はタイミング検出手段、7は相電圧検出手段5とタイミング検出手段6の結果からモータの相電流の極性信号(以下電流極性信号と称する)を出力するラッチ手段である。
また、図中C1〜C6は制御回路3から出力される三相のPWM信号で有り、添字はインバータ1内のスイッチング素子T1〜T6に対応している。またC1〜C6はあらかじめ上下アーム短絡防止時間(以下Tdと称する)を設けられた正弦波PWM信号である。またZは電流極性信号である。
【0017】
次に上記のように構成されたインバータのセンサレス制御方式の基本動作を説明する。
制御回路3は、インバータ1が所定の周波数・電圧を出力するようなPWM制御信号C1〜C6を演算し、逐次出力する。ドライブ回路4は制御信号C1〜C6を基にインバータ1内の各スイッチを駆動する駆動信号S1〜S6を作成する。インバータ1は駆動信号S1〜S6に基づきスイッチT1〜T6を開閉し、出力端子U,V,Wに交流電圧を発生する。これにより直流ブラシレスモータ2に電力が供給され、直流ブラシレスモータ2が駆動される。
【0018】
ここで、例えば直流ブラシレスモータ2を高効率または回転速度を高精度に駆動する必要がある場合は、制御回路3は直流ブラシレスモータ2に流れる電流の位相を検出して、出力電圧ないし周波数を発生する必要がある。
【0019】
以下、この脱調検出装置の動作について図2〜6を用いて説明する。図2、図3において、C1,C2,S1,S2,Vun,Zは、それぞれU相の上アーム制御信号,U相の下アーム制御信号,U相の上アーム駆動信号,U相の下アーム駆動信号,U−N端子間電圧,電流極性信号である。なおC1,C2,S1,S2は正論理(ハイレベルの時スイッチがON)である。
【0020】
図2,3のタイムチャートは、U相のPWM周期中におけるインバータ出力電圧がHIGH(Vdc付近)からLOW(0付近)に切り替わるタイミング近傍の信号変化を示す。
時刻a,b,c,dは、それぞれC2のターンオフ,S2のターンオフ,C1のターンオン,S1のターンオンのタイミングを示す。
【0021】
図2に示すように、U相電流が正方向に流れる場合、インバータ1内では上アームのスイッチング素子T1か下アームのダイオードのいずれかを経由してU相電流が流れるが、この電流経路の選択は上アームのスイッチング素子T1の状態に依存する。即ち、上アーム駆動信号S1がONしていれば上アームのスイッチング素子T1を経由し(以下状態1と称する)、OFFしていれば下アームのダイオードを経由する(以下状態2と称する)。
【0022】
状態1の場合、インバータ1の直流側端子NとU相の端子間電圧Vunはほぼ直流母線電圧Vdc(正確にはVdcからスイッチの電圧降下分Vceを減じた電圧)が発生し、状態2の場合Vunはほぼゼロ電圧(正確にはダイオードの電圧降下VFを減じた電圧)となる。図2のタイムチャートでは、時刻dにおいて状態2→状態1に遷移することが判る。このように変化するVunの電圧レベルを入力し、図2の時刻dより前の時刻(例えば時刻c)でラッチした場合、図2のZのような電流極性信号が得られる。すなわち時刻c以降ローレベルの電流極性信号信号が得られる。
【0023】
また、図3に示すようにU相電流が負方向に流れる場合、インバータ内では下アームのスイッチング素子T1か上アームのダイオードのいずれかを経由してU相電流が流れ、この電流経路の選択は下アームのスイッチング素子T1の状態に依存する。即ち、下アーム駆動信号S2がONしていれば下アームのスイッチング素子T1を経由し(以下状態3と称する)、OFFしていれば上アームのダイオードを経由する(以下状態4)。
【0024】
状態3の場合、インバータ1の直流側端子NとU相の端子間電圧Vunはほぼゼロ電圧(正確にはスイッチの電圧降下分Vceを加えた電圧)が発生し、状態4の場合Vunはほぼ直流母線電圧Vdc(正確にはVdcにダイオードの電圧降下VF を加えた電圧)となる。図3のタイムチャートでは、時刻bにおいて状態3→状態4に遷移することが判る。このように変化するVunの電圧レベルを入力し、Vunが電位を確立するタイミング以降の時刻(例えば時刻c)でラッチした場合、図3のZのような電流極性信号が得られる。すなわち時刻c以降ハイレベルの信号が得られる。
【0025】
上記のように電流極性信号Zは、相電流が正のときロー、負のときハイとなるよう変化するため、インバータ周期中におけるZの状態はおおよそ図4の如くとなり、相電流の電流極性信号が得られる。
【0026】
直流ブラシレスモータ2の相電圧を検出する相電圧検出手段5、タイミング検出手段6、相電圧検出手段5とタイミング検出手段6の結果からモータの相電流の極性信号(以下電流極性信号と称する)を出力するラッチ手段7で構成される電流極性検知回路より得られた電流極性信号Zから、図5に示す制御回路3内の電流電圧位相差演算器14により電圧電流位相差(ゼロクロス位相差)θが演算される。演算された電圧電流位相差θは、基準V/F及び目標位相差演算器9により演算された目標位相差θ*と、比較演算器10により比較演算され、目標位相差誤差Δθを出力する。目標位相誤差Δθは、増幅演算器11により増幅演算されたあと位相・電圧変換器12により、例えばテーブルを参照して電圧誤差ΔVに変換される。
【0027】
演算された電圧誤差ΔVは、位相差θが目標位相差θ*に近づくように、基準V/F及び目標位相差演算器9より出力された基準V/Fパターンの周波数指令F*に相当するV*を加減演算器13により加減演算する。この時、基準V/Fパターン及び目標位相差θ*は、予めモータ試験により求められているものとする。以上により、電圧電流位相差θが目標位相差θ*に近づくように制御回路3により制御されるので、直流ブラシレスモータ2のセンサレス高効率運転が実現できる。
【0028】
上記のようなシステムでは、直流ブラシレスモータ2に過大な負荷がかかり直流ブラシレスモータ2が脱調したとすると、図6の様に目標位相差θ*に対して電圧Vを幾ら加減演算しても電圧電流位相差θが目標値に一致しないので、ついには電圧VはアッパリミットVH 或いはロアーリミットVL に張り付いてしまう。従って、インバータ1が出力している電圧がアッパリミットVH より高いか、或いはロアーリミットVL より低いかを判断することで脱調が検出できる。図7はこの脱調検知の制御フローチャートである。
【0029】
本実施の形態の直流ブラシレスモータの駆動装置は、スイッチング素子T1〜T6を駆動するマイクロプロセッサーを備え、タイミング信号検出手段6及びラッチ手段7は、マイクロプロセッサー内のH/W又はS/Wで構成したものである。
【0030】
実施の形態2.
図8は実施の形態2を示す図で、電気周波数と電圧電流位相差との関係を示す図である。実施の形態1では、脱調検知はインバータ1が出力している電圧がアッパリミットVH より高いか、或いはロアーリミットVL より低いかで脱調を検出する例について説明したが、図8に示すように、電圧・電流位相差(ゼロクロス位相差)が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると脱調と判定するようなシステムとしても同様の効果が得られる。
【0031】
実施の形態3.
図9は実施の形態3を示す図で、電気周波数と電流実効値との関係を示す図である。図に示すように、電流検出器を備え、電流検出器の検出電流値が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると脱調と判定するようなシステムとしても同様の効果が得られる。
【0032】
実施の形態4.
図10は実施の形態4を示す図で、マグネットの脱調時の減磁特性を示す図である。実施形態3では、電流検出器を備え、電流検出器の検出電流値が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると脱調と判定するシステムとしたが、図10に示すようにプラスチックマグネットの脱調時の減磁特性が脱調電流に対してリニアな特性であることを考慮して、非同期時の運転がある周波数(運転)領域と、非同期運転のない周波数領域に分けて脱調電流レベルを設定するシステムとし、非同期時の運転がある周波数(運転)領域の減磁を避ける構成としてもよい。
【0033】
実施の形態5.
図11〜14は実施の形態5を示す図で、図11は直流ブラシレスモータの駆動装置の構成図、図12,13は直流電圧が変化した時、Tdの影響によりシャント抵抗による検出電流値が直流電圧大の時(図12a)と直流電圧小の時(図12B)とで変化することを示す図、直流電圧が変化した時の検出電流値を示す図、図14は運転周波数に対する通常運転時及び脱調時の電力値との関係を示す図である。
【0034】
直流ブラシレスモータ2の効率を上げるため、低回転時は直流電圧をさげている。そのため図11〜14に示すように、電圧がスイッチ15により倍電圧と単電圧に変化した場合でも脱調を検知できるように、電力検出器を備え、電力検出器の検出電力値が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると脱調と判定するシステムとしても良い。
直流電圧が変化した時、Tdの影響によりシャント抵抗による検出電流値が直流電圧大の時と直流電圧小の時とで変化することを利用し、電流値のみの脱調検知より、更に精度よく脱調を検知することができる。
【0035】
【発明の効果】
この発明に係る直流ブラシレスモータの駆動装置は、位置信号を用いないで直流ブラシレスモータを駆動する場合でも、電圧と電流とのゼロクロス位相差が目標値に一致せずに端子電圧が所定上限値より高い場合もしくは所定下限値より低い場合は運転を停止する運転停止手段を備えることにより、安定かつ、高精度の直流ブラシレスモータの脱調検知が実現できる。
【0036】
また、モータの端子電圧のゼロクロスとモータに流れる電流のゼロクロス位相差が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると運転を停止する運転停止手段を備えることにより、高精度の直流ブラシレスモータの脱調検知が実現できる。
【0037】
また、スイッチング素子の出力端子と入力端子間の電位差情報を検出する相電圧検出手段と、スイッチング回路の同一相の上下のスイッチング素子が共にOFFである状態を検知し、タイミング信号として出力するタイミング検出手段と、相電圧検出手段の出力する電位差情報をタイミング検出手段が出力するタイミング信号によりラッチして電流極性信号とするラッチ手段とを有する電流極性検知手段を備え、電流極性検知手段が検知した電流極性信号に基づいてゼロクロス位相差を演算することで、安価に脱調検知回路を構成できる。
【0038】
また、ゼロクロス位相差を検出する電流極性信号のタイミング信号検出手段及びラッチ手段は、スイッチング素子を駆動するマイクロプロセッサー内のH/WないしS/Wで実現することで、安価に回路を構成できる。
【0039】
また、電流検出手段で検出した検出電流値が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段を備えることにより、安定した脱調検知が実現できる。
【0040】
また、電流検出手段で検出した検出電流値が、低速運転周波数領域と高速運転周波数領域とで異なるレベルに設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段とを備えることにより、安定かつ高速な脱調検知が実現できる。
【0041】
また、電力検出器で検出した検出電力値が各運転周波数毎に設定された設定値を超えると運転を停止する運転停止手段を備えることにより、高精度な脱調検知が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1を示す図で、直流ブラシレスモータの駆動装置を示す全体構成図である。
【図2】実施の形態1を示す図で、モータ相電流が正であるときの各部の波形図である。
【図3】実施の形態1を示す図で、モータ相電流が負であるときの各部の波形図である。
【図4】実施の形態1を示す図で、モータ相電流と電流極性信号を示す図である。
【図5】実施の形態1を示す図で、直流ブラシレスモータの駆動装置の制御回路のブロック図である。
【図6】実施の形態1を示す図で、出力周波数とV/F電圧との関係を示す図である。
【図7】実施の形態1を示す図で脱調検知の制御フローチャートである。
【図8】実施の形態2を示す図で、電気周波数と電圧電流位相差との関係を示す図である。
【図9】実施の形態3を示す図で、電気周波数と電流実効値との関係を示す図である。
【図10】実施の形態4を示す図で、マグネットの脱調時の減磁特性を示す図である。
【図11】実施の形態5を示す図で、直流ブラシレスモータの駆動装置の構成図である。
【図12】実施の形態5を示す図で、直流電圧が変化した時、検出電流値が直流電圧により変化することを示す図である。
【図13】実施の形態5を示す図で、直流電圧が変化した時、検出電流値が直流電圧により変化することを示す図である。
【図14】実施の形態5を示す図で、運転周波数に対する通常運転時及び脱調時の電力値との関係を示す図である。
【図15】従来の直流ブラシレスモータの駆動装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 インバータ、2 直流ブラシレスモータ、3 制御回路、4 ドライブ回路、5 相電圧検出手段、6 タイミング検出手段、7 ラッチ手段、9 基準V/F及び目標位相差演算器、10 比較演算器、11 増幅器、12 位相・電圧変換器、13 加減演算器、14 電圧電流位相差演算器、15 スイッチ。

Claims (8)

  1. 複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、
    前記直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、前記直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、この位相差が予め定められた目標位相差に近づくように前記直流ブラシレスモータの端子電圧を制御する前記電圧型インバータの制御装置と、
    前記制御装置において、前記位相差が目標値に一致せずに前記端子電圧が所定上限値より高いかもしくは所定下限値より低い場合は運転を停止する運転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
  2. 前記制御装置は、予め定められた基準電圧/周波数パターンに基づいて入力された周波数指令に相当する前記直流ブラシレスモータの端子電圧と、予め定められた目標位相差とを出力する基準電圧/周波数パターン及び目標位相差演算手段と、前記直流ブラシレスモータの端子電圧と電流の位相差を演算する電圧電流位相差演算手段と、この電圧電流位相差演算手段で演算された位相差と前記目標位相差との差である位相誤差を電圧誤差に変換する位相・電圧変換手段と、前記位相差が前記目標位相差に近づくように、前記位相・電圧変換手段で変換された前記電圧誤差を、前記基準電圧/周波数パターン及び目標位相差演算手段から出力された前記端子電圧に加減演算する加減演算器とを備えたことを特徴とする請求項1記載の直流ブラシレスモータの駆動装置。
  3. 複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、
    前記直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、前記直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、前記電圧型インバータを制御する制御装置と、
    前記位相差が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
  4. 前記スイッチング素子の出力端子と入力端子間の電位差情報を検出する相電圧検出手段と、前記スイッチング回路の同一相の上下の前記スイッチング素子が共にOFFである状態を検知し、タイミング信号として出力するタイミング検出手段と、前記相電圧検出手段の出力する電位差情報を前記タイミング検出手段が出力するタイミング信号によりラッチして電流極性信号とするラッチ手段とを有する電流極性検知手段を備え、
    前記電流極性検知手段が検知した前記電流極性信号に基づいて前記位相差を演算することを特徴とする請求項1又は請求項3記載の直流ブラシレスモータの駆動装置。
  5. 前記スイッチング素子を駆動するマイクロプロセッサーを備え、前記タイミング信号検出手段及びラッチ手段は、前記マイクロプロセッサー内のH/W又はS/Wで構成することを特徴とする請求項4項記載の直流ブラシレスモータの駆動装置。
  6. 複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、
    前記直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、前記直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、前記電圧型インバータを制御する制御装置と、
    前記直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、
    この電流検出手段で検出した検出電流値が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
  7. 複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、
    前記直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、前記直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、前記電圧型インバータを制御する制御装置と、
    前記直流ブラシレスモータの電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出した検出電流値が、低速運転周波数領域と高速運転周波数領域とで異なるレベルに設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
  8. 複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、このスイッチング回路に直流電圧を印加する直流電圧印加手段とを有し、直流電圧を交流電圧に変換し、固定子巻線を有するステータ及び永久磁石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータに電圧を供給する電圧型インバータと、
    前記直流ブラシレスモータの端子電圧のゼロクロスと、前記直流ブラシレスモータに流れる電流のゼロクロスとの位相差を検出して、前記電圧型インバータを制御する制御装置と、
    前記直流ブラシレスモータの電力を検出する電力検出手段と、
    前記電流検出手段で検出した検出電力値が、予め各運転周波数毎に設定された設定値を超える場合は運転を停止する運転停止手段と、
    を備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
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