JP3083294B1 - 汚水処理用セラミックボール、および、その製造方法。 - Google Patents

汚水処理用セラミックボール、および、その製造方法。

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JP3083294B1 JP11261362A JP26136299A JP3083294B1 JP 3083294 B1 JP3083294 B1 JP 3083294B1 JP 11261362 A JP11261362 A JP 11261362A JP 26136299 A JP26136299 A JP 26136299A JP 3083294 B1 JP3083294 B1 JP 3083294B1
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Abstract

【要約】 【課題】効果的に脱臭や汚水処理に作用する高機能性セ
ラミックボール、および、その製造方法を提供すること
にある。 【解決手段】塩素水に接触させる高機能性セラミックボ
ールであって、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al
23)を骨格として、アルカリ金属およびアルカリ土類
金属の含有量の総和が12重量%以上であり、該アルカリ
金属あるいはアルカリ土類金属を前記骨格の隙間に担持
した汚水処理用セラミックボール、および、その製造方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水、特に農業集
落排水、漁業集落排水、公共下水に対して、高機能性セ
ラミックの触媒作用を用いて脱臭、減菌する汚水処理の
セラミックの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、都市下水、農業排水、漁業排
水は強い悪臭をともない、その処理はやっかいなもので
あった。この処理のために、悪臭のガスを水洗したり薬
液洗浄する洗浄法や、活性炭に吸着させたりイオン交換
樹脂に吸着させる吸着法や、直接燃焼したり触媒を用い
て燃焼する燃焼法や、オゾン酸化法や、生物学的分解法
が知られている。また、特開平4-78489号公報、特開平6
-218393号公報、特開平6-218381号公報に開示されてい
るように、脱臭用のセラミックボールも提案されている
が、メカニズムが不明であるため脱臭効果も低く、効果
的に脱臭や汚水処理に作用する高機能性セラミックボー
ルは得られていない。
【0003】本発明者らは、既に、メンテナンス等の扱
いが簡便で、攪拌等の稼働部分が少なく、かつ、脱臭作
用が強力な脱臭、減菌する汚水処理用脱臭方法および装
置として特許第2971444号の発明を提案している。上記
の特許第2971444号の発明の概要は、汚水を、最初に流
入部に注入し、次に嫌気性ろ床槽、回分槽、沈殿分離
槽、オキシデーションディッチ槽のいずれかを通過さ
せ、最後に消毒槽を通過させて、脱臭、減菌する汚水処
理用脱臭システムにおいて、流入汚水量の9%以上の通
常の水と塩素とを高機能性セラミックボールに注入接触
させて、pHを6.4以上に上昇させ酸化作用を有する水溶
液とし、該水溶液を流入部に注入するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特許第2971444
号の発明において、全体としてシステムは完成されたも
のの、効果的に脱臭や汚水処理に作用する高機能性セラ
ミックボールが必要であり、脱臭や殺菌能力が十分高い
汚水処理に作用する高機能性セラミックボールは提案さ
れていないといった問題点もあった。本発明は、上記の
問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、効果的に
脱臭や汚水処理に作用する高機能性セラミックボール、
および、その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、塩素水に接触させる高
機能性セラミックボールであって、シリカ(SiO2)およ
びアルミナ(Al23)を骨格として、アルカリ金属およ
びアルカリ土類金属の含有量の総和が12重量%以上であ
り、該アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を前記骨
格の隙間に担持した汚水処理用セラミックボールであ
る。上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発
明は、請求項1におけるアルカリ金属あるいはアルカリ
土類金属の濃度が、粒体の表面に近い程高くした汚水処
理用セラミックボールである。上記の課題を解決するた
めに、請求項3に記載の発明は、塩素水に接触させる高
機能性セラミックボールであって、シリカ(SiO2)およ
びアルミナ(Al23)を主とした粘土に、添加物と水や
高分子樹脂等の結合剤とを混入した混合物とし、該混合
物は焼結後のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の含
有量の総和が12重量%以上となるように配合し、該混合
物を練り粒状に成形した後に焼結して、該アルカリ金属
あるいはアルカリ土類金属がシリカ(SiO2)およびアル
ミナ(Al 23)の骨格の隙間に担持されるようにした汚
水処理用セラミックボールの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明に好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明するが、始めに、図1を
用いて、本発明の汚水処理液製造装置の1実施例を、嫌
気性ろ床と接触ばっ気を組み合わせた農業集落排水処理
システムに適用した好適な1例の概略を説明する。農業
集落あるいは漁業集落からの生活排水等が混入した汚水
は、管路11から流入部12に移送され、エンドレスのスク
リーンが回動する自動荒目スクリーン13(30mm〜50mmの
巾のスリット)で流入汚水中の大きな混入物を除去して
配管の閉塞やポンプの故障を防止し、次いで、ばっ気沈
砂槽14に流入する。このばっ気沈砂槽14は、ばっ気ブロ
ア15により空気を汚水中に放出してばっ気(爆気)する
とともに、次工程に土砂類が流入しないようにばっ気沈
砂槽14の底に土砂類を沈澱させて、沈澱した土砂類は沈
砂排出ポンプ16により排出して砂溜め(図示せず)に移
して溜めておく。
【0007】上記ばっ気沈砂槽14の上澄み液は、ばっ気
沈砂槽14に隣接した原水ポンプ槽17に流入し、大きな混
入物および土砂を取り除いた原水ポンプ槽17の汚水は原
水ポンプ18により流量調節槽19に移送される。次に、流
量調節槽19からの汚水は、流入汚水中の小さな混合物を
除去するために自動微細目スクリーン21(1mm〜2.5mmの
巾のスリット)を通してから、汚水流量計22で流量を
計測しつつ、ポンプ20で汚水の変動を緩和して汚水流量
を一定にして、その後の汚水の均質・均等を図って、嫌
気性ろ床槽群23の嫌気性ろ床槽第1室23aに移送され
る。
【0008】上記嫌気性ろ床槽第1室23aに続いて、汚
水は順次、嫌気性ろ床槽第2室23bから嫌気性ろ床槽第
1室23cに移送される。これらの嫌気性ろ床槽は、流入
汚水中の固形物等の沈澱分離と、接触材に生育した嫌気
性菌の働きにより汚水中の汚濁物質を除去することが主
な役割であるが、好気性生物反応槽からの返送水中の硝
酸性窒素、亜硝酸性窒素を窒素ガス化する脱窒素槽とし
ての働きや、汚泥の消化によって減量化する生物反応槽
でもある。また、嫌気性ろ床槽の底に溜まった汚泥は汚
泥ポンプ24により引き抜かれ、汚泥濃縮貯留槽25に移送
される。なお、上記の汚泥濃縮貯留槽25に代えて、常時
沈殿物を取り除いて汚泥濃縮機能だけを有する汚泥濃縮
槽にしてもよい。
【0009】上記汚泥濃縮貯留槽25に溜められた余剰汚
泥は、濃縮して容積を減少させるとともに、固形物回収
率を高め脱離液中の固形物を減少することにより安定性
を維持させ、濃縮された汚泥は可搬式ポンプ26により、
汚泥貯留槽27に移送され貯留し、貯留した汚泥はバキュ
ーム車等で搬出する。この際、汚泥濃縮貯留槽25および
汚泥貯留槽27もばっ気ブロア15により空気が汚泥中にば
っ気されている。
【0010】そして、上記嫌気性ろ床槽群23で汚濁物質
を除去された汚水は、接触ばっ気槽第1室28aおよび接
触ばっ気槽第2室28bに移送されるが、これら接触ばっ
気槽は接触材を充填した槽内で、ばっ気攪拌することに
より接触材表面に付着させ膜を形成し、これを繰り返す
ことにより汚水中の汚泥物質を除去する生物反応槽であ
る。上記接触ばっ気槽群28で汚泥物質を除去された汚水
は沈澱槽29に移送され、沈澱槽29では、ばっ気ブロア15
により空気をばっ気させるとともに、処理後の移送水中
の浮遊物を安定して沈澱させ、沈澱した汚泥は汚泥引抜
ポンプ30により引抜いて前述の汚泥濃縮沈澱槽25に移送
し、大半の接触ばっ気槽で処理された処理水は、次の消
毒器31で一定濃度の塩素に接触させ衛生上支障が無いよ
うに消毒槽32で処理し放流する。なお、放流管底が放流
水面より低い場合には放流ポンプ槽を設置(図示せず)
してポンプで放流すればよい。
【0011】次に、本発明の汚水処理液製造装置5を図
2に沿って説明すると、塩素貯留槽51とセラミックボー
ル槽52とを同一の枠体53内に一体的に構成し、枠体53内
は中間枠53aで区切られていている。消毒槽32からの処
理水(通常の水)を供給ポンプ55によって、枠体53に設け
られた流入口54に供給し、一方、塩素貯留槽51の次亜塩
素酸の薬液Bを塩素点滴ポンプ56の吸引管56aから引き
上げ、ポンプ56によって注入管56bを介した塩素注入口5
6cにおいて、前記の流入した水に所定比率で注入した
後、この塩素水を,シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al2
3)を骨格とした隙間にアルカリ金属およびアルカリ土
類金属が担持された高機能性セラミックボールAを挿入
したセラミックボール槽52のセラミックボールAに注入
接触させて、pHを6.4以上に上昇させ酸化作用を有する
汚水処理液Cとし、この汚水処理液Cは枠体53に設けら
れた流出口58から、流量制御弁55a,55b,55cによって流
入部12と嫌気性ろ床槽23と汚泥濃縮貯留装槽25とに注入
する。
【0012】上記の汚水処理液製造装置5の動作は、先
ず、塩素貯留槽51は比較的大容量の槽であって、枠体上
面に位置するように薬液投入口51a、および、その蓋体5
1bが設けられ、レベル計等で次亜塩素酸の貯留の程度を
監視して、必要に応じて薬液投入口51aから次亜塩素酸
を補給する。塩素貯留槽51の上部には流量が制御できる
塩素点滴ポンプ56が配置され、塩素点滴ポンプ56には塩
素貯留槽51の底部に延びた吸引管56aが設けられ、吸引
管56aから所定量の次亜塩素酸を汲み上げて、注入管56b
を介して流入口54からの流入管54aの水に所定の比率で
注入し、注入された塩素水は流入管54aからセラミック
ボール槽52に供給される。セラミックボール槽52に
は、前記混合液(塩素水)が底部52aの供給口52bから供給
され、セラミックボールに注入接触させて上部の排出口
52fから排出管58aを介して流出口58に導くように構成さ
れる。このセラミックボール槽52は二重構造を有してい
る。即ち、円柱形の外枠52cの内側には、外枠52cと同心
状の円柱筒57hで上部に開放部57cを有するセラミックボ
ール収納籠57が設けられ、把持部57dによって取出・装
着自在に配備されており、収納籠57の底部57aはセラミ
ックボールAの直径より小さな流入孔57bを多数設けて
おり、セラミックボール槽52の上部の蓋部52d、およ
び、枠体53の開閉蓋53bを開放した際には、セラミック
ボール収納籠57はセラミックボールAを収納したまま取
出・装着が可能となっている。また、セラミックボール
槽52の底部52aと収納籠57の底部57aとは隙間が存在する
ように、セラミックボール槽52の内側の底部52aには係
止突起52eが設けられて、塩素水Bが満遍なく籠57内に
浸透するようにしてある。したがって、セラミックボー
ル槽52の底部52a、および、収納籠57の底部57aの孔57b
から、収納されているセラミックボールAに接触し、pH
を6.4以上に上昇させ酸化作用を有する汚水処理液Cと
なって、収納籠57の上部の開放部57cから、更に、上方
に配置された排出口52fに導かれ、排出管58aを介して流
出口58に導かれる。なお、セラミックボール槽52の下部
にはそれぞれドレン52gが設けられ水抜き時に使用す
る。
【0013】ここで、本発明の実施例および比較例の高
機能性セラミックボールの組成・構造および製造方法を
図3に沿って説明する。粘土分としては、シリカ(SiO
2)やアルミナ(Al23)を主体とし、その他Fe23,K2
O,Na2O,CaO,TiO2,MgOを含有するものを使用す
る。上記の粘土分に適度の水分を加えるとともに、骨格
を強固にする等の目的で、添加物としてCaO,MgO,M
nO2,FeO,Fe23,TiO2,CoO,ZrO2を混入し、結
合剤として公知の水ガラスや高分子樹脂を加えて混合物
としてから、この混合物を練り、直径が1〜3cmの粒状
に成形した後に、1000℃から1300℃程度で焼結すれば、
本発明の実施例の高機能性セラミックボールが得られ
る。そして、焼結後の高機能性セラミックボールである
本発明の実施例、および、比較例の成分は、下記の[表
1]のようなものであるが、後述するように、本発明の
実施例の高機能性セラミックボールの製造においては、
予め、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量の
総和が12重量%以上となるように配合する必要がある。
また、後述するように、アルカリ金属およびアルカリ土
類金属の含有量の総和の重量%が多いほど、脱臭・殺菌
効果は高いが、あまり多くすると、粒状形状を呈さなく
なり、シリカ(SiO2)やアルミナ(Al23)を主体とし
た骨格および細かな隙間が形成されないので、アルカリ
金属およびアルカリ土類金属の含有量の総和は、ほぼ4
0重量%が限度である。更に、焼結温度は1000℃から13
00℃程度で焼結すると、セラミックボールの表層部にお
いて、アルカリ(Na,K)金属およびアルカリ土類(Ca,M
g)金属が多く含有するような高機能性セラミックボー
ルが製造される。そして、前述した高機能性セラミック
ボール槽52には、流入汚水量の9%に当たる量のきれい
な処理水を消毒槽32から供給するとともに、遊離塩素の
塩素貯留槽51、および、塩素点滴ポンプ55より、塩素(C
l2)を処理水で0.5〜2.0PPMになるように供給し、結果と
して、高機能性セラミックボールに接触させて、後述す
るように、処理後の水溶液のpHを6.4以上に上昇させ
る。
【0014】
【表1】 高機能性セラミックボールの主な化学成分 (単位重量%) 組成元素 Na K Ca Mg Si Al Fe Mn 実施例1 2.40 1.40 0.60 7.48 27.7 21.1 12.0 10.1 実施例2 2.40 9.64 3.86 0.60 46.6 18.9 2.86 - 実施例3 2.54 9.75 3.38 4.34 42.3 19.3 2.89 3.0 実施例4 3.10 9.80 4.40 6.24 36.8 17.2 5.41 8.3 比較例1 - 3.52 2.16 - 32.2 42.5 12.8 - 比較例2 0.22 9.26 0.89 - 51.3 35.0 2.04 0.21 組成元素 Zr Ti Sr その他 アルカリ成分 実施例1 - - - 17.2 約12重量% 実施例2 13.0 - - 2.1 約17重量% 実施例3 10.1 - - 2.4 約20重量% 実施例4 5.5 - - 3.2 約24重量% 比較例1 1.0 5.52 0.30 0.0 約 6重量% 比較例2 - 0.53 - 0.55 約10重量%
【0015】なお、上記構成成分は蛍光X線分析法によ
り測定した。これらの測定結果から、上記の組成の内の
アルカリ(Na,K)金属、アルカリ土類(Ca,Mg)金属に
ついて、これらの金属酸化物の含有量の総和は、実施例
1においては約12重量%、実施例2においては約17
重量%、実施例3においては約20重量%、実施例4に
おいては約24重量%、比較例1においては約重量6
%、比較例2においては約10重量%であった。
【0016】また、本発明の実施例の高機能性セラミッ
クボールの効果を説明するが、まず、その形状・組成に
ついて説明する。上記の実施例1および実施例2の高機
能性セラミックボールを、ダイヤモンドカッターによっ
て切断し、走査型電子顕微鏡(SEM)で数10倍〜数10万倍
の拡大倍率で観察すると、中心部、中間部、表層部のい
ずれの部分でも多孔質で結晶構造のしっかりしたもので
あることが判明した。また、電子線マイクロアナライザ
ー(EPMA)を試料に照射すると、図4(A)(B)(C)、図5(A)
(B)(C)にみられるように中間部から表層部において、ア
ルカリ(Na,K)金属およびアルカリ土類(Ca,Mg)金属
が多く含有しており、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al2
O3)が骨格をなし、極めて強靱で安定した結晶構造を形
成し、その隙間にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属が担持されたものであることが観察される。これに対
して、比較例1および比較例2はアルカリ(Na,K)金属
およびアルカリ土類(Ca,Mg)金属がきわめて少ない。
なお、図4、図5において、縦軸は光の強さの関数であ
るアナライザーのシグナル強度であり、横軸は波長の関
数であるX線エネルギーの強さである。
【0017】次に、本発明者らは、上記の実施例1〜実
施例4の高機能性セラミックボールが脱臭作用を有する
ことを見出したが、その理由を解析すると次のようなも
のであると考えられる。
【0018】すなわち、図6に示すように、酢酸塩緩衝
液でpHを約5.5に調整した1PPM遊離塩素溶液の100ccに上
記の実施例1(直径25mm)、実施例2(直径15mm)、実施例
3(直径22mm),実施例4(直径20mm)の高機能性セラミッ
クボール1個を入れて、溶液のpH変化を追跡すると、溶
液のpHは徐々に上昇する。この際、多量の高機能性セラ
ミックボールを投入すると、上昇の度合いはより大きく
なり、短時間でpH8.3付近にまで達する。
【0019】上述したように、溶液のpHが上昇するの
は、高機能性セラミックボールからアルカリ(Na,K)金
属、アルカリ土類(Ca,Mg)金属の酸化物が、水と反応
してアルカリ性(OH-)を示すためであり、例えば、Na2
O及びCaOの場合は、次式(1)および式(2)に示したように
OH-を生成するからである。
【0020】
【数1】 Na2O+H2O=2Na++2OH- (1) CaO+H2O=Ca2++2OH- (2)
【0021】上記のアルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属イオンの溶出は、誘導結合プラズマ(IPC)発光分析
法によって溶出金属イオンの検出度合いが経時的に上昇
することからも確認できた。そして、高機能性セラミッ
クボールの脱臭作用は、水道水で代表されるように、遊
離塩素を含む水溶液中で起こる化学反応を利用したもの
である。即ち、水溶液中での塩素は、pHの数値によって
塩素(Cl2)次亜塩素酸(HClO)および次亜塩素酸イオ
ン(ClO-)の化学種として存在し、図7にその存在割合
を示すと、低いpHにおいては殆どCl2として存在し、pH
の上昇につれてHClOの割合が増大し、pHが4〜5ではHClO
のみが存在し、更にpHが上昇するとHClOとClO-が共存
し、pH8以上ではClO-のみとなる。ここで、Cl2を水に溶
かすと、次のような酸化・還元的不均反応(この場合、C
lの酸化数が0から+1と−1に不均化する)が起こり、平
衡状態を保つ。
【0022】
【数2】 Cl2+H2O=2H++Cl-+HClO (3)
【0023】もし、溶液のpHがアルカリ性であると、次
式のようにCl2はすべて不均化される。
【0024】
【数3】 Cl2+2OH-=Cl-+ClO-+H2O (4)
【0025】上記の生成したClO-は強力な酸化作用を有
する酸化剤として機能する。これは、遊離塩素を含む水
溶液で、溶出するアルカリ金属あるいはアルカリ土類金
属イオンが増加するとともに、溶液のpHがアルカリ性
(OH-が生成される)を示し、これが遊離塩素(Cl2)と
反応し、強力な酸化剤(ClO-)が生成することによる。
上式(3)で生成する次亜塩素酸(HClO)は、水溶液と
してのみ存在する弱酸(酸解離定数(pKa)=7.46)で、不
安定で、酸素を放って分解し、次式(5)、(6)における
塩素及び塩素酸(HClO3)を生じる。
【0026】
【数4】 2HClO=2HCl+O2 (5) 3HClO=2HCl+HClO3 (6)
【0027】上式での分解は、温度、光、白金、マンガ
ン、ニッケル、コバルト、銅、鉄等のイオンおよびそれ
らの酸化物のような触媒によって促進されるものと考え
られ、また、次亜塩素酸塩(特に、Na,Caなどの
塩)の溶液は、HClOと同様に分解は温度、光、白金黒、
マンガン、ニッケル、コバルト、銅、鉄等のイオン及び
それらの酸化物のような触媒によって促進される。ま
た、次亜塩素酸塩(特に、Na、Caなどの塩)の溶液は、HC
IOと同様に不安定で徐々に分解し、その分解速度も光、
白金黒、温度、pH、ガラスの破片、種々の触媒(多くの
重金属およびその酸化物あるいは水酸化物など)によっ
て促進され、特に、アルカリ性溶液中での分解は速く、
次式(7)の反応が起る。
【0028】
【数5】 2ClO-=2Cl-+O2 (7) [2NaCIO=2NaCl+O2]
【0029】以上述べた脱臭作用の理論の内容を要約す
ると、次の1〜4工程の順の通りになる。 1.高機能性セラミックボールは水溶液中でアルカリ金
属及びアルカリ土類金属イオンを溶出する。 2.イオンの溶出に伴って、水溶液のpHは上昇し、アル
カリ性を示す。 3.水溶液中に存在する塩素は、アルカリ性溶液中で次
亜塩素酸及びその塩を生成する。 4.生成された次亜塩素酸及びその塩は、触媒(溶存す
る金属イオン、金属酸化物、水酸化物など)によって分
解が促進され酸素と塩化物イオンになる。 本件発明者らは、以上述べた実験等からシリカ(SiO2)
およびアルミナ(Al23)を骨格として隙間にアルカリ
金属およびアルカリ土類金属が担持された高機能性セラ
ミックボールの脱臭作用の理論が以上に述べたようなも
のであることを解明した。
【0030】そして、塩素を含む水溶液中に高機能性セ
ラミックボールを置くことによって、次亜塩素酸(HCI
O)、次亜塩素酸イオン(CIO-)及び酸素(O2)が発生し、
その強力な酸化作用は、脱臭、漂白、脱色、滅菌、ある
いは無機成分や有機物を分解し、SS、BOD、CO
D、T−N、T−Pの大幅な軽減に威力を発揮する。例
えば、 i)硫黄、硫化水素、二酸化硫黄→硫酸(H2SO4) ii)リン、水素化リン→リン酸(H3PO4) iii)ヒ素、水酸化ヒ素→ヒ酸(H3AsO4) iV)アンモニア及びその化合物→クロルアミン(NCl
3など)、N2 V)アルデヒド、ケトン化合物→カルボン酸(RCOO
H) の様に酸化し、無害化、安定化した形として処理するこ
とができる。
【0031】次に、上記の実施例および比較例との比較
において、本件発明の実施に際しての高機能性セラミッ
クボールを使用する条件を説明する。 [実験例1]農業集落における汚水流入量は、農業集落排
水施設設計指針(社団法人日本農業集落排協会、平成8
年2月発行P37)によれば1日当たり 0.27m3/人の量と
設定されるから、例えば、950人の農業集落の汚水流入
量は、
【0032】
【数6】950人×0.27m3/人= 256.5m3
【0033】となり、本実験例においても、同流入量に
設定して、高機能性セラミックボール槽5への通水量
は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部に注入し、
更に、汚水流入量の1%に相当する量を嫌気性ろ床槽と
汚泥濃縮貯留槽に連続的(但し、断続的に注入してもよ
いが、間隔は出来るだけ短くする必要がある。)に注入
した。
【0034】
【数7】256.5m3×0.1= 25.65m3
【0035】となり、1時間当たりの通水量は、
【0036】
【数8】25.65m3÷24h= 1.06875m3/h
【0037】となる。ここで、高機能性セラミックボー
ル槽52に実施例1,実施例2,実施例3,実施例4,比較例
1,比較例2のセラミックボールを入れて,高機能性セラ
ミックボール槽52でのpHの値と、消毒槽を通過した処理
水の臭いの官能試験の結果を表2に示す。なお、臭いの
官能試験は通常の成人男子5人が臭いを感じたか否かを
判定し2〜4人が感じた場合を△とし、5人が感じた場
合を×とし、1人あるいは全員が感じなかった場合を○
で表示した。
【0038】
【表2】 実施例1 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約12重量%) pH 5.9 6.2 6.4 6.7 6.9 7.1 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ 実施例2 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約17重量%) pH 6.1 6.6 7.1 7.5 7.8 8.1 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例3 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約20重量%) pH 6.3 6.7 7.2 7.6 7.8 8.1 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例4 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約24重量%) pH 6.3 6.7 7.2 7.7 7.9 8.2 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ○ 比較例1 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約6重量%) pH 5.6 5.7 5.8 5.8 5.8 5.8 臭い × × × × × × 比較例2 15Kg 20Kg 25Kg 30Kg 35Kg 40Kg (アルカリ成分約10重量%) pH 5.6 5.7 5.8 5.9 5.9 5.9 臭い × × × △ △ △
【0039】以上の結果から、上記の[実験条件]におい
て、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の成分(ア
ルカリ成分)が約10重量%以下の比較例1および比較例
2ではほとんど脱臭効果はなく、汚水に対して脱臭作用
を得るには、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の
成分(アルカリ成分)が12重量%以上、好ましくは17重量
%以上、更に好ましくは、20重量%以上あって、pHが6.
4以上となることが必要であることが判る。また、好ま
しくは実施例1〜実施例4を多く用いればpHも上昇す
る。
【0040】[実験例2]農業集落における汚水流入量
は、実験例1と同様に、1日当たり、0.27m3/人の量と
設定されるから、例えば、950人の農業集落の汚水流入
量は、
【0041】
【数9】950人×0.27m3/人= 256.5m3
【0042】とし、実施例1〜実施例4の高機能性セラ
ミックボールを25Kgを使用し、高機能性セラミックボー
ル槽5への通水量は、汚水流入量の7%、8%、9%、
10%、12%、15%、18%、20%にそれぞれ設定
して、他の条件は[実験例1]と同様とし、臭いの官能試
験も同様とした。その官能試験結果が次の表3である。
【0043】
【表3】 実施例1 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約12%) pH 5.9 6.2 6.4 6.5 6.6 6.7 6.7 6.7 臭い × △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例2 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約17%) pH 6.1 6.4 6.6 6.7 6.8 6.9 6.9 7.0 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例3 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約20%) pH 6.3 6.5 6.6 6.8 6.9 6.9 6.9 7.1 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例4 7% 8% 9% 10% 12% 15% 18% 20%(アルカリ成分約24%) pH 6.3 6.5 6.6 6.8 6.9 7.0 7.0 7.1 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0044】以上の結果から、実施例1〜実施例4の高
機能性セラミックボールを使用した場合は、汚水に対し
て脱臭作用を得るには、少なくとも流入汚水量の9%以
上の消毒槽を通過した処理水が必要である。また、15%
以上でpHの上昇は鈍くなり、費用対効果からすると、消
毒槽を通過した処理水は、好ましくは流入汚水量の9〜1
5%がよい。また、上記の処理水は、異物が混入してい
ない普通の水であればよく、図1において消毒槽32の処
理水でもよく、費用は高価であるが上水でもよいことは
勿論である。
【0045】次に、高機能性セラミックボール槽52での
処理水における、嫌気性ろ床槽の注入量について述べ
る。この場合、高機能性セラミックボール槽52への通水
量は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部12に注入
し、嫌気性ろ床槽23a,23b,23cへの注入量は、汚水流入
量に対して表4のように0.3〜2.5%の量を連続的に注入
した。
【0046】
【表4】 実施例1 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.4) 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例2 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.6) 臭い △ △ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例3 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.8) 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例4 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.9) 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0047】上記の実施例では、高機能性セラミックボ
ール槽52での処理水の0.5%以上を嫌気性ろ床槽に注入
すれば悪臭が完全に除かれる。また、1.5%以上にして
も効果はほぼ同じであるので、好ましくはばっ気沈砂槽
への注入量は汚水流入量の0.5〜1.5%であることが望ま
しい。このことは、嫌気性ろ床槽を用いた方式以外の方
式において、回分槽、沈殿分離槽、オキシデーションデ
ィッチ槽においてもほぼ同様な試験結果が得られた。
【0048】さらに、高機能性セラミックボール槽での
処理水における、嫌気性ろ床槽の注入量について述べ
る。この場合、高機能性セラミックボール槽52への通水
量は、汚水流入量の9%に相当する量を流入部12に注入
し、汚泥濃縮貯留槽25への注入量は汚水流入量に対して
表5のように0.3〜2.5%の量を連続的に注入し、汚泥濃
縮貯留槽25での臭いの官能試験を行った。
【0049】
【表5】 実施例1 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.4) 臭い △ △ △ ○ ○ ○ ○ 実施例2 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.6) 臭い △ △ △ ○ ○ ○ ○ 実施例3 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.8) 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例4 0.0% 0.3% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% (pH6.9) 臭い △ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0050】上記の実施例では、高機能性セラミックボ
ール槽52での処理水の1.0%以上を汚泥濃縮貯留槽25に
注入すれば悪臭が完全に除かれる。また、2.0%以上に
しても効果はほぼ同じであるので、好ましくは、汚泥濃
縮貯留槽25への注入量は汚水流入量の1.0〜2.0%である
とよい。このことは、嫌気性ろ床槽を用いた方式以外の
回分槽、沈殿分離槽、オキシデーションディッチ槽を用
いた方式の汚泥濃縮貯留槽25においてもほぼ同様な試験
結果が得られ、また、汚泥濃縮貯留槽25に代えて汚泥濃
縮槽25aとしても、ほぼ同様な試験結果が得られた。
【0051】なお、本発明の特徴を損なうものでなけれ
ば、上記の実施例に限定されないことは勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高機能性
セラミックボール、および本発明により製造される高機
能性セラミックボールは、塩素を含む水溶液中に高機能
性セラミックボールを置くことによって、次亜塩素酸(H
CIO)、次亜塩素酸イオン(CIO-)及び酸素(O2)が発生
し、その強力な酸化作用は、脱臭、漂白、脱色、滅菌、
あるいは無機成分や有機物を分解し、SS、BOD、C
OD、T−N、T−Pの大幅な軽減に威力を発揮する。
例えば、 i)硫黄、硫化水素、二酸化硫黄→硫酸(H2SO4) ii)リン、水素化リン→リン酸(H3PO4) iii)ヒ素、水酸化ヒ素→ヒ酸(H3AsO4) iV)アンモニア及びその化合物→クロルアミン(NCl
3など)、N2 V)アルデヒド、ケトン化合物→カルボン酸(RCOO
H) の様に酸化し、無害化、安定化した形として処理するこ
とができるという、格別の効果を有する。特に、汚水が
大量に排出される農漁村の集落の排水処理施設に、本発
明の高機能性セラミックボールを用いれば、脱臭や汚水
処理として強力に作用して、無害で清浄な水に戻すこと
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高機能性セラミックボールを使用する
のに好適な、嫌気性ろ床と接触ばっ気を組み合わせた汚
水処理システムの1例のフローの概略を示した図
【図2】本発明の高機能性セラミックボールを使用する
のに好適な汚水処理液製造装置の断面図
【図3】本発明の実施例の高機能性セラミックボールを
製造する工程図
【図4】実施例1の高機能性セラミックボールのEPM
Aの測定結果のグラフの図であり、図4の(A)は中心
部、(B)は中間部、(C)は表層部での測定結果のグ
ラフの図
【図5】実施例2の高機能性セラミックボールのEPM
Aの測定結果のグラフの図であり、図5の(A)は中心
部、(B)は中間部、(C)は表層部での測定結果のグ
ラフの図
【図6】本発明における、実施例の高機能性セラミック
ボールの処理によるpHの経日変化のグラフの図
【図7】本発明における、実施例の高機能性セラミック
ボールの処理後のpHに伴うCl2の存在分布を示すグ
ラフの図である。
【符号の説明】
11…管路 12…流入部 13…自動荒目スクリーン 14…ばっ気沈砂槽 15…ばっ気ブロア 16…沈砂排出ポンプ 17…原水ポンプ槽 18…原水ポンプ 19…流量調節槽 20…ポンプ 21…自動微細目スクリーン 22…汚水流量計 23…嫌気性ろ床槽群 23a…嫌気性ろ床槽第1室 23b…嫌気性ろ床槽第2室 23c…嫌気性ろ床槽第3室 24…汚泥ポンプ 25…汚泥濃縮貯留槽 26…可搬式ポンプ 27…汚泥貯留槽 28…接触ばっ気槽群 28a…接触ばっ気槽第1室 28b…接触ばっ気槽第2室 29…沈澱槽 30…汚泥引抜ポンプ 31…消毒器 32…消毒槽 5…汚水処理液製造装置 51…塩素貯留槽 51a…薬液投入口 51b…蓋体 52…高機能性セラミックボール槽 52a…底部 52b…供給口 52c…外円筒枠 52d…蓋部 52e…係止突起 52f…排出口 52g…ドレン 53…枠体 53a…中間枠 53b…開閉蓋 54…流入口 54a…流入管 55…供給ポンプ 55a,55b,55c…流量制御弁 56…塩素点滴ポンプ 56a…吸引管 56b…塩素注入管 56c…塩素注入口 57…セラミックボール収納籠 57a…底部 57b…流入孔 57c…上部開放部 57d…把持部 57h…円柱筒 58…流出口 58a…排出管 A…セラミックボール B…薬液(次亜塩素酸) C…汚水処理液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素水に接触させる高機能性セラミックボ
    ールであって、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al
    23)を骨格として、アルカリ金属およびアルカリ土類
    金属の含有量の総和が12重量%以上であり、該アルカリ
    金属あるいはアルカリ土類金属を前記骨格の隙間に担持
    したことを特徴とする汚水処理用セラミックボール。
  2. 【請求項2】前記アルカリ金属あるいはアルカリ土類金
    属の濃度が、粒体の表面に近い程高くしたことを特徴と
    する請求項1に記載の汚水処理用セラミックボール。
  3. 【請求項3】塩素水に接触させる高機能性セラミックボ
    ールであって、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al
    23)を主とした粘土に、添加物と水や高分子樹脂等の
    結合剤とを混入した混合物とし、該混合物は焼結後のア
    ルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量の総和が12
    重量%以上となるように配合し、該混合物を練り粒状に
    成形した後に焼結して、該アルカリ金属あるいはアルカ
    リ土類金属がシリカ(SiO2)およびアルミナ(Al23)
    の骨格の隙間に担持されるようにしたことを特徴とする
    汚水処理用セラミックボールの製造方法。
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