JP2006281156A - 機能性光触媒及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 夜間、昼間の区別なく環境汚染物質の分解・浄化を可能にして処理効率を著しく増加することのできる機能性光触媒を得る。
【解決手段】 光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子の表面に、パラジウムイオン(Pd2+)水溶液由来の金属パラジウムが析出されているもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二酸化チタンを主とした光触媒に他の触媒機能を付加した機能性光触媒に関するものである。
二酸化チタンは、紫外線を照射されると、バンドギャップエネルギーを超えるエネルギーを受容して励起する。励起された二酸化チタンは、価電子帯にあった電子が励起されて伝導帯に遷移する。遷移された電子は、二酸化チタンのバルク内に存在するTi4+と結合してTi3+に還元し、空気中の豊富な酸素(O )と結合してスーパオキシド(O )を形成するか又は水中の水素イオンと結合して水素(H )を形成する。価電子帯に残留した正孔は、二酸化チタンの表面格子のスーパオキシド(O )と結合してO に変化させ、更にヒドロキシルラジカル又はスーパオキサイドアニオンなど、いわゆる活性酸素を発生する(例えば、特許文献1参照)。
これら一連の活性酸素は、排ガス・排水等の流体に含有される環境汚染物質を、有害物質を発生することなく、水、二酸化炭素に分解して、地球環境の浄化・保全に有効な技術として高く評価されている。この技術を利用した環境汚染物質の分解・浄化処理装置、並びに施設の研究、開発が急速に進められている。
ところで、紫外線とは、太陽光の波長400nm以下の光波部分を呼称する。従って、二酸化チタンの紫外線照射による環境汚染物質の分解・浄化は、昼間、しかも日照時に限られ、太陽光、即ち、紫外線照射の得られない時間帯(夜間や曇天時など)は環境汚染物質の分解・浄化は不可能か、人工紫外線に頼らざるを得なくなる。
ところが、太陽光、即ち、紫外線照射の得られぬ時問帯は、一年に通算すれば、夜間と昼間とで相半ばし、さらに降雨、降雪、曇天を加算すると年間の過半を超過する。これに対して、最近の環境汚染は昼夜や天候を問わず、増加の一途を辿り、汚染物質の分解・浄化の需要は、幾ら処理しても追い付かぬ状況を呈している。
こうした状況下において、光触媒性の二酸化チタンの表面に一般触媒性の金属を析出させ、昼間、夜間の別なく触媒性を発揮する、いわゆる、機能性光触媒を創出することは、環境汚染物質の分解・浄化の処理効果を著しく増加する。しかも、太陽光は自然物であり、その活用は処理経費を著しく低減して経済的意義は深いと考えられる。
特開平11−47611号公報
光触媒として優れた二酸化チタン(TiO )においては、これと異なる触媒の特性を付与して機能性光触媒としてその使用効率をさらに高めるためには、まず解決すべき幾つかの課題がある。まず、光触媒として優れる二酸化チタンは微細に過ぎ、サラサラとして粘着せず、風に飛散し、流れに汚濁して、二次汚染源となり兼ねず、使用に先立ち、飛散、汚濁を阻止して、さらに取扱の便を図って固定化する必要がある。
一方、紫外線照射による電子及び正孔の自由存続は短く、せいぜい数拾ピコ〜数百ナノ秒とされる。従って、紫外線照射による電子の移行の場は、そのまま活性酸素の形成の場となり、環境汚染物質と直接混交されて分解・浄化を果たす場となることが望ましい。そのためには、緻密微細粉の二酸化チタン内部深くに汚染された流体が到達して機能性光触媒から供される活性酸素に直接作用する空間を整備する必要がある。
一方、ゼオライトは緻密、堅固な外殻と、殻内は縦横に発達する微結晶に支保された晶洞とで構成されている。従って、これを二酸化チタンに配合して固定することにより、二酸化チタンを多孔質となし、流通する汚染流体を誘引して紫外線照射、又は、触媒により発生する活性酸素と混交、直接させて作用する場を得て有用と考えられる。
大気汚染が社会問題として取り上げられて久しい。しかし、都市部における大気汚染は一向に減りそうになく、依然深刻である。本来、窒素酸化物の浄化の根本的解決を図るには、自動車など、その発生源の対策が不可欠と思われる。しかし、その道は遠く、未だ決定的な技術開発にいたっていない。
本発明は、夜間、昼間の区別なく環境汚染物質の分解・浄化を可能にして処理効率を著しく増加することのできる機能性光触媒を得ることを目的とする。また、この機能性光触媒を利用して作る環境汚染物質の分解・浄化装置を得ることを目的とする。更に、この機能性光触媒の製造方法を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る機能性光触媒は、光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子の表面に、パラジウムイオン(Pd2+)水溶液由来の金属パラジウムが析出されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る固定化機能性光触媒は、請求項1に記載の機能性光触媒を吸着したゼオライトが、セメント及び水を混練した固定化バインダー、又は、フェライト系磁性体鉄、コバルト、チタンを始めとする金属酸化物、ガラス又は樹脂を焼成したセラミックからなる固定化バインダーに固定されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る機能性光触媒処理装置は、紫外線灯と、
この紫外線灯を中央としてその周囲を囲む紫外線透過材からなる内周壁と、この内周壁と同心円状の紫外線透過材からなる外周壁と、これら内周壁と外周壁との両端部を閉塞する一対の蓋部とで囲まれた処理室と、
一方の蓋部に形成された汚染流体を処理室に導く取入口と、
他方の蓋部に形成された処理流体を処理室から取り出す取出口と、
前記処理室内に収納される請求項1に記載の機能性光触媒、又は、請求項2に記載の固定化機能性光触媒の機能性光触媒材とを備え、
外部から太陽光及び/又は内部から紫外線灯の紫外線を機能性光触媒材に照射しつつ汚染流体を取入口から取出口へと流通させることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係る機能性光触媒の製造法は、パラジウムイオン(Pd2+)を含む水溶液中に光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子を浸漬する工程と、この二酸化チタン粒子に紫外線を照射して二酸化チタン表面に金属パラジウムを析出させる工程とを備えたことを特徴とする方法である。
請求項5に記載された発明に係る機能性光触媒の製造法は、請求項5で得られた得られた機能性光触媒をゼオライトに吸着し、吸着させたゼオライトをセメント及び水を混練した固定化バインダー、又は、フェライト系磁性体鉄、コバルト、チタンを始めとする金属酸化物、ガラス又は樹脂を焼成したセラミックからなる固定化バインダーに固定する工程を更に備えたことを特徴とする方法である。
本発明は、夜間、昼間の区別なく環境汚染物質の分解・浄化を可能にして処理効率を著しく増加することができる。また、この機能性光触媒を利用して作る環境汚染物質の分解・浄化装置を得ることができる。更に、この機能性光触媒の製造方法を得ることができるという効果がある。
本発明においては、光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子の表面に、パラジウムイオン(Pd2+)水溶液由来の金属パラジウムを析出させてなるものである。これにより、夜間、昼間の区別なく環境汚染物質の分解・浄化を可能にして処理効率を著しく増加することができる。
即ち、パラジウム微細粉は素手で触れると火傷するほど活性に優れ、体積の800倍余の水素を吸蔵して還元性を高めて吐出する。例えば、触媒として自動車の排気に包有する一酸化炭素、窒素酸化物、及び炭化水素を、無害な窒素、二酸化炭素、水に変化して排出する。一方、パラジウムイオン(Pd2+)水溶液に二酸化チタン(TiO )を漬浸して、撹拌しながら紫外線を照射する操作を行うことにより、電子を発生して二酸化チタンの表面にはパラジウム金属が析出される。
本発明の表面にパラジウム金属小片が析出された二酸化チタンは、紫外線照射により光触媒として作用する。また、紫外線照射の得られない場合にはパラジウムが触媒として作用して環境汚染物質の分解・浄化に機能する。これによって太陽光、すなわち、紫外線の照射の有無に係わらず環境汚染物質の分解・浄化を可能とする。結果として、機能性光触媒の処理効率、処理時間を倍増して、その経済効果に計り知れぬ効果が期待できる。
本発明でのパラジウムの析出の程度は、紫外線照射の得られない場合にパラジウムが環境汚染物質の分解・浄化するに充分な活性酸素を補完する程度で足りる。尚、二酸化チタンの全表面を被覆して析出させると、紫外線が照射された場合に二酸化チタンの光触媒作用を阻害するために好ましくはない。好ましい析出としては、経験的ではあるが、二酸化チタン粒子の表面をまばらに被覆する程度、目視的に全表面積の15〜30%程度の析出で充分である。
本発明の機能性光触媒は、殊更に微細サイズに揃える必要はなく、一般化学処理でえられる不揃いなサイズでも足りる。しかしながら、パラジウムイオン水溶液に浸漬した微細なサイズの粉粒をそのままに使用するのでは、水分を包有して粘着して機能性光触媒として充分に機能しないため、使用に先立って乾燥する必要があった。一方、二酸化チタンの紫外線照射により発生する活性酸素は、水より有機物質の分解を容易にする。そのため、有機物質は、二酸化チタンの固定化用バインダーとして不適とされてきた。しかし、フッ素系樹脂は有機物質であるが、二酸化チタンのバインダーとして特異的な耐性が確認されており、格別な柔軟性を必要とする用途において、例えば、劣化に際して取り替える条件で機能性光触媒シートのバインダーとして使用することも可能である。従って、本発明の好ましい態様としては、粒子状触媒を吸着したゼオライトと、バインダーとしてのフッ素系樹脂とを混練してシート状に成形してこれを抗酸化シートとしてなるものを開示する。
また、二酸化チタンの固定用バインダーとしては、例えば、セメント、水で混練して固定しても、また、ガラス、樹脂、並びに金属酸化物を焼成したセラミックを以て固定を図っても、更に、ゼオライ卜を配合して二酸化チタンとの接触面積を拡大したとしても、紫外線の照射により発生した活性酸素並びに外部から取り入れた汚染物質が混交して作用する場を得て、充分に機能すると考えられる。従って、本発明の好ましい別の態様としては、粒子状触媒を吸着したゼオライトを、セメント及び水を混練した固定化バインダー、又は、フェライト系磁性体鉄、コバルト、チタンを始めとする金属酸化物、ガラス又は樹脂を焼成したセラミックからなる固定化バインダーに固定してなるものを開示する。
本発明では、機能性光触媒を用いた処理装置として、紫外線灯と;この紫外線灯を中央としてその周囲を囲む紫外線透過材からなる内周壁と、この内周壁と同心円状の紫外線透過材からなる外周壁と、これら内周壁と外周壁との両端部を閉塞する一対の蓋部とで囲まれた処理室と;一方の蓋部に形成された汚染流体を処理室に導く取入口と;他方の蓋部に形成された処理流体を処理室から取り出す取出口と;前記処理室内に収納される請求項1に記載の機能性光触媒、又は、請求項2に記載の固定化機能性光触媒の機能性光触媒材と;を備え、外部から太陽光及び/又は内部から紫外線灯の紫外線を機能性光触媒材に照射しつつ汚染流体を取入口から取出口へと流通させるものである。
紫外線光を照射された機能性光触媒からヒドロキシルラジカル、及びスーパオキサイドアニオンなど、いわゆる活性酸素を発生し、含有する汚染有機物質に直接に作用し、酸化、または、分解・浄化する。これらの反応は水(4HO )を還元する反応(4H→2H)と酸化する反応(4OH→O+2HO)から始まり、光を吸収することで二酸化チタンが電子と正孔とを発生させ、発生された電子が酸素と結合するとスーパオキシダント(O )を発生し、プロトン(H )と結びつくと水素原子を発生する。しかし、酸素とプロトンの親和力からスーパオキシダントの生成が起こりやすく、当然にプロトンが生成され、酸素が存在しない場合に水素が生成する。
一方、機能性光触媒において、電子が酸素(O )と結合するとスーパオキシド(O )を発生し、プロトン(H )と結合して水素原子(H)となる。しかし、酸素とプロトンとの電子親和力から考えるとスーパオキシドの方が発生し易く、酸素の存在しない場合に水素が発生する。
一方、有機物は水より酸化されやすく、濃度が高くなると、正孔が有機物の酸化に使用される確率が高まり、キャリア同士の再結合の割合が減少する。このように正孔が充分に消費される条件下で還元サイトにおける酸素分子への電子の移行が光触媒反応全体の律速になると考えられる。つまり、電子を酸素分子へ移行し易くすることで、光触媒反応の効率を高めて酸化反応を進めるのに必要な反応性の高いヒドロキシルラジカル、スーパオキサイドアニオンなど、いわゆる活性酸素が作り出され、環境汚染物質の分解・浄化が速まると考えられる。
結果として、機能性光触媒の大きな特徴は励起電子の持つ還元力より正孔の持つ酸化力が強力であり、機能性光触媒の表面に存在する吸着水は正孔によって酸化され、酸化力の高いヒドロキシラジカルとなり、これが有機物と反応する。さらに酸素が存在する場合、有機物の中間体のラジカルと酸素分子が連鎖反応を起こして有機物を分解して最終的に水と二酸化炭素になる。
大気に含有する二酸化窒素は太陽の光を受けて一酸化窒素と原子状酸素に分離して酸素分子と結合してオゾンを形成する。しかも、形成されたオゾンは直ちに一酸化窒素と作用し、二酸化窒素と酸素分子を生成するので窒素酸化物のみの存在下でオゾンや、二酸化窒素の総量が増加することなく、また、水または吸着物を流通させることにより酸化窒素は硝酸、または亜硝酸となり、溶解、吸着されて大気から除去処理することが可能である。
ところで、これら一連の作用は大気中における光触媒、並びに触媒の存在下における反応であり、スーパオキサイドアニオンが大きく係わると考えられる。このように正孔が充分に消費される条件下で還元サイトにおける酸素分子への電子の移行過程が光触媒反応全体の反応を決め、電子の酸素分子への移行をし易くすることで光触媒反応の効率を高めることができる。これに関して機能性光触媒、二酸化チタン、並びに触媒、パラジウムを併用することで解決可能であると考える。なお、大気中における硫黄酸化物に関しても、窒素酸化物の場合と同様の原理で処理することは可能であり、これを大気中から除去することも可能である。
従来より、浴室、便所における汚れの主なものとして床面タイルや、便器にこびりつく石鹸、垢などの脂肪と用水に含まれるカルシウム、マグネシウムイオンとが結合してできる金属石鹸、または、尿素の雑菌に分解されてできる有機物が挙げられる。これらの分解、除去を図ったものとして光触媒タイルがある。光触媒タイルの多くは表面に二酸化チタンを焼き付け、その紫外線照射によって発生する活性酸素によって金属石鹸、並びに尿素分解物などの分解・除去を図っている。しかし、浴室、便所内の施設、配管は必ずしも、定方向から入射する太陽光を意識したものでなく、それぞれの目的、用途で設置、整備するため便器、卜ラップ内まで紫外線が到達する訳でなく、さらに、直置の事物などは太陽光、すなわち紫外線を完全に遮り、この部分に焼き付けられた二酸化チタンは機能せず、金属石鹸、尿素分解有機物等の汚れ分解・浄化の差異となると考えられる。
これに対して、本発明の機能性光触媒を塗布、焼き付けたタイルでは、紫外線照射の有無に係わらずヒドロキシルラジカル、およびスーパオキサイドアニオンなど、一連の活性酸素を発生して有機汚染物を分解・浄化するので、全面の汚染物質を一様に分解・浄化して清浄を保持することができる。
実施例1.機能性光触媒の製造
パラジウムイオン(Pd2+)を含む水溶液中に二酸化チタン粒子を浸漬し、この二酸化チタン微粒子に紫外線を照射して二酸化チタン表面に金属パラジウムを析出させて機能性光触媒を得た。尚、安定して進行させるには、ホスフォン酸塩を還元剤とし、パラジウムイオン(Pd2+)の錯化剤としてエチレンジアミンを、更にチオジグリコール酸を安定剤として添加することが有効である。この場合、析出速度に大きく影響する因子は、(Pd2+)の濃度と浴温であり、析出速度は(Pd2+)の濃度に比例して増大し、浴温の高さに伴い大きくなる。また、リンの共沈が見られる場合、還元剤であるホスフォン酸塩濃度の0.2乗に比例して増大し、pHが高いほどその値は低くなる。ちなみに、本発明においてはpH6〜8、浴温50℃において実施した。
実施例2.分解・浄化装置
図1は環境汚染物質を分解・浄化する機能性光触媒処理装置の一実施形態を示す説明図である。図において、機能性光触媒処理装置1は大、小2個のパイレックス製(商品名)ガラス円筒の中心線と両端とを同一に揃え、両端部に頂部蓋6と低部蓋4とで密閉して、大・小円筒の間の空間である光触媒処理室2と、小円筒空間である紫外線灯室3とを形成している。
光触媒処理室2には、球状に加工された固定化バインダーに機能性光触媒を吸着した天然ゼオライト粉末を固定した機能性光触媒ボール10が収納されている。紫外線灯室3には、人工紫外線灯12が設置されている。汚染物質を含有する流体物の処理に際しては、底部蓋4の汚染流体取入口5から汚染物質を含有する液体又は気体の流体を導入して頂部蓋6の処理流体取出口7へと流通させ、外部から紫外線、内部から人工紫外線の照射で機能性光触媒から発生した活性酸素、並びに流通される汚染流体を合わせてゼオライト内部空間に誘引して、汚染有機物質を分解・浄化する。
機能性光触媒ボール10は、ステンレス製の金網篭(図示せず)等に収納されて処理室2内に保持されている。ちなみに、ステンレス金網篭は、処理室2の内・外周に合わせて調整し、機能性光触媒ボール10を盛り込んで処理室2に収納する。尚、汚染流体の様態によって機能性光触媒ボール10の代わりに機能性光触媒シートを使用することも可能である。
汚染物質に汚染された流体は、低部蓋4の取入口5から処理室2へ取り込まれ、機能性光触媒ボール10と接触し、後続する汚染流体により水位を上げて頂部蓋6の取出口7から排出される。
大気を一定の容器に採取してそれに含有される一酸化窒素、二酸化窒素、多酸化窒素のブランク値を明らかにし、次いで図1に示す環境汚染物質の分解・浄化装置を繰り返し循環、経由させた後、分解・浄化された空気に含有される一酸化窒素、二酸化窒素、多酸化窒素の値を測定した。ちなみに、測定箇所の大気に含有される窒化酸化物、並びに分解・浄化の結果は下記の通りであった。
自動車が頻繁に往復する街路側で外気を採取し、下記のブランク値をえた。一酸化窒素、二酸化窒素、多酸化窒素のブランク値は、各4.6〜4.9、0.3〜0.5、4.9〜5.6ppmであった。これに対して、この外気を機能性光触媒ボールを分解・浄化剤とした環境汚染物質分解・浄化処理装置を使用して24時間連続循環して、残留する汚染物質、一酸化窒素、多酸化窒素を測定した。その結果、各々の値は、1.5〜1.7、0.1〜0.3、1.6〜1.9ppmであった。この値はブランク値の約3分の1程度に相当し、考えようによって効率が悪いように考えられる。しかし、連続して減少する汚染物質をこの程度にまで分解・浄化したことは有用で、充分に実用に耐えると考えられる。
実施例3.
実施例1で得られた機能性光触媒を天然ゼオライト粉末で吸着した後、これをフッ素系樹脂としてポリテトラフルオロエチレンの水性ディスパージョン中に、固形分比で40重量%となるように混合し、ペースト状の混練物を得た。この混練物を120℃で乾燥して機能性光触媒を40重量%を含む含有した触媒シートを得た。(実際のものとの差異をご確認下さい)
得られた触媒シートを用いて汚染物質の分解・浄化効果を測定した。図2は機能性光触媒含有(40%)のセラミックソールを200cm 使用して作った汚染物質分解・浄化装置内を流量500cm/minに対して1ppmの割合で一酸化窒素(NO)を混合し、一週間連続的に連通して得た結果である。
図に示す通り、一週間の間に当然に紫外線の照射する昼間と、紫外線照射のない夜間とが交互に繰り返されていたが、酸化窒素の分解・浄化曲線は階段曲線とはならず、平滑的な曲線となった。これは機能性光触媒が昼夜の別なく、連続的に汚染物質の分解・浄化を果たしたことを示していると考えられる。ちなみに、酸化窒素供給濃度から酸化窒素分解・浄化濃度を差し引いた値は一酸化窒素の処理量に相当する。
環境汚染物質を分解・浄化する機能性光触媒処理装置の一実施形態を示す説明図である。 本発明の触媒シートの一酸化窒素の分解結果を示す説明図である。
符号の説明
1…機能性触媒処理装置
2…処理室
3…光源室
4…底部蓋
5…取人口
6…頂部蓋
7…排出口
10…光触媒ボール(機能性光触媒)

Claims (5)

  1. 光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子の表面に、パラジウムイオン(Pd2+)水溶液由来の金属パラジウムが析出されていることを特徴とする機能性光触媒。
  2. 請求項1に記載の機能性光触媒を吸着したゼオライトが、セメント及び水を混練した固定化バインダー、又は、フェライト系磁性体鉄、コバルト、チタンを始めとする金属酸化物、ガラス又は樹脂を焼成したセラミックからなる固定化バインダーに固定されていることを特徴とする固定化機能性光触媒。
  3. 紫外線灯と、
    この紫外線灯を中央としてその周囲を囲む紫外線透過材からなる内周壁と、この内周壁と同心円状の紫外線透過材からなる外周壁と、これら内周壁と外周壁との両端部を閉塞する一対の蓋部とで囲まれた処理室と、
    一方の蓋部に形成された汚染流体を処理室に導く取入口と、
    他方の蓋部に形成された処理流体を処理室から取り出す取出口と、
    前記処理室内に収納される請求項1に記載の機能性光触媒、又は、請求項2に記載の固定化機能性光触媒の機能性光触媒材とを備え、
    外部から太陽光及び/又は内部から紫外線灯の紫外線を機能性光触媒材に照射しつつ汚染流体を取入口から取出口へと流通させることを特徴とする機能性光触媒処理装置。
  4. パラジウムイオン(Pd2+)を含む水溶液中に光触媒性(アナターゼ型)二酸化チタン粒子を浸漬する工程と、この二酸化チタン粒子に紫外線を照射して二酸化チタン表面に金属パラジウムを析出させる工程とを備えたことを特徴とする機能性光触媒の製造法。
  5. 得られた機能性光触媒をゼオライトに吸着し、吸着させたゼオライトをセメント及び水を混練した固定化バインダー、又は、フェライト系磁性体鉄、コバルト、チタンを始めとする金属酸化物、ガラス又は樹脂を焼成したセラミックからなる固定化バインダーに固定する工程を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の機能性光触媒の製造法。
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